JP2002247811A - 電気機械巻線における口出線の接続方法 - Google Patents

電気機械巻線における口出線の接続方法

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JP2002247811A JP2001046485A JP2001046485A JP2002247811A JP 2002247811 A JP2002247811 A JP 2002247811A JP 2001046485 A JP2001046485 A JP 2001046485A JP 2001046485 A JP2001046485 A JP 2001046485A JP 2002247811 A JP2002247811 A JP 2002247811A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁樹脂含浸処理前後の口出線の仮止め作業
に要していた煩雑な作業をなくすと同時に、口出線の絶
縁被覆の熱劣化を防止することに寄与する電気機械巻線
における口出線の接続方法を提供する。 【課題手段】 引出線20における先端部から電機子巻
線10側へ所定長さ離間した位置において、前記引出線
を熱溶融性材料を用いて被覆した熱溶融性材料被覆部3
1と、前記熱溶融性材料被覆部の前記先端部側の端部に
おける一部に重ね合わせて、前記引出線の先端部側を絶
縁材料により被覆した絶縁材料被覆部33と、前記重ね
合わせられた絶縁材料被覆部の一部と前記熱溶融性材料
被覆部を熱収縮性材料を用いて被覆した熱収縮性材料被
覆部32と、を備える絶縁樹脂流入防止部30を形成す
る絶縁樹脂流入防止部形成工程、を含むことを特徴とす
る電気機械巻線における口出線の接続方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電機や電動機等
の主として回転を伴う電気機械における電気機械巻線
に、出力取出又は電源供給等を行うための口出線を接続
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】交流発電機や溶接用発電機等の発電機に
おける電機子巻線及び、電動機の固定子巻線等(以下、
「電気機械巻線」という)に関しては、当該電気機械巻
線の耐震性等の機械的強度を上昇させ、また、絶縁性を
確保することで空気中等の水分吸湿による絶縁低下を防
止させるために、当該電機機械巻線に高強度のエポキシ
樹脂などの絶縁樹脂(ワニス)を含浸させる処理(以
下、「ワニス含浸処理」という)を行うことが、従来か
ら一般的に行われている。
【0003】この電気機械巻線のワニス含浸処理方法の
一つに高温滴下含浸処理法が存在している。この方法
は、鉄心と、当該鉄心に組み込まれた電気機械巻線の組
立品(電機子組立品等)を鉄心の水平軸を中心に回転さ
せながら、ワニス滴下装置を用いて、鉄心端部の両コイ
ルエンドにワニスを滴下し、当該ワニスを含浸させる方
法である。このとき電気機械巻線の引出線にワニスが浸
透して硬化すると、ワニスが浸透した箇所は非常に強固
となり、ワニス乾燥後の整形や接続等の後加工ができな
い状態になる。
【0004】そのため、従来は、ワニス含浸処理前に、
電気機械巻線の引出線と口出線とを接続し、接続した口
出線は、前記ワニス含浸処理を行う際に電気機械巻線の
組立品の回転に伴う不都合を起こさないように整形作業
を行い、コイルエンドに縛線等により仮止めの結束作業
を行うとともに、ワニス含浸処理の終了後に当該口出線
の仮止め結束部のばらし作業を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、口出線の整
形、結束の仮止め作業及び仮止め結束部のばらし作業は
人手に頼らざるをえず、非常に繁雑な作業であった。ま
た、前記ワニス含浸処理を行う場合には、電気機械巻線
の組立品の加熱・乾燥作業を行う際において、口出線が
高温の炉内を通過することになるため、当該口出線の絶
縁被覆が熱劣化を招く場合がある。その熱劣化を防止す
るためには、高耐熱の絶縁被覆の口出線を使用しなけれ
ばならず、製造費用の増大を招く原因となっていた。
【0006】本発明は、前記の各問題点を除くためにな
されたものであり、絶縁樹脂含浸処理前後の口出線の仮
止め作業に要していた煩雑な作業をなくすと同時に、口
出線の絶縁被覆の熱劣化を防止することに寄与する電気
機械巻線における口出線の接続方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の電気機械巻線における口出線の接続方法
は、以下の各工程を含むことを特徴としている。 (1)電気機械巻線から引出線を導出した状態とする引
