JPH06128994A - 排水トラップ封水部復元工法 - Google Patents

排水トラップ封水部復元工法

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JPH06128994A
JPH06128994A JP30157892A JP30157892A JPH06128994A JP H06128994 A JPH06128994 A JP H06128994A JP 30157892 A JP30157892 A JP 30157892A JP 30157892 A JP30157892 A JP 30157892A JP H06128994 A JPH06128994 A JP H06128994A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防水が施されている床排水トラップ本体の内
部欠損により、封・排水機能を失った前記トラップに対
して、初期性能を回復するようにした工法で、湿潤面で
の施工が可能であり、かつ、機能復旧に必要な工期が短
く、修復のために発生する廃棄屑も極小で、工事にかか
る費用、その他の点で、簡易、安価に補修することがき
る排水トラップ封水部復元工法を提供する。 【構成】 トラップ本体1内部の発錆、汚欠損、融損等
の欠損部分の錆を除去後、トラップ排水部の欠損個所に
対し、水中硬化型接着材を埋設・塗着して修複し、要す
れば樹脂パイプ18〜20を接合するなどして、トラップ排
水立上り部の初期高さを復元し、併せて内壁等の発錆、
融損等の欠損凹部を埋め戻すことよりなる排水トラップ
封水部復元工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明工法は、防水が施されてい
る床排水の排水トラップ(浴室や共用洗い場等の)を対
象として実施する修復工法で、湿潤面での施工が可能で
あり、復旧に必要な工期が短く、修復のためにできる発
生材も極小で、かつ、湿潤面での施工が可能であり工事
にかかる費用も安価な排水トラップ封水部復元工法に関
する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造、そ
の他の建物(集合住宅、マンション、個人住宅他)にお
いて、浴室をはじめ、洗い場等、床排水設備に床防水を
施した構造物では、建築後、15年〜20年を経過すると、
そこに設備された床排水金物、すなわち、排水トラップ
の保護塗装面が劣化・剥離し、金属部分が発錆して欠損
したり融損すると共に、排水中の汚物や微生物、その他
が前記金物部分に付着しやすくなり、排水機能を阻害す
る。また、封水立上り部および「わん」内面部の欠損等
により、排水トラップを構成する「わん」がトラップの底
部に密着して排水機能が失われたり、封水機能が失われ
たりする。
【0003】前述、床排水設備に床防水を施して設置し
た排水トラップの標準的な据付構造を例示すると、図5
の側断面に示すように、1は、上向き開放口を有する
「わん」状のトラップ本体で、その上部外周側にフラン
ジ状の防水層受けつば(一般に、つばという)2が、一
体的に取付けてある。3は、トラップ本体1の底部か
ら、略、開放口高さ近くまで伸びた管状の封水立上り
(一般に、立上りという)で、前記立上り3と、この立
上り開口を覆うように取付けた下向き開口の「わん」
(封水わん)4と、トラップ本体1底部に滞留する水と
によって図示どおり、室内と排水パイプ側との間を封水
している。5は、トラップ本体1の防水層などの高さ調
節用枠、6は、前記枠5の頂部に嵌着している目皿で、
上記の符号1〜6までの部材一式をまとめて、排水トラ
ップと称している。
【0004】なお、7は、トラップ本体1の底部に連結
された排水パイプ、8は、スラブ・躯体床コンクリート
などの床版、9は、排水トラップ据付用セメントモルタ
ルまたはコンクリート、10は、床版表面に積層した床な
らしセメントモルタルまたはコンクリート層、11は、浴
室床防水層で、一般にアスファルトまたはシート防水な
どを用いて施工している。12は、防水押えモルタル層、
13は、コンクリートまたはシンダーコンクリートなどの
