JPH06276761A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JPH06276761A
JPH06276761A JP5889093A JP5889093A JPH06276761A JP H06276761 A JPH06276761 A JP H06276761A JP 5889093 A JP5889093 A JP 5889093A JP 5889093 A JP5889093 A JP 5889093A JP H06276761 A JPH06276761 A JP H06276761A
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JP
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stator
electrostatic actuator
insulating
mover
moving piece
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JP5889093A
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Inventor
Shinji Konno
信次 今野
Hisashi Fukuyama
尚志 福山
Masahiro Yamamoto
正弘 山本
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円滑に駆動し得るように改良された静電アク
チュエータを提供する。 【構成】 絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた固定
子と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子とが接
するように配置して成る静電アクチュエータにおいて、
固定子の移動子と接触する側の表面および/または移動
子の固定子と接触する側の表面に突起を設け、当該突起
の変動率(σ/x* :σは、突起の高さの標準偏差、x
* は、突起の高さの平均値を表わす。)が10%以下で
あることを特徴とする静電アクチュエータ。 【効果】 耐久性に優れ、長時間円滑に駆動し得るよう
に改良された静電アクチュエータが提供されるため、静
電アクチュエータの実用化に寄与するところが大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電アクチュエータに
関するものであり、詳しくは、より円滑に駆動し得るよ
うに改良された静電アクチュエータに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】静電アクチュエータは、絶縁性支持体に帯
状電極を所定間隔で並べた固定子と絶縁性フィルムのよ
うな絶縁性薄葉体に抵抗体層を設けた移動子とから成
り、当該固定子と当該移動子とが接するように配置され
て構成される。そして、静電気の作用により、移動子を
瞬間的に浮上させて摩擦を防止しながら移動させるもの
である(平成元年度電気学会全国大会講演予稿集6−1
91、特開平2−285978号公報等)。さらに、本
出願人は、先に円滑に駆動するために、移動子と固定子
間に凹凸パターンの必要性および付与方法について報告
している。
【0003】静電アクチュエータは、電極やギャップの
寸法を小さくすることにより、力密度を大きくでき、ま
た、小型化し易いという特徴を有する。そのため、静電
アクチュエータは、ワードプロセッサーやファクシミリ
等における用紙搬送機構のような小型駆動装置、その他
の微小な機械システムの駆動装置として応用されること
が期待されている。
【0004】図1は、移動子を絶縁性フィルムにて構成
した静電アクチュエータ(静電フィルムアクチュエー
タ)の作動原理の説明図であり、図1中、1は絶縁性支
持体、2は帯状電極、3は固定子、4は絶縁性フィル
ム、5は抵抗体層、6は移動子、7〜9は電線を示す。
先ず、図1の(a)に示すように、電線7に正、電線8
に負の電圧を印加する。これにより、電線7に接続した
電極に存する電荷と電線8に接続した電極に存する電
荷の電位差により、抵抗体層5に電流が流れ、移動子
6の絶縁性フィルム4と抵抗体層5の境界に電荷が誘導
