JPH06118700A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH06118700A
JPH06118700A JP4267587A JP26758792A JPH06118700A JP H06118700 A JPH06118700 A JP H06118700A JP 4267587 A JP4267587 A JP 4267587A JP 26758792 A JP26758792 A JP 26758792A JP H06118700 A JPH06118700 A JP H06118700A
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JP
Japan
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toner
temp
tan
tandelta
weight
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Application number
JP4267587A
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English (en)
Inventor
Koichi Tsuyama
浩一 津山
Masatake Inoue
雅偉 井上
Takeshi Arakawa
健 荒川
Yoshiteru Hatase
芳輝 畑瀬
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 雰囲気温度とtanδとの関係における高温
域でのtanδのピーク値と、常温域におけるtanδ
との比が20:1以下に規定された電子写真用トナーで
ある。 【効果】 温度などの環境変化に対するトナーの帯電性
が安定化し、とくに高温域での帯電量の著しい低下が抑
制されるため、高画質で高い画像濃度を維持することが
でき、トナー飛散も防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用トナーに関
し、より詳しくは静電式複写機やレーザービームプリン
タ等の、いわゆるカールソンプロセスを応用した画像形
成に使用される電子写真用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トナーとキャリアとを含む二成分
現像剤を用いた通常の磁気ブラシ現像法では、まず、電
子写真用トナーを含む現像剤を、内部に磁極を備えた現
像スリーブの外周に保持させていわゆる磁気ブラシを形
成する。この磁気ブラシを、表面に静電潜像が形成され
た感光体に摺接させて、上記電子写真用トナーを静電潜
像に静電付着させることで、トナー像に顕像化する。そ
の後、上記トナー像を、感光体表面から紙上に転写し、
さらに加熱定着ローラによって紙上に定着させて画像形
成が完了する。
【0003】上記画像形成に使用される電子写真用トナ
ーとしては、結着樹脂中に、カーボンブラック等の着色
剤や電荷制御剤等を配合し、これを所定の粒度に造粒し
たものが用いられる。かかる電子写真用トナーにあって
は、その電気特性は画像品質に大きな影響を与える。そ
のため、高い画像品質を得るべく、従来より、電気抵
抗、誘電率などのトナーの電気特性を特定の範囲に規定
する等の方法が種々検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トナー
はキャリヤと摩擦帯電を行う際の環境(温度、湿度)に
より帯電量が変化することが知られており、とくに複写
機の連続使用による機内温度の上昇により、トナーの雰
囲気温度が上昇し、帯電量が大幅に低下するという問題
があった。そのため画像濃度が高くなり、解像度の低下
や地肌かぶりなどが発生した。
【0005】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、環境が変化しても帯電性の変化が小さく、
トナー飛散やかぶりのない、安定した画像品質を維持す
る電子写真用トナーを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、トナ
ー特性の重要な要素である、充電エネルギーと損失エネ
ルギーの比を表すtanδ(損失角の正接)に注目し
た。tanδはトナーの電気的性質を表す指標として知
られており、tanδ自体と帯電量との関係についても
種々検討されている。本発明者らは、トナーの各温度域
での帯電性について知見を得るために、帯電量変化の一
因子であるtanδについて、その温度依存性を検討し
た。その結果を図1に示す。ここで、トナーAおよびB
はそれぞれガラス転移温度(フローテスター値)が68
℃および61℃のトナーを示す。また、tanδの測定
は約1〜100Hzの周波数で行った。
【0007】図1から、常温(0〜25℃)から温度上
昇に伴いtanδが増加することがわかる。tanδの
増加は、それにより電荷漏洩量が増し、帯電量低下につ
ながる。また、図1から、高温域であるガラス転移温度
付近においてtanδのピークが存在することがわか
る。これは、高分子材料の誘電的性質は、低周波数域で
測定すれば、ガラス転移温度(Tg)においてピークが
得られるという各種文献の報告(例えば岡村誠三著、高
分子化学序論、化学同人社発行)と一致し、トナーにお
いてもかかる原則が適用されることが確認できる。
【0008】上記知見より、高温域でも充分な帯電性を
備えたトナーを得るべく、本発明者らがさらに検討を進
めた結果、高温域でのtanδのピーク値と、常温域に
おけるtanδとの比が20:1以下であるトナーを使
用するときは、環境変化によるトナーの帯電量の変化が
少なく、高画質で高い画像濃度を維持しうると共に、ト
ナー飛散も防止することができるという新たな事実を見
出し、本発明を完成するに到った。
【0009】高温域でのtanδのピーク値とは、低周
波数域で求めた場合には、トナーのガラス転移温度での
tanδ値をいう。高温域とは、トナーが有するガラス
転移温度が含まれる温度域であって、一般には50〜7
5℃程度の範囲である。かかるtanδのピーク値は、
通常0.02〜0.04の範囲であるのが適当である。
