JPH06141519A - 電気機器のワニス含浸方法 - Google Patents
電気機器のワニス含浸方法Info
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- JPH06141519A JPH06141519A JP28420792A JP28420792A JPH06141519A JP H06141519 A JPH06141519 A JP H06141519A JP 28420792 A JP28420792 A JP 28420792A JP 28420792 A JP28420792 A JP 28420792A JP H06141519 A JPH06141519 A JP H06141519A
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- winding
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- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 巻線体を気密性の袋により覆った状態でワ
ニス含浸を行なう所謂真空パック法にあって、リード線
保護外被内部にワニスが含浸されることを防止すること
ができると共に、リードが相互に接着することを防止で
きる電気機器のワニス含浸方法を提供する。 【効果】 このワニス含浸処理時、リード線全体は熱
収縮チューブで覆われリード線の先端部,根元部の熱収
縮チューブとの空間部にはシリコン剤が充填され且つ、
その外部には自己融着テープが巻付けられている為に、
リード線保護外被の内外部にワニスが浸透付着すること
を防止する事ができる。従って加熱硬化後、リード線が
硬化する或いはリード線同士が接触することを防止でき
る。
ニス含浸を行なう所謂真空パック法にあって、リード線
保護外被内部にワニスが含浸されることを防止すること
ができると共に、リードが相互に接着することを防止で
きる電気機器のワニス含浸方法を提供する。 【効果】 このワニス含浸処理時、リード線全体は熱
収縮チューブで覆われリード線の先端部,根元部の熱収
縮チューブとの空間部にはシリコン剤が充填され且つ、
その外部には自己融着テープが巻付けられている為に、
リード線保護外被の内外部にワニスが浸透付着すること
を防止する事ができる。従って加熱硬化後、リード線が
硬化する或いはリード線同士が接触することを防止でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転電機の固定子など
の巻線体に対するワニス処理の方法を改良した電気機器
のワニス含浸方法に関する。
の巻線体に対するワニス処理の方法を改良した電気機器
のワニス含浸方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気機器例えば回転電機においては、鉄
心に巻線を巻装してなる固定子に、ワニス含浸処理を施
し、固定子の絶縁性,耐熱性の向上や強度の向上などを
図ることが行われている。
心に巻線を巻装してなる固定子に、ワニス含浸処理を施
し、固定子の絶縁性,耐熱性の向上や強度の向上などを
図ることが行われている。
【0003】この種のワニス含浸処理方法として、従来
では熱硬化性樹脂からなるワニスに浸した後、その固定
子を加熱炉に収容してワニスを加熱硬化させる浸漬法や
固定子に対してワニスを滴下させて含浸させる滴下含浸
法等が用いられていた。ところが、これらの含浸方法で
は巻線の素線間の狭小な部分にワニスが含浸されにく
く、また一旦含浸されたワニスが流出する欠点があっ
た。
では熱硬化性樹脂からなるワニスに浸した後、その固定
子を加熱炉に収容してワニスを加熱硬化させる浸漬法や
固定子に対してワニスを滴下させて含浸させる滴下含浸
法等が用いられていた。ところが、これらの含浸方法で
は巻線の素線間の狭小な部分にワニスが含浸されにく
く、また一旦含浸されたワニスが流出する欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来の浸漬法
や滴下含浸法に代るワニス含浸方法として固定子を気密
性ある袋により覆い、その袋内を減圧した状態で袋内の
ワニスを固定子に含浸させるようにしたいわゆる真空パ
ック法を開発し、先に出願している(特願平2−231
051号)。
や滴下含浸法に代るワニス含浸方法として固定子を気密
性ある袋により覆い、その袋内を減圧した状態で袋内の
ワニスを固定子に含浸させるようにしたいわゆる真空パ
ック法を開発し、先に出願している(特願平2−231
051号)。
【0005】この方法は、まず図11に示す様に固定子
鉄心1に巻線2を巻装してなる固定子3を、気密性ある
袋4内にその袋4の下部を内側上方に折返すことにより