出線導出工程。 (2)前記引出線における先端部から前記電気機械巻線
側へ所定長さ離間した位置において、前記引出線を熱溶
融性材料を用いて被覆した熱溶融性材料被覆部と、前記
熱溶融性材料被覆部の前記先端部側の端部における一部
に重ね合わせて、前記引出線の先端部側を絶縁材料によ
り被覆した絶縁材料被覆部と、前記重ね合わせられた絶
縁材料被覆部と前記熱溶融性材料被覆部を熱収縮性材料
を用いて被覆した熱収縮性材料被覆部と、を備える絶縁
樹脂流入防止部を形成する絶縁樹脂流入防止部形成工
程。 (3)前記絶縁樹脂流入防止部を所定温度かつ所定時間
加熱する加熱工程。 (4)前記電機機械巻線に絶縁樹脂を滴下して含浸させ
る絶縁樹脂滴下含浸工程。 (5)前記引出線の先端部を口出線と接続する口出線接
続工程。
【0008】ここで、所定長さとは、口出線を接続する
ために必要となる長さであり、作業性を考慮して定めら
れた引出線の先端部から電気機械巻線側までの長さであ
る。また、熱溶融性材料と熱収縮性材料は、加熱工程の
雰囲気下において、前記の各構成材料が熱溶融及び熱収
縮を行うような性質を有する材料を適切に選択する必要
があることは言うまでもない。さらに、絶縁材料被覆部
は、絶縁樹脂流入防止部の先端部側の端部における熱溶
融性材料被覆部と熱収縮性材料被覆部の一部に重ね合わ
せて設けられているものであればよいが、当該絶縁樹脂
流入防止部の全域に重ね合わせられていると、後記する
熱溶融性材料被覆部を形成する溶融性材料が、熱収縮性
材料被覆部を形成する収縮性材料により引出線に収縮密
着する作用を奏さなくなるため、重ね合わせ部分の長さ
は当該作用を奏するように適切に定める必要がある。
【0009】従って、本発明によれば、内側の熱溶融性
材料被覆部と、その外側の熱収縮性材料被覆部とを備え
る絶縁樹脂流入防止部を形成し(絶縁樹脂流入防止部形
成工程)、当該絶縁樹脂流入防止部を加熱することによ
り(加熱工程)、絶縁樹脂流入防止部における熱溶融性
材料被覆部が溶融し、その外側の熱収縮性材料被覆部は
収縮することになる。これにより、引出線のエナメル銅
線の素線間隙が熱溶融性材料被覆部を形成する溶融性材
料で充填されるとともに、当該溶融性材料は熱収縮性材
料被覆部を形成する収縮性材料により引出線に収縮密着
することになり、電気機械巻線方向から浸透してきた絶
縁樹脂が電気機械巻線の先端部方向に流入することを絶
縁樹脂流入防止部により阻止することができる。そのた
め、絶縁樹脂滴下含浸工程後においても、引出線におけ
る絶縁樹脂流入防止部から先端側の柔軟性が維持できる
ため、引出線と口出線との接続を容易に行うことが可能
となり、絶縁樹脂含浸処理前後の口出線の整形、結束の
仮止め作業及び仮止め結束部のばらし作業が不要になる
とともに、高耐熱の絶縁被覆を施した口出線を使用する
必要がなくなるため、電気機械の製造費用の低減を図る
ことが可能となる。
【0010】また、本発明によれば、熱溶融性材料被覆
部と熱収縮性材料被覆部の先端部側の端部における一部
に重ね合わせて、引出線の先端部側を絶縁材料により被
覆した絶縁材料被覆部を形成する構成にしたことから、
絶縁樹脂流入防止部から先端部側に至る引出線の部分に
おいても絶縁樹脂滴下含浸工程で絶縁樹脂が流入するこ
となく、当該絶縁樹脂流入防止部において、確実に絶縁
樹脂の流入を阻止することができる。
【0011】さらに、前記絶縁樹脂流入防止部形成工程
において、前記熱溶融性材料、前記熱収縮性材料及び前
記絶縁材料が、それぞれ可撓性を有するチューブ部材か
ら形成されている構成にしてもよい。
【0012】従って、本発明によれば、熱溶融性材料、
熱収縮性材料及び絶縁材料が、それぞれ可撓性を有する
チューブ部材から形成されていることから、容易に絶縁
樹脂流入防止部を形成することができ、その作業性を向
上させることが可能となるとともに、均一性を有してい
ることからその仕上がり後の良好な品質を確保すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、発電
機における電機子巻線10を電気機械巻線の一例として
取り上げ、図面を参照して詳細に説明する。なお、各実
施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一
の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】本発明の電気機械巻線における口出線の接
続方法は、(1)引出線導出工程、(2)絶縁樹脂流入
防止部形成工程、(3)加熱工程、(4)絶縁樹脂滴下
含浸工程、(5)口出線接続工程から構成されている。
【0015】(1)引出線導出工程 本工程は、電機子巻線10から引出線20を導出した状
