JPH06148771A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06148771A
JPH06148771A JP30248892A JP30248892A JPH06148771A JP H06148771 A JPH06148771 A JP H06148771A JP 30248892 A JP30248892 A JP 30248892A JP 30248892 A JP30248892 A JP 30248892A JP H06148771 A JPH06148771 A JP H06148771A
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silver halide
emulsion
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silver
layer
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JP30248892A
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Toshiyuki Marui
俊幸 丸井
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動現像機による迅速処理で発生する現像ム
ラ及びローラーマークの発生を防止した高感度、高画質
のハロゲン化銀写真感光材料の提供。 【構成】 透明支持体の片側に、少なくとも1層のハロ
ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、該乳剤層と反対側の支持体上に、粒径が200nm以
下で、ガラス転移点が0℃から−100℃であるポリマー
ラテックスの少なくとも1種を含有することを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは自動現像機による迅速処理で発生す
る現像ムラ及びローラーマーク(プレッシャーカブリ又
はプレッシャー減感)の発生を防止したハロゲン化銀写
真感光材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】近年、写真技術の発達に伴い、ハロゲン
化銀写真感光材料の高感度化、高画質化と併せて短時間
での迅速処理化も強く望まれている。
【0003】例えば医療用X線写真感光材料の分野で
は、診断回数の急増や検査項目の増加により、撮影枚数
の増加と診断結果をできるだけ早く知る必要から迅速処
理化が望まれている。特に血管造影撮影、術中撮影など
では短時間で、より高画質の画像を得る必要がある。
【0004】従来より、迅速処理技術としては、例えば
現像液pHを上げたり、高温度で処理することなどが知
られている。
【0005】しかしながら、このような条件で短時間の
自動現像機処理を行うと搬送ローラーの圧力により、カ
ブリや減感などのいわゆるローラーマークが発生し易く
なり、特にCRT撮影用或はレーザーイメージャー撮影
用などの片側にのみ乳剤層を有する感光材料において顕
著に現れ、画像に重大な障害を招くことである。
【0006】従来、感光材料の圧力耐性を向上する方法
として数多くの技術が提案されており、例えば乳剤皮膜
のバインダー量を増加し硬膜度を上げたり、酸化性を有
するホスホニウム4級塩化合物を用いた特公昭50-40665
号などが知られている。
【0007】さらに皮膜物性向上法の一つとして、例え
ばバインダーとしてポリマーラテックスをゼラチンと共
用した特公昭48-43125号、同49-20532号などが開示され
ている。
【0008】しかし硬膜度或はバインダー量を上げた
り、その種類を変えると色素汚染を増加したり、現像処
理性を低下したりする欠点を有する。又、酸化性化合物
では減感性を有するなどの障害があった。
【0009】一方ハロゲン化銀粒子サイドからの対応と
しては、例えば内部に沃化銀含有率の多い沃臭化銀相を
呈したいわゆるコア/シェル型乳剤を用いた特開昭60-1
47727号などが知られいる。しかしながら該方法ではプ
レッシャーカブリの防止効果は僅かで、かつ平均沃化銀
含有率が低いと画像の粒状性を劣化するという欠点を有
していた。
【0010】
【発明の目的】従って本発明の目的は、自動現像機によ
る迅速処理で発生する現像ムラ及びローラーマーク(プ
レッシャーカブリ又はプレッシャー減感)を防止した高
感度、高画質のハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とである。
【0011】
【発明の構成】本発明の上記の目的は、透明支持体の片
側に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層と反対側の
支持体上に粒径が200nm以下で、ガラス転移点が0℃か
ら−100℃であるポリマーラテックスの少なくとも1種を
含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料に
より達成される。以下、本発明を詳述する。
【0012】本発明に係るラテックスは重合性エチレン
系化合物、重合性ジオレフィン系化合物であり、疎水性
モノマー、親水性モノマーに大別される。疎水性モノマ
ーとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリ
レート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、
2-エチルヘキシルアクリレート、t-ブチルアクリレート
等のアクリル酸アルキルエステル類、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ヘキシルメタアクリレート、オクチルメタクリレート、
2-エチルヘキシルメタクリレート、t-ブチルメタクリレ
ート、iso-プロピルメタクリレート等のメタクリル酸ア
ルキルエステル類、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート等のグリシジルエステル類、スチレ
ン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、クロルメチ
ルスチレン等のアルケニルベンゼン類、 酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、フェニルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、臭化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、アクリル
酸アミド、メタクリル酸アミド等のアミド類、ブタジエ
ン等のジエン単量体を挙げることができる。また親水性
単量体としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステル類、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリル
酸ヒドロキシアルキルエステル類、テトラエチレングリ
コール、モノメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エ
チレングリコール類、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、α-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン
酸等のイオン性単量体が挙げられる。これらの単量体は
単独で用いても良く、二種類以上併用しても良いが、親
水性単量体を用いる場合は、疎水性の単量体との併用が
好ましく、安定したラテックスを得るには親水性単量体
は、あまり多量に用いない方がよい。
【0013】本発明に係るラテックスは、はじめから分
散媒中で重合する乳化重合法、懸濁重合法で得てもよい
し、別に重合して重合体をとり出し、これを再分散させ
てラテックスを得てもよいが、製造コスト、分散安定性
等の面からは乳化重合法が好ましい。
【0014】本発明に係るラテックスの重合は、特開昭
60-4501号公報に記載の方法で行うことができる。
【0015】重合に際して用いる乳化剤は、写真乳剤に
使用するのを考慮すると、全く使用しないか、使用写真
乳剤に影響の少ないものを用いるべきであるが本発明の
効果を損なわない程度の乳化剤を使用しても良い。また
重合に際して用いる重合開始剤は、ラジカル重合開始剤
が良く、特に水溶性ラジカル重合開始剤例えば過硫酸カ
リウムが好ましい。
【0016】本発明に係るラテックスは、粒径が200nm
以下でよく、好ましくは100nm以下、より好ましくは50n
m以下で、より小粒径のものが選ばれる。又、ガラス転
移点は0℃〜−100℃、好ましくは−20℃〜−80℃、よ
り好ましくは−30℃〜−60℃の範囲のより軟らかいラテ
ックスを選ぶことによって本発明の目的効果を良好に奏
することができる。
【0017】本発明のラテックスを含む層は、支持体上
に塗設されたハロゲン化銀乳剤層と反対側の支持体上に
設けることで本発明の目的を良好に得ることができる。
なお、本発明に係るラテックスをラテックス層以外の例
えば、保護層、フィルター層、中間層、アンチハレーシ
ョン層などのハロゲン化銀写真感光材料構成要素に設け
てもよい。
【0018】本発明に係るラテックスを、下引き層を有
した支持体上に塗布する場合、水又は親水性溶媒例えば
メタノール、エタノールなどに溶解して塗布される。
又、ゼラチンなどの親水性バインダー中にラテックスを
乳化分散したものを塗布してもよい。ラテックスの塗布
量は50mg〜10000mg/m2でよく、好ましくは200mg〜5000
mgである。本発明に係るラテックス層用塗布液には、必
要によって各種の塗布用助剤例えば表面活性剤あるいは
硬膜剤、膜付き剤などの化合物を用いても良い。
【0019】本発明で言う親水性コロイド層とは、ハロ
ゲン化銀写真感光材料を構成するすべての層を言い、親
水性コロイドバインダー例えばゼラチンを含む任意の層
を指す。
【0020】かかる層は当業者で周知で、例えば感光性
ハロゲン化銀乳剤層、非感光性ハロゲン化銀層、保護
層、ハレーション防止層、フィルター層、帯電防止層、
紫外線吸収層、現像調節層、バッキング層などの層が挙
げられる。
【0021】尚、本発明のラテックス層が塗設される支
持体の下引き層としては、公知のものでよく例えば支持
体がポリエチレンテレフタレートベースの場合は、特開
昭60-151636号、特開平1-140142号などに記載の下引き
層を用いることができる。
【0022】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀などい
ずれのハロゲン化銀であってもよいが特に高感度のもの
が得られるという点では、沃臭化銀であることが好まし
い。
