JPH06120689A - 電波吸収体 - Google Patents
電波吸収体Info
- Publication number
- JPH06120689A JPH06120689A JP29088992A JP29088992A JPH06120689A JP H06120689 A JPH06120689 A JP H06120689A JP 29088992 A JP29088992 A JP 29088992A JP 29088992 A JP29088992 A JP 29088992A JP H06120689 A JPH06120689 A JP H06120689A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光学的に透明な電波吸収体を提供することを
目的とする。 【構成】 適当な表面抵抗を持つ抵抗皮膜と誘電体を交
互に配し、背面を電波反射体で裏打した多層型電波反射
体（１１，２１，３１，４１，５１）において、抵抗皮
膜（１３，２３，３３，４３，５３）および誘電体（１
２，２２，３２，４２，５２）を透明な材料で構成し、
かつ電波吸収体を光を通す構造もしくは材料で構成す
る。
目的とする。 【構成】 適当な表面抵抗を持つ抵抗皮膜と誘電体を交
互に配し、背面を電波反射体で裏打した多層型電波反射
体（１１，２１，３１，４１，５１）において、抵抗皮
膜（１３，２３，３３，４３，５３）および誘電体（１
２，２２，３２，４２，５２）を透明な材料で構成し、
かつ電波吸収体を光を通す構造もしくは材料で構成す
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、レーダゴースト（偽像
防止）、反射体からの電磁波の散乱等反射防止に用いら
れる透明な電波吸収体に関する。
防止）、反射体からの電磁波の散乱等反射防止に用いら
れる透明な電波吸収体に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、電波の利用が進むにつれて電波障
害、誤動作等の問題が発生している。これらの問題の対
策の１つとして、電波吸収体が利用され大きな効果を奏
している。
害、誤動作等の問題が発生している。これらの問題の対
策の１つとして、電波吸収体が利用され大きな効果を奏
している。
【０００３】電波吸収体は一般にフェライト、カーボン
等の損失材料をゴム、樹脂等の保持材に混合させた構成
となっている。したがって従来の電波吸収体において
は、光を透過せず、透明性を有していない。
等の損失材料をゴム、樹脂等の保持材に混合させた構成
となっている。したがって従来の電波吸収体において
は、光を透過せず、透明性を有していない。
【０００４】最近では電波の用途は多岐に渡り、そのた
め透明な電波吸収体の要求が高まってきている。
め透明な電波吸収体の要求が高まってきている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
述べたように従来の電波吸収体においては透明でないた
め透明性を必要とする箇所に電波吸収体を設置すること
は不可能であった。
述べたように従来の電波吸収体においては透明でないた
め透明性を必要とする箇所に電波吸収体を設置すること
は不可能であった。
【０００６】本発明はこれらの問題を解決するためのも
ので、透明な電波吸収体を提供することを目的とする。
ので、透明な電波吸収体を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、適当な表面抵抗を持つ抵抗皮膜と誘電
体とを交互に配置し、背面を電波反射体で裏打した多層
型電波吸収体及び電波の到来方向に３７７Ω（自由空間
の電波特性インピーダンス）の表面抵抗をもつ抵抗皮膜
を配し、さらにその背面に電波反射体に裏打された厚さ
λg ／４（ここでλg は誘電体内での電波の波長を表
す）の誘電体を配した構造、即ちλ／４型電波吸収体に
おいて、抵抗皮膜、誘電体、電波反射体の各部材を光学
的に透明とする。
解決するために、適当な表面抵抗を持つ抵抗皮膜と誘電
体とを交互に配置し、背面を電波反射体で裏打した多層
型電波吸収体及び電波の到来方向に３７７Ω（自由空間
の電波特性インピーダンス）の表面抵抗をもつ抵抗皮膜
を配し、さらにその背面に電波反射体に裏打された厚さ
λg ／４（ここでλg は誘電体内での電波の波長を表
す）の誘電体を配した構造、即ちλ／４型電波吸収体に
おいて、抵抗皮膜、誘電体、電波反射体の各部材を光学
的に透明とする。
【０００８】好ましくは、抵抗皮膜として金属酸化物、
金属窒化物ないしはこれらの混合体をイオンプレーティ
ング、蒸着、スパッタリング等により作成した透明な薄
膜を用いる。
金属窒化物ないしはこれらの混合体をイオンプレーティ
ング、蒸着、スパッタリング等により作成した透明な薄
膜を用いる。
【０００９】又、誘電体として透明なガラス、樹脂もし
くは空気を用いる。
くは空気を用いる。
【００１０】又、電波反射体として金属線格子もしくは
