JPH06121550A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JPH06121550A
JPH06121550A JP29216992A JP29216992A JPH06121550A JP H06121550 A JPH06121550 A JP H06121550A JP 29216992 A JP29216992 A JP 29216992A JP 29216992 A JP29216992 A JP 29216992A JP H06121550 A JPH06121550 A JP H06121550A
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JP
Japan
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electrode
electrostatic actuator
stator
mover
insulating
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JP29216992A
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English (en)
Inventor
Shinji Konno
信次 今野
Hisashi Fukuyama
尚志 福山
Takeshi Tanaka
猛 田中
Daisuke Oba
大祐 大場
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Asmo Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】固定子上に移動子を確実に保持でき、しかも、
移動子の蛇行移動を防止し得るように改良された静電ア
クチュエータを提供する。 【構成】絶縁性支持体(1)に電極(2)を所定間隔で
並べた固定子(3)と絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷
を付与した移動子(6)とが接するように配置されて成
る静電アクチュエータにおいて、連続する補助電極(1
0)、(11)を、補助電極(10)、(11)に電圧
を印加することよって生じる静電作用が移動子(6)に
及ぶ位置であって、上記の電極(2)と異なる方向に設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電アクチュエータに
関するものであり、詳しくは、固定子と移動子とから成
り、固定子上に移動子を確実に保持でき、しかも、移動
子の蛇行移動を防止し得るように改良された静電アクチ
ュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電アクチュエータは、絶縁性支持体に
電極を所定間隔で並べた固定子と絶縁性フイルムのよう
な絶縁性薄葉体に抵抗体層を設けた移動子とから成り、
固定子と当該移動子とが接するように配置されて構成さ
れる。そして、静電気の作用により、移動子を瞬間的に
浮上させて摩擦を防止しながら移動させるものである
(平成元年度電気学会全国大会講演予稿集6−191,
特開平2−285978号公報等)。
【0003】静電アクチュエータは、電極やギャップの
寸法を小さくすることにより、力密度を大きくでき、ま
た、小型化し易いという特徴を有する。そのため、静電
アクチュエータは、ワードプロセッサーやファクシミリ
等における用紙搬送機構のような小型駆動装置、その他
の微小な機械システムの駆動装置として応用されること
が期待されている。
【0004】図3(a)〜(d)は、移動子を絶縁性フ
イルムにて構成した静電アクチュエータ(静電フイルム
アクチュエータ)の駆動原理の説明図であり、図中、
(1)は絶縁性支持体、(2)は帯状電極、(3)は固
定子、(4)は絶縁性フイルム、(5)は抵抗体層、
(6)は移動子、(7)〜(9)は電線を示す。
【0005】先ず、図3(a)に示すように、電線
(7)に正、電線(8)に負の電圧を印加する。これに
より、電線(7)に接続した電極に存する電荷と電線
(8)に接続した電極に存する電荷の電位差により、
抵抗体層(5)に電流が流れ、移動子(6)の絶縁性フ
イルム(4)と抵抗体層(5)の境界に電荷が誘導され
て平衡状態となる。この電荷は、説明の便宜上、図3
(b)の点線で示した鏡像電荷、で置き換えること
が出来る。そして、この電荷、の極性は、それぞれ
電荷、の極性と異なるため、図3(b)の状態では
移動子(6)は固定子(3)に吸引されている。
【0006】次に、図3(c)に示すように、電線
(7)に負、電線(8)に正、電線(9)に負の電圧を
印加する。これにより、電極内の電荷は、瞬時に移動で
きるが、移動子(6)の誘導電荷は、抵抗体層(5)の
抵抗値が高いために直ぐには移動できない。その結果、