態に形成する作業を行う工程である。
【0016】図1に示すように、電機子巻線10は、発
電機の電機子11を構成する電機子鉄心12に巻装され
ており、この電機子鉄心12は、円環形状で内径側にス
ロット(図示せず)を複数個穿設した薄鉄板である電機
子鉄心片を複数枚積層して形成されている。前記電機子
巻線10は、ポリエステルなどのエナメル銅線の素線
を、複数本並列に束ねた素線束を巻回して形成され、複
数個が所定のスロットに収容されて楔により固定された
状態で電機子鉄心12に巻装されている。また、スロッ
トから突出したコイルエンド13は所定寸法に整形され
ており、巻回した電機子巻線10の端末部からは複数の
引出線20が導出された状態になっている。本工程は、
前記電機子巻線10から引出線20を導出した状態に形
成する一連の作業を行うものである。
【0017】(2)絶縁樹脂流入防止部形成工程 本工程は、引出線20における先端部から電機子巻線1
0側へ所定長さ離間した位置(本実施形態では、200
mm程度)において、ワニス流入防止部30(絶縁樹脂
流入防止部)を形成する工程である。このワニス流入防
止部30は、引出線20を熱溶融性材料により被覆した
熱溶融性材料被覆部31と、前記熱溶融性材料被覆部3
1を熱収縮性材料により被覆した熱収縮性材料被覆部3
2と、絶縁材料被覆部33とから形成されている。
【0018】前記熱溶融性材料の一例としては、熱溶融
未架橋ポリオレフィン樹脂を主原料とする(軟化点約1
10℃)とともに、可撓性を有するチューブ部材として
形成したものを使用することが好適である(以下、「熱
溶融性樹脂チューブ」という)。前記熱収縮性材料の一
例としては、軟質ポリオレフィン樹脂を主原料とし、電
子線照射により分子間に架橋結合を施すとともに(収縮
条件、125℃±5℃)、可撓性を有するチューブ部材
として形成したものを使用することが好適である(以
下、「熱収縮チューブ」という)。前記絶縁材料の一例
としては、ガラス繊維を編組したスリーブにシリコーン
系重合体を塗布乾燥した可撓性を有するチューブ部材と
して形成したものを使用することが好適である(以下、
「絶縁チューブ」という)。
【0019】これらの構成材料を使用し、以下の手順に
より、ワニス流入防止部30の形成を行う。図2に示す
ように、まず、引出線20における先端部から電機子巻
線10側に所定長さ離間した位置において、当該引出線
20を所定長さの熱溶融性樹脂チューブにより被覆して
熱溶融性材料被覆部31を形成する。そして、この熱溶
融性材料被覆部31における電機子巻線10側の他端側
の端部に一部重ね合わせるようにして、引出線20の残
部を絶縁チューブにより略先端部にまで被覆して絶縁材
料被覆部33を形成する。さらに、熱溶融性材料被覆部
31の全域を熱収縮チューブにより被覆して熱収縮材料
被覆部32を形成する。これにより、ワニス流入防止部
30における引出線20の電機子巻線10側の所定長さ
の部位は、熱溶融性材料被覆部31と熱収縮性材料被覆
部32の2層構造となっており、他端側の所定長さの部
位は、熱溶融性材料被覆部31と熱収縮性材料被覆部3
2との間に、絶縁材料被覆部33が重ね合わせられてい
る3層構造となっている。
【0020】そして、図4に示すように、ワニス流入防
止部30が形成された引出線20の先端部には銅製の圧
着スリーブ21を付設するとともに、ワニス流入防止部
30及び当該ワニス流入防止部30から電機子巻線10
側の引出線20を、コイルエンド13の外周に沿ってリ
ング状に整形し、適切な位置を結束材15を使用して結
束することにより固定する。
【0021】なお、前記図2に示すように熱溶融性樹脂
チューブには、総ての引出線20を構成する素線束(素
線を複数本並列に束ねた素線束)をまとめて納めてもよ
いが、図3に示すように、引出線を複数に分割して、所
定数の素線束20’毎に熱溶融性樹脂チューブを被せる
ものであってもよい。このように、複数本の熱溶融性樹
脂チューブを使用する理由は、後記加熱工程において溶
融性材料を溶融させた場合に、引出線20の素線束2
0’が多い場合には、一本の熱溶融性樹脂チューブのみ
では、引出線20の素線束20’に形成される間隙を当
該溶融性材料で完全に充填できないためである。
【0022】(3)加熱工程 本工程は、ワニス流入防止部30を所定温度かつ所定時
間加熱する作業を行う工程である。本工程は、次工程で
ある絶縁樹脂滴下含浸工程において、ワニスに流動性を
付与して電機子巻線10にワニスを含浸しやすくするた
め、及び、水分を除去するために電機子11を加熱する
作業と兼用して行うものであり、電機子11を所定温度
の乾燥炉(図示せず)内に所定時間入れることにより
