JPH06179613A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH06179613A
JPH06179613A JP4352965A JP35296592A JPH06179613A JP H06179613 A JPH06179613 A JP H06179613A JP 4352965 A JP4352965 A JP 4352965A JP 35296592 A JP35296592 A JP 35296592A JP H06179613 A JPH06179613 A JP H06179613A
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cosmetic
skin
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sphingomyelin
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Taketoshi Sugino
豪俊 杉野
Aaru Jiyunejiya Eru
L.R.ジュネジャ
Nobuyuki Aoi
暢之 青井
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Taiyo Kagaku KK
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Taiyo Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた乳化安定性,肌や毛髪に対する保湿
性,老人性乾皮症改善効果等を合わせ持ち、かつ良好な
使用感を有する化粧料を提供する。 【構成】 スフィンゴミエリンとホスファチジルコリン
を1:8〜2:1で含有する組成物を、スフィンゴミエ
リンとして0.5%〜8%(化粧料最終製品中の重量
%)の範囲で配合することにより、上記目的に合致した
化粧料を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳化安定性、肌や毛髪
の保湿性に優れるだけでなく、老人性乾皮症の改善効果
を有し、使用感にも優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の天然物嗜好は、化粧品分野でも浸
透し、種々の天然物由来の物質が化粧料に添加されてい
る。その中でセラミド等のスフィンゴシン誘導体が皮膚
柔軟剤として、あるいは保湿剤として着目され、美肌効
果をねらって乳液などに添加されている。例えば、天然
由来のスフィンゴシン誘導体の中で、セレブロシド、ス
ルファチドなどのスフィンゴ糖脂質を主成分とした、牛
脳抽出物を添加した皮膚化粧料が開示されている(特開
昭64−16708)。また、卵黄スフィンゴ脂質を含
有した化粧料が開示されている(特開平1−28320
7)。さらに、スフィンゴミエリンとホスファチジルコ
リンを同時に含む物として大豆または卵黄由来のレシチ
ンを化粧料に応用する技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スフィ
ンゴシン誘導体、とくにセラミド、グルコシルセラミド
は美肌効果に優れている反面、それらの化学構造からも
わかるように、界面活性能(乳化能、界面張力低下能
等)を有していない為に、乳化剤として作用しない。そ
れ故、セラミドやグルコシルセラミドを配合した乳化型
化粧料を調製するに際しては、乳化剤(非イオン界面活
性剤、アニオン界面活性剤等)の使用を余儀なくされ
る。また、セレブロシド、スルファチド等のスフィンゴ
糖脂質を主成分とする牛脳抽出物は美肌効果に優れ、界
面活性能も有するが十分ではない。さらに、卵黄スフィ
ンゴ脂質は、その構成脂肪酸が、長鎖飽和型が大部分で
あるため、常温での分散性は満足できるものとは言い難
い。また、卵黄レシチン中にはホスファチジルコリンと
スフィンゴミエリンの両者が含まれているが、スフィン
ゴミエリンとホスファチジルコリンとの組成比が1:8
0〜3:80程度であるため、スフィンゴリン脂質の有
する優れた美肌効果が得られてないのが現状である。さ
らに、美肌効果が得られる濃度を使用した場合、最終的
に製造される化粧料の化粧特性を損ない実用性の無い物
になる。すなわち、本発明の目的は、優れた乳化安定
性、肌や毛髪に対する保湿性、老人性乾皮症改善効果、
等を合わせ持ち、かつ良好な使用感を有する化粧料を提
供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を克服すべく、セラミドに代表されるスフィンゴシン
誘導体の有する美肌効果と、優れた乳化安定性を合わせ
持ち、さらには生体適合性の高い化粧料を提供する事を
目的として鋭意研究した結果、スフィンゴミエリンとホ
スファチジルコリンが組成比1:8〜2:1で含まれる
化粧料が該目的に合致する効果を有する事を見いだし、
本発明を完成するに至った。本発明におけるスフィンゴ
ミエリン(以下SMと略す)とは、スフィンゴシン骨格
とリン酸エステルを同時に分子内に有するスフィンゴリ
ン脂質の一種で、卵黄や牛脳、豚脳、血球膜等に存在
し、それらの内どの原料から得られた物でも差し支えな
く使用する事ができるが、常温での分散性をより良好な
物とするために、卵黄由来の物を使用する事が望まし
い。本発明におけるホスファチジルコリン(以下PCと
略す)とは、グリセロリン脂質の一種で、一般的に卵黄
レシチンや大豆レシチンに主要成分として高濃度に含有
されており、それらの内どちらの原料から得られた物で
も差し支えなく使用する事ができるが、大豆由来の物