移動子(6)と固定子(3)の間には反発力が発生す
る。反発力により、固定子(3)と移動子(6)の間の
摩擦が減少し、そして、電線(9)に電圧を印加した結
果生じる負の電荷と正の誘導電荷(鏡像電荷で言えば
)の吸引力により、移動子(6)には右方向の駆動力
が発生する。
【0007】図3(d)は、上記の駆動力により、移動
子(6)が電極1ピッチ分右方向に移動した結果を示し
ている。移動子(6)を左方向に移動させる場合には、
電線(9)に正の電圧を印加すればよい。そして、上記
の電極1ピッチ毎の移動操作における印加電圧パターン
(図3(c)に示すパターン)は、図3(a)に示す状
態とは逆符号の電圧を電線(7)、(8)に印加するパ
ターンであることから、図3(c)における誘導電荷
(鏡像電荷で言えば、及び)は減衰することにな
る。
【0008】従って、移動子(6)を右方向に電極1ピ
ッチ毎に連続移動させるには、電荷充電操作と移動操作
とを繰り返す必要があり、例えば、以下の表1に例示す
るようなパターンの電圧を繰り返し印加する必要であ
る。表1に例示した電圧パターンは、1サイクルの電圧
パターンであり、(G)は電圧を印加してない状態(ア
ース状態)を示し、(C1 )〜(C2 )及び(A1)〜
(A3 )は、それぞれ、電荷充電操作、移動操作を示
し、(C1 )は図3(a)に示す状態、(A1 )は図3
(c)に示す状態である。
【0009】
【表1】 1 1 2 2 3 3 (1サイクル) 電線(7) + − G − − + (8) − + + − G − (9) G − − + + −
【0010】そして、駆動電圧のパターンは、例えば、
3相構造の電極の場合は、表1に例示するように、アー
ス状態を適宜のタイミングで設けて電荷充電操作と移動
操作とを繰り返し得るパターンであれば、各種のパター
ンを採用することが出来、例えば、表1に例示するパタ
ーンにおいて、(C2 )と(C 3)とを省略したパター
ンを採用することも出来る。
【0011】静電アクチュエータを電極1ピッチ毎に安
定に連続移動させるには、移動子(6)(抵抗体層
(5))の表面固有抵抗率は、1012〜1015Ω/□の
範囲でなければならないとされている。その理由は次の
通りである。すなわち、移動子(6)の表面固有抵抗が
大きい場合には電荷充電に比較的長い時間を要し、小さ
い場合には誘導された電荷が瞬時に減衰する。ところ
が、図3に示した静電アクチュエータの場合には、移動
子を構成する絶縁性フイルムの抵抗値が大き過ぎるため
に、上記のような抵抗体層を当該絶縁性フイルムに設け
て僅かな導電性を付与する必要がある。なお、当然では
あるが、図3に示した公知の静電アクチュエータにおい
て、絶縁性フイルム(4)の代わりに、これと同程度の
抵抗値を有する他の絶縁性薄葉体を使用してもよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来公
知の静電アクチュエータには、実用上、次のような問題
がある。 (1)静電アクチュエータを移動子の移動方向軸に対し
て回転する方向に傾けて使用する場合、移動子が重力に
より固定子から滑り落ちる。例えば、移動子を左右に移
動させながら静電アクチュエータを垂直に立てた場合、
移動子が重力により固定子から滑り落ちる。勿論、移動
子が垂直方向に移動する場合は、移動のための静電作用
が重力より大きいために移動子が重力により固定子から
滑り落ちることはない。 (2)静電アクチュエータを傾斜させて使用する場合、
駆動を停止すると固定子上に移動子を保持出来ないた
め、その再駆動に支障を来す。 (3)静電アクチュエータを長時間駆動した場合、移動
子と固定子との間の摩擦ムラ等が生じるため、移動子が
蛇行し始める。 本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目
的は、固定子上に移動子を確実に保持でき、しかも、移
動子の蛇行移動を防止し得るように改良された静電アク
チュエータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた固定子と絶
縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子とが接するよ
うに配置されて成る静電アクチュエータにおいて、連続
する補助電極を、当該補助電極に電圧を印加することよ
って生じる静電作用が移動子に及ぶ位置であって、上記
の電極と異なる方向に設けたことを特徴とする静電アク
チュエータに存する。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
静電アクチュエータの基本的構成は、図3において、移
動子(6)の構成材料が絶縁性フィルムに限定されず、
また、移動子の構成がこれに抵抗体層を設けたものに限
定されない点を除き、同図に示した公知の静電アクチュ
エータと同じである。従って、以下の説明においては、
便宜上、図3中の(4)を絶縁性薄葉体として図3を参
