JP2003177433A - 画像表示用粒子および画像表示装置 - Google Patents

画像表示用粒子および画像表示装置

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JP2003177433A
JP2003177433A JP2002274359A JP2002274359A JP2003177433A JP 2003177433 A JP2003177433 A JP 2003177433A JP 2002274359 A JP2002274359 A JP 2002274359A JP 2002274359 A JP2002274359 A JP 2002274359A JP 2003177433 A JP2003177433 A JP 2003177433A
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Yoshitomo Masuda
善友 増田
Norio Nihei
則夫 二瓶
Mitsuharu Takagi
光治 高木
Kazuya Murata
和也 村田
Manabu Yakushiji
薬師寺  学
So Kitano
北野  創
Takahiro Kawagoe
隆博 川越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粒子を2枚の基板間に封入した乾式表示装置に
おいて、安定性に、特にメモリー性に優れた画像を表示
できる画像表示装置を提供する。 【解決手段】少なくとも一方が透明な対向する基板間
に、2種以上の色および帯電特性の異なる粒子、または
1種の粒子を、封入し、前記基板間に電界を与えて、前
記粒子を移動させ画像を表示する画像表示装置におい
て、粒子の表面と1mmの間隔をもって配置されたコロ
ナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生
させて表面を帯電させた場合に、0.3秒後における各
粒子の表面電位が300Vより大きい画像表示用粒子お
よび、該粒子を用いた画像表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クーロン力などを利用
した粒子の移動によって画像を繰り返し表示、消去でき
る画像表示用粒子および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶(LCD)に代わる画像表示装置と
して、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サー
マル方式、2色粒子回転方式などの技術を用いた画像表
示装置(ディスプレイ)が提案されている。これらの画
像表示装置は、LCDに比べて、通常の印刷物に近い広
い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能
を有している等のメリットから、次世代の安価な表示装
置として考えられ、携帯端末用表示、電子ペーパー等へ
の展開が期待されている。
【0003】最近、分散粒子と着色溶液からなる分散液
をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置
する電気泳動方式が提案されている。しかしながら、電
気泳動方式では、低比重の溶液中に酸化チタンなどの高
比重の粒子を分散させているために、沈降しやすく、分
散状態の安定性維持が難しく、また、色をつけるために
溶液に染料等を添加しているために長期保存性に難があ
り、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えてい
る。マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイク
ロカプセルレベルにし、見かけ上、このような欠点が現
れ難くしているだけで、本質的な問題は何ら解決されて
いない。
【0004】以上のような溶液中での挙動を利用した電
気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸
送層を基板の一部に組み入れた方式も提案されている。
しかし、このような乾式表示装置では、基板の一部に電
荷輸送層、更には電荷発生層を配置するために構造が複
雑になると共に、導電性粒子から電荷を一定に逃がすこ
とが難しく、安定性に欠ける。(例えば非特許文献1参
照)
【0005】
【非特許文献1】日本画像学会「Japan Hardcopy'99 」
論文集1999年7月21日、p 249〜252
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
の如き状況から、乾式表示装置において、安定性、特に
メモリー性に優れる画像表示用粒子および画像装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、粒子の電荷減
衰性を低くすることにより、安定性、特にメモリー性に
優れる画像表示用粒子および画像装置が得られることを
見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち本発明は、以下の画像表示用粒子
および画像表示装置を提供するものである。 1.少なくとも一方が透明な対向する基板間に、2種以
上の色および帯電特性の異なる粒子、または1種の粒子
を封入し、前記基板間に電界を与えて、前記粒子を移動
させ画像を表示する画像表示装置において、粒子の表面
