JP3885422B2 - 和風便器の改修における埋設構造および埋設工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、和風便器の改修方法に係わり、特に既設の和風便器を取り除き、新設の床仕上げへの改修を、和風便器設置フロアーからだけの作業で、短工期に行うことのできる和風便器の改修における埋設構造および埋設方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、既設の和風便器30を取り除き、新設の床仕上げへ改修する際、既設の和風便器30を取り外した後、既設の給排水管を取り除き、コンクリートスラブ開口部33の穴埋め処理を行い、新設の床仕上げを施工する。図−16(a)のように設置された既設の和風便器30を設置フロアーから粉砕するなどして取り除き、階下の天井裏より和風便器の破片を回収し、既設の給水管36および既設の排水管9を取り除いて図−16(b)の状態になる。次にコンクリートスラブ29を切削し、埋設されている既設の鉄筋31を露出させ、既設の鉄筋31に新設の鉄筋32を溶接し、既設の和風便器30を取り外した後のコンクリートスラブ開口部分33を階下の天井裏より新設の蓋34で塞ぎ、図−16(c)の状態になる。最後に、図−16(d)のように新設のモルタル35で埋め戻し、乾燥のため養生後、床仕上げを行っている。なお床仕上げは、施工面に不陸がある場合は補修として、セルフレベリング材などでならした後に行っている。また、防水処理は、する場合もしない場合もあり、図はモルタル層の途中に新設の防水層25を敷き詰めた場合の例である。
【0003】
以上のよう従来の技術では、既設の和風便器を床から取り除く際はハンマーなどで粉砕する他なく、またコンクリートスラブ開口部をふさぐには、埋設された鉄筋をはつり出し、新たに鉄筋を溶接するといった火を使う作業、開口部を階下からふさぐといった和風便器設置階直下階の天井裏での作業が必要となっていた。更にコンクリートスラブ開口部をふさぐためにモルタルなどを使用するため、その乾燥までの養生時間が必要となっていた。また、既設の床が防水層である場合は、修復作業は専門技能を持った作業者が必要であり、工程の調整、費用などの負担増となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の和風便器撤去方法では、作業者は既設の和風便器を粉砕して取り除き、階下の天井裏より和風便器の破片を回収する作業および配管の解体作業を行う必要があるため、1フロアーのトイレを改修するには2フロアーのトイレが使用不可能になるといった問題があった。
【0005】
更に、既設和風便器撤去後のコンクリートスラブ穴埋め作業には、新設の鉄筋をはり、モルタルで埋め戻すため、乾燥までの養生時間が長時間必要であるといった問題があった。
【0006】
また、工程毎に必要な特殊な技能を持った職人が必要で工程管理が煩雑な上、長い工事期間を要するといった問題があった。特に防水床の場合は顕著である。
【0007】
また、既設の和風便器、給排水管、コンクリートスラブ切削廃材などの産業廃棄物が大量に発生し、処理に費用と手間を要するといった問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、既設の和風便器を全て取り外すことなく、部分的に残した状態で新設の床仕上げへの改修を行うため、従来行っていた、階下天井裏からの配管撤去などの作業およびコンクリートスラブ開口部の穴埋め作業を省き、スラブ上での作業比率が多くなり、作業環境および品質管理の向上となるとともに、改修における業者数および人工を低減することができる。また、速硬性充填材、床プレートを使用すれば養生時間を短縮できることから、著しい工期短縮が可能である。更に、産業廃棄物の発生を少なく抑えることができるため、その処理作業および処理費用も軽減される。このように和風便器の設置フロアーからだけの作業で、短工期に既設の和風便器から新設の床仕上げへ改修するという和風便器の改修方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明請求項1記載の和風便器の改修における埋設構造は、既設の和風便器の便鉢部上方であって、少なくとも前立て部のみ、または、前立て部およびリム導水路部または、前立て部およびリム導水路部および既設の和風便器の周辺床を切削などにより除去し、前記和風便器の非除去部を床仕上げ面以下に埋設させる構造としたことである。
【0010】
この発明では、既設の和風便器を全て取り外すことなく埋設させるため、従来行っていた、コンクリートスラブ開口部の埋め戻し工程を省くことができ、短工期化とともに業者数の低減が図れる。更に、既設和風便器上方を除去するため、改修後の床仕上げ面は凸部がなく、既設の床面周辺と面一になり見栄えが劣ることはない。
【0011】
また、この発明では、和風便器設置フロアーからの作業だけで和風便器の改修が行えるため、従来行っていた階下あるいは階下の天井裏に潜り込んでの作業を省くことができる。このため、作業環境が向上し、ひいては品質管理の向上となる。更に、階下フロアーに迷惑をかけることもなくなり、改修における日程の調整が非常に楽になる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、既設の和風便器トラップ部またはトラップ部下流部の排水路を前記和風便器の上方からの作業で閉塞させた構造としたことである。
【0013】
