JPH06158553A - 繊維シートの塗工方法 - Google Patents

繊維シートの塗工方法

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JPH06158553A
JPH06158553A JP31498192A JP31498192A JPH06158553A JP H06158553 A JPH06158553 A JP H06158553A JP 31498192 A JP31498192 A JP 31498192A JP 31498192 A JP31498192 A JP 31498192A JP H06158553 A JPH06158553 A JP H06158553A
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JP
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coating agent
fiber sheet
coating
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pile
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Hideo Takase
秀男 高瀬
Hideo Miura
英雄 三浦
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】繊維シートに塗工剤を付着した後、付着された
塗工剤が未乾燥状態にある間、前記繊維シートの塗工剤
付着面を該塗工剤が重力落下する方向に向けて、該塗工
剤の固着処理をすることを特徴とする繊維シートの塗工
方法。 【効果】本発明の方法により、塗工剤が繊維シートの厚
み方向に浸透するのを防止でき、表面凹凸あるいはデザ
イン的に凹凸がある繊維シートまたは立毛が毛倒れしや
すい細いパイル糸からなる立毛布帛の場合であっても、
塗工剤の付与厚みを均一化させることができ、毛倒れの
ない理想的な先細化処理ができる。低粘度の塗工剤を用
いることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維シートに塗工剤を
塗工するに際し、塗工剤が繊維シートの厚み方向に浸透
することを防止する繊維シートの塗工方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維シートに塗工剤を塗工する方
法として各種の方式が採用されているが、繊維シートの
ように多孔質材料に塗工剤を塗工する場合には、塗工剤
が繊維間隙に浸透し、繊維シートの表面のみに膜面を形
成することは困難であった。特に、繊維シート表面にパ
イルや毛羽を有する場合には、浸透性が良好なため、パ
イルや毛羽の表面に膜を形成することは極めて困難なこ
とであった。
【0003】かかる欠点を改善する方法として、高粘度
の塗工剤を用いることにより繊維シートの断面方向への
浸透を防止する方法があるが、従来の各コーティング方
式には適正な粘度範囲があり、高粘度の塗工剤では作業
効率の低下や塗布むらを招き、高粘度化にも限界があっ
た。
【0004】また、繊維シートに予め撥水・撥油処理を
しておき塗工剤の浸透を防止する方法では、低粘度の塗
工剤では浸透防止の効果が少なく、薄膜コーティングす
る場合には、塗布むらを引き起すという問題があった。
【0005】また別の方法として、塗工剤の組成物に含
まれる高分子化合物をゲル化させる化合物を繊維シート
に予め前処理をしておき塗工剤の浸透を防止する方法で
は、低粘度の塗工剤では浸透防止の効果が少なく、前処
理のゲル化剤で繊維シートが粗硬になり、また、付与し
たゲル化剤を除去するソーピング工程が必要となるので
加工工程が増え煩雑になり、コストアップをもたらすと
いう問題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低粘
度の塗工剤であっても、繊維シートの厚み方向への浸透
防止効果、均一塗工性を有する繊維シートの塗工方法を
