JPH0698565A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

Info

Publication number
JPH0698565A
JPH0698565A JP20308392A JP20308392A JPH0698565A JP H0698565 A JPH0698565 A JP H0698565A JP 20308392 A JP20308392 A JP 20308392A JP 20308392 A JP20308392 A JP 20308392A JP H0698565 A JPH0698565 A JP H0698565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
electrostatic actuator
insulating
electrode
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20308392A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Konno
信次 今野
Tomio Aida
富男 合田
Etsuo Hatabe
悦生 畑部
Yoshihiro Nagata
良浩 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp, Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP20308392A priority Critical patent/JPH0698565A/ja
Publication of JPH0698565A publication Critical patent/JPH0698565A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】固定子の電極を容易かつ安価にファインパター
ン化し得るように改良された静電アクチュエータを提供
する。 【構成】絶縁性支持体(1)に電極(2)を所定間隔で
並べた固定子と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移
動子とが接するように配置されて成る静電アクチュエー
タにおいて、電極(2)の形成手段として、平均粒径が
20μm以下の導電性微粒子を含有し且つ粘度が5,0
00〜100,000cpsの導電性インクを使用した
スクリーン印刷法を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電アクチュエータに
関するものであり、詳しくは、固定子の電極を容易かつ
安価にファインパターン化し得るように改良された静電
アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電アクチュエータは、絶縁性支持体に
電極を所定間隔で並べた固定子と絶縁性フイルムのよう
な絶縁性薄葉体に抵抗体層を設けた移動子とから成り、
固定子と当該移動子とが接するように配置されて構成さ
れる。そして、静電気の作用により、移動子を瞬間的に
浮上させて摩擦を防止しながら移動させるものである
(平成元年度電気学会全国大会講演予稿集6−191,
特開平2−285978号公報等)。
【0003】静電アクチュエータは、電極やギャップの
寸法を小さくすることにより、力密度を大きくでき、ま
た、小型化し易いという特徴を有する。そのため、静電
アクチュエータは、ワードプロセッサーやファクシミリ
等における用紙搬送機構のような小型駆動装置、その他
の微小な機械システムの駆動装置として応用されること
が期待されている。
【0004】図4(a)〜(d)は、移動子を絶縁性フ
イルムにて構成した静電アクチュエータ(静電フイルム
アクチュエータ)の駆動原理の説明図であり、図中、
(1)は絶縁性支持体、(2)は帯状電極、(3)は固
定子、(4)は絶縁性フイルム、(5)は抵抗体層、
(6)は移動子、(7)〜(9)は電線を示す。
【0005】先ず、図4(a)に示すように、電線
(7)に正、電線(8)に負の電圧を印加する。これに
より、電線(7)に接続した電極に存する電荷と電線
(8)に接続した電極に存する電荷の電位差により、
抵抗体層(5)に電流が流れ、移動子(6)の絶縁性フ
イルム(4)と抵抗体層(5)の境界に電荷が誘導され
て平衡状態となる。この電荷は、説明の便宜上、図4
(b)の点線で示した鏡像電荷、で置き換えること
が出来る。そして、この電荷、の極性は、それぞれ
電荷、の極性と異なるため、図4(b)の状態では
移動子(6)は固定子(3)に吸引されている。
【0006】次に、図4(c)に示すように、電線
