JPH06159501A - 4輪走行装置の油圧駆動系異常検出装置 - Google Patents

4輪走行装置の油圧駆動系異常検出装置

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JPH06159501A
JPH06159501A JP4313522A JP31352292A JPH06159501A JP H06159501 A JPH06159501 A JP H06159501A JP 4313522 A JP4313522 A JP 4313522A JP 31352292 A JP31352292 A JP 31352292A JP H06159501 A JPH06159501 A JP H06159501A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可変油圧ポンプと可変油圧モータを接続する
油圧駆動系の異常をオペレータが知ることができるよう
にする。 【構成】 エンジン7で駆動される可変油圧ポンプ15
とクラッチ14を介して前輪2に連結した可変油圧モー
タ13を第1・第2主回路16,17で閉回路接続し、
この第1・第2主回路16,17の圧力を検出する第1
・第2圧力センサ21,22と、その検出圧力の高低に
基づいて異常を判断して表示部32に表示する主コント
ローラ23を設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行車両の4輪走行装
置における油圧駆動系の異常を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走行車両の4輪走行装置としては、例え
ば特開昭63−258223号公報に示すように、エン
ジンの出力動力を変速機を介して後輪に機械式に伝動
し、そのエンジンで可変油圧ポンプを駆動し、その可変
油圧ポンプの吐出圧油で駆動される可変油圧モータによ
って前輪を駆動するようにした機械駆動式と油圧駆動式
を組み合せた4輪駆動の走行装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる4輪走行装置に
おける可変油圧ポンプと可変油圧モータ及びその可変油
圧ポンプと可変油圧モータを接続する閉回路等の油圧駆
動系には故障や油洩れが発生し易く、それらの故障や油
洩れを知らずに4輪走行した場合には各部を破損した
り、油が多量に洩れたりするので好ましくない。
【0004】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした4輪走行装置の油圧駆動系異常検出装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】エンジン7の出力側を変
速機9を介して後輪3に連結し、前輪2を駆動する可変
油圧モータ13とエンジン7で駆動される可変油圧ポン
プ15を設け、この可変油圧ポンプ15と可変油圧モー
タ13を第1・第2主回路16,17で閉回路接続した
4輪走行装置において、前記第1・第2主回路16,1
7の圧力を検出する手段と、この検出圧力が異常値であ
ることを判断して表示部32に表示する手段を設けた4
輪走行装置の油圧駆動系異常検出装置。
【0006】
【作 用】第1・第2主回路16,17の圧力が異常
であれば表示部32に表示することでオペレータに知ら
せるので、油圧駆動系が故障、油洩れ等の異常であるこ
とをオペレータが知ることができ、油圧駆動系が異常の
時に4輪駆動して各部を破損する等の重大事故が発生す
ることを未然に防止できる。
【0007】
【実 施 例】図1に示すように、車体1の前後部に左
右一対の前輪2と左右一対の後輪3が取付けてあると共
に、その車体1の前部には運転室4が設けられ、車体1
の後部にはボデイ5がホイストシリンダ6で起伏自在に
取付けられて建設機械用大型ダンプトラックを構成して
いる。前記車体1の前部に取付けたエンジン7の出力側
はトルクコンバータ8、変速機9、動力伝達軸10、差
動機11等を介して左右一対の後輪3に連結され、後輪
3はエンジン7によって機械的に駆動される。
【0008】図2に示すように、前輪2は車体に対して
揺動自在に支承されたアーム12に回転自在に支承さ
れ、そのアーム12に正転・逆転可能な可変油圧モータ
13が取付けてあり、その可変油圧モータ13の出力側
はクラッチ14を介して前輪2に連結され、前記エンジ
ン7で駆動される可変油圧ポンプ15の吐出圧油が第1
・第2主回路16,17で可変油圧モータ13に供給さ
れる。この可変油圧ポンプ15は吐出方向を逆とするこ
とが可能となっている。
【0009】図2に示すように、エンジン7の回転数は
エンジン回転センサ18で検出され、変速機9の入力軸
回転数は入力軸回転センサ19で検出され、変速機9の
