JP4373068B2 - 可逆画像表示板および画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、クーロン力を利用した粒子の飛翔移動に伴い画像を繰り返し画像表示、消去できる画像表示板および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶(LCD)に代わる画像表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式などの技術を用いた画像表示装置(ディスプレイ)が提案されている。
これらの画像表示装置は、LCDに比べて、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能を有している等のメリットから、次世代の安価な表示装置として考えられ、携帯端末用表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。
【0003】
最近、分散粒子と着色溶液からなる分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置する電気泳動方式が提案されている。(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、電気泳動方式では、液中に粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅いという問題がある。また、低比重の溶液中に酸化チタンなどの高比重の粒子を分散させているために、沈降しやすく、分散状態の安定性維持が難しく、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにし、見かけ上、このような欠点が現れ難くしているだけで、本質的な問題は何ら解決されていない。
【0004】
以上のような溶液中での挙動を利用した電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層を基板の一部に組み入れた方式も提案されている。この方式は、電荷輸送層、更には電荷発生層を配置するための構造が複雑になると共に、導電性粒子から電荷を一定に逃がすことが難しく安定性に欠けるという問題もある。
【0005】
【非特許文献1】
趙 国来、外3名、“新しいトナーディスプレイデバイス(I)”、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)“Japan Hardcopy’99”、p.249-252
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みて鋭意検討された新しいタイプの静電表示板に関するものであり、乾式で応答速度が速く、単純な構造で、安価かつ、安定性に優れる画像表示装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、透明基板および対向基板の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子を封入し、極性の異なる2種類の電極から粒子に電界を与えて粒子を飛翔移動させ画像を表示する可逆画像表示板であって、極性の異なる2種類の電極が対向基板の透明基板と対向する側に具備することにより、応答速度が速く、単純な構造で、安価かつ、安定性に優れる画像表示装置が得られることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下の可逆画像表示板および画像表示装置を提供するものである。
1.透明基板および対向基板の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子を封入し、極性の異なる2種類の電極から粒子に電界を与えて粒子を飛翔移動させ画像を表示する可逆画像表示板であって、極性の異なる2種類の電極が対向基板の透明基板と対向する側に具備されており、同じ種類のキャリヤを用いてブローオフ法により測定した2種類の粒子の、表面電荷密度の差の絶対値が、5μC/m 以上150μC/m 以下であることを特徴とする可逆画像表示板。
2.粒子の平均粒径が0.1〜50μmである上記1の可逆画像表示板。
.粒子が、その表面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させた場合に、0.3秒後における表面電位の最大値が300Vより大きい粒子である上記1または2の可逆画像表示板。
.粒子の色が白色及び黒色である上記1〜のいずれかの可逆画像表示板。
.隔壁により互いに隔離された1つ以上の画像表示素子を持つ上記1〜のいずれかの可逆画像表示板。
.上記1〜のいずれかの可逆画像表示板を具備した可逆画像表示装置。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の可逆画像表示板は、透明基板および対向基板の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子を封入し、極性の異なる2種類の電極から該粒子に静電界を与えてクーロン力により粒子を飛翔移動させ画像を表示する可逆画像表示板であって、該極性の異なる2種類の電極が該対向基板の透明基板と対向する側に具備されているものである。図面を用いて本発明の可逆画像表示板の表示素子の例とその表示作動原理を示す。
