JP2003186058A - 画像表示用粒子および画像表示装置 - Google Patents

画像表示用粒子および画像表示装置

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JP2003186058A
JP2003186058A JP2002295181A JP2002295181A JP2003186058A JP 2003186058 A JP2003186058 A JP 2003186058A JP 2002295181 A JP2002295181 A JP 2002295181A JP 2002295181 A JP2002295181 A JP 2002295181A JP 2003186058 A JP2003186058 A JP 2003186058A
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Yoshitomo Masuda
善友 増田
Mitsuharu Takagi
光治 高木
Kazuya Murata
和也 村田
Norio Nihei
則夫 二瓶
Manabu Yakushiji
薬師寺  学
So Kitano
北野  創
Takahiro Kawagoe
隆博 川越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粒子を2枚の基板間に封入した乾式表示装置に
おいて、安定性、特に温度変化への対応に優れる画像表
示装置を提供する。 【解決手段】少なくとも一方が透明な対向する基板間に
2種以上の色および帯電特性の異なる粒子、又は1種の
粒子を封入し、基板間に電界を与えて、粒子を移動させ
て画像を表示する画像表示装置において、0℃における
表面硬さ(A)と100℃における表面硬さ(B)の比
(A/B)が1.7以下である画像表示用粒子を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クーロン力などを
利用した粒子の移動によって画像を繰り返し表示、消去
できる画像表示用粒子および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶(LCD)に代わる画像表示装置と
して、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サー
マル方式、2色粒子回転方式などの技術を用いた画像表
示装置(ディスプレイ)が提案されている。これらの画
像表示装置は、LCDに比べて、通常の印刷物に近い広
い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能
を有している等のメリットから、次世代の安価な表示装
置として考えられ、携帯端末用表示、電子ペーパー等へ
の展開が期待されている。
【0003】最近、分散粒子と着色溶液からなる分散液
をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置
する電気泳動方式が提案されている。しかしながら、電
気泳動方式では、低比重の溶液中に酸化チタンなどの高
比重の粒子を分散させているために、沈降しやすく、分
散状態の安定性維持が難しく、また、色をつけるために
溶液に染料等を添加しているために長期保存性に難があ
り、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えてい
る。マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイク
ロカプセルレベルにし、見かけ上、このような欠点が現
れ難くしているだけで、本質的な問題は何ら解決されて
いない。
【0004】以上のような溶液中での挙動を利用した電
気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸
送層を基板の一部に組み入れた方式も提案されている。
しかし、このような乾式表示装置では、基板の一部に電
荷輸送層、更には電荷発生層を配置するために構造が複
雑になると共に、導電性粒子から電荷を一定に逃がすこ
とが難しく、安定性に欠ける。(例えば非特許文献1参
照)
【0005】
【非特許文献1】日本画像学会「Japan Hardcopy'99 」
論文集1999年7月21日、p 249〜252
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
の如き状況から、クーロン力などにより粒子を移動させ
て画像表示を行なう画像表示装置において、安定性、特
に温度変化への対応に優れる画像表示用粒子および画像
表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、粒子の力学的
特性を制御することにより、安定性、特に温度変化への
対応に優れる画像表示用粒子および画像表示装置が得ら
れることを見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち本発明は、以下の画像表示用粒子
および画像表示装置を提供するものである。 1.少なくとも一方が透明な対向する基板間に2種以上
の色および帯電特性の異なる粒子、または1種の粒子を
封入し、基板間に電界を与えて、粒子を移動させて画像
を表示する画像表示装置において用いられる画像表示用
粒子であって、0℃における表面硬さ(A)と100℃
における表面硬さ(B)の比(A/B)が1.7以下であ
ることを特徴とする画像表示用粒子。 2.JIS K7215に準じて測定した25℃におけ