されて平衡状態となる。この電荷は、説明の便宜上、図
1の(b)の点線で示した鏡像電荷で置き換えることが
できる。そして、この電荷、の極性は、それぞれ電
極、の極性と異なるので、図1の(b)の状態では
移動子6は固定子3に吸引されている。
【0005】次に、図1(c)に示すように、電線7に
負、電線8に正、電線9に負の電圧を印加する。これに
より、電極内の電荷は、瞬時に移動できるが、移動子6
の鏡像電荷は、抵抗体層5の抵抗値が高いために直ぐに
は移動できない。その結果、移動子6と固定子3の間に
は反発力が発生する。反発力が発生することにより、固
定子3と移動子6の間の摩擦が減少し、電線9に電圧を
印加した結果生じる負の電荷と正の誘導電荷(鏡像電
荷で言えば)によって、右方向の駆動力が発生する。
【0006】図1の(d)は、上記の駆動力により、移
動子6が電極1ピッチ分右方向に移動した結果を示して
いる。移動子6を左方向に移動させる場合には、電線9
に正の電圧を印加すればよい。そして、上記の電極1ピ
ッチ毎の移動操作における印加電圧パターン(図1の
(c)に示すパターン)は、図1の(a)に示す状態と
は逆符号の電圧を電線7、8に印加するものであるか
ら、図1の(c)における誘導電荷(鏡像電荷で言え
ば、及び)は減衰することになる。
【0007】従って、移動子6を右方向に電極1ピッチ
毎に連続移動させるには、電荷充電操作と移動操作とを
繰り返す次のようなパターンの電圧を繰り返し印可する
ことが必要である。なお、以下の表−1に例示した電圧
パターンは、1サイクルの電圧パターンであり、Gは電
圧を印加してない状態を示し、C及びAは、それぞれ、
電荷充電操作、移動操作を示し、最初のCは図1の
(a)に示す状態、最初のAは、図1の(c)に示す状
態である。
【0008】
【表1】 表−1 112233 (1サイクル) 電線7 + − G − − + 電線8 − + + − G − 電線9 G − − + + − そして、駆動電圧のパターンは、例えば、3相構造の電
極の場合は、表−1に例示するように、アース状態を適
宜のタイミングで設けて電荷充電操作と移動操作とを繰
り返し得るパターンであれば、各種のパターンを採用す
ることができ、例えば、表−1に例示するパターンにお
いて、C1 とC2 とを省略したパターンを採用すること
も出来る。かかる変形パターンは、例えば、ステッピン
グモータの駆動用ICを利用して容易に達成することが
出来る。
【0009】静電アクチュエータを電極1ピッチ毎に安
定に連続移動させるには、移動子6(抵抗体層5)の表
面固有抵抗率は、1012〜1015Ω/□の範囲でなけれ
ばならないとされている。その理由は、次の通りであ
る。すなわち、移動子6の表面固有抵抗が大きい場合に
は電荷充電に比較的長い時間を要し、小さい場合には発
生した電荷が瞬時に減衰する。ところが、図1に示した
静電アクチュエータの場合には、移動子を構成する絶縁
性フィルムの抵抗値が大きすぎるために、上記のような
抵抗体層を当該絶縁性フィルムに設けて僅かな導電性を
付与する必要がある。
【0010】なお、図1に示した公知の静電アクチュエ
ータにおいて、絶縁性フィルム4の代わりに、これと同
程度の抵抗値を有する他の絶縁性薄葉体を使用してもよ
いことは明かである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしなら、静電アク
チュエータは、未だ研究段階にあり、実用化のために
は、各要素の詳細を検討しなければならない状況にあ
る。特に、移動子と固定子間が平滑である場合は、摩擦
損失を低減させる空気が十分に進入せず、両者が密着す
るために、摩擦が大きくなり、駆動不可能になる。その
為、空気を進入させるために特開平4−340371号
公報に示すような凹凸パターンを付与する方法が有効で
ある。しかしながら、突起の高さにバラツキがあると、
突起の高い部分で、移動子と固定子の摺動面で、気中放
電に近い現象が現れ、連続駆動していると、一時的に駆
動力が低下するという現象が見いだされた。
【0012】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、固定子と移動子の間の突起の高さの
程度を制限することにより、より円滑に長時間安定駆動
が可能な静電アクチュエータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた固定子と絶
縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子とが接するよ
うに配置されて成る静電アクチュエータにおいて、固定
子の移動子と接する側の表面および/または移動子の固
定子と接触する側の表面に突起を設け、当該突起の変動
率(σ/x* :σは、突起の高さの標準偏差、x* は、
突起の高さの平均値を表わす。)が10%以下であるこ
とを特徴とする静電アクチュエータに存する。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
静電アクチュエータの基本的構成は、図1において、移
動子6の構成材料が絶縁性フィルムに限定されず、ま
た、移動子の構成がこれに抵抗体層を設けたものに限定
されない点を除き、同図に示した公知の静電アクチュエ
ータと同じである。従って、以下の説明においては、便
宜上、図1中の4を絶縁性薄葉体として図1を参照す
る。
【0015】本発明の静電アクチュエータは、絶縁性支
持体1に帯状電極2を所定間隔で並べた固定子3と絶縁
性薄葉体4に正負の電荷を付与した移動子6からなる。
先ず、固定子3について説明する。固定子3を構成する
絶縁性支持体1は、絶縁性材料より成るフィルムやシー
ト等より構成される。
【0016】絶縁性材料としては、特に制限はなく、絶
縁性の良好な各種の合成樹脂、セラミックス、ガラス等
を使用することができる。合成樹脂の具体例としては、
エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げら
れる。好ましい絶縁性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂であり、ポリイミドフィルム、ポリエステル
フィルムが絶縁性支持体として、好適に用いられる。
【0017】絶縁性支持体1に設けられる帯状電極2
は、絶縁性支持体1の表面に並べて設けても、または、
絶縁性支持体1の中に埋設して設けてもよい。この場
合、帯状電極を設けた絶縁性支持体上には、絶縁性を向
上させるために、絶縁性薄葉体からなるカバーフィルム
を適宜、積層するのが好ましい。帯状電極2の間隔は、
特に限定されるものでないが、通常0.1〜2mmであ
り、静電アクチュエータの発生力、駆動電圧等の駆動性
能を向上させる為には、帯状電極の間隔の微細化が望ま
しい。
【0018】次に、移動子6について説明する。移動子
6を構成する絶縁性薄葉体4は、好適には、固定子3を
構成する前記の絶縁性樹脂と同様の合成樹脂より構成さ
れるが、かかる合成樹脂と同程度の抵抗値を有するガラ
ス又はセラミックスにて構成することもできる。そし
て、絶縁性薄葉体4を絶縁性フィルムで構成する場合、
特に好ましいフィルムは、密度、曲げ弾性率、耐皺性等
の点からポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエ
チレン−2,6−ナフタレートフィルムの如きポリエス
テルフィルムである。
【0019】絶縁性薄葉体4に正負の電荷を付与する方
法は、図1に示した公知の静電フィルムアクチュエータ
と同様に、絶縁性薄葉体4に抵抗体層5を設ける方法が
挙げられる。具体的には、例えば、絶縁性薄葉体4の表
面に帯電防止効果の弱い帯電防止剤を塗布する方法等を
使用し得る。この場合、抵抗体層5の表面固有抵抗率は
1012〜1015Ω/□の範囲、好ましくは1014Ω/□
前後にすることが必要である。そして、抵抗体層5の設
ける方向は、移動子6の固定子3と接する面または他方
の面の何れであってもよいが、後者の面上が好ましい。
【0020】また、絶縁性薄葉体4に正負の電荷を付与
する方法は、上記の方法に限られず、当業者にとって自
明の各種の他の方法を採用し得る。例えば、絶縁性薄葉
体4を絶縁性フィルムで構成する場合には、カーボンブ
ラック等の導電性物質を練り込んで絶縁性薄葉体4自体
を上記と同様の抵抗率を有する抵抗体とする方法、絶縁
性薄葉体4に帯状電極を設ける方法、イオン発生装置を
利用する方法、絶縁性薄葉体4にエレクトレット材料を
利用する方法等が挙げられる。
【0021】絶縁性薄葉体4に帯状電極を設ける方法
は、特に図示しないが、図1において、電線7及び8に
対応する2相構造の帯状電極を固定子の帯状電極2と対
応させて設け、これらの電線に常時正負の電圧を印加す