と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に、8
KVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯
電させた場合に、0.3秒後における各粒子の表面電位
が300Vより大きいことを特徴とする画像表示用粒
子。 2.2種以上の色および帯電特性の異なる粒子の0.3
秒後における表面電位の各粒子間の差が100V以下で
ある上記1の画像表示用粒子。 3.粒子の下記式で表される溶剤不溶率が50%以上で
ある上記1又は2の画像表示用粒子。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に粒
子を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す) 3.粒子が、体積固有抵抗1010Ω・cm以上の絶縁性粒
子である上記1〜3のいずれかの画像表示用粒子。 4.上記1〜4のいずれかの画像表示用粒子を用いたこ
とを特徴とする画像表示装置。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の画像表示装置では、対向
する基板間に粒子を封入した表示装置に何らかの手段で
基板表面に電荷が付与される。正に帯電した基板部位に
向かっては負に帯電した粒子がクーロン力などにより引
き寄せられ、また、負に帯電した基板部位に向かっては
正に帯電した粒子がクーロン力などにより引き寄せら
れ、それら粒子が対向する基板間を往復移動することに
より、画像表示がなされる。従って、粒子が、均一に移
動し、かつ、繰り返し時あるいは保存時の安定性を維持
できるように、表示装置を設計する必要がある。ここで
粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付
けあう力、極板との電気影像力、分子間力、さらに液架
橋力、重力などが考えられる。
【0010】ところが駆動電圧を低電圧化するために、
高帯電性の粒子を用いると、粒子移動が速やかに起き、
駆動電圧の低電圧化は可能となるものの、高帯電性であ
るが故に、繰り返し使用時に粒子同士が凝集し始めると
いう問題をかかえる。また、長期安定性を向上するため
に、低帯電性粒子を用いると、粒子同士の凝集は起こり
にくく安定性は向上するものの、粒子の帯電性が不足
し、均一な粒子移動が起きにくくなると共に、たとえ粒
子が基板面まで移動したとしても、粒子〜基板面の付着
性、いわゆるメモリー性が十分でないために、鮮明な画
像が得られ難くなるという問題をかかえる。
【0011】ここで、鮮明は画像を確保するために、特
にメモリー性を確保するために、電気抵抗の高い樹脂か
らなる粒子を用いようと発想するのは、当然の方向であ
る。しかしながら、電気抵抗の高い、いわゆる絶縁性に
優れる樹脂を用いたからと言って、必ずしも、期待する
メモリー性が得られない。本発明は、粒子の電荷減衰性
を低くすることにより、前述した鮮明な画像、特にメモ
リー性を向上させることができることを見出したもので
ある。具体的には、これまで考えられてきた電気抵抗と
いう概念よりも、むしろ、電荷の漏洩、減衰特性が重要
であることを新たに見出し、その好適な評価方法で、最
適な電荷減衰特性を示す粒子を設計することにより、粒
子〜基板面の付着力を効果的に長時間維持することによ
り、メモリー性を向上させるものである。
【0012】図1は本発明の画像表示装置の構造の一例
を示す説明図である。図1において対向する基板1、基
板2が所定の間隔で設置されており、2種の色および帯
電特性の異なる粒子3が封入されている場合を示す。基
板1、基板2の少なくとも一方は装置外側から粒子の色
が確認できる透明基板であり、可視光の透過率が高くか
つ耐熱性の良い材料が好適である。画像表示装置として
の可撓性の有無は用途により適宜選択され、例えば、電
子ペーパー等の用途には可撓性のある材料、携帯電話、
PDA、ノートパソコン類の携帯機器表示等の用途には
可撓性のない材料が用いられる。
【0013】基板材料を例示すると、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、
ポリカーボネートなどのポリマーシートや、ガラス、石
英などの無機シートが挙げられる。基板厚みは、2〜5
000μm、好ましくは5〜1000μmが好適であ
り、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ち難く
なり、厚すぎると、表示機能としての鮮明さ、コントラ
ストの低下が発生し、特に、電子ペーパー用途の場合に
は可撓性に欠ける。
【0014】本発明の画像表示装置では、電極を基板上
に設ける場合と、その他の部位、例えば両端や隔壁や基
板の外側に基板とは離して設ける場合とがある。電極を
基板上に設けず、基板とは離して設ける場合は、基板外
部表面に静電潜像を与え、その静電潜像に応じて発生す
る電界にて、所定の特性に帯電した色のついた粒子を基
板に引き寄せあるいは反発させることにより、静電潜像
に対応して配列した粒子を透明な基板を通して表示装置
外側から視認する。なお、この静電潜像の形成は、電子
写真感光体を用い通常の電子写真システムで行われる静
電潜像を画像表示装置の基板上に転写形成する方法や、
イオンフローにより静電潜像を基板上に直接形成する等
の方法がある。基板上に電極を設ける場合は、電極部位
への外部電圧入力により、基板上の各電極位置に生じた
