JPH06183122A - 製版装置 - Google Patents

製版装置

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JPH06183122A
JPH06183122A JP34041592A JP34041592A JPH06183122A JP H06183122 A JPH06183122 A JP H06183122A JP 34041592 A JP34041592 A JP 34041592A JP 34041592 A JP34041592 A JP 34041592A JP H06183122 A JPH06183122 A JP H06183122A
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Tomiya Mori
富也 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性シートを用いない熱可塑性樹脂フィル
ムのみによるマスタ(ベースレスマスタ)を用いた場合
でも、マスタが送りローラ等に巻き付くことなく製版及
び搬送を行うことができるとともに、ベースレスマスタ
をクランパに確実に搬送することができる製版装置を提
供する。 【構成】 ロール状に巻回されたベースレスマスタ29
を貯蔵するベースレスマスタロール20と、ベースレス
マスタロール20により供給されたベースレスマスタ2
9の製版を行う製版手段(プラテンローラ21,サーマ
ルヘッド22)と、製版手段の下流側に設けられてい
て、製版済ベースレスマスタ29aを搬送する送りロー
ラ対23a,23bと、この送りローラ対を通過した製
版済ベースレスマスタの先端部の両面にその搬送方向に
沿って空気流を形成する送風手段としての送風装置24
a,24bとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷機の製版装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷機に用いられる孔版印刷用の感
熱孔版原紙(以下、「マスタ」という)として、非常に
薄いポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムに和紙のよ
うな多孔質の可撓性シートを貼り合わせるようにしたも
のがよく知られている。このマスタに対して、サーマル
ヘッドの発熱素子によって熱可塑性樹脂フィルムに穿孔
製版を行い、マスタを自動搬送してその可撓性シート側
が内側となるように円筒状版胴の外周面に自動的に巻き
付け、そのマスタに対してプレスローラが印刷用紙を連
続的に押し付けて印刷する孔版印刷機が、よく知られて
いる。
【0003】上記用途に用いられる熱可塑性樹脂フィル
ムは、その厚さが、例えば2μm程度と非常に薄いもの
となっているために、熱可塑性樹脂フィルムの単体(以
下、「ベースレスマスタ」という)のままでは、静電気
等により製版装置内のプラテンローラや送りローラに巻
き付いたりするので、自動搬送や製版ができない。ま
た、この製版装置から印刷部におけるクランパへの搬送
が、そのフィルム自体に腰がないために不安定になり、
円筒状版胴外周面に配置したクランパによってマスタ先
端部を確実に把持することができず、印刷ができなくな
ってしまう。
【0004】このように、ベースレスマスタでは、印刷
に使用できないことからそのフィルムに上述したような
和紙等のインキ透過性の多孔質の可撓性シートを貼り合
わせ、マスタを、例えば約40μm程度の厚さのものに
して、これを印刷に供していた。このようなマスタは、
多孔質の可撓性シートの貼り合わせによって、所定の強
さの腰がつけられるものとなるので、その搬送時にプラ
テンローラや送りローラへの巻き付き等が発生しにくく
なり印刷に支障なく製版し搬送することができる。この
ような多孔質の可撓性シートは、インキ透過性多孔質の
ものであるため、一般に多孔質ベース若しくは多孔質の
ベース材とも称されている。
【0005】このような多孔質の可撓性シートには、上
記したように一般的に和紙が用いられるが、その繊維の
太さや長さ、あるいは密度や厚さにばらつきがあるため
に、インキの透過特性がばらついてしまう。すなわち、
所々に繊維の塊のような部分が多数できて、これがイン
キの均一な透過を阻止する。また、多孔質の可撓性シー