透明な金属薄膜を用いる。
透明な金属薄膜を用いる。
【００１１】
【作用】本発明における抵抗皮膜と誘電体を用いた多層
型及び単層型電波吸収体は、透明性もしくは光透過性を
有する抵抗皮膜、誘電体及び電波反射体で構成させてい
るため、光学的に透明な特性を得ることができる。また
希望とする電波吸収性能に合わせて抵抗皮膜の表面抵
抗、誘電体の誘電率及び厚さ、層数を調整することによ
り、電波吸収性能を得ることができる。
型及び単層型電波吸収体は、透明性もしくは光透過性を
有する抵抗皮膜、誘電体及び電波反射体で構成させてい
るため、光学的に透明な特性を得ることができる。また
希望とする電波吸収性能に合わせて抵抗皮膜の表面抵
抗、誘電体の誘電率及び厚さ、層数を調整することによ
り、電波吸収性能を得ることができる。
【００１２】
【実施例１】厚さ５mmの透明アクリル樹脂板（誘電体１
２）を金属線格子（格子間隔５mm）（電波反射体１１）
で裏打し、金属酸化物が装着されている厚さ１２５μｍ
の透明で表面抵抗が３７７Ω／□±１０％のＰＥＴ（ポ
リエチレンテレフタレート）フィルム（抵抗皮膜１３）
を透明な粘着剤でアクリル樹脂板の表面に装着させ電波
吸収体を作成した。
２）を金属線格子（格子間隔５mm）（電波反射体１１）
で裏打し、金属酸化物が装着されている厚さ１２５μｍ
の透明で表面抵抗が３７７Ω／□±１０％のＰＥＴ（ポ
リエチレンテレフタレート）フィルム（抵抗皮膜１３）
を透明な粘着剤でアクリル樹脂板の表面に装着させ電波
吸収体を作成した。
【００１３】この電波吸収体の電波吸収特性の測定方法
として反射電力法を用いて測定を行なった。その測定系
を図１１に示す。
として反射電力法を用いて測定を行なった。その測定系
を図１１に示す。
【００１４】ここで送信アンテナから、スウィーパによ
り周波数の掃引される電波を発射し、試料はアンテナか
ら３ｍのところにおく。受信アンテナは、試料からやは
り３ｍのところにおき、アンプを介して受信アンテナに
接続したネットワークアナライザにより、試料による電
波の反射を解析する。
り周波数の掃引される電波を発射し、試料はアンテナか
ら３ｍのところにおく。受信アンテナは、試料からやは
り３ｍのところにおき、アンプを介して受信アンテナに
接続したネットワークアナライザにより、試料による電
波の反射を解析する。
【００１５】また、電波吸収体の構成図を図１に示す。
そのときの電波吸収特性結果を図６に示す。
そのときの電波吸収特性結果を図６に示す。
【００１６】
【実施例２】金が蒸着されている厚さ１２５μｍの透明
なＰＥＴフィルム（電波反射体２１）によって厚さ５mm
の透明アクリル樹脂板（誘電体２２）を裏打し、金属酸
化物が装着されている厚さ１２５μｍの透明で表面抵抗
が３７７Ω／□±１０％のＰＥＴフィルム（抵抗皮膜２
３）を透明な粘着剤でアクリル樹脂板の表面に装着させ
電波吸収体を作成した。
なＰＥＴフィルム（電波反射体２１）によって厚さ５mm
の透明アクリル樹脂板（誘電体２２）を裏打し、金属酸
化物が装着されている厚さ１２５μｍの透明で表面抵抗
が３７７Ω／□±１０％のＰＥＴフィルム（抵抗皮膜２
３）を透明な粘着剤でアクリル樹脂板の表面に装着させ
電波吸収体を作成した。
【００１７】構成図を図２に示す。そのときの電波吸収
特性結果を図６に示す。
特性結果を図６に示す。
【００１８】
【実施例３】金属酸化物が装着されている厚さ０．５mm
の透明で表面抵抗が３７７Ω／□±１０％のＰＥＴ板
（抵抗皮膜３３）と、片面に金属線格子（格子間隔５m
m）を装着している透明なアクリル樹脂板（電波反射体
３１）を隙間（１０mm）（誘電体３２）をあけて相対さ
せて電波吸収体を作成した。
の透明で表面抵抗が３７７Ω／□±１０％のＰＥＴ板
（抵抗皮膜３３）と、片面に金属線格子（格子間隔５m
m）を装着している透明なアクリル樹脂板（電波反射体
３１）を隙間（１０mm）（誘電体３２）をあけて相対さ
せて電波吸収体を作成した。
【００１９】構成図を図３に示す。そのときの電波吸収
特性結果を図８に示す。
特性結果を図８に示す。
【００２０】
【実施例４】表面抵抗が３７７Ω／□±１０％の金属酸
化物（抵抗皮膜４３）が装着されている厚さ８mmの透明
のガラス板（誘電体４２）を金属線格子（格子間隔５m
m）（電波反射体４１）で裏打し、電波吸収体を作成し
た。構成図を図４に示す。そのときの電波吸収特性結果
を図９に示す。
化物（抵抗皮膜４３）が装着されている厚さ８mmの透明
のガラス板（誘電体４２）を金属線格子（格子間隔５m
m）（電波反射体４１）で裏打し、電波吸収体を作成し
た。構成図を図４に示す。そのときの電波吸収特性結果
を図９に示す。
【００２１】
【実施例５】電波反射体として金属線格子（格子間隔５
mm）を装着している透明なアクリル樹脂板（電波吸収体
５１）を用い、表面抵抗３７７Ω／□±１０％にした金
属酸化物が装着されている厚さ０．５mmの透明なＰＥＴ
板３枚（抵抗皮膜５３）をそれぞれ１０mm間隔（誘電体
５２）で相対させて電波吸収体を作成した。構成図を図