(7)に負、電線(8)に正、電線(9)に負の電圧を
印加する。これにより、電極内の電荷は、瞬時に移動で
きるが、移動子(6)の誘導電荷は、抵抗体層(5)の
抵抗値が高いために直ぐには移動できない。その結果、
移動子(6)と固定子(3)の間には反発力が発生す
る。反発力により、固定子(3)と移動子(6)の間の
摩擦が減少し、そして、電線(9)に電圧を印加した結
果生じる負の電荷と正の誘導電荷(鏡像電荷で言えば
)の吸引力により、移動子(6)には右方向の駆動力
が発生する。
【0007】図4(d)は、上記の駆動力により、移動
子(6)が電極1ピッチ分右方向に移動した結果を示し
ている。移動子(6)を左方向に移動させる場合には、
電線(9)に正の電圧を印加すればよい。そして、上記
の電極1ピッチ毎の移動操作における印加電圧パターン
(図4(c)に示すパターン)は、図4(a)に示す状
態とは逆符号の電圧を電線(7)、(8)に印加するパ
ターンあることから、図4(c)における誘導電荷(鏡
像電荷で言えば、及び)は減衰することになる。
【0008】従って、移動子(6)を右方向に電極1ピ
ッチ毎に連続移動させるには、電荷充電操作と移動操作
とを繰り返す必要があり、例えば、以下の表1に例示す
るようなパターンの電圧を繰り返し印加する必要であ
る。表1に例示した電圧パターンは、1サイクルの電圧
パターンであり、(G)は電圧を印加してない状態(ア
ース状態)を示し、(C1 )〜(C2 )及び(A1)〜
(A3 )は、それぞれ、電荷充電操作、移動操作を示
し、(C1 )は図4(a)に示す状態、(A1 )は図4
(c)に示す状態である。
【0009】
【表1】 1 1 2 2 3 3 (1サイクル) 電線(7) + − G − − + (8) − + + − G − (9) G − − + + −
【0010】そして、駆動電圧のパターンは、例えば、
3相構造の電極の場合は、表1に例示するように、アー
ス状態を適宜のタイミングで設けて電荷充電操作と移動
操作とを繰り返し得るパターンであれば、各種のパター
ンを採用することが出来、例えば、表1に例示するパタ
ーンにおいて、(C2 )と(C 3)とを省略したパター
ンを採用することも出来る。斯かる変形パターンは、例
えば、ステッピングモータの駆動用ICを利用して容易
に達成することが出来る。
【0011】静電アクチュエータを電極1ピッチ毎に安
定に連続移動させるには、移動子(6)(抵抗体層
(5))の表面固有抵抗率は、1012〜1015Ω/□の
範囲でなければならないとされている。その理由は次の
通りである。すなわち、移動子(6)の表面固有抵抗が
大きい場合には電荷充電に比較的長い時間を要し、小さ
い場合には誘導された電荷が瞬時に減衰する。ところ
が、図4に示した静電アクチュエータの場合には、移動
子を構成する絶縁性フイルムの抵抗値が大き過ぎるため
に、上記のような抵抗体層を当該絶縁性フイルムに設け
て僅かな導電性を付与する必要がある。なお、当然では
あるが、図4に示した公知の静電アクチュエータにおい
て、絶縁性フイルム(4)の代わりに、これと同程度の
抵抗値を有する他の絶縁性薄葉体を使用してもよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、固定子の電
極の形成方法としては、エッチング法を採用し、絶縁性
支持体に積層された銅などの導電性材料を電極に仕上げ
る方法が採用されている。しかしながら、エッチング法
による場合は、電極やギャップの寸法を小さくするこ
と、すなわち、電極のファインパターン化は比較的容易
に達成し得るが、エッチングによって導電性材料の大半
を溶解除去するために材料の無駄が多く、しかも、高価
な設備を要すると言う問題がある。本発明は、上記実情
に鑑みなされたものであり、その目的は、固定子の電極
を容易かつ安価にファインパターン化し得るように改良
された静電アクチュエータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた固定子と絶
縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子とが接するよ
うに配置されて成る静電アクチュエータにおいて、前記
の電極の形成手段として、平均粒径が20μm以下の導
電性微粒子を含有し且つ粘度が5,000〜100,0
00cpsの導電性インクを使用したスクリーン印刷法
を採用したことを特徴とする静電アクチュエータに存す
る。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
静電アクチュエータの基本的構成は、図4において、移
動子(6)の構成材料が絶縁性フィルムに限定されず、
