JP3253376B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用現像剤に関
し、より詳細には、静電式複写機やレーザービームプリ
ンタ等の画像形成装置に使用される、磁性キャリヤとト
ナーとを含む2成分系の電子写真用現像剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】磁性キャリヤとトナーとを含む二成分現
像剤を用いた磁気ブラシ現像法においては、以下の工程
にて画像が形成される。まず上記現像剤を、内部に磁極
を備えた現像スリーブの外周に保持させていわゆる磁気
ブラシを形成する。つぎにこの磁気ブラシを、表面に静
電潜像が形成された感光体ドラムに摺接させると、トナ
ーが静電潜像に静電付着して、静電潜像がトナー像に顕
像化される。この後、トナー像を感光体ドラム表面から
紙上に転写し、さらに加熱定着ローラによって紙上に定
着させると画像形成が完了する。
【0003】上記画像形成に使用されるトナーとして
は、定着用樹脂中に、カーボンブラック等の着色剤や電
荷制御剤等を配合し、これを所定の粒度に造粒したもの
が用いられる。また磁性キャリヤとしては、フェライト
等の磁性体の粒子やその表面に樹脂コーティングを施し
たもの等が広く使用されている。電子写真用現像剤はこ
れらのトナーと磁性キャリヤを、所定の割合にて混合す
ることにより作製される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、形成画像の解像
度を高めるために、平均粒径が4〜10μ程度の比較的
小粒径のトナーを用いることが検討されている。また、
形成画像のカラー化のために、通常の黒色トナーに使用
するカーボンブラックに代えて、種々のカラー染料や顔
料を着色剤として添加したカラートナーの需要も増加し
つつある。
【0005】ところが、エッジ効果などによるベタ画像
部での画像濃度(ベタ画像濃度)の低下を防止すべく、
トナーの供給量を増やしたり、あるいは感光体ドラムと
スリーブとの間隔を従来より縮めたりする等、ベタ画像
濃度が高くなるような画像形成条件の設定をすると、上
記小粒径トナーやカラートナーを用いた場合には、形成
画像の余白部分にいわゆるトナーのカブリが発生しやす
くなる他、解像度が悪化して画質が低下するという問題
を生じる。
【0006】この原因としては、小粒径トナーの場合、
静電力に対する付着力、凝集力が強いため、感光体ドラ
ムに付着しやすいことがあげられる。またカラートナー
の場合には、カラー染料や顔料がカーボンブラックに比
べて抵抗値が高く、その分トナー自体の抵抗値が高くな
ることが原因としてあげられる。本発明は以上の事情に
鑑みてなされたものであって、十分なベタ画像濃度を有
し、かつカブリのない高画質の画像を形成し得る電子写
真用現像剤を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記の課題を解決し、従来は両立させることが不可能で
あったベタ画像濃度の向上とカブリの防止とを共に実現
した、高解像度、高画質の画像を実現することを目的と
して、磁性キャリヤおよびトナーの特性について種々検
討した。その結果、現像剤の単位重量あたりに含まれる
磁性キャリヤ粒子の表面積の和SCと、トナー粒子の表
面積の和STとの比ST/SCを所定の範囲に設定すると
ともに、この比と、磁性キャリヤの電流値I〔μA〕
の比を所定の範囲に設定すると、十分なベタ画像濃度を
有し、かつカブリのない高解像度、高画質の画像を形成
できることを見出した。
【0008】すなわち本発明の電子写真用現像剤は、上
記SCとSTの比A(=ST/SCが、1.39≦A≦
2.5の範囲内で、かつ上記Aと、磁性キャリヤの電流
値I〔μA〕との比I/A>7であることを特徴とす
る。上記比Aが2.5を超えた場合には形成画像にカブ
リが発生するとともに、解像度が悪化して、形成画像の
画質が低下する。これは、比Aが2.5を超えると、現
像剤中の、磁性キャリヤに対するトナーの割合が相対的
に多くなることが原因であると考えられる。つまり磁性
キャリヤに対するトナーの割合が相対的に多くなると、
感光体へトナーが移行しやすくなってカブリが発生しや
すくなり、また個々のトナーの帯電量が不足して形成画
像の画質が低下するのである。一方、比Aが1.39未
満では、形成画像の画質は良好であるものの、画像濃度
が低下する。
【0009】また比I/Aが7以下の場合には、ドラム
カブリが発生するとともに、ベタ画像濃度が低下する。
なおここでいう、現像剤の単位重量あたりに含まれる磁
性キャリヤ粒子の表面積の和SC 、トナー粒子の表面積
の和ST は、それぞれ下記の計算式により求められる。 SC ={磁性キャリヤ粒子1gあたりの表面積〔cm2 /g〕}× {現像剤中における磁性キャリヤの含有割合〔重量%〕} …(I) ST ={トナー粒子1gあたりの表面積〔cm2 /g〕}× {現像剤中におけるトナーの含有割合〔重量%〕} …(II) なお、上記式中における磁性キャリヤおよびトナー1g
あたりの表面積は、いずれも下記計算式(III) により求
められる。
【0010】