層、14は、タイルまたはセメントモルタルなどの仕上げ
面、15は、シーリング材である。
【0005】上記構造の排水トラップは、たとえば、図
6の中心線の左側に示すように、立上り部3の一部が欠
損するとか、「わん」4の縁が融損するなどして、トラ
ップ本体の底部に滞留する封水レベルが低下し、「わ
ん」4の下縁位置が実質的に上昇するなどして、同図中
心線の右側に示すように、滞留水表面から「わん」4の
縁が上方に離れるようになると、矢印で示すように、排
水パイプ7側と室内とが連通する。あるいは、「わん」
4の取付け部が欠損して、トラップ本体1の底部側に落
ち、「わん」の下縁が、底部に密着して排水障害を起こ
すことがある。
【0006】このような機能障害を起こすと、排水トラ
ップの目皿6や「わん」4を取り除いて、そのまま使用
するケースが多くなる。排水トラップの目皿6や「わ
ん」4を除いたままで使用すると、好ましくない臭気や
生活害虫が外部の下水管からトラップを経由して室内に
侵入するなど生活環境を悪化させる。特に浴室等にあっ
ては、昨今、ライフスタイルが様変わりして、朝、昼、
夕および夜と使用頻度が多いので、勢い、金物の劣化進
度が早まっている。加えて、洗剤、浴用剤、その他、た
とえば、除カビ剤、脱毛剤等の金物類の腐食を促進する
薬剤の使用が多く、トラップの耐用年数が短くなる要因
が重なって来ていて、封・排水失調等のため、快適な住
環境の維持が難しいなどの事例が多くなっている。
【0007】床排水トラップは発錆等で欠損が進み、封
・排水機能が失われると、上述の床仕上げ、防水層11等
を壊してトラップ本体を取り除き、新品と取替え再据付
をし、床防水を始め、床全面の修復をする以外に適当な
工法がないのが現状である。これら排水トラップ取替え
工法は、床仕上げ、防水層等の壊しと撤去が伴なうた
め、多量の修復発生屑がでて、手狭な場所では、その処
理の問題、修復工事に当っては各仕上げ作業に必要な資
・器材の搬入問題を解決することを要し、また、修復工
期が長くなって、1週間以上にわたり、流し場が使えな
いなどの諸問題が生じるので、トラップ本体の錆、欠損
穴や防水層の不良等から水洩れなどの現象が併発しない
限り、トラップ取替えに係る工事は行なわれず、不便な
生活を強いられていることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の事情に鑑み、本
発明工法は、工期、費用の他、湿潤状態のままでも、短
時間で、安易に封・排水機能を失った排水トラップを初
期性能に回復し得ると共に、トラップ内壁の欠損部分全
体を接着材でコーテング(埋め塗り、または詰め塗り)
することにより、また、トラップ本体が錆で肉やせして
壁部強度に問題があると判断された場合には、グラスフ
ァイバー類を併用した工法を用いて機能修復工事を実施
するなど、強度の点でも耐用年数を伸ばすことができる
応用面の広い修復工法を提供することを目的とする。
【0009】これらのコーテングは、新品のトラップに
施された塗装よりも耐用年数を有する利点があり、保
守、管理面でも優れていて、修復された排水トラップ
は、耐清掃、耐研磨、耐摩耗、耐薬品性が高い修復面が
得られる。さらに、補修工事後に、何らかの原因で修復
面の一部または過半にわたる欠損がトラップに生じた場
合にも、重ねて、その一部または過半あるいは全面補修
について、簡便に対応ができる修復工法を提供しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明工法は、上記目的
を達成するため、次に述べるとおりの各構成要件を具備
する。 (1) 排水トラップの本体内部の発錆、汚欠損、融損
等の欠損部分の錆を除去研磨後、前記欠損部個所に対
し、水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材を塗着
・埋設して内壁等の発錆、融損等の欠損凹部を埋め戻
し、併せてトラップ立上り部を初期高さに復元すること
を特徴とする排水トラップ封水部復元工法。 (2) 排水トラップの本体内部の発錆、汚欠損、融損
等の欠損部分の錆を除去研磨後、トラップ排水口の口径
