JPH0612240Y2 - シリンダヘッド端部のシール構造 - Google Patents

シリンダヘッド端部のシール構造

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JPH0612240Y2
JPH0612240Y2 JP1988132408U JP13240888U JPH0612240Y2 JP H0612240 Y2 JPH0612240 Y2 JP H0612240Y2 JP 1988132408 U JP1988132408 U JP 1988132408U JP 13240888 U JP13240888 U JP 13240888U JP H0612240 Y2 JPH0612240 Y2 JP H0612240Y2
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JP
Japan
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cylinder head
cover
cam
casing
end wall
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JP1988132408U
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博之 藤田
寿和 根本
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、内燃機関におけるシリンダヘッド端部のシ
ール構造、特にカムシャフト前端にカム位相角度可変装
置を備えてなる内燃機関に好適なシール構造に関する。
従来の技術 OHC型動弁機構等におけるカムシャフトは、一般にク
ランクシャフトとの間に巻き掛けられたタイミングチェ
ーン等を介して駆動されるようになっているが、近年、
カムスプロケット等の位相とカムシャフト自体の位相と
を油圧等により変化させることでバルブタイミングを変
化させ得るようにしたカム位相角度可変装置が米国特許
第4463712号明細書等において記載されている。
このカム位相角度可変装置は、例えば油圧により回転す
るヘリカルギヤを用いたものであり、このヘリカルギヤ
を収容した略円筒状ケーシングがカムシャフト前端に装
着されていて、このケーシングにカムスプロケットが一
体に形成されている。
そのため、タイミングチェーンが巻き掛けられるカムシ
ャフト前端部分が大型のものとなり、シリンダヘッド前
端部のシール構造に新たな工夫が必要となる。
例えば上記の米国特許第4463712号明細書に記載
のものでは、シリンダヘッドの前端壁およびシリンダヘ
ッドカバーの前端壁を、カムシャフト前端のケーシング
を収容し得るように前方に膨出させてあり、両者を、カ
ムシャフトの略中心を通る接合面で互いに接合させてシ
ールするようにしてある。つまり、シリンダヘッド前端
壁およびシリンダヘッドカバー前端壁のシール面は、い
ずれも略水平面に沿った平面となっており、適宜なシー
ル部材を介して互いに接合されている。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記のようにカムシャフトの略中心を通
る平面に沿ってシリンダヘッド前端壁とシリンダヘッド
カバー前端壁のシール面を設定した従来の構成にあって
は、そのシール面の幅を十分に確保することが難しく、
シール不良を生じ易い。また仮に、シリンダヘッド前端
壁とシリンダヘッドカバー前端壁との幅広なフランジを
形成して、そのシール面の幅を大きくしようとすると、
それだけシリンダヘッドやシリンダヘッドカバーの全長
が大きくなってしまい、内燃機関の大型化を招くという
不具合がある。
課題を解決するための手段 そこで、この考案は、カムシャフト前端のケーシング部
分のみを別体の副カバー部材でもって覆うようにして、
シリンダヘッド等の小型化とシール性能の確保との両立
を図ったものである。すなわち、この考案に係るシリン
ダヘッド端部のシール構造は、カム位相角度可変装置の
略円筒状ケーシングがカムシャフトの前端に装着される
とともに、このケーシングの後端側にカムスプロケット
が設けられ、かつシリンダヘッド前端壁の内側にチェー
ン室が形成されてなる内燃機関において、上記カムシャ
フトを支持するシリンダヘッドと該シリンダヘッド上面
を覆うシリンダヘッドカバーとの接合面を、カムシャフ
トの略中心を通るように設定し、上記シリンダヘッドの
前端壁上縁に、周縁にシール面を備えた適宜な形状の切
欠部を形成するとともに、上記シリンダヘッドカバーの
前端壁下縁に、内周に適宜な幅のシール面を備えた半円
形切欠部を形成し、かつ両切欠部を通して突出したケー
シングを覆うように副カバー部材をシリンダヘッド前端