(本実施形態では、135度で約8時間程度)行うもの
である。本工程により、ワニス流入防止部30における
内側の熱溶融性材料被覆部31を溶融させ、その外側の
熱収縮性材料被覆部32を収縮させることにより、引出
線20の素線間隙を溶融性材料で充填し、当該溶融性材
料を収縮材料により引出線20に収縮密着させ、確実に
ワニスの流入を防止することが可能なワニス流入防止部
30を形成することができる。
【0023】(4)絶縁樹脂滴下含浸工程 本工程は前記電機子巻線10にワニスを滴下して含浸さ
せる作業を行う工程であり、ワニスを電機子巻線10の
素線間隙や当該電機子巻線10と電機子鉄心12間の間
隙に含浸させる作業を行うものである。本工程は、図5
に示すように、電機子11を回転装置40に載置し、電
機子鉄心12における両端部のコイルエンド13の上方
に、当該コイルエンド13と対向して、ワニス供給管4
2を介してワニス供給装置(図示せず)と接続されてい
る滴下ノズル43を設け、電機子11を事前に加熱した
状態で、電機子11を回転体41で回転させながら、コ
イルエンド13に滴下ノズル42からワニスを所定時間
滴下する作業(以下、「ワニス滴下処理」という)を行
うものである。
【0024】これにより、電機子巻線10の素線同士間
及び当該電機子巻線10とスロットとの間などにワニス
が浸透して充填されることで強固に結合され、電機子巻
線10の耐震性等の機械的強度を上昇させること、絶縁
性を確保することで空気中等の水分吸湿による絶縁低下
を防止させることができる。
【0025】ここで、ワニス流入防止部30は、ワニス
滴下処理を行う前に、コイルエンド13に結束固定され
ているので、ワニス滴下処理時において滴下するワニス
に浸されることによりワニスが充分行き渡り、ワニス滴
下処理後はワニスで強固にコイルエンド13に固定され
ることになる。これに対し、電機子巻線10側から、ワ
ニス流入防止部30の内部の引出線20を構成するエナ
メル銅線の素線束へのワニスの浸透による流入は、ワニ
ス流入防止部30で阻止される。一方、ワニス滴下処理
時には、ワニス流入防止部30の先端側近傍の絶縁材料
被覆部33の表面部へは、コイルエンド13の表層部か
らワニスが伝わってくることになる。しかし、絶縁材料
被覆部33がシリコン系重合体を主原料とした樹脂によ
り形成されており、ワニスをはじく性質を有しているの
で、当該絶縁材料被覆部33の内部にワニスが浸透する
ことも、付着することもない(例え、付着したとしても
接着しない)。従って、ワニス流入防止部30から先端
側における絶縁材料被覆部33の内部にはワニスが流入
することがないため、当該部位の柔軟性が損なわれるこ
とがなく、以下の口出線接続工程を支障なく行うことが
できる。
【0026】(5)口出線接続工程 本工程は、引出線20の先端部における圧着スリーブ2
1を、負荷接続のための口出線(図示せず)と接続する
作業を行う工程である。本工程では、ワニスが硬化した
後、電機子11を発電機フレーム(図示せず)に圧入
し、引出線20を圧着スリーブ21を介して、口出線に
接続する作業を行うものである。なお、口出線の接続が
行われた引出線20は、絶縁処理を施した後に、絶縁樹
脂流入防止部形成工程の終了時において、コイルエンド
13に結束固定されたワニス流入防止部30に重ねて、
当該コイルエンド13の外周に沿うように整形し、適切
な箇所を結束材を使用して結束することにより固定する
ことになる。
【0027】このように、本発明の電気機械巻線におけ
る口出線の接続方法によれば、絶縁樹脂流入防止部形成
工程において、ワニス流入防止部30を形成し、加熱工
程により当該ワニス流入防止部30を加熱することによ
り、当該ワニス流入防止部30における内側の熱溶融性
材料被覆部31が溶融し、その外側の熱収縮性材料被覆
部32は収縮することになる。それにより、引出線20
の素線間隙が溶融性材料で充填され、当該溶融性材料は
収縮材料により収縮密着するために、絶縁樹脂滴下含浸
工程時において、引出線20におけるワニス流入防止部
30により、電機子巻線10方向から浸入してきたワニ
スが電機子巻線10の先端部方向に流入することを阻止
することができる。そのため、引出線20におけるワニ
ス流入防止部30から先端側の柔軟性が維持できるた
め、引出線20と口出線との接続を絶縁樹脂滴下含浸工
程後に行うことが可能となる。従って、従来、絶縁樹脂
含浸処理の前後に行っていた口出線の整形、結束の仮止
め作業及び仮止め結束部のばらし作業が不要になるとと
もに、高耐熱の絶縁被覆を施した口出線を使用する必要
がなくなるため、製造費用の低減を図ることが可能とな
る。
【0028】また、熱溶融性材料被覆部31と熱収縮性
材料被覆部32の先端部側の端部における一部に重ね合