この発明では、既設の和風便器トラップ内もしくは、既設和風便器排水口と既設排水管との接続部付近で排水路を閉塞させることにより、既設排水管より発生する悪臭を防ぐことができる。更に、既設の和風便器の排水管を取り外す必要がないため、従来行っていた階下あるいは階下の天井裏に潜り込んでの作業を省くことができ、また廃棄物の処理作業を少なくすることができる。このため、作業環境が向上するとともに、工期を大幅に短縮することができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1、2記載の発明の場合において前記既設和風便器の非除去部上方より充填材を充填し、既設和風便器を床仕上げ面以下に埋設させる構造にしたことである。
【0015】
この発明では、既設の和風便器を充填材を使用して埋設させるため、養生後には陶器面と充填材が完全に接着され、前記既設和風便器の非除去部を充分に保持することができる。また、充填材の上面に仕上げ材を施工することもできる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の場合において、充填材に速硬性セルフレベリング材または、速硬性モルタルを使用して既設和風便器の非除去部を埋設させた構造にしたことである。
【0017】
この発明では、充填材の養生時間を短縮できるため、工期短縮が可能である。また、充填材に速硬性セルフレベリング材を用いれば、凹凸のない表面状態が得られるため、床仕上げ前の不陸補修の必要がなくなり、タイルまたは長尺塩ビシートなどの床仕上げ材を直接施工することができ、更なる工期短縮が可能である。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項3、4記載の発明の場合において、既設和風便器の非除去部上方であって、前記和風便器の非除去部幅より長い鉄筋を、既設のモルタル層に吊るされるように配置し、充填材を使用して埋設させる構造にしていることである。
【0019】
この発明により、充填材を使用して埋設された既設和風便器の非除去部が、上方からの過大な荷重または、地震などの振動により脱落することを防止することができる。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項3から5記載の発明の場合において、既設和風便器の非除去部の便鉢部に、緩衝材を貼り付けまたは塗布後に、充填材を使用して埋設する構造にしていることである。
【0021】
この発明により、充填材乾燥時の膨張、収縮による既設和風便器の非除去部のクラック発生を防止することができる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項1、2記載の発明の場合において、既設和風便器の非除去部を埋設のため、床プレートを配設する構造にしていることである。
【0023】
この発明により、既設和風便器の非除去部を充填材を使用して埋め戻す必要がなくなるため、より一層工期を短縮することができる。
【0024】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明の場合において、前記床プレートが高さ調節可能となっていることである。
【0025】
この発明により、床プレート設置面に不陸があっても、床プレート上面の高さ調節および水平度調節が容易に行うことができ、より一層工期を短縮することができる。
【0026】
請求項9記載の発明は、請求項7、8記載の発明の場合において、前記床プレートの上部に床プレート仕上げ材を配設するようにしていることである。
【0027】
この発明により、床仕上げ工程を簡素化することができ、より一層工期を短縮することができる。また、仕上げ職人を必要とせずに施行することができるため、職種および人工の削減が図れる。
【0028】
請求項10記載の発明は、請求項1から9記載の発明の場合において、既設和風便器の非除去部内または、充填材上面に防水処理を施した構造としたことである。
【0029】
この発明により、万が一和風便器にクラックが生じ、和風便器埋設部上面の仕上げ床から浸水した場合における階下への漏水を防止することができる。
【0030】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明の場合において、既設の防水層と接続して新規に防水処理を施した構造としたことである。
【0031】
この発明にて、万が一床仕上げ面が浸水しているような場合でも階下への漏水を防止することができる。
【0032】
請求項12記載の発明は、和風便器の改修における埋設工法として充填材を使用した場合の埋設工法である。
【0033】
この発明により、既設の和風便器設置フロアーからだけの作業で短工期に和風便器の改修における前記和風便器の改修における埋設工法を行うことができる。
【0034】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明の場合において、前記既設の和風便器の非除去部上方であって、前記和風便器の非除去部幅より長い鉄筋を、既設のモルタル層に吊るすように配設し、充填材を使用して埋設させた場合の前記和風便器の改修における埋設工法である。
【0035】
この発明により、充填材を使用して埋設された既設和風便器の非除去部が、上方からの過大な荷重または、地震などの振動により脱落することを防止することができる。
【0036】
請求項14記載の発明は、請求項12、13記載の発明の場合において、前記充填材上面に、既設の防水層と接続して新規に防水層を敷く、既設和風便器の改修における埋設工法である。
【0037】