面に着脱可能に取り付け、この副カバー部材上側の半円
筒面とシリンダヘッドカバー側の切欠部内周のシール面
とを、シリンダヘッドカバー用シール部材の一部を介し
て接合させたことを特徴としている。
作用 シリンダヘッドにシリンダヘッドカバーを接合した状態
では、両者の切欠部を通して略円筒状ケーシングが外側
に突出した状態となる。この突出したケーシング部分
は、別体の副カバー部材によって覆われる。この副カバ
ー部材の下側部分に対するシリンダヘッド側のシール面
は、切欠部周縁に、その壁面に沿って形成されるので、
十分に大きく確保できる。また、副カバー部材上側の半
円筒面とシリンダヘッドカバー側の切欠部とが合致し、
その円筒面に沿ったシール面によって両者がシールされ
る。
実施例 第1図はこの考案に係るシール構造の一実施例を示す分
解斜視図である。
同図において、1は上面が開口したシリンダヘッド、2
はカムシャフト、3は上記シリンダヘッド1の上面を覆
うシリンダヘッドカバーである。
上記カムシャフト2は、図示せぬタイミングチェーンに
よって駆動されるものであって、かつカム位相角度可変
装置を備えている。すなわち、油圧により作動する図示
せぬヘリカルギヤを収納した略円筒状ケーシング4がカ
ムシャフト2の前端に装着されており、かつこのケーシ
ング4の後端側にカムスプロケット5が一体に設けられ
ていて、このカムスプロケット5の位相とカム2aの位
相とが油圧により変化するようになっている。
一方、上記シリンダヘッド1は、カムシャフト2のジャ
ーナル部2bを回転可能に軸支する半円形のカムブラケ
ット部6を有し、ここにそれぞれベアリングキャップ7
がボルト8にて固定されるようになっている。尚、図示
例はDOHC型動弁機構のものであり、2本のカムシャ
フト2が平行に配置されているが、カム位相角度可変装
置はその一方のみに設けられている。またシリンダヘッ
ド1の上部開口縁には、適宜な幅のシール面9aを備え
たフランジ9が形成されている。このシール面9aは、
カムシャフト2の略中心を通る略水平面に沿って形成さ
れており、シリンダヘッドカバー3周縁のフランジ10
に対向するようになっている。
そして、複数のカムブラケット部6の中で最も前方に位
置するカムブラケット部6とシリンダヘッド1前端壁1
1との間には、図示せぬタイミングチェーンが通過する
適宜な空間つまりチェーン室12が形成されている。ま
た上記シリンダヘッド1の前端壁11の上縁、詳しくは
カム位相角度可変装置のケーシング4に対応した位置
に、切欠部13が形成されており、かつその周縁には、
カムシャフト2と略直交する平面に沿って適宜な幅にシ
ール面14が形成されている。
上記切欠部13は、少なくとも上記ケーシング4の下半
部を通過させ得る大きさを有するものであって、図示例
では、カムブラケット部6への油供給用のオイルギャラ
リ15および油圧式ラッシュアジャスタへの油圧供給用
のオイルギャラリ16を、その切欠部13を通して機械
加工し得るように、両オイルギャラリ16の延長線を含
む形に切欠部13の形状が設定されている。これによ
り、オイルギャラリ15,16用の加工孔やこれを閉塞
するプラグが不要となる。
またシリンダヘッドカバー3は、上記シリンダヘッド1
のフランジ9にゴム製シール部材17を介してボルト1
8にて固定されるものであって、前述したように、上記
フランジ9に対向したフランジ10を周縁に備えてい
る。そして、このシリンダヘッドカバー3の前端壁19
下縁、詳しくはカム位相角度可変装置のケーシング4に
対応した位置に、半円形をなす切欠部20が凹設されて
おり、かつその内周には、円筒面に沿ったシール面21
が適宜な幅に形成されている。
また上記ゴム製シール部材17には、上記半円形切欠部
20のシール面21に沿うように、半円形に膨出した円
弧部17aが設けられている。
シリンダヘッド1側の切欠部13とシリンダヘッドカバ
ー3側の切欠部20とは、互いに合致する位置にあり、
カムブラケット部6にカムシャフト2が支持された状態
では、その先端の略円筒状ケーシング4の一部が両切欠
部13,20を通して外側に突出した状態となる。
22は、このように両切欠部13,20を通して突出し
たケーシング4を覆う副カバー部材である。この副カバ
ー部材22は、第2,3図にも示すように、シリンダヘ
ッド1側の切欠部13に対応した外形状を有するプレー
ト部23と、ケーシング4を同心状に覆うカップ状の筒
状部24とからなり、上記プレート部23周縁部がゴム
製シール部材25を介してシリンダヘッド1側切欠部1
3周縁にボルト26にて固定されている。尚、27は位
置決めピンであって、これにより副カバー部材22およ
びシール部材25がシリンダヘッド1に対し確実に位置
決めされる。
すなわち、シリンダヘッド1と副カバー部材22との間