トと熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせるために、比
較的多量の接着剤が使用され、その接着剤の量のむらに
よって生じる接着剤の多い部分でもインキの透過が阻止
されるようになる。
【0006】このように、マスタの部分部分でインキの
透過性が悪くなったりすると、熱可塑性樹脂フィルムが
所定の印刷画像に対応した感熱穿孔を施されたとして
も、インキ透過性の悪い部分に印刷画像上の白抜けが生
じやすくなり、白抜けが点在する、いわゆるベタ埋まり
の悪い印刷画像となる。
【0007】従来、上述した不具合の解消を図った技術
として、例えば特開昭60−87094号公報等に示さ
れているように、多孔質の可撓性シートに和紙を用い
ず、均一な太さの繊維を規則正しく並べたものを用いた
技術が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の技術においては、製版したばかりの新しいマスタを円
筒状版胴に巻き付けてもその版胴内のインキが多孔質の
可撓性シートの部分に十分に浸透してからでないと、熱
可塑性樹脂フィルム部分に到達しないために、印刷を開
始しても直ぐには印刷画像が出ず、最初の1ないし3枚
の印刷用紙上には適正な印刷画像が得られない問題があ
った。
【0009】また、使用済マスタを円筒状版胴から剥離
して所定の排版部に収納し、収納した使用済マスタを廃
棄するが、この使用済マスタにはかなりの量のインキが
その多孔質の可撓性シートに含まれたままとなるため、
インキの無駄使いとなる問題もあった。
【0010】したがって、本発明は上述したような問題
点を解決するために、可撓性シートを用いない熱可塑性
樹脂フィルムのみによるベースレスマスタを用いた場合
でも、マスタが送りローラ等に巻き付くことなく製版及
び搬送を行うことができるとともに、ベースレスマスタ
をクランパに確実に搬送することができる製版装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した目的を
達成するためになされたものであり、請求項1記載の発
明は、ロール状に巻回された孔版印刷用の原紙を貯蔵す
る原紙貯蔵手段と、上記原紙貯蔵手段により供給された
上記原紙の製版を行う製版手段と、上記製版手段の下流
側に設けられていて、製版済原紙を搬送する原紙搬送手
段と、上記原紙搬送手段を通過した上記製版済原紙の先
端部の両面に同製版済原紙の搬送方向に沿って空気流を
形成する送風手段とを有する構成としている。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の製
版装置において、上記原紙搬送手段は、こま切れ状の複
数の送りローラ対を有し、隣合う該送りローラ対の間に
上記送風手段により上記空気流を形成する構成としてい
る。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の製版装置において、上記原紙搬送手段の下流側には
外周面に上記製版済原紙の一端を保持するクランプ手段
を備えた孔版印刷手段を有する円筒状版胴が設けられて
おり、上記製版手段による製版開始時より予め定められ
た一定時間の経過を検知する制御手段を有し、上記送風
手段は、該制御手段により上記一定時間だけ送風を行う
構成としている。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の製版装置において、上記原紙搬送手段の下流側には
外周面に上記製版済原紙の一端を保持するクランプ手段
を備えた孔版印刷手段を有する円筒状版胴が設けられて
おり、上記クランプ手段に、上記空気流が通過する開口
部を設けた構成としている。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明によれば、送風手段により
形成された空気流が、原紙搬送手段を通過した製版済原
紙の先端部の両面に、製版済原紙の搬送方向に沿って吹
き付け、製版済原紙がその搬送方向に沿って案内され
る。
【0016】請求項2記載の発明によれば、送風手段に
より形成された空気流が、隣合う送りローラ対の間の、
搬送ころ対を通過した製版済原紙の先端部の両面に、製
版済原紙の搬送方向に沿って実質的に平行に、かつ、各
面に均一に吹き付け、製版済原紙がその搬送方向に沿っ
て確実に案内される。
