JPH09121564A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JPH09121564A
JPH09121564A JP30348595A JP30348595A JPH09121564A JP H09121564 A JPH09121564 A JP H09121564A JP 30348595 A JP30348595 A JP 30348595A JP 30348595 A JP30348595 A JP 30348595A JP H09121564 A JPH09121564 A JP H09121564A
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JP
Japan
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electrostatic actuator
particles
hydrophobic
insulating
mover
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP30348595A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Kimura
恒夫 木村
Shinji Konno
信次 今野
Hisashi Fukuyama
尚志 福山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kasei Optonix Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より円滑に駆動し得る様に改良され且つ優れた
耐久性を有するた静電アクチュエータを提供する。 【解決手段】絶縁性支持体上(1)に相互に絶縁されて
所定方向に且つ所定の間隔で配置された複数の駆動電極
(2)を備えた第1の部材(3):と絶縁性薄葉体
(4)に正負の電荷を付与した第2の部材(6)とが接
する様に配置されており、上記の駆動電極への印加電圧
の切り替えにより生じる第1の部材と第2の部材との間
の静電気の作用による吸引・反発力によって上記の両者
を相対移動させるための駆動手段を具備して成る静電ア
クチュエータにおいて、第1の部材(3)と第2の部材
(6)との対向面の間に疎水性または撥水性の固体微粒
子を介在させて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電アクチュエー
タに関するものであり、詳しくは、より円滑に駆動し得
る様に改良され且つ優れた耐久性を有するた静電アクチ
ュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電アクチュエータは、絶縁性支持体上
に相互に絶縁されて所定方向に且つ所定の間隔で配置さ
れた複数の駆動電極を備えた第1の部材と絶縁性薄葉体
に正負の電荷を付与した第2の部材とが接する様に配置
されており、上記の駆動電極への印加電圧の切り替えに
より生じる第1の部材と第2の部材との間の静電気の作
用による吸引・反発力によって上記の両者を相対移動さ
せるための駆動手段を具備して構成される(特開平2−
285978号公報など参照)。
【0003】上記の静電アクチュエータは、電極やギャ
ップの寸法を小さくすることにより、力密度を大きく出
来、また、小型化し易いという特徴を有する。そのた
め、静電アクチュエータは、ワードプロセッサーやファ
クシミリ等における用紙搬送機構の様な小型駆動装置、
その他の微小な機械システムの駆動装置として応用され
ることが期待されている。
【0004】図1(a)〜(d)は、本発明の理解を容
易にするために添付された静電アクチュエータの駆動原
理の説明図であり、具体的には、絶縁性フイルムにて第
1の部材(移動子)を構成した静電アクチュエータ(静
電フイルムアクチュエータ)の駆動原理の説明図であ
る。図中、符号(1)は絶縁性支持体、(2)は帯状電
極、(3)は第2の部材(固定子)、(4)は絶縁性フ
イルム、(5)は抵抗体層、(6)は移動子、(7)〜
(9)は電線を示す。
【0005】先ず、図1(a)に示す様に、電線(7)
に正、電線(8)に負の電圧を印加する。これにより、
電線(7)に接続した電極に存する電荷と電線(8)
に接続した電極に存する電荷の電位差により、抵抗体
層(5)に電流が流れ、移動子(6)の絶縁性フイルム
(4)と抵抗体層(5)の境界に電荷が誘導されて平衡