照する。
【0015】本発明の静電アクチュエータは、絶縁性支
持体(1)に電極(2)を所定間隔で並べた固定子
(3)と絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与した移
動子(6)から成る。
【0016】先ず、固定子について説明する。固定子
(3)を構成する絶縁性支持体(1)は、絶縁性材料よ
り成るフィルムやシート等より構成される。絶縁性材料
としては、特に制限はなく、絶縁性の良好な各種の合成
樹脂、セラミックス、ガラス等を使用することが出来
る。合成樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビ
ニルアルコール系樹脂等が挙げられる。好ましい絶縁性
樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂である。
【0017】絶縁性支持体(1)に設けられる電極
(2)は、絶縁性支持体(1)の表面に並べて設けて
も、または、絶縁性支持体(1)の中に埋設して設けて
もよい。そして、電極間の絶縁性を向上させるために
は、電極(2)の表面に絶縁層を形成し、絶縁性支持体
(1)と絶縁層との間に電極(2)を埋設するのがよ
い。電極(2)の埋設方法は、絶縁性の高い合成樹脂を
塗布する方法、絶縁性合成樹脂フイルム(カバーフイル
ム)を積層する方法が挙げられる。さらには、これらの
各方法を適宜組み合わせて使用することも出来る。
【0018】電極(2)の間隔は、特に限定されるもの
ではないが、通常0.1〜2mmであり、静電アクチュ
エータの発生力、駆動電圧等の駆動性能を向上させるた
めには電極間隔の微細化が望ましい。そして、電極
(2)としては、通常、帯状電極が採用されるが、ドッ
ト型電極であってもよい。また、電極(2)の構造は、
通常、3相構造が基本的であるが、これに限られず、3
n(nは整数)構造であってもよい。また、電極(2)
の形成方法は、特に制限されないが、スクリーン印刷方
法が安価で好ましい。この場合、電極材料としての導電
性インクは、スクリーンメッシュに合うように適宜の粘
度に調整されて使用される。
【0019】次に、移動子(6)について説明する。移
動子(6)を構成する絶縁性薄葉体(4)は、好適に
は、固定子(3)を構成する前記の絶縁性樹脂と同様の
合成樹脂より構成されるが、斯かる合成樹脂と同程度の
抵抗値を有するガラス又はセラミックスにて構成するこ
とも出来る。そして、絶縁性薄葉体(4)を合成樹脂フ
イルムで構成する場合、特に好ましいフイルムは、密
度、曲げ弾性率、耐皺性等の点から、ポリエステルフイ
ルム、例えば、ポリエチレンテレフタレートフイルムで
ある。
【0020】絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与す
る方法は、図3に示した公知の静電フイルムアクチュエ
ータと同様に、絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を
設ける方法が挙げられる。具体的には、例えば、絶縁性
薄葉体(4)の表面に帯電防止効果の弱い帯電防止剤を
塗布する方法等を使用し得る。この場合、抵抗体層
(5)の表面固有抵抗率は1012〜1015Ω/□の範
囲、好ましくは1014Ω/□前後にすることが必要であ
る。そして、抵抗体層(5)を設ける方向は、移動子
(6)の固定子(3)と接する面または他方の面の何れ
であってもよいが、後者の面上が好ましい。
【0021】また、絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を
付与する方法は、上記の方法に限られず、当業者にとっ
て自明の各種の他の方法を採用し得る。例えば、絶縁性
薄葉体(4)を絶縁性フイルムで構成する場合には、カ
ーボンブラック等の導電性物質を練り込んで絶縁性薄葉
体(4)自体を上記と同様の抵抗率を有する抵抗体とす
る方法、絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方法、
イオン発生装置を利用する方法、絶縁性薄葉体(4)に
エレクトレット材料を利用する方法等が挙げられる。
【0022】絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方
法は、特に図示しないが、図3において、電線(7)及
び(8)に対応する2相構造の帯状電極を固定子の帯状
電極(2)と対応させて設け、これらの電線に常時正負
の電圧を印加する方法であって、各帯状電極に存する正
負の電荷を鏡像電荷及びの代わりに利用する方法で
ある。また、イオン発生装置を利用する方法は、固定子
(3)に接して絶縁性薄葉体(4)を配置し、電線
(7)、電線(8)に正負の電圧を印加して電荷を誘導
した後、除電器として知られているイオン発生装置(針
電極に交流電圧を印加してコロナ放電を起こさせ、生じ
