JPH0971921A - 老朽開水路の補修方法 - Google Patents

老朽開水路の補修方法

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JPH0971921A
JPH0971921A JP25019095A JP25019095A JPH0971921A JP H0971921 A JPH0971921 A JP H0971921A JP 25019095 A JP25019095 A JP 25019095A JP 25019095 A JP25019095 A JP 25019095A JP H0971921 A JPH0971921 A JP H0971921A
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耕平 上田
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宏雄 永野
Haruo Nagamine
春夫 長峰
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経済的に施工でき、かつ安全で信頼性の高い、
老朽開水路の補修方法を提供することを目的とする。 【解決手段】耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形成し
た補修板体を、使用中の開水路内に沈設し、この補修板
体を組み立てることによって開水路の底面と壁面とを被
覆して行う、老朽開水路の補修方法を特徴としたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老朽化した開水路
を休止することなく補修する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から上下水道、農業用水、工業用
水、などを供給に開水路が使用されている。 これらの
開水路は長年の使用によって内面が腐食して老朽化して
いる場合がある。その際に従来は水路の使用をいったん
停止し、開水路の内面をドライな状態として清掃、補
修、防食工事などを行っている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】前記した従来の老朽
開水路の補修方法にあっては、次のような問題点が存在
する。 <イ>開水路の用途によっては給水を停止することがで
きないものがあり、そのような場合には補修が困難であ
った。 <ロ>水路の供給を維持したまま補修を行うためには、
補修箇所だけをその前後で締切り、上流の水をいったん
ポンプでくみ上げて下流側に放流するといった、バイパ
ス工事が必要となり、きわめて不経済なものであった。 <ハ>それ以外にはダイバーが開水路内に潜水して破損
箇所を探し出して補修する方法も一部で利用されている
が、流速の大きい水路においては危険な作業であり、か
つ水中作業であるために信頼性の低いものであった。
【0004】本発明は上記したような従来の問題を解決
するためになされたもので、経済的に施工でき、かつ安
全で信頼性の高い、老朽開水路の補修方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の老朽開水路の補修方法は、耐摩耗
性、耐腐食性に優れた材料で形成した補修板体を、使用
中の開水路内に沈設し、この補修板体を組み立てること
によって開水路の底面と壁面とを被覆し、これらの補修
板体によって形成した新たな補修底面と補修壁面とを、
開水路の底面と壁面とに取り付けて行う、老朽開水路の
補修方法を特徴としたものである。
【0006】
【本発明の実施の態様】以下図面を参照しながら本発明
の老朽開水路の補修方法の実施例について説明する。
【0007】<イ>補修板体 本発明の補修方法では、補修板体1を使用する。この板
体1は開水路2の寸法に併せてあらかじめ工場で生産さ
れた板状体であり、耐摩耗性、耐腐食性に優れ、できる
だけ軽い材料で形成する。例えば、鋼板、PC版、合成
樹脂板、ポリマー含浸コンクリート板などを使用でき
る。
【0008】<ロ>補修板体1の組み立て構造 補修板体1は後述するように流水中で組み立てる。した
がって複雑な作業は困難であるために例えば図2に示す
ような溝と突起の組み合わせるような簡単な構造を採用
する。すなわち、耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形
成した補修板体1の縁部に、凹凸の係合構造を採用して
係合可能に構成する方法である。あるいは補修板体1の
縁部をヒンジで連結して折り畳み自在に構成することも
できる。(図4) 開水路2の底面、壁面と、補修板体1との間に間隙を必
要とする場合には、板体1の一面にスペーサとして突起
を突設しておく場合もある。
【0009】<ハ>補修板体1の沈設 上記したような補修板体1を、使用中の開水路2の近く
まで運搬し、クレーンによって開水路2内に沈設する。
実際には沈設する以前に開水路2内面の付着物などの清
掃を行う場合もあるが不可欠の作業工程ではない。
【0010】<ニ>補修板体1の組み立て 沈設した補修板体1を水中で組み立てることによって開
水路2の底面と壁面とを被覆する。この組み立ては、例
えば凹凸の係合構造を採用して補修板体1の相互を係合
可能に構成してあれば、この補修板体1を係合部におい
て組み立てることによって簡単に開水路2の底面と壁面
とを被覆することができる。(図3) あるいは補修板体1の相互をヒンジで連結して折り畳み
自在に形成してあれば、水中において補修板体1をヒン
ジ部から起こして組み立てることによって開水路2の底
面と壁面とを被覆することができる。(図5)
【0011】<ホ>補修板体1の取り付け これらの補修板体1によって形成した新たな補修底板と
補修壁板とを、開水路2の底面と壁面とに取り付ける。
この場合に相互に直接接触させて取り付ける場合もある
が、スペーサによって多少の間隔を設けて取り付ける場
合もある。取り付けるにはボルトなどの固定具3を使用