状態となる。この電荷は、説明の便宜上、図1(b)の
点線で示した鏡像電荷で置き換えることが出来る。そし
て、この電荷、の極性は、それぞれ電荷、の極
性と異なるため、図1(b)の状態では移動子(6)は
固定子(3)に吸引されている。
【0006】次に、図1(c)に示す様に、電線(7)
に負、電線(8)に正、電線(9)に負の電圧を印加す
る。これにより、電極内の電荷は、瞬時に移動できる
が、移動子(6)の誘導電荷は、抵抗体層(5)の抵抗
値が高いために直ぐには移動できない。その結果、移動
子(6)と固定子(3)の間には反発力が発生する。反
発力が発生することにより、固定子(3)と移動子
(6)の間の摩擦が減少し、電線(9)に電圧を印加し
た結果生じる負の電荷と正の誘導電荷(鏡像電荷で言
えば)により、右方向の駆動力が発生する。
【0007】図1(d)は、上記の駆動力により、移動
子(6)が電極1ピッチ分右方向に移動した結果を示し
ている。移動子(6)を左方向に移動させる場合には、
電線(9)に正の電圧を印加すればよい。そして、上記
の電極1ピッチ毎の移動操作における印加電圧パターン
(図1(c)に示すパターン)は、図1(a)に示す状
態とは逆符号の電圧を電線(7)、(8)に印加するも
のであるから、図1(c)における誘導電荷(鏡像電荷
で言えば、及び)は減衰することになる。
【0008】従って、移動子(6)を右方向に電極1ピ
ッチ毎に連続移動させるには、電荷充電操作と移動操作
とを繰り返す次の様なパターンの電圧を繰り返し印加す
ることが必要である。なお、以下の表1に例示した電圧
パターンは、1サイクルの電圧パターンであり、(G)
は電圧を印加してない状態を示し、(C)及び(A)
は、それぞれ、電荷充電操作、移動操作を示し、最初の
(C)は図1(a)に示す状態、最初の(A)は図1
(c)に示す状態である。
【0009】
【表1】
【0010】そして、静電アクチュエータを電極1ピッ
チ毎に安定に連続駆動させるには、移動子(6)(抵抗
体層(5))の表面固有抵抗率は、1012〜1015Ω/
□の範囲でなければならないとされている。その理由は
次の通りである。すなわち、移動子(6)の表面固有抵
抗が大きい場合には電荷充電に比較的長い時間を要し、
小さい場合には誘導された電荷が瞬時に減衰する。とこ
ろが、図1に示した静電アクチュエータの場合には、移
動子を構成する絶縁性フイルムの抵抗値が大き過ぎるた
め、上記の様な抵抗体層を当該絶縁性フイルムに設けて
僅かな導電性を付与する必要がある。なお、図1に示し
た公知の静電アクチュエータにおいて、絶縁性フイルム
(4)の代わりに、これと同程度の抵抗値を有する他の
絶縁性薄葉体を使用してもよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、静電ア
クチュエータは、未だ研究段階にあり、実用化のために
は、各要素の詳細を検討しなければならない状況にあ
る。特に、第1の部材と第2の部材との相対移動を如何
にしてより円滑に行わせるかが重要である。
【0012】特開平4−340371号公報には、第1
の部材と第2の部材との対向面(摺動面)に無機粒子ま
たは有機粒子によって凹凸パターンを形成する方法が提
案されている。しかしながら、斯かる方法では、静電ア
クチュエータを長時間連続駆動させた場合に、第1の部
材と第2の部材との摺動面が摩耗して摩擦力が大きくな
って作動不良が起こり易く、しかも、無機粒子または有
機粒子が次第に凝集して摺動面に傷が発生し易いと言う
欠点がある。
【0013】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、より円滑に駆動し得る様に改良され
且つ優れた耐久性を有するた静電アクチュエータを提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、絶縁性支持体上に相互に絶縁されて所定方向に且つ
所定の間隔で配置された複数の駆動電極を備えた第1の
部材と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した第2の部材
とが接する様に配置されており、上記の駆動電極への印
加電圧の切り替えにより生じる第1の部材と第2の部材
との間の静電気の作用による吸引・反発力によって上記
の両者を相対移動させるための駆動手段を具備して成る
静電アクチュエータにおいて、第1の部材と第2の部材
との対向面の間に疎水性または撥水性の固体微粒子を介
在させて成ることを特徴とする静電アクチュエータに存
