JPH05328679A - 電気機器のワニス含浸方法 - Google Patents

電気機器のワニス含浸方法

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JPH05328679A
JPH05328679A JP12239792A JP12239792A JPH05328679A JP H05328679 A JPH05328679 A JP H05328679A JP 12239792 A JP12239792 A JP 12239792A JP 12239792 A JP12239792 A JP 12239792A JP H05328679 A JPH05328679 A JP H05328679A
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bag
varnish
stator
winding
outer peripheral
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JP12239792A
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Tadatomo Kimura
忠朋 木村
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 袋を用いて巻線体にワニスを含浸させる方法
にあって、巻線のコイルエンド部分にてひだ状の余分な
絶縁層が形成されることを防止すると共に、袋の損傷を
防止する。 【構成】 固定子11のコイルエンド部13aの外周
に、リング状の緩衝部材20を装着する。緩衝部材20
は、弾性を有し且つワニス23に対する剥離性の良い材
料からなり、コイルエンド部13aの内周面及び固定子
鉄心12の端面に倣うように密着する。この装着状態で
は、固定子11の外周形状に大きな段差がなくなる。固
定子11の内周部に風船状の内径バリヤ部材21を配置
した状態で、ワニス23が収容された気密性ある袋22
に収容し、密閉タンク内にて減圧する。袋22の口部2
2aをシールした後、タンク内を大気圧に戻すことによ
り、袋22が固定子11及び緩衝部材20の外周面に密
着し、ワニス23が巻線13の素線同士間等の狭い空間
まで押し込まれて含浸されるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転電機の固定子など
の巻線体に対するワニス処理の方法を改良した電気機器
のワニス含浸方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気機器例えば回転電機においては、鉄
心に巻線を巻装してなる固定子に、ワニス含浸処理を施
し、固定子の絶縁性,耐熱性の向上や強度の向上などを
図ることが行われている。
【0003】この種のワニス含浸処理方法として、従来
では、固定子を、熱硬化性樹脂からなるワニスに浸した
後、その固定子を加熱炉に収容してワニスを加熱硬化さ
せる浸漬法や、固定子に対してワニスを滴下させて含浸
させる滴下含浸法等が用いられていた。
【0004】ところが、これらの含浸方法では、巻線の
素線間等の狭小な部分にワニスが含浸されにくく、ま
た、一旦含浸されたワニスが流出することがあるといっ
た欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
従来の浸漬法や滴下含浸法に代るワニス含浸方法とし
て、固定子を気密性ある袋により覆い、その袋内を減圧
した状態で袋内のワニスを固定子に含浸させるようにし
たいわゆる真空パック法を開発し、先に出願している
(特願平2−231051号)。
【0006】この方法は、まず、図11に示すように、
固定子鉄心1に巻線2を巻装してなる固定子3を、気密
性ある袋4内に、その袋4の下部を内側上方に折返すこ
とにより、固定子3の内外周が覆われるようにして収容
すると共に、その袋4内に、所要量のワニス5を収容さ
せておく。
【0007】この後、前記袋4の口部4aを真空ポンプ
に接続して袋4の内部を減圧することにより、図12に
示すように、袋4を固定子3の内外周面に密着させて内
部のワニス5を固定子3に含浸させ、しかる後、固定子
3を袋4により覆ったままで加熱炉内にて加熱し、ワニ
ス5を硬化させるものである。
【0008】かかる方法によれば、減圧状態にてワニス
5を含浸させることができるので、ワニス5を巻線2の
素線間等の狭い空間まで含浸させることができ、また、
固定子3が気密性の袋4により覆われた状態にてワニス
含浸が行われるので、ワニス5が流出することを防止で