電界により、所定の特性に帯電した色の粒子が引き寄せ
あるいは反発させることにより、静電潜像に対応して配
列した粒子を透明な基板を通して表示装置外側から視認
する。この際の電極は、透明かつパターン形成可能であ
る導電性材料で形成され、例示すると、酸化インジウ
ム、アルミニウムなどの金属類、ポリアニリン、ポリピ
ロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が挙げら
れ、真空蒸着、塗布などの形成手法が例示できる。な
お、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障なけ
れば良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400n
mが好適である。この場合の外部電圧入力は、直流ある
いは交流を重畳しても良い。
【0015】本発明の画像表示装置では、粒子の基板平
行方向の余分な粒子移動を阻止するため、基板上にエッ
チングなどにより規則正しい凹凸をつけても良く、図2
に示すように、基板断面方向から見れば三角状、四角
状、半円状などが、基板平面方向から見れば四角状、三
角状、丸状、ライン状などが例示される。その面積サイ
ズ、高さはいずれでも良いが、できるだけ表示側から見
える凸部分に相当する部分(枠部の面積)は小さくした
方が良く、枠部の面積を小さくすることにより画像表示
の鮮明さが増すことになる。従って、凸部形成により、
耐久繰り返し性や、メモリー保持性が向上する。また、
本発明の画像表示装置では、図3に示すような隔壁4
や、図4に示すようなスペーサー5 を用いて基板間の空
間を細分して、粒子の基板平行方向の余分な粒子移動を
阻止し、耐久繰り返し性、メモリー保持性を向上させる
と共に、基板間の間隔を均一にし、かつ補強し、表示装
置自体の強度を上げることもできる。
【0016】各粒子については、粒子の電荷減衰性を低
くすることが重要である。電荷減衰の低い粒子は、具体
的には次ぎの測定に合致する粒子を選択する。すなわ
ち、粒子を、別途、プレス、加熱溶融、キャストなどに
より、厚み5〜100μm範囲のフィルム状にして、そ
のフィルム表面と1mmの間隔をもって配置されたコロ
ナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生
させて表面を帯電させ、その表面電位の変化を測定し判
定する。この場合、0.3秒後における表面電位が30
0V以上、好ましくは400V以上になるように、粒子
を構成材料を選択、作製選択する。
【0017】更に、2種以上の色および帯電特性の異な
る粒子間の電荷減衰性を揃えることが望ましい。これに
より、各粒子が同様のメモリー性、つまり粒子〜基板面
の付着力となるために、繰り返し安定性が向上する。電
荷減衰性は、粒子の表面と1mmの間隔をもって配置さ
れたコロナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放
電を発生させて表面を帯電させることにより計測され、
0.3秒後における表面電位の各粒子間の差を100V
以下、好ましくは80V以下とする。
【0018】なお、上記の表面電位は、例えば図5に示
す米国QEA社(Quality Engineering Associates In
c.)のCRT2000によりの測定される。この装置で
は、コーティング樹脂を表面に配置したロール形状帯電
部材7のシャフト8の両端部をチャック9にて保持し、
小型のコロトロン放電器10と表面電位計11とを所定
間隔離して併設した計測ユニットをコーティングされた
粒子の表面と1mmの間隔を持って対向配置し、上記帯
電部材を静止した状態のまま、上記計測ユニットを該帯
電部材9の一端から他端まで一定速度で移動させること
により、表面電荷を与えつつその表面電位を測定する方
法が好適に採用される。なお、測定環境は温度25±3
℃、湿度55±5RH%とする。
【0019】更に粒子は、下記関係式で表される粒子の
溶剤不溶率を50%以上、特に70%以上とすることが
好ましい。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に粒
子を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す) この溶剤不溶率が50%未満では、長期保存時に粒子表
面にブリードが発生し、粒子との付着力に影響を及ぼし
粒子の移動の妨げとなり、画像表示耐久性に支障をきた
す場合がある。なお、溶剤不溶率の測定に際して用いら
れる溶剤(良溶媒)としては、フッ素樹脂ではメチルエ
チルケトン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アク
リルウレタン樹脂ではメチルエチルケトン、トルエン
等、メラミン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、
シリコーン樹脂ではトルエン等が好ましい。
【0020】粒子は、前述した電荷減衰性や溶剤不溶率
を付与できれば、いずれの材料から構成されていても良
く、必要に応じて、帯電性や色特性を補助するために、
樹脂に帯電制御剤、着色剤、無機物を添加しても良い。
粒子を構成する樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ス
チレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げら
