JPH06153807A - 冷菓の製造法 - Google Patents

冷菓の製造法

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JPH06153807A
JPH06153807A JP4318571A JP31857192A JPH06153807A JP H06153807 A JPH06153807 A JP H06153807A JP 4318571 A JP4318571 A JP 4318571A JP 31857192 A JP31857192 A JP 31857192A JP H06153807 A JPH06153807 A JP H06153807A
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JP
Japan
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gelatin
transglutaminase
added
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frozen
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Pending
Application number
JP4318571A
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English (en)
Inventor
Kazuma Takatori
一磨 高取
Yuji Arata
勇二 荒田
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゼラチンを含む冷菓の食感向上、ゼラチンの使
用料低減、固化時間の短縮。 【構成】ゼラチン1gにトランスグルタミナーゼを0.
01〜100ユニット添加することを特徴とする冷菓の
製造法、及び該製造法により製造される冷菓。 【効果】弾力に富み、歯ごたえのしっかりした冷菓を、
少ないゼラチン使用量で短時間に製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾力に富み、歯ごたえの
しっかりした冷菓を、少ないゼラチン使用量で短時間に
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より冷菓は各種の方法で製造されて
いる。たとえば、アイスクリームの従来の製造法には、
溶解した粉ゼラチンを暖かい砂糖溶液に入れ良くかき混
ぜた後、牛乳を入れて冷凍庫で冷やし、周囲が凍ったら
再び良くかき混ぜた後凍らせるといった方法がとられて
いた。あるいは、シャーベットの場合、ふやかしたゼラ
チンを暖かい砂糖溶液に入れ溶かした後に、凍結、混合
を繰り返すという方法がとられていた。ゼリーの場合は
ふやかしたゼラチン溶液を暖かい砂糖溶液に混合した後
冷却するという方法がとられていた。
【0003】しかしこれらの方法ではゼラチンの使用量
を減らすと成型性が十分でなかったり、あるいは良好な
食感を得ようとするとゼラチンの使用量が増す、ゼラチ
ンが固まるのに長時間が必要である等の欠点を有してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の製造法の有する課題、即ち従来の方法により冷菓
を製造する際、ゼラチンの使用量を減らす、良好な食感
を得る、固まるのに必要な時間を短縮する等の課題を解
決することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、冷菓を製造する際、ゼ
ラチンを溶解、あるいは固化させる段階でゼラチンにト
ランスグルタミナーゼを添加することによりゼラチンの
使用量を低下させ、良好な食感を得、固化時間を短縮さ
せる等の冷菓を得ることができるとの知見を得、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、ゼラチンにトラ
ンスグルタミナーゼを添加することを特徴とする冷菓の
製造法、及び、ゼラチンにトランスグルタミナーゼを添
加することを特徴とする方法により製造される冷菓に関
するものである。
【0006】本発明においては、ゼラチンにトランスグ
ルタミナーゼを添加する。さらに本発明では、ゼラチン
1gに対して0.01〜100ユニット、望ましくは
0.1〜5ユニットのトランスグルタミナーゼを混合す
る。
【0007】ここでいう冷菓とはゼリー、シャーベッ
ト、アイスクリーム、ババロア等のゼラチンを固化に利
用する冷蔵、あるいは冷凍された菓子類をさす。
【0008】本発明の冷菓の原料に用いるゼラチンは、
その種類及び品質は問うところではなく、豚皮ゼラチ
ン、牛骨ゼラチンなどが含まれる。これらを原料とした
