JPH0649131B2 - 無機質調湿材 - Google Patents
無機質調湿材Info
- Publication number
- JPH0649131B2 JPH0649131B2 JP60182724A JP18272485A JPH0649131B2 JP H0649131 B2 JPH0649131 B2 JP H0649131B2 JP 60182724 A JP60182724 A JP 60182724A JP 18272485 A JP18272485 A JP 18272485A JP H0649131 B2 JPH0649131 B2 JP H0649131B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inorganic
- humidity control
- sodium
- glyoxal
- sodium silicate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Drying Of Gases (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は各種建築物において、室内の環境調湿性に優れ
た機能を発揮する無機質調湿材に関するものである。
た機能を発揮する無機質調湿材に関するものである。
(従来技術とその問題点) 建築物の内装材としては、防火性、断熱性、湿度調節性
が要求され、この要求を満たすために、従来から珪酸カ
ルシウム板や発泡セメント板等の無機質の多孔質材料が
使用されている。
が要求され、この要求を満たすために、従来から珪酸カ
ルシウム板や発泡セメント板等の無機質の多孔質材料が
使用されている。
しかしながら、これらの無機質内装材は、ある程度の吸
放湿性を有し、湿度調節機能を有するが、構造上、密度
が高くて表面積が小さいために、木材に比べて吸放湿量
が小さくて湿度調節性能が低く、又、アルカリ性である
ために、放湿時にアルカリ成分が放出されて美術品に変
色や変質を招く虞れがあり、絵画等の文化財の保存等に
悪影響を及ぼすという問題点があった。
放湿性を有し、湿度調節機能を有するが、構造上、密度
が高くて表面積が小さいために、木材に比べて吸放湿量
が小さくて湿度調節性能が低く、又、アルカリ性である
ために、放湿時にアルカリ成分が放出されて美術品に変
色や変質を招く虞れがあり、絵画等の文化財の保存等に
悪影響を及ぼすという問題点があった。
(発明の目的) 本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、防
火性、断熱性を有し、且つアルカリ成分を殆んど放出す
ることなく、しかも、木材以上の優れた調湿機能を発揮
する無機質調湿材を提供するものである。
火性、断熱性を有し、且つアルカリ成分を殆んど放出す
ることなく、しかも、木材以上の優れた調湿機能を発揮
する無機質調湿材を提供するものである。
(発明の構成) 上記目的を達成するために、本発明の無機質調湿材は、
パーライト、発泡シリカ等の無機発泡材を珪酸ナトリウ
ム等の珪酸アルカリ金属を主体とする無機結合剤で結合
固化してなる無機質固化体において、該無機結合剤にグ
リオキサールを反応させ、固化体内部にグリコール酸ナ
トリウムを生成せしめたものであり、非常に高い吸、放
湿性を発揮すると共に結合剤中のナトリウムイオン等の
アルカリ成分をアルカリ金属塩等の化合物として中性化
してしまい、アルカリ成分の放出をなくして室内環境を
中性に保つことができるように構成したものである。
パーライト、発泡シリカ等の無機発泡材を珪酸ナトリウ
ム等の珪酸アルカリ金属を主体とする無機結合剤で結合
固化してなる無機質固化体において、該無機結合剤にグ
リオキサールを反応させ、固化体内部にグリコール酸ナ
トリウムを生成せしめたものであり、非常に高い吸、放
湿性を発揮すると共に結合剤中のナトリウムイオン等の
アルカリ成分をアルカリ金属塩等の化合物として中性化
してしまい、アルカリ成分の放出をなくして室内環境を
中性に保つことができるように構成したものである。
(実施例の説明) 次に、本発明の具体的な実施例を詳述すると、調湿材は
パーライト、発泡シリカ、発泡シラス、バーミキュライ
ト等の無機発泡体を骨材とし、この無機発泡体に珪酸ナ
トリウムを主体とする無機結合剤とグリオキサール添加
して結合、固化し、平板状に成形されてなるものであ
る。
パーライト、発泡シリカ、発泡シラス、バーミキュライ
ト等の無機発泡体を骨材とし、この無機発泡体に珪酸ナ
トリウムを主体とする無機結合剤とグリオキサール添加
して結合、固化し、平板状に成形されてなるものであ
る。
この調湿材を構成する主な組成物である無機発泡体とし
ては、その粒度が100μよりも小さいと発泡体間の空隙
が小となり、そのため、多孔性が損なわれて内部までも
充分な吸湿機能を発揮させることができなくなるもので
あり、又、400μ以上の大きな粒度のものを使用する
と、単位体積当たりの表面積が小さくなって調湿機能が
低下するので、全体の50%以上が100〜400μの粒径の発