る表面硬さが40度以上のものである上記1の画像表示
用粒子。 3.下記式で表される溶剤不溶率が50%以上である上
記1又は2の画像表示用粒子。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に粒
子を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す) 4.吸水率が3質量%以下である上記1〜3のいずれか
の画像表示用粒子。 5.体積固有抵抗1×1010Ω・cm以上の絶縁性粒子で
ある上記1〜4のいずれかの画像表示用粒子。 6.上記1〜5のいずれかの画像表示用粒子を用いたこ
とを特徴とする画像表示装置。 7.対向する基板間の空間における粒子の体積占有率が
10〜80%である上記6の画像表示装置。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の画像表示装置では、対向
する基板間に粒子を封入した表示装置に何らかの手段で
基板表面に電荷が付与される。正に帯電した基板部位に
向かっては負に帯電した粒子がクーロン力などにより引
き寄せられ、また、負に帯電した基板部位に向かっては
正に帯電した粒子がクーロン力などにより引き寄せら
れ、それら粒子が対向する基板間を往復移動することに
より、画像表示がなされる。従って、粒子が、均一に移
動し、かつ、表示デバイスとして想定される温度変化領
域での安定性を維持できるように、表示装置を設計する
必要がある。ここで粒子にかかる力は、粒子同士のクー
ロン力により引き付けあう力、極板との電気影像力、分
子間力、さらに液架橋力、重力などが考えられる。
【0010】しかしながら、これまでの表示装置では、
粒子の移動の原動力を重んじるが故に、粒子の電気的特
性、いわゆる帯電性付与が重視されるか、あるいは、そ
の粒子の電気的特性でカバーできない特性を駆動電圧な
どの駆動方法で補おうとするのが現状であった。例え
ば、駆動電圧を低電圧化するために、高帯電性の粒子を
用いると、粒子移動が速やかに起き、駆動電圧の低電圧
化は可能となるものの、高帯電性であるが故に、繰り返
し使用時に粒子同士が凝集しはじめるという問題をかか
える。また、繰り返し耐久性を向上するために、低帯電
性粒子を用いると、粒子同士の凝集は起こりにくく安定
性は向上するものの、粒子の帯電性が不足し、均一な粒
子移動が起きにくくなると共に、たとえ粒子が基板面ま
で移動したとしても、粒子と基板面との付着性、いわゆ
るメモリー性が十分でないために、鮮明な画像が得られ
難くなるという問題をかかえる。さらには、表示デバイ
スとして必須の条件である、温度変化に対する安定した
表示、すなわち温度変化に対する粒子の安定した移動に
対しては、より一層困難となってしまうのが実状であ
る。
【0011】本発明は、安定性の改善のヒントが、粒子
の電気的特性、駆動方法の他に、粒子の力学的特性にあ
ることを見出したものである。先に述べたように、粒子
が往復運動するわけであるから、その往復運動に支障を
きたさないように、言い換えれば、粒子が移動する際の
温度変化に対する粒子の衝突特性の変化が少なくなるよ
うに、粒子の力学特性を制御すれば、温度変化に対する
表示安定性を向上させることができる。粒子の力学的特
性は、電気泳動方式のような液中を粒子が移動する際に
はさほど問題ではなかったが、液を有さない乾式表示装
置における粒子移動の場合には、特に重要因子である。
【0012】図1は本発明の画像表示装置の構造の一例
を示す説明図である。対向する基板1、基板2が所定の
間隔で設置され、一種以上の粒子が封入される。なお、
図1は2種の色および帯電特性の異なる粒子3が封入さ
れている場合である。基板1、基板2の少なくとも一方
は装置外側から粒子の色が確認できる透明基板であり、
可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適であ
る。画像表示装置としての可撓性の有無は用途により適
宜選択され、例えば、電子ペーパー等の用途には可撓性
のある材料、携帯電話、PDA、ノートパソコン類の携
帯機器表示等の用途には可撓性のない材料が用いられ
る。
【0013】基板材料を例示すると、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、
ポリカーボネートなどのポリマーシートや、ガラス、石
英などの無機シートが挙げられる。基板厚みは、2〜5
000μm、好ましくは5〜1000μmが好適であ
り、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにく
くなり、厚すぎると、表示機能としての鮮明さ、コント
ラストの低下が発生し、特に、電子ペーパー用途の場合
には可撓性に欠ける。
【0014】本発明の画像表示装置では、電極を基板上
に設ける場合と、その他の部位、例えば両端や隔壁や基
板の外側に基板とは離して設ける場合とがある。電極を
基板上に設けず、基板とは離して設ける場合は、基板外
部表面に静電潜像を与え、その静電潜像に応じて発生す
る電界にて、所定の特性に帯電した色のついた粒子を基
板に引き寄せあるいは反発させることにより、静電潜像
に対応して配列した粒子を透明な基板を通して表示装置
外側から視認する。なお、この静電潜像の形成は、電子
写真感光体を用い通常の電子写真システムで行われる静
電潜像を画像表示装置の基板上に転写形成する方法や、
イオンフローにより静電潜像を基板上に直接形成する等
の方法がある。
【0015】基板上に電極を設ける場合は、電極部位へ
の外部電圧入力により、基板上の各電極位置に生じた電