冷菓を製造するには常法に従えばよく、具体的には、例
えば、水に溶解したゼラチンを冷蔵する方法等がある。
【0009】冷菓には、コラーゲン、カゼインナトリウ
ム、アルブミン、大豆タンパク等のゼラチン以外のタン
パク質が添加されていてもかまわない。
【0010】本発明で用いるトランスグルタミナーゼは
哺乳動物由来のもの(特公平1−50382号公報)、
魚類由来のもの(平成3年度日本水産学会秋季大会講演
要旨集第180頁)、植物由来のもの、微生物由来のも
の(特開平1−27471号公報)、遺伝子組換えによ
るもの(特開平1−300889号公報)等が知られて
いるがその由来は問うところではない。
【0011】米に作用させるために添加すべきトランス
グルタミナーゼの量は、ゼラチン1g当り0.01〜1
00ユニット程度、好ましくは0.1ユニット以上が必
要である。0.1ユニット程度以下の添加量ではこの酵
素を添加しないものと物性性においてほとんど差が見ら
れない場合が多い。一方、添加量の上限は、保型性を与
えるという点では特に限定されるものではないが、その
添加による効果は5ユニット程度以上から平衡になるこ
とから考えて、5ユニット程度であるといえる。一方、
コラーゲン、カゼイン、アルブミン大豆タンパク等のゼ
ラチン以外のタンパク質が共存する場合のトランスグル
タミナーゼの添加量は、これらのタンパク質に1g当り
0.01〜100ユニット程度、好ましくは0.1ユニ
ット以上が必要である。0.1ユニット程度以下の添加
量ではこの酵素を添加しないものと保型性においてほと
んど差が見られない場合が多い。一方、添加量の上限
は、保型性を与えるという点では特に限定されるもので
はないが、その添加による効果は100ユニット程度以
上から平衡になることから考えて、100ユニット程度
であるといえる。
【0012】なお、本発明でいうトランスグルタミナー
ゼの活性単位は、次のようにして測定され、かつ定義さ
れる。即ち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミ
ニルリジンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行
い、生成したヒドロキサム酸をトリクロル酢酸存在下で
鉄錯体を形成させた後、525nmの吸光度を測定し、
ヒドロキサム酸の量を検量線より求め、活性を算出する
(特開平1−27471号公報)。対象としてあらかじ
め熱失活させた酵素液を用いて同様に反応させたものの
吸光度を測定し、酵素液との吸光度差を求める。別に酵
素液のかわりにL−グルタミン酸γモノヒドロキサム酸
を用いて検量線を作成し、前記吸光度差より生成された
ヒドロキサム酸の量を求め、1分間に1μモルのヒドロ
キサム酸を生成する酵素活性を1単位とした。
【0013】混合するゼラチン、コラーゲン、カゼイ
ン、アルブミン等のタンパク質の量は冷菓に対して1〜
10%の範囲がよい。1%以下ではタンパク質を添加し
ないものとほとんど差がない場合が多く、また10%以
上では冷凍成型冷菓の食味に影響を及ぼすためである。
混合するタンパク質の量は好ましくは3〜6%の範囲が
よい。
【0014】ゼラチンにトランスグルタミナーゼを添加
するタイミングは、ゼラチンを湯せんにかけて溶かした
直後、水温を40〜60℃に保持した状態でトランスグ
ルタミナーゼを0.1〜5.0(u/g)添加し、良く
攪はんする。その状態を0.5〜1時間保持し、その
後、冷蔵、あるいは冷凍を行う。
【0015】
【実施例】以下、実施例にしたがって、さらに具体的に
説明する。 (実施例1)ボール1にて豚皮粉ゼラチン20gを白ワ
イン30gに浸漬する。ボール2に卵黄80gと砂糖1
00g、レモン2個分の絞り汁を加えてよく混ぜ、60
℃でインキュベートし砂糖が溶けるまで混ぜる。40℃
の牛乳400mlをボール2に加え、さらに、湯せんに
かけたボール1のゼラチンを加え、さらに、トランスグ
ルタミナーゼを加えた後、50℃で30分インキュベー
トする。その後、冷凍庫で冷やす。周囲が凍結しはじめ
たら攪はんし泡立たせ、かきたてた生クリーム50gを
添加し凍結する。周囲が凍結しはじめたら再度よく攪は
んし、再び凍結する。使用するトランスグルタミナーゼ
は、放線菌ストレプトベルチシリウムに属する微生物
(Streptoverticillium mobaraense IFO 13819)起源
のトランスグルタミナーゼ(比活性1.0u/mg)を
5(u/gゼラチン)加えた。凍結はエアーブラスト式
凍結機で−20℃に凍結しアイスクリームを得た。その
後、喫食時の食感を中心に官能検査により評価を行っ
た。官能検査のコントロールはトランスグルタミナーゼ
を添加しない以外は全く同じ方法で調製したものを用い
た。表1に示す通り、食感においてトランスグルタミナ
ーゼ添加の方が良好な結果を示した。
【0016】