た正負のイオン風を送風機にて帯電物体に当てるように
なされた装置)からのイオン風を絶縁性薄葉体(4)の
表面に当てる方法であって、絶縁性薄葉体(4)の表面
に形成されたイオン化空気層を鏡像電荷及びの代わ
りに利用する方法である。そして、イオン発生装置とし
ては、「静電気ハンドブック」(静電気学会偏、オーム
社出版、第1版819頁以降)に記載の各種の除電器を
使用することが出来る。なお、絶縁性薄葉体(4)に帯
状電極を設ける場合は、前述のスクリーン印刷法を採用
するのがよい。
【0023】絶縁性薄葉体(4)の厚さは、当該絶縁性
薄葉体に電荷を付与する方法によって静電アクチュエー
タの発生力が異なるために一概には決定できないが、通
常は10μm以上とされる。そして、電荷を付与する方
法として絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を設ける
方法を採用した場合には、10〜200μmの範囲とす
るのが好ましい。また、電荷の付与が何れの方法で行わ
れる場合においても、絶縁性薄葉体(4)の厚さは、絶
縁性支持体(1)に並べた帯状電極(2)の間隔をPと
し、帯状電極(2)の表面と絶縁性薄葉体(4)と抵抗
体層(5)(絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設けた場
合は当該帯状電極、イオン化空気層を形成した場合はそ
れ自体)との境界面との距離をGとした場合、0.15
<G/P<0.4の関係を満足する範囲とするのが好ま
しい。
【0024】本発明の最大の特徴は、連続する補助電極
(10)、(11)を、当該補助電極に電圧を印加する
ことよって生じる静電作用が移動子(6)に及ぶ位置で
あって、上記の電極(2)と異なる方向に設けた点にあ
る。
【0025】先ず、図1に基づいて補助電極(10)、
(11)の作用を説明する。図1は、本発明の静電アク
チュエータにおける補助電極の作用を示す説明図、図2
は、本発明の静電アクチュエータにおける補助電極の形
成状態を示す平面図である。これらの図は、固定子
(3)を構成する絶縁性支持体(1)の電極(2)を形
成した面の反対側の表面の両サイドに、電極(2)と直
交する方向に帯状の補助電極(10)、(11)を形成
した状態を示している。
【0026】補助電極(10)、(11)のそれぞれに
正、負の電圧を印加すると、前述の静電アクチュエータ
の場合と同様に、移動子(6)の絶縁性フイルム(4)
と抵抗体層(5)との境界に電荷が誘導される。この誘
導電荷は、図1中に点線で示した鏡像電荷で表すことが
出来る。そして、この電荷、の極性は、それぞれの
補助電極の極性、と異なるため、図1に示した状態
では、移動子(6)は固定子(3)の両サイドにてに吸
引されている。従って、図3に示した要領で静電アクチ
ュエータを駆動させている際、補助電極(10)、(1
1)のそれぞれに正、負の電圧を連続して印加しておけ
ば、補助電極(10)、(11)による上記の吸引力
は、移動子(6)の移動に対して案内機構的に作用す
る。その結果、静電アクチュエータを如何なる傾斜状態
で使用しても移動子(6)が重力により固定子(3)か
ら滑り落ちることがなく、また、固定子(3)上に移動
子(6)が確実に保持されて再駆動の際に支障を来すこ
ともなく、また、移動子(6)の蛇行移動が防止され
る。
【0027】補助電極(10)、(11)は、図2に示
すように、電極(2)と異なる方向に連続する状態で形
成すればよい。補助電極の前記の作用は、電極(2)と
直交する方向に補助電極(10)、(11)を形成した
場合に効果的に発揮されるが、例えば、45°等の任意
の異なる方向であってもよい。また、補助電極の形成面
は、電極(2)を形成した面と同一面であってもよい
が、絶縁性の観点から、電極(2)を形成した面の反対
側の面が好ましい。
【0028】また、補助電極の形状としては、電極
(2)と同様に、通常、帯状電極が採用されるが、連続
的に設けられたドット型電極などであってもよい。ま
た、電極構造は、通常、2n(nは整数)構造が基本的
であるが、これに限られず、n(nは整数)構造であっ
てもよい。そして、スクリーン印刷方法によって形成す
るのが安価で好ましい。 本発明において、補助電極
(10)、(11)を設ける位置は、その静電作用が移
動子(6)に及ぶ位置で有れば、固定子(3)に限定さ
れない。例えば、静電アクチュエータをケースに等に収
納して使用する場合は、ケースに補助電極(10)、
(11)を設けることも出来る。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例1 (1)固定子の作成 125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(P
ETフィルム)表面に、市販のスクリーンマスクと導電
性銀インクを使用したスクリーン印刷法により、図2に
示すような帯状電極(2)を幅0.2mm、ピッチ0.