【0017】請求項3記載の発明によれば、製版手段に
よる製版開始時より予め定められた一定時間の経過を検
知する制御手段を有し、送風手段は制御手段により一定
時間だけ送風を行う構成としたので、送風手段により形
成された空気流がクランプ手段に妨げられてフラッター
(波打ち現象)を生じない。
【0018】請求項4記載の発明によれば、空気流が通
過する開口部をクランプ手段に設けたので、送風手段に
より形成された空気流が、製版済原紙の搬送方向に沿っ
て開口部から通過する。これにより、送風手段により形
成された空気流がクランプ手段に妨げられてフラッター
(波打ち現象)を生じない。
【0019】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて詳述する。
【0020】まず、図8を参照して本発明を適用する製
版・印刷一体型孔版印刷機の全体構成について説明す
る。
【0021】この孔版印刷機は、機体部Aの上部に配置
された図示しない原稿受け台上から移送される図示しな
い原稿の表面の画像を読み取る周知の原稿読取装置1
と、この原稿読取装置1の下方の機体部Aの一側部に配
置されていて、孔版印刷機用の原紙としてのベースレス
マスタ29(以下、単に「マスタ29」と称す)がロー
ル状に巻かれた連続シート状の原紙貯蔵手段としてのベ
ースレスマスタロール20(以下、単に「マスタロール
20」と称す)を製版する製版装置6と、機体部Aの中
央部に配置され製版済マスタ29aを外周面に巻装する
円筒状版胴2を備えた印刷装置60と、製版装置6の下
方に配置されていて、給紙台7上に積層された印刷用紙
Pを円筒状版胴2に送出する給紙装置40と、この給紙
装置40に対向する機体部Aの下方に配置されていて、
円筒状版胴2で印刷された印刷用紙Pを排紙台14に排
出する排紙装置50と、この排紙装置50と原稿読取装
置1との間に配置され、版胴2の外周面から剥ぎ取られ
た使用済マスタ3を排版ボックス5内に排出する排版装
置4とを具備する。
【0022】以下、上記した製版装置6、印刷装置6
0、給紙装置40及び排紙装置50について順次説明す
る。
【0023】図1及び図2に示すように、製版装置6
は、回転自在に支持されたマスタロール20と、図示し
ない駆動機構により回転駆動され、マスタロール20か
ら供給されるマスタ29をサーマルヘッド22に押し付
けながら回転するプラテンローラ21と、プラテンロー
ラ21から図示しない機構によって離脱可能に支持され
たサーマルヘッド22と、プラテンローラ21及びサー
マルヘッド22の下流側に設けられていて、図示しない
ローラ駆動用モータにより回転駆動され製版済マスタ2
9aを搬送する原紙搬送手段としての上下一対の送りロ
ーラ対23a,23bと、送りローラ対23a,23b
を通過した製版済マスタ29aの先端部の両面に製版済
マスタ29aの搬送方向に沿って空気流をそれぞれ形成
する送風手段としての上下一対の送風装置24a,24
bと、送りローラ対23a,23bの下流側に設けられ
ていて、製版済マスタ29aを所定の長さに切断する上
下一対の円盤状カッタ対25a,25bと、送風装置2
4a,24bとカッタ対25a,25bとの間に設けら
れていて、送風装置24の空気流を整形する上下一対の
ガイド板34a,34bとを有する。なお、製版手段
は、プラテンローラ21とサーマルヘッド22とから構
成されている。
【0024】マスタロール20の斜め下方には、マスタ
ロール20の外周面に対して接離自在なブレーキ32が
設けられている。ブレーキ32は、マスタロール20の
連れ回り回転を制動し抑制する機能を持っている。
【0025】サーマルヘッド22は、原稿読取装置1の
A/D変換部及び製版制御部(共に図示しない)で処理
されて送出されるデジタル画像信号に基づく所定の印刷
画像に対応して選択的にマスタ29の熱可塑性フィルム
を溶融穿孔する。
【0026】図2に示すように、送りローラ対23a,
23bは、4組のこま切れ状のローラがそれぞれ所定の
間隔を置いてローラ回転駆動軸23u,23dによって
串刺し状に支持されていて、上下のローラの外周面が製
版済マスタ29aを所定の押圧力で圧接しながら円筒状
版胴2に設けられているクランパ(後述する)に搬送す
る。
【0027】図1又は図2に示すように、送風装置24
a,24bは、上部側の送りローラ23a及び下部側の
送りローラ23bのニップ部を境にしてそれぞれ個別に