速度段は速度段検出センサ20で検出され、前記第1・
第2主回路16,17の油圧力は第1・第2圧力センサ
21,22で検出され、それらの検出値は主コントロー
ラ23に入力され、この主コントローラ23にはアクセ
ルセンサ24よりエンジン回転数制御信号、ブレーキセ
ンサ25よりブレーキ信号、リターダセンサ26よりリ
ターダブレーキ信号、切換スイッチ27より4輪駆動信
号、2輪駆動信号、操舵角センサ28より操舵角度信
号、前輪回転センサ29より前輪回転数信号がそれぞれ
入力される。
【0010】前記クラッチ14は油圧作動式となり、そ
の受圧室14aに圧油を供給すると接、タンクに排出す
ると切となるようにしてあって、その受圧室14aには
クラッチ切換バルブ30によりトルクコンバータチャー
ジポンプ等の補助油圧ポンプ31の吐出圧油が供給さ
れ、そのクラッチ切換バルブ30はソレノイド30aに
通電することでドレーン位置aから供給位置bに切換え
られる。
【0011】前記可変油圧モータ13と可変油圧ポンプ
15は図3に示すように容量制御部材40を備え、この
容量制御部材40はシリンダ41により正逆方向に作動
されて容量を正逆方向に制御できるようになり、そのシ
リンダ41にはコントロール用油圧ポンプ42の吐出圧
油が電磁比例弁43によってそれぞれ供給され、各電磁
比例弁43の第1・第2ソレノイド43a,43bに主
コントローラ23より電気信号を出力する。
【0012】例えば、第1ソレノイド43aに通電する
と容量制御部材40は正方向に作動して可変油圧ポンプ
15は第1主回路16に圧油を吐出し、可変油圧モータ
13は正転すると共に、第2ソレノイド43bに通電す
ると容量制御部材40は逆方向に作動して可変油圧ポン
プ15は第2主回路16に圧油を吐出し、可変油圧モー
タ13は逆転し、容量は第1・第2ソレノイド43a,
43bへの通電量に比例する。
【0013】前記主コントローラ23は油圧駆動系の異
常を検出する機能を有し、異常を検出したらクラッチ1
4を切として4輪走行できなくすると共に、表示部32
に表示すると共に、ブザー33を鳴動し、ランプ34を
点滅する。
【0014】次に主コントローラ23の異常検出機能を
説明する。切換スイッチ27を2輪駆動位置として主コ
ントローラ23に2輪駆動信号を入力して後輪3をエン
ジン7で駆動して2輪駆動している時に、第1・第2圧
力センサ21,22の検出圧力が設定圧(例えば100
kg/cm2 )以上の時に異常と判断して表示部32に
表示する。この時はブザー33、ランプ34は作動しな
い。
【0015】つまり、主コントローラ23に2輪駆動信
号が入力された時には可変油圧ポンプ15の容量をゼロ
として圧油を吐出しないと共に、クラッチ14を切とし
て可変油圧モータ13と前輪2を不連続とするので油圧
駆動系が機能しないから、第1・第2圧力センサ21,
22の検出圧力が設定圧力以上である場合には、例えば
クラッチ14が切と接の中間でつり回り状態となり、前
輪2によって可変油圧モータ13が回転されてポンプ作
用をしているので、クラッチ14の異常と判断として表
示部32に表示する。
【0016】この時はブザー33、ランプ34は作動せ
ずに切換スイッチ27を4輪駆動位置として主コントロ
ーラ23に4輪駆動信号を入力した時にブザー33、ラ
ンプ34を作動すると同時に4輪駆動の制御信号出力を
中止して4輪駆動としない。前記4輪駆動の制御信号と
は例えばクラッチ切換弁30のソレノイド30aへの通
電、可変油圧ポンプ15の電磁比例弁43の第1ソレノ
イド43aへの通電である。
【0017】切換スイッチ27を4輪駆動位置として主
コントローラ23に4輪駆動信号を入力すると、主コン
トローラ23は電磁比例弁43の第1ソレノイド43a
に通電して可変油圧ポンプ15の容量を所定の値とする
と共に、クラッチ切換弁30のソレノイド30aに通電
して供給位置bとしてクラッチ14の受圧室14aに圧
油を供給してクラッチ14を接とし可変油圧モータ13
の出力側と前輪2を連結して前輪2を可変油圧モータ1
3で駆動し4輪駆動とする。
【0018】この状態で第1・第2圧力センサ21,2
2の検出圧力が所定圧力(例えば70kg/cm2 )以
上で差がない場合には可変油圧モータ13の入口側と出
口側に圧力差がなく、可変油圧モータ13の故障や第1
・第2主回路16,17を短絡するフラッシングバルブ
の故障であるから、主コントローラ23は異常と判断し
て表示部32に表示すると同時にブザー33、ランプ3
4を作動してオペレータに知らせ、これと同時に前述の
4輪駆動の制御信号を中止してクラッチ14を切、可変
油圧ポンプ15の容量をゼロとする。
【0019】前述の4輪駆動状態において、第1圧力セ
ンサ21の検出圧力が低く第2圧力センサ22の圧力が
高い時には可変油圧モータ13を駆動せずに前輪2によ
って可変油圧モータ13が回転されてポンプ作用してい
