JPH06166446A - シート分離給送装置 - Google Patents

シート分離給送装置

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Publication number
JPH06166446A
JPH06166446A JP34555092A JP34555092A JPH06166446A JP H06166446 A JPH06166446 A JP H06166446A JP 34555092 A JP34555092 A JP 34555092A JP 34555092 A JP34555092 A JP 34555092A JP H06166446 A JPH06166446 A JP H06166446A
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JP
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sheet
roller
feeding
retard
retard roller
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JP34555092A
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Inventor
Akimitsu Hoshi
明光 星
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リタード式のシート分離給送装置について、
リタードローラの汚れによるシート先端部の汚れ発生を
防止すること。 【構成】 リタード式のシート分離給送装置であり、リ
タードローラ2は装置フレームに回転自由に定位置支持
された定置ローラであり、フィードローラ1はリタード
ローラ2に対して接離方向に移動可能に支持され、かつ
リタードローラ2に対して圧接された揺動ローラであ
り、リタードローラ2に接触し、リタードローラ2の回
転駆動トルクに比べて十分小さいトルクでリタードロー
ラの回転に従動して回転するクリーニングローラ12を
有していることを特徴とするシート分離給送装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート分離給送装置に関
する。
【0002】より詳しくは、互いに圧接させた、シート
給送方向に回転駆動されるフィードローラと、シートを
押し戻す方向に一定のトルクで回転駆動されるリタード
ローラを備え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニッ
プ部に進入した2枚以上のシートのうちフィードローラ
と直接接触するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過さ
せ、残余のシートは通過を阻止させてシートを1枚分離
給送するリタード分離方式(リタードローラ分離方式)
のシート分離給送装置に関する。
【0003】
【従来の技術】上記のようなリタード方式のシート分離
給送装置は特開昭56−7847号公報等において公知
であり、複写機等の画像形成装置において、給紙部から
作像部への転写紙・感光紙・記録紙等のシート(以下、
用紙と記す)の1枚分離給送手段、両面コピーモード或
いは多重コピーモードにおいて、第1面又は第1回目の
画像形成を実行させて中間トレイ(再給紙部)へ収納さ
せた用紙を第2面又は第2回目の画像形成のために作像
部へ再給送させるための用紙1枚分離給送手段、原稿自
動給送部の原稿1枚分離給送手段、等として利用でき
る。
【0004】図9に下分離式としたリタード方式の用紙
分離給送装置の概略構成を示した。3は用紙収納部であ
り、例えば、両面コピー機能を有する複写機等の画像形
成装置における中間トレイとする。該中間トレイ3上に
第1面コピー済みの用紙P(P1・P2…)が画像面上
向き即ち第1面上向きで順次に積載収納される。
【0005】4はこの中間トレイ3の面に具備させた透
孔3aに臨ませて該トレイ3の下側に配設した半月型の
ピックアップローラであり、このピックアップローラ4
が再給紙信号に基づいて用紙給送方向aに1回転間欠回
転駆動制御されることで、中間トレイ3上の積載用紙P
の下面に対してピックアップローラ4の円弧面が接触し
て積載用紙Pに送り出し力が作用する。
【0006】1・2は中間トレイ3の用紙給送方向先端
辺側に配設した、下側のフィードローラと、上側のリタ
ードローラである。
【0007】下側のフィードローラ1はその回転軸1a
を不図示の装置フレームに回転自由に軸受支持させた定
置(固定)のローラであり、不図示の駆動系により用紙
給送方向aに回転駆動される。
【0008】上側のリタードローラ2は上記下側のフィ
ードローラ1の上面に接離方向に移動可能に、支点軸5
1を中心に揺動するアーム52に回転軸2aを軸受支持
させ、かつばね53によるアーム52の回動力で所定の
押圧力Nをもってフィードローラ1に対して常時圧接さ
せた状態にされている。
【0009】このリタードローラ2はアーム52の揺動
中心である支点軸51を駆動軸として該軸51に固着さ
せたギヤ54の回転力がリタードローラ2側のギヤ55
へ伝達され、該ギヤ55から不図示のトルクリミッタを
介して一定のトルクで用紙給送方向とは逆方向(用紙を
押し戻す方向)bに回転駆動される。
【0010】.フィードローラ1とリタードローラ2
との圧接ニップ部5に用紙Pが存在せず両ローラ1・2
が図9のように直接に接触しているときは、リタードロ
ーラ2は、トルクリミッタで規定された用紙を押し戻す
方向bへの回転トルクがフィードローラ1の用紙給送方
向aへの回転トルクに負けて、用紙を押し戻す方向bへ
の回転トルクに抗してフィードローラ1の回転に従動し
て用紙給送方向aに回転した状態となる。
【0011】.ピックアップローラ4の回転駆動によ
り、中間トレイ3上の積載用紙Pに送り出し力が作用し