【数1】
【0011】但し上記式中の6は球の形状係数であり、
3 は下記計算式によって求められる粒子の面積平均径
である。 D3 =D50×exp(2.5× ln2σg ) …(IV) 上記式中のD50は粒子の体積基準のメジアン径を表し、
σg
【0012】
【数2】
【0013】で求められる幾何標準偏差である。上記式
中のDR84.13は粒子の積算ふるい上84.13%径を表
す。上記計算式によって求められる、現像剤の単位重量
あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和SC
トナー粒子の表面積の和STとの比A(=ST/SC)を
1.39〜2.5の範囲内の所定の値に調整するには、
50やDR84.13にかかわる磁性キャリヤおよびトナーの
粒度分布の制御、真比重にかかわる磁性キャリヤおよび
トナーの材料の選択等の方法も考えられるが、現像剤中
における磁性キャリヤおよびトナーの含有割合を制御す
るのが、最も有効な方法である。
【0014】一方、磁性キャリヤの電流値I〔μA〕
調整するには、当該磁性キャリヤを構成する磁性粒子自
体の電流値を制御する方法や、表面に樹脂コーティング
を施したものではコート樹脂の種類や組成、コート量等
を制御する方法が採用される。なおここでいう磁性キャ
リヤの電流値I〔μA〕とは、磁性キャリヤが現像スリ
ーブ上で磁気ブラシを形成し、かつ移動している状態
で、200Vの直流電圧を印加した時の電流値を意味
し、たとえば図1に示す測定装置により測定される。
【0015】図1の測定装置は、直流電源10に、現像
スリーブ11、Al素管15、10KΩの抵抗20および
1MΩの抵抗21を直列に接続するとともに、10KΩ
の抵抗20と並列に、電圧計30を接続したものであ
る。現像スリーブ11とAl素管15は、画像形成装置に
おける現像器の現像スリーブと、感光体ドラムとをモデ
ル化したもので、現像スリーブ11の内部には、現像器
におけるものと同様に多数の磁極が収容されている。現
像スリーブ11とAl素管15との距離は、測定する磁性
キャリヤを使用する実機と同じ距離に設定される。
【0016】測定に際しては、現像スリーブ11とAl素
管15をそれぞれ所定の速度で回転させながら、現像ス
リーブ11に測定したい磁性キャリヤを供給する。そう
すると実機と同様に、現像スリーブ11の表面に磁性キ
ャリヤの層が形成される。この状態で、直流電源10か
ら200Vの直流電圧を印加しつつ、電圧計30の電圧
値を読み取り、それを抵抗20の抵抗値(=10KΩ)
で割ると、磁性キャリヤの電流値I〔μA〕が求められ
る。
【0017】本発明の電子写真用現像剤は、上記のよう
に磁性キャリヤとトナーとを含有するものである。磁性
キャリヤとしては、たとえば鉄、酸化処理鉄、還元鉄、
マグネタイト、銅、ケイ素鋼、フェライト、ニッケル、
コバルト等の粒子や、これらの材料とマンガン、亜鉛、
アルミニウム等との合金の粒子、鉄−ニッケル合金、鉄
−コバルト合金、鉄−アルミニウム合金等の磁性体の粒
子や、上記各種の粒子を結着樹脂中に分散させた粒子、
さらに酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化マ
グネシウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、
チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸リ
チウム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウム
等のセラミックスの粒子、ADP(NH4 2
4 )、KDP(KH2 PO 4 )、ロッシェル塩等の高
誘電率物質の粒子等があげられる。
【0018】なかでも、環境および経時変化による電気
抵抗の変化率が小さく、かつ現像装置内において磁場を
かけられた際に、感光体ドラムの表面を傷付けるおそれ
のない柔らかい穂を形成できる、酸化鉄、還元鉄等の鉄
粉やフェライトが好適に使用される。フェライトとして
は、亜鉛系フェライト、ニッケル系フェライト、銅系フ
ェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マ
グネシウム系フェライト、銅−マグネシウム系フェライ
ト、マンガン−亜鉛系フェライト、マンガン−銅−亜鉛
系フェライト等の粒子があげられる。特に、マンガン−
銅−亜鉛系フェライトの粒子が好ましく使用される。こ
れらはそれぞれ単独で使用される他、2種以上を併用す
ることもできる。
【0019】上記各種の磁性材料からなる磁性粒子自体
の電流値を制御する方法としては種々考えられるが、た
とえば磁性粒子が、磁性材料の粉末を焼結して製造され
る場合には、その焼結温度等の焼結条件を制御すること
で、製造される磁性粒子の電流値を、所定の値に設定す
ることができる。上記磁性キャリヤの表面には、トナー
の帯電量や帯電極性の制御、湿度依存性の改善、フィル
ミング防止等の目的のために、樹脂コートを施すことも
できる。
【0020】樹脂コートに用いられる樹脂としては、た
とえば(メタ)アクリル系重合体、スチレン系重合体、
