JP3629278B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、乳化安定性、肌や毛髪の保湿性に優れるだけでなく、老人性乾皮症の改善効果を有し、使用感にも優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の天然物嗜好は、化粧品分野でも浸透し、種々の天然物由来の物質が化粧料に添加されている。その中でセラミド等のスフィンゴシン誘導体が皮膚柔軟剤として、あるいは保湿剤として着目され、美肌効果をねらって乳液などに添加されている。例えば、天然由来のスフィンゴシン誘導体の中で、セレブロシド、スルファチドなどのスフィンゴ糖脂質を主成分とした、牛脳抽出物を添加した皮膚化粧料が開示されている(特開昭64−16708)。また、卵黄スフィンゴ脂質を含有した化粧料が開示されている(特開平1−283207)。さらに、スフィンゴミエリンとホスファチジルコリンを同時に含む物として大豆または卵黄由来のレシチンを化粧料に応用する技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スフィンゴシン誘導体、とくにセラミド、グルコシルセラミドは美肌効果に優れている反面、それらの化学構造からもわかるように、界面活性能(乳化能、界面張力低下能等)を有していない為に、乳化剤として作用しない。それ故、セラミドやグルコシルセラミドを配合した乳化型化粧料を調製するに際しては、乳化剤(非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等)の使用を余儀なくされる。また、セレブロシド、スルファチド等のスフィンゴ糖脂質を主成分とする牛脳抽出物は美肌効果に優れ、界面活性能も有するが十分ではない。さらに、卵黄スフィンゴ脂質は、その構成脂肪酸が、長鎖飽和型が大部分であるため、常温での分散性は満足できるものとは言い難い。
また、卵黄レシチン中にはホスファチジルコリンとスフィンゴミエリンの両者が含まれているが、スフィンゴミエリンとホスファチジルコリンとの組成比が1:80〜3:80程度であるため、スフィンゴリン脂質の有する優れた美肌効果が得られてないのが現状である。さらに、美肌効果が得られる濃度を使用した場合、最終的に製造される化粧料の化粧特性を損ない実用性の無い物になる。
すなわち、本発明の目的は、優れた乳化安定性、肌や毛髪に対する保湿性、老人性乾皮症改善効果、等を合わせ持ち、かつ良好な使用感を有する化粧料を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を克服すべく、セラミドに代表されるスフィンゴシン誘導体の有する美肌効果と、優れた乳化安定性を合わせ持ち、さらには生体適合性の高い化粧料を提供する事を目的として鋭意研究した結果、スフィンゴミエリンとホスファチジルコリンが組成比1:8〜2:1で含まれる化粧料が該目的に合致する効果を有する事を見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明におけるスフィンゴミエリン(以下SMと略す)とは、スフィンゴシン骨格とリン酸エステルを同時に分子内に有するスフィンゴリン脂質の一種で、卵黄や牛脳、豚脳、血球膜等に存在し、それらの内どの原料から得られた物でも差し支えなく使用する事ができるが、常温での分散性をより良好な物とするために、卵黄由来の物を使用する事が望ましい。
本発明におけるホスファチジルコリン(以下PCと略す)とは、グリセロリン脂質の一種で、一般的に卵黄レシチンや大豆レシチンに主要成分として高濃度に含有されており、それらの内どちらの原料から得られた物でも差し支えなく使用する事ができるが、大豆由来の物は、構成脂肪酸に不飽和度の高い物が多いため、やや安定性に欠けるので、卵黄由来の物を使用する事が望ましい。
本発明で用いるSM−PC組成物は卵黄から溶剤分画やカラムクロマトグラフィーによって得られる。卵黄SMは、卵黄レシチン中に2〜3%しか含まれていないので、効率的に抽出もしくは分画される事が望ましい。従って、SMとPCの単品それぞれを配合するよりも、両物質を同時に含有する素材から、選択的に抽出、濃縮してSMとPCを組成比1:8〜2:1で含む組成物を得る事が好ましい。さらに、SMを濃縮したい場合は、公知の方法、例えばエーテルやアセトン等を用いた溶剤分画やカラムクロマトを行う事により、容易に目的組成比の組成物を得る事ができる。
【0005】
本発明における化粧料とは、乳液、クリーム、養毛剤等の乳化形態をとるものであるが特に限定しない。