てその先端部が用紙分離部であるフィードローラ1とリ
タードローラ2の圧接ニップ部5へ前進する。
【0012】.圧接ニップ部5に図10の(a)のよ
うに最下位用紙P1が1枚だけ進入した状態のときは、
フィードローラ1との摩擦による該用紙P1の用紙給送
方向aへの送り力がリタードローラ2の用紙押し戻し方
向bへの回転トルクに打勝ち、この場合もリタードロー
ラ2は用紙を押し戻す方向bへの回転トルクに抗してフ
ィードローラ1との間に用紙P1を挟んで用紙P1の搬
送につれ回る、即ちフィードローラ1の回転に従動して
用紙給送方向aに回転した状態となり、該用紙P1は圧
接ニップ部5を用紙給送方向aに搬送通過していく。
【0013】.圧接ニップ部5に図10の(b)のよ
うに2枚以上の用紙P1・P2…(図は2枚の用紙のみ
を示した)が進入したときは、リタードローラ2は用紙
押し戻し方向bへの回転トルクが用紙P1・P2…相互
の摩擦力に打勝って用紙押し戻し方向bに回転した状態
になり、フィードローラ1に直接接触している最下位の
用紙P1よりも上の用紙P2…は該リタードローラ2の
用紙押し戻し方向bへの回転によりその先端部が用紙給
送方向上流側へ押し戻されて圧接ニップ部5から排除さ
れ、圧接ニップ部5には上述の図10の(a)のように
最下位の用紙P1が1枚のみ存在した状態になる。
【0014】これによりで説明したようにリタードロ
ーラ2は用紙を押し戻す方向bへの回転トルクに抗して
該最下位の用紙P1を挟んでフィードローラ1の回転に
従動して図10の(a)のように用紙給送方向aに回転
した状態となり、該最下位の用紙P1のみが引き続き圧
接ニップ部5を用紙給送方向に搬送されていく。
【0015】.この最下位の用紙P1の搬送中に最下
位の用紙P1よりも上の用紙P2…の先端部が再び圧接
ニップ部5に進入すると、で説明したようにリタード
ローラ2は図10の(b)のように用紙押し戻し方向b
に回転した状態になり、該上の用紙P2…は該リタード
ローラ2の用紙押し戻し方向bへの回転によりその先端
部が用紙給送方向上流側へ押し戻されて圧接ニップ部5
から排除される。
【0016】.かくして上述のようなリタードローラ
2の、フィードローラ1に従動した用紙給送方向aへの
回転と、用紙押し戻し方向bへの回転との繰り返し動作
により、フィードローラ1に直接接触している最下位の
用紙P1のみが1枚だけ圧接ニップ部5を搬送通過して
いき、それよりも上の用紙P2…は圧接ニップ部5を通
過することが阻止されて、即ち重送が防止されて、トレ
イ3上の積載用紙Pが下分離式で1枚分離されて作像部
に再給送されていく。
【0017】積載用紙Pの最上位のものから順に1枚分
離給送する上分離式の場合は、フィードローラ1を上側
ローラとして、リタードローラ2を下側ローラとして配
設する。
【0018】下分離式でも上分離式でも一般にフィード
ローラ1は装置フレームに回転自由に軸受支持させた定
置(固定)ローラとされ、リタードローラ2はそのフィ
ードローラ1に対して揺動自在にして付勢手段でフィー
ドローラ1に圧接させた揺動ローラとされ、かつ駆動が
伝えられた時にやや食い込み側になるように揺動中心が
選択されていた。
【0019】リタード方式の用紙分離給送装置は用紙の
1枚分離給送を良好に行なわせるために、リタードロー
ラ駆動のトルクリミッタのトルクの大きさTと、フィー
ドローラ1及びリタードローラ2間の押し付け圧Nは微
妙なバランス関係をもって調整される。
【0020】図11は特開昭56−7847号公報で述
べられている、リタードローラ2のトルクリミッタのト
ルクTと、ローラ1・2間の垂直押圧力Nと、用紙1枚
分離給送が良好になされる領域と、の関係図である。斜
線部分が用紙1枚分離給送が良好になされる領域であ
り、それ以外の領域が、重送発生領域、もしくは給送不
良領域、もしくは重送発生かつ給紙不良領域であり、用
紙を良好に1枚分離給送させる上で、ある所定のトルク
Tに対してローラ1・2同士の押し付け圧力Nが微妙で
あることを示している。
【0021】簡単に説明すると、リタードローラ駆動の
トルクリミッタのトルクTに対して、ローラ1・2同士
の押し付け圧Nが大きすぎると、重送が発生する。また
押し付け圧Nが小さいと、リタードローラ2またはフィ
ードローラ1と1枚分離給送される用紙とがスリップし
て給紙不良になる。用紙一枚分離給送が良好になされる
領域は斜線領域の狭い範囲に限定される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なリタード方式の用紙分離給送装置における問題点とし
て、リタードローラ2の汚れによる用紙先端部の汚れ発
生が挙げられる。
【0023】上記のリタードローラ2の汚れによる用紙
先端部の汚れ発生現象は、前述図9・図10の例のよう
に、画像形成装置において両面コピーモード時、第1面
にトナー画像tを形成した用紙Pをトナー画像面である
該第1面側上向きで中間トレイ3に収納させ、該中間ト
レイ3上の積載用紙Pを第2面に対する画像形成のため
に下分離式で最下位の用紙P1から順次に作像部へ一枚
分離再給送させるようにした場合に特に顕著に認められ
る。
【0024】これは、中間トレイ3に収納された用紙の
上向き面である第1面に形成されているトナー画像のト
ナーが、用紙のトナー画像面に接するローラであるリタ
ードローラ2の表面に微妙に付着し、そのトナーが中間
トレイ3に収納されている用紙Pの給送方向aの先端部
に集中的に再付着して該先端部が汚され、出来上がった
コピー束が見苦しくなり、コピー品質を著しく低下させ
るものである。
【0025】即ち、図9で明らかなように下分離を行な
うと必ず全部の用紙が搬送方向に移動するので、上分離
の場合とは異なり、リタードローラ2は常に分離動作状
態に晒される。用紙の第1面側のトナー画像tのトナー
がリタードローラ2に付着するのは、これが最も基本的
な原因である。
【0026】つまり、リタードローラ2は用紙分離動作
中ずっと、前述図10の(a)のようにフィードローラ