【0010】また、常温域におけるtanδとは、約0
〜25℃の範囲内でのtanδ値をいい、常温域内のど
の温度においても、高温域でのtanδのピーク値との
比が上記範囲になることが必要である。実際には、図1
のグラフから明らかなように、常温域におけるtanδ
の変化は小さいので、常温域でのある温度におけるta
nδを求めれば足りる。なお、常温でのtanδ値はト
ナーの一般的性質(帯電性等)を表す指標として、従来
より広く知られているものであって、通常0.001〜
0.01の範囲であるのが適当である。
【0011】本発明では、高温域でのtanδのピーク
値と、常温域におけるtanδとが下記式の関係になる
ようにトナーを作製する。それらの比の下限はとくに限
定されるものではないが、20〜1の範囲であるのが適
当である。
【0012】
【数1】
【0013】上記比が20以下であると、雰囲気温度の
変化によっても帯電性が安定し、画像品質も良好であ
り、トナー飛散もない。これに対して、上記比が20を
超えると、高温(通常30〜50℃程度)で帯電量が低
下し、画質の悪化、トナー飛散などが発生する。高温域
でのtanδのピーク値と、常温域におけるtanδと
の比を20以下にするには、トナーを構成する結着樹脂
の分子量、粘度、結着樹脂に加える着色剤その他の添加
剤の種類と添加量、ならびにそれらの分散性などを考慮
しなければならない。
【0014】本発明において使用する結着樹脂として
は、例えばとくに限定されるものではなく、例えばエポ
キシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリアミド樹脂、石油樹脂、シリコーン
樹脂、ジエン系樹脂、オレフィン系樹脂、酢酸ビニル重
合体、ポリエーテル、ポリウレタン、パラフィンワック
スおよびそれらの共重合体等を単独でまたは混合して使
用することができる。これらの樹脂のうち、スチレン系
樹脂、とくにスチレン−アクリル系共重合体を使用する
のが好ましい。
【0015】スチレン−アクリル系共重合体において使
用するスチレン系モノマーとしては、スチレンの他に、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン等が例示される。
また、アクリル系モノマーとしては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸
エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒド
ロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸
エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−N,N−
ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチレングリコー
ルジメタクリル酸エステル、テトラエチレングリコール
ジメタクリル酸エステル等があげられる。
【0016】かかるスチレン−アクリル系共重合体中に
おけるスチレン系モノマーの割合は、樹脂全体に対して
40〜90重量%の範囲内にあるのが、定着性、耐オフ
セット性および耐熱性を満足させるトナーを得るうえで
好ましい。結着樹脂のガラス転移温度は55〜75℃、
好ましくは60〜70℃であるのが定着性、耐オフセッ
ト性および耐熱性を満足させる上で好ましい。また、結
着樹脂の分子量は、重量平均分子量で10万〜20万、
好ましくは12万〜16万であるのが定着性および耐熱
性を満足させる上で好ましい。
【0017】本発明の電子写真用トナーに使用する着色
剤としては、種々の着色顔料、体質顔料、導電性顔料、
磁性顔料、光導電性顔料等があげられ、これらは用途に
応じて1種または2種以上を組み合わせて使用される。
着色顔料としては、以下にあげるものが好適に使用され
る。黒色 ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマル、
ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラック等
のカーボンブラック、ランプブラック、アニリンブラッ
ク。
【0018】白色 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。赤色 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、パーマ
ネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッ
ド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッド
D、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロー
ダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカー
ミン3B。
【0019】橙色 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロオレンジ、バルカンオレンジ、インダ
ンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK。黄色 黄鉛、亜鉛華、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネー
ブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイエ
ローG、ハンザーイエロー10G、ベンジジンイエロー
G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレー
キ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレー
キ。
【0020】緑色 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。青色 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーB
C。