本発明の化粧料において、SMとPCを組成比1:8〜2:1の割合で含有する組成物の化粧料に対する配合量は、SMとして0.5%〜8%であり、好ましくは1%〜6%(化粧料最終製品中の重量%)である。配合量が多すぎると、得られる化粧料の化粧特性が損なわれる傾向にあり一方、少なすぎると、美肌効果や老人性乾皮症改善効果が望めない傾向にある。 本発明の化粧料は、美肌効果のみならず牛脳抽出物や卵黄スフィンゴ脂質のみを含有する化粧料には見られない使用感(湿潤性、柔軟性、弾力性、艶)の向上効果を示し、さらには非常に優れた乳化安定性を示す。これらの原理については明かではないが、SMとPCが組成比として1:8〜2:1、好ましくは1:7〜1:1の割合で含有する場合にSMとグリセロリン脂質であるPCが、相乗的に作用するものと思われる。SMの含有割合が組成比1:8より少なくなると、SMそのものが有する美肌効果が顕著に現れなくなり、2:1より多くなると、化粧料の乳化安定性が著しく低下する。
以下に、実施例をもって本発明を詳細に説明する。
【0006】
【実施例】
実施例1
卵黄レシチン(太陽化学製)を大量分取用高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)にセットしたシリカゲルカラムに供した。次に、アルコールを用いて溶出させ、ホスファチジルエタノールアミン画分、PC,SM混合画分、PC画分の3つに分画した。PC,SM混合画分から常法により溶媒を留去させる事により、SMとPCから成る組成物を得た。得られた組成物のリン脂質組成をTLC−FIDイアトロスキャンにより分析した結果、SMとPCの組成比が1:8であった。
【0007】
実施例2
実施例1で得られた組成物を、実施例1で用いたクロマト装置により、まったく同じ条件で、再クロマト処理を行う事によって、さらにSMの濃度の高い組成物を得た。得られた組成物のリン脂質組成をTLC−FIDイアトロスキャンにより分析した結果、SMとPCの組成比が1:7であった。
【0008】
実施例3
実施例1で得られた組成物5部とスクワラン25部を約80℃で均一に溶解した(溶液1)。次に、ソルビン酸0.2部を純水69.8部に約80℃で溶解した後、この溶液をホモミキサーで攪拌しながら前記の溶液1を添加して乳化した。乳化後、温度を80℃に保ちながらホモミキサー(7500回転/分)で15分間分散した後、30℃まで冷却して、乳液を得た。
【0009】
比較例1
実施例1で得られた組成物の代わりに、牛脳抽出物を用いる以外は、実施例3と同様な操作を行い乳液を得た。
【0010】
比較例2
実施例1で得られた組成物の代わりに、卵黄スフィンゴ脂質を使用する以外は、実施例3と同様に行い乳液を得た。
【0011】
試験例1.乳化安定性
乳化安定性は以下のような方法により試験した。試料(実施例3、比較例1、比較例2で得られた乳液)を45℃の恒温槽に入れ、2カ月間放置後の乳化状態、外観を観察し、異常が認められない場合(乳化状態が均一で均質なエマルジョンが形成されている場合)は良好とし、異常が認められる場合(油が分離した場合、粒子が粗大になったばあい等)は不良とした。
【0012】
【表1】
Figure 0003629278
【0013】
(結果)
表1に示す様に、実施例3により得られた本発明の乳液は、比較例1及び比較例2の乳液に比して良好な乳化安定性を示した。
【0014】
実施例4
表2に示すような組成で本発明のスキンクリームA,B及び比較のためのスキンクリームC〜Eを調製した。
【0015】
【表2】
Figure 0003629278
【0016】
試験例2
乾燥皮膚を訴える被試験者各20人(25才〜35才の女性)に、実施例4で得られたスキンクリームを1日2回(朝、夕)連続1か月間塗布した。医師による診断の結果では、全被試験者の皮膚及び体調に異常は認められなかった。
クリームを塗布した後の皮膚に対して湿潤性(しっとり感)、柔軟性(滑らか感)、弾力性及び艶を与える効果を全被試験者について調査した結果を表3に示した。
【0017】
【表3】
Figure 0003629278
【0018】
表3の結果から明らかなように、本発明のスキンクリームA、Bは、スキンクリームC、D、Eに比して優れた効果を示した。
【0019】
【発明の効果】
本発明の化粧料、すなわちスフィンゴミエリン(SM)とホスファチジルコリン(PC)を組成比1:8〜2:1の割合で含有する事を特徴とする化粧料は、良好な使用感を有し、さらには良好な乳化安定性を有する。

Claims (1)

  1. 有効成分としてスフィンゴミエリンとホスファチジルコリンを組成比1:8〜2:1の割合で含有する化粧料用乳化剤。
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