提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち、繊維シート
に塗工剤を付着した後、付着された塗工剤が未乾燥状態
にある間、前記繊維シートの塗工剤付着面を該塗工剤が
重力落下する方向に向けて、該塗工剤の固着処理をする
ことを特徴とする繊維シートの塗工方法である。本発明
でいう繊維シートとは、天然繊維や合成繊維などからな
る織物、編物、不織布、フェルト、タフト品などをい
い、特に繊維シートの表面に立毛あるいは毛羽を有する
布帛に有効である。
【0008】特に好ましいのは、ポリエステル系繊維か
らなる立毛あるいは毛羽を有する布帛である。
【0009】ポリエステル系繊維としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートまた
は、これらを主成分としてイソフタル酸、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸あるいはポリアルキレングリコー
ルなどを共重合した変性ポリエステルなどからなる繊維
が用いられる。
【0010】本発明において塗布剤の付着とは、塗工剤
を繊維シート表面に膜状として塗布することをいい、最
終製品として塗布剤を膜として保持させる場合の他に、
中間工程として繊維シート表面に塗布剤を付着し、膜状
の塗布剤を他の目的達成のために使い、最終製品では膜
を除去してしまう場合のものも含むものである。
【0011】塗工剤は、繊維シート表面に膜状に付着す
るものであればよく、繊維シート表面に含浸、付着、被
覆し、風合、外観、色相、性能などを変えるものであっ
てもよい。塗工剤の主成分として、具体的には、例え
ば、樹脂、モノマ、界面活性剤、油剤、抗菌剤、吸湿
剤、撥水剤、撥油剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外
線吸収剤、染料、顔料、蛍光増白剤、膨潤剤、溶解剤、
分解剤、脆化剤、糊剤、無機粒子、金属粒子、磁性体、
難燃剤、防染剤、酸化剤、還元剤、防融剤、香料などを
挙げることができる。
【0012】なかでも特に本発明の効果を顕著に発揮で
きる場合として、立毛パイル布帛に繊維の溶解剤あるい
は分解剤を付着する場合、例えばポリエステル系パイル
布帛に苛性ソーダを含む糊剤をコーティングして、パイ
ル先端だけを先細化する場合に有効であり、本発明の方
法によってパイル根元への苛性ソーダの浸透を著しく防
止することができる。
【0013】アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどが用いられ、コスト面から水
酸化ナトリウムが好ましい。塗工剤のアルカリ濃度は、
処理効率、アルカリの水への溶解性の観点から5〜50
wt%、さらには、10〜40wt%が好ましい。
【0014】本発明において塗工剤は、通常、高分子化
合物等で増粘して用いられるが、かかる高分子化合物は
単独または配合して用いられる。高分子化合物の使用濃
度は、高分子化合物や所望する粘度によって適宜設定す
ればよい。
【0015】例えば、ポリステル系繊維の立毛パイルの
先端をアルカリ分解して先細化する場合、塗工剤は立毛
パイルの先端のみを選択的に加工するのに適切な粘度範
囲とするため糊剤を含有するものである。この場合、糊
剤は耐アルカリ性の糊剤が好ましく、このような糊剤の
例としては、ポリアクリル酸ソーダ、カルボキシメチル
デンプンなどが挙げられる。また、処理時間を短縮する
観点から、塗工剤に減量促進剤を含有させることは好ま
しい。減量促進剤の例として、第4級アンモニウム塩、
アミン化合物、リン酸エステル系化合物などが通常用い
られ、塗工剤中の減量促進剤濃度は、塗工剤の粘度を低
下させないようにする観点から8wt%以下が好ましく選
択される。塗工剤は、これらアルカリ、糊剤および必要
に応じて減量促進剤を添加した混合物であり、その粘度
は、10〜900ポイズであることが好ましく、25〜
620ポイズであることはより好ましく、15〜420
ポイズであることはさらに好ましい。なお、ここでいう
粘度とは25℃においてB型粘度計により測定した値を
いう。塗工剤の粘度が、10ポイズ未満では連続した均
一コーティングが困難となる。一方、塗工剤粘度が90