き、さらに設備も比較的簡単なもので済む等の利点を得
ることができるのである。
【0009】しかしながら、このような真空パック法に
あっても、次のような点で改善の余地が残されていた。
即ち、前記袋4は、例えば柔軟性あるプラスチックフィ
ルムから構成されるのであるが、前記固定子3のうち、
固定子鉄心1の上下両端面部分即ち巻線2のコイルエン
ド部2a部分にて、その外周形状に段差が生じているた
め、袋4が密着される際に、その部分にてしわが発生す
ることが起こる。
【0010】この結果、そのしわの内部にもワニス5が
侵入し、そのワニス5が硬化することにより、固定子3
の表面に余分な絶縁層がひだ状に形成され、ひいては、
外観が悪化すると共に、そのひだ部が絶縁層のクラック
発生の起点となったり、袋4を除去する際の障害となる
などの不具合を生じていた。
【0011】また、固定子3の外周形状が、固定子鉄心
1の端縁部部分にて急激に落込んでいるため、袋4がそ
の端縁部に強く当接して損傷してしまうことがしばしば
起こっていた。
【0012】従って、本発明の目的は、巻線体を気密性
の袋により覆った状態でワニス含浸を行ういわゆる真空
パック法にあって、コイルエンド部分にてひだ状の余分
な絶縁層が形成されることを防止することができると共
に、袋の損傷を極力防止することができる電気機器のワ
ニス含浸方法を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電気機器のワニ
ス含浸方法は、鉄心とこの鉄心に設けられた巻線とから
なる巻線体を、気密性ある袋により覆い、この後その袋
内を減圧し、この減圧状態で前記袋内に収容したワニス
を前記巻線体に含浸させるようにした方法において、前
記巻線体を袋により覆う前に、前記巻線のコイルエンド
部の外周部に、そのコイルエンド部の外周面及び前記鉄
心の端面に倣うように接する緩衝部材を装着して、前記
巻線体の外周形状の段差を低減させるようにしたところ
に特徴を有するものである。
【0014】また、この場合、袋に収容した巻線体を密
閉タンク内に収容し、そのタンク内を減圧した後その状
態で前記袋の口部をシールし、この後、前記タンク内を
大気圧に戻すことにより、前記袋内に収容したワニスを
前記巻線体に含浸させるようにすれば、より効果的であ
る。
【0015】
【作用】本発明の電気機器のワニス含浸方法によれば、
気密性ある袋に収容した巻線体に、減圧状態でワニスを
含浸させるものであるから、ワニスを、巻線の素線間
や、巻線と鉄心との間の狭い空間まで含浸させることが
できる。また、巻線体の周囲部は袋にて覆われた状態と
されるので、含浸されたワニスが流出することを防止す
ることができる。
【0016】そして、巻線のコイルエンド部の外周部
に、そのコイルエンド部の外周面及び鉄心の端面に倣う
ように接する緩衝部材を装着するようにすれば、袋内を
減圧した際に、袋はコイルエンド部と鉄心の端面との間
の段差部分にあって、直接巻線体に密着するのではな
く、緩衝部材の外面部に密着するようになる。
【0017】ここで、緩衝部材は、巻線体の外周形状の
段差を低減させるように設けられているから、袋にしわ
が生ずることを防止することができ、また、袋の損傷の
発生を防止することができる。この場合、コイルエンド
部の外周面及び鉄心の端面には、袋の代りに緩衝部材が
密着するから、この部分に余分にワニスが付着したり、
この部分からワニスが流出するといった支障が生ずるこ
ともない。
【0018】また、袋により覆われた巻線体を密閉タン
ク内に収容し、タンク内の減圧状態で袋の口部をシール
し、この後、タンク内を大気圧に戻すようにすれば、袋
が大気圧によって巻線体の外周部に密着するようにな
り、この際、その圧力により、袋内のワニスが巻線体内
の狭い空間まで押し込まれるようになり、ワニスの含浸
が効果的に行われるようになる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を回転電機の固定子のワニス含
浸処理に適用した一実施例について、図1乃至図8を参
照して説明する。尚、本実施例は、請求項2に対応して
いる。
【0020】まず、図6乃至図8を参照して、電気機器
の巻線体たる固定子11の概略構成について述べる。固
定子11は、固定子鉄心12に複数個の巻線13を巻装
して構成され、全体として略円環状をなしている。この
うち、固定子鉄心12は、例えばリング状で内径側に開
放形のスロット12aを複数個穿設した薄鋼板を複数枚
積層して形成されている。また、このスロット12aの
内面にはスロット絶縁物14が設けられている。
【0021】一方、前記巻線13は、ポリエステルイミ