るので、可変油圧モータ13が制御の役目を果している
から異常と判断として前述の動作を行なう。
【0020】つまり、4輪駆動の時には第1主回路16
内の圧力が高圧で第2主回路17の圧力が低圧となって
可変油圧モータ13を駆動するが、前述のように第2圧
力センサ22の検出圧力が高いということは第2主回路
17の圧力が高いことであるので、前述のように可変油
圧モータ13がポンプ作用していることになる。
【0021】前述の4輪駆動の際に可変油圧モータ13
の流入圧力(第1主回路16の圧力)を所定範囲に設定
し、第1圧力センサ21の検出圧力がその設定圧力範囲
を外れた場合に主コントローラ23が可変油圧ポンプ1
5の電磁比例弁43の第1ソレノイド43aへの通電量
を増減して容量を制御し、それによって可変油圧モータ
13の流入圧力を所定範囲に維持することで前輪駆動力
を設定値として4輪駆動する場合に、第1圧力センサ2
1の検出圧力が設定圧力範囲外に所定時間(例えば、1
5秒)以上連続している時には可変油圧ポンプ15の容
量制御が不能であるから異常と判断し、前述の動作を行
なう。
【0022】前述の4輪駆動状態において第1・第2圧
力センサ21,22の検出圧力が所定圧力(例えば25
kg/cm2 )以下である状態が所定時間(例えば5
秒)連続していれば、クラッチ14が完全に接とならず
に可変油圧モータ13の出力側と前輪2がスリップして
いることであるから異常と判断し、前述の動作を行な
う。
【0023】他の異常検出としては、各電磁比例弁のソ
レノイド電気配線のショート、断線、第1・第2主回路
16,17の油温上昇(100℃以上)、油圧回路のフ
ィルタ目詰り、金属粉混入、可変油圧ポンプ15の吐出
圧力のキャビテーション発生、異常高圧(400kg/
cm2 以上)発生等である。
【0024】
【発明の効果】第1・第2主回路16,17の圧力が異
常であれば表示部32に表示することでオペレータに知
らせるので、油圧駆動系が故障、油洩れ等の異常である
ことをオペレータが知ることができる。したがって、油
圧駆動系が異常の時に4輪駆動して各部を破損する等の
重大事故が発生することを未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】大型ダンプトラックの側面図である。
【図2】4輪走行装置の概略平面図である。
【図3】可変油圧ポンプ・モータの油圧回路図である。
【符号の説明】
1…車体、2…前輪、3…後輪、7…エンジン、13…
可変油圧モータ、14…クラッチ、15…可変油圧ポン
プ、16…第1主回路、17…第2主回路、21…第1
圧力センサ、22…第2圧力センサ、23…主コントロ
ーラ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン7の出力側を変速機9を介して
    後輪3に連結し、前輪2を駆動する可変油圧モータ13
    とエンジン7で駆動される可変油圧ポンプ15を設け、
    この可変油圧ポンプ15と可変油圧モータ13を第1・
    第2主回路16,17で閉回路接続した4輪走行装置に
    おいて、 前記第1・第2主回路16,17の圧力を検出する手段
    と、この検出圧力が異常値であることを判断して表示部
    32に表示する手段を設けた4輪走行装置の油圧駆動系
    異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記可変油圧モータ13の出力側をクラ
    ッチ14を介して前輪2に連結し、このクラッチ14を
    接・切して4輪駆動と2輪駆動に切換え可能な4輪走行
    装置とし、 前記クラッチ14を切として2輪駆動している時に第1
    ・第2主回路16,17内の圧力が所定圧力以上の時に
    異常と判断し、 前記クラッチ14を接として4輪駆動している時に第1
    ・第2主回路16,17内の圧力差がない時に異常と判
    断し、 前記クラッチ14を接として4輪駆動している時に駆動
    側となる第1又は第2主回路16,17の圧力が低く、
    従動側となる第2又は第1主回路17,16の圧力が高
    い状態を所定時間連続した時に異常と判断し、 前記クラッチ14を接として4輪駆動している時に駆動
    側となる第1又は第2主回路16,17の圧力が設定圧
    力範囲外である状態が所定時間以上連続した時に異常と
    判断し、 前記クラッチ14を接として4輪駆動している時に第1
    ・第2主回路16,17の圧力が所定圧力以上とならな
    いことが所定時間連続した時に異常と判断する手段を設
    けた請求項1記載の4輪走行装置の油圧駆動系異常検出
    装置。
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