【0021】紫色 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ。体質顔料としては、パライト粉、炭酸バ
リウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、
アルミナホワイト等があげられる。導電性顔料として
は、導電性カーボンブラックやアルミニウム粉等があげ
られる。
【0022】磁性顔料としては、各種フェライト、例え
ば、四三酸化鉄(Fe3O4)、三二酸化鉄(γ-Fe2O3) 、酸
化鉄亜鉛(ZnFe2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe
5O12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガトリニ
ウム(Gd3Fe5O4)、酸化鉄銅(CuFe 2O4)、酸化鉄鉛(Pb
Fe12O19 )、酸化鉄ネオジム(NdFeO3)、酸化鉄バリウ
ム(BaFe12O19 )、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、酸
化鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、
鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉等があげられる。
【0023】光導電性顔料としては、酸化亜鉛、セレ
ン、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等があげられ
る。着色剤は、定着用樹脂100重量部に対して1〜3
0重量部、好ましくは2〜20重量部の割合で使用され
る。また、着色剤と共に結着樹脂に添加される電荷制御
剤としては、それ自体公知の正電荷用制御剤や負電荷用
制御剤が使用される。正電荷制御用の電荷制御剤として
は、例えば塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば
塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポ
リアミノ化合物、アミノシラン類等や、上記各化合物で
表面処理された充填剤等があげられる。また、負電荷制
御用の電荷制御剤としては、例えばアルキルサリチル酸
金属キレート等のカルボキシ基含有化合物があげられ
る。
【0024】電荷制御剤は、結着樹脂100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部
の割合で使用される。また、他の添加剤としては、離型
剤(オフセット防止剤)があげられる。離型剤として
は、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸
類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリ
コーンオイル、各種ワックス等があげられる。中でも、
重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系
炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピ
レン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭
素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオ
レフィン重合体等の1種または2種以上の組み合わせが
適当である。
【0025】離型剤は、結着樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部の割
合で使用される。トナーは、以上の各成分を乾式ブレン
ダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均質
に予備混練して得られた混合物を、例えばバンバリーミ
キサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機等の混練
装置を用いて均一に溶融混練した後、得られた混練物を
冷却して粉砕し、必要に応じて分級することで製造され
る他、懸濁重合法等により製造することもできる。
【0026】上記予備混練して得られた混合物の粘度
は、140℃でフローテスターによる測定で、2.0×
104 〜8.0×104 ポイズ、好ましくは2.0×1
4 〜8.0×104 ポイズであるのが適当である。ト
ナーの粒径は、3〜35μm、好ましくは5〜25μm
であるのが適当であり、小粒径トナーの場合は4〜10
μm程度の粒径で使用される。
【0027】得られたトナーの表面には、疎水性シリカ
微粉末等の無機微粒子やフッ素樹脂粒子等の従来公知の
表面処理剤をまぶして、流動性を向上させるようにして
もよい。本発明の電子写真用トナーは、一成分現像剤、
二成分現像剤のいずれとしても有用である。一成分現像
剤として使用する場合には上記磁性体を含有するトナー
およびシリカ微粉末を混合して現像剤とする。二成分現
像剤として用いる場合には、トナーとシリカ微粉末から
なる混合物を、ガラスビーズや酸化または未酸化の鉄
粉、フェライト等の未被覆キャリア、または鉄、ニッケ
ル、コバルト、フェライト等の磁性体をアクリル系重合
体、フッ素樹脂系重合体、ポリエステル等の重合体で被
覆した被覆キャリアと混合して現像剤とする。上記キャ
リアは一般に50〜2000μmの粒径を有している。
また二成分現像剤を用いる場合は、トナー濃度は2〜1
5重量%であるのが好ましい。
【0028】
【実施例】つぎに、実施例および比較例をあげて本発明
の電子写真用トナーをより詳細に説明する。 実施例1 スチレンとブチルアクリレートとメチルメタクリルレー
トとを重量比で85:14:1の割合で使用したスチレ
ン−ブチルアクリレート−メチルメタクリルレート共重
合体(ガラス転移点:60℃、重量平均分子量:14
7,000)の88部と、カーボンブラック6重量部
と、金属アゾ染料であるスピロンブラックTRH(電荷
制御剤)3重量部および低分子量ポリプロピレン3重量
部とをボールミルにて約24時間混合した後、熱ロール
ミルにて140℃で約1時間混合混練した。冷却後、ハ