1に従動して用紙給送方向aに回転した状態と、同図の
(b)のように用紙を押し戻す方向bに回転した状態を
繰り返すことになる。
【0027】この場合、リタードローラ2が図10の
(a)の方向aの回転から同図の(b)の方向bの回転
へ移行するときは、重送してきた用紙P2の反転は小さ
い加速度でなされ、用紙との相対速度は殆どないので問
題ない(トナーは付かない)のだが、逆に同図の(b)
の方向bの回転から同図の(a)の方向aへ移行すると
きには、上側の用紙P2を分離する動作つまり用紙戻し
方向bの回転から、急激に下側の用紙P1と共につれ回
る用紙給送方向aへの回転に変化することになる。その
移行の瞬間(きわめて短時間)は、用紙P1は一定速度
で給送され、ローラ2は急激には反転できないので、リ
タードローラ2の表面の接線速度と用紙P1の搬送速度
は一致せず、該用紙P1の上向き面であるトナー画像t
面をリタードローラ2が擦ることになる。
【0028】このようなリタードローラ2の用紙のトナ
ー画像t面の擦りが何度となく繰り返されことで、トナ
ー画像tの定着が甘いとリタードローラ2の表面には微
量のトナーがまとわりつくことになる(図10の(a)
のA部分)。要するにトナー面とリタードローラの表面
の相対速度が0でない瞬間が必ず生じ、それによってト
ナー面が擦られリタードローラに微量のトナーが付着し
てしまうのである。
【0029】それに加えて、リタードローラ2は常に2
枚目以降の分離される用紙P2…の先端部分に集中的に
接触しているため、このまとわりついたトナーがたとえ
微量であっても目で確認できる程度の画像として2枚目
以降の用紙P2…の端部に残ることになる。そのため、
用紙先端部が汚され、出来上がったコピー束が見苦しく
なり、コピー品質を著しく低下させることになる。
【0030】また、リタードローラ2の裏面に1度に付
着するトナー量が微量であっても、繰り返し表面に付く
と用紙とローラとの摩擦係数μの低下をまねく危険性が
あり、その結果リタードローラ2の異常摩耗が起こり、
前述図11の用紙1枚分離のためのバランス関係が崩れ
て用紙の重送発生や給紙不良を生じるおそれがあり、こ
の点でも好ましくなかった。
【0031】これを解決する方法として、用紙に対する
トナーの定着性をあげてこすってもトナーが落ちないよ
うにすることがその1つとしてあげられるが、これには
あまり多くを期待することは出来ない。また、リタード
ローラ2側にトナー画像面がこないように中間トレイ3
の配置を変更する。例えば再給紙後に反転部を入れて上
分離にすることも考えられるが、この場合は両面コピー
の生産性が落ちてしまう欠点があるので、中速機以下で
両面機能が使えれば良いと言う時には使えるが、生産性
を主な機能としている高速機には用いることが出来な
い。
【0032】そこで本発明は、リタード方式の用紙分離
給送装置における上述のようなリタードローラの汚れに
よる用紙先端部の汚れ発生の問題を合理的に解決するこ
とを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする用紙分離給送装置である。
【0034】(1)互いに圧接させた、シート給送方向
に回転駆動されるフィードローラと、シートを押し戻す
方向に一定のトルクで回転駆動されるリタードローラを
備え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニップ部に進
入した2枚以上のシートのうちフィードローラと直接接
触するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過させ、残余
のシートは通過を阻止させてシートを1枚分離給送する
リタード方式のシート分離給送装置であり、前記リター
ドローラは装置フレームに回転自由に定位置支持された
定置ローラであり、前記フィードローラは前記リタード
ローラに対して接離方向に移動可能に支持され、かつリ
タードローラに対して圧接された揺動ローラであり、前
記リタードローラに接触し、該リタードローラの回転駆
動トルクに比べて十分小さいトルクで該リタードローラ
の回転に従動して回転するクリーニングローラを有して
いることを特徴とするシート分離給送装置。
【0035】(2)互いに圧接させた、シート給送方向
に回転駆動されるフィードローラと、シートを押し戻す
方向に一定のトルクで回転駆動されるリタードローラを
備え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニップ部に進
入した2枚以上のシートのうちフィードローラと直接接
触するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過させ、残余
のシートは通過を阻止させてシートを1枚分離給送する
リタード方式のシート分離給送装置であり、前記リター
ドローラは装置フレームに回転自由に定位置支持された
定置ローラであり、前記フィードローラは支点軸を中心
に揺動するアームによって前記リタードローラに対して
接離方向に揺動可能で、かつ付勢部材によりリタードロ
ーラに対して圧接された揺動ローラであり、該フィード
ローラへの駆動は該ローラと略同軸上の方向から加えら
れ、前記アームの揺動中心である前記支点軸は前記両ロ
ーラの圧接ニップ部における略接線方向にあることを特
徴とするシート分離給送装置。
【0036】(3)下側ローラをフィードローラとし、
上側ローラをリタードローラとし、該ローラ対の圧接ニ
ップ部に進入した2枚以上のシートの最下位のシートを
1枚分離給送させる下分離式であることを特徴とする
(1)または(2)に記載のシート分離給送装置。
【0037】(4)画像形成装置において、第1面に画
像形成したシートを画像面である該第1面上向きで再給
紙部に収納させ、該再給紙部の収納シートを第2面に対
する画像形成のために下分離式で最下位のシートから作
像部へ1枚分離給送させるシート再給送手段であること
を特徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載のシート