は、構成脂肪酸に不飽和度の高い物が多いため、やや安
定性に欠けるので、卵黄由来の物を使用する事が望まし
い。本発明で用いるSM−PC組成物は卵黄から溶剤分
画やカラムクロマトグラフィーによって得られる。卵黄
SMは、卵黄レシチン中に2〜3%しか含まれていない
ので、効率的に抽出もしくは分画される事が望ましい。
従って、SMとPCの単品それぞれを配合するよりも、
両物質を同時に含有する素材から、選択的に抽出、濃縮
してSMとPCを組成比1:8〜2:1で含む組成物を
得る事が好ましい。さらに、SMを濃縮したい場合は、
公知の方法、例えばエーテルやアセトン等を用いた溶剤
分画やカラムクロマトを行う事により、容易に目的組成
比の組成物を得る事ができる。
【0005】本発明における化粧料とは、乳液、クリー
ム、養毛剤等の乳化形態をとるものであるが特に限定し
ない。本発明の化粧料において、SMとPCを組成比
1:8〜2:1の割合で含有する組成物の化粧料に対す
る配合量は、SMとして0.5%〜8%であり、好まし
くは1%〜6%(化粧料最終製品中の重量%)である。
配合量が多すぎると、得られる化粧料の化粧特性が損な
われる傾向にあり一方、少なすぎると、美肌効果や老人
性乾皮症改善効果が望めない傾向にある。 本発明の化
粧料は、美肌効果のみならず牛脳抽出物や卵黄スフィン
ゴ脂質のみを含有する化粧料には見られない使用感(湿
潤性、柔軟性、弾力性、艶)の向上効果を示し、さらに
は非常に優れた乳化安定性を示す。これらの原理につい
ては明かではないが、SMとPCが組成比として1:8
〜2:1、好ましくは1:7〜1:1の割合で含有する
場合にSMとグリセロリン脂質であるPCが、相乗的に
作用するものと思われる。SMの含有割合が組成比1:
8より少なくなると、SMそのものが有する美肌効果が
顕著に現れなくなり、2:1より多くなると、化粧料の
乳化安定性が著しく低下する。以下に、実施例をもって
本発明を詳細に説明する。
【0006】
【実施例】
実施例1 卵黄レシチン(太陽化学製)を大量分取用高性能液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)にセットしたシリカゲル
カラムに供した。次に、アルコールを用いて溶出させ、
ホスファチジルエタノールアミン画分、PC,SM混合
画分、PC画分の3つに分画した。PC,SM混合画分
から常法により溶媒を留去させる事により、SMとPC
から成る組成物を得た。得られた組成物のリン脂質組成
をTLC−FIDイアトロスキャンにより分析した結
果、SMとPCの組成比が1:8であった。
【0007】実施例2 実施例1で得られた組成物を、実施例1で用いたクロマ
ト装置により、まったく同じ条件で、再クロマト処理を
行う事によって、さらにSMの濃度の高い組成物を得
た。得られた組成物のリン脂質組成をTLC−FIDイ
アトロスキャンにより分析した結果、SMとPCの組成
比が1:7であった。
【0008】実施例3 実施例1で得られた組成物5部とスクワラン25部を約
80℃で均一に溶解した(溶液1)。次に、ソルビン酸
0.2部を純水69.8部に約80℃で溶解した後、こ
の溶液をホモミキサーで攪拌しながら前記の溶液1を添
加して乳化した。乳化後、温度を80℃に保ちながらホ
モミキサー(7500回転/分)で15分間分散した
後、30℃まで冷却して、乳液を得た。
【0009】比較例1 実施例1で得られた組成物の代わりに、牛脳抽出物を用
いる以外は、実施例3と同様な操作を行い乳液を得た。
【0010】比較例2 実施例1で得られた組成物の代わりに、卵黄スフィンゴ
脂質を使用する以外は、実施例3と同様に行い乳液を得
た。
【0011】試験例1.乳化安定性 乳化安定性は以下のような方法により試験した。試料
(実施例3、比較例1、比較例2で得られた乳液)を4
5℃の恒温槽に入れ、2カ月間放置後の乳化状態、外観
を観察し、異常が認められない場合(乳化状態が均一で
均質なエマルジョンが形成されている場合)は良好と
し、異常が認められる場合(油が分離した場合、粒子が
粗大になったばあい等)は不良とした。
【0012】
【表1】
【0013】(結果)表1に示す様に、実施例3により
得られた本発明の乳液は、比較例1及び比較例2の乳液
に比して良好な乳化安定性を示した。
【0014】実施例4 表2に示すような組成で本発明のスキンクリームA,B
及び比較のためのスキンクリームC〜Eを調製した。
【0015】
【表2】
【0016】試験例2 乾燥皮膚を訴える被試験者各20人(25才〜35才の
女性)に、実施例4で得られたスキンクリームを1日2
回(朝、夕)連続1か月間塗布した。医師による診断の
結果では、全被試験者の皮膚及び体調に異常は認められ
なかった。クリームを塗布した後の皮膚に対して湿潤性
(しっとり感)、柔軟性(滑らか感)、弾力性及び艶を
与える効果を全被試験者について調査した結果を表3に
示した。
【0017】
【表3】
【0018】表3の結果から明らかなように、本発明の
スキンクリームA、Bは、スキンクリームC、D、Eに
比して優れた効果を示した。
【0019】
【発明の効果】本発明の化粧料、すなわちスフィンゴミ
エリン(SM)とホスファチジルコリン(PC)を組成
比1:8〜2:1の割合で含有する事を特徴とする化粧
料は、良好な使用感を有し、さらには良好な乳化安定性
を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スフィンゴミエリンとホスファチジルコ
    リンを組成比1:8〜2:1の割合で含有することを特
    徴とする化粧料。
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