【0023】写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方
体、8面体、14面体のような全て等方的に成長したも
の、あるいは球形のような多面的な結晶型のもの、面欠
陥を有した双晶から成るものあるいはそれらの混合型ま
たは複合型であってもよい。これらハロゲン化銀粒子の
粒径は、0.1μm以下の微粒子から20μm に至る大粒子で
あってもよい。
【0024】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、公知の方法で製造できる。例えば、リサ
ーチ・デイスクロージヤー(RD)No.17643(1978年12
月)・22 〜23頁の1・乳剤製造法(Emulsion Preparat
ion and types)及び同(RD)No.18716(1979年11月)・6
48頁に記載の方法で調製することができる。
【0025】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
乳剤は、例えば、T.H.James著“Thetheory of the phot
ographic process”第4版、Macmillan社刊(1977年)38
〜104頁に記載の方法、G.F.Dauffin著「写真乳剤化
学」“Photographic emulsionChemistry”、Focal pres
s 社刊(1966年)、P.Glafkides著「写真の物理と化学
“Chimie et physique photogra Phique”Paul Montel
社刊(1967年)、V.L.Zelikman 他著「写真乳剤の製造
と塗布」“Making and coating photographic Emulsio
n”Focal press 社刊(1964年)などに記載の方法によ
り調 製される。
【0026】即ち、中性法、酸性法、アンモニア法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジエツト
法、コントロールド・ダブルジエツト法などの混合条
件、コンバージヨン法、コア/シェル法などの粒子調製
条件及びこれらの組合わせ法を用いて製造することがで
きる。
【0027】本発明の好ましい実施態様の1つとして
は、沃化銀を粒子内部に局在させた単分散乳剤が挙げら
れる。
【0028】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
乳剤としては、例えば特開昭59-177535号、同61-802237
号、同61-132943号、同63-49751号及び特願昭63-238225
号などに開示されている内部高沃度型単分散粒子が挙げ
られる。結晶の晶壁は立方体、14面体、8面体及びその
中間の(111)面と(100)面が任意に混在していて もよ
い。
【0029】ここでいう単分散乳剤とは、常法により、
例えば平均粒子直径を測定したとき、粒子数または重量
で少なくとも95%の粒子が、平均粒子径の±40%以内、
好ましくは±30%以内にあるハロゲン化銀粒子である。
ハロゲン化銀の粒径分布は、狭い分布を有した単分散乳
剤或は広い分布の多分散乳剤のいずれであってもよい。
ここで述べた単分散性についての定義は、特開昭60-162
244号に記載されており、粒径に関する変動係数が0.20
以下のものである。
【0030】ハロゲン化銀の結晶構造は、内部と外部が
異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよい。好ま
しい態様としての乳剤は、高沃度のコア部分に低沃度の
シェル層からなる二層構造を有したコア/シェル型単分
散乳剤である。
【0031】高沃度部の沃化銀含量は20〜40モル%で特
に好ましくは20〜30モル%である。
【0032】かかる単分散乳剤の製法は公知であり、例
えばJ.Phot.Sic. 12. 242〜251頁(1963)、 特開昭48-368
90号、同52-16364号、同55-142329、同58-49938号、英
国特許1,413,748号、米国特許3,574,628号、同3,655,39
4号などの公報に記載されている。 上記の単分散乳剤
としては、種晶を用い、この種晶を成長核として銀イオ
ン及びハライドイオンを供給することにより、粒子を成
長させた乳剤が特に好ましい。なお、コア/シェル乳剤
を得る方法としては、例えば英国特許1,027,146号、米
国特許3,505,068号、同4,444,877号、特開昭60-14331号
などの公報に詳しく述べられている。
【0033】本発明に用いられるもう1つの粒子形態と
してのハロゲン化銀乳剤は、アスペクト比が3以上の平
板状粒子であることが好ましい。
【0034】かかる平板状粒子の利点は、分光増感効率
の向上、画像の粒状性及び鮮鋭性の改良などが得られる
として例えば、英国特許2,112,157号、米国特許4,439,5
20号、同4,433,048号、同4.414,310号、同4,434,226
号、特開昭58-113927号、同58-127921号、同63-138342
号、同63-284272号、同63-305343号などで開示されてお
り、乳剤はこれらの公報に記載の方法により調製するこ
とができる。
【0035】上述した乳剤は、粒子表面に潜像を形成す
る表面潜像型あるいは粒子内部に潜像を形成する内部潜
像型、表面と内部に潜像を形成する型のいずれの乳剤で
あってもよい。これらの乳剤は、物理熟成あるいは粒子