設けられており、送風ファン26a,26bと、送風路
27a,27bと、吹き出し口28a,28bとからそ
れぞれなる。上部の送風ファン26aは、図1において
上部の送風路27a内の製版手段側に突設されていて、
また図2において送風路27a内の左上端部に設けられ
ている。下部の送風ファン26bは、図1において下部
の送風路27b内の製版手段側に突設されていて、また
図2において下部の送風路27b内の左下端部に設けら
れている。
【0028】上部の送風路27aは、上部側の送りロー
ラ23a側に先細の凸状をなして突設されていて、その
先端において隣合う送りローラ23a同士の間に3箇所
の矩形状の吹き出し口28aがそれぞれ形成されてい
る。各吹き出し口28aは、上部のガイド板34aの入
り口部の下方に近接して位置する。送風路27aの各吹
き出し口28aの底面には、製版済マスタ29aの搬送
方向に沿って略平行に、製版済マスタ29aの上面が送
りローラ23aに巻き付くのを防止するガイド面30a
が、それぞれ形成されている。
【0029】上部の送風路27aと同様に、下部の送風
路27bは、下部の送りローラ23b側に先細の凸状を
なして突設されていて、その先端において隣合う送りロ
ーラ23b同士の間に3箇所の矩形状の吹き出し口28
bがそれぞれ形成されている。各吹き出し口28bは、
下部のガイド板34bの入り口部の上方に近接して位置
する。送風路27bの各吹き出し口28bの上面には、
製版済マスタ29aの搬送方向に沿って略平行に、製版
済マスタ29aの下面が送りローラ23bに巻き付くの
を防止するガイド面30bが、それぞれ形成されてい
る。
【0030】送風ファン26a,26bは、図示しない
ファン回転駆動軸によって図示しないファン駆動モータ
にそれぞれ連結されている。このファン駆動モータ(図
示しない)は、例えば入出力ポートの付いたCPU(中
央演算処理装置)及びメモリを備えた制御手段としての
マイクロコンピュータ(図示しない)にそれぞれ接続さ
れている。その入力ポートは製版装置6のローラ駆動用
モータ(図示しない)に、出力ポートはファン駆動モー
タ(図示しない)にそれぞれ接続されていて、ローラ駆
動用モータ(図示しない)への通電時間を検知して、フ
ァン駆動モータ(図示しない)の回転駆動時間を制御す
る。
【0031】図8に示すように、印刷装置60は、円筒
状版胴2と、円筒状版胴2の外周面の一部にその軸線方
向に延在して製版済マスタ29aの先端部を挟持する開
閉可能なクランパ31と、円筒状版胴2の内周面にイン
キを供給するインキ供給ローラ17と、インキ供給ロー
ラ17と微小間隙を置いて平行に配置されていて、イン
キ供給ローラ17との間に図示しないインキ溜りを形成
するドクターローラ18と、円筒状版胴2の回転中心軸
15を兼ねるとともに、インキ溜り(図示しない)へイ
ンキを供給するインキ供給管16とを有する。ここで、
インキ供給管16、インキ供給ローラ17及びドクター
ローラ18が印刷インキ供給装置19を構成する。イン
キ供給ローラ17に対向する円筒状版胴2の外周面の近
傍には、上下に揺動し印刷用紙Pを円筒状版胴2へ押し
付けるプレスローラ11が配設されている。
【0032】図3において、クランパ31の開閉板33
には、送風装置24a,24bで形成されガイド板34
a,34bで案内された空気流を通過させるための方形
状の開口部32が形成されている。孔版印刷手段は、円
筒状版胴2、クランパ31、印刷インキ供給装置19及
びプレスローラ11とから構成される。
【0033】図8に示すように、給紙装置40は、積層
された印刷用紙Pを積載する給紙台7と、印刷用紙Pを
送り出す給紙コロ8と、印刷用紙Pを一枚ずつ分離する
一対の分離コロ対9a,9bと、円筒状版胴2とプレス
ローラ11との間に所定タイミングで印刷用紙Pを送出
する一対のフィードローラ対10a,10bとを有す
る。
【0034】排紙装置50は、円筒状版胴2で印刷され
た印刷済の印刷用紙Paを順次積載する排紙台14と、
円筒状版胴2の近傍に配置され印刷済印刷用紙Paを円
筒状版胴2から剥離する排紙剥離爪12と、排紙剥離爪
12によって剥離された印刷済印刷用紙Paを排紙台1
4上へ搬送するための吸着部ローラ51,52及びこれ
らの吸着部ローラ51,52間に掛け渡された無端の搬
送ベルト53からなる強制排紙機構13とを有する。