また、移動子の構成がこれに抵抗体層を設けたものに限
定されない点を除き、同図に示した公知の静電アクチュ
エータと同じである。従って、以下の説明においては、
便宜上、図4中の(4)を絶縁性薄葉体として図4を参
照する。
【0015】本発明の静電アクチュエータは、絶縁性支
持体(1)に電極(2)を所定間隔で並べた固定子
(3)と絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与した移
動子(6)から成る。
【0016】先ず、固定子について説明する。固定子
(3)を構成する絶縁性支持体(1)は、絶縁性材料よ
り成るフィルムやシート等より構成される。絶縁性材料
としては、特に制限はなく、絶縁性の良好な各種の合成
樹脂、セラミックス、ガラス等を使用することが出来
る。合成樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビ
ニルアルコール系樹脂等が挙げられる。好ましい絶縁性
樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂である。
【0017】本発明の特徴は、電極(2)の形成手段と
して、平均粒径が20μm以下の導電性微粒子を含有し
且つ粘度が5,000〜100,000cpsの導電性
インクを使用したスクリーン印刷法を採用した点にあ
る。そして、斯かるスクリーン印刷法によれば、500
μmピッチ以下にファインパターン化された電極(2)
を絶縁性支持体(1)上に容易かつ安価に形成すること
が出来る。
【0018】本発明において、電極(2)は、通常、帯
状に形成される。そして、、従来公知のスクリーン印刷
装置を使用して形成することが出来る。図1は、スクリ
ーン印刷法による電極形成過程を示す説明図であり、ポ
リエステルやステンレススチールの繊維で織られたスク
リーンマスク(11)がアルミ等からなる枠(12)に
固定され、印刷台(15)上に載置された絶縁性支持体
(1)の上に配置され状態を示している。
【0019】スクリーンマスク(11)には、帯状電極
パターン(2)のための透孔パターンが形成されてい
る。そして、スクリーンマスク(11)と絶縁性支持体
(1)とのギャップは、要求されるパターン精度や印刷
性等を考慮して決定される。なお、スクリーン印刷装置
には、上記のギャップを一定に保持するため、印刷台
(15)の昇降機構など(図示せず)が設置されてい
る。
【0020】導電性インク(13)は、スクリーンマス
ク(11)の一端に載せられ、ウレタンゴム等の弾性材
料からなるスキージ(14)で矢印方向に掻き寄せら
れ、スクリーンマスク(11)上を移動させられる。そ
の結果、導電性インク(13)はスクリーンマスク(1
1)の透孔を通過して絶縁性支持体(1)に固着され、
帯状電極(2)が形成される。図2は、スクリーン印刷
で形成した帯状電極(2)の一例を示す説明図である
が、図1に示したスキージ(14)の移動方向は、Y方
向よりもX方向の方が電極線幅の誤差が少なくて好まし
い。また、図2中の上下に示された円形のランドはスル
ホールを表わしているが、スルホールの形成もスクリー
ン印刷を適用することが出来る。
【0021】導電性インク(13)は、樹脂バインダー
と溶媒中に導電性材料を分散させて調製されるが、本発
明においては、ファインパターン化された帯状電極
(2)の形成のために、平均粒径が20μm以下の導電
性微粒子を含有し且つ粘度が5,000〜100,00
0cpsの導電性インクを使用することが不可欠であ
る。
【0022】通常のスクリーン印刷では、粘度200,
000cps程度のインクが使用されているが、静電ア
クチュエータで要求される帯状電極(2)のファインパ
ターン化を達成し且つ数100以上の帯状電極(2)を
形成するためには、スクリーンマスク(11)の微小な
パターンにも導電性インク(13)が入り込むようにす
ることが必要であり、インクの粘度(常温)は、5,0
00〜100,000cpsにする必要がある。
【0023】また、帯状電極(2)の印刷厚さは、15
μm以下とし、表面固有抵抗率は100Ω/□以下とす
ることが必要あり、導電性および印刷性を考慮した場
合、導電性微粒子の平均粒径は20μm以下であること
が必要であり、好ましくは0.05〜10μmの粒径の
範囲にする必要がある。
【0024】バインダー樹脂としては、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、
塩化ビニル樹脂等が適宜用いられる。溶媒としては、バ
インダー樹脂の溶解性を考慮し、ケトン系溶媒等適宜選
択される。導電性微粒子としては、銀、銅およびケッチ
エンブラック、アセチレンブラック、グラファイトのよ
うなカーボンが用いられる。
