JP2009225563A - 静電アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 固定子と移動子との間で作用する強い静電力と弱い摩擦力により高い駆動効率を安定して得ることができ、しかも構成が簡単な静電アクチュエータを提供する。
【解決手段】 固定子基材とその表面に形成した電極とを有する固定子と、電極の電位に応じた電荷が誘起される移動子基材を有する移動子を備え、固定子基材の電極を形成した表面に対して反対側に前記移動子基材を対面して配置するようにした。また、固定子基材の電極を形成した表面に密着して形成された絶縁体を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は静電アクチュエータの技術分野に属する。特に、固定子と移動子との間で作用する強い静電力と弱い摩擦力により高い駆動効率を安定して得ることができる静電アクチュエータに関する。
静電アクチュエータの形態として、フィルムを利用して薄型とした静電アクチュエータの発明が公知である。たとえば、図5に示す構成を有する静電アクチュエータの発明が公知である(特許文献1)。この静電アクチュエータは、図5に示すように、固定子(1)はガラスエポキシ基板(3)の表面にエッチングにより形成した帯状電極(4)(たとえば1.27mm間隔で100本)と、その上に塗布したエポキシ樹脂(5)と、そのエポキシ樹脂上に積層されたフィルム(6),(7)(たとえば0.1mm厚さのPETフィルム)とからなる。また、移動子(10)はフィルム状の絶縁体層(11)(たとえば0.1mm厚さのPETフィルム)および抵抗体層(12)(たとえば0.1mm厚さのPETフィルムに帯電防止剤を塗布し表面抵抗が1012〜1016Ω/□)からなる。
特開平2−285978
この従来の静電アクチュエータにおいては、帯状電極(4)は銅貼積層板等をエッチングして形成したものであるから、帯状電極(4)とガラスエポキシ基板(3)とは接着して一体化しており分離できない構成を有している。固定子(1)の平面形状はガラスエポキシ基板(3)によって保持する構成であるから、ガラスエポキシ基板(3)は強固な基板であってそれ相応の厚さを有する。一方、固定子(1)の帯状電極(4)と、移動子(10)の電荷を誘導する絶縁体層(11)の表面との距離は接近させた方が、大きな静電力を発生させることができる。したがって、図5に示す従来の静電アクチュエータにおいては、帯状電極(4)と絶縁体層(11)とを接近させるために、ガラスエポキシ基板(3)の帯状電極(4)を形成した側に絶縁体層(11)が対面して配置する構成となっている。その反対に、ガラスエポキシ基板(3)を帯状電極(4)と絶縁体層(11)とに間に介在させる配置とすることは、帯状電極(4)と絶縁体層(11)との距離を生じるため好ましくない。
ところで、帯状電極(4)が形成されたガラスエポキシ基板(3)の表面は、エッチングによってガラスエポキシ基板(3)が露出する露出面と帯状電極(4)が形成された電極面とを有する。図5に示すように、帯状電極(4)の厚さの分だけ露出面は電極面に対して低く、電極面は露出面に対して高い。すなわち、帯状電極(4)が形成されたガラスエポキシ基板(3)の表面は凹凸を有する。移動子(10)が固定子(1)に対して移動を行うときには、この凹凸によって大きな摩擦抵抗が生まれて駆動効率が悪くなり、移動停止が頻発するという問題がある。これを回避するために、図5に示す一例においては、エポキシ樹脂(5)を塗布するとともにフィルム(6),(7)を積層することによって平坦化している。その平坦化により固定子(1)の移動子(10)の摩擦抵抗を軽減する。しかし、この構成は、複雑であり、製造コストを高め、製品の歩留まりを悪化させるという問題がある。
本発明は上記の問題を解決するために成されたものである。その目的は、固定子と移動子との間で作用する強い静電力と弱い摩擦力により高い駆動効率を安定して得ることができ、しかも構成が簡単な静電アクチュエータを提供することにある。
本発明の請求項1に係る静電アクチュエータは、固定子基材とその表面に形成した帯線状の電極とを有する固定子と、前記電極の電位に応じた電荷が誘起される移動子基材を有する移動子を備え、前記固定子基材の電極を形成した表面に対して反対側に前記移動子基材を対面して配置するようにしたものである。
また、本発明の請求項2に係る静電アクチュエータは、請求項1に記載の静電アクチュエータにおいて、前記固定子基材の電極を形成した表面に密着して形成された絶縁体を備えるようにしたものである。