分離給送装置。
【0038】(5)互いに圧接させた、シート給送方向
に回転駆動されるフィードローラと、シートを押し戻す
方向に一定のトルクで回転駆動されるリタードローラを
備え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニップ部に進
入した2枚以上のシートのうちフィードローラと直接接
触するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過させ、残余
のシートは通過を阻止させてシートを1枚分離給送する
リタード方式のシート分離給送装置であり、シート給送
パスの上下方向はリタードローラ側で、かつシート幅方
向ではリタードローラまたはフィードローラの近傍に設
けられ、不要なシートをフィードローラとリタードロー
ラの圧接ニップ部からシート給送方向と反対側に引き戻
すシート引き戻し手段を有することを特徴とするシート
分離給送装置。
【0039】(6)シート引き戻し手段がシートに対し
て接離自在で、かつシート給送方向と逆方向に移動可能
なシート引き戻し爪で構成されていることを特徴とする
(5)に記載のシート分離給送装置。
【0040】(7)シート引き戻し手段がシートに対し
て接離自在で、かつシート給送方向と逆方向に回転駆動
されるシート引き戻しローラで構成されていることを特
徴とする(5)に記載のシート分離給送装置。
【0041】(8)下側ローラをフィードローラとし、
上側ローラをリタードローラとし、該ローラ対の圧接ニ
ップ部に進入した2枚以上のシートの最下位のシートを
1枚分離給送させる下分離式であることを特徴とする
(5)乃至(7)の何れかに記載のシート分離給送装
置。
【0042】(9)画像形成装置において、第1面に画
像形成したシートを画像面である該第1面上向きで再給
紙部に収納させ、該再給紙部の収納シートを第2面に対
する画像形成のために下分離式で最下位のシートから作
像部へ1枚分離給送させるシート再給送手段であること
を特徴とする(5)乃至(8)の何れかに記載のシート
分離給送装置。
【0043】
【作用】
A.上記(1)の装置は基本的には、リタードローラに
一回に付着する汚れとしてのトナーの量が微量であるこ
とを利用してリタードローラの表面をクリーニングする
手段を設けて該リタードローラの汚れによる用紙先端部
の汚れ発生を防止するものである。
【0044】この場合、クリーニング手段として除電針
や除電ブラシを用い、これをリタードローラに接触させ
て除電させながら汚れとしてのトナーをリタードローラ
表面から除去することが考えられるが、除電針や除電ブ
ラシのようなものは針やブラシの抜け落ちを生じたとき
給送シートに乗って画像形成装置等本機の高圧部や電気
基板等に届いて異常放電や誤動作を招来する恐れがある
ので好ましくない。
【0045】そこで本発明においては、クリーニング手
段としてリタードローラの表面と相対的に速度差が生じ
ない従動クリーニングローラを用い、これをリタードロ
ーラに押し当てることによりリタードローラ表面の汚れ
としてのトナーを従動クリーニングローラ側へ移行させ
てリタードローラのクリーニングを上記の除電針や除電
ブラシのような問題なく行なわせた。
【0046】ただしこの場合、リタード方式のシート分
離給送装置においては前述図11のようにリタードロー
ラ駆動のトルクリミッタのトルクTの大きさと、フィー
ドローラ及びリタードローラ間の押し付け圧Nはシート
の1枚分離給送を良好に行なわせる上でとても微妙なバ
ランス関係があり良好領域の範囲が狭いので、リタード
ローラに対してクリーニング手段としてのクリーニング
ローラを押し付けることでこのバランス関係を崩してし
まっては何にもならない。
【0047】即ち前述図9の装置にあっては揺動ローラ
であるリタードローラ2に対してクリーニングローラを
押し当てるときは揺動アーム52に該クリーニングロー
ラを固定するなどの工夫をしないとフィードローラ1と
リタードローラ2との押し付け圧Nが所定の設定値から
変化して前記の微妙なバランス関係が容易に崩されやす
く信頼性が低下する。
【0048】そこで本発明では、リタードローラは装置
フレームに回転自由に定位置支持させた定置(固定)ロ
ーラにし、フィードローラを該定置のリタードローラに
対する揺動加圧側ローラにし、上記定置ローラとしたリ
タードローラに対してクリーニング手段としてのクリー
ニングローラを軽いトルクで従動回転するようにして押
し当てる構成とすることで、前述のシート1枚分離給送
上のトルクTと圧Nの微妙なバランス関係への悪影響を
極力小さくしている。
【0049】このときフィードローラを揺動させている
アームの回転中心がフィードローラとリタードローラの
圧接ニップ部における接線方向より大きく外れている
と、シートを引き出す時の力(シート搬送力)の大きさ
によって、押し付け圧Nが変化してしまいシート分離動
作が不安定となる。
【0050】これを防止するために本発明は、前記
(2)の装置のようにフィードローラを揺動させる揺動
アームの揺動中心軸は圧接ニップ部における略接線方向
に設けてある。
【0051】またフィードローラへの駆動入力装置をフ
ィードローラと略同軸上に設けないとフィードローラの
駆動トルクによっても押し付け圧Nが変化してしまうの
で、フィードローラの駆動の入力は該フィードローラと
略同軸上の方向から加えるようにしている。この場合、
自在継ぎ手等を用いると比較的簡単に構成することがで
きる。
【0052】B.リタードローラの汚れによるシート先
端部の汚れ防止手段として、疑似的にシート上分離のよ
うにすることも有効である。
【0053】即ちシート収納部からシート分離部である
フィードローラとリタードローラとの圧接ニップ部まで
重送しようとするシートがシート上分離並みに圧接ニッ
プ部にたまにしか届かないようにする。具体的には例え
ば、圧接ニップ部から1枚分離給送シートの先端が出て
きたら残りのシートを圧接ニップ部から離して引き戻す
別の手段を設けるのである。