調製の段階でカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム
塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩またはその
錯塩、鉄塩又はその錯塩などを用いてもよい。乳剤は可
溶性塩類を除去するためにヌーデル水洗法、フロキュレ
ーシヨン沈降法などの水洗方法がなされてよい。好まし
い水洗法としては、例えば特公昭35-16086号記載のスル
ホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方
法、又は特開昭63-158644号記載の凝集高分子剤例示G
3,G8などを用いる方法が特に好ましい脱塩法として
挙げられる。本発明に係る乳剤は、物理熟成または化学
熟成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いる
ことができる。公知の添加剤としては、例えばリサーチ
・デイスクロージャーNo.17643(1978年12月)、同No.187
16(1979年11月)及び同No.308119(1989年12月)に記載さ
れた化合物が挙げられる。これら二つのリサーチ・デイ
スクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を
次に掲載した。
【0036】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1009〜4 XXII 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体とし
ては、例えば前述のRD-17643の28頁及びRD-308119の100
9頁に記載されているものが挙げられる。
【0037】適当な支持体としてはプラスチックフィル
ムなどで、これら支持体の表面は塗布層の接着をよくす
るために、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射
などを施してもよい。
【0038】
【実施例】次に、本発明を合成例及び実施例により更に
詳しく説明するが、本発明はこれらの合成例、実施例に
よって限定されるものではない。
【0039】合成例1 撹拌器、温度計、滴下ロート、窒素導入管、還流冷却器
をつけた四つ口フラスコに、純水270ccを入れ、70℃に
加熱し、還流冷却器を水冷し窒素ガスを窒素導入管から
四つ口フラスコ内に窒素ガスを30分間導入した。ついで
上述の条件下に、重合開始剤として過硫酸カリウムを5
mmol/l加え、ついでスチレン40g、ブチルアクリレート
40gよりなる重合性不飽和化合物80gを30分かけ滴下ロー
トより滴下し、その後12時間かけて重合させて重合体
(ラテックス合成例1という)を得た。ラテックスの粒
径は平均粒径50nmであった。
【0040】合成例2 ラテックス合成例No.2〜No.23については、ラテックス
合成例1と重合性不飽和化合物の種類、配合量、重合開
始剤の種類、重合条件を表1、表2及び表3のように変
えて、各種粒径、構造の重合体を得た。
【0041】表中の記号の説明 BA:ブチルアクリレート St:スチレン GMA:グリシジルメタクリレート But:ブタジェン EA:エチルアクリレート MAA:メタクリル酸 TBA:t-ブチルアクリレート PA:プロピルアク
リレート AA:アクリル酸 BMA:ブチルメタク
リレート MAN:マレイン酸ナトリウム塩 VAC:酢酸ビニル HAMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート AM:アクリルアミド VdCL:ビニルデンク
ロライド It:イタコン酸 KPS:過硫酸カリウ
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】以下、本発明を実施例によって更に説明す
る。当然のことながら、本発明が実施例によって限定さ
れるものではないことはいうまでもない。
【0046】実施例1 粒子の調製 平均粒径0.2μmの沃化銀2.0モル%含有の沃臭化銀の単
分散粒子を核とし、沃化銀30モル%を含有する沃臭化銀
をpH9.8,pAg7.8で成長させ、その後pH8.2,pAg9.1
で臭化カリウムと硝酸銀を等モル添加し、平均沃化銀含
有率が2.2モル%の沃臭化銀粒子となるような平均粒径
0.395μmの単分散乳剤粒子を調製した。
【0047】乳剤は、通常の凝集法で過剰塩類の脱塩を
行った。すなわち、40℃に保ち、ナフタレンスルホン酸
ナトリウムのホルマリン縮合物と硫酸マグネシウムの水
溶液を加え、凝集させた。上澄液を除去後、さらに40℃
の純水を加え、再び硫酸マグネシウム水溶液を加え凝集
させ、上澄液を除去した。
【0048】このようにして得られたハロゲン化銀粒子
の粒径の分散性は0.15であり、良好な単分散性を有して
いた。
【0049】試料の調製・処理及び評価 このようにして得られたハロゲン化銀粒子を1モル当
たりの体積が500mlとなるよう純水を加えてから55℃と
し、下記の分光増感色素AとBとを200:1の重量比で
合計の量をハロゲン化銀1モル当たり300mgとして添加
し、10分後にチオシアン酸アンモニウム塩を銀1モル当
たり2.6×10-3モル、及び適当な量の塩化金酸とハイポ
を添加し、化学熟成を開始した。
【0050】この時、pHは6.15、銀電位は50mVの条件
で行った。
【0051】化学熟成終了15分前(化学熟成開始してか
