JPH06153799A - 低粘度チョコレート等及びそれを用いた固形物の透けて見えるチョコレート等の製造法 - Google Patents

低粘度チョコレート等及びそれを用いた固形物の透けて見えるチョコレート等の製造法

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JPH06153799A
JPH06153799A JP5212056A JP21205693A JPH06153799A JP H06153799 A JPH06153799 A JP H06153799A JP 5212056 A JP5212056 A JP 5212056A JP 21205693 A JP21205693 A JP 21205693A JP H06153799 A JPH06153799 A JP H06153799A
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真紀子 山岸
Yoshiaki Kagami
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 その表面に固形物が透けて見えるチョコレ
ート等を製造する。 【構成】 モールド底に固形物を敷きその上に低粘度
チョコレート等を薄く散布した後そのモールドをタッピ
ングし、さらにその低粘度チョコレート等を冷却固化せ
しめた後、その上に通常のチョコレート等を充填する、
又はモールド底に低粘度チョコレート等を薄く散布しそ
の上に固形物を敷いた後そのモールドをタッピングし、
さらにその低粘度チョコレート等を冷却固化せしめた
後、その上に通常のチョコレート等を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低粘度チョコレート等
及びそれを使ったチョコレート等の製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術と本発明が解決しようとする課題】混入し
た殆どの固形物の片面が外からきれいにに透けて見える
チョコレート等はいままでに無かった。チョコレートの
係わる製造技術者であれば、このようなチョコレートを
開発しようとするとき、いままでの技術を利用して次の
ような3つの手段を考えるであろう。 1.モールドに固形物を敷き、28〜30℃にて粘度1
0000〜90000cP(本願明細書において、チョ
コレート等の粘度はすべてトキメック社製のB型粘度計
によって測定したものである)程度の通常チョコレート
等を充填し、タッピングし、冷却固化し、さらにその上
に通常のチョコレート等を充填し、併せて製品とする。 2.モールドに28〜30℃にて粘度10000〜90
000cP程度の通常チョコレート等を充填し、タッピ
ングし、固形物を振り掛け、さらにタッピングし、冷却
固化し、さらにその上に通常のチョコレート等を充填
し、併せて製品とする。 3.モールドに28〜30℃にて粘度10000〜90
000cP程度の固形物入り通常チョコレート等を充填
し、タッピングし、冷却固化し、さらにその上に通常の
チョコレート等を充填し、併せて製品とする。
【0003】しかし、実際に上記手段により試作してみ
ると、次のような問題点があった。上記第1の手段では
モールドから製品を外したときに、チョコレートの粘度
が高いため製品とモールドとの接触面に多くの気泡がで
きた。また比重の小さい固形物の場合タッピングによっ
て固形物が浮き上がり、透けてみえなくなった。上記第
2の手段ではチョコレートの粘度が高いため固形物が透
けてみえるほどモールドに薄く充填することができなか
った。又、固形物の比重が大きい場合であってもチョコ
レートの粘度が高いため冷却固化までの間に全てが沈澱
し透けて見えるわけではなかった。上記第3の手段では
比重の小さい固形物の場合タッピングによって固形物が
浮き上がり透けてみえなくなった。又、固形物の比重が
大きい場合であってもチョコレートの粘度が高いため冷
却固化までの間に全てが沈澱し透けて見えるわけではな
かった。
【0004】本発明は上記課題を解決し、チョコレート