固定子3の内外周が覆われるように収容すると共に、そ
の袋4内に所要量のワニス5を収容させておく。この
後、前記袋4の口部位4aを真空ポンプに接続して袋4
の内部を減圧することにより、図12に示すように袋4
を固定子3の内外周面に密着させて内部のワニス5を固
定子3に含浸させ、しかる後、固定子3を袋4により覆
ったままで加熱炉内にて加熱し、ワニス5を硬化させる
ものである。
鉄心1に巻線2を巻装してなる固定子3を、気密性ある
袋4内にその袋4の下部を内側上方に折返すことにより
固定子3の内外周が覆われるように収容すると共に、そ
の袋4内に所要量のワニス5を収容させておく。この
後、前記袋4の口部位4aを真空ポンプに接続して袋4
の内部を減圧することにより、図12に示すように袋4
を固定子3の内外周面に密着させて内部のワニス5を固
定子3に含浸させ、しかる後、固定子3を袋4により覆
ったままで加熱炉内にて加熱し、ワニス5を硬化させる
ものである。
【0006】かかる方法によれば、減圧状態にてワニス
5を含浸させることができるので、ワニス5を巻線2の
素線間の狭い空間まで含浸させることができる。また固
定子3が気密性の袋4に覆われた状態にてワニス含浸が
行われるので、ワニス5が流出することを防止でき、さ
らに設備も比較的簡単なもので済む等の利点を得ること
ができるのである。
5を含浸させることができるので、ワニス5を巻線2の
素線間の狭い空間まで含浸させることができる。また固
定子3が気密性の袋4に覆われた状態にてワニス含浸が
行われるので、ワニス5が流出することを防止でき、さ
らに設備も比較的簡単なもので済む等の利点を得ること
ができるのである。
【0007】しかしながら、このような真空パック法に
あっても次のような点で改善の余地が残されていた。即
ち、固定子鉄心11に巻装された巻線2に接続されたリ
ード線2aの保護外被の内部にもワニス5が含浸され、
この状態で加熱硬化されるとリード線2aは硬化状態に
なり後々の組立作業に於いて取扱い上問題となってい
た。また、リード線2a相互が接着されて剥す必要があ
るなどの不具合を生じていた。
あっても次のような点で改善の余地が残されていた。即
ち、固定子鉄心11に巻装された巻線2に接続されたリ
ード線2aの保護外被の内部にもワニス5が含浸され、
この状態で加熱硬化されるとリード線2aは硬化状態に
なり後々の組立作業に於いて取扱い上問題となってい
た。また、リード線2a相互が接着されて剥す必要があ
るなどの不具合を生じていた。
【0008】従って本発明の目的は、巻線体を気密性の
袋により覆った状態でワニス含浸を行なう所謂真空パッ
ク法にあって、リード線保護外被内部にワニスが含浸さ
れることを防止することができると共に、リードが相互
に接着することを防止できる電気機器のワニス含浸方法
を提供する。
袋により覆った状態でワニス含浸を行なう所謂真空パッ
ク法にあって、リード線保護外被内部にワニスが含浸さ
れることを防止することができると共に、リードが相互
に接着することを防止できる電気機器のワニス含浸方法
を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電気機器のワニ
ス含浸方法は、鉄心に設けられた巻線とからなる巻線体
を気密性ある袋により覆い、この後その袋内を減圧し、
この減圧状態で前記袋内に収容したワニスを前記巻線体
に含浸させる方法において、前記巻線体を袋により覆う
前に、巻線体のリード線部全体を熱収縮チューブにて覆
い、リード線先端部及び根元部の接続部にシリコン剤に
よるシール剤を充填すると共に、その部分の外周部と熱
収縮チューブに自己融着テープを巻付けるようにしたと
ころに特徴を有するものである。また、上記熱収縮チュ
ーブの代わりにリード線部全体に離型剤(シリコン剤)
を塗布することによっても同等の効果を得ることができ
る。
ス含浸方法は、鉄心に設けられた巻線とからなる巻線体
を気密性ある袋により覆い、この後その袋内を減圧し、
この減圧状態で前記袋内に収容したワニスを前記巻線体
に含浸させる方法において、前記巻線体を袋により覆う
前に、巻線体のリード線部全体を熱収縮チューブにて覆
い、リード線先端部及び根元部の接続部にシリコン剤に
よるシール剤を充填すると共に、その部分の外周部と熱
収縮チューブに自己融着テープを巻付けるようにしたと
ころに特徴を有するものである。また、上記熱収縮チュ
ーブの代わりにリード線部全体に離型剤(シリコン剤)
を塗布することによっても同等の効果を得ることができ
る。
【0010】
【作用】本発明の電気機器のワニス含浸方法によれば、
気密性ある袋に収容した巻線体に減圧状態でワニスを含
浸させるものであるから、ワニスを巻線の素線間や巻線
と鉄心間の狭い空間まで含浸させることができる。ま
た、巻線体の周囲部は袋にて覆われた状態となるので、