る方法であって、各帯状電極に存する正負の電荷を鏡像
電荷及びの代わりに利用する方法である。また、イ
オン発生装置を利用する方法は、固定子3に接して絶縁
性薄葉体4を配置し、電線7、電線8に正負の電圧を印
加して電荷を誘導した後、除電器として知られているイ
オン発生装置(針電極に交流電圧を印加してコロナ放電
を起こさせ生じた正負のイオン風を送風機にて帯電物体
に当てるようになされた装置)からのイオン風を絶縁性
薄葉体4の表面に当てる方法であって、絶縁性薄葉体4
の表面に形成されたイオン化空気層を鏡像電荷及び
の代わりに利用する方法である。そして、イオン発生装
置としては、「静電気ハンドブック」(静電気学会編、
オーム社出版、第1版819頁以降)に記載の各種の除
電器を使用することができる。
【0022】絶縁性薄葉体4の厚さは、当該絶縁性薄葉
体に電荷を付与する方法によって静電アクチュエータの
発生力が異なるために一概には決定できないが、通常は
10μm以上とされる。そして、電荷を付与する方法と
して絶縁性薄葉体4に抵抗体層5を設ける方法を採用し
た場合には、10〜200μmの範囲とするのが好まし
い。また、電荷の付与が何れの方法で行なわれる場合に
おいても、絶縁性薄葉体4の厚さは、絶縁性支持体1に
並べた帯状電極2の間隔をPとし、帯状電極2の表面と
絶縁性薄葉体4と抵抗体層5(絶縁性薄葉体4に帯状電
極を設けた場合は当該帯状電極、イオン化空気層を形成
した場合はそれ自体)との境界面との距離をGとした場
合、0.15<G/P<0.4の関係を満足する範囲と
するのが好ましい。
【0023】本発明の最大の特徴は、固定子3の移動子
6と接触する側の表面および/または移動子6の固定子
3と接触する側の表面に突起を設け、かつその突起の変
動率(σ/x* )が10%以下、好ましくは5%以下で
ある点である。上記の突起の形成方法は、特に限定され
ず、突起を施す面の材料の種類に応じ以下の例示する方
法を適宜採用し得る。 (a)平滑面に無機粒子等を含む塗布液をコーティング
する方法 (b)結晶化促進処理および結晶促進剤などを添加する
方法 (c)二酸化珪素、二酸化チタン、炭酸カルシウム等の
無機粒子および相溶性のないポリマー等を添加する方法 (d)機械的エンボス加工、サンドブラスト加工による
方法 (e)溶剤処理、コロナ放電、プラズマ放電、電子線照
射、X線照射等の表面処理による方法 (f)グラビアコーティングにより独立セル又は溝を転
写させる方法 上記の(b)及び(c)の方法は、主として合成樹脂を
使用した場合に適用される。そして、上記の各方法のう
ち、特に無機粒子として、粒子の変動率が10%以下、
好ましくは5%以下の均一粒子(1〜20μm)の球形
粒子を使用する方法が好適である。
【0024】さらに、(a)のような方法で、突起を固
定子3の表面に設ける場合においては、突起の高さが1
μm以上となるように、塗布液の固形分濃度、塗布方法
を選択するのが好ましい。次に突起の高さの変動率(σ
/x* )を10%以下にする理由について、詳しく述べ
る。
【0025】図2は、静電アクチュエータの1ユニット
を示したモデル図であり、移動子と固定子電極間はコン
デンサーと考えることができる。すなわち、コンデンサ
ー(C)は、移動子の絶縁材料で形成されるコンデンサ
ー(C1 )、移動子と固定子間の突起による空気層形成
されるコンデンサー(Cg )、固定子電極表面の絶縁材
料で形成されるコンデンサー(C2 )の直列合成で考え
ることができる。 C=C1+C2+Cg …(I) また、+Q、−Qは、コンデンサー電極面の電荷量、d
はコンデンサー間の距離、εは、誘電率を表わしてい
る。 Q=C11=C22=Cgg …(II) V=V1+V2+Vg …(III) 上記3式より、突起に形成される空気層間の分圧Vg
は、概略下記式(IV)で表わすことができる。 Vg =V(k・dg) …(IV) kは、d、εから求まる係数であるが、Vg は、突起の
高さdg に比例することが解る。すなわち、突起の高さ
に変動があれば、部分的にVg は大きくなり、移動子と
固定子の摺動面で気中放電に近い現象で、フィルムが帯
電しやすくなり、一時的に発生力が極端に低下するとい
う現象が現われる。さらに、dg がd、εから求めた一
定距離以上になると、目で観察できる気中放電が発生す
る。この気中放電については、パッシェンの法則(静電
