JPH0615235A - 揺動選別装置の選別穀粒取出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】揺動選別装置の選別済穀粒の取出部を工夫する
ことにより、作業終了時等の残米処理の円滑化を図る。 【構成】揺動選別板４の選別済穀粒取出部に、玄米仕切
板２１及び籾仕切板２２で仕切られて分離された穀粒を
夫れ夫れ取り出す玄米樋２３，混合米樋２９及び籾樋２
６を順次隣接して連続状に配置し、玄米樋２３には穀粒
を玄米流路２４に分離して流下する状態と混合米樋２９
に合流して流下する状態とに切替ることのできる玄米切
替弁３２を設け、混合米樋２９には穀粒を混合米流路３
０に分離して流下する状態と籾流路２７に合流して流下
する状態に切替ることのできる混合米切替弁３３を設
け、これらの玄米切替弁３２及び混合米切替弁３３を略
々同時に穀粒センサ３６の選別状態検出に関連して、分
離穀粒取出状態と合流取出状態とに切替ることができる
選別穀粒取出装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、揺動選別装置の選別
穀粒取出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】選別凹凸部のある揺動選別板で籾・玄米
の混合米を選別する揺動選別装置は、揺動選別板の一側
が高い供給側、その反対の他側が低い排出側となり、供
給側と排出側とを結ぶ縦方向に対して直交する横方向の
一方側を高い揺上側とし、その反対側の低位側を揺下側
として、揺動選別板を縦方向及び横方向の２面とも傾斜
し、この揺動選別板を横方向に斜上下の往復揺動をし
て、籾米・玄米の混合米を選別するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように構成されて
いる揺動選別装置にあつては、揺動選別板の玄米分布流
域，混合米分布流域及び籾分布流域に分布した玄米，混
合米及び籾を、玄米仕切板及び籾仕切板で仕切り分離し
て取り出すのであるが、揺動選別板の板面全体に穀粒が
分布していない場合には、玄米，混合米及び籾の分布流
域が揺上側に移動し、玄米仕切板及び籾仕切板で穀粒を
夫れ夫れ仕切り分離できなく、作業終了時の残米処理に
手間がかかるという問題点があつた。

【０００４】そこで、この発明は、揺動選別装置の作業
終了時等の残米処理の円滑化を図ろうとするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手
段を講じた。即ち、この発明は、揺動選別板４，４，…
の選別済穀粒取出部に、玄米仕切板２１及び籾仕切板２
２で仕切られて分離された穀粒を夫れ夫れ取り出す玄米
樋２３，混合米樋２９及び籾流路２７を揺動選別板４の
横方向の揺上側７から揺下側８に沿わせて順次配置し、
玄米樋２３には該玄米樋２３上を流下する穀粒を玄米流
路２４に分離して流下する状態あるいは混合米樋２９に
合流流下状態とに切替ることのできる玄米切替弁３２を
設け、混合米樋２９には該混合米樋２９上を流下する穀
粒を混合米流路３０に分離流下状態あるいは籾流路２７
への合流流下状態に切替ることのできる混合米切替弁３
３を設け、これらの玄米切替弁３２及び混合米切替弁３
３を略々同時に自動あるいは手動操作で分離穀粒取出状
態と合流穀粒取出状態とに関連的に切替ることを特徴と
する揺動選別装置の選別穀粒取出装置の構成としたもの
である。

【０００６】

【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。まず、実施例の構成について説明する。この
籾摺選別機は、籾摺をする籾摺部１、籾摺部１からの摺
落米を風選する摺落米風選部２及び摺落米風選部２での
風選後の混合米を選別する揺動選別装置型の混合米選別
部３によって構成されている。そして、機体の前上部に
籾摺部１を配置し、機体の前下部に摺落米風選部２を配
置し、機体の後部に揺動選別装置型の混合米選別部３を
配置した構成である。

【０００７】４は、揺動選別装置型の混合米選別部３の
揺動選別板であり、その板面には選別用の凹凸が形成さ
れていて、一側が高い供給側５、その反対の他側が低い
排出側６となり、供給側５と排出側６とを結ぶ縦方向に
対して直交する横方向の高い一方側を揺上側７、その反
対側の低位側を揺下側８として、揺動選別板４を縦方向
及び横方向の２面ともに傾斜した構成としている。９
は、揺上側板、１０は、揺下側板、１１は、供給側板で
ある。