ガンシンされたワニスが流出することを防止することが
できる。
気密性ある袋に収容した巻線体に減圧状態でワニスを含
浸させるものであるから、ワニスを巻線の素線間や巻線
と鉄心間の狭い空間まで含浸させることができる。ま
た、巻線体の周囲部は袋にて覆われた状態となるので、
ガンシンされたワニスが流出することを防止することが
できる。
【0011】このワニス含浸処理時、リード線全体は熱
収縮チューブで覆われリード線の先端部,根元部の熱収
縮チューブとの空間部にはシリコン剤が充填され且つ、
その外部には自己融着テープが巻付けられている為に、
リード線保護外被の内外部にワニスが浸透付着すること
を防止する事ができる。従って加熱硬化後、リード線が
硬化する或いはリード線同士が接触するといったことを
防止できる。
収縮チューブで覆われリード線の先端部,根元部の熱収
縮チューブとの空間部にはシリコン剤が充填され且つ、
その外部には自己融着テープが巻付けられている為に、
リード線保護外被の内外部にワニスが浸透付着すること
を防止する事ができる。従って加熱硬化後、リード線が
硬化する或いはリード線同士が接触するといったことを
防止できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を回転電機の固定子のワニス含
浸処理に適用した一実施例について、図1乃至図9を参
照して説明する。尚、本実施例は請求項1に対応してい
る。
浸処理に適用した一実施例について、図1乃至図9を参
照して説明する。尚、本実施例は請求項1に対応してい
る。
【0013】まず、図7乃至図9を参照して電気機器の
巻線体たる固定子11の概略構成について述べる。固定
子11は、固定子鉄心12に複数個の巻線13を巻装し
て構成され、全体として略円環状をなしている。このう
ち固定子鉄心12は、例えばリング状で内径側に開放形
のスロット12aを複数個穿設した薄鉄板を複数枚積層
して形成されている。また、このスロット12aの内面
にはスロット絶縁物14が設けられている。
巻線体たる固定子11の概略構成について述べる。固定
子11は、固定子鉄心12に複数個の巻線13を巻装し
て構成され、全体として略円環状をなしている。このう
ち固定子鉄心12は、例えばリング状で内径側に開放形
のスロット12aを複数個穿設した薄鉄板を複数枚積層
して形成されている。また、このスロット12aの内面
にはスロット絶縁物14が設けられている。
【0014】一方、前記巻線13はポリエステルイミド
銅線などの素線15を巻回して形成され、複数個が所定
のスロット12aに収容されて楔16により固定された
状態で固定子鉄心12に巻装されている。また、スロッ
ト12aから突出したコイルエンド部13aは縛糸17
により整形されており、またこのコイルエンド部13a
にて巻線13間の所要の接続がされ、さらに巻線13の
端末部からはリード線18が導出されている。
銅線などの素線15を巻回して形成され、複数個が所定
のスロット12aに収容されて楔16により固定された
状態で固定子鉄心12に巻装されている。また、スロッ
ト12aから突出したコイルエンド部13aは縛糸17
により整形されており、またこのコイルエンド部13a
にて巻線13間の所要の接続がされ、さらに巻線13の
端末部からはリード線18が導出されている。
【0015】この様に構成された固定子11は後述する
ようにワニス含浸処理がなされ、これにより図9に示す
ように全体の表面、並びに巻線13の素線15同士間及
び巻線13とスロット12a(スロット絶縁物14)と
の間などにワニスによる絶縁層19が形成されるように
なっている。これにて、巻線13の耐熱強度や耐振強度
の向上,固定子鉄心12への固着力強化,絶縁劣化の防
止等が図られるようになっている。
ようにワニス含浸処理がなされ、これにより図9に示す
ように全体の表面、並びに巻線13の素線15同士間及
び巻線13とスロット12a(スロット絶縁物14)と
の間などにワニスによる絶縁層19が形成されるように
なっている。これにて、巻線13の耐熱強度や耐振強度
の向上,固定子鉄心12への固着力強化,絶縁劣化の防
止等が図られるようになっている。
【0016】さて、上記固定子11に対するワニス含浸
処理の手順について図1乃至図6も参照して以下述べ
る。まず、図6に示すように前述の固定子鉄心12に巻
線13を巻装して構成された固定子11に対し、そのリ
ード線18の根元部と先端部にシリコン剤21を充填
後、リード線20全体に熱収縮チューブ22を覆せドラ
イヤー等で加熱し収縮させる。次にリード線20の根元
部と先端部(シリコン剤21充填部)に対し自己融着テ
ープ23が巻付けられている。
処理の手順について図1乃至図6も参照して以下述べ
る。まず、図6に示すように前述の固定子鉄心12に巻
線13を巻装して構成された固定子11に対し、そのリ