等の趣味性を高めることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、低粘度チョコレート等を開発しそれを使って上の課
題を解決した。
【0006】本発明にいう低粘度チョコレート等とは、
油分(本願明細書において油分とはチョコレート油脂以
外の油分を含む)が50〜80重量%及びカカオマスが
0〜50重量%から成り粘度が30℃で100〜100
00cP、場合によっては100〜2000cPである
チョコレート又はチョコレート様の物性をもったクリー
ムを指す。他の原料として砂糖、粉乳等がある。通常の
チョコレートの粘度を下げる方法としては、油脂分を多
くする、乳化剤の種類と量を調整する、水分を少なくす
る又は粒子を大きくするといった手段をとることができ
るが、ここでいう低粘度チョコレート等は、油脂分を多
くする方法を用いたものであり、油脂分を多くすること
により、その比重を下げることができる。
【0007】一方、本発明にいう通常のチョコレート等
とは、油分が30〜45重量%及びカカオマスが0〜5
0重量%から成り粘度が30℃で10000〜1000
00cPであり且つ良好な風味を持つものを指す。これ
はチョコレート公正競争規約でいうチョコレートとは異
なる。
【0008】本発明に用いられるモールドは、チョコレ
ート等用であればよく、格別のものではない。その底面
は滑らかであって平らであるものが好んで用いられる。
【0009】本発明に用いられる固形物は、水分約10
%以下の乾燥した固形状のものであれば特に制限はな
い。たとえばアーモンド,ピーナッツ,カシュナッツ,
ヘーゼルナッツ,ピスタチオ,レーズン,マロン等のナ
ッツ類,水分を少なくした若しくは乾燥したフルーツ
類,ライスパフ,コーンパフ等のパフ類,ゼリー,ヌガ
ー,キャラメル,キャンデー等のキャンデー類及びビス
ケット等の焼物類がある。また、その形状は特に制限は
ないが、固形物の表面に平面を多く持つもの、例えばス
ライス品、細切り品等のカット品が好んで用いられる。
固形物の形状、大きさ、モールド当たりの数は製造物の
趣味性により決まる。
【0010】低粘度チョコレート等を散布するには格別
な手段を要しない。例えばスプレーによる吹き付け、ノ
ズルからの振り掛けなどによる。モールド底に薄く散布
とは、少なくとも固形物のモールドに接している半面が
浸される程度の量をいう。第5発明(請求項1〜9の発
明をそれぞれ順に第1〜9発明という、以下同じ)及び
第6発明ではモールド底から0.8ミリメートル以上、
第7発明及び第8発明ではモールド底から0.8〜2.
0ミリメートルの範囲の散布が良い。
【0011】本発明にいうタッピングとは、散布した低
粘度チョコレート等がモールド全体に広がり且つ気泡が
抜けるまでモールドに適度の振動を加えることをいう。
【0012】その冷却固化は、格別の手段を要しない。
10〜20℃、10〜15分間程度の冷却が好んで用い
られる。
【0013】
【作用】低粘度チョコレート等は油分が多いため油の風
味がある。本発明により製造されるチョコレート等は低
粘度チョコレート等と通常のチョコレートが二層に合わ
さって同時に食されるので油の風味はなく、良好なチョ
コレート等の風味となる。特に通常のチョコレート等の
量が低粘度チョコレート等の量の2倍以上であるとよ
い。
【0014】低粘度チョコレート等は油分が多いため、
粘度が低くなると同時に比重が小さくなる。従って、固
形物が沈みやすくなる。なおなお浮き上がる固形物であ
っても、粘度が低いためにモールド底に薄く広く充填で
き、気泡ものこりにくいため固形物が透けて見えやす
い。
【0015】低粘度チョコレート等のカカオマスの量を
減らし油脂の量を増やすことにより透けて見えやすくす
ることができる。
【0016】通常のチョコレート等と各種低粘度チョコ
レート等の配合とそれらの粘度、比重、透けてみえる厚
さ及び油分はそれぞれ表1の通りである。
【表1】 ※融点33〜34℃の通常のカカオ脂タイプのもの。
又、ココアバターがすべて植物性油脂に代わると、チョ
コレートではなくチョコレート様物性を持つクリームと
なる。
【0017】各種固形物の比重は表2の通りである。
【表2】
【0018】低粘度チョコレート等の比重が固形物の比
重よりも大きいとき、第3発明及び第4発明はいずれも
モールドをタッピングした後に固形物が低粘度チョコレ
ート等の上に浮くことになる。このとき、固形物が透け
てみえるチョコレート等を製造するため、次の3つの制
限を受ける。 1.散布された低粘度チョコレート等がモールド底全面
に広がるために、その粘度が高くなるほどその散布の量
を多くしなければならない(図1における曲線1の上部
がよい)。 2.低粘度チョコレート等の上に浮いた固形物が透けて
みえるために、散布の量が多くなるほど(モールド底か
らの厚みが厚くなるほど)透明度の高い低粘度チョコレ
ート等を使わなければならない(図1における曲線2の
下部がよい)。 3.低粘度チョコレート等の粘度が100cPよりも小
さいときは、油臭が強くて食品として適していない(図
1における曲線3の右部がよい)。
【0019】一方、低粘度チョコレート等の比重が固形
物の比重よりも小さいとき、第3発明及び第4発明はい
ずれもモールドをタッピングした後に固形物が低粘度チ
ョコレート等の底に沈むことになる。このとき、固形物
が透けてみえるチョコレート等を製造するため、次の3
つの制限を受ける。 1.散布された低粘度チョコレート等がモールド底全面
に広がるために、その粘度が高くなるほどその散布の量
を多くしなければならない(図1における曲線1の上部
がよい)。 2.低粘度チョコレート等の粘度が100cPよりも小
さいときは、油臭が強くて食品として適していない(図
1における直線3の右部がよい)。 3.低粘度チョコレート等の粘度が10000cPより
も大きいときは、粘度が高いため固形物が沈みにくく沈
む前に固まる(図1における直線4の左部がよい)。
【0020】
【図1】
【0021】
【実施例】
(実施例1)カカオマス12部、砂糖14部、全粉乳2
部、植物性油脂(通常のカカオ脂タイプのもの、融点3
3〜34℃)22部、ココアバター50部、レシチン適
量、バニラ香料適量、ステビア適量及びチョコレート香
料適量から成る低粘度チョコレート(以下、低粘度チョ
コレート(1)という)を常法により製造した。低粘度
チョコレート(1)の粘度はテンパリングの後品温30
℃で150cP、品温40℃での比重は0.95、透け
て見える厚さは2.0mm以下及び油分は79.1%で
あった。
【0022】(実施例2)カカオマス16部、砂糖28
部、全粉乳8部、植物性油脂(通常のカカオ脂タイプの
もの、融点33〜34℃)16部、ココアバター32
部、レシチン適量、バニラ香料適量、ステビア適量及び
チョコレート香料適量から成る低粘度チョコレート(以
下、低粘度チョコレート(2)という)を常法により製
造した。低粘度チョコレート(2)の粘度はテンパリン
グの後品温30℃で7000cP、品温40℃での比重
は1.05、透けて見える厚さは1.0mm以下及び油
分は58.9%であった。
【0023】(比較例1)カカオマス20部、ココアバ
ター15部、植物性油脂(通常のカカオ脂タイプのも
の、融点33〜34℃)10部、砂糖40部、全粉乳1
5部、レシチン適量及び香料適量から成る通常のチョコ
レート(以下、通常のチョコレート(1)という)を常
法により製造した。通常のチョコレート(1)の粘度は
テンパリングの後品温30℃で10000cP、品温4
0℃での比重は1.15、透けて見える厚さは0.5m
m以下及び油分は40.0%であった。
【0024】(実施例3)厚さ1.1mm、幅2.0m
mに細切りしてローストしたスライスアーモンドを製造
した。その比重は1.03であった。通常のチョコレー
ト(1)と低粘度チョコレート(1)を常法により製造
した。先ず、縦83mm、横33mm、深さ4mmのモ
ールドにこのスライスアーモンド1.5gを敷いた。こ
の上に、低粘度チョコレート(1)2g(厚みが0.8
mmとなる量)を充填し適度にタッピングしてモールド
全面に広げた。この時アーモンドは、モールドとの接触
面の位置のままであった。これを15℃、20分間冷却
した。さらにそのモールドの表面を少し温めた後、上の