わせて、引出線20の先端部側を絶縁材料により被覆し
た絶縁材料被覆部33を形成する構成にしたことから、
ワニス流入防止部30から先端部側に至る引出線におい
ても、確実にワニスの流入を阻止することができる。
【0029】以上、本発明について、好適な実施形態の
一例を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態に限
られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。特に、
電気機械巻線は、発電機における電機子巻線に限られる
ものではなく、電動機の固定子巻線等にも使用すること
が可能である。また、熱溶融性材料、熱収縮性材料及び
絶縁材料についても、前記実施形態において説明した材
料に限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁樹脂含浸処理前後
の口出線の仮止め作業に要していた煩雑な作業をなくす
と同時に、口出線の絶縁被覆の熱劣化を防止することに
寄与する電気機械巻線における口出線の接続方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電機子を示す斜視図である。
【図2】本発明の絶縁樹脂流入防止部形成工程における
電機子巻線の引出線の断面図である。
【図3】本発明の絶縁樹脂流入防止部形成工程における
電機子巻線の引出線の他の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の絶縁樹脂流入防止部形成工程における
電機子を示す拡大図である。
【図5】本発明の絶縁樹脂滴下含浸工程における電機子
の斜視図である。
【符号の説明】
10 電機子巻線 11 電機子 12 電機子鉄心 13 コイルエンド 15 結束材 20 引出線 20’ 素線束 21 圧着スリーブ 30 ワニス流入防止部(絶縁樹脂流入防止部) 31 熱溶融性材料被覆部 32 熱収縮性材料被覆部 33 絶縁材料被覆部 40 回転装置 41 回転体 42 ワニス供給管 43 滴下ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 15/12 H02K 15/12 D Fターム(参考) 5H603 AA04 AA09 BB01 BB02 BB05 BB12 CA01 CA05 CB03 CB04 CB12 CB19 CB23 CB25 CC03 CC17 CD05 CD21 CD33 CE03 FA01 FA08 FA27 5H604 AA08 BB01 BB03 BB08 BB14 CC01 CC05 CC13 DB03 DB11 DB24 PB02 PB04 PC03 QB03 QB15 5H615 AA01 BB01 BB02 BB05 BB14 PP01 PP08 PP14 PP15 PP20 QQ02 QQ19 QQ27 QQ28 RR01 RR03 RR07 SS15 SS24 SS42 TT03 TT37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の各工程を含むことを特徴とする電
    気機械巻線における口出線の接続方法。 (1)電気機械巻線から引出線を導出した状態とする引
    出線導出工程。 (2)前記引出線における先端部から前記電気機械巻線
    側へ所定長さ離間した位置において、 前記引出線を熱溶融性材料を用いて被覆した熱溶融性材
    料被覆部と、 前記熱溶融性材料被覆部の前記先端部側の端部における
    一部に重ね合わせて、前記引出線の先端部側を絶縁材料
    により被覆した絶縁材料被覆部と、 前記重ね合わせられた絶縁材料被覆部と前記熱溶融性材
    料被覆部を熱収縮性材料を用いて被覆した熱収縮性材料
    被覆部と、 を備える絶縁樹脂流入防止部を形成する絶縁樹脂流入防
    止部形成工程。 (3)前記絶縁樹脂流入防止部を所定温度かつ所定時間
    加熱する加熱工程。 (4)前記電機機械巻線に絶縁樹脂を滴下して含浸させ
    る絶縁樹脂滴下含浸工程。 (5)前記引出線の先端部を口出線と接続する口出線接
    続工程。
  2. 【請求項2】 前記絶縁樹脂流入防止部形成工程におい
    て、 前記熱溶融性材料、前記熱収縮性材料及び前記絶縁材料
    が、それぞれ可撓性を有するチューブ部材から形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の電気機械巻線
    における口出線の接続方法。
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