JPH06172058A - 無機発泡体 - Google Patents

無機発泡体

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JPH06172058A
JPH06172058A JP33015792A JP33015792A JPH06172058A JP H06172058 A JPH06172058 A JP H06172058A JP 33015792 A JP33015792 A JP 33015792A JP 33015792 A JP33015792 A JP 33015792A JP H06172058 A JPH06172058 A JP H06172058A
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JP
Japan
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synthetic
swelling mica
sodium silicate
inorganic
aqueous solution
Prior art date
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Pending
Application number
JP33015792A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenzo Hayashi
鍵 三 林
Kozo Hayashi
宏 三 林
Kyoichi Fujimoto
本 恭 一 藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokiwa Electric Co Ltd
Original Assignee
Tokiwa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的低い加熱温度で簡単かつ安価に製造す
る。 【構成】 合成膨潤性雲母または合成スメクタイトをア
ルカリ塩であるケイ酸ソーダの水溶液に分散し、乾燥し
てゲル化した後、400〜500℃の温度で加熱して発
泡させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建材の断熱材等に用いら
れる無機発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高温耐熱を必要とする断熱材
には、無機材料が使用されている。そして、無機断熱材
としては、グラスウール、ロックウール等の無機繊維を
充填したり、無機物を発泡処理したものがある。これら
は、熱伝導率の非常に小さい空気の特性を生かして熱の
移動を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の無機
繊維を充填した断熱材は、シート等の表面が荒く、肌触
りは良くなかった。とくに、グラスウール、ロックウー
ルなどを添加した場合には、その現象が著しかった。更
に、表面荒れだけでなく、こすられたときには、繊維材
が剥れ落ちて紙粉が発生し、施工時、使用時にその粉が
目に入ったり、指に刺さったりして危険であり、また、
「ちくちく」した不快な痛みとかゆみを感じる。このた
め、前記繊維材の紙粉の発生を防止するために、シート
等の表面に紙粉止めのコーティング剤を塗布していた
が、外部からの接触などによって表層が剥離することが
あり、また、コーティング剤を塗布する手間を必要とし
た。
【0004】また、無機発泡体を使用した断熱材は、発
泡させるのに2000℃程度の高温加熱が必要であり、
加えて、多くの生産工程を必要とした。このため、加熱
炉の設備費が高くなり、製造コストが高くなっていた。
【0005】そこで、本発明は、断熱材等に使用でき、
比較的低い加熱温度で簡単かつ安価に製造することがで
きる無機発泡体の提供を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる無機発泡
体は、合成膨潤性雲母及び/または合成スメクタイトを
アルカリ塩の水溶液に分散し、乾燥してゲル化した後、
所定温度で加熱して発泡させたものである。
【0007】ここで、アルカリ塩としては、ケイ酸ソー
ダ等を使用できる。
【0008】なお、ゲルは400〜800℃程度の温度
範囲で膨潤し、約900℃を越えると非膨潤となるの
で、エネルギーコスト、設備費等の面から膨潤を開始す
る400〜500℃程度での比較的低い温度で加熱する
のが好ましい。
【0009】
【作用】本発明においては、合成膨潤性雲母或いは合成
スメクタイトをアルカリ塩の水溶液に分散し、更に、乾
燥して水分を蒸発し、減少させると、層間が膨潤して微
細にへき開し、結晶鱗片の層間部分が陰イオン、反対面
部分が陽イオンに帯電した状態となるので、前記層間部
分には、水に溶解して陽イオンに帯電しているアルカリ