【０００８】揺動機体１２の上部には、傾斜調節棒１３
の前端部を軸支して、この傾斜調節棒１３の後部を伸縮
する傾斜調節手段１４で上下動自在として、揺動選別板
４の横方向の傾斜度を自動あるいは手動で調節できる構
成である。傾斜調節棒１３の前後両端部に揺動アーム１
５，１５，…の下端を軸支し、揺動アーム１５，１５，
…の上端を、揺動選別板４，４，…側の枠体にピンを介
して連結している。揺動選別板４側の枠体にロッド１６
の一端を連結し、ロッド１６の他端にクランク軸１７を
嵌合して、クランク軸１７をモ−タ等の駆動源で回転さ
せると、揺動アーム１５，１５，…が往復揺動し、揺動
選別板４，４，…がＷ方向の往復揺動をする構成であ
る。

【０００９】この揺動選別板４における供給側５で、且
つ、揺上側７寄りの箇所に、籾摺部１で籾摺され、且つ
摺落米風選部２で風選された後の混合米が、混合米揚穀
機１８，混合米ホッパ１９，分配樋２０を経て供給され
る。すると、混合米は粒形の大小，比重の大小，摩擦係
数の大小等の関係で、重い玄米は揺上側７に偏流し、ま
た、玄米に比較して大きく軽い籾米は揺下側８に偏流
し、その中間部には分離されない籾米と玄米の混合米が
偏流するものである。従って、揺動選別板４の排出側６
に玄米仕切板２１，籾仕切板２２を配置し仕切ることに
より、玄米は、混合米および籾が夫れ夫れ分離して取り
出される構成である。

【００１０】このようにして取り出された玄米は、玄米
樋２３，玄米流路２４，玄米揚穀機２５を経て機外に取
り出され、籾は籾樋２６，籾流路２７，籾揚穀機２８を
経て籾摺部１に還元されて、再度の籾摺がされ、また、
混合米は混合米樋２９，混合米流路３０を経て摺落米風
選部２の摺落米受樋３１に流下し、混合米揚穀機１８で
再度揺動選別板４に供給されて再選別される構成であ
る。

【００１１】次に、選別済穀粒の流路の切替について説
明する。玄米樋２３には、玄米樋２３上を流下する穀粒
を、玄米流路２４に流下する状態としたり、あるいは、
隣接する混合米樋２９に流下する状態に切替ることので
きる玄米切替弁３２を設け、また、混合米樋２９には、
混合米樋２９上を流下する穀粒を、混合米流路３０に流
下する状態としたり、あるいは、隣接する籾流路２７に
流下する状態に切替ることのできる混合米切替弁３３を
設けている。３４は、玄米切替弁３２を切替るソレノイ
ドで構成されている玄米流路切替手段であり、３５は混
合米切替弁３３を切替る混合米流路切替弁手段である。

【００１２】３６は、玄米仕切板２１に取付けられてい
て一体的に移動し、揺動選別板４上の穀粒の有無を検出
できる穀粒センサで、この穀粒センサ３６は入力インタ
ーフェイス（図示省略）を経由して演算制御部３７に入
力される構成であり、また、演算制御部３７から出力イ
ンターフェイス（図示省略）を経て、玄米流路切替手段
３４及び混合米流路切替手段３５に制御信号が出力さ
れ、玄米切替弁３２及び混合米切替弁３３が調節される
構成である。