通常のチョコレート8gを充填した。得られた製品はそ
の表面に細切りスライスアーモンドが透けて見え、趣味
性が高かった。又、チーコレートの風味は通常のものと
変わらなかった。
【0025】(比較例2)低粘度チョコレート(1)の
代わりに通常のチョコレート(1)を用いて実施例3と
同様の手段を採ることにした。先ず通常のチョコレート
(1)2gではモールド全面に広がらなかった。そこ
で、全面に広げるための必要量5g(厚みが2.0mm
となる量)を充填した。充填した後、タッピングすると
アーモンドは比重がより小さいため通常のチョコレート
(1)の上面まで浮き上がった。得られた製品はアーモ
ンドが透けて見えなかった。
【0026】(比較例3)低粘度チョコレート(1)の
代わりに低粘度チョコレート(2)を用いて実施例3と
同様の手段を採ることにした。先ず低粘度チョコレート
(2)2gではモールド全面に広がらなかった。そこ
で、全面に広げるための必要量4g(厚みが1.5mm
となる量)を充填した。充填した後、タッピングすると
アーモンドは比重がより小さいため低粘度チョコレート
(2)の上面まで浮き上がった。得られた製品はアーモ
ンドが綺麗に透けて見えなかった。
【0027】(実施例4)実施例3と同じスライスアー
モンド、通常のチョコレート(1)及び低粘度チョコレ
ート(1)を製造した。縦83mm、横33mm、深さ
4mmのモールドに低粘度チョコレート(1)2g(厚
みが0.8mmとなる量)を充填し適度にタッピングし
てモールド全面に広げた。この上に、このスライスアー
モンド1.5gを敷いた。適度にタッピングするとアー
モンドは比重がより大きいためモールドの接触面まで沈
んだ。これを15℃、20分間冷却した。さらにそのモ
ールドの表面を少し温めた後、通常のチョコレート
(1)8gを充填した。得られた製品はその表面に細切
りスライスアーモンドが透けて見え、趣味性が高かっ
た。又、チョコレートの風味は通常のものと変わらなか
った。
【0028】(比較例4)低粘度チョコレート(1)の
代わりに通常のチョコレート(1)を用いて実施例4と
同様の手段を採ることにした。先ず通常のチョコレート
(1)2gではモールド全面に広がらなかった。そこ
で、全面に広げるための必要量5g(厚みが2.0mm
となる量)を充填した。充填した後、タッピングすると
アーモンドは比重がより小さいため通常のチョコレート
(1)の上面まで浮き上がった。得られた製品はアーモ
ンドが透けて見えなかった。
【0029】(比較例5)低粘度チョコレート(1)の
代わりに低粘度チョコレート(2)を用いて実施例4と
同様の手段を採ることにした。先ず低粘度チョコレート
(2)2gではモールド全面に広がらなかった。そこ
で、全面に広げるための必要量4g(厚みが1.5mm
となる量)を充填した。充填した後、タッピングすると
アーモンドは比重がより小さいため低粘度チョコレート
(2)の上面まで浮き上がった。得られた製品はアーモ
ンドが綺麗に透けて見えなかった。
【0030】(実施例5)厚さ5.0mm、幅4.0m
m程度のレーズンを準備した。その比重は1.4であっ
た。通常のチョコレート(1)と低粘度チョコレート
(2)を製造した。縦83mm、横33mm、深さ4m
mのモールドにこのレーズン4gを敷いた。その上に、
低粘度チョコレート(2)4g(厚みが1.5mmとな
る量)を充填し適度にタッピングしてモールド全面に広
げた。これを15℃、20分間冷却した。さらにそのモ
ールドの表面を少し温めた後、通常のチョコレート
(1)8gを充填した。得られた製品はその表面にレー
ズンが透けて見え、趣味性が高かった。又、チョコレー
トの風味は通常のものと変わらなかった。
【0031】(実施例6)実施例5において、低粘度チ
ョコレート(2)の代わりに低粘度チョコレート(1)
を用いても、同様のものが得られた。
【0032】(比較例6)実施例5において、低粘度チ
ョコレート(2)の代わりに通常のチョコレート(1)
を用いた。先ず通常のチョコレート(1)4gではモー
ルド全面に広がらなかった。そこで、全面に広げるため
の必要量5g(厚みが2.0mmとなる量)を充填し