ら70分後)に沃化カリウムを銀1モル当たり200mg添加
し、5分後に10%(wt/Vol)の酢酸を添加し、pH値を
5.6に低下させ、そして5分間そのpH値を保ち、その後
水酸化カリウム0.5%(wt/Vol)液を添加してpHを6.15
に戻し、その後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テ
トラザインデンを添加し、化学熟成を終了し、写真乳剤
塗布液を得た。
【0052】尚、写真乳剤塗布液調製後のpHは6.10、
銀電位は81mVで(35℃)であった。
【0053】この乳剤塗布液を用いて、次のように試料
を調製した。即ち、写真乳剤層はゼラチン量として2.0g
/m2となるように、銀量は銀換算値で3.0g/m2になるよう
に、また後掲の添加物を用いて保護層液を調製して、該
保護層はゼラチン付量として1.15g/m2となるように塗布
した。
【0054】分光増感色素は次のとおりである。
【0055】増感色素(A)5,5′-ジクロロ-9-エチル-
3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボシアニン
ナトリウム塩の無水物 増感色素(B)5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,
1′-ジエチル-3,3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミ
ダゾロカルボシアニンナトリウム塩の無水物 また乳剤液(感光性ハロゲン化銀塗布液)に用いた添加
剤は次のとおりである。添加量はハロゲン化銀1モル当
たりの量で示す。
【0056】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g ジエチレングリコール 5g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム
1.5mg
【0057】
【化1】
【0058】また、保護層液に用いた添加物は次の通り
である。添加量は塗布液1.0l当たりの量で示す。
【0059】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ポリチメルメタクリレート、面積平均粒径3.5μmのマット剤 1.1g 二酸化ケイ素粒子(面積平均粒径1.2μmのマット剤) 0.5g ルドックスAM(デュポン社のコロイドシリカ) 30g 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩の 水溶液2% 12ml ホルマリン35% 2ml グリオキサール水溶液40% 2.0ml
【0060】
【化2】
【0061】なお乳剤塗布液には、前記添加剤のほか、
下記化合物(1)を特開昭61−285445号公報に
おける実施例1の(3)に記載の方法に準じて、化合物
(2)から成るオイル中に溶解して親水性コロイド溶液
中に分散したものを、ハロゲン化銀1モル当たり下記の
量になるように添加した。
【0062】
【化3】
【0063】 (2)トリクレジルホスフェート 0.6g バッキング層には、以下の液を調製して用いた。
【0064】 (バッキング層) (バッキング下層液) 塗布液1l当たり 石灰処理ゼラチン 70g 酸処理ゼラチン 5g トリメチロールプロパン 1.5g バッキング染料A 1.0g バッキング染料B 1.0g グリオキサール水溶液(40%) 8ml (バッキング上層液) 塗布液1l当たり 石灰処理ゼラチン 70g 酸処理ゼラチン 5g トリメチロールプロパン 1.5g バッキング染料A 1.0g バッキング染料B 1.0g KNO3 0.5g 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩の 2%水溶液 20ml 面積平均粒径4.0μmのポリメチルメタクリレート粒子 1.1g C11H23CONH(CH2CH2O)5H 1.0g
【0065】
【化4】
【0066】バッキング下層液はゼラチン量として3.0g
/m3、上層液1.2g/m2となるように塗布して、試料とし
た。塗布は、2台のスライドホッパー型コーターで毎分
80mのスピードで、グリシジルメタクリレート50wt%、
メチルアクリレート10wt%、ブチルアクリレート40wt%
の3種モノマーからなる共重合体の濃度が10wt%になる
ように希釈して得た共重合体水性分散液を下引き液とし
て塗設した175μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムベース上に両面同時塗布で行い、2分20秒で乾燥し、
試料を得た。
【0067】但し、本発明に係るポリマーラテックスは
表4のように添加した。
【0068】ローラーマークの評価法 試料を127mm×305mmに裁断し、現像後の濃度が約1.0、
0.6、0.4になるような3段階の濃度を持つように予め露
光したものと未露光の試料を用意した。これらの試料を
SRX-502自動現像機でXD-90現像液で35℃、30秒の現像を
行いXFにて定着した。(いずれもコニカ〔株〕製) 得られた試料の斑点状マークの発生状況を下記の5段階
に分けて評価した。
【0069】 5:全く発生してないもの 4:僅かに発生するもの 3:発生しているが実用上は可のもの 2:数多く発生し、実用上不可のもの 1:著しく発生するもの 現像ムラの評価法 5:ムラが全く発生してないもの 4:ムラが僅かに発生するもの 3:ムラが発生しているが実用上は可のもの 2:ムラが数多く発生し、実用上不可のもの 1:ムラが著しく発生するもの 得られた結果を下記の表4に示した。表から明らかなよ