ド銅線などの素線15を巻回して形成され、複数個が所
定のスロット12aに収容されて楔16により固定され
た状態で固定子鉄心12に巻装されている。また、スロ
ット12aに収容されていないコイルエンド部13a
は、縛り糸17により整形されており、また、このコイ
ルエンド部13aにて、巻線13間の所要の接続がさ
れ、さらに巻線13の端末部からはリード線18が導出
されている。
【0022】このように構成された固定子11は、後述
するようにワニス含浸処理がなされ、これにより、図8
に示すように、全体の表面、並びに巻線13の素線15
同士間、及び巻線13とスロット12a(スロット絶縁
物14)との間などに、ワニスによる絶縁層19が形成
されるようになっている。これにて、巻線13の耐熱強
度や耐振強度の向上、固定子鉄心12への固着力強化、
絶縁劣化の防止等が図られるようになっている。さて、
上記固定子11に対するワニス含浸処理の手順につい
て、図1乃至図5も参照して以下述べる。
【0023】まず、図4に示すように、上述のように固
定子鉄心12に巻線13を巻装して構成された固定子1
1に対し、そのコイルエンド部13aの外周部分に緩衝
部材20,20を装着する。この緩衝部材20は、例え
ばシリコーンゴム,テフロン樹脂等の弾性を有し且つワ
ニスに対する剥離性の良い材料からなり、外径寸法が前
記固定子鉄心2の外径よりも若干大きく、高さ寸法が前
記コイルエンド部13aの高さにほぼ等しいリング状に
形成されている。
【0024】この緩衝部材20は、コイルエンド部13
aの外周に嵌め込まれて装着され、このとき、その内周
面がコイルエンド部13aの外周面に倣うように密着す
ると共に、その下面(下部側の緩衝部材20では上面)
が、固定子鉄心12の端面に倣って密着するようになっ
ている。また、このとき、緩衝部材20の外径寸法が固
定子鉄心2の外径とさほど相違していないので、固定子
11の外周形状にほとんど段差がなくなるようになる。
【0025】次いで、このように緩衝部材20が装着さ
れた固定子11の内周部に、内径バリヤ部材21を配置
する。この内径バリヤ部材21は、例えばゴムなどの伸
縮自在な材料からなる風船状をなし、予め内部に適量の
空気を封入した状態で密封されている。
【0026】そして、この固定子11を、上端が開口し
た気密性ある袋22内に収容する。この袋22は、例え
ば柔軟性あるプラスチックフィルムから形成され、前記
固定子11の外径よりも若干径大で、且つ十分な長さ寸
法を有している。また、このとき、図4に示すように、
袋22内に例えば無溶剤タイプのワニス23を所要量収
容しておく。
【0027】次に、このように袋22にワニス23と共
に収容された固定子11を、ワニス含浸用のタンク24
に収容する。このタンク24は、図1乃至図3に示すよ
うに、上面開口部に、蓋24aがヒンジ25を介して開
閉自在に設けられ、また、その側壁の下部が、空気通路
26を介して真空ポンプ27に連結されている。
【0028】そして、このタンク24には、前記袋22
の開口部をシールするためのヒートシーラ28が設けら
れている。このヒートシーラ28は、タンク24及び蓋
24aの互いに対応する位置に設けられた一対のヒータ
支持台29及び30と、これら各ヒータ支持台29及び
30に設けられたヒータ31及び32とから構成されて
いる。
【0029】図1に示すように、固定子11は、上述の
ようなタンク24内に、蓋24aを開放した状態で収容
され、このとき、袋22の口部22a部分が、下方のヒ
ータ支持台29(ヒータ31)上に配置されるようにす
る。この状態で、蓋24aを閉塞することにより、タン
ク24内が密閉状態とされる。図2に示すように、蓋2
4aの閉塞状態では、袋22の口部22a部分は、両ヒ
ータ31及び32に挟まれるようになるが、密封はされ
ないので、空気の通過が可能な状態にある。
【0030】続いて、真空ポンプ27を駆動してタンク
24内を減圧していく。この減圧の際、袋22内の空気
も口部22aからタンク24内に突出されるので、袋2
2内もタンク24内と同様に減圧される。そして、この
減圧状態で、ヒートシーラ28の両ヒータ31及び32
に通電して発熱させることにより、袋22の口部22a
を気密にシールする。
【0031】このとき、固定子11の内周部に配置され
ていた内径バリヤ部材21は、その伸縮性により、袋2
2内が減圧されて外部が負圧となることに伴って膨張
し、固定子11の内周面にしわが生ずることなく密着す
るようになる。
【0032】この後、真空ポンプ27を停止すると共
に、タンク24内を徐々に開放して空気を注入してい
き、蓋24aを開放させることによりタンク24内を大