ード線18の根元部と先端部にシリコン剤21を充填
後、リード線20全体に熱収縮チューブ22を覆せドラ
イヤー等で加熱し収縮させる。次にリード線20の根元
部と先端部(シリコン剤21充填部)に対し自己融着テ
ープ23が巻付けられている。
【0017】そして、この固定子11を上端が開口した
気密性ある袋24内に収容する。この袋24は例えば柔
軟性あるプラスチックフィルムから形成され、前記固定
子11の外径よりも若干径大で、且つ十分な長さ寸法を
有している。また、この時、図4に示すように袋24内
に例えば無溶剤タイプのワニス25を所要量収容してお
く。
気密性ある袋24内に収容する。この袋24は例えば柔
軟性あるプラスチックフィルムから形成され、前記固定
子11の外径よりも若干径大で、且つ十分な長さ寸法を
有している。また、この時、図4に示すように袋24内
に例えば無溶剤タイプのワニス25を所要量収容してお
く。
【0018】次に、このように袋24にワニス25と共
に収容された固定子11を、ワニス含浸用のタンク26
に収容する。このタンクは26は、図1乃至図3に示す
様に上面開口部に蓋26aがヒンジ27を介して開閉自
在に設けられ、またその側壁の下部が空気通路28を介
して真空ポンプ29に連結されている。そして、このタ
ンク26には前記袋4の開口部をシールするためのヒー
トシーラ30が設けられている。このヒートシーラ30
はタンク26及び蓋26aの互いに対応する位置に設け
られた一対のヒータ支持台31及び32に設けられたヒ
ータ33及び34から構成されている。
に収容された固定子11を、ワニス含浸用のタンク26
に収容する。このタンクは26は、図1乃至図3に示す
様に上面開口部に蓋26aがヒンジ27を介して開閉自
在に設けられ、またその側壁の下部が空気通路28を介
して真空ポンプ29に連結されている。そして、このタ
ンク26には前記袋4の開口部をシールするためのヒー
トシーラ30が設けられている。このヒートシーラ30
はタンク26及び蓋26aの互いに対応する位置に設け
られた一対のヒータ支持台31及び32に設けられたヒ
ータ33及び34から構成されている。
【0019】図1に示す様に、固定子11は上述のタン
ク26内に蓋26aを開放した状態で収容され、このと
き袋24a部分が下方のヒータ支持台31(ヒータ3
3)上に配置されるようにする。この状態で、蓋26a
を閉鎖することによりタンク26内が密閉状態とされ
る。図2に示す様に、蓋26aの閉鎖状態では袋24の
口部24a部分は、両ヒータ33,34に挟まるれるよ
うになるが、密封はしないので空気の通過が可能な状態
である。
ク26内に蓋26aを開放した状態で収容され、このと
き袋24a部分が下方のヒータ支持台31(ヒータ3
3)上に配置されるようにする。この状態で、蓋26a
を閉鎖することによりタンク26内が密閉状態とされ
る。図2に示す様に、蓋26aの閉鎖状態では袋24の
口部24a部分は、両ヒータ33,34に挟まるれるよ
うになるが、密封はしないので空気の通過が可能な状態
である。
【0020】続いて、真空ポンプ29を駆動してタンク
26内を減圧して行く。この減圧の際、袋24内の空気
も口部24aからタンク26内に突出されるので、袋2
4内もタンク26と同様に減圧される。そして、この減
圧状態でヒートシーラ30の両ヒータ33,34に通電
して発熱させることにより、袋24の口部24aを気密
にシールする。
26内を減圧して行く。この減圧の際、袋24内の空気
も口部24aからタンク26内に突出されるので、袋2
4内もタンク26と同様に減圧される。そして、この減
圧状態でヒートシーラ30の両ヒータ33,34に通電
して発熱させることにより、袋24の口部24aを気密
にシールする。
【0021】この後、真空ポンプ29を停止すると共に
タンク26内を除々に開放して空気注入していき、蓋2
6aを開放させることによりタンク26内を大気圧に戻
す。すると、図3及び図5に示すように、袋24の外面
に大気圧が作用し、内部が減圧状態に保持されている袋
24が固定子11の外周部にいわば真空パックの状態の
ように密着される。この事により袋24内に収容されて
いたワニス25が巻線13内及びスロット12a内に強
制的に含浸される。外方から大気圧が作用することによ
り、袋24内のワニス25が固定子11の狭い空間内ま
で押し込まれるようになる。
タンク26内を除々に開放して空気注入していき、蓋2
6aを開放させることによりタンク26内を大気圧に戻
す。すると、図3及び図5に示すように、袋24の外面
に大気圧が作用し、内部が減圧状態に保持されている袋
24が固定子11の外周部にいわば真空パックの状態の
ように密着される。この事により袋24内に収容されて
いたワニス25が巻線13内及びスロット12a内に強