【0025】絶縁性支持体(1)に設けられる帯状電極
(2)は、絶縁性支持体(1)の表面に並べて設けて
も、または、絶縁性支持体(1)の中に埋設して設けて
もよい。そして、電極の絶縁性を向上させるためには、
印刷や塗布等の方法により帯状電極(2)の表面に絶縁
層を形成し、絶縁性支持体(1)と絶縁層との間に帯状
電極(2)を埋設するのがよい。図3は、スクリーン印
刷で形成した帯状電極(2)の一例を示す断面説明図で
あるが、絶縁性支持体(1)にスクリーン印刷法で帯状
電極(2)を形成した後、別なスクリーンマスクを用い
て、帯状電極(2)の表面に絶縁ペースト等を印刷し
て、絶縁層(10)を設けたものである。
【0026】帯状電極(2)の間隔は、静電アクチュエ
ータの発生力、駆動電圧等の駆動性能を向上させるため
には帯状電極間隔の微細化が望ましく、通常は500μ
m以下、好ましくは300μm以下とされる。そして、
電極(2)としては、上記のように、通常は帯状電極が
採用されるが、ドット型電極であってもよい。また、電
極(2)の構造は、通常、3相構造が基本的であるが、
これに限られず、3n(nは整数)構造であってもよ
い。
【0027】次に、移動子(6)について説明する。移
動子(6)を構成する絶縁性薄葉体(4)は、好適に
は、固定子(3)を構成する前記の絶縁性樹脂と同様の
合成樹脂より構成されるが、斯かる合成樹脂と同程度の
抵抗値を有するガラス又はセラミックスにて構成するこ
とも出来る。そして、絶縁性薄葉体(4)を合成樹脂フ
イルムで構成する場合、特に好ましいフイルムは、密
度、曲げ弾性率、耐皺性等の点からポリエチレンテレフ
タレートフイルムである。
【0028】絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与す
る方法は、図4に示した公知の静電フイルムアクチュエ
ータと同様に、絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を
設ける方法が挙げられる。具体的には、例えば、絶縁性
薄葉体(4)の表面に帯電防止効果の弱い帯電防止剤を
塗布する方法等を使用し得る。この場合、抵抗体層
(5)の表面固有抵抗率は1012〜1015Ω/□の範
囲、好ましくは1014Ω/□前後にすることが必要であ
る。そして、抵抗体層(5)設ける方向は、移動子
(6)の固定子(3)と接する面または他方の面の何れ
であってもよいが、後者の面上が好ましい。
【0029】また、絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を
付与する方法は、上記の方法に限られず、当業者にとっ
て自明の各種の他の方法を採用し得る。例えば、絶縁性
薄葉体(4)を絶縁性フイルムで構成する場合には、カ
ーボンブラック等の導電性物質を練り込んで絶縁性薄葉
体(4)自体を上記と同様の抵抗率を有する抵抗体とす
る方法、絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方法、
イオン発生装置を利用する方法、絶縁性薄葉体(4)に
エレクトレット材料を利用する方法等が挙げられる。
【0030】絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方
法は、特に図示しないが、図1において、電線(7)及
び(8)に対応する2相構造の帯状電極を固定子の帯状
電極(2)と対応させて設け、これらの電線に常時正負
の電圧を印加する方法であって、各帯状電極に存する正
負の電荷を鏡像電荷及びの代わりに利用する方法で
ある。また、イオン発生装置を利用する方法は、固定子
(3)に接して絶縁性薄葉体(4)を配置し、電線
(7)、電線(8)に正負の電圧を印加して電荷を誘導
した後、除電器として知られているイオン発生装置(針
電極に交流電圧を印加してコロナ放電を起こさせ、生じ
た正負のイオン風を送風機にて帯電物体に当てるように
なされた装置)からのイオン風を絶縁性薄葉体(4)の
表面に当てる方法であって、絶縁性薄葉体(4)の表面
に形成されたイオン化空気層を鏡像電荷及びの代わ
りに利用する方法である。そして、イオン発生装置とし
ては、「静電気ハンドブック」(静電気学会偏、オーム
社出版、第1版819頁以降)に記載の各種の除電器を
使用することが出来る。なお、絶縁性薄葉体(4)に帯
状電極を設ける場合は、前述のスクリーン印刷法を採用
するのがよい。
【0031】絶縁性薄葉体(4)の厚さは、当該絶縁性
薄葉体に電荷を付与する方法によって静電アクチュエー
タの発生力が異なるために一概には決定できないが、通
常は10μm以上とされる。そして、電荷を付与する方