スチレン−(メタ)アクリル系重合体、オレフィン系重
合体(ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピ
レン等)、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、不飽和ポリ
エステル、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、
ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッソ樹脂(ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチ
レン、ポリフッ化ビニリデン等)、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の各種のポリマ
ーがあげられる。
【0021】なかでも、トナーとの摩擦帯電性および機
械的強度の点から、(メタ)アクリル系重合体、スチレ
ン系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系重合体、シ
リコーン樹脂またはフッソ樹脂を用いるのが好ましい。
コート樹脂は1種のみに限らず、2種以上を併用しても
よい。また樹脂コート層には、必要に応じて、シリカ、
アルミナ、カーボンブラック、脂肪酸金属塩等の、従来
公知の種々の添加剤を含有させることもできる。
【0022】上記樹脂コート層は、流動層法、転動層法
等の公知のコーティング法によりコーティングすること
ができる。磁性キャリヤの粒径は、10〜200μm、
好ましくは30〜150μm程度に形成される。また、
磁性キャリヤの飽和磁化は、35〜70emu/g の範囲内
が好ましい。
【0023】トナーは、定着用樹脂中に、着色剤、電荷
制御剤、離型剤(オフセット防止剤)等の添加剤を配合
し、適当な粒径に造粒することで製造される。定着用樹
脂としては、たとえばエポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹
脂、石油樹脂、シリコーン樹脂、ジエン系樹脂、オレフ
ィン系樹脂、酢酸ビニル重合体、ポリエーテル、ポリウ
レタン、パラフィンワックスおよびそれらの共重合体等
を単独でまたは混合して使用することができる。これら
の樹脂のうち、スチレン系樹脂、とくにスチレン−(メ
タ)アクリル系共重合体を使用するのが好ましい。
【0024】スチレン−(メタ)アクリル系共重合体に
おいて使用するスチレン系モノマーとしては、スチレン
の他に、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等が例示
される。また、(メタ)アクリル系モノマーとしては、
たとえばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒ
ドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシメタクリル
酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−N,N
−ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチレングリコ
ールジメタクリル酸エステル、テトラエチレングリコー
ルジメタクリル酸エステル等があげられる。
【0025】着色剤としては、種々の着色顔料、体質顔
料、導電性顔料、磁性顔料、光導電性顔料等があげら
れ、これらは用途に応じて1種または2種以上の組み合
わせで使用される。着色顔料としては、以下にあげるも
のが好適に使用される。黒色 ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマル、
ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラック等
のカーボンブラック、ランプブラック、アニリンブラッ
ク。
【0026】白色 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。赤色 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、パーマ
ネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッ
ド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッド
D、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロー
ダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカー
ミン3B。
【0027】橙色 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロオレンジ、バルカンオレンジ、インダ
ンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK。黄色 黄鉛、亜鉛華、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネー
ブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイエ
ローG、ハンザーイエロー10G、ベンジジンイエロー
G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレー
キ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレー
キ。
【0028】緑色 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。青色 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーB
C。
【0029】紫色 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ。体質顔料としては、パライト粉、炭酸バ
リウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、
アルミナホワイト等があげられる。導電性顔料として
は、導電性カーボンブラックやアルミニウム粉等があげ
られる。
【0030】磁性顔料としては、各種フェライト、たと
えば、四三酸化鉄(Fe3O4 )、三二酸化鉄(γ-Fe
2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O4 )、酸化鉄イットリウム
(Y3Fe5O12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4 )、酸化鉄
ガトリニウム(Gd3Fe5O4)、酸化鉄銅(CuFe2O4 )、酸
化鉄鉛(PbFe12O19 )、酸化鉄ネオジム(NdFeO3)、酸
化鉄バリウム(BaFe12O19 )、酸化鉄マグネシウム(Mg
Fe2O4 )、酸化鉄マンガン(MnFe2O4 )、酸化鉄ランタ
ン(LaFeO3)、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉等があげ
られる。
【0031】光導電性顔料としては、酸化亜鉛、セレ
ン、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等があげられ
る。着色剤は、定着用樹脂100重量部に対して1〜3
0重量部、好ましくは2〜20重量部の割合で使用され
る。電荷制御剤は、トナーの帯電極性によって、正電荷
制御用と負電荷制御用の2種の電荷制御剤がある。
【0032】正電荷制御用の電荷制御剤としては、ニグ
ロシンベース(CI5045)等の油溶性染料や、塩基性窒素
原子を有する有機化合物、たとえば塩基性染料、アミノ
ピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、ア
ミノシラン類、さらには、上記各化合物で表面処理され
た充填剤等があげられる。負電荷制御用の電荷制御剤と
しては、オイルブラック(CI26150 )、ボントロンS、
スピロンブラック等の油溶性染料;スチレン−スチレン
スルホン酸共重合体等の電荷制御性樹脂;カルボキシ基
を含有する化合物(たとえばアルキルサリチル酸金属キ
レート等)、金属錯塩染料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石
鹸、ナフテン酸金属塩等があげられる。
【0033】電荷制御剤は、定着用樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量
部の割合で使用される。離型剤(オフセット防止剤)と
しては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪
酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シ
リコーンオイル、各種ワックス等があげられる。なかで
も重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族
系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロ
ピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、
炭化水素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子
量のオレフィン重合体等の1種または2種以上の組み合
わせが適当である。
【0034】離型剤は、定着用樹脂100重量部に対し
て0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部の
割合で使用される。トナーは、以上の各成分を乾式ブレ
ンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均
質に予備混練して得られた混合物を、たとえばバンバリ
ーミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機等の
混練装置を用いて均一に溶融混練した後、得られた混練
物を冷却して粉砕し、必要に応じて分級することで製造
される。この他に、懸濁重合法等の重合法やマイクロカ
プセル重合法、スプレードライ法等の公知の製造方法に
より製造することもできる。
【0035】トナーの粒径は、3〜35μm、好ましく
は5〜25μmであるのが適当であり、小粒径トナーの
場合は4〜10μm程度の粒径で使用される。得られた
トナーの表面には、疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子
やフッ素樹脂粒子等の従来公知の表面処理剤をまぶし
て、流動性を向上させるようにしてもよい。上記磁性キ
ャリヤとトナーの配合割合は、本発明の場合、前述した
ように現像剤の単位重量あたりに含まれる磁性キャリヤ
粒子の表面積の和SC とトナー粒子の表面積の和ST
の比Aを決定する重要な因子の一つであるので、磁性キ
ャリヤおよびトナーの材料、組成、粒度分布等の他の因
子とあわせて考慮して、上記比Aが所定の値となるよう
に、両者の配合割合を決定するのが望ましい。磁性キャ
リヤとトナーの配合割合の範囲は、これに限定されるも
のではないが、電子写真用現像剤中におけるトナー濃度
で表して、1〜10重量%の範囲内であるのが好まし
く、2〜8重量%の範囲内であるのがより好ましい。
【0036】上記磁性キャリヤとトナーとからなる本発
明の電子写真用現像剤を使用するに際しては、より一層
の高画質化を達成するために、現像剤の穂立ちの先端が
感光体ドラムに接触しないよう、画像形成装置における
穂切りの高さ(すなわち現像スリーブ上の穂立ちの高
さ)xと、感光体ドラムと現像スリーブとの距離yとの
比x/yが0.8未満になるように、上記xおよびyの
値を設定するのが望ましい。
【0037】
【実施例】以下に本発明を、実施例に基づいて説明す
る。磁性キャリヤの作製 Fe2 3 、CuO、ZnOの3成分を焼結したキャリヤ粒子
の表面に、流動層法により、スチレン−アクリル系共重
合体からなる樹脂コート層を形成して、中心粒径60μ
mで、電流値Iが5μA、10μA、15μA、20μ
Aおよび30μAの5種類の磁性キャリヤを作製した。
電流値Iの調整は、キャリヤ粒子の組成および焼結条
件、コート樹脂の組成およびコート量を制御することで
行った。
【0038】キャリヤ粒子の真比重=5g/cm3 、体積
基準のメジアン径D50=61.9μm、積算ふるい上8
4.13%径DR84.13=80.135μmとして、前記
計算式(III) 〜(V) から求めた、上記キャリヤ粒子1g
あたりの表面積sC =164.1cm2 /gであった。トナーの作製 定着用樹脂としてのスチレン−アクリル系共重合体10
0重量部と、着色剤としてのカーボンブラック8重量部
と、電荷制御剤としてのサリチル酸の亜鉛化合物2重量
部と、離型剤としての低分子量ポリプロピレン2重量部
とを混合し、溶融混練した後、粉砕し、分級した後、
0.3重量%のシリカで表面処理して、中心粒径9μm
のトナーを作製した。
【0039】トナー粒子の真比重=1.15g/cm3
体積基準のメジアン径D50=9.1μm、積算ふるい上
84.13%径DR84.13=10.822μmとして、前
記計算式(III)〜(V)から求めた、上記トナー粒子1gあ
たりの表面積sT=5318.4cm2/gであった。比較例1〜3 上記トナーと、5種類の磁性キャリヤのうち電流値Iが
10μA、20μAおよび30μAの3種類の磁性キャ
リヤとを、電子写真用現像剤中におけるトナー濃度で
3.5重量%となるように配合して、比較例1〜3の電
子写真用現像剤を作製した。
【0040】前記計算式(I)から求めた、現像剤の単位
重量あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和S
C=158.4cm2、計算式(II)から求めた、現像剤の単
位重量あたりに含まれるトナー粒子の表面積の和ST
186.1cm2、上記SCとSTの比A(=ST/SC)=
1.18であった。実施例1〜4、比較例4 前記トナーと5種類の磁性キャリヤとを、電子写真用現
像剤中におけるトナー濃度で4.1重量%となるように
配合して、実施例1〜4、比較例4の電子写真用現像剤
を作製した。
【0041】前記計算式(I)から求めた、現像剤の単位
重量あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和S
C=157.4cm2、計算式(II)から求めた、現像剤の単
位重量あたりに含まれるトナー粒子の表面積の和ST
218.1cm2、上記SCとSTの比A(=ST/SC)=
1.39であった。実施例5〜7、比較例5,6 前記トナーと5種類の磁性キャリヤとを、電子写真用現
像剤中におけるトナー濃度で4.5重量%となるように
配合して、実施例5〜7、比較例5,6の電子写真用現
像剤を作製した。
【0042】前記計算式(I)から求めた、現像剤の単位
重量あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和S