ンマーミルを用いて粗粉砕し、次いで超音波ジェット粉
砕機にて微粉砕した。得られた粉体を風力分級機で分級
し、直径約10μmのトナーとした。さらに、このトナ
ーを疎水性シリカで表面処理を行った。
【0029】このトナーについて、20℃でのtanδ
および高温域でのtanδのピーク値をそれぞれ求め、
それらの値から前記(1) 式に従ってtanδの比を計算
した。tanδの測定は、粉体用電極(安藤電気社製の
SE−43型)をLCRメーター(YHPインピーダン
スアナライザー4192A)に接続し、恒温槽(安藤電
気社製のTO−19型)を用いて、101 Hzの周波数
にて測定した。その結果を表1に示す。なお、高温域で
のtanδのピークは、温度を0〜100℃の間で変化
させたときのtanδの値を温度−tanδのグラフに
プロットし、そのピーク値をとった。このピーク値を示
した温度は、本実施例1でのトナーのガラス転移温度
(61℃)とほぼ等しかった。 実施例2 スチレンとブチルアクリレートとメチルメタクリルレー
トとを重量比で90:9:1の割合で使用したスチレン
−ブチルアクリレート−メチルメタクリルレート共重合
体(ガラス転移点:67℃、平均分子量:120,00
0)90部と、カーボンブラック4重量部と、上記スピ
ロンブラックTRH3重量部と、低分子量ポリプロピレ
ン3重量部とを混合したほかは、実施例1と同様にして
トナーを得た。このトナーの20℃でのtanδ値、高
温域でのtanδのピーク値およびそれらの比を実施例
1と同様にして求めた。その結果を表1に示す。 比較例1 スチレンとブチルアクリレートおよびメチルメタクリル
レートとを重量比で90:9:1の割合で使用したスチ
レン−ブチルアクリレート−メチルメタクリルレート共
重合体(ガラス転移点:63℃、平均分子量:210,
000)90部と、カーボンブラック4重量部と、上記
スピロンブラックTRH3重量部と、低分子量ポリプロ
ピレン3重量部とを混合したほかは、実施例1と同様に
してトナーを得た。このトナーの20℃でのtanδ
値、高温域でのtanδのピーク値およびそれらの比を
実施例1と同様にして求めた。その結果を表1に示す。 比較例2 スチレンとブチルアクリレートとを重量比で97:3の
割合で使用したスチレン−ブチルアクリレート共重合体
(ガラス転移点:72℃、平均分子量:81,000)
88部と、カーボンブラック6重量部と、上記スピロン
ブラックTRH3重量部と、低分子量ポリプロピレン3
重量部とを混合し、混練温度を160℃としたほかは、
実施例1と同様にしてトナーを得た。このトナーの20
℃でのtanδ値、高温域でのtanδのピーク値およ
びそれらの比を実施例1と同様にして求めた。その結果
を表1に示す。 比較例3 スチレンとブチルアクリレートとを重量比で80:20
の割合で使用したスチレン−ブチルアクリレート共重合
体(ガラス転移点60℃、平均分子量 145,00
0)92部と、カーボンブラック2重量部と、上記スピ
ロンブラックTRH3重量部と、低分子量ポリプロピレ
ン3重量部とを混合し、混練温度を120℃としたほか
は、実施例1と同様にしてトナーを得た。このトナーの
20℃でのtanδ値、高温域でのtanδのピーク値
およびそれらの比を実施例1と同様にして求めた。その
結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】上記実施例1,2および比較例1〜3で得
られたそれぞれのトナー5重量部に約100μmの平均
粒径を有するフェライトキャリア95重量部を混合して
現像剤を得た。この現像剤を、電子写真複写機(三田工
業(株)製のDC−4555)に装填し、常温(20
℃、湿度65%)および高温(35℃、湿度85%)の
各条件下において複写を行い、画像濃度、かぶり濃度、
解像度およびトナー飛散について比較した。評価方法は
以下のとおりである。 (1) 画像濃度(ID) 黒べた原稿の複写を行い、得られた黒べた画像部の濃度
を反射濃度計(TC−6D、東京電色社製)にて測定し
た。 (2) かぶり濃度(FD) 複写原稿の白部の複写を行い、得られた画像の濃度を前
記反射濃度計にて測定した。 (3) 解像度 解像度評価用複写原稿を複写し、得られた画像の解像度
を解像度評価機(小西六社製)にて測定した。 (4) トナー飛散 規定枚数を複写した後、複写機内部に飛散したトナー量
を目視で判断し、以下の3段階基準で評価した。
【0032】○ : トナー飛散なし △ : わずかにトナー飛散あり × : トナー飛散あり 以上の結果を表2および表3に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】表2および表3より、高温時におけるta
nδのピーク値の、常温におけるtanδ値に対する比
が20以下である実施例1,2はいずれも、高温条件下
においても画像濃度、かぶり濃度はほとんど変化せず、
また複写機内部のトナー飛散も認められなかった。これ
に対して、上記比が20より大きい比較例1〜3では、
高温条件下における画像濃度が常温時より高くなり、か
ぶり濃度も著しく高くなった。また、高温時のtanδ
の変化量が特に大きい比較例2,3では、解像度の低下
が著しく、複写機内部におけるトナー飛散も甚だしかっ
た。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、温度などの環境変化に
対するトナーの帯電性が安定化し、とくに高温域での帯
電量の著しい低下が抑制されるため、高画質で高い画像
濃度を維持することができ、トナー飛散も防止できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度とトナーのtanδとの関係を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑瀬 芳輝 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雰囲気温度とtanδとの関係における高
    温域でのtanδのピーク値と、常温域におけるtan
    δとの比が20:1以下であることを特徴とする電子写
    真用トナー。
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