に見合った給水用または排水用の継手を、トラップ立上
り欠損部相当長さに切断し、これを欠損凹部に嵌着して
水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材を用いて固
着・封止してトラップ立上り部を初期高さに復元するか
たわら、トラップ本体の底部または側壁の発錆、融損等
の欠損凹部に充填・埋め戻すことを特徴とする排水トラ
ップ封水部復元工法。
【0011】(3) トラップ排水口径の内径または外
径に見合った薄肉管類を必要な長さに切断し、これをト
ラップ排水管内径または外径側に設置してトラップ立上
り部を初期高さに復元すると共に、水中硬化型接着剤ま
たは接着パテ等の接着剤を用いて固着・封止し、併せ
て、トラップ内壁の欠損部を前記接着材を用いて埋め戻
すことよりなる、上記(2)記載の排水トラップ封水部
復元工法。 (4) トラップ排水口径の内外径に見合った厚肉パイ
プ類をトラップ立上り欠損部高さに相当する寸法に切断
し、これをトラップ上部に継ぎ足して初期高さに復元す
ると共に、水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材
を用いて固着・封止し、併せて、トラップ内壁欠損部を
埋め戻すことよりなる、上記(2)記載の排水トラップ
封水部復元工法。 (5) 薄肉パイプ類をトラップ排水口内径、外径の両
側に配置し、これを水中硬化型接着剤または接着パテ等
の接着材により本体に固着・封止してトラップ立上り部
を初期高さに復元する一方、両パイプの間に接着剤を充
填し、併せて、トラップ内壁欠損部分を埋め戻すことよ
りなる、上記(2)記載の排水トラップ封水部復元工
法。
【0012】
【作用】発錆や、汚物等が固着して機能障害を起こした
床排水トラップの金物本体から、固着した付着物等を除
去し、手動工具または電動工具類で除錆をすると、トラ
ップ本体の劣化、融欠状態が判明するので、その劣化状
態に応じて、各種段階の工法を実施する。 (1)本体内壁および封水立上り部の欠損率が比較的に
少ない場合の床排水トラップの修復工法。 トラップ内壁全面の除錆後、水中硬化型接着剤または接
着パテ等の接着材のみを用いて、本体欠損凹部または孔
等を埋め戻し、排水内部にはみ出した接着材を取り除
き、排水壁内部の形状を修正して余分な接着材を除去
し、トラップ本体を修復成形する。
【0013】(2)本体立上り部の欠損率が比較的大で
ある床排水トラップの修復工法。 トラップ内壁全面の除錆後、トラップ立上り部の排水
側(内側)に水中硬化型接着剤または、接着パテ等の接
着材をコーテングする一方、初期トラップ立上り高を回
復するに足る長さに切断したレジューサまたはパイプの
外廻りにも前記接着材をコーテングして、トラップ立上
り部に嵌着・固定し隙間を埋める。排水トラップ内部に
はみ出した接着材は、指または「へら」類で取り除いて
排水内部の修正を行い、トラップの立上り部外廻りを初
期肉厚(新品時の肉厚)に整形しながら、同じく接着材
を用いてトラップの底部立上り部内壁の欠損凹部等を埋
め戻し、初期の肉厚に修復する。工程としては、トラッ
プ内壁の整形、パイプ類の固着、排水内部の整正の手順
で実施してもよい。また、必要に応じて前記接着材にグ
ラスファイバー類を混入して施工(以下の工法について
も同様)することができる。
【0014】排水トラップ内壁全面の除錆後、トラッ
プ立上り部の排水側(内側)に水中硬化型接着剤または
接着パテ等の接着材をコーテングし、一方、初期トラッ
プ立上り高を回復するに足る長さに切断した薄肉パイプ
の内廻りにも前記接着材をコーテングして、これを欠損
した立上り部外径側に嵌着・固定し、隙間を埋める。排
水トラップ内部に、はみ出した接着材は、指または「へ
ら」類で取り除いて排水内部の整正を行ない、トラップ
の立上り部内廻りを初期肉厚を保持するよう整形しなが
ら、同じく接着材を用いてトラップの底部立上り部内壁
の欠損凹部等を埋め戻し、初期の肉厚に整形する。上記
工法によるときには、接着材の中に骨材が置かれている
構造と同一であるから、修復後のトラップ形状の整形が
容易になる。 排水トラップ内壁全面の除錆後、薄肉パイプをトラッ