れ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付
着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリ
ルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹
脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
【0021】帯電制御剤の例としては、正電荷付与の場
合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染
料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体
などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染
料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体な
どが挙げられる。着色剤の例としては、塩基性、酸性な
どの染料が挙げられ、ニグロシン、メチレンブルー、キ
ノリンイエロー、ローズベンガルなどが例示される。無
機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜
鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、
シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミ
ウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレン
ジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コ
バルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カー
ボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルト
フェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げ
られる。
【0022】粒子は球形であることが好ましい。基板1
と基板2の間隔は粒子が移動でき、コントラストを維持
できれば良いが、通常10〜5000μm、好ましくは
10〜500μmに調整される。粒子の体積占有率は、
基板1と基板2の間の空間体積に対して、10〜80
%、好ましくは10〜60%を占める体積になるように
するのが良い。なお、粒子はその帯電電荷を保持する必
要があるので、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の
絶縁性粒子が好ましく、特に1×1012Ω・cm以上の絶
縁性粒子が好ましい。本発明の画像表示装置は、ノート
パソコン、PDA、携帯電話などのモバイル機器の表示
部、電子ブック、電子新聞などの電子ペーパー、看板、
ポスター、黒板などの掲示板、コピー機、プリンター用
紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示
部、ポイントカードなどの表示部などに用いられる。
【0023】
【実施例】次に実施例および比較例を示して、本発明を
更に具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例によ
り限定されるものではない。なお、実施例および比較例
で得られた粒子及び表示装置について、下記の基準に従
い、評価を行った。
【0024】(1)粒子の表面電位 各粒子を別にプレスして、電荷減衰測定用のサンプルを
作製した。次にQEA社製CRT2000装置を用い、
1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に、8K
Vの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電
させ、0.3秒後における表面電位を測定した。なお、
測定環境は温度25℃、湿度55RH%とした。
【0025】(2)溶剤不溶率 各粒子を、メチルエチルケトン溶剤中に25℃で24時
間浸漬し、100℃で5時間乾燥した後の重量を測定し
た。浸漬前後の重量変化より、次の式に従って溶剤不溶
率を測定した。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bはメチルエチル
ケトン溶剤中に粒子を25℃で24時間浸漬した後の重
量を示す)
【0026】(3)表示機能の評価 作製した表示装置に、250Vを印加し、極性を反転さ
せることにより、黒色〜白色の表示を10回繰り返し、
黒色表示時の反射濃度を測定した。次に保存性の確認の
ため、電圧印加を止めた状態で10日放置し、再度、反
射濃度を測定した。また、再度250Vを印加し、極性
を反転させることにより、黒色〜白色の表示に異常がな
いかを確認した。
【0027】実施例1 粒子Aは、アクリルウレタン樹脂EAU204B(亜細亜工業
製)とイソホロジンジイソシアネート(IPDI)系架
橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業製)にカーボン
ブラック(CB)4phr、荷電制御剤ボントロンN07
(オリエント化学製)2phrを添加し、混練り後、ジ
ェットミルにて粉砕分級して粒子を作製した。粒子B