界により、所定の特性に帯電した色の粒子が引き寄せあ
るいは反発させることにより、静電潜像に対応して配列
した粒子を透明な基板を通して表示装置外側から視認す
る。この際の電極は、透明かつパターン形成可能である
導電性材料で形成され、例示すると、酸化インジウム、
アルミニウムなどの金属類、ポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が挙げられ、
真空蒸着、塗布などの形成手法が例示できる。なお、電
極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障なければよ
く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好
適である。この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交
流を重畳してもよい。
【0016】本発明の画像表示装置では、粒子の基板平
行方向の余分な粒子移動を阻止するため、基板上にエッ
チングなどにより規則正しい凹凸をつけてもよく、図2
に示すように、基板断面方向から見れば三角状、四角
状、半円状などが、基板平面方向から見れば四角状、三
角状、丸状、ライン状などが例示される。その面積サイ
ズ、高さはいずれでもよいが、できるだけ表示側から見
える凸部分に相当する部分(枠部の面積)は小さくした
方がよく、枠部の面積を小さくすることにより画像表示
の鮮明さが増すことになる。従って、凸部形成により、
耐久繰り返し性や、メモリー保持性が向上する。また、
本発明の画像表示装置では、図3に示すような隔壁4
や、図4に示すようなスペーサー5を用いて基板間の空
間を細分して、粒子の基板平行方向の余分な粒子移動を
阻止し、耐久繰り返し性、メモリー保持性を向上させる
と共に、基板間の間隔を均一にし、かつ補強し、表示装
置自体の強度を上げることもできる。
【0017】粒子は、クーロン力などにより移動できる
ものであればいずれでもよい。また、粒子の作製は、必
要な樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り
粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるい
は既存の粒子を樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加
剤でコーティングしてもよい。本発明では、粒子の表面
硬さの温度による変化、及び表面硬さの値を以下の範囲
に制御することが重要である。表面硬さの温度による変
化については、0℃における表面硬さ(A)と100℃
における表面硬さ(B)の比(A/B)が1.7以下であ
り、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下であ
る。この表面硬さの比が、1.7を超えると、温度変化が
生じた場合に、粒子が往復運動する際の粒子同士の衝突
特性が変化し、所望とする安定した表示が得られない。
【0018】また、粒子の表面硬さについては、JIS
K7215に準じて測定した25℃における表面硬さ
が40度以上であることが好ましく、より好ましくは5
0度以上、更に好ましくは60度以上である。表面硬さ
が40度未満であると、粒子が往復運動する際に粒子の
一部が磨耗し帯電制御剤が脱落し粒子自体の移動に支障
をきたすと共に、更には、その発生した磨耗カスがやは
り粒子の移動に支障をきたし、同様に安定した表示を著
しく低下させてしまうおそれがある。なお、表面硬さの
測定は、デュロメーターにて行ない、単位はDスケール
とする。対向する基板間の空間における粒子の体積占有
率は10〜80%が好ましく、更に好ましくは10〜6
0%である。80%を超える場合には粒子の移動の支障
をきたし、10%未満の場合にはコントラストが不明確
となり易い。
【0019】以下に、樹脂、帯電制御剤、着色剤、その
他添加剤を例示する。樹脂の例としては、ウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ
樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂など
が挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板
との付着力を制御する上から、ポリエステル樹脂、アク
リルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、
アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹
脂が好適である。
【0020】帯電制御剤の例としては、正電荷付与の場
合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染
料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体
などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染
料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体な
どが挙げられる。着色剤の例としては、塩基性、酸性な
どの染料が挙げられ、ニグロシン、メチレンブルー、キ
ノリンイエロー、ローズベンガルなどが例示される。無
機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜
鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、
シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミ
ウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレン
ジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コ
バルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カー
ボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルト
フェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げ
られる。
【0021】本発明においては、温度変化への対応性を
向上させるために、先に述べた粒子の力学的特性(温度
変化による硬度変化)を制御することが必要であるが、
表示安定性を更に向上させるためには、粒子、言い換え
れば構成する樹脂の安定性、特に、含水量と溶剤不溶率
を管理することが効果的である。粒子の吸水率は、3質
量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以下であ
る。なお、吸水率の測定は、ASTM D570に準
じ、23℃、24時間の測定条件で行なう。粒子の溶剤
不溶率に関しては、下記関係式で表される溶剤不溶率を
50%以上、特に70%以上とすることが好ましい。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に粒
子を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す) この溶剤不溶率が50%未満では、長期保存時に粒子表
面にブリードが発生し、粒子との付着力に影響を及ぼし
粒子の移動の妨げとなり、画像表示耐久性に支障をきた
す場合がある。なお、溶剤不溶率を測定する際の溶剤
(良溶媒)としては、フッ素樹脂ではメチルエチルケト
ン等、ポリアミド樹脂ではメタノール等、アクリルウレ
タン樹脂ではメチルエチルケトン、トルエン等、メラミ
ン樹脂ではアセトン、イソプロパノール等、シリコーン
樹脂ではトルエン等が好ましい。
【0022】各粒子は球形であることが好ましい。基板
1と基板2の間隔は、粒子が移動でき、コントラストを
維持できればよいが、通常10〜5000μm、好まし
くは10〜500μmに調整される。なお、粒子はその
帯電電荷を保持する必要があるので、体積固有抵抗が1
×1010Ω・cm以上の絶縁性粒子が好ましく、特に1×
1012Ω・cm以上の絶縁性粒子が好ましい。また、基板
間の粒子を取り巻く空間部分の気体の湿度管理も表示安
定性向上に寄与する。具体的には、空間部分の気体の湿
度は、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ま
しくは50%RH以下、更に好ましくは35%RH以下
とすることが好ましい。空間部分とは、対向する基板
1、基板2に挟まれる部分から、粒子3の占有部分、装
置シール部分、また必要に応じて設ける後述する隔壁や
スペーサー部分を除いた、いわゆる粒子が接する気体部
分を指すものとする。気体は、先に述べた湿度領域であ
れば、その種類は問わないが、乾燥空気、窒素、アルゴ
ン、ヘリウムなどが好適である。気体は、その湿度が保
持されるように装置に封入することが必要であり、例え
ば、後述する粒子、基板などを所定湿度環境下にて組み
立て、更に、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール
方法を施し、気体及び粒子を封入した表示装置を作製す
る。なお、本発明の画像表示装置は、ノートパソコン、
PDA、携帯電話などのモバイル機器の表示部、電子ブ
ック、電子新聞などの電子ペーパー、看板、ポスター、
黒板などの掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリ
ライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示部、ポイン
トカードの表示部などに用いられる。
【0023】
【実施例】次に実施例及び比較例を示して、本発明を更
に具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例により
限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得
られた粒子及び表示装置について、下記の基準に従い、
評価を行った。
【0024】(1)粒子の表面硬さ JIS K7215に準じ、デュロメーターにて測定
し、単位はDスケールで求めた。 (2)粒子の吸水率 ASTM D570準じ、23℃、24時間の測定条件
で測定した。 (3)粒子の溶剤不溶率 粒子をメチルエチルケトン溶剤中に25℃で24時間浸
漬し、100℃で5時間乾燥させた後の重量を測定し
た。浸漬前後の重量変化より、次の式に従って溶剤不溶
率を測定した。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bはメチルエチル
ケトン溶剤中に粒子を25℃で24時間浸漬した後の重
量を示す) (4)表示機能の評価 作製した表示装置に、250Vを印加し、極性を反転さ
せることにより、黒色〜白色の表示を繰り返した。表示