【0035】次に、この孔版印刷機の動作について以下
に記す。
【0036】まず、図8において、原稿読取装置1の原
稿受け台(図示しない)上に原稿(図示しない)をセッ
トし、図示しない製版スタートキーをオンする。する
と、円筒状版胴2が矢印方向に回転し、円筒状版胴2の
外周面に巻装されていた使用済マスタ3は、排版装置4
の排版ボックス5内へと排出されて、いわゆる排版工程
が終了する。
【0037】図4に示すように、製版待機状態時におい
ては、通常、マスタ29の先端部は、送りローラ対23
a,23bのニップ部に挟持されており、またマスタロ
ール20は、ブレーキ32によって適正な制動力が負荷
されているため、これら両者の作用によってマスタ29
及び製版済マスタ29aは、常に張った状態に保たれ
る。したがって、マスタ29の搬送時においては、上記
両者の作用によってその先端部がプラテンローラ21に
巻き付くのが防止されている。
【0038】ここで、マスタロール20からマスタ29
を引き出し製版装置6にセットする場合について説明す
る。まず、プラテンローラ21からサーマルヘッド22
を引き離し解除し、サーマルヘッド22とプラテンロー
ラ21との間に形成された隙間を通してマスタ29をセ
ットする。そして、マスタ29を一定量搬送した後、搬
送を停止し、カッタ対25a,25b(同図に図示しな
い)によりマスタ29の先端部を切断し、サーマルヘッ
ド22をマスタ29を介してプラテンローラ21へ押し
付け、マスタのセットを終了する。
【0039】図5に示すように、製版が開始されると、
プラテンローラ21と送りローラ対23a,23bとが
それぞれ回転駆動し、マスタ29が搬送される。この
時、原稿(図示しない)の画像の読み取りと並行して同
時に、製版装置6では、共に図示しないA/D変換部及
び製版制御部にて処理されて送出されるデジタル画像信
号によって、サーマルヘッド22に直線状に並んだ複数
の発熱素子が選択的に発熱され、サーマルヘッド22に
押圧されながら搬送されるマスタ29の熱可塑性樹脂フ
ィルムの部分が、所定の印刷画像に対応して選択的に溶
融・穿孔される。また、この時、送風装置24の送風フ
ァン26が回転されて送風も開始される。
【0040】そして、このように穿孔された製版済マス
タ29aの先端部は、送りローラ対23a,23bが回
転することにより搬送される。この時、送りローラ対2
3a,23bのニップ部を境界として製版済マスタ29
aの搬送方向上流側における送りローラ対23a,23
bに対するマスタ29の巻き付きは、送風装置24のガ
イド面30a,30bによって防止される。また、製版
済マスタ29aの搬送方向下流側における送りローラ対
23a,23bに対する製版済マスタ29aの先端部の
巻き付きは、送風装置24の送風ファン26が回転され
ることによって形成される空気流aが製版済マスタ29
aの先端部の両面に吹き付けることによって、製版済マ
スタ29aの先端部が搬送方向に案内されて防止され
る。さらに、送風装置24によって送られる空気流aは
ガイド板34a,34bに沿って進み、空気流aは、ク
ランパ31に設けられた開口部32から通過するため、
空気流aは一定方向に乱れずに進行する(図6参照)。
【0041】図7に示すように、製版済マスタ29a
は、空気流aによってその両面を案内されつつ円筒状版
胴2側に進行し、円筒状版胴2に設けられ拡開したクラ
ンパ31の位置に到達する。製版済マスタ29aの先端
がクランパ31の位置に到達すると、製版装置6の図示
しないローラ駆動用モータへの通電時間が、マイクロコ
ンピュータのCPU(図示しない)で検知されていて、
一定時間に達すると送風装置24a,24bに連結され
ているファン駆動モータ(図示しない)にCPU(図示
しない)から制御信号が送出されて、送風が停止され
る。このようにして、クランパ31による製版済マスタ
29aのクランプ時に、製版済マスタ29a先端部にフ
ラッター(波打ち現象)が発生してしわの生じるのが防
止される。
【0042】なお、図4乃至図7において、その動作説
明の簡明化を図るためにカッタ対25a,25b(図1
に示す)の図示は省略してある。カッタ対25a,25
bが送りローラ対23a,23bの出口下流側に設けら
れているため、製版済マスタ29aの先端部は送りロー
ラ対23a,23bによって挟持され保持される(図4
参照)。
【0043】次に、図8に示すように、所定のタイミン