【００１３】そして、籾摺選別作業中に、穀粒センサ３
６からの検出情報が演算制御部３７に入力されると、演
算制御部３７内の設定基準情報と比較・演算されて、次
のような玄米切替弁３２及び混合米切替弁３３の切替調
節が行なわれる。 選別開始時等で揺動選別板４の板面全体に穀粒が分布
してなく、穀粒センサ３６から穀粒無しの検出情報が演
算制御部３７に入力されると、演算制御部３７から玄米
流路切替手段３４には混合米樋２９側への切替指令信
号，混合米流路切替手段３５には籾流路２７側への切替
指令信号が出力されて、玄米切替弁３２が混合米樋２９
側に切替られると共に、混合米切替弁３３が籾流路２７
側に切替られ、揺動選別板４の玄米分布流域，混合米分
布流域及び籾分布流域から排出される選別状態が不充分
な穀粒は、全量籾流路２７に流れる。 揺動選別板４に穀粒が分布していて、穀粒センサ３６
から穀粒有りの情報が演算制御部３７に入力されると、
演算制御部３７から玄米流路切替手段３４には玄米流路
２４側への切替指令信号，混合米流路切替手段３５には
混合米流路３０側への切替指令信号が出力されて、玄米
切替弁３２が玄米流路２４側に切替られると共に、混合
米切替弁３３が混合米流路３０側に切替られ、玄米仕切
板２１及び籾仕切板２２で仕切られて取り出される揺動
選別板４の玄米分布流域から排出される玄米，混合米分
布流域から排出される混合米及び籾分布流域から排出さ
れる籾は、夫れ夫れ玄米流路２４，混合米流路３０及び
籾流路２７に格別に流下する。

【００１４】なお、この穀粒センサ３６に替えて、揺動
選別板４に分布している穀粒の籾の混入率を検出するセ
ンサとしたり、あるいは、揺動選別板４の側壁，板面あ
るいは板面から所定高さ離れた位置に固定的あるいは横
方向に移動自在に設けられているセンサで揺動選別板４
上の穀粒の分布状態を検出して、前述と同様の切替制御
をしてもよく、籾流路２７，混合米流路３０あるいは玄
米流路２４の穀粒の大小を検出して、前述と同様の制御
を行なう構成としてもよい。

【００１５】また、籾摺選別作業の終了に際し、停止ス
イッチ（図示省略），残留穀粒処理スイッチ（図示省
略）あるいは揺動選別板４，穀粒通路の穀粒減少の検出
と関連して、作業終了処理行程、即ち、演算制御部３７
から玄米流路切替手段３４には混合米樋２９側への切替
指令信号，混合米流路切替手段３５には籾流路２７側へ
の切替指令信号が出力されて、玄米切替弁３２が混合米
樋２９側流下するように切替られると共に、混合米切替
弁３３も籾流路２７側に切替られ、揺動選別板４の玄米
分布流域，混合米分布流域及び籾分布流域から排出され
る選別不充分な穀粒全量を、所定時間にわたり籾流路２
７，籾揚穀機２８を経由して籾摺部１に還元し、穀粒が
数回籾摺されて、略々全量が籾摺される状態とし、次い
で、演算制御部３７から玄米流路切替手段３４には玄米
流路２４側への切替指令信号が出力されて、玄米切替弁
３２が玄米流路２４側に切替られ、略々全量が籾摺され
ている穀粒を玄米分布流域からまとめて玄米仕切板２１
で仕切り玄米流路２４に取り出し、残留穀粒の処理を円
滑化する構成としてもよい。

【００１６】次に、実施例の作用について説明する。籾
摺作業をする場合には、籾摺部１の籾ホッパ３８に原籾
を供給し、籾摺選別機の回転各部を駆動する。すると、
籾ホッパ３８から籾摺部１の籾摺ロール３９，３９に供
給された籾は籾摺され、摺落米は下方の摺落米風選部２
の摺落米風選路４０で風選され、軽い籾殻は吸引ファン
４１を経て排塵筒４２から機外に排出され、重い玄米及
び籾の混合米は、摺落米受樋３１に落下供給されて、混
合米揚穀機１８，混合米ホッパ１９，分配樋２０を経て
揺動選別板４，４，…に供給される。

【００１７】揺動アーム１５，１５が揺動すると、揺動
選別板４，４，…がＷ方向に往復揺動し、揺動選別板４
に供給された混合米は、粒形の大小あるいは比重の大小
・摩擦係数の大小の関係で、重い玄米は揺上側７の玄米
分布流域に偏流し、また、玄米に比較して大きく比重の
軽い籾米は揺下側８の籾分布流域に偏流し、また、その
中間部の混合米分布流域には分離されない籾米と玄米の
混合米が偏流する。揺動選別板４，４，…の排出側６は
玄米仕切板２１，籾仕切板２２で仕切られているので、
玄米，混合米及び籾が夫れ夫れ分離して取り出される。