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明を
詳細に説明する。本発明の静電アクチュエータの基本的
構成は、図1において、移動子(6)の構成材料が絶縁
性フイルムに限定されず、また、移動子の構成がこれに
抵抗体層を設けたものに限定されない点を除き、同図に
示した公知の静電アクチュエータと同じである。従っ
て、以下の説明においては、便宜上、図1中の(4)を
絶縁性薄葉体として図1を参照する。本発明静電アクチ
ュエータは、絶縁性支持体(1)に帯状電極(2)を所
定間隔で並べた第1の部材(固定子)(3)と絶縁性薄
葉体(4)に正負の電荷を付与した第2の部材(移動
子)(6)から成る。
【0016】先ず、固定子(3)について説明する。固
定子(3)を構成する絶縁性支持体(1)は、絶縁性材
料より成るフイルムやシート等より構成される。絶縁性
材料としては、特に制限はなく、絶縁性の良好な各種の
合成樹脂、セラミックス、ガラス等を使用することが出
来る。絶縁性樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリビニルアルコール系樹脂などが挙げられる。好まし
い絶縁性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂で
ある。
【0017】絶縁性支持体(1)に設けられる帯状電極
(2)は、絶縁性支持体(1)の表面に並べて設けて
も、または、絶縁性支持体(1)の中に埋設して設けて
もよい。そして、帯状電極(2)を設けた絶縁性支持体
(1)の上には、絶縁性を向上させるため、絶縁性カバ
ーフイルムを積層するのが好ましい。また、帯状電極
(2)の間隔は、特に限定されるものではないが、通常
0.1〜2mmであり、静電アクチュエータの発生力、
駆動電圧などの駆動性能を向上させるためには帯状電極
間隔の微細化が望ましい。
【0018】次に、移動子(6)について説明する。移
動子(6)を構成する絶縁性薄葉体(4)は、好適に
は、固定子(3)を構成する前記の絶縁性樹脂と同様の
合成樹脂より構成されるが、斯かる合成樹脂と同程度の
抵抗値を有するガラス又はセラミックスにて構成するこ
とも出来る。そして、絶縁性薄葉体(4)を絶縁性フイ
ルムで構成する場合、特に好ましいフイルムは、密度、
曲げ弾性率、耐皺性などの点からポリエチレンテレフタ
レートフイルム、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
フイルムの様なポリエステルフイルムである。
【0019】絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与す
る方法は、図1に示した公知の静電フイルムアクチュエ
ータと同様に、絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を
設ける方法が挙げられる。具体的には、例えば、絶縁性
薄葉体(4)の表面に帯電防止効果の弱い帯電防止剤を
塗布する方法などを使用し得る。この場合、抵抗体層
(5)の表面固有抵抗率は、通常1012〜1015Ω/□
の範囲、好ましくは1014Ω/□前後にすることが必要
である。そして、抵抗体層(5)設ける方向は、移動子
(6)の固定子(3)と接する面または他方の面の何れ
であってもよいが、後者の面上が好ましい。
【0020】また、絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を
付与する方法は、上記の方法に限られず、当業者にとっ
て自明の各種の他の方法を採用し得る。例えば、絶縁性
薄葉体(4)を絶縁性フイルムで構成する場合には、カ
ーボンブラック等の導電性物質を練り込んで絶縁性薄葉
体(4)自体を上記と同様の抵抗率を有する抵抗体とす
る方法、絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方法、
イオン発生装置を利用する方法、絶縁性薄葉体(4)に
エレクトレット材料を利用する方法などが挙げられる。
【0021】絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方
法は、特に図示しないが、図1において、電線(7)及
び(8)に対応する2相構造の帯状電極を固定子の帯状
電極(2)と対応させて設け、これらの電線に常時正負
の電圧を印加する方法であって、各帯状電極に存する正
負の電荷を鏡像電荷及びの代わりに利用する方法で
ある。また、イオン発生装置を利用する方法は、固定子
(3)に接して絶縁性薄葉体(4)を配置し、電線
(7)、電線(8)に正負の電圧を印加して電荷を誘導
した後、除電器として知られているイオン発生装置(針
電極に交流電圧を印加してコロナ放電を起こさせ生じた
正負のイオン風を送風機にて帯電物体に当てる様になさ
れた装置)からのイオン風を絶縁性薄葉体(4)の表面
に当てる方法であって、絶縁性薄葉体(4)の表面に形
成されたイオン化空気層を鏡像電荷及びの代わりに
利用する方法である。そして、イオン発生装置として
は、「静電気ハンドブック」(静電気学会偏、オーム社
出版、第1版819頁以降)に記載の各種の除電器を使
用することが出来る。
【0022】絶縁性薄葉体(4)の厚さは、当該絶縁性
薄葉体に電荷を付与する方法によって静電アクチュエー
タの発生力が異なるために一概には決定できないが、通
常は10μm以上とされる。そして、電荷を付与する方
法として絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を設ける
方法を採用した場合には、10〜200μmの範囲とす
るのが好ましい。また、電荷の付与が何れの方法で行わ
れる場合においても、絶縁性薄葉体(4)の厚さは、絶
縁性支持体(1)に並べた帯状電極(2)の間隔をPと
し、帯状電極(2)の表面と絶縁性薄葉体(4)と抵抗
体層(5)(絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設けた場
合は当該帯状電極、イオン化空気層を形成した場合はそ
れ自体)との境界面との距離をGとした場合、0.15
<G/P<0.4の関係を満足する範囲とするのが好ま
しい。
【0023】本発明の静電アクチュエータの特徴は、第
1の部材(固定子)と第2の部材(移動子)との対向面
の間に疎水性または撥水性の固体微粒子を介在させた点
にある。疎水性または撥水性の固体微粒子としては、フ
ッ素系樹脂微粒子が好適に使用されるが、その他の物
質、例えば、ガラス、シリカ、アルミナ、ジルコニア等
の酸化物から成る無機微粒子、または、ポリエステル、
ナイロン、ポリカーボネート等の合成樹脂から成る有機
微粒子であっても、その表面に公知の疎水化または撥水
化処理を施すことにより、フッ素系樹脂微粒子と同様に
使用することが出来る。疎水化または撥水化処理には、
シランカップリング剤を初めとする各種のカップリング
剤などを使用することが出来る。
【0024】なお、親水性の固体微粒子を使用した場合
は、固体微粒子表面で水分の吸着があるため、経時と共
に次第に固体微粒子が凝集して局在化し、その結果、静
電アクチュエータの駆動に支障を来たし、しかも、固定
子と移動子との各対向表面に局所的に擦り傷の発生と透
明度の低下が認められて商品価値が低下する。これに対
し、疎水性または撥水性の固体微粒子の場合は、粒子の
凝集が起こり難く、特に、後述する平均粒径が3μm以
上の固体微粒子や単分散系の固体微粒子の場合は、粒子
の凝集が一層起こり難い。
【0025】また、上記の固体微粒子としては、球形状
微粒子が最も好ましいが、転動可能な形状の粒子、例え
ば、円柱状微粒子などは、十分に使用することが出来
る。そして、固体微粒子の大きさは、その材質や形状な
どによって異なるが、概略の平均粒径として3〜30μ
mの範囲が好ましい。平均粒径が3μm未満の場合は、
固定子および/または移動子への付着性か強くなって固
体微粒子の転動が不十分となり易く、また、平均粒径が
30μmを超える場合は、静電アクチュエータを傾斜ま
たは垂直状態で使用した場合に低い位置に固体微粒子が
集まる等の不都合を生じ易い。
【0026】単分散の程度としては、[d25/d75]が
通常1.0〜1.5、好ましくは1.0〜1.3、更に
好ましくは1.0〜1.2とされる。ここに、[d25
75]は次の様に測定される値である。すなわち、電子
顕微鏡による写真法で約1000個の粒子の粒径を測定
し、大粒子側からその体積を積算し、総体積に対し、2
5%時の粒径を[d25]とし、75%時の粒径を
[d75]とし、その比[d25/d75]によって粒度分布
のシャープさを示す。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
【0028】実施例1 先ず、ポリエチレンテレフタレートフイルム(ダイアホ
イル社製「Sタイプ」厚さ25μm)の片方の面に帯電
防止効果の弱い帯電防止剤をスプレー塗布することによ
り抵抗体層を形成してA4サイズの移動子を製作した
(抵抗体層の表面抵抗率1×1014Ω/□)。
【0029】次に、厚さ125μmのポリエチレンテレ
フタレートフイルムの表面に、幅0.1mm、ピッチ
0.2mmの帯状電極を形成し、当該帯状電極の表面
に、厚さ10μmのポリエステル樹脂絶縁層を設けた
後、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフイル
ムから成るカバーフイルムを絶縁性の接着剤によって積
層してA4サイズの固定子を製作した。
【0030】上記の固定子と移動子とを移動子の抵抗体
層を形成していない側と固定子のカバーフイルム側とが
接する様に配置すると共に両者の対向面の間に疎水化処
理した平均粒径10μmの球形ガラスビーズを散在させ
て静電アクチュエータを構成した。疎水化処理は、シラ
ンカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製の「SZ6079」:ヘキサメチルシラザン)
によって行った。
【0031】上記の様にして作製された本発明の静電ア
クチュエータを図1(a)〜図1(d)に示す要領に従
って以下の表2に示す駆動条件で駆動させた結果、何ら
問題なく3時間連続駆動した。また、固定子と移動子と
の各対向表面には擦り傷の発生は全く認められなかっ
た。
【0032】
【表2】<駆動条件> 初期充電時間:1s 充電時間 :9ms 移動時間 :1ms 駆動周波数 :1000Hz 駆動電圧 :±500v 移動距離 :20mm
【0033】比較例1 実施例1において、球形ガラスビーズを疎水化処理する
ことなく使用した以外は、実施例1と同様にして静電ア
クチュエータを作製し、実施例1と同一条件で駆動試験
を行った結果、3時間連続駆動するものの、経時と共に
次第にガラスビーズが凝集して局在化し、固定子と移動
子との各対向表面に局所的に傷の発生と透明度の低下が
認められた。
【0034】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、より円滑
に駆動し得る様に改良され且つ優れた耐久性を有して擦
り傷の発生が防止された静電アクチュエータが提供さ
れ、本発明は、静電アクチュエータの実用化に寄与する
ところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電アクチュエータの駆動原理の説明図
【符号の説明】
(1):絶縁性支持体 (2):帯状電極 (3):第1の部材(固定子) (4):絶縁性フイルム又は絶縁性薄葉体 (5):抵抗体層 (6):第2の部材(移動子) (7)〜(9):電線
フロントページの続き (72)発明者 福山 尚志 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性支持体上に相互に絶縁されて所定
    方向に且つ所定の間隔で配置された複数の駆動電極を備
    えた第1の部材と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した
    第2の部材とが接する様に配置されており、上記の駆動
    電極への印加電圧の切り替えにより生じる第1の部材と
    第2の部材との間の静電気の作用による吸引・反発力に
    よって上記の両者を相対移動させるための駆動手段を具
    備して成る静電アクチュエータにおいて、第1の部材と
    第2の部材との対向面の間に疎水性または撥水性の固体
    微粒子を介在させて成ることを特徴とする静電アクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 固体粒子の平均粒径が3〜30μmであ
    る請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 固体粒子が単分散固体粒子である請求項
    1又は2に記載の静電アクチュエータ。
JP30348595A 1995-10-27 1995-10-27 静電アクチュエータ Withdrawn JPH09121564A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6621191B1 (en) * 1999-05-13 2003-09-16 Matsushita Electric Industrial Co., Inc. Structure containing organic molecular layer and use thereof
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