気圧に戻す。すると、図3及び図5に示すように、袋2
2の外面に大気圧が作用し、内部が減圧状態に保持され
ている袋22が、固定子11及び緩衝部材20の外周部
にいわば真空パック状態のように密着される。
【0033】また、このとき、固定子11の内周部にも
前述のように内径バリヤ部材21が密着しており、以
て、袋22内に収容されていたワニス23が、巻線13
内及びスロット12a内に強制的に含浸される。この
際、外方から大気圧が作用することにより、袋22内の
ワニス23が固定子11の狭い空間内にまで押し込まれ
るようになる。
【0034】しかる後、固定子11を、袋22内に収容
したままの状態で、タンク24から取出して図示しない
加熱炉に収容し、この加熱炉内にて含浸されたワニス2
3を加熱硬化させる。ワニス23の加熱硬化後、袋22
及び内径バリヤ部材21並びに緩衝部材20を除去する
ようにする。これにて、ワニス23による絶縁層19が
形成された固定子11が構成され、巻線13の耐熱強度
や耐振強度の向上、固定子鉄心12への固着力強化、絶
縁効果の向上等が図られるのである。
【0035】而して、上記のワニス含浸処理の行程にお
いて、袋22が、しわを存した状態で固定子11に密着
していると、ワニス23がそのしわの内部に侵入し、そ
の結果、固定子11の表面部にそのしわに対応した余分
な絶縁層がひだ状に形成される虞がある。このしわは、
固定子11のうち、その外周形状が急激に変化するよう
な部分に生じやすい事情がある。
【0036】ところが、本実施例では、巻線13のコイ
ルエンド部13aの外周部に、緩衝部材20を装着する
ようにしたので、袋22内を減圧した際に、袋22はコ
イルエンド部13aと固定子鉄心12の端面との間の段
差部分にあって、直接固定子11に密着するのではな
く、緩衝部材20の外面部に密着するようになる。
【0037】従って、この部分において、袋22にしわ
が生ずることを未然に防止することができ、ひいてはひ
だ状の余分な絶縁層が形成されることが防止されるので
ある。この場合、コイルエンド部13の外周面及び固定
子鉄心12の端面には、袋22の代りに緩衝部材20が
密着しているから、この部分に余分にワニス23が付着
したり、この部分からワニス23が流出するといった支
障が生ずることもないのである。
【0038】また、袋22が固定子鉄心12の端縁部に
強く当接されることがなくなるから、袋22の損傷の発
生を防止することができる。尚、本実施例では、固定子
11の内周面には、内径バリヤ部材21がやはりしわな
く密着するから、固定子11の内周面においても余分な
絶縁層が形成されることはない。
【0039】このように本実施例によれば、気密性ある
袋22に収容した固定子11に、減圧状態でワニス23
を含浸させるものであるから、従来の浸漬法や滴下法を
用いた場合と異なり、ワニス23を、巻線13の素線1
5同士間や、巻線13とスロット12aとの間の狭い空
間まで含浸させることができる。また、固定子11は袋
22にて覆われた状態とされるので、含浸されたワニス
23が流出することを防止することができる。
【0040】特に本実施例では、タンク24内の減圧状
態で固定子11を覆う袋22の口部22aをシールし、
この後タンク24内を大気圧に戻すようにしたので、袋
22が大気圧によって固定子11の外周部に密着するよ
うになり、その際、その圧力によって袋22内のワニス
23を固定子11内の狭い空間まで押込むことができ、
ワニス23の含浸が極めて効果的に行われるものであ
る。
【0041】そして、巻線13のコイルエンド部13a
の外周部に、緩衝部材20を装着するようにしたので、
コイルエンド部2a部分にて袋4にしわが生じて余分な
絶縁層がひだ状に形成される虞のあったものと異なり、
固定子11の外周形状に段差に起因する袋22のしわの
発生を防止することができ、ひいては、余分な絶縁層が
形成されてしまうことを防止することができる。また、
袋22が固定子鉄心12の端縁部に当接することに起因
する袋22の損傷を極力防止することができるものであ
る。
【0042】さらに、本実施例では、固定子11の内周
部に、伸縮自在な材料からなる風船状の内径バリヤ部材
21を配置するようにしたので、袋4を折返して固定子
3の内周部を覆うようにする場合と異なり、内径バリヤ
部材21を固定子11の内周面にしわなく密着させるこ
とができ、ひいては、固定子11の内周部にも余分な絶
縁層が形成されることを未然に防止することができると
いった利点も得ることができる。
【0043】図9は本発明の他の実施例を示すものであ
り、上記実施例と異なる点は、緩衝部材41により、固