0ポイズを越える場合には曵膜性不足により均一な薄膜
塗工ができないなどの問題が発生する。また、塗工剤の
塗工厚さは立毛の均一な先端形状を得る観点から40〜
600μの範囲が好ましい。
【0016】本発明において、塗布剤を付与する方法
は、浸漬法、パッド法、コーティング法、スプレー法等
いずれでもよい。
【0017】本発明において塗布剤の付着手段として
は、種々の方式を適用することができる。
【0018】コーティング法の場合、コーティングヘッ
ドは、繊維シートへ塗工剤を転移させるアプリケーショ
ン系、塗工量を決定する計量系、塗膜表面を平滑化する
平滑化系からなり、さらにアプリケーション系あるいは
計量系は、繊維シートに所望の塗工重量よりも余分に塗
工しておいてから、あとで規定の塗工重量を減少させる
後計量系と、支持体に塗工する以前に、あらかじめ所望
の塗工重量になるように計量しておいた塗液を繊維シー
トに転移させる前計量系がある。後計量系のコーティン
グ方式には、エアドクタコータ、ブレードコータ、ロッ
ドコータ、ナイフコータ、スクイズコータ、含浸コータ
があり、前計量系のコーティング方式には、リバースロ
ールコータ、トランスフアロールコータ、グラビアコー
タ、押出しコータがある。塗工剤が繊維シートの厚み方
向に浸透するのを防止するためには、前計量系のコーテ
ィング方式が好ましく、なかでもカーテンコータ、スリ
ットダイコータが好ましい。
【0019】なお、本発明の方法においては、立毛パイ
ルを倒すことなく立毛布帛表面に塗工剤を均一厚さに付
与するために、例えばスリットダイコータのような非接
触法で行なうのがより好ましい。
【0020】特に、スリットダイコーターによる場合に
は、スリットダイから塗出された塗工剤の塗膜厚さとク
リアランス(口金先端と立毛パイル層間の空隙)を同等
か僅かに大きくすることにより、スリットダイを立毛パ
イル層に接触させることなく塗工剤を付与することがで
きる。
【0021】かかる方法により、単繊維繊度が0.1デ
ニール以下の毛倒れしやすい立毛繊維であっても毛倒れ
することなく塗工剤を付与することが可能となる。
【0022】次に、本発明の方法は、付着された塗工剤
が未乾燥状態にある間において、前記繊維シートの塗工
剤付着面を該塗工剤が重力落下する方向に向けて、該塗
工剤の固着処理をすることが重要である。
【0023】以下、図面を参照しながら本発明の方法の
一例を具体的に説明する。
【0024】図1は、本発明に係る塗工方法の一例を示
す概略工程図である。
【0025】図1において、1は繊維シート、2は塗工
剤、3は塗工剤コーター、4は塗工剤付着面、5は塗工
剤の重力落下方向、6は熱処理装置を示す。
【0026】繊維シート1に塗工剤コーター3により塗
工剤2が付与され、塗工剤2が付与された繊維シート1
はローラーにより搬送される。
【0027】繊維シート巻体Fから供給された繊維シー
トは、ローラーR1 、R2 、R3 、R4 を介して巻取ロ
ーラーWに巻き取られるが、繊維シートに付着された塗
工剤は、繊維シートが熱処理装置6に入るまで未乾燥状
態である。繊維シートに塗工剤が付着された面は、ロー
ラーR1 からローラーR3 までの間は、塗工剤の重力落
下方向と反対もしくは異なるの方向を向いているが、ロ
ーラーR3 を介して塗工剤付着面は、塗工剤の重力落下
方向に向くことになる。図1においては、重力落下方向
が塗工剤付着面の法線方向と一致しているが、特に法線
方向に一致していなくてもよい。要は、付着された塗工
剤が自重の重力により繊維シートのパイルの先端方向に
移動するような方向を向いていればよい。
【0028】塗工剤付着面が塗工剤の重力落下方向に向
いた状態で繊維シートは、熱処理装置6に供され、塗工
剤の固着処理が施される。すなわち、繊維シートは、未
乾燥状態の塗工剤が付着された面が塗工剤の重力落下方
向に向いた状態で、固着処理される。
【0029】塗工剤を立毛パイル層に付与された繊維シ
ートは、塗工剤付着面をローラーなどによって方向転換
することにより、塗工剤付着面を塗工剤の重力落下方向
に向けることができるが、方向転換は1回でも、あるい
は2回以上でもかまわない。また、重力落下方向に向け