は、アクリルウレタン樹脂EAU204B(亜細亜工業製)と
IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業
製)に酸化チタン10phr、荷電制御剤ボントロンE8
9(オリエント化学製)2phrを添加し、混練り後、
ジェットミルにて粉砕分級して粒子を作製した。約50
0Å厚みの酸化インジウム電極を設けた一対のガラス基
板を、間隔400μmになるようにスペーサーで調整し
たガラス基板間に、前述粒子A、Bを入れ、ガラス基板
周辺をエポキシ系接着剤にて接着すると共に、粒子を封
入し、表示装置を作製した。粒子Aと粒子Bの混合率は
同重量づつとし、それら粒子のガラス基板間への充填率
は60容量%となるように調整した。評価結果を第1表
に示す。保存性は異常が無かった。
【0028】実施例2 実施例1において、粒子A及び粒子Bを構成する樹脂
を、アクリルウレタン樹脂EAU203B(亜細亜工業製)と
IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業
製)へ変更した以外は、同様にして、表示装置を作製し
た。評価結果を第1表に示す。保存性は異常が無かっ
た。
【0029】実施例3 実施例1において、粒子A及び粒子Bを構成する樹脂
を、アクリルウレタン樹脂EAU203B(亜細亜工業製)と
IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業
製)へ変更した以外は、同様にして、表示装置を作製し
た。評価結果を第1表に示す。保存性は異常が無かっ
た。
【0030】実施例4 実施例1において、粒子A及び粒子Bを構成する樹脂を
アクリルウレタン樹脂EAU203Bへ変更した(架橋剤な
し)以外は、同様にして、表示装置を作製した。評価結
果を第1表に示す。架橋剤がないので保存時の劣化が見
られた。
【0031】比較例1 実施例1において、粒子A及び粒子Bを構成する樹脂
を、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業製)とI
PDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業製)
へ変更した以外は、同様にして、表示装置を作製した。
評価結果を第1表に示す。保存性は異常が無かった。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明により、各粒子に、電荷減衰性の
低い粒子を用いることにより、安定性、特にメモリー性
に優れる画像表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の構造の一例を示す説明
図である。
【図2】本発明の画像表示装置における基板の形状の一
例を示す図である。
【図3】本発明の画像表示装置における基板の形状の一
例を示す図である。
【図4】本発明の画像表示装置における基板の形状の一
例を示す図である。
【図5】表面電位の測定に用いられるCRT2000の
説明図である。
【符号の説明】
1、2:基板 3:粒子 4:隔壁 5:スペーサー 7:ロール形状帯電部材 8:シャフト 9:チャック 10:コロトロン放電器 11:表面電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 和也 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 薬師寺 学 東京都小平市小川東町3−2−6−408 (72)発明者 北野 創 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な対向する基板間
    に、2種以上の色および帯電特性の異なる粒子、または
    1種の粒子を封入し、前記基板間に電界を与えて、前記
    粒子を移動させ画像を表示する画像表示装置において、
    粒子の表面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放
    電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生させ
    て表面を帯電させた場合に、0.3秒後における各粒子
    の表面電位が300Vより大きいことを特徴とする画像
    表示用粒子。
  2. 【請求項2】 2種以上の色および帯電特性の異なる粒
    子の0.3秒後における表面電位の各粒子間の差が10
    0V以下である請求項1の画像表示用粒子。
  3. 【請求項3】 粒子の下記式で表される溶剤不溶率が5
    0%以上である請求項1又は請求項2に記載の画像表示
    用粒子。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に粒
    子を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
  4. 【請求項4】 粒子が、体積固有抵抗1010Ω・cm以上
    の絶縁性粒子である請求項1〜3のいずれかに記載の画
    像表示用粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の画像表
    示用粒子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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