図1(a)は本発明の可逆画像表示板において、対向する基板の間に負帯電粒子5及び正帯電粒子を配置した状態を示す。この状態のものに、電源により表示電極3側が負極、対向電極4側が正極となるように電圧を付加すると、図1(b)に示すようにクーロン力によって、正帯電粒子6は表示電極3側に飛翔移動し、負帯電粒子5は対向電極4側に飛翔移動する。この場合、透明基板1側から見る表示面は正帯電粒子6の色に見える。次に電源の極性を切り替えて、表示電極3が正極、対向電極4が負極となるように電圧を付加すると、図1(c)に示すようにクーロン力によって、負帯電粒子5は表示電極3に飛翔移動し、正帯電粒子6は対向電極4の側に飛翔移動する。この場合、透明基板1側から見る表示面は負帯電粒子5の色に見える。
図1(b)と図1(c)の間は電源の極性を反転するだけで繰り返し表示することができ、このように電源の極性を反転することで可逆的に色を変化させることができる。例えば、負帯電粒子5を白色とし、正帯電粒子6を黒色とするか、負帯電粒子5を黒色とし、正帯電粒子6を白色とすると、表示は白色と黒色間の可逆表示となる。
本発明の方式では各粒子は電極に鏡像力により貼り付いた状態にあるので、電源を切った後も表示画像は長期に保持され、メモリー保持性が良い。
【0010】
基板については、少なくとも一方の基板は装置外側から粒子の色が確認できる透明基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。対向基板は透明でも不透明でもかまわない。
基板の可撓性の有無は用途により適宜選択され、例えば、電子ペーパー等の用途には可撓性のある材料、携帯電話、PDA、ノートパソコン類の携帯機器表示等の用途には可撓性のない材料が好適である。
基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、ガラス、石英などの無機シートが挙げられる。
基板の厚みは、2μm〜5000μmが好ましく、特に5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、厚すぎると、表示機能としての鮮明さ、コントラストの低下が発生し、特に、電子ペーパー用途の場合にはフレキシビリティー性に欠ける。
【0011】
電極については、本発明では極性の異なる2種類の電極である表示電極及び対向電極はいずれもが該対向基板の透明基板と対向する側に具備されている。他の電極配置方法としては、図2のように表示電極を透明基板上に配置し、対向電極を対向基板に配置する方式もあるが、この場合、表示電極として透明な電極が必要である。本発明では、不透明な電極で良いので、銅、アルミニウム等の安価で、かつ抵抗の低い金属電極が使用できるので有利である。
外部電圧印加は、直流あるいはそれに交流を重畳しても良い。各電極は帯電した粒子の電荷が逃げないように絶縁性のコート層を形成することが好ましい。このコート層は、負帯電粒子に対しては正帯電性の樹脂を、正帯電粒子に対しては負帯電性の樹脂を用いると粒子の電荷が逃げ難いので特に好ましい。
【0012】
本発明の可逆画像表示板では、各図に示すような隔壁7を各表示素子の四周に設けるのが好ましい。隔壁を平行する2方向に設けることもできる。これにより、基板平行方向の余分な粒子移動を阻止し、耐久繰り返し性、メモリー保持性を介助すると共に、基板間の間隔を均一にかつ補強し画像表示板の強度を上げることもできる。
隔壁の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、スクリーン版を用いて所定の位置にペーストを重ね塗りするスクリーン印刷法や、基板上に所望の厚さの隔壁材をベタ塗りし、隔壁として残したい部分のみレジストパターンを隔壁材上に被服した後、ブラスト材を噴射して隔壁部以外の隔壁材を切削除去するサンドブラスト法や、該基板上に感光性樹脂を用いてレジストパターンを形成し、レジスト凹部へペーストを埋込んだ後レジスト除去するリフトオフ法(アディティブ法)や、該基板上に、隔壁材料を含有した感光性樹脂組成物を塗布し、露光・現像により所望のパターンを得る感光性ペースト法や、該基板上に隔壁材料を含有するペーストを塗布した後、凹凸を有する金型等を圧着・加圧成形して隔壁形成する鋳型成形法等、種々の方法が採用される。さらに鋳型成形法を応用し、鋳型として感光性樹脂組成物により設けたレリーフパターンを使用する、レリーフ型押し法も採用される。
【0013】
本発明の可逆表示板で表示のための粒子は、負又は正帯電性の着色粒子で、クーロン力により飛翔移動するものであればいずれでも良いが、特に、球形で比重の小さい粒子が好適である。
粒子には単一の色のものであり、白色又は黒色の粒子が好適に用いられる。粒子の平均粒径は0.1〜50μmが好ましく、特に1〜30μmが好ましい。粒径がこの範囲より小さいと粒子の電荷密度が大きすぎて電極や基板への鏡像力が強すぎ、メモリー性はよいが、電界を反転した場合の追随性が悪くなる。反対に粒子径がこの範囲より大きいと、追随性は良いが、メモリー性が悪くなる。