法として絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を設ける
方法を採用した場合には、10〜200μmの範囲とす
るのが好ましい。また、電荷の付与が何れの方法で行わ
れる場合においても、絶縁性薄葉体(4)の厚さは、絶
縁性支持体(1)に並べた帯状電極(2)の間隔をPと
し、帯状電極(2)の表面と絶縁性薄葉体(4)と抵抗
体層(5)(絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設けた場
合は当該帯状電極、イオン化空気層を形成した場合はそ
れ自体)との境界面との距離をGとした場合、0.1<
G/P<0.4の関係を満足する範囲とするのが好まし
い。
【0032】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例1 (1)固定子の作成 以下に示すスクリーンマスク及び導電性インクを使用
し、スクリーン印刷法により、125μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に図2
に示すような帯状電極を形成して固定子とした。スクリ
ーン印刷機には三谷電子工業製2400を使用した。
【0033】<スクリーンマスク> 製版材料 :ステンレス紗(線径:約20μm、メッシ
ュ:400メッシュ) 電極ピッチ:200μm(印刷される電極巾100μ
m) 電極サイズ:80mm×90mm <導電性インク> 導電性微粒子 :銀(平均粒径約3μm) 樹脂バインダー:ポリエステル樹脂 溶媒 :ブチルセルソルブアセテート 粘度(25℃):約30000cps(Brookfi
eld法にて測定)
【0034】<電極の形成>先ず、ウレタン製のスキー
ジを用いて、PETフィルム上に導電性インクを印刷
し、80℃、30分間熱風乾燥した。乾燥後の銀インク
の厚さは、約5μmであり、表面固有抵抗率は、約1Ω
/□であった。次いで、別のスクリーンマスクを使用
し、円形ランド部分を除くPETフィルム上の電極印刷
面全体に透明のポリエステル樹脂をスクリーン印刷し
た。透明のポリエステル樹脂の厚さは10μmとし、印
刷後の乾燥条件は上記と同様とした。
【0035】(2)結線 円形ランド部分をNC工作機械を用いて、直径0.2m
mの穴明け加工を行い、その後、ディスペンサーを使用
し、銀ペーストによってスルホール部分を導通させて結
線を行なった。
【0036】(3)移動子の作製 厚さ25μmのPETフィルムに帯電防止効果の弱い帯
電防止剤をフィルムの片面にスプレー塗布して抵抗体層
を形成して移動子とした。なお、抵抗体層の表面固有抵
抗率は、2×1014Ω/□であった。
【0037】(4)静電アクチュエータの作製 上記の(1)で作製した固定子と上記(3)で作製した
移動子とを重ね合わせて本発明の静電アクチュエータを
作製した。上記の静電アクチュエータを図4(a)〜
(d)に示す要領に従って、以下に示す駆動条件で駆動
させたところ、移動子が連続的に駆動できるのが確認で
きた。また、移動子が2kHz、40cm/sまで駆動
できることを確認した。
【0038】<駆動条件> 初期充電時間:1s 充電時間 :9ms 移動時間 :1ms 駆動周波数 :100Hz 駆動電圧 :±200V
【0039】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、固定子の
電極を容易かつ安価にファインパターン化し得るように
改良された静電アクチュエータが提供される。よって、
本発明は、静電アクチュエータの多種多様な応用展開に
寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクリーン印刷法による電極形成過程を示す説
明図である。
【図2】スクリーン印刷で形成した帯状電極の一例を示
す平面説明図である。
【図3】スクリーン印刷で形成した帯状電極の一例を示
す断面説明図である。
【図4】静電アクチュエータの駆動原理の説明図であ
る。
【符号の説明】
(1):絶縁性支持体 (2):帯状電極 (3):固定子 (4):絶縁性フイルム又は絶縁性薄葉体 (5):抵抗体層 (6):移動子 (7)〜(9):電線 (10):絶縁層 (11):スクリーンマスク (12):枠 (13):導電性インク (14):スキージ (15):印刷台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑部 悦生 神奈川県鎌倉市大船二丁目14番40号 三菱 電機株式会社生活システム研究所内 (72)発明者 永田 良浩 神奈川県鎌倉市大船二丁目14番40号 三菱 電機株式会社生活システム研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性支持体に電極を所定間隔で並べた