５に示す。そのときの電波吸収特性結果を図１０に示
す。
mm）を装着している透明なアクリル樹脂板（電波吸収体
５１）を用い、表面抵抗３７７Ω／□±１０％にした金
属酸化物が装着されている厚さ０．５mmの透明なＰＥＴ
板３枚（抵抗皮膜５３）をそれぞれ１０mm間隔（誘電体
５２）で相対させて電波吸収体を作成した。構成図を図
５に示す。そのときの電波吸収特性結果を図１０に示
す。
【００２２】
【発明の効果】以上説明したように本発明は電波吸収体
において透明性を持たせてあるため、透明性を必要とす
る箇所、例えば窓ガラス等に利用可能である。
において透明性を持たせてあるため、透明性を必要とす
る箇所、例えば窓ガラス等に利用可能である。
【図１】本発明の一実施例（１）の電波吸収体の構成を
示す図である。
示す図である。
【図２】本発明の一実施例（２）の電波吸収体の構成を
示す図である。
示す図である。
【図３】本発明の一実施例（３）の電波吸収体の構成を
示す図である。
示す図である。
【図４】本発明の一実施例（４）の電波吸収体の構成を
示す図である。
示す図である。
【図５】本発明の一実施例（５）の電波吸収体の構成を
示す図である。
示す図である。
【図６】本発明の一実施例（１）の電波吸収特性を示す
図である。
図である。
【図７】本発明の一実施例（２）の電波吸収特性を示す
図である。
図である。
【図８】本発明の一実施例（３）の電波吸収特性を示す
図である。
図である。
【図９】本発明の一実施例（４）の電波吸収特性を示す
図である。
図である。
【図１０】本発明の一実施例（５）の電波吸収特性を示
す図である。
す図である。
【図１１】本発明の実施例の電波吸収体の電波吸収特性
測定系を示す図である。
測定系を示す図である。
１１，２１，３１，４１，５１ 電波反射体 １２，２２，３２，４２，５２ 誘電体 １３，２３，３３，４３，５３ 抵抗皮膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成４年１１月１１日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１７】 構成図を図２に示す。そのときの電波吸
収特性結果を図７に示す。
収特性結果を図７に示す。
Claims (6)
- 【請求項１】 適当な表面抵抗をもつ抵抗皮膜と誘電体
とを交互に配置し、背面を電波反射体で裏打した多層型
電波吸収体において、 抵抗皮膜および誘電体を透明な材料で構成し、電波反射
体を光を通す構造もしくは材料で構成したことを特徴と
する電波吸収体。 - 【請求項２】 電波反射体と、その上にもうけられる厚
さ約λg ／４（λgは誘電体内での電波の波長）の誘電
体と、その上にもうけられる抵抗皮膜とを有する電波吸
収体において、 透明な抵抗皮膜を電波到来方向に配し、その背面に厚さ
約λg ／４（ここでλg は誘電体内での電波の波長を表
す）の透明な誘電体を配し、さらに誘電体の背面に光を
透過する電波反射体を配したことを特徴とする電波吸収
体。 - 【請求項３】 抵抗皮膜が金属酸化物、金属窒化物ない
しはこれらの混合体をイオンプレーティング、蒸着、ス
パッタリング等により作成した透明な膜であることを特
徴とする請求項１または２に記載の電波吸収体。 - 【請求項４】 金属酸化物、金属窒化物がＩＴＯ（酸化
インジウム／酸化錫）、酸化錫、酸化亜鉛、窒化チタン
から選ばれたものである請求項３に記載の電波吸収体。 - 【請求項５】 透明な誘電体が空気、ガラス、透明な有
機高分子から選ばれたものである請求項１又は２に記載
の電波吸収体。 - 【請求項６】 電波反射体が金属線格子、又は透明な金
属薄膜から選ばれたものである請求項１又は２に記載の
電波吸収体。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35565991A JPH05335832A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 電波吸収体 |
| JP3-355659 | 1991-12-24 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06120689A true JPH06120689A (ja) | 1994-04-28 |
| JP3033369B2 JP3033369B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=18445112
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35565991A Pending JPH05335832A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 電波吸収体 |
| JP04290889A Expired - Lifetime JP3033369B2 (ja) | 1991-12-24 | 1992-10-06 | 電波吸収体 |