C=156.7cm2、計算式(II)から求めた、現像剤の単
位重量あたりに含まれるトナー粒子の表面積の和ST
239.3cm2、上記SCとSTの比A(=ST/SC)=
1.53であった。実施例8,9、比較例7 前記トナーと、5種類の磁性キャリヤのうち電流値Iが
10μA、20μAおよび30μAの3種類の磁性キャ
リヤとを、電子写真用現像剤中におけるトナー濃度で
5.0重量%となるように配合して、実施例8,9、比
較例7の電子写真用現像剤を作製した。
【0043】前記計算式(I)から求めた、現像剤の単位
重量あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和S
C=155.9cm2、計算式(II)から求めた、現像剤の単
位重量あたりに含まれるトナー粒子の表面積の和ST
265.9cm2、上記SCとSTの比A(=ST/SC)=
1.71であった。実施例10,11、比較例8 前記トナーと、5種類の磁性キャリヤのうち電流値Iが
10μA、20μAおよび30μAの3種類の磁性キャ
リヤとを、電子写真用現像剤中におけるトナー濃度で
7.0重量%となるように配合して、実施例10,1
1、比較例8の電子写真用現像剤を作製した。
【0044】前記計算式(I)から求めた、現像剤の単位
重量あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和S
C=152.6cm2、計算式(II)から求めた、現像剤の単
位重量あたりに含まれるトナー粒子の表面積の和ST
372.3cm2、上記SCとSTの比A(=ST/SC)=
2.44であった。比較例9〜11 前記トナーと、5種類の磁性キャリヤのうち電流値Iが
10μA、20μAおよび30μAの3種類の磁性キャ
リヤとを、電子写真用現像剤中におけるトナー濃度で
7.5重量%となるように配合して、比較例9〜11
電子写真用現像剤を作製した。
【0045】前記計算式(I) から求めた、現像剤の単位
重量あたりに含まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和S
C =151.8cm2 、計算式(II)から求めた、現像剤の
単位重量あたりに含まれるトナー粒子の表面積の和ST
=398.9cm2 、上記SCとST の比A(=ST /S
C )=2.63であった。上記各実施例、比較例の電子
写真用現像剤について、以下の各試験を行い、その特性
を評価した。
【0046】画像濃度測定 実施例、比較例の電子写真用現像剤を、静電式複写機
(三田工業社製の型番DC−2585)に使用して複写
を行い、複写画像のベタ画像濃度を、反射濃度計(東京
電色社製の型番TC−6D)を用いて測定した。カブリ評価 上記画像濃度測定で使用したのと同じ現像剤、静電式複
写機を使用して、上記と同様にして原稿像を複写した。
【0047】そして、感光体表面にトナー像が形成され
ている途中で電源スイッチを切って複写機を停止させ、
感光体表面のトナー像以外の部分を目視にて観察して、
カブリの程度を○(カブリ少、良好)、×(カブリ多、
不良)の2段階で評価した。以上の結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】上記表1の結果より、比Aが1.39≦A
≦2.5の範囲内で、かつI/Aが7を上回った各実施
例は、ベタ画像濃度が高く、かつカブリが少ないことか
ら、十分なベタ画像濃度を有し、かつカブリのない高画
質の画像を形成できることがわかった。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
十分なベタ画像濃度を有し、かつカブリのない高画質の
画像を形成できる電子写真用現像剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性キャリヤの電流値を測定する装置の構成を
示す回路図である。
フロントページの続き (72)発明者 西野 隆 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 村上 博之 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−7958(JP,A) 特開 平3−7956(JP,A) 特開 平4−157474(JP,A) 特開 平4−93954(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 G03G 9/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性キャリヤとトナーとを含有した電子写
    真用現像剤において、当該現像剤の単位重量あたりに含
    まれる磁性キャリヤ粒子の表面積の和SCとトナー粒子
    の表面積の和STとの比A(=ST/SCが、1.39
    ≦A≦2.5の範囲内で、かつ上記Aと、磁性キャリヤ
    の電流値I〔μA〕との比I/A>7であることを特徴
    とする電子写真用現像剤。
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