プ立上り排水口の内外径に合わせてそれぞれ嵌着し、こ
れらを水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材を用
いて固着し、また、両パイプの間に接着材を充填すると
共に、同材を用いてトラップ内壁等の欠損・凹孔を埋め
戻し、成形する。上記工法の場合も、トラップ内外周を
既成形材によって修復するから、トラップ形状の復元性
が良好である。
【0015】排水トラップ内壁全面の除錆後、トラッ
プ立上り頂面と継ぎ足しパイプの接着面とが安定するよ
う、手動または電動工具類でトラップ欠損頂部を水平ま
たは平滑に研磨(必ずしも全面平滑でなくて良い)し
て、水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材を用い
てトラップ排水口内外と、その頂部をコーテングし、併
せて、あらかじめ、必要なトラップ高を回復するに足る
長さに切断した据付パイプ接着面にもコーテングを施し
て、これをトラップ立上り上部面に接着し、その後、ト
ラップ排水部内壁を修正、成形する。
【0016】
【実施例】以下に、本発明修復工法および同工法にした
がって機能回復工事を施した排水トラップの実施例を図
面に従って説明するが、この種の排水トラップの機能障
害、劣化の態様には、種々のタイプがあり得るので、そ
のうちの代表的なものの幾つかを選んで解説する。した
がって、しかるべき理由を開示することなしに、本実施
例工法中に説明されている具体例のみに基づいて、本発
明工法の要旨を限定して解釈することは許さるべきでな
い。本発明工法の要旨を変更するものでない限り、排水
トラップの取付け位置、機能修復に必要な接着材とか、
パイプ類の材質などを変更したところで本発明工法の技
術的範囲から逸脱するものとはいえない。
【0017】(1)図1中、中心線から左側のA断面
は、排水トラップ内の水抜き、本体内部および立上り部
の発錆、汚欠損、融損等の欠損部分および錆を除去研磨
後の、欠損率が比較的に少ない床排水トラップの修復工
法の結果を断面を用いて示すもので、前記前処理により
確認された本体内部のの欠損、立上り部頂面の融損16ま
たは立上り部管壁の孔明き17などの欠損補修のため、同
個所に、以下に説明するような接着材をコーティングお
よび埋設して、トラップ本体を初期形状に戻すまで修復
する。余分な接着材は、指または「へら」により扱いて
排水内部の修正を行い、トラップ立上り部内外の肉厚を
初期状態に形成する。硬化時間を置いて、トラップ内部
にタールを塗着した後、排水・封水機能の試験を行い、
機能回復を確認して、引き渡しを完了する。
【0018】上記接着材には、二液水中硬化型と、一液
硬化型とがある。二液硬化型は、より短時間で硬化する
ので補修工事の手順も、それに適合するものに限られる
が、排水トラップ封水部復元後、早期に使用可能な状態
になる利点がある。一液硬化型接着材は、空気接触硬化
(空気または水中溶解酸素と接触硬化)型で、硬化に要
する時間が二液硬化型よりも長いために、長時間修復工
法に対して適用することができる。いずれの接着材を使
用したところで、従来工法と対比すれば後に述べるとお
り、格別のメリットがあることは明らかである。上記接
着材には、さきに述べたとおり、必要に応じグラスファ
イバーを混入して使用することができる。
【0019】(2)図2は、トラップ本体の欠損率が比
較的に大である場合の機能回復工法を示すもので、同図
中、中心線を挾むBおよびC断面は、それぞれ、トラッ
プ立上り部の排水(内)側および頂部16が欠損ないし融
損した際封水部復元工法にかかり、B断面においては、
レジューサ18を、C断面においては薄肉の樹脂パイプ19
(いずれも、その内径が立上り部排水口径と略、同一径
のものを選択する。ただし、必ずしも樹脂材であること
を要さない)を、その長手軸長が、立上り部の欠損個所
を埋めて、その高さを回復するに足る長さに切断し、外
側に接着材を塗着しする一方、トラップ立上り部の内側
にも前記接着材を塗布して、レジューサ18または薄肉パ
イプ19を前記立上り部欠損個所に嵌着し、その隙間を封
止すると共に、不足する欠損部分を埋め戻し、また、ト