【0054】前記(5)の装置はこの残余シートの引き
戻し手段を具備させてなる装置である。該シート引き戻
し手段は、シートに対して接離自在で、かつシート給送
方向と逆方向に移動可能なシート引き戻し爪や、シート
に対して接離自在で、かつシート給送方向と逆方向に回
転駆動されるシート引き戻しローラなどにすることがで
きる。
【0055】シート引き戻し手段を具備させた装置は、
シート分離部である圧接ニップ部まで到達するシートを
上分離式並にするだけなので厳密に1枚分離給送すべき
シートだけ残して、残りのシートを全部引き戻す必要は
無いので比較的容易に実現出来る。
【0056】また、もしもリタードローラの表面に付着
した微量の汚れとしてのトナーがあっても、シートの先
端部に集中的に再付着する事無く、1枚分離給送される
シートの全面にまんべんなく再付着する為、肉眼では再
付着トナーの画像を判別不可能のレベルに出来る。
【0057】
【実施例】
〈実施例1〉(図1〜図4) 本実施例はリタードローラのクリーニング手段を具備さ
せてリタードローラの汚れによる用紙(シート)先端部
の汚れ発生を防止した装置の実施例である。
【0058】(1)画像形成装置 図4は、本実施例の用紙分離給送装置を、両面コピーモ
ードにおいて中間トレイに収納された第1面コピー済み
の用紙を第2面に対するコピーのために作像部(転写
部)へ再給送させるための用紙分離給送手段として適用
した画像形成装置の一例の概略構成図である。
【0059】Aは画像形成装置本体であり、本例装置は
原稿台固定−光学系移動型,転写式の電子写真複写機で
ある。
【0060】Bはこの複写機本体Aの原稿台ガラス10
0上に設置した原稿自動給送装置(RDF装置)であ
る。
【0061】Cは中間トレイ装置を内蔵させたペディス
タルであり、このペディスタル上に複写機本体Aを載置
してある。
【0062】Dは複写機Aの第1の給紙口に連絡させた
第1の給紙装置(大容量給紙デッキ装置)である。
【0063】Eはこの第1の給紙装置Dの上に載置して
複写機本体Aの第2の給紙口に連絡させた第2の給紙装
置である。
【0064】第1又は第2の給紙装置D又はEから複写
機本体A内に用紙(転写紙)Pが給紙され、その用紙の
第1面に転写部101にてトナー画像の転写がなされ、
その用紙Pが定着装置102に搬送されて転写トナー画
像の定着がなされる。
【0065】片面コピーモードのときは、定着装置10
2を出た用紙は切換えフラッパ103の上側の用紙パス
104を通り、排出口105から機外の排紙トレイ10
6に画像面上向きで出力される。
【0066】両面コピーモードのときは、定着装置10
2を出た第1面コピー済みの用紙は切換えフラッパ10
3の下側の再循環用紙パス107を通って、中間トレイ
装置を内蔵させたペディスタルC内へ入り、中間トレイ
3へ至る用紙パス108を通って中間トレイ3上に第1
面上向き、即ちトナー画像面上向きで排出される。この
中間トレイ3に所定枚数分の第1面コピー済みの用紙が
次々と排出されて画像面上向きで積載収納される。
【0067】次に、中間トレイ装置のピックアップロー
ラ4、フィードローラ1、リタードローラ2等の作動に
より中間トレイ3上の上記積載収納用紙が下のものから
順に下分離式で一枚分離給送され、再給送用紙パス10
9を通って複写機本体A内に入り、複写機本体A側の用
紙パス110を通って転写部101へ再給送されること
で用紙の第2面に対するトナー画像の転写がなされ、以
後は片面コピーモードの場合と同様に定着装置102→
用紙パス104→排出口105の経路で機外の排紙トレ
イ106へ両面コピー済み用紙として出力される。
【0068】(2)中間トレイ装置の用紙分離給送装置 図1は中間トレイ装置の用紙分離給送装置部分の拡大
図、図2はフィードローラ1,リタードローラ2,クリ
ーニングローラ12の展開平面図である。
【0069】下側のフィードローラ1は揺動アーム6に
軸受支持させた揺動ローラとしてある。上側のリタード
ローラ2は不図示の装置フレームに回転自由に軸受支持
させた定置(固定)ローラとしてある。
【0070】揺動アーム6は支軸7を中心に揺動自由で
あり、バネ8により図1上時計方向に常時回動付勢され
ていて、フィードローラ1が前記定置のリタードローラ
2の下面に対して所定の圧接力Nをもって常時圧接した
状態に保たれている。
【0071】揺動アーム6の揺動中心である支軸7はフ
ィードローラ1とリタードローラ2との圧接ニップ部5
における略接線方向に位置させてある。
【0072】フィードローラ1は、図2のように該ロー
ラ1の回転軸1aの一端側と、この回転軸1aと略同軸
に設けた駆動軸10とをユニバーサルジョイント9で連
結して駆動軸10の回転を軸1aに伝達することにより
該軸1aから不図示のワンウェイクラッチを介して動力
伝達を受けて用紙給送方向aに回転駆動される。
【0073】リタードローラ2はその回転軸2aが回転
駆動され、図2のようにトルクリミッタ11を介して動
力伝達を受けて一定トルクをもって用紙を押し戻す方向
bに回転駆動される。
【0074】12はリタードローラ2に対するクリーニ
ングローラであり、表面がブラシ状に形成されており、
リタードローラ2に対して接触させて、リタードローラ
2の回転に従動してリタードローラ2の駆動トルクに比
べて十分に小さいトルクで回転するように、不図示の装
置フレームに定置支持させた軸13上をなめらかに回転
可能である。
【0075】上記のフィードローラ1・リタードローラ
2、及びピックアップローラ4による中間トレイ3上の
積載用紙Pの下分離式の1枚分離給送の原理は前述図9
〜11の装置の場合と同様である。
【0076】14は必要以上の枚数の用紙が用紙分離部
である圧接ニップ部5に突入しないように設けたプレ分
離のゲート部材である。
【0077】フィードローラ1とリタードローラ2によ
り1枚分離されて圧接ニップ部5を搬送通過した最下位
の用紙P1は再給送用紙パス109を進行してその先端
部が中継ぎ搬送ローラ対としての引き抜きローラ対15