グでクランパ31が閉鎖されることにより製版済マスタ
29aの先端部がクランプされ、円筒状版胴2が矢印方
向と反対方向に回転すると、製版済マスタ29aは円筒
状版胴2の外周面に徐々に巻き付けられ始める。なお、
図8において、製版装置6と排版装置4とが逆の位置に
配設されていて、かつ、クランパ31を製版装置6に対
向して開放閉鎖する向きに円筒状版胴2に配設した場合
には、円筒状版胴2が同図中の矢印方向に回転して製版
済マスタ29aを巻き付けることも可能である。そし
て、製版完了後に製版済マスタ29aは、図2に示すよ
うに、通常、製版済マスタ29aの搬送方向に対して直
交する片側端に待機しているカッタ対25a,25bが
製版済マスタ29a上をその幅(上記直交)方向に横断
することにより所定の長さに切断され、この切断された
1枚の製版済マスタ29aが円筒状版胴2の外周面に完
全に巻装されて、いわゆる給版工程が終了する。なお、
カッタ対25a,25bは、上述したように通常片側端
に待機しているので、送風装置24a,24bにより形
成された空気流aの流れを妨げることがない。
【0044】給版工程終了と同時に、給紙台7上に積載
されている印刷用紙Pが、給紙コロ8及び分離コロ対9
a,9bによりフィードローラ対10a,10bへ向け
て送られ、さらにフィードローラ対10a,10bによ
り円筒状版胴2の回転と同期した所定のタイミングで円
筒状版胴2とプレスローラ11との間に送出される。そ
して、円筒状版胴2の外周面から下方に離間していたプ
レスローラ11が上方に移動し、同図中の矢印と反対方
向に回転する円筒状版胴2の外周面に巻装された製版済
マスタ29aに印刷用紙Pが押圧されることにより、製
版済マスタ29aの穿孔部分からインキが印刷用紙Pの
表面に転移される。なお、この時、インキ供給ローラ1
7も円筒状版胴2の回転方向と同一方向に回転し、イン
キを円筒状版胴2の内周面に供給する。このようにし
て、印刷された印刷用紙Paは、プレスローラ11を過
ぎると、排紙剥離爪12によって円筒状版胴2の外周面
から剥離され、回転する吸着部ローラ51,52間に掛
け渡され回り動く搬送ベルト53に沿って案内され、排
紙台14上に落下し、いわゆる試し刷り工程が終了す
る。
【0045】次に、図示しないテンキーで印刷枚数をセ
ットし、図示しない印刷スタートキーをオンすると、試
し刷り工程と同様の工程、すなわち給紙、印刷、排紙工
程でセットした印刷枚数分繰り返して印刷され、孔版印
刷工程が終了する。
【0046】なお、本実施例においては孔版印刷用の原
紙としてベースレスマスタを用いたが、ベースレスマス
タに限らず、ベース材として和紙等を用いた原紙も使用
できることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、送風手段により形成された空気流が、原紙搬
送手段を通過した製版済原紙の先端部の両面に、製版済
原紙の搬送方向に沿って吹き付け、製版済原紙がその搬
送方向に沿って案内されるので、製版済原紙が原紙搬送
手段に巻き付かないとともに、製版済原紙を次工程に確
実に搬送することができる。また、孔版印刷機用の原紙
に腰を持たせるために多孔質の可撓性シートを貼り合わ
せた原紙を使用する必要がないため、印刷画像の立ち上
がりが速く、印刷物の白抜けのない良好な印刷画像を得
ることができる。さらに、原紙自体のコストや排版時に
使用済原紙に付着するインキ量もかなり減少するので、
印刷のランニングコストを低減することもできる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の製版装置の効果に加え、送風手段により形成された
空気流が、隣合う送りローラ対の間の、搬送ころ対を通
過した製版済原紙の先端部の両面に、製版済原紙の搬送
方向に沿って実質的に平行に、かつ、各面に均一に吹き
付け、製版済原紙がその搬送方向に沿って確実に案内さ
れるので、製版済原紙が原紙搬送手段に巻き付かないと
ともに、しわのない製版済原紙を次工程にさらに確実に
搬送することができる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、製版手段に
よる製版開始時より予め定められた一定時間の経過を検
知する制御手段を有し、送風手段は制御手段により一定
時間だけ送風を行う構成としたことにより、送風手段に
より形成された空気流がクランプ手段に妨げられてフラ