る方向転換→重力落下方向と逆方向への方向転換→重力
落下方向に向ける方向転換という繰り返しでもかまわな
い。
【0030】固着処理は、通常、熱処理によって行われ
るが、例えばポリエステル系繊維の立毛パイル布帛の立
毛パイル先端をアルカリ分解によって先細化する場合に
は、、加熱方式として、80〜155℃の乾熱、85〜
130℃の蒸熱法、130〜200℃の過熱蒸気法など
が採用される。その場合、先端形状の制御を容易にする
点から90〜120℃の蒸熱処理が好ましく採用され
る。
【0031】また、本発明の塗工方法の後、必要に応じ
て常法により湯洗、水洗、乾燥を行なってもよい。
【0032】染色工程は、本発明の塗工方法の前後もし
くは塗工方法と同時のいずれの時点で行なってもよい。
ここで、同時とは塗工剤中に染料を共存させて本発明の
塗工方法を施すことをいう。色相管理を容易にする観点
からは、染色前の時点で本発明の加工を行なうことが好
ましい。
【0033】本発明の方法によれば、繊維シートに付着
した塗工剤が未乾燥状態にある間に、塗工剤が付着した
面を塗工剤の重力落下方向に向けて塗工剤の固着処理を
行なうことにより、繊維シート厚み方向への含浸を防ぐ
ことができる。特に低粘度の塗工剤の付与が可能となる
し、塗工剤が浸透しやすい構造の繊維シートでその効果
を顕著に発揮することができる。しかも、固着処理にお
ける加熱によってその傾向が助長される。
【0034】例えば、ポリエステル系繊維からなる立毛
パイルのアルカリ処理による先細化を行なった場合で
は、立毛の先端ほどアルカリ溶液が集まり易くなるので
先端が相対的に強く溶解または分解しやすくなり、ま
た、立毛の先端部の方が根元部より高い温度にさらされ
るため相対的に先端部が高い処理温度となるので溶解ま
たは分解がより早く進められる。その結果、根元部から
先端にかけて先細化されたパイル表面を有する布帛を得
ることができる。
【0035】また、繊維シートの移動や装置の振動など
による付着塗工剤の変動が方向転換処理することで先端
部を局部的に均一に先細化できるので、作業が非常にし
易くなり、かつ先細度合いのコントロールが極めて容易
にできる。
【0036】更に、タレ限界以上の膜厚に塗布しても、
塗工液のタレを防止することができ、膜厚を均一にする
ことができる。すなわち、塗工剤の集中を防止すること
ができるので、局部的な膜厚過大などの欠陥が防止され
る。これにより塗工面の平滑化を向上させることができ
る。
【0037】従って、本発明によれば表面凹凸あるいは
デザイン的に凹凸がある繊維シート、または、立毛が毛
倒れしやすい細いパイル糸からなる立毛布帛もしくは毛
羽を有する布帛の場合であっても、塗工剤の付与厚みを
均一化させることができ、毛倒れのない理想的な先細化
処理ができる。
【0038】更にまた、シートを実質的に反転すること
によってシートの進行方向の膨張、収縮を吸収・緩和す
ることもできる。
【0039】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて更に詳しく説
明する。
【0040】実施例1、比較例1 パイル糸、ミドル糸およびバック糸が、75D−36F
のポリエステルフィラメント糸からなるトリコット地を
編成し、通常の染色、針布起毛、シヤリングを行ない、
厚さ2.7mm、立毛長2.1mmの立毛トリコットを
作製した。
【0041】次に、苛性ソーダを含む下記の塗工剤をス
リットダイコータにより、立毛パイル表面より300μ
厚みで、図1のような工程により、塗工した。
【0042】 苛性ソーダ(固形) 25部 カルボキシメチルセルロース“ニッカガム2A”(日華
化学工業(株)製)20部 カチオン系界面活性剤“DYK−1125”(一方社油
脂工業(株)製)4部 水 51部 塗工後、塗工剤付着面を反転し、付着面を塗工剤が重力
落下する方向に向けて、蒸熱100℃で5分間処理し、
水洗、乾燥を行なった(実施例1)。
【0043】一方、比較として、塗工剤付着面を反転せ
ず、他は全く上記と同様に蒸熱処理、水洗、乾燥を行な
った(比較例1)。
【0044】本発明の方法により得た立毛トリコット地
(実施例1)は、パイル尖端から0.4mmの範囲で根