この発明により、万が一和風便器にクラックが生じ、和風便器埋設部上面の仕上げ床から浸水した場合または、上面が浸水しているような場合でも階下への漏水を防止することができる。
【0038】
請求項15記載の発明は、和風便器の改修における、埋設方法として床プレートを用いた場合の和風便器の改修における埋設工法である。
【0039】
この発明により、既設の和風便器設置フロアーからだけの作業で和風便器の改修における前記和風便器の埋設工法を一層短工期に行うことができる。
【0040】
請求項16記載の発明は、請求項15記載の発明の場合において、既設の和風便器の非除去部便鉢部全面に、既設の防水層と接続して新規に防水層を敷く工法としたことである。
【0041】
この発明にて、万が一床仕上げ面が浸水しているような場合でも階下への漏水を防止することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を基に、本発明の一実施例を具体的に説明する。
図1は、本発明における請求項1の縦断面図である。図2−(a)、(b)、(c)は、本発明における請求項2の縦断面図である。図3は、本発明における請求項3の縦断面図である。図4−(a)は、本発明における請求項5の横断面図である。図4−(b)、(c)、(d)は、本発明における請求項5にて使用する鉄筋の断面図である。図5は、本発明における請求項6の縦断面図である。図6−(a)は、本発明における請求項7の縦断面図である。図6−(b)は、本発明における請求項7にて支持部を使用した場合の縦断面図である。図7−(a)は、本発明における請求項8にて使用する床プレートの構成図である。図7−(b)は、本発明における請求項8にて使用する床プレートの高さ調節機構部の構成図である。図8は、本発明における請求項9の縦断面図である。図9は、本発明における請求項10の縦断面図である。図10は、本発明における請求項11の縦断面図である。図11(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明における請求項12に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。図12(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明における請求項13に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。図13(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明における請求項14に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。図14(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明における請求項15に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。図15(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明における請求項16に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。図16(a)、(b)、(c)、(d)は和風便器を取り除く従来の方法の手順について表した図である。
【0043】
図1に示すように、既設の和風便器の便鉢部上方にあたる前立て部28およびリム導水路4部の、既設和風便器除去部1を切削などにより除去することで、既設の床仕上げ部7から既設の和風便器が突出することなく、既設和風便器の非除去部2を新規床仕上げ部3以下に埋設することができる。
【0044】
また、既設の和風便器の除去部1が便鉢部上方に限定されるため、既設の和風便器設置時の耐火構造(図示せず)を破壊することがなく、耐火性に対し安全である。
【0045】
なお、既設の和風便器はディスクグラインダーなどの一般的な切削工具を用いるか、あるいは前記切削工具で陶器部に部分的に切れ目を入れ、トーチなどのバーナーで前記切れ目間を熱することで、ヒートショックにより、切れ目間にクラックが走り、思い通りの部位を容易に除去することができる。
【0046】
本発明にて採用する既設の和風便器のカット方法について、一例として記載する。既設の和風便器トラップ部を閉塞させ、前記和風便器上方より充填材12を、前記和風便器の埋設させたい部分(=既設の和風便器非除去部2)まで充填する。この状態で充填材12を乾燥のため養生させる。既設の和風便器非除去部2は、外側から既設のモルタル層6、内側から新設の充填材12にて挟み込まれたサンドイッチ構造となっている。従って、既設の和風便器として露出した部分(=既設の和風便器除去部1)をハンマーなどの工具を使用して粉砕させれば、既設の和風便器非除去部2に、割れまたはにクラッを生じさせることなく、既設の和風便器除去部1をきれいに除去することができる。なお、既設の和風便器除去部1をハンマーなどの工具を使用して粉砕する際、周辺に陶器破片が飛散する恐れがあるため、飛散防止用にシートまたはネットにて、既設の和風便器除去部1を覆い被せる必要がある。
【0047】
既設和風便器の具体的な除去部位としては、既設和風便器の前立て部28のみ、または、既設和風便器の前立て部28を除去するとともに、リム上面より概略30mmから50mm下面まで、つまりリム導水路4の範囲内で除去すればよい。但し、既設の和風便器が階下に脱落しなければ、この範囲内に必ずしも限定されず、既設の和風便器床下埋設部のどの範囲を除去してもよい。また、既設和風便器周辺床5は除去しても除去しなくてもどちらでもよいが、除去する場合は既設の和風便器の除去部と高さを合わせて既設の和風便の器周辺床5も除去すればよい。