【0014】
粒子を負又は正に帯電させる方法は、特に限定されないが、コロナ放電法、電極注入法、摩擦法等の粒子を帯電する方法が用いられる。粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、画像表示装置における粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、基板との接触、種類の異なる粒子との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に「種類の異なる粒子との接触」、すなわち2粒子間の接触に伴う帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かっている。したがって、帯電量においてはこの2粒子間の帯電特性の差、すなわち仕事関数の差を知ることが重要であるが、これは簡易測定では難しい。
【0015】
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同じキャリヤを用いて、それぞれの粒子の帯電量測定を行うことにより相対的に評価できることを見出し、これを表面電荷密度によって規定することにより、画像表示装置として適当な粒子の帯電量を予測できることを見出した。
【0016】
測定方法は詳しくは後に述べるが、ブローオフ法によって、粒子とキャリヤ粒子とを十分に接触させ、その飽和帯電量を測定することにより該粒子の単位重量あたりの帯電量を測定することができる。そして、該粒子の粒径と比重を別途求めることにより該粒子の表面電荷密度を算出することができる。
【0017】
画像表示装置においては、用いる粒子の粒径は小さく、重力の影響はほぼ無視小なため、粒子の比重は粒子の動きに対して影響しない。しかし、粒子の帯電量においては、同じ粒径の粒子で単位重量あたりの平均帯電量が同じであっても、粒子の比重が2倍異なる場合に保持する帯電量は2倍異なることとなる。従って、画像表示装置に用いられる粒子の帯電特性は粒子の比重に無関係な表面電荷密度(単位:μC/m2)で評価するのが好ましいことが分かった。
【0018】
そして、粒子間においてこの表面電荷密度の差が十分にある時、2種類の粒子はお互いの接触により異なる極性の帯電量を保持し、電界により移動する機能を保持するのである。
【0019】
ここで、表面電荷密度は2粒子の帯電極性を異なるものにするためにある程度の差が必要であるが、大きいほどよいというものではない。粒子移動による画像表示装置においては粒子の粒径が大きいときは主に電気影像力が粒子の飛翔電界(電圧)を決定する因子となる傾向が強いため、この粒子を低い電界(電圧)で動かすためには帯電量が低いほうがよいこととなる。また、粒子の粒径が小さいときは分子間力・液架橋力等の非電気的な力が飛翔電界(電圧)決定因子となることが多いため、この粒子を低い電界(電圧)で動かすためには帯電量が高いほうがよいこととなる。しかし、これは粒子の表面性(材料・形状)にも大きく依存するため一概に粒径と帯電量で規定することはできない。
【0020】
本発明者らは平均粒径が0.1−50μmの粒子においては、同じ種類のキャリヤを用いてブローオフ法により測定した2種類の粒子の、表面電荷密度の差の絶対値が5μC/m2以上150μC/m2以下である場合に画像表示装置として使用できる粒子と成り得ることを見出した。
【0021】
ブローオフ測定原理及び方法は以下の通りである。ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に粉体とキャリヤの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで粉体とキャリヤとを分離し、網の目開きから粉体のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。この時、粉体が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリヤに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサーは充電される。そこでコンデンサー両端の電位を測定することにより粉体の電荷量Qは、Q=CV(C:コンデンサー容量、V:コンデンサー両端の電圧)として求められる。
【0022】
ブローオフ粉体帯電量測定装置としては東芝ケミカル社製のTB-200を用いた。本発明ではキャリヤとして正帯電性・負帯電性の2種類のものを用い、それぞれの場合の単位表面積あたり電荷密度(単位:μC/m)を測定した。すなわち、正帯電性キャリヤ(相手を正に帯電させ自らは負になりやすいキャリヤ)としてはパウダーテック社製のF963-2535を、負帯電性キャリヤ(相手を負に帯電させ自らは正に帯電しやすいキャリヤ)としてはパウダーテック社製のF921-2535を用いた。
【0023】