泡体で形成することが望ましい。
ては、その粒度が100μよりも小さいと発泡体間の空隙
が小となり、そのため、多孔性が損なわれて内部までも
充分な吸湿機能を発揮させることができなくなるもので
あり、又、400μ以上の大きな粒度のものを使用する
と、単位体積当たりの表面積が小さくなって調湿機能が
低下するので、全体の50%以上が100〜400μの粒径の発
泡体で形成することが望ましい。
又、調湿材は通気性を保持するために、比重0.2〜0.7の
軽量で且つポーラスな固化体で形成されている。
軽量で且つポーラスな固化体で形成されている。
無機発泡体の結合剤である珪酸ナトリウムと共に無機発
泡体に添加しているグリオキサールは、珪酸ナトリウム
と反応して吸放湿性に優れたグリコール酸ナトリウムを
生成する。低分子量のグリオキサールを用いて珪酸ナト
リウムとの反応によりグリコール酸のナトリウム塩を生
成させれば、調湿材の製造時における混合、攪拌が容易
となるばかりでなく、得られた調湿材が放湿性のみなら
ず吸湿性も良好となる。
泡体に添加しているグリオキサールは、珪酸ナトリウム
と反応して吸放湿性に優れたグリコール酸ナトリウムを
生成する。低分子量のグリオキサールを用いて珪酸ナト
リウムとの反応によりグリコール酸のナトリウム塩を生
成させれば、調湿材の製造時における混合、攪拌が容易
となるばかりでなく、得られた調湿材が放湿性のみなら
ず吸湿性も良好となる。
グリオキサールの添加量は、珪酸ナトリウムに対して5
〜10%重量部、全体量に対して1.5〜2.5%重量部とするこ
とが、珪酸ナトリウムの硬化及び放湿性の点から望まし
い。
〜10%重量部、全体量に対して1.5〜2.5%重量部とするこ
とが、珪酸ナトリウムの硬化及び放湿性の点から望まし
い。
このグリオキサールは、珪酸ナトリウム中のアルカリ成
分であるNaを捕捉して無機質材を中性にすると共にグリ
コール酸のナトリウム塩を生成するものであり、その生
成時に二酸化珪素が析出して珪酸ナトリウムのゲル化が
進行し、硬化が速やかに行われる。
分であるNaを捕捉して無機質材を中性にすると共にグリ
コール酸のナトリウム塩を生成するものであり、その生
成時に二酸化珪素が析出して珪酸ナトリウムのゲル化が
進行し、硬化が速やかに行われる。
さらに、グリコール酸のナトリウム塩は吸水性を発揮し
て高い吸湿性を発現すると共に、外部が乾燥すると適度
に放湿して調湿作用を発揮するものである。
て高い吸湿性を発現すると共に、外部が乾燥すると適度
に放湿して調湿作用を発揮するものである。
無機発泡材に添加するその他の材料としては、補強材と
してガラス繊維、ポリプロピレン繊維等の繊維や木粉、
パルプ等がある。
してガラス繊維、ポリプロピレン繊維等の繊維や木粉、
パルプ等がある。
なお、上記グリコール酸ナトリウムは、水溶液の状態に
して添加して乾燥固化時に結晶を固化体内に析出させて
もよいが、珪酸ナトリウムとの反応で生成させる方が結
合剤のゲル化が早まって生産性が良く、又、予め結合剤
中に上記グリオキサールを添加して混合しておくのが固
化体内部に均一に分散生成させることができて好まし
い。
して添加して乾燥固化時に結晶を固化体内に析出させて
もよいが、珪酸ナトリウムとの反応で生成させる方が結
合剤のゲル化が早まって生産性が良く、又、予め結合剤
中に上記グリオキサールを添加して混合しておくのが固
化体内部に均一に分散生成させることができて好まし
い。
次ぎに、発泡骨剤70重量%、珪酸ナトリウム29重量%、
ポリプロピレン1重量%、及び珪酸ナトリウムに対して
グリオキサールを10%添加して乾燥固化させてグリコー
ル酸ナトリウムを生成せしめた本発明実施例の無機質調
湿板材をAとし、この組成物のうち、グリオキサールを
添加していない通常の無機質調湿板材をBとし、珪酸カ
ルシウム板をCとしてこれらの物性を比較する。
ポリプロピレン1重量%、及び珪酸ナトリウムに対して
グリオキサールを10%添加して乾燥固化させてグリコー
ル酸ナトリウムを生成せしめた本発明実施例の無機質調
湿板材をAとし、この組成物のうち、グリオキサールを
添加していない通常の無機質調湿板材をBとし、珪酸カ
ルシウム板をCとしてこれらの物性を比較する。
この吸、放湿量の測定は、25℃、50%に調湿した試験室
に材料を入れて80%の湿度にまで上げ、その時の吸湿量
を測定したのち、80%から50%にまで試験室の湿度を下げ
て放湿量を測定したものである。
に材料を入れて80%の湿度にまで上げ、その時の吸湿量
を測定したのち、80%から50%にまで試験室の湿度を下げ
て放湿量を測定したものである。
なお、評価は文化庁のモニター変色試験紙法による空気
中のアルカリ性の度合を示す(評価の値で1は中性、6
はアルカリ性、3は弱アルカリ性を示す)。
中のアルカリ性の度合を示す(評価の値で1は中性、6
はアルカリ性、3は弱アルカリ性を示す)。
(発明の効果) 以上のように本発明の無機質調湿材によれば、パーライ
ト、発泡シリカ等の無機発泡材に珪酸ナトリウム等の珪
酸アルカリ金属を主体とする無機結合剤で結合固化して
なる無機質固化体において、該無機結合剤にグリオキサ