Family Applications Before (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35565991A Pending JPH05335832A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (2) | JPH05335832A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPH1098274A (ja) * | 1996-09-24 | 1998-04-14 | Tokin Corp | 携帯用電子機器 |
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| JP2004214231A (ja) * | 2002-12-26 | 2004-07-29 | C Tekku:Kk | 透過型電波吸収装置 |
| JP2005317945A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-11-10 | Nitta Ind Corp | 電磁波吸収体 |
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| WO2011099183A1 (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-18 | 日本電気株式会社 | 電波吸収体、及びパラボラアンテナ |
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| KR20180093889A (ko) | 2015-12-14 | 2018-08-22 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 전자파 흡수체 |
| WO2018163584A1 (ja) | 2017-03-10 | 2018-09-13 | マクセルホールディングス株式会社 | 電磁波吸収シート |
| US10153546B2 (en) | 2013-07-02 | 2018-12-11 | Dsm Ip Assets B.V. | Composite antiballistic radome walls and methods of making the same |
| WO2019054378A1 (ja) | 2017-09-13 | 2019-03-21 | マクセルホールディングス株式会社 | 電磁波吸収シート |
| WO2019235536A1 (ja) | 2018-06-07 | 2019-12-12 | マクセルホールディングス株式会社 | 電磁波吸収シート |
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| JP2002070204A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-03-08 | Takenaka Komuten Co Ltd | 電磁波反射吸収体及び電波障害防止方法 |
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| JP4461970B2 (ja) | 2004-09-06 | 2010-05-12 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 電波吸収体 |
| JP4947967B2 (ja) * | 2005-12-12 | 2012-06-06 | 富士通株式会社 | 回路モジュール |
| JP5023513B2 (ja) * | 2006-02-27 | 2012-09-12 | 日本軽金属株式会社 | 電子機器用試験装置および電子機器試験方法 |
| JP4122364B2 (ja) | 2006-08-23 | 2008-07-23 | 三菱電線工業株式会社 | 電波吸収体とその製造方法 |
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-
1991
- 1991-12-24 JP JP35565991A patent/JPH05335832A/ja active Pending
-
1992
- 1992-10-06 JP JP04290889A patent/JP3033369B2/ja not_active Expired - Lifetime
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|---|---|
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| JPH05335832A (ja) | 1993-12-17 |
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