ッター(波打ち現象)を生じないので、クランプ時にし
わが発生するのを防止することができる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、空気流が通
過する開口部をクランプ手段に設けたことにより、送風
手段により形成された空気流が、製版済原紙の搬送方向
に沿って開口部から通過し、乱流の発生を防止すること
ができる。このため、送風手段により形成された空気流
がクランプ手段に妨げられてフラッター(波打ち現象)
を生じないので、クランプ時にしわが発生するのを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す製版装置の側面図であ
る。
【図2】図1を上流側から見た場合の要部の正面図であ
る。
【図3】本発明のクランプ手段に設けられた開口部を示
す要部の斜視図である。
【図4】図1の作用を示す要部の側面図である。
【図5】図1の作用を示す要部の側面図である。
【図6】図1の作用を示す要部の側面図である。
【図7】図1の作用を示す要部の側面図である。
【図8】本発明を適用する製版・印刷一体型孔版印刷機
を示す構成図である。
【符号の説明】
a 空気流 2 円筒状版胴 6 製版装置 20 原紙貯蔵手段としてのベースレスマスタロール 21 製版手段としてのプラテンローラ 22 製版手段としてのサーマルヘッド 23a,23b 原紙搬送手段としての送りローラ対 24a,24b 送風手段としての送風装置 26a,26b 送風手段を構成する送風ファン 27a,27b 送風手段を構成する送風路 28a,28b 送風手段を構成する吹き出し口 29 孔版印刷用の原紙としてのベースレスマスタ 29a 製版済原紙としての製版済ベースレスマスタ 30a,30b ガイド面 31 クランプ手段としてのクランパ 32 開口部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール状に巻回された孔版印刷用の原紙を
    貯蔵する原紙貯蔵手段と、 上記原紙貯蔵手段により供給された上記原紙の製版を行
    う製版手段と、 上記製版手段の下流側に設けられていて、製版済原紙を
    搬送する原紙搬送手段と、 上記原紙搬送手段を通過した上記製版済原紙の先端部の
    両面に同製版済原紙の搬送方向に沿って空気流を形成す
    る送風手段と、 を有することを特徴とする製版装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製版装置において、 上記原紙搬送手段は、こま切れ状の複数の送りローラ対
    を有し、隣合う該送りローラ対の間に上記送風手段によ
    り上記空気流を形成することを特徴とする製版装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の製版装置において、 上記原紙搬送手段の下流側には外周面に上記製版済原紙
    の一端を保持するクランプ手段を備えた孔版印刷手段を
    有する円筒状版胴が設けられており、上記製版手段によ
    る製版開始時より予め定められた一定時間の経過を検知
    する制御手段を有し、上記送風手段は、該制御手段によ
    り上記一定時間だけ送風を行うことを特徴とする製版装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の製版装置において、 上記原紙搬送手段の下流側には外周面に上記製版済原紙
    の一端を保持するクランプ手段を備えた孔版印刷手段を
    有する円筒状版胴が設けられており、上記クランプ手段
    に、上記空気流が通過する開口部を設けたことを特徴と
    する製版装置。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5996985A (ja) * 1982-11-26 1984-06-04 Riso Kagaku Corp 印刷装置
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JPH0338373A (ja) * 1989-07-05 1991-02-19 Riso Kagaku Corp 孔版印刷装置

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