4mmとなるように形成した。
【0030】次に、帯状電極(2)の表面にポリエステ
ル樹脂を乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布して
絶縁層を設け、更に、その表面にカバーフイルム(厚さ
25μmのPETフィルム)を載置して固定子とした。
そして、図2に示すように、上記の固定子の電極(2)
を形成した面の反対側のPETフィルム表面の両サイド
に電極(2)と直交する方向の帯状の補助電極(1
0)、(11)を幅0.2mm、ピッチ1.5mmとな
るように形成した。上記の固定子のサイズは、150m
m×150mmとした。
【0031】(2)移動子の作製 厚さ25μmのPETフィルムの片面に帯電防止効果の
弱い帯電防止剤をスプレー塗布して抵抗体層を形成する
ことにより、移動子を形成した。なお、抵抗体層の表面
固有抵抗率は、2×1014Ω/□であった。そして、上
記の移動子の抵抗体層側の面に厚さ150μmのPET
フィルムを載置した。上記の移動子のサイズは、10c
m×15cmとした。
【0032】(3)静電アクチュエータの作製 上記の(1)で作製した固定子と上記(2)で作製した
移動子とを重ね合わせて本発明の静電アクチュエータを
作製した。配置は、移動子のPETフィルムの抵抗体層
を形成していない側と固定子に載置したカバーフイルム
とが接するように行い、固定子と移動子との間には粒径
10μmのガラスビーズを散在させた。
【0033】(4)静電アクチュエータの駆動試験 以下の表2に示す駆動条件を採用し、図3(a)〜
(d)に示す要領に従って、静電アクチュエータの駆動
させた。そして、静電アクチュエータを図2における仰
角方向に垂直に立てて駆動した結果、移動子が重力方向
に滑り落ちることもなく、また、移動子は蛇行せずに連
続的に移動出来た。
【0034】
【表2】 <駆動条件> 初期充電時間 :2s 充電時間 :45ms 移動時間 :5ms 駆動周波数 :20Hz 駆動電圧 :±500V 移動距離 :12mmの往復駆動 補助電極印加電圧:±700V
【0035】比較例 実施例1において、固定子に補助電極を形成していない
点を除き、実施例1と同一に構成された静電アクチュエ
ータについて、実施例1と同様の駆動試験を行った。そ
して、静電アクチュエータを図2における仰角方向に垂
直に立てて駆動した結果、移動子が重力方向に滑り落ち
るのが観察された。
【0036】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、固定子上
に移動子を確実に保持でき、しかも、移動子の蛇行移動
を防止し得るように改良された静電アクチュエータが提
供される。よって、本発明は、静電アクチュエータの実
用化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電アクチュエータにおける補助電極
の作用を示す説明図である。
【図2】本発明の静電アクチュエータにおける補助電極
の形成状態を示す平面図である。
【図3】静電アクチュエータの駆動原理の説明図であ
る。
【符号の説明】
(1):絶縁性支持体 (2):帯状電極 (3):固定子 (4):絶縁性フイルム又は絶縁性薄葉体 (5):抵抗体層 (6):移動子 (7):電線 (9):電線 (10):補助電極 (11):補助電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 猛 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内 (72)発明者 大場 大祐 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた
    固定子と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子と
    が接するように配置されて成る静電アクチュエータにお
    いて、連続する補助電極を、当該補助電極に電圧を印加
    することよって生じる静電作用が移動子に及ぶ位置であ
    って、上記の電極と異なる方向に設けたことを特徴とす
    る静電アクチュエータ。
JP29216992A 1992-10-06 1992-10-06 静電アクチュエータ Pending JPH06121550A (ja)

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