するが、このような作業は板体1の水上への露出部で行
えば簡単である。
【0012】<ヘ>間隙への充填 開水路2の外面と、補修板体1の裏面との間の間隙に、
耐腐食材を注入、充填することもできる。すると補修板
体1の腐食を防止できるだけでなく、厚さの薄い補修板
体1であっても、開水路2内の流体の圧力に容易に耐え
ることができる。あるいは、開水路2の外面と、補修板
体1の裏面との間の間隙に水などの流体を滞留させてお
く。すると補修板体1の内外において水頭が同一となる
から厚さの薄い補修板体1であっても、開水路2内の流
体の圧力に容易に耐えることができる。
【0013】<ト>電気防食 補修板体1が金属製の板であった場合には、補修板体1
に電気防食のための電流を流すこともできる。すると長
期間にわたって補修板体1の腐食を防止することができ
る。
【0014】
【本発明の効果】本発明の老朽開水路2の補修方法は以
上説明したようになるから次のような効果を得ることが
できる。 <イ>開水路2において水路の用途を休止することな
く、その水中内面の補修を行うことができる。 したがって開水路2を使用する住民や周辺の産業にまっ
たく影響を与えることなく補修を完了することができ
る。 <ロ>補修板体1を水中に直接沈設し、水中で組み立て
る方法である。したがって従来のようにバイパスを設置
するなどの大規模な仮設工事が不要でありきわて経済的
である。 <ハ>補修板体1は工場で生産して現場へ運搬して使用
できる。したがって現場で行う補修工事、特に水中でダ
イバーが行う補修に比較して、良好な品質、正確な寸法
の板体によって補修を行うことができ、半永久的な高い
信頼性を得ることができる。 <ニ>水中での人力作業が不要であるから、ダイバーに
よって行う補修に比較して流速の大きい開水路2におい
ても安全に施工することができる。 <ホ>薄い板体によって行う補修である。したがって開
水路2の内部断面を減少することがなく、ほぼそれまで
の流量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の老朽開水路2の補修方法の実施例の説
明図
【図2】補修板体の組み立て状態の説明図
【図3】補修板体の組み立て状態の説明図
【図4】補修板体の組み立て状態の説明図
【図5】補修板体の組み立て状態の説明図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形成し
    た補修板体を、使用中の開水路内に沈設し、 この補修板体を組み立て、開水路の底面と壁面とを被覆
    して行う、 老朽開水路の補修方法
  2. 【請求項2】耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形成し
    た補修板体の縁部に、 凹凸の係合構造を採用して係合可能に構成しておき、 この補修板体を使用中の開水路内に沈設し、 この補修板体を係合部において組み立てることによって
    開水路の底面と壁面とを被覆して行う、 老朽開水路の補修方法
  3. 【請求項3】耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形成し
    た補修板体をヒンジで連結して折り畳み自在に形成して
    おき、 この折り畳み補修板体を使用中の開水路内に沈設し、 この補修板体をヒンジ部から起こして組み立てることに
    よって開水路の底面と壁面とを被覆して行う、 老朽開水路の補修方法
  4. 【請求項4】耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形成し
    た補修板体を、使用中の開水路内に沈設し、 この補修板体を組み立てることによって開水路の底面と
    壁面とを被覆し、 開水路の底面あるいは壁面と、補修底面あるいは補修壁
    面との間の間隙に充填材を注入、充填して行う、 老朽開水路の補修方法
  5. 【請求項5】耐摩耗性、耐腐食性に優れた材料で形成し
    た補修板体を、使用中の開水路内に沈設し、 この補修板体を組み立てることによって開水路の底面と
    壁面とを被覆し、 開水路の底面あるいは壁面と、補修底面あるいは補修壁
    面との間の間隙に滞留した流体を充填して行う、 老朽開水路の補修方法
  6. 【請求項6】耐摩耗性、耐腐食性に優れた金属材料で形
    成した補修板体を、使用中の開水路内に沈設し、 この補修板体を組み立てることによって開水路の底面と
    壁面とを被覆し、 開水路の底面あるいは壁面と、補修底面あるいは補修壁
    面との間の間隙に滞留した流体を充填し、 補修板体には電気防食のための電流を流して行う、 老朽開水路の補修方法
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5887627A (en) * 1996-07-02 1999-03-30 Taisei Corporation Method for reconstructing corroded pipes
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JP2005120664A (ja) * 2003-10-16 2005-05-12 National Institute For Rural Engineering 水路の更生構造およびその施工方法
JP2006161556A (ja) * 2006-02-08 2006-06-22 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 水路の改修工法
KR101112218B1 (ko) * 2011-07-12 2012-03-13 리플래시기술 주식회사 수지형 라이너를 이용한 수로교 보수 공법
CN114150633A (zh) * 2021-11-15 2022-03-08 中国建筑第八工程局有限公司 一种农田改造用沟渠连接防渗结构

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