た。通常のチョコレート(1)は粘度が充分に低くない
ためレーズンの周辺には気泡が残ったままの製品となっ
た。
【0033】(実施例7)実施例6と同じレーズンを準
備した。通常のチョコレート(1)と低粘度チョコレー
ト(2)を製造した。縦83mm、横33mm、深さ4
mmのモールドに低粘度チョコレート(2)4g(厚み
が1.5mmとなる量)を充填し適度にタッピングして
モールド全面に広げた。その上に、このレーズン4gを
敷いた後適度にタッピングしてこれをモールドとの接触
面まで沈めた。これを15℃、20分間冷却した。さら
にそのモールドの表面を少し温めた後、通常のチョコレ
ート(1)8gを充填した。得られた製品はその表面に
レーズンが透けて見え、趣味性が高かった。又、チョコ
レートの風味は通常のものと変わらなかった。
【0034】(実施例8)実施例6において、低粘度チ
ョコレート(2)の代わりに低粘度チョコレート(1)
を用いても、同様のものが得られた。
【0035】(比較例6)実施例5において、低粘度チ
ョコレート(2)の代わりに通常のチョコレート(1)
を用いた。先ず通常のチョコレート(1)4gではモー
ルド全面に広がらなかった。そこで、全面に広げるため
の必要量5g(厚みが2.0mmとなる量)を充填し
た。レーズンを敷いた後、これをモールドの接触面まで
沈めようとタッピングした。しかし、通常のチョコレー
ト(1)は粘度が充分に低くないためレーズンが容易に
沈まなかった。このため、得られた製品は、その表面に
レーズンが透けて見えなかった。
【0036】(実施例9)大きさ2mmφのライスパフ
を準備した。その比重は0.5であった。通常のチョコ
レート(1)と低粘度チョコレート(1)を製造した。
縦83mm、横33mm、深さ4mmのモールドにこの
ライスパフ0.5gを敷いた。その上に、低粘度チョコ
レート(1)2.0g(厚みが0.8mmとなる量)を
充填し適度にタッピングしてモールド全面に広げた。こ
のときライスパフはその比重がより小さいのでモールド
との接触面から充填された低粘度チョコレート(1)の
上面まで浮き上がった。これを15℃、20分間冷却し
た。さらにそのモールドの表面を少し温めた後、通常の
チョコレート(1)8gを充填した。得られた製品は厚
み0.8mmの低粘度チョコレートの層を通しても綺麗
にライスパフが透けて見え、趣味性が高かった。又、チ
ョコレートの風味は通常のものと変わらなかった。
【0037】(比較例7)実施例9において、低粘度チ
ョコレート(1)の代わりに通常のチョコレート(1)
を用いた。先ず通常のチョコレート(1)2gではモー
ルド全面に広がらなかった。そこで、全面に広げるため
の必要量5g(厚みが2.0mmとなる量)を充填し
た。ライスパフはその比重がより小さいため通常のチョ
コレート(1)の上面まで浮き上がった。得られた製品
は厚み2.0mmの通常のチョコレート(1)の層が遮
りライスパフが透けて見えなかった。
【0038】(比較例8)比較例9において、低粘度チ
ョコレート(1)の代わりに低粘度チョコレート(2)
を用いても、同様のものが得られた。
【0039】(実施例10)実施例9と同じライスパフ
を準備した。通常のチョコレート(1)と低粘度チョコ
レート(1)を製造した。縦83mm、横33mm、深
さ4mmのモールドに低粘度チョコレート(1)2g
(厚みが0.8mmとなる量)を充填し適度にタッピン
グしてモールド全面に広げた。その上に、このライスパ
フ0.5gを敷いた。低粘度チョコレート(1)の上面
に浮き上がったままであった。これを15℃、20分間
冷却した。さらにそのモールドの表面を少し温めた後、
通常のチョコレート(1)8gを充填した。得られた製
品は厚み0.8mmの低粘度チョコレート(1)の層を
通しても綺麗にライスパフが透けて見え、趣味性が高か
った。又、チョコレートの風味は通常のものと変わらな
かった。
【0040】(比較例9)実施例10において、低粘度
チョコレート(1)の代わりに通常のチョコレート
(1)を用いた。先ず通常のチョコレート(1)2gで
はモールド全面に広がらなかった。そこで、全面に広げ
るための必要量5g(厚みが2.0mmとなる量)を充