ハンドブック215頁等)が一般的に知られている。
【0026】すなわち、移動子を安定的に長時間駆動す
るためには、突起の高さの変動率を極力小さくする必要
がある。又、固定子電極の絶縁耐圧を向上させる為に固
定子表面にポリエチレンテレフタレートフィルムのよう
な絶縁性フィルムを積層する場合においても同様であ
る。すなわち、積層時、微小な空気泡が入りこむと前述
のような現象が現われるので絶縁性の粘着剤(1014Ω
/□以上)で貼合わせるのが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。静電アクチュエータの作製 厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの片面に帯電防止効果の弱い帯電防止剤をスプレ
ー塗布することにより抵抗体層を形成して、移動子を作
製した。
【0028】厚さ125μmの二軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルムの表面に、幅0.1mm、ピッチ
0.2mmの帯状電極を形成し、該帯状電極の表面に、
厚さ10μmの絶縁層を設けた後、カバーフィルム(厚
さ25μm)を絶縁性の粘着剤を塗布して固定した。移
動子および固定子を接するように配置して静電アクチュ
エータを構成した。配置は、移動子の抵抗体層を形成し
ていない側と固定子のカバーフィルム側とが接するよう
に行なった。
【0029】上記の静電アクチュエータを図1の(a)
〜(d)に示す要領に従って、以下に示す駆動条件で駆
動テストを実施した。
【0030】
【表2】 〈駆動条件〉 初期充電時間:1s 充電時間 :9ms 移動時間 :1ms 駆動周波数 :100Hz 駆動電圧 :±500V 駆動時間 :3時間(連続) 実施例1 移動子と固定子間の突起の形成方法として、固定子のカ
バーフィルムの表面に粒径8μm、粒径の変動率(σ/
* )が1%であるシリカ粒子を散在させた。静電アク
チュエータをの駆動させた結果、何ら問題なく3時間連
続駆動するのが確認された。さらに、移動子を10cm
×10cmとして、30gのおもりを取り付けて往復運
動させたところ、3時間連続駆動するのが確認された。
次に、±700V印加しても放電現象は確認されなかっ
た。
【0031】比較例1 移動子と固定子間の突起の形成方法として、固定子のカ
バーフィルムの表面に平均粒径12μm、粒径の変動率
12%であるガラスビーズを散在させた。静電アクチュ
エータの駆動結果、時々脱調しながらも、3時間連続駆
動できたが、実施例1と同様に30gのおもりを取り付
けて往復運動させたところ、10分間で停止してしまっ
た。さらに、±700V印加して、駆動しようとしてと
ころ、部分的に放電現象が観察された。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性に優れ、長時間
円滑に駆動し得るように改良された静電アクチュエータ
が提供されるため、静電アクチュエータの実用化に寄与
するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電アクチュエータの駆動原理の説明図。
【図2】静電アクチュエータの1ユニットを示したモデ
ル図。
【符号の説明】
1:絶縁性支持体 2:帯状電極 3:固定子 4:絶縁性フィルム 5:抵抗体層 6:移動子 7〜9:配線用電線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた
    固定子と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子と
    が接するように配置して成る静電アクチュエータにおい
    て、固定子の移動子と接触する側の表面および/または
    移動子の固定子と接触する側の表面に突起を設け、当該
    突起の変動率(σ/x* :σは、突起の高さの標準偏
    差、x* は、突起の高さの平均値を表わす。)が10%
    以下であることを特徴とする静電アクチュエータ。
JP5889093A 1993-03-18 1993-03-18 静電アクチュエータ Pending JPH06276761A (ja)

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