ラップ内壁をコーティングして、その形状が初期状態を
回復するまで補修する。
【0020】(3)図1において、中心線から右側のD
断面は、もっぱら、トラップ立上り部の外側および頂部
16が融損した場合の封水部復元工法を示すもので、外径
が立上り部の外径に略、等しい径の薄肉樹脂パイプ20
を、長手軸方向所要長に切断して、その内側に接着材を
塗布すると共に、立上り欠損個所外側にも接着材を塗着
して、両者を嵌着し、隙間を封止および埋め戻すことに
より、トラップ内側状態を初期形状に修復する。その後
の工程は、上記(1)において述べたとおりであるか
ら、説明を省略する。
【0021】(4)図3において、中心線を挾んで、そ
れぞれ示されるトラップ本体のE断面、F断面は、図2
と同様、欠損率が比較的に大であるときのトラップ機能
修復工法を示すもので、これは要するに、図1における
D断面工法と、図2におけるC断面工法との併用工法で
あって、両断面では内外の薄肉パイプの長手軸方向長さ
が、それぞれ相違する場合を示しているが、それらは排
水トラップ立上り部の欠損、融損の個所、程度に応じて
適宜選択する事項にすぎず、その目的とするところは、
トラップ立上り高さを初期状態に修復することにある。
【0022】(5)図4におけるトラップ本体断面、G
断面およびH断面は、いずれも立上り部の欠損が甚だし
く、これを修復するためには、トラップ立上り部肉厚と
略、同等の肉厚を有する(立上り径と内外径同一の)樹
脂パイプを所要長に切断した補修部品21または22を、立
上り部に継ぎ足すことを要する場合の修復工法を示して
いる。このため、あらかじめ立上り部欠損頂部を研削し
て、接点面積が小さなときには三点水平面を形成して置
くか、一点の接点面積が広い場合には、それを含めて二
点水平面を形成して置かないと、厚肉パイプを立上り頂
部に載置した場合の安定性を欠き、トラップ立上り高さ
を初期形状に修復するのに困難がある。G断面の場合
は、パイプの肉厚が僅かに不足しており、その不足部分
に接着材を埋めてトラップ内側を整正し、初期状態を回
復する。
【0023】
【発明の効果】本発明修復工法によれば、 (1)防水層が施された床排水トラップの修復工事で、
床防水層を傷付けず、かつ、排水トラップ本体の封水、
排水に係る初期性能、機能を完全に回復させる事ができ
る。 (2)施工の工期(時間)が非常に短く(たとえば、作
業員1人で数時間程度)、浴室等にあっては、即日の使
用が可能である。 (3)トラップ本体の切り取り等、破壊工事を伴なわな
いので、騒音や修復発生屑材、その処分等が一切生じな
い。 (4)防水層等の破壊工事を伴なわない上に、トラップ
修復工法に使用される材料や工具が少ないので、施工の
ため場所を占めることなく、また、大掛りな工事になら
ず、全体として安価に補修することができる。 (5)トラップ本体にコーテングした接着材は、水中で
の安定性が良好で、しかも接着特性、耐摩耗性、対薬品
性も高いので、清掃、摩耗、剥離に対して強く、維持・
保全が簡易である。 (6)補修工事に当たって火気等を使用しないから、周
辺環境に対して安全性が高い。 (7)本工法では、水中硬化型の接着剤を使用するの
で、施工対象を乾燥することなく工事が可能である。 等々、従来工法には期待することができない、格別な作
用および効果を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明工法によって修復された排水トラップの
断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を示す。
【図2】本発明工法によって修復された別の排水トラッ
プの断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を示す。
【図3】本発明工法によって修復された他の排水トラッ
プの断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を示す。
【図4】本発明工法によって修復された、その他の排水
トラップの断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を