は、ゴム製シール部材25によってシールされている。
ここで上記切欠部13周縁のシール面14は、カムシャ
フト2と略直交する面に沿って設けられるので、シリン
ダヘッド1の全長に何ら影響を及ぼすことなくその面積
を十分に大きく確保できる。
また上記のように副カバー部材22をシリンダヘッド1
に取り付けた状態では、その筒状部24の上半部がシリ
ンダヘッドカバー3の切欠部20に比較的密に嵌合す
る。すなわち、上記切欠部20内周のシール面21と筒
状部24上側の半円筒面(特に第3図に符号lで示す範
囲)とがシール部材17の円弧部17aを介して互いに
圧接し、これによって副カバー部材22とシリンダヘッ
ドカバー3との間がシールされる。尚、シリンダヘッド
カバー3の切欠部20内周シール面21およびその前後
のフランジ10は、シール部材17とともに上記のlの
幅だけシール面14から前方へ突出するように幅広に形
成されており、この突出部分が副カバー部材22の上に
乗るようになっている。
このように上記実施例では、副カバー部材22の下半部
がシール部材25を介してシールされ、また上半部がシ
ール部材17の一部を介してシールされており、それぞ
れのシール面の幅を十分に大きく確保できることから、
良好なシール性能が得られる。また、副カバー部材22
の筒状部24は単純なカップ状をなし、カム位相角度可
変装置のケーシング4よりも僅かに大きい程度に形成し
得るので、シリンダヘッド1前端部分を小型化でき、特
に副カバー部材22前面までの機関全長を短縮できる。
そして、カム位相角度可変装置やタイミングチェーン等
の点検時には、副カバー部材22のみを取り外して点検
作業を行うことが可能であり、シリンダヘッドカバー3
全体の脱着作業が不要となる。
尚、上記実施例ではシール部材として予め所定形状に成
形したゴム製シール部材17,25を用いているが、こ
れに代えて液状ガスケット等のシール部材を用いること
も可能である。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係るシリンダ
ヘッド端部のシール構造によれば、カム位相角度可変装
置のケーシング部分を別体の副カバー部材を用いて確実
にシールすることができ、チェーン室からの潤滑油の漏
洩を防止できる。また、ケーシング部分のみを別体の副
カバー部材にて覆うことによって、シリンダヘッド前端
部の小型化が図れ、特に内燃機関の全長の短縮化が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係るシール構造の一実施例を示す分
解斜視図、第2図は副カバー部材の平面図、第3図は同
じく側面図である。 1…シリンダヘッド、2…カムシャフト、3…シリンダ
ヘッドカバー、4…ケーシング、5…カムスプロケッ
ト、13…切欠部、14…シール面、17…シール部
材、20…切欠部、21…シール面、22…副カバー部
材、25…シール部材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】カム位相角度可変装置の略円筒状ケーシン
    グがカムシャフトの前端に装着されるとともに、このケ
    ーシングの後端側にカムスプロケットが設けられ、かつ
    シリンダヘッド前端壁の内側にチェーン室が形成されて
    なる内燃機関において、上記カムシャフトを支持するシ
    リンダヘッドと該シリンダヘッド上面を覆うシリンダヘ
    ッドカバーとの接合面を、カムシャフトの略中心を通る
    ように設定し、上記シリンダヘッドの前端壁上縁に、周
    縁にシール面を備えた適宜な形状の切欠部を形成すると
    ともに、上記シリンダヘッドカバーの前端壁下縁に、内
    周に適宜な幅のシール面を備えた半円形切欠部を形成
    し、かつ両切欠部を通して突出したケーシングを覆うよ
    うに副カバー部材をシリンダヘッド前端面に着脱可能に
    取り付け、この副カバー部材上側の半円筒面とシリンダ
    ヘッドカバー側の切欠部内周のシール面とを、シリンダ
    ヘッドカバー用シール部材の一部を介して接合させたこ
    とを特徴とするシリンダヘッド端部のシール構造。
JP1988132408U 1988-10-11 1988-10-11 シリンダヘッド端部のシール構造 Expired - Lifetime JPH0612240Y2 (ja)

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JPH0252946U JPH0252946U (ja) 1990-04-17
JPH0612240Y2 true JPH0612240Y2 (ja) 1994-03-30

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