うにポリマーラテックスをバッキング層に含有した本発
明の試料は、ローラーマーク及び現像ムラの発生が全く
なく鮮明な画像が得られた。
【0070】
【表4】
【0071】実施例2 粒子の調製 臭化カリウムを0.17モル含有する1.5%ゼラチン溶液5.5
lを80℃、pH5.9で撹拌しながら、これにダブルジェッ
ト法により臭化カリウム2.1モル及び硝酸銀溶液2.0モル
を2分間にわたって加えた。pBrは0.8に維持した。
(使用した全硝酸銀の0.53%を消費)臭化カリウム溶液
の添加を停止し硝酸銀溶液を4.6分間添加し続けた。
(使用全硝酸銀の8.6%を消費)次いで、臭化カリウム
溶液及び硝酸銀溶液を同時に13分間添加した。この間p
Brを1.2に維持し、添加流量は完了時が開始時の2.5倍
となるように加速せしめた。(使用した全硝酸銀の43.6
%を消費)臭化カリウムの溶液の添加を停止し、硝酸銀
溶液を1分間加えた。(使用した全硝酸銀の4.7%を消
費)沃化カリウム0.55モルを含む臭化カリウム2.0モル
溶液を硝酸銀溶液と共に13.3分間にわたって加えた。こ
の間pBrを1.7に維持し、流量は完了時に開始時の1.5倍
となるように加速した。(使用した全硝酸銀の35.9%を
消費)この乳剤にチオシアン酸ナトリウム1.5g/モルA
gを加え、25分間保持した。沃化カリウム溶液0.60モル
と硝酸銀をダブルジェット法により等流量で約5分間p
Brが3.0に達するまで加えた。(使用した全硝酸銀の約
6.6%を消費)消費した全硝酸銀の量は約11モルであっ
た。
【0072】このようにして、平均粒子直径1.62μmで
アスペクト比が約16:1の平板状沃臭化銀粒子を含有す
る乳剤を調製した。この粒子は沃臭化銀粒子全投影面積
の80%以上を占めている。但し、この粒子には、脱塩前
に、前記分光増感色素AとBを200:1の重量比で合計
量としてハロゲン化銀1モル当たり1000mg添加した。
【0073】分光増感色素を加える時はpH7.60とし、1
5分後にフェニルカルバミル化ゼラチンを加え、酢酸でp
Hを低下させ、凝集させて上澄液を除去した。
【0074】試料の調製・処理及び評価 実施例1と同様に化学熟成を行い、また実施例1と同じ
乳剤液添加剤、保護層液を用いて同様にして塗布・乾燥
し、試料を得た。
【0075】得られた試料について実施例1と同様にロ
ーラーマークと現像ムラを評価した結果を下記表5に示
したが、本発明の方法によれば、ハロゲン化銀乳剤がア
スペクト比が高い平板状粒子であってもローラーマーク
と現像ムラの発生がなく、クリアーな画像を得られた。
【0076】
【表5】
【0077】
【発明の効果】本発明により、自動現像機による迅速処
理で発生する現像ムラ及びローラーマークの発生を防止
し、高感度、高画質のハロゲン化銀写真感光材料を得ら
れた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体の片側に、少なくとも1層の
    ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
    において、該乳剤層と反対側の支持体上に、粒径が200n
    m以下で、ガラス転移点が0℃から−100℃であるポリマ
    ーラテックスの少なくとも1種を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。
JP30248892A 1992-11-12 1992-11-12 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH06148771A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160284559A1 (en) * 2015-03-27 2016-09-29 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polymer for resist under layer film composition, resist under layer film composition, and patterning process

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160284559A1 (en) * 2015-03-27 2016-09-29 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polymer for resist under layer film composition, resist under layer film composition, and patterning process
US9805943B2 (en) * 2015-03-27 2017-10-31 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polymer for resist under layer film composition, resist under layer film composition, and patterning process

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