ールを反応させ、固化体内部にグリコール酸ナトリウム
を生成せしめてなるものであるから、通常の無機質材と
同様に防火性、断熱性に優れているのは勿論、無機発泡
体による多表面積と相俟って、非常に高い吸放湿性を有
し、室内の環境調湿性に優れた機能を発揮することがで
き、さらに、無機結合剤の硬化を促進させることができ
ると共に、調湿材中のアルカリ成分を中和して中性物質
になっているので、放湿時におけるアルカリ成分の放出
がなくなり、アルカリ成分の悪影響を受けてはいけない
文化財等を保存している美術館や博物館、歴史民俗資料
館、さらには図書館の書庫、病院、食品工場、機械室、
その他の建築物の内貼材として極めて有益なものであ
る。
ト、発泡シリカ等の無機発泡材に珪酸ナトリウム等の珪
酸アルカリ金属を主体とする無機結合剤で結合固化して
なる無機質固化体において、該無機結合剤にグリオキサ
ールを反応させ、固化体内部にグリコール酸ナトリウム
を生成せしめてなるものであるから、通常の無機質材と
同様に防火性、断熱性に優れているのは勿論、無機発泡
体による多表面積と相俟って、非常に高い吸放湿性を有
し、室内の環境調湿性に優れた機能を発揮することがで
き、さらに、無機結合剤の硬化を促進させることができ
ると共に、調湿材中のアルカリ成分を中和して中性物質
になっているので、放湿時におけるアルカリ成分の放出
がなくなり、アルカリ成分の悪影響を受けてはいけない
文化財等を保存している美術館や博物館、歴史民俗資料
館、さらには図書館の書庫、病院、食品工場、機械室、
その他の建築物の内貼材として極めて有益なものであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】パーライト、発泡シリカ等の無機発泡体を
珪酸ナトリウム等の珪酸アルカリ金属を主体とする無機
結合剤で結合固化してなる無機質固化体において、該無
機結合剤にグリオキサールを反応させて、固化体内部に
グリコール酸ナトリウムを生成せしめたことを特徴とす
る無機質調湿材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60182724A JPH0649131B2 (ja) | 1985-08-20 | 1985-08-20 | 無機質調湿材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60182724A JPH0649131B2 (ja) | 1985-08-20 | 1985-08-20 | 無機質調湿材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6242735A JPS6242735A (ja) | 1987-02-24 |
JPH0649131B2 true JPH0649131B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=16123334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60182724A Expired - Fee Related JPH0649131B2 (ja) | 1985-08-20 | 1985-08-20 | 無機質調湿材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0649131B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01113238A (ja) * | 1987-10-27 | 1989-05-01 | Natl House Ind Co Ltd | 調湿機能を有するセラミック板およびその製法 |
JPH01113236A (ja) * | 1987-10-27 | 1989-05-01 | Natl House Ind Co Ltd | 調湿機能を有するセラミック板 |
EP1340728A4 (en) * | 2000-11-10 | 2009-11-11 | Mitsubishi Shoji Construction | BUILDING MATERIAL AND CONNECTION FOR THIS |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5318357B2 (ja) * | 1974-05-07 | 1978-06-14 | ||
JPS58219919A (ja) * | 1982-06-15 | 1983-12-21 | Shin Nisso Kako Co Ltd | 乾燥用組成物ならびに乾燥用包装物 |
-
1985
- 1985-08-20 JP JP60182724A patent/JPH0649131B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6242735A (ja) | 1987-02-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |