JP2005128501A - 画像表示用パネル及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粒子群を用いた場合の画像表示において、繰り返し使用においても耐久性に優れ、低電圧での駆動が可能な画像表示用パネル及び画像表示装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも一方が透明な対向する基板1、2間に粒子群3を封入し、粒子群3に電界を与えて、粒子を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、粒子群3が接触する基板表面を比誘電率5以下の絶縁性材料でコーティングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示用パネルに関し、特には、クーロン力等による粒子の移動を利用することで画像表示を繰り返し行うことができる画像表示用パネル及び画像表示装置に関するものである。
近年、ペーパーレス化といった環境意識の高揚に伴い、電気的な力を利用して表示基板に所望の画像を表示でき、さらには書き換えも可能であるような電子ペーパーディスプレイに関する研究がなされてきている。この電子ペーパー技術において特に有名なのは、電気泳動型、サーマルリライタブル型等といった液相型のものであるが、液相型では液中を粒子が泳動するので、液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題があるため、最近では、対向する基板間に着色粒子群が封入された構成の乾式のもの(例えば、非特許文献1参照)や、易移動性の絶縁性着色粒子群が封入された構成のものが着目されている。
趙 国来、外3名、"新しいトナーディスプレイデバイス(I)"、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)"Japan Hardcopy’99"論文集、p.249-252
しかし、封入した易移動性に優れた粒子群の接する基板の表面が、基板の構成材料がそのまま露出している状態の場合には、画像表示用パネルとして使用する際の繰り返し使用耐久性の点で不十分であった。すなわち、繰り返し使用していくと、易移動性の粒子群であっても、粒子群が基板の表面に付着したまま動かなくなってしまう現象が起こり、画像コントラストが損なわれるようになるという問題があって、繰り返し使用耐久性の点で不十分であった。また、駆動電圧を低く抑えるという点でも不十分であった。
本発明の目的は上述した課題を解決して、易移動性に優れた粒子群を用いた場合であっても発生してしまう、粒子が基板に付着して動かなくなってしまうという問題を解消し、繰り返し使用において耐久性に優れ、さらには駆動電圧を低減した画像表示用パネル及び画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に粒子群を封入し、粒子群に電界を与えて、粒子を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、粒子群が接触する基板面を比誘電率5以下の絶縁性材料でコーティングしたことを特徴とするものである。
本発明の画像表示用パネルの好適例としては、絶縁性材料の体積固有抵抗が1×1012(Ω・cm)以上であること、絶縁性材料の膜厚dfが、
d(0.5)×1.5≧df≧d(0.5)×0.2
(ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値である)
という条件で構成されていること、絶縁性材料の粒子群と接触する面の算術平均粗さRa、及び、凹凸平均間隔Smが
d(0.5)/10≧Ra≧d(0.5)/5000
d(0.5)/10≧Sm≧d(0.5)/1000
(ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値である)
という条件で構成されていること、絶縁性材料の硬度において、ユニバーサル硬度2000N/mmのガラス基板上に3μmの厚みで絶縁性材料をコーティングして測定するユニバーサル硬度が400N/mm以上であること、絶縁性材料の粒子群と接触する面が、疎水性材料であるヘキサメチルジシラザンで表面処理されていること、絶縁性材料の粒子群と接触する面が、疎水性材料であるフッ素系処理剤でコーティング処理されていること、及び、絶縁性材料の粒子群と接触する面が、4mlの量の水滴と接触させる方法で測定される接触角が80度以上であること、がある。いずれの場合も本発明をさらに効果的に実施することができる。
また、本発明の画像表示用パネルの好適例としては、粒子群が少なくとも2種類の粒子群から構成されること、2種類の粒子群を構成する2種類の粒子の帯電特性及び光学的反射率が異なるものであり、基板間に隔壁によって仕切られた複数のセル内において異なる帯電特性挙動を示し、2種類の粒子群を構成する2種類の粒子の表面電荷密度において、同じ種類のキャリヤを用いてブローオフ法により測定したときの差の絶対値が30μC/m以上であり、かつ、それぞれの粒子の表面電荷密度の絶対値が10μC/m以上であること、及び、2種類の粒子群A、Bを、基板間に隔壁によって仕切られた複数のセル内に封入するにあたり、粒子群Aを構成する粒子の量が基板上に設けられたセル内に最密充填で配置された時、その粒子層の厚みが2×da(0.5)μm以下であり、かつ、粒子群Bを構成する粒子の量が基板上に設けられたセル内に最密充填で配置された時、その粒子層の厚みが2×db(0.5)μm以下、(ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値であり、a、bはそれぞれ粒子群A、Bを示す添え字である)であること、がある。これらの場合も本発明をさらに効果的に実施することができる。
さらにまた、本発明の画像表示装置は、上述した構成の画像表示用パネルを搭載したことを特徴とするものである。
本発明の画像表示用パネルでは、粒子群が接触する基板面を比誘電率5以下の低誘電性の絶縁性材料でコーティングすることで、帯電性を有する粒子群が基板表面へ付着して動かなくなることを防止でき、繰り返し使用においても耐久性に優れるとともに、低電圧での駆動が可能になる画像表示用パネルを得ることができる。
本発明の画像表示用パネルでは、対向する基板間に粒子群を封入した表示用パネルに何らかの手段でその基板間に電界が付与される。高電位の基板部位に向かっては低電位に帯電した粒子群がクーロン力などによって引き寄せられ、また低電位の基板部位に向かっては高電位に帯電した粒子群がクーロン力などによって引き寄せられ、それら粒子群が2枚の基板間を往復運動することにより、画像表示がなされる。従って、粒子群が、均一に移動し、かつ、繰り返し時あるいは保存時の安定性を維持できるように、表示用パネルを設計する必要がある。
すなわち、本発明の画像表示用パネルは、2種以上の光学的反射率の異なる粒子群3(図1参照)を基板1、2と垂直方向に移動させることによる表示方式に用いるパネルと、光学的反射率が単一の粒子群3(図2参照)を基板1、2と平行方向に移動させることによる表示方式に用いるパネルとのいずれへも適用できる。表示のためのパネル構造例を図3(粒子群3を使用)に示す。なお、図1〜図3において、4は必要に応じて設ける隔壁、5、6は粒子群3に電界を与えるために必要に応じて設ける電極である。
本発明は、粒子群3と接触する基板表面にコーティングする絶縁性材料を鋭意検討した結果なされたものであり、基板表面にコーティングする絶縁性材料として、比誘電率が5以下、好ましくは比誘電率が3以下の低誘電性の絶縁性材料を選択することが特徴となる。
また、基板表面にコーティングする絶縁性材料には、上記比誘電率の限定に加えて、以下の特徴を適宜組み合わせると、さらに本発明を効果的に実施することができる。
(1)絶縁性材料の体積固有抵抗が1×1012(Ω・cm)以上であること:
基板の粒子群が接触する面をコーティングする絶縁性材料の体積固有抵抗を1×1012(Ω・cm)以上とすることで、粒子群と基板表面との間の付着力を減少させることにより、粒子群が基板表面から離れやすくなることにより駆動電圧の低減が達成される。また、電気影像力を小さくできるため好ましい。また、この手法により、「電圧印加時粒子に不必要な電荷が極板上より粒子に流入し、その結果、粒子の帯電量が不安定になる」といった問題も防止される。さらに、「放置時に粒子の電荷が基板を通して漏洩し、粒子の帯電が失われる」という問題も防止される。
(2)絶縁性材料の膜厚dfが、
d(0.5)×1.5≧df≧d(0.5)×0.2
(ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値である)
という条件で構成されていること:
粒子群が接触する基板面をコーティングする絶縁性材料の膜厚dfが、d(0.5)×1.5を超えて厚すぎると、電気影像力の減少はあるものの、絶縁性材料のコーティングを施さない状態で同じ電圧を印加した時と比べて電界が減少するといった理由から、粒子を動かすクーロン力等が減少してしまうこととなり、低駆動電圧化に結び付かなくなってくる。
一方、絶縁性材料の膜厚dfがd(0.5)×0.2未満と薄すぎると、電気影像力の低減が不十分になってしまうことがある。
(3)粒子群と接触する絶縁性材料表面の算術平均粗さRa、及び、凹凸平均間隔Smが
d(0.5)/10≧Ra≧d(0.5)/5000
d(0.5)/10≧Sm≧d(0.5)/1000
(ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値である)
という条件で構成されていること:
Ra及びSmが上記式を満足する場合には、基板表面凹凸壁面に対する粒子の付着力が減少する。ここで、基板表面凹凸壁面に対する粒子の付着力は電気影像力・分子間力・液架橋力・誘電分極力・接触帯電付着力・粒子変形による付着力などの総合的な力であるが、特に乾式画像表示装置に用いるような、d(0.5)が0.1〜50μm程度の範囲である場合には、分子間力が大きな付着因子となる。すなわち、Ra及びSmを特定の範囲に制御することにより、粒子−基板表面凹凸壁面間の接触面積が格段に減少し、粒子−基板表面凹凸壁面の付着力が大きく低減し、粒子が基板表面凹凸壁面から離れやすくなることにより駆動電圧の低減が達成される。
ここで、Raはd(0.5)/10≧Ra≧d(0.5)/5000を満足することを必須とするが、この範囲よりRaが大きくなると粒子の変形が生じやすくなったり、基板表面凹凸の山の角が粒子に突き刺さってしまうという現象が生じる。また、この範囲よりRaが小さいと粒子と基板表面凹凸の谷の部分が接触する可能性が生じ、充分な分子間力の低減が得られない。以上の観点から、好ましくはd(0.5)/20≧Ra≧d(0.5)/1000を満足することが好ましい。
また、Smはd(0.5)/10≧Sm≧d(0.5)/1000を満足することを必須とするが、この範囲よりSmが大きいと粒子と基板表面凹凸壁面の接触面積が逆に大きくなり分子間力の低減が得られない。また、この範囲よりSmが小さいと粒子と基板表面との接触点が増えてしまい、充分な分子間力の低減が得られない。以上の観点から、好ましくはd(0.5)/20≧Sm≧d(0.5)/500を満足することが好ましい。
(4)基板表面にコーティングした絶縁性材料の硬度において、ユニバーサル硬度2000N/mmのガラス基板上に3μmの厚みで絶縁性材料をコーティングして測定されたユニバーサル硬度が400N/mm以上であること:
絶縁性材料のユニバーサル硬度を、400N/mm以上とすることにより粒子と基板間の有効接触面積が減少し、粒子群が絶縁性材料の表面に付着しにくくなり、画像表示用パネルとして耐久性が向上し、低電圧での駆動が可能となる。
この観点から好適に用いられる絶縁性材料としては、無機物(SiOC、SiO等)、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応性樹脂が挙げられるが、要求される基板表面物性を考慮し、分子量、ガラス転移点Tgができるだけ高い方が良い。例示すると、アクリル系、スチレン系、エポキシ系、フェノール系、ウレタン系、ポリエステル系、尿素系などが挙げられ、特に、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系が好適である。
(5)粒子群と接触する基板表面にコーティングした絶縁性材料の表面が、疎水性材料であるヘキサメチルジシラザンで表面処理されていること:
絶縁性材料の表面を処理して疎水化することにより、粒子群が絶縁性材料の表面に付着しにくくなり、画像表示用パネルとして耐久性が向上する。
絶縁性材料の表面を疎水化するための方法の好適例として、絶縁性材料の表面に対しヘキサメチルジシラザン処理を行う。絶縁性材料の表面をヘキサメチルジシラザンで処理して疎水化することにより、粒子群が絶縁性材料の表面に付着しにくくなり、粒子群の易移動性を損なわない表面状態とすることができる。この場合は、絶縁性材料の表面にある官能基とヘキサメチルジシラザンとが以下の式のように化学的に結合することによって表面が疎水化され、粒子群への影響が小さくなるので良い。
2ROH+MeSiNHSiMe→2ROSiMe+NH
処理方法は、ヘキサメチルジシラザンの溶液中に絶縁性材料をコーティングした基板を含浸処理した後、遠心分離等の手段により分離し、加熱乾燥する湿式法や、乾燥状態の絶縁性材料の表面にヘキサメチルジシラザンもしくはその溶液を滴下、スプレー等により導入処理し、加熱乾燥する乾式法が用いられる。絶縁性材料の表面に対するヘキサメチルジシラザンの処理量は、この発明では特に制限されないが、通常は0.1〜100重量%の溶液としたもので十分な効果が得られる。また、ヘキサメチルジシラザンでの処理の前工程として、OH基付加工程を行うことが好ましい。このOH基付加工程は、プラズマ処理、NaOH処理等の方法で実施することができる。
絶縁性材料の表面を疎水化する他の方法として、他のシランカップリング剤を用いる方法がある。これも上記ヘキサメチルジシラザンと同様な方法にて行うことができる。これらのシランカップリング剤として具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ter−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
(6)粒子群と接触する絶縁性材料の表面が、疎水性材料であるフッ素系処理剤でコーティングされていること:
基板表面にコーティングした絶縁性材料の表面を、さらに、フッ素系処理剤を用いてコーティングすることにより、粒子群が絶縁性材料の表面に付着しにくくなり、画像表示用パネルとして耐久性が向上し、低電圧での駆動が可能になる。
このようなコーティング材料としてフッ素樹脂を含む樹脂材料が挙げられ、さらにフッ素樹脂を例示すると、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフルオライド、およびポリビニルフルオライドから選ばれる1種または2種以上のフッ素樹脂が挙げられる。コーティング方法としては、ディッピング方式、ロールコータ方式、スパッタ方式等の各種の方法を用いることができる。
(7)粒子群と接触する絶縁性材料の表面において、4mlの量の水滴と接触させる方法で測定される接触角が80度以上であること:
粒子群と接触する絶縁性材料の表面の接触角を80度以上とすることで、液架橋力・分子間力を小さくでき、粒子群が絶縁性材料の表面に付着しにくくなり、画像表示用パネルとして耐久性が向上し、低電圧での駆動が可能になる。具体的には、ヘキサメチルジシラザンやフッ素系の処理剤等を用いることができる。
上述した各実施例において、絶縁性材料を基板表面にコーティングする際のコーティングの方法は、ゾルゲル方式、印刷方式、ディッピング方式、ロールコータ方式、静電塗装方式、あるいはスパッタ方式などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、基板とともにセルを形成する隔壁がコーティングされてもかまわない。
コーティングする絶縁性材料の溶剤不溶率に関して、下記関係式
溶剤不溶率(%)=(B/A)×100
(ただし、Aは樹脂の溶剤浸漬前の重量を示し、Bは25°Cの溶剤中に樹脂を24時間浸漬後の重量を示す)
で表される樹脂の溶剤不溶率を50%以上、特に70%以上とすることか好ましい。
この溶剤不溶率が50%未満では、長期保存時に絶縁性材料の表面にブリードが発生し、粒子群との付着力に影響を及ぼし粒子群の移動の妨げとなり、画像表示の耐久性に支障をきたす場合がある。なお、溶剤不溶率を測定する際の溶剤としては、絶縁性材料の種類によって異なるものを使用するが、フッ素樹脂ではメチルエチルケトン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アクリルウレタン樹脂ではメチルエチルケトン、トルエン等、メラミン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、および、シリコーン樹脂ではトルエン等が好ましい。
以下、本発明の画像表示用パネルの各構成部分について、粒子群、基板、隔壁、基板間の空隙の状態の順に詳細に説明する。
まず、一般的な粒子群を構成する粒子について説明する。粒子の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。
以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
荷電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤の例としては、塩基性、酸性などの染料が挙げられ、ニグロシン、メチレンブルー、キノリンイエロー、ローズベンガルなどが例示される。特に、白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
また、ここで繰り返し使用の耐久性を更に向上させるためには、該粒子を構成する樹脂の安定性に関し、特に、吸水率と溶剤不溶率を管理することが効果的である。
基板間に封入する粒子を構成する樹脂の吸水率は、3重量%以下、特に2重量%以下とすることが好ましい。なお、吸水率の測定は、ASTM D570に準じて行い、測定条件は23℃で24時間とする。
該粒子を構成する樹脂の溶剤不溶率に関しては、下記関係式で表される粒子の溶剤不溶率を50%以上、特に70%以上とすることが好ましい。
溶剤不溶率(%)=(B/A)×100
(但し、Aは樹脂の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に樹脂を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
この溶剤不溶率が50%未満では、長期保存時に粒子表面にブリードが発生し、粒子同士および基板表面や隔壁表面との付着力に影響を及ぼし粒子の移動の妨げとなり、画像表示耐久性に支障をきたす場合がある。
なお、溶剤不溶率を測定する際に用いる溶剤(良溶媒)としては、フッ素樹脂ではメチルエチルケトン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アクリルウレタン樹脂ではメチルエチルケトン、トルエン等、メラミン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、シリコーン樹脂ではトルエン等が好ましい。
本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
さらに、粒子群を構成する各粒子の平均粒子径d(0.5)を、0.1〜50μmとすることが好ましい。この範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。
たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が等量づつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
粒子を負又は正に帯電させる方法は、特に限定されないが、コロナ放電法、電極注入法、摩擦法等の粒子を帯電させる方法が用いられる。キャリヤを用いてブローオフ法により測定した粒子の表面電荷密度が絶対値で10μC/m以上が好ましい。表面電荷密度がこの範囲より低いと、電界の変化に対する応答速度が遅くなり、メモリ性も低くなる。さらには、駆動電圧も増加してしまう。つまり、鏡像力は、絶縁コーティングで低減されるため、表面電荷密度が大きい程クーロン力が大きくなり、低駆動電圧の傾向となる。すなわち、表面電荷密度が大きい方が好ましい。
粒子の表面電荷密度は以下のようにして測定することができる。即ち、ブローオフ法によって、粒子とキャリヤとを十分に接触させ、その飽和帯電量を測定することにより粒子の単位重量あたりの帯電量を測定できる。そして、この粒子の粒子径と比重を別途求めることにより、この粒子の表面電荷密度を算出する。
<ブローオフ測定原理及び方法>
ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に粒子群とキャリヤの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで粒子とキャリヤとを分離し、網の目開きから粒子のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。この時、粒子が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリヤに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサーは充電される。そこでコンデンサー両端の電位を測定することにより粒子群の電荷量Qは、
Q=CV (C:コンデンサー容量、V:コンデンサー両端の電圧)
として求められる。
本発明においてブローオフ粒子帯電量測定装置としては、東芝ケミカル社製のTB-200を用いた。キャリヤとしては、パウダーテック社製のF963-2535を用いた。
<粒子比重測定方法>
粒子比重は、株式会社島津製作所製比重計、マルチボリウム密度計H1305にて測定した。
粒子はその帯電電荷を保持する必要があるので、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性粒子が好ましく、特に体積固有抵抗が1×1012Ω・cm以上の絶縁性粒子が好ましい。また、以下に述べる方法で評価した電荷減衰性の遅い粒子が更に好ましい。
即ち、粒子を、別途、プレス、加熱溶融、キャスト等により、厚み5〜100μmのフィルム上にする。そして、そのフィルム表面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させ、その表面電位の変化を測定し判定する。この場合、0.3秒後における表面電位の最大値が300Vより大きく、好ましくは400Vより大きくなるように粒子構成材料を選択、作製することが肝要である。
なお、上述した粒子群の説明では、いずれの場合も、各粒子は、単一の特性に帯電した光学的反射率が単一の粒子であった。本発明の画像表示用パネルでは、これらの単一の特性に帯電した光学的反射率が単一の粒子群を用いる他に、各々が光学的反射率および帯電特性の異なる部分を有する粒子群に適用することもできる。すなわち、例えば1粒子の半分ずつを、光学的反射率および帯電特性の異なる材料から構成し、電界の反転によって粒子が回転することにより表示体とする例にも本発明を適用することができる。
次に、基板について述べる。
基板1、基板2の少なくとも一方は表示用パネル外側から粒子の色が確認できる透明基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。可とう性の有無は用途により適宜選択され、例えば、電子ペーパー等の用途には可とう性のある材料、携帯電話、PDA、ノートパソコン類の携帯機器表示等の用途には可とう性のない材料が用いられる。
基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネートなどのポリマーシートや、ガラス、石英などの無機シートが挙げられる。
基板厚みは、2〜5000μm、好ましくは5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、厚すぎると、表示機能としての鮮明さ、コントラストの低下が発生し、特に、電子ペーパー用途の場合には可とう性に欠ける。
基板には、必要に応じて電極を設けても良い。
基板に電極を設けない場合は、基板外部表面に静電潜像を与え、その静電潜像に応じて発生する電界にて、所定の特性に帯電した色のついた粒子群を基板に引き寄せあるいは反発させることにより、静電潜像に対応して配列した粒子群を透明な基板を通して表示用パネル外側から視認する。なお、この静電潜像の形成は、電子写真感光体を用い通常の電子写真システムで行われる静電潜像を本発明の画像表示用パネルの基板上に転写形成する、あるいは、イオンフローにより静電潜像を基板上に直接形成する等の方法で行うことができる。
基板に電極を設ける場合は、電極部位への外部電圧入力により、基板上の各電極位置に生じた電界により、所定の特性に帯電した色の粒子群が引き寄せあるいは反発させることにより、電極電位に対応して配列した粒子群を透明な基板を通して表示用パネル外側から視認する方法である。
透明な基板側に設ける電極は、透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成され、例示すると、酸化インジウム、アルミニウムなどの金属類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が挙げられ、真空蒸着、塗布などの形成手法が例示できる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障なければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。透明であることを要しないもう一方の基板側に設ける電極は透明である必要はなく、パターン形成可能である導電性材料が適宜用いられる。これらの場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
次に、セルを形成する隔壁について説明する。
本発明の隔壁の形状は、表示にかかわる粒子群を構成する粒子のサイズにより適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は1〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜5000μm、好ましくは10〜500μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法と、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられるが、本発明はどちらにも適用できる。好ましくは片リブ構造を使用する。
これらリブからなる隔壁により形成される表示セルは、基板平面方向からみて六角状(ハニカム構造)、四角状、三角状、ライン状、円形状が例示される。
表示側から見える隔壁断面部分に相当する部分(表示セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、画像表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、感光体ペースト法、アディティブ法が挙げられる。
更に、本発明においては基板間の粒子群を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下、更に好ましくは35%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、対向する基板間に挟まれる部分から、粒子群の占有部分、隔壁の占有部分、表示用パネルシール部分を除いた、いわゆる粒子が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。
この気体は、その湿度が保持されるように表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、粒子群の充填、基板の組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、更に、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
また、他の観点から基板間の粒子群を取り巻く空隙部分を考察すると、上述した例示と重なる例もあるが、空隙部分が露点温度−5℃以下の気体で満たされていることが好ましい。この場合、液架橋力を小さくでき、粒子の電荷保持を長期間保つことができ(除電されない)、粒子の帯電量(表面電荷密度)を大きくすることができる。この例の具体例としては、空隙部分を純度99%以上の窒素ガスで満たすことができる。さらに、空隙部分の50%以上が6フッ化硫黄ガスSF6等の電離係数の小さい気体で満たされていること、及び、空隙部分が600Torr以上の気体で満たされていること、が好ましい。いずれの場合も、粒子の帯電量を大きくでき、粒子の放電を起こりにくくすることができるので、画像表示用パネルとして耐久性が向上し、低電圧での駆動が可能となる。
本発明の画像表示用パネルにおける基板と基板の間隔は、粒子群が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜5000μm、好ましくは10〜500μmに調整される。対向する基板間の空間における粒子群の体積占有率は、3〜80vol%の範囲が好ましく、さらに好ましくは5〜60vol%である。80vol%を超える場合には粒子の移動の支障をきたし、3vol%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
本発明の画像表示用パネルにおいてモノクロ(モノトーン)表示を行う場合は、白色粒子群と白色以外の濃い有色の粒子群を組み合わせて用い、フルカラー表示を行う場合は、白色粒子群と黒色粒子群を組み合わせて用い、さらに各セルに対応した色の領域を複数有する、例えば、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3原色カラーの組みを複数持つカラーフィルターを用いる。
次に画像表示用パネルについての実施例を示して、本発明を更に具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
以下に示す粒子、基板、構成により実施例1〜9及び比較例1〜3の画像表示用パネルを作製した。
<実施例1〜9>
(1)粒子について:
黒粒子として、熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー:ハイトレル6377(東レ・デュポン社製)にCB4phr、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学製)2phrを添加したものとしないものの2種類を準備し、それぞれに対して混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して粒子を作製した。また、白粒子として、熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー:ハイトレル6377(東レ・デュポン社製)に酸化チタン10phr、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学製)2phrを添加したものとしないものの2種類を準備し、それぞれに対して混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して粒子を作製した。作製した白粒子及び黒粒子それぞれの粒子径d(0.5)、帯電量、粒子層厚みは、以下の表1及び表2に示した通りであった。
(2)基板について:
画像表示面となる透明な基板構成を、最下層、中間層、最表面の3層とし、絶縁層の合計厚み、比誘電率、抵抗、硬度、さらには、最表面の物性として、粗度Ra、粗度Sm、水滴接触角は、以下の表1及び表2に示した通りであった。ここで、最表面の絶縁層は、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で構成したり、オプツールDSX(ダイキン工業(株)製、フッ素系表面改質剤)で構成したりした。
本発明の最大の特徴となる比誘電率については、絶縁層形成物質をシート状に加工し、これを誘電物質とした平行板コンデンサーの静電容量を計測することで行った。計測値、極板間距離、極板面積より誘電率を算出し、これを粒子の誘電率と規定した。測定はヒューレット・パッカード社インピーダンス/ゲイン・フェイズアナライザー:HP4194A及び同装置周辺機器の誘電体測定用電極:HP16451Bを用いて行った。
(3)構成について:
画像表示用パネルを作製する際、基板間距離と、基板間内部の空気の露点温度、圧力、種類は、以下の表1及び表2に示した通りであった。
(4)性能評価について:
準備した実施例1〜9の各々に対し、画像表示パネルの性能を調べた。性能として、駆動電圧を測定するとともに、耐久回数を以下のようにして測定した。すなわち、実施例1〜9の各々において、画像表示用パネルの2つの電極間に1Hz・上記で測定した駆動電圧の交流電圧を印加し、内部粒子を印加電圧と同じ振動数で極板間を多数回往復させた。粒子を往復させていく過程を観察し、電圧印加による粒子の移動が不可能となった回数を測定した。同試験は最大1000000秒おこなった。結果を以下の表1及び表2に示す。
<比較例1〜3>
粒子、基板、構成については、実施例と同様に、以下の表1に示すように構成した。比較例1としては、絶縁層の比誘電率が30.0と5以上の例を示した。比較例2、3としては、最表面に所定の5以下の比誘電率の絶縁性材料からなる絶縁層を設けない例を示した。比較例1〜3の各々に対し、実施例と同様に、性能評価を行った。結果を以下の表2に示す。
Figure 2005128501
Figure 2005128501
以上の表1及び表2の結果から、透明基板の最表面に比誘電率5以下の絶縁性材料をコーティングして設けた絶縁層を有する実施例1〜9は、絶縁層を設けたがその比誘電率が30と5を超える比較例1、及び、絶縁層を設けなかった比較例2、3と比較して、高い耐久回数を示すとともに、好適例では低い駆動電圧を有することがわかる。
また、本発明に係る実施例1〜9の中でも、水滴接触角度が25度と、80度未満となっている実施例6、白粒子の帯電量が−7(μC/m)で黒粒子の帯電量が+9(μC/m)と、両者の差の絶対値が30(μC/m)未満で、それぞれの絶対値が10(μC/m)未満である実施例7では駆動電圧が実施例1よりも高くなってしまっており、絶縁層の膜厚dfが25(μm)とd(0.5)×1.5≧dfを満たしていない実施例8は、比較例1〜3よりは高い耐久回数を示すものの、他の実施例1〜5と比較して、駆動電圧が高くなることがわかる。
本発明の画像表示用パネル及び画像表示装置は、粒子群が接触する基板表面を比誘電率5以下の低誘電性の絶縁性材料でコーティングしているため、帯電性を有する粒子群が基板表面へ付着して動かなくなることを防止でき、繰り返し使用においても耐久性に優れ、かつ低電圧での駆動が可能であり、ノートパソコン、PDA、携帯電話などのモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞などの電子ペーパー、看板、ポスター、黒板などの掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示部、ポイントカードなどのカード表示部、電子広告、電子POPなどに用いられる。
本発明の対象となる画像表示用パネルにおける表示方式の一例を示す図である。 本発明の対象となる画像表示用パネルにおける表示方式の他の例を示す図である。 本発明の対象となる画像表示用パネルにおけるパネル構造の一例を示す図である。
符号の説明
1、2 基板
3 粒子群
4 隔壁(リブ)
5、6 電極

Claims (12)

  1. 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に粒子群を封入し、粒子群に電界を与えて、粒子を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、粒子群が接触する基板面を比誘電率5以下の絶縁性材料でコーティングしたことを特徴とする画像表示用パネル。
  2. 前記絶縁性材料の体積固有抵抗が1×1012(Ω・cm)以上である請求項1に記載の画像表示用パネル。
  3. 前記絶縁性材料の膜厚dfが、
    d(0.5)×1.5≧df≧d(0.5)×0.2
    (ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値である)
    という条件で構成されている請求項1または2に記載の画像表示用パネル。
  4. 前記粒子群が少なくとも2種類の粒子群から構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示用パネル。
  5. 前記少なくとも2種類の粒子群の帯電特性及び光学的反射率が異なるものであり、基板間に隔壁によって仕切られた複数のセル内において異なる帯電特性挙動を示し、少なくとも2種類の粒子群を構成する少なくとも2種類の粒子の表面電荷密度において、同じ種類のキャリヤを用いてブローオフ法により測定したときの差の絶対値が30μC/m以上であり、かつ、それぞれの粒子の表面電荷密度の絶対値が10μC/m以上である請求項4に記載の画像表示用パネル。
  6. 前記2種類の粒子群A、Bを、基板間に隔壁によって仕切られた複数のセル内に封入するにあたり、粒子群Aを構成する粒子の量が基板上に設けられたセル内に最密充填で配置された時、その粒子層の厚みが2×da(0.5)μm以下であり、かつ、粒子群Bを構成する粒子の量が基板上に設けられたセル内に最密充填で配置された時、その粒子層の厚みが2×db(0.5)μm以下、(ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値であり、a、bはそれぞれ粒子群A、Bを示す添え字である)
    である請求項4または5に記載の画像表示用パネル。
  7. 粒子群と接触する前記絶縁性材料表面の算術平均粗さRa、及び、凹凸平均間隔Smが
    d(0.5)/10≧Ra≧d(0.5)/5000
    d(0.5)/10≧Sm≧d(0.5)/1000
    (ここで、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値である)
    という条件で構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像表示用パネル。
  8. 前記絶縁性材料の硬度において、ユニバーサル硬度2000N/mmのガラス基板上に3μmの厚みで絶縁性材料をコーティングして測定されるユニバーサル硬度が400N/mm以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像表示用パネル。
  9. 粒子群と接触する前記絶縁性材料表面が、疎水性材料であるヘキサメチルジシラザンで表面処理されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像表示用パネル。
  10. 粒子群と接触する前記絶縁性材料表面が、疎水性材料であるフッ素系処理剤でコーティング処理されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像表示用パネル。
  11. 粒子群と接触する前記絶縁性材料表面において、4mlの量の水滴と接触させる方法で測定される接触角が80度以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像表示用パネル。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像表示用パネルを搭載したことを特徴とする画像表示装置。
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