機能の評価は、コントラスト比について、反射画像濃度
計を用いて測定した。ここで、コントラスト比とは、コ
ントラスト比=黒色表示時反射濃度/白色表示時反射濃
度とした。また、表示装置を0℃下、25℃下、60℃
下に置いて、各温度でのコントラスト比を測定した。
【0025】実施例1 粒子Aは、熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマ
ー:ハイトレル7247(東レ・デュポン社製)100
質量部にカーボンブラック(CB)4質量部(ph
r)、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学社
製)2質量部(phr)を添加し、混練り後、ジェット
ミルにて粉砕分級して粒子を作製した。粒子Bは、熱可
塑性ポリエーテルエステルエラストマー:ハイトレル7
247(東レ・デュポン社製)100質量部に酸化チタ
ン10質量部(phr)、荷電制御剤ボントロンE89
(オリエント化学社製)2質量部(phr)を添加し、
混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して粒子を作製し
た。約500Å厚みの酸化インジウム電極を設けた一対
のガラス基板を、間隔400μmになるようにスペーサ
ーで調整したガラス基板間に、前述粒子A、Bを入れ、
ガラス基板周辺をエポキシ系接着剤にて接着すると共
に、粒子を封入し、表示装置を作製した。粒子Aと粒子
Bの混合率は同重量ずつとし、それら粒子のガラス基板
間での体積占有率は60容量%となるように調整した。
また、表示装置の組み立ては、温度25℃、湿度50%
RH下の管理された空調下で行なった。評価結果を第1
表に示す。
【0026】実施例2 実施例1において、粒子を構成する樹脂を熱可塑性ポリ
エーテルエステルエラストマー:ハイトレル5557
(東レ・デュポン社製)へ変更した以外は、同様にし
て、表示装置を作製した。評価結果を第1表に示す。
【0027】参考例1 実施例1において、粒子のガラス基板間での体積占有率
を90容量%へ変更した以外は、同様にして、表示装置
を作製した。評価結果を第1表に示す。
【0028】比較例1 実施例1において、粒子を構成する樹脂を熱可塑性ポリ
エーテルエステルエラストマー:ハイトレル4057
(東レ・デュポン社製)へ変更した以外は、同様にし
て、表示装置を作製した。評価結果を第1表に示す。
【0029】比較例2 実施例1において、粒子を構成する樹脂を樹脂をナイロ
ン樹脂:トレジンEF300(帝国化学産業社製)へ変
更した以外は、同様にして、表示装置を作製した。評価
結果を第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の画像表示装置は、粒子の力学的
特性を制御することにより、安定性、特に温度変化への
対応に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の構造の一例を示す説明
図である。
【図2】本発明の画像表示装置における基板の形状の一
例を示す図である。
【図3】本発明の画像表示装置における基板の形状の一
例を示す図である。
【図4】本発明の画像表示装置における基板の形状の一
例を示す図である。
【符号の説明】
1、2:基板 3:粒子 4:隔壁 5:スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二瓶 則夫 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 薬師寺 学 東京都小平市小川東町3−2− 6−408 (72)発明者 北野 創 東京都小平市小川東町3−5−5 (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な対向する基板間
    に2種以上の色および帯電特性の異なる粒子、または1
    種の粒子を封入し、基板間に電界を与えて、粒子を移動
    させて画像を表示する画像表示装置において用いられる
    画像表示用粒子であって、0℃における表面硬さ(A)
    と100℃における表面硬さ(B)の比(A/B)が1.
    7以下であることを特徴とする画像表示用粒子。
  2. 【請求項2】 JIS K7215に準じて測定した2
    5℃における表面硬さが40度以上のものである請求項
    1に記載の画像表示用粒子。
  3. 【請求項3】 下記式で表される溶剤不溶率が50%以
    上である請求項1又は2に記載の画像表示用粒子。 溶剤不溶率(%)=(B/A)×100 (但し、Aは粒子の溶剤浸漬前重量、Bは良溶媒中に粒
    子を25℃で24時間浸漬した後の重量を示す)
  4. 【請求項4】 吸水率が3質量%以下である請求項1〜
    3のいずれかに記載の画像表示用粒子。
  5. 【請求項5】 体積固有抵抗1×1010Ω・cm以上の絶
    縁性粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の画像表
    示用粒子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の画像表
    示用粒子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 対向する基板間の空間における粒子の体
    積占有率が10〜80%である請求項6に記載の画像表
    示装置。
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