定子鉄心12の端縁部をも覆うようにしたところにあ
る。この構成によれば、袋22の損傷の防止の効果がよ
り向上する。
【0044】また、図10は異なる他の実施例を示すも
ので、ここでは、コイルエンド部13aの外周面を覆う
緩衝部材41の他に、コイルエンド部13aの内周面を
覆う第2の緩衝部材42を設けるようにしている。これ
によれば、固定子鉄心12の内周面側においても段差が
大きいような場合に、固定子11の内周面側でも同様に
余分な絶縁層が形成されることを防止することができる
と共に、袋の損傷を防止することができるものである。
【0045】その他、上記実施例では、密閉タンク24
を用いてこのタンク24内を減圧することにより含浸処
理を行うようにしたが、袋22の口部22aを直接的に
減圧源に接続して袋22内を減圧するようにしても、同
様の効果を得ることができる。また、ワニス23を加熱
硬化させる行程は、加熱炉によらずとも例えば誘導加熱
などの方法を用いるようにしても良い。
【0046】さらに、袋22内に予めワニス23を収容
させておかずとも、例えば袋22の一部にワニス注入用
の座を形成しておき、減圧後に袋22内にワニス23を
注入して含浸させるようにしても良い等、本発明は要旨
を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものであ
る。
【0047】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の電気機器のワニス含浸方法によれば、巻線体を気密性
の袋により覆った状態でワニス含浸を行ういわゆる真空
パック法により、巻線の素線同士間や巻線と鉄心との間
の狭い空間までワニスを含浸させることができ、また、
一旦含浸されたワニスが流出することを防止することが
できるものであって、コイルエンド部分にてひだ状の余
分な絶縁層が形成されることを防止することができると
共に、袋の損傷を極力防止することができるという優れ
た実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、固定子をタン
ク内に収容した状態を示す縦断面図
【図2】タンクを密閉状態にした状態を示す図1相当図
【図3】減圧後タンク内を大気圧に戻した状態を示す図
1相当図
【図4】固定子を袋内に収容した状態を一部を縦断して
示す正面図
【図5】袋が固定子に密着された状態を一部を縦断して
示す正面図
【図6】固定子の斜視図
【図7】固定子のコイルエンド部の拡大斜視図
【図8】固定子の部分的な横断面図
【図9】本発明の他の実施例を示す図5相当図
【図10】異なる他の実施例を示す図5相当図
【図11】従来例を示す図4相当図
【図12】従来例を示す図5相当図
【符号の説明】
図面中、11は固定子(巻線体)、12は固定子鉄心
(鉄心)、12aはスロット、13は巻線、13aはコ
イルエンド部、19は絶縁層、20,41は緩衝部材、
21は内径バリヤ部材、22は袋、22aは口部、23
はワニス、24はタンク、24aは蓋、27は真空ポン
プ、28はヒートシーラ、42は第2の緩衝部材を示
す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心とこの鉄心に設けられた巻線とから
    なる巻線体を、気密性ある袋により覆い、この後その袋
    内を減圧し、この減圧状態で前記袋内に収容したワニス
    を前記巻線体に含浸させるようにした方法であって、前
    記巻線体を袋により覆う前に、前記巻線のコイルエンド
    部の外周部に、そのコイルエンド部の外周面及び前記鉄
    心の端面に倣うように接する緩衝部材を装着して、前記
    巻線体の外周形状の段差を低減させるようにしたことを
    特徴とする電気機器のワニス含浸方法。
  2. 【請求項2】 袋により覆われた巻線体を密閉タンク内
    に収容し、この状態でそのタンク内を減圧し、この減圧
    状態で前記袋の口部をシールし、この後、前記タンク内
    を大気圧に戻すことにより、前記袋内に収容したワニス
    を前記巻線体に含浸させるようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の電気機器のワニス含浸方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114337139A (zh) * 2021-12-31 2022-04-12 江苏惠博机电科技股份有限公司 电机定子下线及浸漆成套设备

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