【0048】
図2−(a)に示すように、既設和風便器の非除去部2のトラップ8を閉塞させることで、既設排水管9より発生する悪臭が既設和風便器の非除去部2のトラップ8を経由してトイレ内に充満するのを防ぐことができる。更に、既設排水管9より発生する悪臭を防ぐことができるため、既設の排水管9を撤去する必要がなくなる。また、閉塞部位はトラップ8に限らず図2−(b)に示すように、既設和風便器の非除去部の排水口部10でもよく、更に図2−(c)に示すように既設排水管9内でもよい。図2−(b)、(c)のように、既設の排水路を閉塞させる場合、既設和風便器の非除去部2の、既設の排水管9上方にあたる便鉢部11を部分的に除去すれば、上方からの作業で閉塞することができる。
【0049】
なお、既設和風便器の非除去部2のトラップ8を閉塞させる充填材12は、上方より作業ができればどんな材質でもよく、例えば図2−(a)のようにモルタルなどの充填材12を充填し閉塞させてもよいし、発泡スチロールなどの弾性体13を詰め込んでもよい。但し、弾性体13を詰め込んだ場合は、周辺にシリコンなどのシール材14との併用で完全な密閉処理を施す必要がある。なお、弾性体13の材質は発泡スチロールにかぎらず、弾性があれば樹脂材でもゴム材でも構わない。また、シール材14の材質もシリコンにかぎらず一般的に使用されるシール材で構わない
【0050】
また、既設和風便器の非除去部2の、既設の排水管9上方にあたる便鉢部11を除去後、排水口部10もしくは既設排管9内部を閉塞させる場合は、上方より作業ができ流動性のない材質であればどんな材質でもよく、発泡スチロールなどの弾性体13を詰め込んでもよい。但し、弾性体13を詰め込んだ場合は、周辺にシリコンなどのシール材14との併用で完全な密閉処理を施す必要がある。
【0051】
図3に示すように、既設和風便器の非除去部2を前記和風便器上方より、充填材12で充填し、埋設させる。使用する充填材12は、既設和風便器の非除去部2の上方より埋めることができれば、どんな材質でもよく、2種類以上組み合わせて使用してもよい。なお、新設の床仕上げ材3は、必ずしも施工しなくてもよく、施工する場合においても、既設の床仕上げ部7と面一になるように、必ずしも施工しなくてもよい。
【0052】
また、既設和風便器の非除去部2を前記和風便器上方より、充填材12で充填し、埋設させることで、新規床仕上げ部3は床として要求される強度に耐えることが可能となる。
【0053】
また、既設和風便器の非除去部2を前記和風便器上方より、充填材12で充填して埋設させる際に使用する充填材12として速硬性のモルタルまたは、速乾性のモルタルを使用すれば、乾燥までの養生時間が短縮されるため、工期の短縮が可能となる。更に、前記充填材12として速硬性のセルフレベリング材または、速乾性のセルフレベリング材を使用すれば、充填材の充填と同時に平滑面が得られるため、乾燥までの時間が短縮されるとともに、床仕上げを行う際の不陸補修作業などの左官工といった専門工が必要な下地処理工程が省け、職種を削減することができるとともに、更なる工期の短縮が可能となる。
【0054】
図4−(a)に示すように、既設和風便器の非除去部2より上方で、前記和風便器幅より長い鉄筋15を既設のモルタル層6に吊るすように配置し、充填材12を充填することで、既設和風便器の非除去部2と充填材12の接触面は接着され更に鉄筋15を介して既設のモルタル層6と一体となりコンクリートスラブ29階下への脱落を防止している。また、鉄筋15は既設和風便器の非除去部2に何本使用してもかまわない。
【0055】
また、鉄筋15の形状を、図4−(b)、(c)、(d)に示す。図4−(a)のように既設和風便器の非除去部2内に納まり、両端が既設のモルタル層6に引っかかっていれば、どのような形状、太さでもかまわない。なお、図4−(a)、(b)、(c)、(d)の鉄筋15の場合その接続部37は、溶接にて接続されている。図4−(b)、(d)の鉄筋の場合その屈曲部38は、曲げ加工でもよく、溶接でもよい。
【0056】
図5に示すように、既設和風便器の非除去部2に緩衝材16を塗布し、その上方から充填材12を充填することで、充填材12乾燥中の膨張または収縮による、既設和風便器の非除去部2へ伝達される応力を緩衝材16が吸収し、既設和風便器の非除去部2のクラック発生を防ぐことができる。
【0057】
緩衝材16は弾力性を有していれば、シート状のものを貼っても、刷毛で塗っても、スプレー塗布など、どんな材質、形状、厚さでもよく、2種類以上組み合わせて使用してもよい。また、緩衝材16の塗布範囲は、既設和風便器の非除去部2全面であることが好ましいが、部分的であってもかまわない。なお、既設和風便器の非除去部2に緩衝材16を塗布しなくても、充填材12に発泡スチロールビーズ玉などの微粒の緩衝材を混ぜ合わせて既設和風便器の非除去部2に充填してもよい。
【0058】
図6−(a)に示すように、既設和風便器の非除去部2上方に床プレート17をかぶせ、床仕上げを行うことで、充填材12充填の場合と比べ乾燥までの養生時間を必要としないため更なる短工期が可能となる。
【0059】
床プレート17の形状は、既設和風便器の非除去部2より大きい形状であればどのような形状でもよい。なお、床プレート17は、既設和風便器上方部を除去した後、既設和風便器の非除去部2の周辺にあたる既設の床仕上げ面7上に載置してもよく、既設和風便器周辺床5を前記床プレートの形状に概略一致する形状でざぐり、既設の床仕上げ面7と前記床プレート17が面一になるように載置してもよい。