粒子はその帯電電荷を保持する必要があるので、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁粒子が好ましく、特に1×1012Ω・cm以上の絶縁粒子が好ましい。
【0024】
また、本発明の可逆表示板における粒子は、以下の述べる方法で評価した電荷減衰性の低い粒子が更に好ましい。
即ち、粒子を、別途、プレス、加熱溶融、キャストなどにより、厚み5〜100μm範囲のフィルム状にして、そのフィルム表面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させ、その表面電位の変化を測定し判定する。この場合、0.3秒後における表面電位の最大値が300Vより大きく、好ましくは400Vより大きくなるように、粒子構成材料を選択、作製することが望ましい。
なお、上記表面電位の測定は、例えば図3に示した装置(QEA社製CRT2000)により行なうことが出来る。この装置の場合は、前述したフィルムを表面に配置したロールシャフト両端部をチャック21にて保持し、小型のコロトロン放電器22と表面電位計23とを所定間隔離して併設した計測ユニットを上記フィルムの表面と1mmの間隔を持って対向配置し、上記のロールシャフトを静止した状態のまま、上記計測ユニットを該ロールシャフトの一端から他端まで一定速度で移動させることにより、表面電荷を与えつつその表面電位を測定する方法が好適に採用される。なお、測定環境は温度25±3℃、湿度55±5RH%とする。
【0025】
本発明の可逆表示板における粒子は帯電性能等の特性が満たされれば、いずれの材料から構成されても良い。例えば樹脂、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等から、或いは着色剤単独等で形成することができる。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフイン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられ、特に基板との付着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。2種以上混合することもできる。
【0026】
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフエニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。
その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、弗素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
【0027】
着色剤としては、以下に例示すような、有機又は無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭などがある。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキなどがある。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGKなどがある。
【0028】
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレツド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどがある。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがある。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
また、白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
【0029】
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトなどがある。
更に、塩基性、酸性、分散、直接染料などの各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルーなどがある。
これらの着色剤は、単独で或いは複数組合せて用いることができる。
特に黒色着色剤としてカーボンブラックが、白色着色剤として酸化チタンが好ましい。
粒子の製造例については特に限定されないが、例えば、電子写真のトナーを製造する場合に準じた粉砕法および重合法が使用出来る。また無機または有機顔料の粉体の表面に樹脂や荷電制御剤等をコートする方法も用いられる。
【0030】
本発明の可逆画像表示板における透明基板と対向基板の間隔は、粒子が飛翔移動でき、コントラストを維持できれば良いが、通常10〜5000μm、好ましくは30〜500μmに調整される。
粒子充填量は、基板間の空間体積に対して、10〜80%、好ましくは10〜70%を占める体積になるように充填するのが良い。
【0031】