示す。
【図5】浴室排水トラップの標準的な据付断面図であ
る。
【図5】排水トラップの機能劣化の一例を示す。
【符号の説明】
1 トラップ本体 2 防水層受けつば 3 封水立上り 4 わん(封水わん) 5 高さ調節用枠 6 目皿 17 欠損孔 18 レジューサ 19 薄肉パイプ 22 厚肉パイプ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明工法によって修復された排水トラップの
断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を示す。
【図2】本発明工法によって修復された別の排水トラッ
プの断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を示す。
【図3】本発明工法によって修復された他の排水トラッ
プの断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を示す。
【図4】本発明工法によって修復された、その他の排水
トラップの断面図で、中心線の左右で各々別の実施例を
示す。
【図5】浴室排水トラップの標準的な据付断面図であ
る。
【図6】排水トラップの機能劣化の一例を示す。
【符号の説明】 1 トラップ本体 2 防水層受けつば 3 封水立上り 4 わん(封水わん) 5 高さ調節用枠 6 目皿 17 欠損孔 18 レジューサ 19 薄肉パイプ 22 厚肉パイプ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水トラップの本体内部の発錆、汚欠
    損、融損等の欠損部分の錆を除去研磨後、前記欠損部個
    所に対し、水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材
    を塗着・埋設して内壁等の発錆、融損等の欠損凹部を埋
    め戻し、併せてトラップ立上り部を初期高さに復元する
    ことを特徴とする排水トラップ封水部復元工法。
  2. 【請求項2】 排水トラップの本体内部の発錆、汚欠
    損、融損等の欠損部分の錆を除去研磨後、トラップ排水
    口の口径に見合った給水用または排水用の継手を、トラ
    ップ立上り欠損部相当長さに切断し、これを欠損凹部に
    嵌着して水中硬化型接着剤または接着パテ等の接着材を
    用いて固着・封止してトラップ立上り部を初期高さに復
    元するかたわら、トラップ本体の底部または側壁の発
    錆、融損等の欠損凹部に充填・埋め戻すことを特徴とす
    る排水トラップ封水部復元工法。
  3. 【請求項3】 トラップ排水口径の内径または外径に見
    合った薄肉管類を必要な長さに切断し、これをトラップ
    排水管内径または外径側に設置してトラップ立上り部を
    初期高さに復元すると共に、水中硬化型接着剤または接
    着パテ等の接着剤を用いて固着・封止し、併せて、トラ
    ップ内壁の欠損部を前記接着材を用いて埋め戻すことよ
    りなる、請求項2記載の排水トラップ封水部復元工法。
  4. 【請求項4】 トラップ排水口径の内外径に見合った厚
    肉パイプ類をトラップ立上り欠損部高さに相当する寸法
    に切断し、これをトラップ上部に継ぎ足して初期高さに
    復元すると共に、水中硬化型接着剤または接着パテ等の
    接着材を用いて固着・封止し、併せて、トラップ内壁欠
    損部を埋め戻すことよりなる、請求項2記載の排水トラ
    ップ封水部復元工法。
  5. 【請求項5】 薄肉パイプ類をトラップ排水口内径、外
    径の両側に配置し、これを水中硬化型接着剤または接着
    パテ等の接着材により本体に固着・封止してトラップ立
    上り部を初期高さに復元する一方、両パイプの間に接着
    剤を充填し、併せて、トラップ内壁欠損部分を埋め戻す
    ことよりなる、請求項2記載の排水トラップ封水部復元
    工法。
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