【0060】
床プレート17の材質は、床材として必要な強度を持っていればよく、鉄板など何でもかまわないが、改修現場でカットする場合もあり、また搬入性を考慮すると、加工性が高く、剛体であり、軽い材質であることが望ましい。本発明にて使用する床プレート材質について、一例として記載する。基本構造は、樹脂含浸紙を薄い金属板で挟み込んだサンドイッチ構造となっている。樹脂含浸紙を使用するのは、床材としての軽量化および、現場での加工性を考慮したためで、具体的にはフェノール樹脂をクラフト紙に含浸させたものが上げられる。また、薄い金属板は、厚さ1.2mm程度のステンレスを使用している。樹脂含浸紙の形状として、例えばハニカム構造とする場合もあるが、特に形状は限定されるものではない。
【0061】
また、既設和風便器の非除去部2を前説の床材として強度を有する前記床プレート17を使用して埋設させる構造としたことで、新規床仕上げ部3は床として要求される強度に充分耐えることが可能となる。
【0062】
床プレート17は1枚で構成される必要はなく、2枚以上で構成されていてもよい。また、図6−(b)に示すように、床プレート17は支持部18を兼ね備えてもよく、一体でも別体でもよく、また何本あってもよい。
【0063】
図7−(a)に示すように、床プレートは高さ調節用の支持脚19を兼ね備えてもよく、一体でも別体でも、また何本あってもよい。高さ調節構造の一例として図7−(b)に示す。前記床プレート17に高さ調節用支持脚貫通穴20を設け、床プレート裏面から前記貫通穴20を覆うようにナット21が溶接されており、ネジ部22を含んで形成された高さ調節用支持脚19がねじ込める構造となっている。前記支持脚19のネジ部22を前記床プレート17上方から裏面のナット21にねじ込み高さ調節を可能にしている。なお、床プレート17裏面に溶接されたナット21は床プレート内に埋め込まれている形状が望ましい。高さ調節は床プレート17上方からドライバーなどの一般的な工具で行えるような形状で前記高さ調節用脚19は構成されている。なお、高さ調節の構造は前記構造に限定されることはなく、前記床プレート17と高さ調節機構が別体でもかまわない。
【0064】
図8に示すように、前記床プレート17の上部に床プレート仕上げ材24を設け、前記既設の床仕上げ部7と前記床プレート仕上げ材24が面一となるように仕上げることができる。なお、既設の床仕上げ部7と前記床プレート仕上げ材24は必ずしも面一でなくてよい。また、床プレート仕上げ材24は、床プレート17の上部に施工することができれば、床プレート仕上げ材24の大きさ、材質、形状は特に限定されない。
【0065】
図9に示すように、既設和風便器の非除去部2のトラップ8または、既設和風便器排水口部10もしくは、既設排水管9などの排水路閉塞後、既設和風便器の非除去部2に新規に防水層25を施した状態で前記充填材12または前記床プレート17で埋設させることで、防水構造を確保できる。防水層の材質、施工方法は、防水シートを貼り付けたり、防水コーティングを施すなど防水構造を確保できればよく、これらに限定しない。
【0066】
また防水処理を施す際、図10に示すよう、既設の防水層26と接続するように新規防水層25を構成することで、より一層完全な防水構造を確保できる。前記同様に防水層の材質、施工方法は、防水シートを貼り付けたり、防水コーティングを施すなど防水構造を確保できればよく、これらに限定しない。
【0067】
図11は既設和風便器の非除去部2に充填材12を使用して埋設する際の施工手順について一例を表した図である。作業の順番は、以下に限定される必要はない。図11(a)のように設置された既設の和風便器に対し、フラッシュバルブなどの洗浄装置を取り外し、既設和風便器の前立て部28およびリム導水路4の既設和風便器除去部1および既設和風便器周辺床5を除去し、露出された給水管上部をカット後、塞ぎ蓋などを用いて閉塞させ、更に排水口上部の便鉢部11もカットした状態が図11(b)である。なお、既設和風便器周辺床5は必ずしも除去しなくてもよい。次に既設和風便器の非除去部排水口部10を閉塞させ、充填材12として、速硬性セルフレベリング材を既設和風便器の非除去部2および既設和風便器周辺床5に充填し、図11(c)の状態となる。速硬性セルフレベリング材が乾燥後、速硬性セルフレベリング材上に仕上げを行い、終了した状態が図11(d)である。
【0068】
図12は既設和風便器の非除去部2に脱落防止用の鉄筋15を配設し、充填材12を使用し、埋設する際の施工手順について一例を表した図である。作業の順番は、以下に限定される必要はない。図12(a)のように設置された既設の和風便器に対し、フラッシュバルブなどの洗浄装置を取り外し、既設和風便器の前立て部28およびリム導水路4の既設和風便器除去部1および既設和風便器周辺床5をカットし、露出された給水管上部をカット後、塞ぎ蓋などを用いて閉塞させ、更に排水口上部の便鉢部11もカットした状態が図12(b)である。次に既設和風便器の非除去部排水口部10を閉塞させ、鉄筋15を既設モルタル層6に吊り下げるように配設し、充填材12として、速硬性セルフレベリング材を既設和風便器の非除去部2および既設和風便器周辺床5に充填し、図12(c)の状態となる。速硬性セルフレベリング材が乾燥するまで養生後、最後に速硬性セルフレベリング材上に仕上げを行い、終了した状態が図12(d)である。
【0069】