本発明の請求項1に係る静電アクチュエータによれば、静電アクチュエータは固定子基材とその表面に形成した帯線状の電極とを有する固定子と、電極の電位に応じた電荷が誘起される移動子基材を有する移動子を備え、固定子基材の電極を形成した表面に対して反対側に移動子基材が対面して配置される。すなわち、固定子基材の電極が形成されていない平滑面に移動子基材が対面して配置される。したがって、固定子と移動子との間で作用する強い静電力と弱い摩擦力により高い駆動効率を安定して得ることができ、しかも構成が簡単な静電アクチュエータが提供される。
また、本発明の請求項2に係る静電アクチュエータによれば、請求項1に係る静電アクチュエータにおいて、 請求項1に記載の静電アクチュエータにおいて、請求項1に記載の静電アクチュエータにおいて、前記固定子基材の電極を形成した表面に密着して形成された絶縁体を備える。すなわち、電気的な絶縁性が得られるとともに、固定子の全体の剛性を高くすることができ変形を小さくすることができる。したがって、固定子基材が薄い場合であっても移動子基材に対面する固定子基材の表面の平滑性が確保される。
次に、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。本発明の静電アクチュエータにおける構成の一例を図1に断面図として示す。図1において、1は固定子、11は固定子基材、12は電極、13は外面絶縁体、14はハードコート層、21は移動子基材、3は潤滑層である。
本発明の静電アクチュエータは、図1に示すように、固定子1と移動子(図において明示せず)を基本的な構成要素とする。図1においては、移動子の構成要素として移動子基材21だけが明示されているが、移動子の移動の利用形態よって様々な態様の構成要素(たとえば、案内要素、伝達要素、等)が付加される。
また、固定子1と移動子との間で発生する摩擦力を軽減するために潤滑層3を設けると、駆動の効率化、安定化、等において好適である。潤滑層3としては流動体を使用することができる。
また、当然ながら、静電アクチュエータは電力供給により動作(移動)するアクチュエータであるから電源部を必用とし、その動作を制御するときには制御部を必要とする。
固定子1は、図1に示す一例においては、固定子基材11、電極12、外面絶縁体13、ハードコート層14を備える。
固定子基材11はその表面に形成した電極12の電極形状を保持するための基材となるフィルムである。固定子基材11としては、電気的な絶縁性を有し、かつハンダ付における耐熱性を有するプラスチックフィルム、たとえばPI(PolyImide)フィルム、PET(PolyEthyleneTerephthalate)フィルム、PAI(PolyAmideImide)フィルム、等、あるいはプラスチックフィルムではない他の材料として、ガラス基板、ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板、フッ素樹脂基板、コンポジット基板、等を使用することができる。移動子と電極12を近接させて駆動効率を高めるためには、固定子基材11は薄いほど良い。また、変形、破壊、等に対する物理的な強度においては固定子基材11は厚いほど良い。固定子基材11の厚さとしては、実用的には10〜500μmを使用でき、10〜50μmであると駆動効率において好適である。さらに、外面絶縁体13等によって補強されるときには10μm以下であっても好適に使用することができる。
電極12は固定子基材11の表面に形成された帯線状の電極である。電極12はプリント回路を形成する周知の方法によって形成することができる。プリント回路の材料として銅箔とフィルムまたは基板を貼り合わせた銅貼フィルムが使用される。電極12と固定子基材11はその銅貼フィルムにおける銅箔の部分とフィルムの部分である。銅貼フィルムの銅箔面にエッチングレジストのパターンを形成してエッチングすることにより銅箔をパターン化することができる。帯線状の電極12は、このパターン化した銅箔の部分として固定子基材11の表面に形成される。
また、バックライトを透過させる等のために、電極12として透明電極を必要とするときには、透明電極を形成する周知の方法によって電極12を形成することができる。たとえば、ITO(酸化インジウム・スズ)を使用しスパッタリング、蒸着、等により基材に成膜しエッチングによりパターン化する、またはITOペーストをインキとし基材にスクリーン印刷して焼成する、等により透明電極を得ることができる。