【００１８】このよな籾摺選別作業中に、 揺動選別板４に穀粒が分布していて、穀粒センサ３６
から穀粒有りの情報が検出されると、演算制御部３７か
ら指令信号が玄米流路切替手段３４及び混合米流路切替
手段３５に出力されて、玄米切替弁３２は玄米流路２４
側に切替られ、また、混合米切替弁３３は混合米流路３
０側に切替られ、揺動選別板４，４，…で選別された穀
粒は玄米仕切板２１及び籾仕切板２２で仕切られて、玄
米分布流域から排出される玄米は玄米流路２４に、混合
米分布流域から排出される混合米は混合米流路３０に、
籾分布流域から排出される籾は籾流路２７に、夫れ夫れ
分離して取り出され、 揺動選別板４の全面に穀粒が分布してなく、穀粒セン
サ３６から穀粒無しの検出情報が演算制御部３７に入力
されると、演算制御部３７からの切替指令信号が玄米流
路切替手段３４及び混合米流路切替手段３５に出力され
て、玄米切替弁３２が混合米樋２９側に切替られ、ま
た、混合米切替弁３３が籾流路２７側に切替られ、揺動
選別板４の選別状態が不充分な穀粒は、全量籾流路２７
に集められて、籾揚穀機２８を経て籾摺部１に全量還元
され、還元された全量が再度籾摺されて、籾摺率がアッ
プした穀粒が再度揺動選別板４に送られて選別される。 ［発明の効果］上述のように、この発明は、揺動選別板
４の穀粒分布が部分的となり選別不十分な際には、自動
あるいは手動操作で、玄米流路切替手段３４を混合米側
へ、混合米流路切替手段３５を籾側へ夫れ夫れ切替るこ
とにより、玄米切替弁３２が混合米樋２９側に切替ら
れ、また、混合米切替弁３３が籾流路２７側に切替ら
れ、揺動選別板４の選別状態が不充分な穀粒は、全量籾
流路２７に集めることができて、選別不十分な穀粒の再
処理を円滑に行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】切断側面図

【図２】揺動選別装置の斜視図

【図３】切断側面図

【図４】揺動選別装置の平面図

【図５】ブロック回路図

【符号の説明】

１ 籾摺部 ２ 摺落米風選部 ３ 混合米選別部 ４ 揺動選別板 ５ 供給側 ６ 排出側 ７ 揺上側 ８ 揺下側 ９ 揺上側板 １０ 揺下側板 １１ 供給側板 １２ 揺動機体 １３ 傾斜調節棒 １４ 傾斜調節手段 １５ 揺動アーム １６ ロッド １７ クランク軸 １８ 混合米揚穀機 １９ 混合米ホッパ ２０ 分配樋 ２１ 玄米仕切板 ２２ 籾仕切板 ２３ 玄米樋 ２４ 玄米流路 ２５ 玄米揚穀機 ２６ 籾樋 ２７ 籾流路 ２８ 籾揚穀機 ２９ 混合米樋 ３０ 混合米流路 ３１ 摺落米受樋 ３２ 玄米切替弁 ３３ 混合米切替弁 ３４ 玄米流路切替手段 ３５ 混合米流路切替手段 ３６ 穀粒センサ ３７ 演算制御部 ３８ 籾ホッパ ３９ 籾摺ロール ４０ 摺落米風選路 ４１ 吸引フアン ４２ 排塵筒

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 揺動選別板４，４，…の選別済穀粒取出
   部に、玄米仕切板２１及び籾仕切板２２で仕切られて分
   離された穀粒を夫れ夫れ取り出す玄米樋２３，混合米樋
   ２９及び籾流路２７を揺動選別板４の横方向の揺上側７
   から揺下側８に沿わせて順次配置し、玄米樋２３には該
   玄米樋２３上を流下する穀粒を玄米流路２４に分離して
   流下する状態あるいは混合米樋２９に合流流下状態とに
   切替ることのできる玄米切替弁３２を設け、混合米樋２
   ９には該混合米樋２９上を流下する穀粒を混合米流路３
   ０に分離流下状態あるいは籾流路２７への合流流下状態
   に切替ることのできる混合米切替弁３３を設け、これら
   の玄米切替弁３２及び混合米切替弁３３を略々同時に自
   動あるいは手動操作で分離穀粒取出状態と合流穀粒取出
   状態とに関連的に切替ることを特徴とする揺動選別装置
   の選別穀粒取出装置。