にくわえ込まれて引き続き搬送されていく。この引き抜
きローラ対15は、フィードローラ1とリタードローラ
2で1枚分離給送された用紙P1をそのまま長い間搬送
すると用紙の斜行が大きくなるため、それを防止する働
きもする。
【0078】クリーニングローラ12はリタードローラ
2に接触していて該ローラ2の回転に伴い小さいトルク
で従動回転することで、リタードローラ2の表面をクリ
ーニングし、該ローラ2の汚れによる用紙先端部の汚れ
発生が防止される。またリタードローラ2の汚れが防止
されることで、紙粉等も付着しにくくなり、給紙不良に
対しても効果的であった。
【0079】フィードローラ1を揺動ローラとし、リタ
ードローラ2を定置ローラとしたことにより、該両ロー
ラ1・2の微妙な用紙分離給送条件設定を乱すことな
く、クリーニングローラ12をリタードローラ2に押し
当てて配設することが可能である。
【0080】ただし、前述図9の装置にようにリタード
ローラ2を揺動ローラにした場合にはトルクリミッタで
一定トルクで駆動されていたのでリタードローラ表面の
接線力はある一定値よりは大きくならず、食い込み方向
にアーム52の揺動中心51を設けた場合でも安定した
動作を期待できた。
【0081】しかし本発明のようにリタードローラ2を
定置(固定)ローラとした場合、用紙の引き抜き力(搬
送力)は変動して不明なため、食い込み方向にフィード
ローラ1の揺動アーム6の揺動中心7を設けると押し付
け圧Nが変動するため、用紙1枚分離動作が不安定にな
ってしまう。
【0082】これを避けるためにアーム6の揺動中心7
を用紙引き出し方向の略延長上、即ちローラ1・2の圧
接ニップ部5における略接線方向に設けてある。これに
より用紙の引き抜き力によらず、フィードローラ1のリ
タードローラ2に対する押し付け圧Nが一定になる。
【0083】またフィードローラ1の駆動トルクは用紙
の引き抜き力により変化するので、この駆動トルクの入
力方向をフィードローラ1と略同軸上より行なうこと
で、押し付け圧Nへの影響をなくしている。
【0084】揺動ローラとしてのフィードローラ1は、
図1のように揺動レバー6を用いずに、図3のようにロ
ーラ両端側の軸部を装置フレームに設けた長孔(平行
溝)16に内嵌させて定置のリタードローラ2の下面に
対して接離方向に移動可能にし、常時リタードローラ2
に対して所定の押圧力Nをもって圧接させた構成にする
こともでき、このようにしても用紙の引き抜き力の用紙
分離バランスへの影響をなくすことができる。
【0085】リタードローラ2に対するクリーニングロ
ーラ12はブラシ形クリーニングローラの代りに粘着ロ
ーラにすることもできる。通常のゴムローラであっても
ある程度のクリーニング効果はある。
【0086】〈実施例2〉(図5〜図8) 本実施例は、フィードローラ1とリタードローラ2との
圧接ニップ部5から1枚分離給送された用紙P1の先端
が出てきたら、残りの用紙P2…を圧接ニップ部5から
離して引き戻す別の手段(用紙引き戻し手段)を具備さ
せて、リタードローラ2の汚れによる用紙先端部の汚れ
発生を防止するようにした装置の実施例である。
【0087】図5は前述実施例1の図1の装置に、更に
引き戻し手段として用紙引き戻し爪20を具備させたも
のであり、図1の装置と共通する構成部材・部分には同
一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0088】用紙引き戻し爪20はリタードローラ2の
上方に位置させた支軸21に垂下させて支持させてあ
り、その下端爪部20aはフィードローラ1とリタード
ローラ2との圧接ニップ部5の近傍に位置しており、上
端側の上記支軸21を中心に2点鎖線示の垂下状態から
実線示位置へ時計方向に揺動することができる。
【0089】引き戻し爪20の上端支軸21は図6のよ
うに支軸22を中心に上下揺動自由のレバー23の先端
側に設けてあり、該レバー23は引き上げばね24によ
り支軸22を中心に時計方向に常時引き上げ回動付勢さ
れて、上辺がストッパ25に突き当たって受け止められ
た実線示の引き上げ待機位置に保持されている。
【0090】26はレバー引き下げ用のソレノイドであ
り、該ソレノイド26に通電がなされると、レバー23
が支軸22を中心に引き上げばね24に抗して反時計方
向に2点鎖線示のように引き下げ回動される。
【0091】従って、引き戻し爪20はソレノイド26
への通電のオン・オフに伴うレバー23の上下揺動に連
動して上下移動する。
【0092】27は不図示の半回転クラッチにより間欠
的に半回転駆動されるカムであり、引き戻し爪20に作
用する。このカム27の小径部が引き戻し爪20に対応
しているときは引き戻し爪20は実線示の垂下状態にな
り、カム27が半回転されて大径部が対応しているとき
は引き戻し爪20はカム27に押されて支軸21を中心
に時計方向へ回動され2点鎖線示の位置へ揺動する。カ
ム27が再び半回転されると2点鎖線示の垂下状態に戻
る。
【0093】図5において、28はフィードローラ1と
リタードローラ2の圧接ニップ部5の用紙出口側の近傍
に配設した第1の用紙検知センサ、29は用紙引き抜き
ローラ対15の圧接ニップ部の用紙出口側の近傍に配設
した第2の用紙検知センサである。
【0094】而して、常時はソレノイド26への通電は
オフであり、またカム27は小径部が引き戻し爪20に
対応した回転角度位置にあり、引き戻し爪20は図5の
2点鎖線示(図6の実線示)のように垂下状態で、かつ
その下端爪部20aがローラ1・2の圧接ニップ部5よ
りもα(図6)だけ上方に位置した状態に保持されてい
る。
【0095】この状態において、ピックアップローラ
4,フィードローラ1,リタードローラ2の作動によ
り、中間トレイ3上の積載シートPの下分離式の用紙1
枚分離給送が開始され、最下位のシートP1の先端が用
紙分離部であるローラ1・2の圧接ニップ部5を通過し
て第1の用紙検知センサ28に検知されると、その検知
信号によりソレノイド26への通電がオンとなる。これ
によりレバー23即ち引き戻し爪20が下げ移動されて
下端爪部20aが圧接ニップ部5において1枚分離給送
中の最下位用紙P1の上面に接触する。
【0096】次いでカム27が半回転駆動され、引き戻
し爪20がカム27の大径部で押されて支軸21を中心
に時計方向に揺動される。これにより最下位用紙P1に
重送してきた、該用紙P1よりも上の用紙P2…がその
先端を上記時計方向に揺動する下端爪部20aで押され
て押し戻されて圧接ニップ部5から引き離される。図5
はこの状態時を示している。
【0097】そして1枚分離給送されている最下位用紙
P1の後端が圧接ニップ部5を抜けて第1の用紙検知セ
ンサ28で検知されると、その信号によりソレノイド2
6への通電がオフにされ、またカム27が半回転駆動さ
れることで引き戻し爪20が元の垂下・持ち上げ姿勢状
態に戻されることで、引き戻されていた用紙が再びロー
ラ対1・2の用紙分離部へ送り出され、次の最下位の用
紙の1枚分離給送が同様に実行される。
【0098】このように、中間トレイ3上の積載シート
Pの下分離式による最下位用紙の1枚分離給送動作時毎
に、引き戻し爪20により重送用紙を圧接ニップ部5か
ら引き離す動作を行なわせることで、前述図10で説明
した、トナーのリタードローラ2への付着プロセスの時
間を大幅に減らすことができるため、リタードローラ2
へのトナーの付着は殆どなくなる。更に本実施例では前
述実施例1の装置と同様にクリーニングローラ12を設
けてリタードローラ2に付着したトナーの用紙への再付
着を防止している。
【0099】また例えリタードローラ2へトナーが付着
してもリタードローラ2と重送してくる用紙の先端は引
き戻し爪20によって非接触状態にされるので、リター
ドローラ2は現在1枚分離給送されている用紙P1に追
従して回転し、微量のトナーは略均一にこの給送用紙P
1の表面に再付着して、肉眼では判別できない程度にな
る。つまり再付着したトナーが見えるのは重送してくる
用紙の端部に集中的にトナーが再付着するためであり、
このように全体的に引き伸ばされれば画像として判別す
ることはできない。
【0100】引き戻し爪20の駆動方法はこの例のよう
な動きを実現すれば良いので、図6以外の任意の機構を
用いることができる。
【0101】図7のように、引き戻し爪20の下端爪部
2aの下端をフック状部20bにし、このフック状部2
0bで重送用紙P2‥‥をすくい上げて圧接ニップ部5
から引き離すようにしてもよく、この場合は引き戻し爪
先端部(下端爪部)での擦れも防止される。
【0102】図8はフィードローラ1を前述図3の装置
と同様にその両端側の軸部を装置フレームに設けた長孔
16に内嵌させて定置のリタードローラ2の下面に対し
て接離方向に移動可能にし、不図示の付勢部材で常時リ
タードローラ2に対して所定の押圧力Nをもって圧接さ
せた構成にしたものであり、また用紙引き戻し手段とし
て図5・図6の引き戻し爪20の代りに、引き戻しロー
ラ30を用いたものである。
【0103】引き戻しローラ30は不図示の上下動手段
により用紙に接離移動制御され、また不図示の駆動手段
により用紙押し戻し方向bに回転駆動される。
【0104】動作は用紙引き戻し爪20と同様で、用紙
検知センサ28(または29)により1枚分離給送用紙
P1の先端が検知されたら、用紙引き戻しローラ30を
用紙に接触する方向に2点鎖線示位置から実線示位置へ
移動させ、かつ重送してきた用紙P2…を引き戻す方向
bに回転させて重送してきた用紙P2…をリタードロー
ラ2とフィードローラ1の圧接ニップ部5から遠ざけて
いる。
【0105】このとき、用紙引き戻しローラ30の材質
をリタードローラ2と同じ材質にしてしまうと1枚分離
給送された用紙P1と用紙引き戻しローラ30は常に擦
れているので何もならなくなる。しかし、用紙引き戻し
ローラ30は完璧に用紙を引き戻す必要はない。故に、
摩擦係数を低く抑えて、擦れたときにトナーをはぎ取ら
ないような材質のものを選択することで解決できる。
【0106】図7・図8の装置において、リタードロー
ラ2に対するクリーニングローラ12は粘着ローラを用
いている。ブラシ形クリーニングローラでも良いし、通
常のゴムローラであっても良い。
【0107】
【発明の効果】以上のように本発明に依れば、リタード
式のシート分離給送装置について、リタードローラの汚
れによるシート先端部の汚れ発生を防止することがで
き、画像形成装置にあっては両面コピーモード時におけ
るシート先端部の汚れによる仕上がったコピー束の見苦
しさ、コピー品質の低下をなくすことができる。
【0108】リタードローラの汚れが防げることで紙粉
等も付着しにくくなり、給紙不良やリタードローラの部
分的な異常摩耗に対しても効果的である。
【0109】更に、両面コピー機能を有する画像形成装
置にあっては、システム全体からみた場合、中間トレイ
装置に下分離式を用いることが可能となるため、両面コ
ピーシステムの生産性を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のシート(用紙)分離給送装置の概
略構成図
【図2】 フィードローラ・リタードローラ・クリーニ
ングローラ部分の展開平面図
【図3】 他の構成例の要部の概略図
【図4】 画像形成装置例の概略図
【図5】 実施例2のシート分離給送装置の概略構成図
【図6】 引き戻し爪の駆動機構図
【図7】 他の構成例の要部の概略図
【図8】 更に他の構成例の要部の概略図
【図9】 従来装置の概略構成図
【図10】 (a)・(b)はシート1枚分離動作と、
リタードローラ汚れの説明図
【図11】 トルクリミッタトルクTと、圧接ニップ部
の垂直押圧力Nと、シート1枚分離動作領域の関係図
【符号の説明】
1 フィードローラ 2 リタードローラ 3 シート収納部(中間トレイ) P(P1・P2‥‥) 積載シート 4 ピックアップローラ 5 シート分離部(圧接ニップ部) 6 揺動レバー 7 揺動レバーの揺動中心としての支軸 8 付勢ばね 9 ユニバーサルジョイント 10 駆動軸 11 トルクリミッタ 12 クリーニングローラ 14 プレ分離ゲート部材 15 引き抜きローラ対 20 シート引き戻し爪 30 シート引き戻しローラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/20 107 21/00 111 // B65G 45/10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに圧接させた、シート給送方向に回
    転駆動されるフィードローラと、シートを押し戻す方向
    に一定のトルクで回転駆動されるリタードローラを備
    え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニップ部に進入
    した2枚以上のシートのうちフィードローラと直接接触
    するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過させ、残余の
    シートは通過を阻止させてシートを1枚分離給送するリ
    タード方式のシート分離給送装置であり、 前記リタードローラは装置フレームに回転自由に定位置
    支持された定置ローラであり、 前記フィードローラは前記リタードローラに対して接離
    方向に移動可能に支持され、かつリタードローラに対し
    て圧接された揺動ローラであり、 前記リタードローラに接触し、該リタードローラの回転
    駆動トルクに比べて十分小さいトルクで該リタードロー
    ラの回転に従動して回転するクリーニングローラを有し
    ていることを特徴とするシート分離給送装置。
  2. 【請求項2】 互いに圧接させた、シート給送方向に回
    転駆動されるフィードローラと、シートを押し戻す方向
    に一定のトルクで回転駆動されるリタードローラを備
    え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニップ部に進入
    した2枚以上のシートのうちフィードローラと直接接触
    するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過させ、残余の
    シートは通過を阻止させてシートを1枚分離給送するリ
    タード方式のシート分離給送装置であり、 前記リタードローラは装置フレームに回転自由に定位置
    支持された定置ローラであり、 前記フィードローラは支点軸を中心に揺動するアームに
    よって前記リタードローラに対して接離方向に揺動可能
    で、かつ付勢部材によりリタードローラに対して圧接さ
    れた揺動ローラであり、 該フィードローラへの駆動は該ローラと略同軸上の方向
    から加えられ、前記アームの揺動中心である前記支点軸
    は前記両ローラの圧接ニップ部における略接線方向にあ
    ることを特徴とするシート分離給送装置。
  3. 【請求項3】 下側ローラをフィードローラとし、上側
    ローラをリタードローラとし、該ローラ対の圧接ニップ
    部に進入した2枚以上のシートの最下位のシートを1枚
    分離給送させる下分離式であることを特徴とする請求項
    1または同2に記載のシート分離給送装置。
  4. 【請求項4】 画像形成装置において、第1面に画像形
    成したシートを画像面である該第1面上向きで再給紙部
    に収納させ、該再給紙部の収納シートを第2面に対する
    画像形成のために下分離式で最下位のシートから作像部
    へ1枚分離給送させるシート再給送手段であることを特
    徴とする請求項1乃至同3の何れかに記載のシート分離
    給送装置。
  5. 【請求項5】 互いに圧接させた、シート給送方向に回
    転駆動されるフィードローラと、シートを押し戻す方向
    に一定のトルクで回転駆動されるリタードローラを備
    え、該ローラ対により該ローラ対の圧接ニップ部に進入
    した2枚以上のシートのうちフィードローラと直接接触
    するシート1枚だけは圧接ニップ部を通過させ、残余の
    シートは通過を阻止させてシートを1枚分離給送するリ
    タード方式のシート分離給送装置であり、 シート給送パスの上下方向はリタードローラ側で、かつ
    シート幅方向ではリタードローラまたはフィードローラ
    の近傍に設けられ、不要なシートをフィードローラとリ
    タードローラの圧接ニップ部からシート給送方向と反対
    側に引き戻すシート引き戻し手段を有することを特徴と
    するシート分離給送装置。
  6. 【請求項6】 シート引き戻し手段がシートに対して接
    離自在で、かつシート給送方向と逆方向に移動可能なシ
    ート引き戻し爪で構成されていることを特徴とする請求
    項5に記載のシート分離給送装置。
  7. 【請求項7】 シート引き戻し手段がシートに対して接
    離自在で、かつシート給送方向と逆方向に回転駆動され
    るシート引き戻しローラで構成されていることを特徴と
    する請求項5に記載のシート分離給送装置。
  8. 【請求項8】 下側ローラをフィードローラとし、上側
    ローラをリタードローラとし、該ローラ対の圧接ニップ
    部に進入した2枚以上のシートの最下位のシートを1枚
    分離給送させる下分離式であることを特徴とする請求項
    5乃至同7の何れかに記載のシート分離給送装置。
  9. 【請求項9】 画像形成装置において、第1面に画像形
    成したシートを画像面である該第1面上向きで再給紙部
    に収納させ、該再給紙部の収納シートを第2面に対する
    画像形成のために下分離式で最下位のシートから作像部
    へ1枚分離給送させるシート再給送手段であることを特
    徴とする請求項5乃至同8の何れかに記載のシート分離
    給送装置。
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