電極12の厚さは(銅箔の厚さ)は、通常は、固定子基材11の厚さと同程度のものを使用できる。本発明においては、固定子基材11における移動子に対面する表面がエッチングされるわけではないから、電極12を厚くしても、その表面にはエッチングによって銅箔が除去されたことによる凹凸が生じない。したがって、電極12を厚くし(たとえば100μmとし)電極12の抵抗値を下げて電力の供給効率を向上させることができる。
電極12は、固定子基材11において、その表面に沿う方向に複数本が互いに平行となるように配列している。そして、その複数本の電極はその配列の順序にしたがって3系統に統合接続されている。電極12の配列間隔はたとえば1.5mm、電極12の幅はたとえば1.0mmである。ここで、帯線状の電極とは、その一例が、厚さ100μm、幅1.0mmの長方形の断面形状でパターンに沿って延びる電極のことである。
外面絶縁体13は電極12の露出している側の表面を被覆する絶縁体である。電極12の固定子基材11に貼り付いている側の表面は、当然ながら、固定子基材11よって被覆されており電気的な絶縁性が確保されている。外面絶縁体13はその表面に対して反対側となる固定子基材11と電極12の表面に密着して形成される。
外面絶縁体13は電気的な絶縁性を得るためだけではなく、固定子1の全体の剛性を高くして変形を小さくし、移動子基材21に対面する固定子基材11の表面の平坦性を確保する働きを有している。外面絶縁体13の厚さは、電気的な絶縁性を得るためだけであれば薄くてよいが、物理的な強度を得るためにはそれ相応に厚くする。外面絶縁体13を厚くしても、本発明の静電アクチュエータにおける駆動効率には悪影響を及ぼさない。
ハードコート層14は固定子基材11と移動子基材21との摩擦による磨耗から、固定子基材11を保護するためのハードコート層である。ハードコート層14は固定子基材11と移動子基材21とが対向する側の固定子基材11の表面に形成する。このハードコート層14は、固定子基材11の厚さを極めて薄くしたときには(たとえば、20μm以下)、静電アクチュエータの耐久性において特に顕著な効果を示す構成要件となる。ハードコート層14としては、周知のハードコート層を適用することができる。たとえば、フィルムに熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、等を塗布して硬化させ形成したハードコート層を適用することができる。
移動子は移動子基材21を備え、図1に示す一例においては、その移動子基材21だけが示されているが、前述したように、移動子の移動の利用形態よって様々な態様の構成要素を付加することができる。たとえば、移動子の移動方向や移動範囲を規制する案内要素、移動子の移動を静電アクチュエータの駆動力として取り出すための伝達要素、移動子を保護するためのカバー、等を付加することができる。
移動子基材21は、電極12の電位に応じた電荷が誘起されるフィルムである。移動子基材21は、その表面に誘起された電荷と電極12の電位とによって決まる電気力(クーロン力)が作用して移動を行う。そのような作用を生じるために、移動子基材21は、電位に応じた電荷が誘起される物性と、その電荷を一定の時間だけは保持する物性を有している。この物性は移動子基材21の表面抵抗率が関係しており、表面抵抗率が約1012〜1015Ω/□程度が好適である。
移動子基材21としては、PET(PolyEthyleneTerephthalate)フィルム、PP(PolyPropylene)フィルム、PS(PolyStyrene)フィルム、PVC(PolyVinylChloride)フィルム、PVDC(PolyVinyliDeneChloride)フィルム、PE(PolyEthylene)フィルム、PA(PolyAmide)フィルム、PI(PolyImide)フィルム、PLA(PolyLacticAcid:ポリ乳酸)、等のプラスチックフィルムを使用することができる。このようなプラスチックフィルムの表面物性は表面処理に大きく影響されることがある。したがって、上記のプラスチックフィルムであっても表面抵抗率を最適化する表面処理を必要性とすることがある。また、上記に限定されず、コーティング処理、等によって表面抵抗率を最適化することにより他の材料を使用することもできる。