制的に含浸される。外方から大気圧が作用することによ
り、袋24内のワニス25が固定子11の狭い空間内ま
で押し込まれるようになる。
【0022】しかる後、固定子11を袋24内に収容し
たままの状態で、タンク26から取出して図示しない加
熱炉に収容し、この加熱炉内にて含浸されたワニス25
を加熱硬化させる。
たままの状態で、タンク26から取出して図示しない加
熱炉に収容し、この加熱炉内にて含浸されたワニス25
を加熱硬化させる。
【0023】ワニス25の加熱硬化後、袋24及びリー
ド線18部を覆っていた熱収縮チューブ22,自己融着
テープ23,シリコン剤21を除去する。これにて、ワ
ニス25による絶縁層が形成された固定子11が構成さ
れ、巻線13の耐熱強度や耐震強度の向上、固定子鉄心
12への固着力強化,絶縁効果の向上等が図られるので
ある。
ド線18部を覆っていた熱収縮チューブ22,自己融着
テープ23,シリコン剤21を除去する。これにて、ワ
ニス25による絶縁層が形成された固定子11が構成さ
れ、巻線13の耐熱強度や耐震強度の向上、固定子鉄心
12への固着力強化,絶縁効果の向上等が図られるので
ある。
【0024】上記のワニス含浸処理の工程に於いては、
ワニス25は非常に狭い空間にまで浸透することができ
る。例えば、リード線18の外被被覆の内部にまで浸透
する恐れがある。ところが、本実施例では、リード線1
8の接続部と先端部にシリコン剤21を充填すると共に
リード線18全体を熱収縮チューブで覆い、且つシリコ
ン剤21充填部を自己融着テープ23で巻付ける様にし
た事により、リード線18の外被被覆の内外部にワニス
25が浸透・付着することを未然に防止する。この結
果、従来のリード線18の硬化状態やリード線18相互
の密着硬化状態を防止することができる。 (他の実施例)
ワニス25は非常に狭い空間にまで浸透することができ
る。例えば、リード線18の外被被覆の内部にまで浸透
する恐れがある。ところが、本実施例では、リード線1
8の接続部と先端部にシリコン剤21を充填すると共に
リード線18全体を熱収縮チューブで覆い、且つシリコ
ン剤21充填部を自己融着テープ23で巻付ける様にし
た事により、リード線18の外被被覆の内外部にワニス
25が浸透・付着することを未然に防止する。この結
果、従来のリード線18の硬化状態やリード線18相互
の密着硬化状態を防止することができる。 (他の実施例)
【0025】図10は本発明の他の実施例を示すもので
あり(図12にその要部拡大図を示す)、上記実施例と
異なる点は熱収縮チューブ22の代わりにリード線18
の外被に離型剤35(シリコン剤)を塗布したもので、
他の構成は上記実施例と同一である。この構成によって
も同様の効果を得ることができる。
あり(図12にその要部拡大図を示す)、上記実施例と
異なる点は熱収縮チューブ22の代わりにリード線18
の外被に離型剤35(シリコン剤)を塗布したもので、
他の構成は上記実施例と同一である。この構成によって
も同様の効果を得ることができる。
【0026】図11は本発明の更なる他の実施例を示す
もので(図13にその要部拡大図を示す)、上記実施例
と異なる点はリード線18の先端部を熱収縮チューブ2
2と共に袋の口部24aを加熱により融着することによ
り、ワニス25がリード線18の先端部より侵入するこ
とを防止したもので、他の構成は上記実施例と同一であ
る。この構成によっても同様の効果を得ることができ
る。
もので(図13にその要部拡大図を示す)、上記実施例
と異なる点はリード線18の先端部を熱収縮チューブ2
2と共に袋の口部24aを加熱により融着することによ
り、ワニス25がリード線18の先端部より侵入するこ
とを防止したもので、他の構成は上記実施例と同一であ
る。この構成によっても同様の効果を得ることができ
る。
【0027】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の電気機器のワニス含浸方法によれば、リード線外被の
内部、いわゆる心線部分へのワニス侵入を防止すると共
にリード線同士の接着硬化状態を防止することができる
という優れた実用的効果を奏する。そして、巻線の素線
同士間や巻線と鉄心間の狭い空間までワニスを含浸させ
ることができ、また一旦含浸されたワニスが流出するこ
とを防止することができる。
の電気機器のワニス含浸方法によれば、リード線外被の
内部、いわゆる心線部分へのワニス侵入を防止すると共
にリード線同士の接着硬化状態を防止することができる
という優れた実用的効果を奏する。そして、巻線の素線
同士間や巻線と鉄心間の狭い空間までワニスを含浸させ
ることができ、また一旦含浸されたワニスが流出するこ
とを防止することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す固定子のタンク内収容