填した。ライスパフはその比重がより小さいため通常の
チョコレート(1)の上面に浮き上がったままであっ
た。得られた製品は厚み2.0mmの通常のチョコレー
ト(1)の層が遮りライスパフは透けて見えなかった。
【0041】(比較例10)比較例9において、通常の
チョコレート(1)の代わりに低粘度チョコレート
(2)を用いても、同じであった。
【0042】
【発明の効果】本発明により、固形物の比重に係わりな
く、その片方の表面に固形物の片面が綺麗に透けて見え
るチョコレート等を製造することができた。又、その表
面は気泡を有さず、また固形物が露出することもなくな
めらかなものであった。さらに、それを食したとき通常
のチョコレート等と変わらない味質であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 チョコレート等の透けて見える厚みと粘度と
の関係及び広がる充填量と粘度との関係を示した図。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油分が50〜80重量%及びカカオマス
    が0〜50重量%から成り粘度が30℃で100〜10
    000センチポアズ(以下、cPと略す)であることを
    特徴とする低粘度チョコレート等
  2. 【請求項2】 油分が50〜80重量%及びカカオマス
    が0〜50重量%から成り粘度が30℃で100〜20
    00cPであることを特徴とする低粘度チョコレート等
  3. 【請求項3】 モールド底に固形物を敷きその上に請求
    項1に記載の低粘度チョコレート等を薄く散布した後そ
    のモールドをタッピングし、さらにその低粘度チョコレ
    ート等を冷却固化せしめた後、その上に通常のチョコレ
    ート等を充填することを特徴とする低粘度チョコレート
    等を用いた固形物の透けて見えるチョコレート等の製造
  4. 【請求項4】 モールド底に請求項1に記載の低粘度チ
    ョコレート等を薄く散布しその上に固形物を敷いた後そ
    のモールドをタッピングし、さらにその低粘度チョコレ
    ート等を冷却固化せしめた後、その上に通常のチョコレ
    ート等を充填することを特徴とする低粘度チョコレート
    等を用いた固形物の透けて見えるチョコレート等の製造
  5. 【請求項5】 固形物の比重より小さい比重を持つ請求
    項1に記載の低粘度チョコレート等をモールド底面から
    0.8mm以上の厚みとなるように散布することを特徴
    とする請求項3に記載の低粘度チョコレート等を用いた
    固形物の透けて見えるチョコレート等の製造法
  6. 【請求項6】 固形物の比重より小さい比重を持つ請求
    項1に記載の低粘度チョコレート等をモールド底面から
    0.8mm以上の厚みとなるように散布することを特徴
    とする請求項4に記載の低粘度チョコレート等を用いた
    固形物の透けて見えるチョコレート等の製造法
  7. 【請求項7】 固形物の比重より大きい比重を持つ請求
    項2に記載の低粘度チョコレート等をモールド底面から
    0.8〜2.0mmの厚みとなるように散布することを
    特徴とする請求項3に記載の低粘度チョコレート等を用
    いた固形物の透けて見えるチョコレート等の製造法
  8. 【請求項8】 固形物の比重より大きい比重を持つ請求
    項2に記載の低粘度チョコレート等をモールド底面から
    0.8〜2.0mmの厚みとなるように散布することを
    特徴とする請求項4に記載の低粘度チョコレート等を用
    いた固形物の透けて見えるチョコレート等の製造法
  9. 【請求項9】 通常のチョコレート等の充填量が請求項
    1に記載の低粘度チョコレート等の散布量の2倍以上で
    あることを特徴とする請求項3及び請求項4に記載の低
    粘度チョコレート等を用いた固形物の透けて見えるチョ
    コレート等の製造法
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