潤滑層3は固定子1と移動子との間で発生する摩擦力を軽減するために固定子1と移動子とが対面する(接触する)面の間に設けた潤滑層である。潤滑層3を設けることにより駆動の効率性、安定性、等を向上させることができる。潤滑層3としては流動体を使用することができる。たとえば、シリコーンオイル、フッ素系液体(たとえば、フロリナート(登録商標))、等の不活性かつ電気絶縁性を有する液体を使用すると好適である。
以上、構成について説明した。次に、本発明の静電アクチュエータにおいて、固定子1と移動子の間に静電力が発生し、その静電力により固定子1に対して移動子が移動を行なう動作について説明する。図2はその動作の原理を示す説明図である。
移動子基材21は、図2に示す一例において、絶縁材料(誘電体)であり表面抵抗率が約1012〜1015Ω/□程度である。この場合微弱な電気が流れるため、固定子基材11に形成された電極12によって移動子基材21に誘起された電荷は、電極12における電圧の瞬間的な変化に対して遅れて追従することになる。
一方、図2に示す一例においては、固定子基材11には移動子基材21との対向面に沿う方向に複数本の帯線状の電極12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h,・・・が互いに平行となるように配列している。その複数本の電極12a・・・が配列の順序にしたがって3系統に統合接続されて3系統の端子U,V,Wが設けられている。端子U,V,Wには独立に任意の波形の電圧を制御部(図示せず)の制御下における電源部(図示せず)から印加することができる。電源部は端子U,V,Wに所定電圧の電力を供給し、制御部は印加する電圧の時系列パターンが所定パターンとなるように電源部を制御する。
図2を参照して、その動作の一例について説明する。まず、図2(1)に示すステップおいて、一例として、(U,V,W)=(+,−,0)の電圧を印加する。印加した瞬間に端子Uに接続する電極線は+に、端子Vに接続する電極線は−に、端子Wに接続する電極線は0になる。
次に、図2(2)に示すステップにおいて、電圧が印加された電極線による電界によって移動子基材には電荷が誘起され帯電する。端子Uに接続する電極線は+であるから、移動子基材21のその部位には−の電荷が誘起され、端子Vに接続する電極線は−であるから、移動子基材21のその部位には+の電荷が誘起され、端子Wに接続する電極線は0であるから、移動子基材21のその部位には電荷が誘起されない。このとき、移動子基材21と固定子基材11との間には対向面に対して直角方向の引力が作用する。
次に、図2(3)に示すステップおいて、印加する電圧を切替えて(U,V,W)=(−,+,−)の電圧を印加する。移動子基材21に誘起された電荷は電圧の瞬間的な変化に対して直ぐには追従することができない。端子Uに接続する電極線は−に切替えられたが、移動子基材21のその部位には−の電荷が残留し、端子Vに接続する電極線は+に切替えられたが、移動子基材21のその部位には+の電荷が残留し、端子Wに接続する電極線は−に切替えられたが、移動子基材21のその部位には電荷がまだ誘起されていない。すなわち、移動子基材21と固定子基材11との間には、対向面に対して直角方向には斥力が作用し、平行方向には図2(3)において移動子基材21を右方向に引く引力が作用する。したがって、移動子基材21が固定子基材11に対して浮上し移動し易くなるとともに、移動子基材21には右方向の力が作用している。
次に、図2(4)に示すステップおいて、移動子基材21は固定子基材11に対して電極線の1間隔程度だけ右方向に移動して安定する。
上述の一例は、移動子基材21が固定子基材11に対して移動する原理を説明したもので、端子U,V,Wに対して特殊な電圧が印加された一例であるということではない。図2に示す構成において、端子U,V,Wに対して、一般的な、3相の電圧を印加したときにも同様に移動子基材21が固定子基材11に対して移動する。たとえば、端子U,V,Wに3相のパルス電圧を印加するものとする。3相の各相は120度づつ位相がずれており、パルス電圧は+(プラス)または−(マイナス)の2つの状態のいずれかである。最初に(U,V,W)=(−,+,−)であったとすると、そこから60度位相が進んだときにはパルス電圧は(−,+,+)となる。そのように、60度づつ位相を順次進めると、0度のときは(−,+,−)、60度のときは(−,+,+)、120度のときは(−,−,+)、180度のときは(+,−,+)、240度のとき(+,−,−)、300度のときは(+,+,−)であり、360度のときは(−,+,−)で0度のときのパルス電圧に戻る。このパルス電圧は、図2に示す端子U,V,Wの配列において、+(プラス)および−(マイナス)の位置が左から右へシフトして行く形態となっている。このとき、移動子基材21は固定子基材11における電極線による電界の移動に引かれるようにして固定子基材11に対して移動する。