【表1】 5名のパネルにより、コントロールを3点とする5段階
評価を行った結果の平均点。(5点:よい 〜 3点:
普通 〜 1点:悪い)
【0017】(実施例2)ボール1に水200mlと牛
骨粉ゼラチン30gを入れ攪はんし、20分間浸漬す
る。ボール2に水800mlに砂糖200g、レモン絞
り汁100ml、メース1g、クローブ1gを入れ加熱
溶解させる。その後、ボール1のゼラチン溶液をボール
2に入れ40℃に調整する。ここで実施例1と同じ起源
のトランスグルタミナーゼ1(u/gゼラチン)をボー
ル2に加え40℃で40分間保持する。その後、溶液を
ふきんでろ過し、5℃の冷蔵庫で50分冷却し固化しゼ
リーを得た。コントロールはトランスグルタミナーゼ無
添加である以外は同じ方法で調製したものとした。その
結果、トランスグルタミナーゼ無添加のものは冷却して
固化するまでに60分を要した。また、官能検査を行っ
た結果、表2に示す通り、食感においてトランスグルタ
ミナーゼ添加のものが良好な結果を示した。
【0018】
【表2】 5名のパネルにより、コントロールを3点とする5段階
評価を行った結果の平均点。(5点:よい 〜 3点:
普通 〜 1点:悪い)
【0019】(実施例3)ボール1に卵黄60g、砂糖
80gを入れて泡立てた。これを50℃にインキュベー
トしながらさらに攪はんを続けクリーム状とし、そこに
40℃に加温した牛乳200mlを加えた。一方、ボー
ル2に10gのゼラチンを入れ、水50gに溶解し、6
0℃に加熱した溶液を調製し、これをボール1に加え、
よく攪はんした。ここで、実施例1と同じ起源のトラン
スグルタミナーゼを3(u/gゼラチン)ボール1に添
加し良く攪はんした。その後、20℃まで冷却したとこ
ろへ、軽く攪はんした生クリーム200gを添加し再び
攪はんを行った。その後、10℃の冷蔵庫で2時間冷却
しババロアを得た。一方、コントロールはゼラチンを1
0g、あるいは20gとし、トランスグルタミナーゼは
無添加のものを用いた。表3に示す通り、食感はゼラチ
ン10g、トランスグルタミナーゼ添加のものとゼラチ
ン20g、トランスグルタミナーゼ無添加のものはほぼ
同等の食感を示したが、ゼラチン10g、トランスグル
タミナーゼ無添加のものはやわらかく弾力に乏しい食感
を示した。従って、トランスグルタミナーゼ添加により
ゼラチンの使用量は半分とすることが可能となった。
【0020】
【表3】 5名のパネルにより、コントロールを3点とする5段階
評価を行った結果の平均点。(5点:よい 〜 3点:
普通 〜 1点:悪い)
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、弾力に富み、歯ごたえ
のしっかりした冷菓を、少ないゼラチン使用量で短時間
に製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼラチンにトランスグルタミナーゼを添加
    することを特徴とする冷菓の製造法。
  2. 【請求項2】ゼラチンにトランスグルタミナーゼを添加
    することにより製造される冷菓。
  3. 【請求項3】ゼラチン1gにトランスグルタミナーゼを
    0.01〜100ユニット添加することを特徴とする冷
    菓の製造法。
  4. 【請求項4】ゼラチン1gにトランスグルタミナーゼを
    0.01〜100ユニット添加することにより製造され
    る冷菓。
JP4318571A 1992-11-27 1992-11-27 冷菓の製造法 Pending JPH06153807A (ja)

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JP4318571A JPH06153807A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 冷菓の製造法

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JP (1) JPH06153807A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01295757A (ja) * 1988-05-24 1989-11-29 Shin Yoneda 可搬型平面研削装置
JPH06303912A (ja) * 1993-04-15 1994-11-01 Ezaki Glico Co Ltd アイスクリーム類の品質改良方法
EP0800771A2 (en) * 1996-04-10 1997-10-15 Ajinomoto Co., Inc. Process for producing chocolate

Cited By (4)

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