金属が入り込む、即ち、インターカレートするととも
に、へき開した合成膨潤性雲母或いは合成スメクタイト
の鱗片相互が静電気的な作用によって接近し、カードハ
ウス状に結合した状態でゲル化する。その後、400〜
500℃程度の温度で加熱すると、ゲルの結晶間に残留
していた水分が急激に膨脹、蒸発し、その水分の飛散し
た跡に微細な気泡が形成される。なお、無機発泡体は、
合成膨潤性雲母或いは合成スメクタイトをアルカリ塩の
水溶液に分散し、乾燥してゲル化した後、400〜50
0℃程度の温度で加熱するだけで形成できるので、簡単
な工程、比較的低温の加熱で、しかも、安価に製造でき
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0011】まず、本実施例の組成を表1に示す。
【0012】表1において、合成膨潤性雲母はコープケ
ミカル(株)製の膨潤性雲母ME−100を使用し、ア
ルカリ塩であるケイ酸ソーダは愛知珪藻(株)製のケイ
ソウ3号を使用した。
【0013】
【表1】
【0014】次に、上記組成による無機発泡体の製造を
説明する。
【0015】まず、水100gの中にケイ酸ソーダ6g
を溶解し、次いで、このケイ酸ソーダの水溶液の中に合
成膨潤性雲母6gを投入する。そして、液温を60℃に
保持した状態で、ホモジミクサーを使用し、10,00
0rpmの回転数で5分間攪拌する。
【0016】次に、合成膨潤性雲母の結晶鱗片の層間に
ケイ酸ソーダのナトリウムイオンを効果的にインターカ
レートするため、上記攪拌後12時間程度放置する。
【0017】この後、合成膨潤性雲母をケイ酸ソーダの
水溶液に分散した分散液を80℃で24時間乾燥して、
内部の水分を蒸発させ、ゲル化する。このゲルは合成膨
潤性雲母の結晶鱗片同士がカードハウス状に組立てられ
た状態で静電気的に結合している。
【0018】次いで、このゲルを400〜500℃の温
度で30分間加熱する。すると、カードハウス状に組立
てられた合成膨潤性雲母の結晶鱗片間に残留していた水
分が完全に蒸発し、微細な空隙が形成される。
【0019】以上によって、無機質からなる発泡体の製
造が完了する。
【0020】次に、上記製造で使用した合成膨潤性雲母
とケイ酸ソーダとの混合による発泡化について説明す
る。
【0021】まず、合成膨潤性雲母は固相反応によって
合成された微粉ナトリウム・フッ素雲母であり、コロイ
ド形成能、フィルム形成能、イオン交換能が大きく、M
B吸着量が大きいため、層間に無機・有機物をインター
カレートして複合体を形成する特性を有する。
【0022】今、合成膨潤性雲母をケイ酸ソーダの水溶
液に分散すると、合成膨潤性雲母は水分を層間に吸着し
て膨潤し、層間のナトリウムイオン或いはリチウムイオ
ンなどの陽イオンが水中に溶解して、微細にへき開し始
める。このため、合成膨潤性雲母の結晶は層間部分が陰
イオンに帯電し、鱗片の反対側の面が陽イオンに帯電す
る。この状態で、ケイ酸ソーダのナトリウムイオンが合
成膨潤性雲母の陰イオンに帯電している層間に電気的に
吸引されて複合化する。即ち、合成膨潤性雲母の有する
特異な吸着能及びイオン交換能によるコロイド形成能、
複合体形成能を利用している。
【0023】なお、ここで使用した合成膨潤性雲母はM
B吸着量が70〜80meq/100gであり、平均粒径は1〜
5μm、層厚さは10オングストロームである。
【0024】次に、合成膨潤性雲母とケイ酸ソーダの混
合液を乾燥して水分を蒸発させると、濃縮によって合成
膨潤性雲母の結晶鱗片相互が水を内部に包含しながら接
近し、ゲル化する。このとき、へき開した合成膨潤性雲
母の結晶鱗片は層間部分が陰イオン、反対面が陽イオン
に帯電しているので、相互が静電気的に引寄せられ、結
晶鱗片の平面部と端面部とがランダムに当接してカード
ハウス状に組立てられた構造で結合し、ゲル化する。
【0025】次いで、このゲルを400〜500℃の温
度で加熱すると、結晶間に残留していた水分が完全に蒸
発し、結晶間が急激に膨脹して、水分の飛散後に微細な
空隙が残る。これによって形成された発泡体は連続発泡
となる。
【0026】ところで、上記実施例では、合成膨潤性雲
母を使用しているが、同様の特性を有する合成スメクタ
イトを使用することもできる。
【0027】スメクタイトは粘土鉱物の一種であり、水
及び他の溶媒で膨潤し、粒子径が非常に小さいため分散
してゾル・ゲルを形成する。また、吸着能、イオン交換
能を有し、無機物或いは有機物と層間化合物を形成する
など物理的・化学的に特異な性質を示すことから古くか
ら注目されてきている粘土鉱物である。合成スメクタイ
トはベントナイトからの水熱合成法による精製によって
得ることができ、粘性、吸着性、イオン交換性などの特
性を有する。その結晶構造は雲母に類似し、層状である
ため配向して薄膜を形成しやすく、同じく、層間に金属
多核水酸化イオン、金属錯イオン、荷電ゾルなどをイン
ターカレートする。