以上、動作について説明した。次に、本発明の静電アクチュエータにおける構成上の特徴について説明する。本発明の静電アクチュエータにおける構成上の特徴について説明図を図3に示す。また、比較例の説明図を図4に示す。図3において図1と同一部分には同一符号が付されている。
本発明の静電アクチュエータにおいては、図1、図3に示すように、固定子基材11の電極12を形成した表面に対して反対側に移動子基材21が対面して配置されている。一方、比較例においては、図4に示すように、固定子基材11の電極12を形成した表面を被覆する内面絶縁体13’の側に移動子基材21が対面して配置されている。
図3に示す本発明の静電アクチュエータにおいては、高い駆動効率を安定して得ることができる。その理由を挙げて次に示す。
その理由(1)としては、固定子基材11の平面性によって規制されるため、電極12の作用面(電極12と固定子基材11の接着面)は常に平面となっている。これにより、電気力線は垂直に移動子基材21へ入り込み、有効な電気力線の割合が大きくなる。
また、その理由(2)としては、固定子1と移動子基材21との摩擦面が平滑であるため摩擦力は一定で安定しており、またその特性を向上させる潤滑層3、ハードコート層14、等のコーティングを適正に行うことができる。
また、その理由(3)としては、固定子基材11の厚さは、物理的強度が高いフィルムを容易に選択可能であることから極めて薄くすることができる。電極12と移動子基材21との間隔を小さくすることが可能となるため高い駆動力が得られる。
また、その理由(4)としては、移動子基材21に対して背面側(裏側)は性能に与える影響が小さく、寸法形状における制約も小さい。したがって、背面側において耐久性、剛性、等を高める構成の付与が容易である。
一方、図4に示す比較例においては、本発明の静電アクチュエータと比較すると高い駆動効率を安定して得ることができない。その理由を挙げて次に示す。
その理由(1)としては、電極12の作用面(電極12の移動子基材の側の表面)はエッチングにより形成されるため肩が垂れて複雑曲面形状となっている。そのため、電気力線は分散されて移動子基材21へ入り込み、有効となる電気力線の割合が小さくなる。
また、その理由(2)としては、電極12は固定子基材11の表面から突出しているため本質的に凸凹であり、内面絶縁体13’を形成しても良好な平面性を得ることが困難である。そのため、固定子1と移動子基材21との摩擦面が凸凹であるため摩擦力は大きく不安定であり、またその特性を向上させる潤滑層3、ハードコート層14、等のコーティングを適正に行うことができない。
また、その理由(3)としては、電解強度を上げるためには内面絶縁体13’を薄くした方が良いが、移動子基材21との摩擦面の強度の低下、凸凹の顕在化により薄くすることが困難である。
本発明の静電アクチュエータにおける構成の一例を示す断面図である。 本発明の静電アクチュエータにおいて、固定子1と移動子の間に静電力が発生し、その静電力により固定子1に対して移動子が移動を行なう動作の原理を示す説明図である。 本発明の静電アクチュエータにおける構成上の特徴についての説明図である。 本発明の静電アクチュエータにおける構成上の特徴に対する比較例の説明図である。 公知の静電アクチュエータにおける構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 固定子
11 固定子基材
12,12a,12b,12c,12d,12e,12f,・・・ 電極
13 外面絶縁体
13’ 内面絶縁体
14 ハードコート層
21 移動子基材
3 潤滑層

Claims (2)

  1. 固定子基材とその表面に形成した帯線状の電極とを有する固定子と、前記電極の電位に応じた電荷が誘起される移動子基材を有する移動子を備え、前記固定子基材の電極を形成した表面に対して反対側に前記移動子基材を対面して配置することを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の静電アクチュエータにおいて、前記固定子基材の電極を形成した表面に密着して形成された絶縁体を備えることを特徴とする静電アクチュエータ。
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