元部から先端にかけて次第に先細状になっており、パイ
ル表面の触感はきわめてソフトであり、毛倒れが起りに
くく、色相の深味があり、椅子張り地として最適のもの
であった。
【0045】一方、塗工剤付着面を反転しなかったもの
(比較例1)は、パイル先端から根元までパイル糸全体
と地糸までが細デニール化されており、パイル表面の触
感は腰がなく、毛倒れが起り易く、椅子張り地として不
適のものであった。
【0046】実施例2、比較例2 ポリエステルステープル(2d×51mm)100%使
い20s紡績糸双糸(チーズ染め)をパイル糸とし、ポ
リエステルステープル(2d×51mm)65%とレー
ヨンステープル(2d×51mm)35%使い混紡糸
(チーズ染め)を地糸に用いて二重パイル織機にて製織
し、2枚の織物間の経糸(パイル糸)をナイフで切断し
て2枚のパイル織物を得た。
【0047】製織後、熱処理を行ない、ブラッシングに
よりパイルを構成している紡績糸の立毛部分を分繊しつ
つ立毛繊維の方向を揃えた後、シヤリングによりパイル
の長さを刈り揃え、パイル長さが2.5mm、目付が5
50g/m2 のモケット織物を得た。
【0048】次いで、このモケット織物の裏面に、下記
組成の塗工剤をスリットダイコータにより、図1のよう
な工程によって塗工し、塗工剤付着面を反転し、付着面
を付着面を塗工剤が重力落下する方向に向けて蒸熱14
0℃で9分間処理し、水洗、乾燥を行なった(実施例
2)。
【0049】 苛性ソーダ(固形) 20部 カルボキシメチルセルロース“ニッカガム2A”(日華
化学工業(株)製)20部 カチオン系界面活性剤“DYK−1125”(一方社油
脂工業(株)製)5部 水 55部 一方、比較として、塗工剤付着面を反転せず、他は全く
上記と同様に蒸熱処理、水洗、乾燥を行なった(比較例
2)。
【0050】本発明の方法により得たモケット織物(実
施例2)の立毛の先細状態は、先細りで理想的な形状で
あった。
【0051】一方、塗工剤付着面を反転処理せずに加工
したモケット織物(比較例2)の立毛は、根元の一部も
切欠状に欠落しており、均一に先細化されていないもの
が多く、表面品位、触感が極めて不良であった。
【0052】
【発明の効果】本発明の方法により、塗工剤が繊維シー
トの厚み方向に浸透するのを防止でき、下記のような効
果を奏する。
【0053】(1)表面凹凸あるいはデザイン的に凹凸
がある繊維シートまたは立毛が毛倒れしやすい細いパイ
ル糸からなる立毛布帛の場合であっても、塗工剤の付与
厚みを均一化させることができ、毛倒れのない理想的な
先細化処理ができる。低粘度の塗工剤を用いることが可
能となる。
【0054】(2)繊維シートの移動や装置の振動など
による付着塗工剤の変動が反転処理することで先端部を
局部的に均一に先細化できるので作業が非常にし易くな
り、かつ先細度合いのコントロールが極めて容易にでき
る。
【0055】(3)更に、シートを実質的に反転するこ
とによってシートの進行方向の膨張、収縮を吸収・緩和
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗工方法の一例を示す概略工程図
である。
【符号の説明】
1:繊維シート 2:塗工剤 3:塗工剤コーター 4:塗工剤付着面 5:塗工剤の重力落下方向 6:熱処理装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維シートに塗工剤を付着した後、付着さ
    れた塗工剤が未乾燥状態にある間、前記繊維シートの塗
    工剤付着面を該塗工剤が重力落下する方向に向けて、該
    塗工剤の固着処理をすることを特徴とする繊維シートの
    塗工方法。
  2. 【請求項2】繊維シートがポリエステル系繊維からなる
    立毛を有する布帛であり、塗工剤がアルカリ溶液である
    ことを特徴とする請求項1記載の繊維シートの塗工方
    法。
JP31498192A 1992-11-25 1992-11-25 繊維シートの塗工方法 Pending JPH06158553A (ja)

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