状態を示す縦断面図、
状態を示す縦断面図、
【図2】タンクを密閉状態にした状態を示す図1相当
図、
図、
【図3】減圧後タンク内を大気圧に戻した状態を示す図
1相当図、
1相当図、
【図4】固定子を袋内に収容した状態を一部を縦断して
示す正面図、
示す正面図、
【図5】袋が固定子に密着された状態で一部を縦断して
示す正面図、
示す正面図、
【図6】固定子のリード線部を一部縦断して示す部分拡
大図、
大図、
【図7】固定子の斜視図、
【図8】固定子のコイルエンド部の拡大斜視図、
【図9】固定子の部分的な横断面図、
【図10】本発明の他の実施例を示す図6相当図、
【図11】本発明の他の実施例を示す一部を縦断して示
す正面図、
す正面図、
【図12】図10の要部を拡大して示す断面図、
【図13】図11の要部を拡大して示す断面図、
【図14】従来例を示す図4相当図、
【図15】従来例を示す図5相当図。
11…固定子, 12…固定子鉄心, 1
3…巻線,18…リード線, 21…シリコン充填
剤, 22…熱収縮テープ,23…自己融着テープ,
24…袋, 25…ワニス,24a…袋
の口部, 26…タンク。
3…巻線,18…リード線, 21…シリコン充填
剤, 22…熱収縮テープ,23…自己融着テープ,
24…袋, 25…ワニス,24a…袋
の口部, 26…タンク。
Claims (3)
- 【請求項1】 鉄心とこの鉄心に設けられた巻線とから
なる巻線体を気密性ある袋により覆い、この後その袋内
を減圧状態で前記袋内に収容したワニスを前記巻線体に
含浸させる方法であって、前記巻線体を袋により覆う前
に、前記巻線のリード線部に熱収縮チューブを覆せると
共に、そのリード線の先端部及び接続部にシリコン剤を
充填し更にその部分に自己融着テープを巻付け、リード
線内外部にワニスが浸透付着しないようにしたことを特
徴とする電気機器のワニス含浸方法。 - 【請求項2】 リード線全体に離型剤のみを塗布した請
求項1記載の電気機器のワニス含浸方法。 - 【請求項3】 袋により覆われた巻線体を密閉タンク内
に収容し、この状態でそのタンク内を減圧し、この減圧
状態で前記袋の口部をシールし、この後前記タンク内を
大気圧に戻すことにより前記袋内に収容したワニスを前
記巻線体に含浸させる請求項1又は2記載の電気機器の
ワニス含浸方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28420792A JPH06141519A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 電気機器のワニス含浸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28420792A JPH06141519A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 電気機器のワニス含浸方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06141519A true JPH06141519A (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=17675554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28420792A Pending JPH06141519A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 電気機器のワニス含浸方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06141519A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1990009876A1 (de) * | 1989-02-23 | 1990-09-07 | Kurt Paul Cuttat | Verschlussnadel und damit bestückte einheit für spritzgussformen |
-
1992
- 1992-10-22 JP JP28420792A patent/JPH06141519A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1990009876A1 (de) * | 1989-02-23 | 1990-09-07 | Kurt Paul Cuttat | Verschlussnadel und damit bestückte einheit für spritzgussformen |
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