図13は既設和風便器の非除去部2に脱落防止用の鉄筋15を配設し、充填材12を使用して防水処理を施し埋設する際の施工手順について一例を表した図である。作業の順番は、以下に限定される必要はない。図13(a)のように設置された既設の和風便器に対し、フラッシュバルブなどの洗浄装置を取り外し、既設和風便器の前立て部28およびリム導水路4の既設和風便器除去部1および既設和風便器周辺床5をカットし、露出された給水管上部をカット後、塞ぎ蓋などを用いて閉塞させた状態が図13(b)である。この際に既設の防水層26を切らないよう露出させておく。次に既設和風便器の非除去部トラップ8部を充填材12などで閉塞させ、既設の防水層26に接続するように新規防水層25を既設の和風便器非除去部に敷きつめ、鉄筋15を既設モルタル層6に吊り下げるように配設し、充填材12として、速硬性セルフレベリング材を既設和風便器の非除去部2および既設和風便器周辺床5に充填し、図13(c)の状態となる。速硬性セルフレベリング材が乾燥するまで養生後、最後に、床仕上げを行い、終了した状態が図11(d)である。
【0070】
図14は既設和風便器の非除去部2を、床プレート17を使用して埋設する際の施工手順について一例を表した図である。作業の順番は、以下に限定される必要はない。図14(a)のように設置された既設の和風便器に対し、フラッシュバルブなどの洗浄装置を取り外し、既設和風便器の前立て部28およびリム導水路4の既設和風便器除去部1および既設和風便器周辺床5をカットし、露出された給水管上部をカット後、塞ぎ蓋などを用いて閉塞させた状態が図14(b)である。次に既設和風便器の非除去部トラップ8を閉塞させ、床プレート17を配設し、床プレートレベル調節を行う。前記床プレート17上面は、新たな床仕上げ代を確保するような高さに調節し図14(c)の状態になる。最後に、床プレート17上に仕上げを行い、終了した状態が図14(d)である。
【0071】
図15は既設和風便器の非除去部2を、床プレート17を使用し、防水処理を施し、埋設する際の施工手順について一例を表した図である。作業の順番は、以下に限定される必要はない。図15(a)のように設置された既設の和風便器に対し、フラッシュバルブなどの洗浄装置を取り外し、既設和風便器の前立て部28およびリム導水路4の既設和風便器除去部1および既設和風便器周辺床5をカットし、露出された給水管上部をカット後、塞ぎ蓋などを用いて閉塞させた状態が図15(b)である。次に既設和風便器の非除去部トラップ8を閉塞させ、既設和風便器の非除去部2全面に新規防水層25を敷きつめ、床プレート17を配設する。前記床プレート17上面は、新たな床仕上げ代を確保するような高さに調整し図15(c)の状態になる。最後に、床プレート17上に仕上げを行い、終了した状態が図15(d)である。
【0072】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
以上説明したように本発明にあたって請求項1の発明では、既設の和風便器を取り除き、新設の床仕上げへ改修する際、既設の和風便器を全て取り外すことなく部分的残した状態で床面以下に埋設させることにより、従来行っていた、コンクリートスラブ貫通穴の埋め戻し工程を省くことができ、短工期化とともに業者数の低減が図れる。
【0073】
また、和風便器設置フロアーからの作業だけで和風便器の改修が行えるため、従来行っていた階下あるいは階下の天井裏に潜り込んでの作業を省くことができるため、作業環境が向上し、ひいては品質管理の向上となるとともに、階下フロアーに迷惑をかけることもなくなり、改修における日程の調整が非常に楽になる。
【0074】
また、既設の和風便器の除去部が便鉢部上方に限定されるため、既設の和風便器設置時の耐火構造を破壊することがなく、耐火性に対し安全である。
【0075】
なお、既設の和風便器を部分的に除去する際、既設の和風便器の外側から既設のモルタル層、内側から新設の充填材にて挟み込まれたサンドイッチ構造とした後、既設の和風便器として露出した部分をハンマーなどの工具を使用して粉砕させることで、既設の和風便器の床下埋設部分に、割れまたはにクラックを生じさせることなく、既設の和風便器として露出した部分をきれいに除去することができるため、既設の和風便器を短工期にカットでき、更に火炎など使用しないため周囲への安全性向上が図れる。
【0076】
また、既設和風便器上方を除去するため、改修後の床仕上げ面は凸部がなく、既設の床面周辺と面一になり見栄えが劣ることはない。
【0077】
請求項2の発明では、既設の和風便器のトラップ部、またはトラップ部下流の排水路を上方からの作業で閉塞させた構造としたことで、既設排水管より発生する悪臭を防ぐことができるため、既設の和風便器の排水管を取り外す必要がなくなり、従来行っていた階下あるいは階下の天井裏に潜り込んでの配管撤去作業を省くことができ、また廃棄物の処理作業を少なくすることができる。このため、音やほこりの発生が少なく、工期を大幅に短縮することができる。
【0078】
請求項3の発明では、既設和風便器の非除去部上方より充填材を充填し既設和風便器を埋設させる構造にしたことで、養生後には陶器面と充填材が完全に接着され、前記既設和風便器の非除去部を充分に保持することができ、また、充填材の上面に仕上げ材を施工することもできる。
【0079】
また、既設和風便器の非除去部を前記和風便器上方より、充填材で充填し、埋設させることで、新規床仕上げ部は床として要求される強度に耐えることが可能となる。
【0080】