本発明の可逆画像表示板においては、上記の表示素子を複数使用してマトリックス状に配置して表示を行う。モノクロの場合は、一つの表示素子が一つの画素となる。白黒以外の任意の色表示をする場合は、粒子の色の組み合わせを適宜行えばよい。フルカラーの場合は、3種の表示素子、即ち、R(赤色)、G(緑色)及びB(青色)のカラー板を持ちかつ各々黒色の粒子を持つ表示素子を1組とし、それらを複数組配置して可逆画像表示板とするのが好ましい。
【0032】
本発明の可逆画像表示板ならびに画像表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話などのモバイル機器の画像表示部、電子ブック、電子新聞などの電子ペーパー、看板、ポスター、黒板などの掲示板、電卓、家電製品の画像表示部などに用いられる。
【0033】
【実施例】
次に実施例および比較例を示して、本発明を更に具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0034】
図1に示す構成の表示素子をもつ画像表示板を作製した。透明基板としてガラス基板を用い、対向基板にはエポキシ板を用い、表示電極および対向電極は銅電極とした。それぞれの電極の表面に付着防止と電荷漏洩防止のために、絶縁性のシリコーン樹脂を約3μmの厚さにコートした。負帯電粒子として電子写真用黒色重合トナー(平均粒径8μmの球形、帯電量−50μC/m、前記の表面電位測定の0.3秒後における表面電位の最大値450V)を用いた。正帯電粒子としては、白色顔料に酸化チタンを用い、荷電制御剤に4級アンモニウム塩系化合物を用いて、スチレンアクリル樹脂の重合粒子を作製した(平均粒径8μmの球形、帯電量+45μC/m、前記の表面電位測定の0.3秒後における表面電位の最大値500V)。粒子の帯電は、両粒子を等量混合攪拌して摩擦帯電を行なった。隔壁の高さを200μmとして、負帯電粒子の充填量は、空間の70%とした。
表示電極側を正極に対向電極側を負極になるように200Vの直流電圧を印加すると、負帯電粒子は表示電極側に飛翔して付着し、表示素子は白色に表示された。次に印加電圧の極性を逆にすると、負帯電粒子は対向電極側に飛翔して付着し、表示素子は黒色に表示された。
電圧印加に対する応答時間を測定したところ1msecであった。各表示において、電圧印加を停止して1日間放置したが、表示は保たれていた。
次に、印加電圧の極性反転を1万回繰り返したが、応答速度の変化は殆どなかた。
【0035】
【発明の効果】
本発明の可逆画像表示板の表示素子は、透明基板および対向基板の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子を封入し、極性の異なる2種類の電極から該粒子に静電界を与えて粒子を飛翔移動させ画像を表示する可逆画像表示板であって、該極性の異なる2種類の電極が該対向基板の透明基板と対向する側に具備されているものであるが、応答速度が速く、単純な構造で、安価かつ安定性に優れる特性があり、種々の静電画像表示板および画像表示に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の可逆画像表示板の表示素子の例とその表示作動原理を示す説明図である。
【図2】 可逆画像表示板の表示素子の例として、表示電極を透明基板上に配置し、対向電極を対向基板に配置した場合を示す説明図である。
【図3】 本発明の可逆画像表示板における粒子の表面電位測定するための測定装置の説明図である。
【符号の説明】
1 透明基板
2 対向基板
3 表示電極
4 対向電極
5 負帯電粒子
6 正帯電粒子
7 隔壁
8 絶縁体
21 チャック
22 コロトロン放電器
23 表面電位計

Claims (6)

  1. 透明基板および対向基板の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子を封入し、極性の異なる2種類の電極から粒子に電界を与えて粒子を飛翔移動させ画像を表示する可逆画像表示板であって、極性の異なる2種類の電極が対向基板の透明基板と対向する側に具備されており、同じ種類のキャリヤを用いてブローオフ法により測定した2種類の粒子の、表面電荷密度の差の絶対値が、5μC/m 以上150μC/m 以下であることを特徴とする可逆画像表示板。
  2. 粒子の平均粒径が0.1〜50μmである請求項1に記載の可逆画像表示板。
  3. 粒子が、その表面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に、8KVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させた場合に、0.3秒後における表面電位の最大値が300Vより大きい粒子である請求項1または2に記載の可逆画像表示板。
  4. 粒子の色が白色及び黒色である請求項1〜のいずれかに記載の可逆画像表示板。
  5. 隔壁により互いに隔離された1つ以上の画像表示素子を持つ請求項1〜のいずれかに記載の可逆画像表示板。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の可逆画像表示板を具備した可逆画像表示装置。
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