【0028】この合成スメクタイトをケイ酸ソーダの水
溶液に分散し、乾燥すると、合成膨潤性雲母と同じく、
カードハウス状に組立てられた構造でゲル化し、加熱後
には発泡体が形成される。
【0029】このようにして、合成膨潤性雲母または合
成スメクタイトをケイ酸ソーダに混合して得られた無機
発泡体は、加熱後、20倍程度まで膨脹し、高い断熱性
を示した。
【0030】なお、製造、施工においては、合成膨潤性
雲母または合成スメクタイトとケイ酸ソーダとの混合液
を、例えば、一般的な塗装手段によって塗布した後、乾
燥、加熱することによって無機発泡体を形成することが
できる。
【0031】このように、上記実施例の無機発泡体は、
合成膨潤性雲母または合成スメクタイトをアルカリ塩で
あるケイ酸ソーダの水溶液に分散し、乾燥してゲル化し
た後、400〜500℃の温度で加熱して発泡させたも
のである。
【0032】したがって、上記実施例によれば、合成膨
潤性雲母または合成スメクタイトをケイ酸ソーダの水溶
液に分散し、乾燥してゲル化した後、400〜500℃
程度の温度で加熱するだけの簡単な工程及び比較的低温
の加熱で製造できる。このため、エネルギーコスト、設
備費を低減でき、また、いずれも廉価な材料を使用して
いるので、安価に製造できる。
【0033】ところで、本発明を実施する場合には、表
1の配合物に限定されるものではなく、各種の無機添加
物、有機添加物を適宜配合するのを妨げるものではな
い。
【0034】また、上記実施例では、合成膨潤性雲母ま
たは合成スメクタイトを単独でケイ酸ソーダの水溶液に
分散しているが、これに限定されるものではなく、合成
膨潤性雲母及び合成スメクタイトの両方を同時に使用し
てもよい。
【0035】なお、本発明の無機発泡体は、壁装材、床
材等の建材、乾燥炉等の設備などの断熱材、耐火材とし
ての用途がある。また、無機発泡体は断熱材、耐火材と
してのみならず、音の振動エネルギーを吸収するので、
吸音材としての効果もあり、建築の天井裏、壁等に使用
することもできる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる無機発泡
体は、合成膨潤性雲母及び/または合成スメクタイトを
アルカリ塩の水溶液に分散し、乾燥してゲル化した後、
所定温度で加熱して発泡させたものである。したがっ
て、合成膨潤性雲母或いは合成スメクタイトをアルカリ
塩の水溶液に分散し、乾燥してゲル化した後、所定温度
で加熱するだけの簡単な工程及び比較的低温の加熱で製
造できる。このため、エネルギーコスト、設備費を低減
できるとともに、いずれも廉価な材料を使用しているの
で、安価に製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成膨潤性雲母及び/または合成スメク
    タイトをアルカリ塩の水溶液に分散し、乾燥してゲル化
    した後、所定温度で加熱して発泡させたことを特徴とす
    る無機発泡体。
JP33015792A 1992-12-10 1992-12-10 無機発泡体 Pending JPH06172058A (ja)

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JP33015792A JPH06172058A (ja) 1992-12-10 1992-12-10 無機発泡体

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JP33015792A JPH06172058A (ja) 1992-12-10 1992-12-10 無機発泡体

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JPH06172058A true JPH06172058A (ja) 1994-06-21

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JP33015792A Pending JPH06172058A (ja) 1992-12-10 1992-12-10 無機発泡体

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285040A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Nichias Corp 水系無機コーティング剤
WO2015015737A1 (ja) 2013-08-01 2015-02-05 ニチアス株式会社 薄片状粘土鉱物からなるシート及びその製造方法
US10544864B2 (en) 2015-02-02 2020-01-28 Nichias Corporation Gasket and manufacturing method thereof

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