請求項4の発明では、充填材に速硬性セルフレベリング材または、速硬性モルタルを使用して既設和風便器の非除去部を埋設させた構造にしたことで、充填材の養生時間を短縮できるため、工期短縮が可能である。更に、充填材に速硬性セルフレベリング材を用いれば、凹凸のない表面状態が得られるため、床仕上げ前の不陸補修の必要がなくなり、職種の削減ができるとともに、タイルまたは長尺塩ビシートなどの床仕上げ材を直接施工することができ、更なる工期短縮が可能である。
【0081】
請求項5の発明では、既設和風便器の非除去部上方であって、前記和風便器の非除去部幅より長い鉄筋を、既設のモルタル層に吊るされるように配置し、充填材で埋設させる構造にしていることで、充填材で埋設された既設和風便器の非除去部が、上方からの過大な荷重または、地震などの振動により脱落することを防止することができる。
【0082】
請求項6の発明では、既設和風便器の非除去部の便鉢部に、緩衝材を貼り付けまたは、塗布後に充填材で埋設する構造にしていることで、充填材乾燥時の膨張、収縮による既設和風便器の非除去部のクラック発生を防止することができる。
【0083】
請求項7の発明では、既設和風便器の非除去部を埋設のため、床プレートを配設する構造にしていることで、既設和風便器の非除去部を充填材で埋め戻す必要がなくなるため、より一層工期を短縮することができる。
【0084】
また、前記床プレート材が、樹脂含浸紙を薄い金属板で挟み込んだサンドイッチ構造としたことにより、充分な強度を得ながら、板厚を薄くおさえることができ、軽量で搬入し易く、現場での加工も容易になる。
【0085】
また、既設和風便器の非除去部を床材としての強度を有する前記床プレートを使用して埋設させることで、新規床仕上げ部は床として要求される強度に耐えることが可能となる。
【0086】
請求8項の発明では、前記床プレートが高さ調節可能となっていることで、床プレート設置面の高さ調節および水平度調節が容易に行うことができ、より一層工期を短縮することができる。
【0087】
請求項9の発明では、前記床プレートの上部に床プレート仕上げ材を配設するようにしていることで、床仕上げ工程を簡素化することができ、より一層工期を短縮することができる。また、仕上げ職人を必要とせずに施行することができるため、職種および人工の削減が図れる。
【0088】
請求項10の発明では、既設和風便器の非除去部内または、充填材上面に防水処理を施した構造としたことで、万が一和風便器にクラックが生じ、和風便器埋設部上面の仕上げ床から浸水した場合における階下への漏水を防止することができる。おもに床仕上げが長尺塩ビシートの場合で、改修後の床清掃方法がモップ掛け程度と、日常は床に水がまかれないトイレ空間の簡易的な防水処理として、短工期、低価格となり有効である。
【0089】
請求項11の発明では、既設の防水層と接続して新規に防水処理を施した構造としたことで、万が一上面が浸水しているような場合でも階下への漏水を防止することができる。おもに床仕上げがタイル貼りの場合で、改修後の床清掃方法はブラシを使用してこするなど、日常から床に水がまかれるトイレ空間の完全な防水処理として、有効である。
【0090】
請求項12の発明では、和風便器の改修における埋設工法として充填材を使用することで、既設の和風便器設置フロアーからだけの作業で短工期に和風便器の改修における前記和風便器の改修における埋設工法を行うことができる。
【0091】
請求項13の発明では、前記既設の和風便器の非除去部上方に鉄筋を配設し、充填材を使用して埋設させる工法としたことで、埋設された既設和風便器の非除去部が、上方からの過大な荷重または、地震などの振動により脱落することを防止することができる。
【0092】
請求項14の発明では、前記充填材上面に既設の防水層と接続して新規に防水層を敷く、既設和風便器の改修における埋設工法としたことで、万が一和風便器にクラックが生じ、和風便器埋設部上面の仕上げ床から浸水した場合または、上面が浸水しているような場合でも階下への漏水を防止することができる。
【0093】
請求項15の発明では、和風便器の改修における、埋設方法として床プレートを使用することで、既設の和風便器設置フロアーからだけの作業で和風便器の改修における前記和風便器の埋設工法を一層短工期に行うことができる。
【0094】
請求項16の発明では、既設の和風便器の非除去部便鉢部全面に、既設の防水層と接続して新規に防水層を敷く工法としたことで、万が一床仕上げ面が浸水しているような場合でも階下への漏水を防止することができる。
【0095】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における請求項1の縦断面図である。
【図2】−(a)、(b)、(c)
本発明における請求項2の縦断面図である。
【図3】本発明における請求項3の縦断面図である。
【図4】−(a)
本発明における請求項5の横断面図である。
【図5】−(b)、(c)、(d)
本発明における請求項5にて使用する鉄筋の断面図である。
【図6】本発明における請求項6の横断面図である。
【図7】−(a)
本発明における請求項7の縦断面図である。
【図8】−(b)
本発明における請求項7にて支持脚を使用した場合の縦断面図である。
【図9】−(a)
本発明における請求項8にて使用する床プレートの構成図である。
【図10】−(b)
本発明における請求項8にて使用する床プレート高さ調節機構部の構成図である。
【図11】本発明における請求項9の縦断面図である。
【図12】本発明における請求項10の縦断面図である。
【図13】本発明における請求項11の縦断面図である。
【図14】−(a)、(b)、(c)、(d)
本発明における請求項12に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。