    固定子と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子と
    が接するように配置されて成る静電アクチュエータにお
    いて、前記の電極の形成手段として、平均粒径が20μ
    m以下の導電性微粒子を含有し且つ粘度が5,000〜
    100,000cpsの導電性インクを使用したスクリ
    ーン印刷法を採用したことを特徴とする静電アクチュエ
    ータ。
JP20308392A 1992-07-07 1992-07-07 静電アクチュエータ Withdrawn JPH0698565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20308392A JPH0698565A (ja) 1992-07-07 1992-07-07 静電アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20308392A JPH0698565A (ja) 1992-07-07 1992-07-07 静電アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0698565A true JPH0698565A (ja) 1994-04-08

Family

ID=16468085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20308392A Withdrawn JPH0698565A (ja) 1992-07-07 1992-07-07 静電アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0698565A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2479761A (en) * 2010-04-21 2011-10-26 Dyson Technology Ltd Influence machine power generator

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2479761A (en) * 2010-04-21 2011-10-26 Dyson Technology Ltd Influence machine power generator

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5552654A (en) Electrostatic actuator
DE68904667D1 (de) Herstellungsverfahren fuer einen duennschichttyp-widerstand.
JP3697271B2 (ja) 回路基板の製造方法
JPH0698565A (ja) 静電アクチュエータ
JPH05308784A (ja) 静電アクチュエータ
CA1105982A (en) Two-sided non-impact printing system
JP2719035B2 (ja) 静電力を利用した薄葉材料の駆動装置
US3733613A (en) Electrode and terminal structure for non-impact printer
JPH06121550A (ja) 静電アクチュエータ
JP3353976B2 (ja) 静電アクチュエータ
JPH05308783A (ja) 静電アクチュエータの駆動方法
JP3004770B2 (ja) 静電アクチュエータ
JPH06335264A (ja) 静電アクチュエータ
JPH0670554A (ja) 静電アクチュエータ
JP3091242B2 (ja) フィルム状物体の微小ステップ駆動装置及びその微小ステップ駆動方法
JPH0833359A (ja) 静電アクチュエータの製造方法
JPH04340371A (ja) 静電アクチュエータ
JPH09121564A (ja) 静電アクチュエータ
JP2632452B2 (ja) 紙搬送機構
JP2009252812A (ja) 導電性粒子によるパターン生成方法及び装置
JP2737315B2 (ja) 静電吸着搬送用無端状ベルト
JPH06276761A (ja) 静電アクチュエータ
JPH09224383A (ja) 静電アクチュエータ用素子の製造方法
JPH04200284A (ja) フィルムアクチュエータ
JPS59218873A (ja) 記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991005