【図15】−(a)、(b)、(c)、(d)
本発明における請求項13に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。
【図16】−(a)、(b)、(c)、(d)
本発明における請求項14に記載した和風便器の埋設工法の手順について表した図である。
【符号の説明】
1 … 既設和風便器の除去部
2 … 既設和風便器の非除去部
3 … 新規床仕上げ部
4 … リム導水路
5 … 既設和風便器周辺床
6 … 既設のモルタル層
7 … 既設の床仕上げ部
8 … トラップ部
9 … 既設の排水管
10 … 既設和風便器の排水口部
11 … 便鉢部
12 … 充填材
13 … 弾性体
14 … シール材
15 … 鉄筋
16 … 緩衝材
17 … 床プレート
18 … 床プレート支持部
19 … 床プレート高さ調節用支持脚
20 … 高さ調節用支持脚貫通穴
21 … ナット
22 … ネジ部
24 … 床プレート仕上げ材
25 … 新規防水層
26 … 既設の防水層
27 … 洗浄装置
28 … 前立て部
29 … コンクリートスラブ
30 … 既設の和風便器
31 … 既設の鉄筋
32 … 新設の鉄筋
33 … コンクリートスラブ開口部
34 … 新設の蓋
35 … モルタル
36 … 既設の給水管
37 … 接続部
38 … 屈曲部
Claims (16)
- 既設の和風便器の便鉢部上方または、既設の和風便器の便鉢部上方および既設の和風便器の周辺床を除去し、前記和風便器の非除去部を床仕上げ面以下に埋設させた状態で床仕上げを行う和風便器の改修における埋設構造において、既設の和風便器トラップ部を弾性体およびシール材により上方から閉塞させることを特徴とする和風便器の改修における埋設構造。
- 既設の和風便器の便鉢部上方または、既設の和風便器の便鉢部上方および既設の和風便器の周辺床を除去し、前記和風便器の非除去部を床仕上げ面以下に埋設させた状態で床仕上げを行う和風便器の改修における埋設構造において、トラップ下流部の排水路を弾性体およびシール材により上方から閉塞させることを特徴とする和風便器の改修における埋設構造。
- 既設の和風便器を埋設する際、前記和風便器の非除去部および周辺床に充填材を充填したことを特徴とする請求項1または2に記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 前記充填材が速硬性セルフレベリング材または速硬性モルタルであることを特徴とする請求項3記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 既設の和風便器の非除去部内に前記充填材とともに、鉄筋を埋設したことを特徴とする請求項3または4に記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 埋設される前記和風便器の非除去部と前記充填材との間に緩衝材を配設したことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 前記和風便器を埋設する際、前記和風便器の非除去部上方に床プレートを配設することを特徴とする請求項1または2に記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 前記床プレートが高さ調節可能であることを特徴とする請求項7記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 前記床プレートの上部に床プレート仕上げ材を配設することを特徴とする請求項7または8記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 前記和風便器を埋設する際、防水処理を施したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 前記和風便器を埋設する際、既設の防水層と接続されるよう新たに防水処理を施したことを特徴とする請求項10記載の和風便器の改修における埋設構造。
- 既設の和風便器の便鉢部上方および既設の和風便器周辺の床を除去後、既設和風便器のトラップ部、またはトラップ下流部の排水路を弾性体およびシール材により上方から閉塞させ、上方を除去された前記和風便器の非除去部および周辺床に充填材を充填し、養生後に床仕上げを行うことを特徴とする和風便器の改修における埋設工法。
- 上方を除去された前記和風便器の非除去部上方に鉄筋を配設し、前記充填材とともに埋設することを特徴とする請求項12記載の和風便器の改修における埋設工法。
- 前記和風便器の便鉢部上方および前記和風便器周辺の床を、埋設されている既設の防水層が露出するように除去した後、既設の防水層と接続されるように新たな防水層を前記充填材上面に敷き、防水処理を施したことを特徴とする請求項12または13記載の和風便器の改修における埋設工法。
- 既設の和風便器の便鉢部上方および既設の和風便器周辺の床を除去した後、前記和風便器のトラップ部または、前記和風便器のトラップ下流部の排水路を弾性体およびシール材により上方から閉塞させ、上方を除去された前記和風便器の非除去部上方に床プレートを配設し、床仕上げを行うことを特徴とする和風便器の改修における埋設工法。
- 前記上方を除去された既設の和風便器の非除去部内に防水処理を施したことを特徴とする請求項15記載の和風便器の改修における埋設工法。
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