JP2604895B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JP2604895B2 JP2200298A JP20029890A JP2604895B2 JP 2604895 B2 JP2604895 B2 JP 2604895B2 JP 2200298 A JP2200298 A JP 2200298A JP 20029890 A JP20029890 A JP 20029890A JP 2604895 B2 JP2604895 B2 JP 2604895B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、電子写真用現像剤に関し、より詳細には、
静電式複写機やレーザービームプリンタ等の画像形成装
置に使用される、トナーとキャリヤとからなる2成分系
の電子写真用現像剤に関するものである。
<従来の技術> 上記画像形成装置においては、感光体の表面を露光し
て形成した静電潜像に、現像装置によって電子写真用現
像剤を接触させ、この電子写真用現像剤中のトナーを静
電付着させて、静電潜像をトナー像として顕著化した
後、このトナー像を、感光体表面から紙上に転写して定
着させることによって、画像形成が行われる。
電子写真用現像剤としては、トナーと、当該トナーを
摩擦帯電させることで静電的に保持して現像装置内を循
環するキャリヤとを含む2成分系のものが、一般に用い
られている。
トナーとしては、定着用樹脂中に、カーボンブラック
等の着色剤や、電荷制御用染料等を配合し、これを所定
の粒度に造粒したものが用いられる。
一方、キャリヤとしては、トナーの帯電量や極性の制
御、帯電量の湿度依存性の改良、フィルミング防止等の
目的のため、フェライト等の粒子をキャリヤ芯材とし
て、表面にコーティングレジンをコーティングしたもの
が好ましく使用される。コーティングレジンとしては、
取扱の容易さ等の点から、スチレン−アクリル系共重合
体が好適に使用される。
<発明が解決しようとする課題> ところが、従来の電子写真用現像剤においては、電荷
制御用染料の含有量が一定であるにも拘らず、トナーの
帯電特性がばらつき、それにともなって現像剤の帯電特
性が不安定化するという問題があった。そして、帯電特
性が不安定化すると、画像濃度が不安定化する等、画像
に劣化が生じたり、トナー飛散によって画像にカブリを
生じたりする。また、上記トナー飛散が多量に発生する
と、トナーが余計に消費されるので、トナー消費量の増
加を引き起こすだけでなく、トナー濃度の不安定化を生
じるという問題がある。
発明者らの検討によれば、トナーの帯電特性は、トナ
ー粒子の表面に露出して、電荷の輸送に寄与する電荷制
御用染料の量、すなわち表面染料濃度によって決まるこ
とが判明した。しかし、従来は、電荷制御用染料のトナ
ー粒子中での分散状態が一定せず、電荷制御用染料の含
有量が同じであっても、表面染料濃度が一定でないため
に、トナーの帯電特性がばらついていたのである。
そこで、トナー粒子の表面染料濃度の好ましい範囲を
定めてトナーの帯電特性のばらつきをなくし、電子写真
用現像剤の帯電特性を安定化させる試みを行った。しか
し、上記表面染料濃度を限定しただけでは、完全に帯電
特性を安定させることができなかった。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであっ
て、帯電特性が常に安定している電子写真用現像剤を提
供することを目的としている。
<課題を解決するための手段および作用> 上記課題を解決するため、発明者らは、前記範囲を限
定しても、依然として、電子写真用現像剤の帯電特性が
ばらつく原因について、さらに検討を行った。その結
果、帯電特性のばらつきの主たる原因が、キャリヤのコ
ーティングレジンにあることを見出した。
すなわち、上記コーティングレジンには、通常、帯電
特性を調整するために、カーボンブラック等の抵抗調整
剤が分散されているが、従来のスチレン−アクリル系共
重合体は、上記抵抗調整剤との相溶性が悪く、抵抗調整
剤を均一に分散することができない。このため、コーテ
ィングレジンの表面抵抗の分布が広くなって、初期の帯
電特性にばらつきが生じ、製造時やトナー補給時等、ト
ナーとキャリヤとを撹拌混合して帯電させる際の、帯電
特性の立ち上がりが不安定になる。
そこで、発明者らは、コーティングレジンの素材につ
いてさらに検討を行い、その化、本発明を完成するに至
った。
したがって、本発明の電子写真用現像剤は、定着用樹
脂中に、着色剤および電荷制御用染料を含有し、表面染
料濃度が0.004〜0.006g/gの範囲内であるトナーと、ド
デシルメタクリレートを、アクリル成分中に0.1〜5重
量%の範囲で含有するスチレン/アクリル系共重合体中
に、抵抗調整剤を含有させたコーティングレジンをコー
ティングしたキャリヤとからなることを特徴としてい
る。
上記構成からなる、本発明の電子写真用現像剤におい
ては、キャリヤのコーティングレジンに含まれるドデシ
ルメタクリレートが、コーティングレジンと、カーボン
ブラック等の抵抗調整剤との相溶性を向上させるので、
抵抗調整剤を均一に分散させて、キャリヤの帯電特性を
安定化させることが可能となる。したがってトナーの表
面染料濃度が特定範囲内に限定されて、トナーの帯電特
性が安定していることと相俟って電子写真用現像剤の帯
電特性を安定化することができる。
トナーは、定着用樹脂中に、着色剤、電荷制御用染
料、離型剤(オフセット防止剤)等の添加剤を配合し、
これを所定の粒度に造粒することで製造される。
定着用樹脂としては、ポリスチレン、クロロポリスチ
レン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロス
チレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重
合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレ
イン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体(スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、
スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン
−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−
α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレ
ン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重
合体または共重合体)、ポリ塩化ビニル、低分子量ポリ
エチレン、低分子量ポリプロピレン、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、ポリビニルブチラール、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アイ
オノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケ
トン樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂等があげら
れ、これらが単独で、または2種以上混合して用いられ
る。中でも、スチレン系樹脂、特にスチレン−(メタ)
アクリル酸エステル共重合体が好ましく、スチレン/メ
チルメタクリレート/ブチルアクリレート共重合体が最
も好ましく使用される。特にスチレンを75〜85重量%、
メチルメタクリレートを0.5〜5重量%、およびブチル
アクリレートを10〜20重量%含有するものが好適に使用
される。
着色剤としては、種々の着色顔料、体質顔料、導電性
顔料、磁性顔料、光導電性顔料等があげられる。これら
は用途に応じて、1種または2種以上の組み合わせで使
用される。
着色顔料としては、以下にあげるものが好適に使用さ
れる。
黒色 ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマ
ル、ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラッ
ク等のカーボンブラック、ランプブラック、アリニンブ
ラック。
白色 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。
赤色 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、パー
マネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッ
ド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッド
D、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダ
ミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミ
ン3B。
橙色 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレン
ジGTR、ピラゾロオレンジ、バルカンオレンジ、インダ
ンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジ
G、インダンスレンブリリアントオレンジGK。
黄色 黄鉛、亜鉛華、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミ
ネラルファストイエロー、ニッケツチタンイエロー、ネ
ーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイ
エローG、ハンザーイエロー10G、ベンジジンイエロー
G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、
パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ。
緑色 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーン
B、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリ
ーンG。
青色 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビク
トリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーB
C。
紫色 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイ
オレットレーキ。
体質顔料としては、パライト粉、炭酸バリウム、クレ
ー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミタホワ
イト等があげられる。
導電性顔料としては、導電性カーボンブラックやアル
ミニウム粉等があげられる。
磁性材料としては、各種フェライト、例えば、 四三酸化鉄(Fe3O4)、 三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、 酸化鉄亜鉛(ZnFe2O4)、 酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、 酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、 酸化鉄ガトリニウム(Gd3Fe5O4)、 酸化鉄銅(CuFe2O4)、 酸化鉄鉛(PbFe12O19)、 酸化鉄ネオジム(NdFeO3)、 酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、 酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、 酸化鉄マンガン(MnFe2O4)、 酸化鉄ランタン(LaFeO3)、 鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉等があげられる。
光導電性顔料としては、酸化亜鉛、セレン、硫化カド
ミウム、セレン化カドミウム等があげられる。
着色剤は、定着用樹脂100重量部に対して1〜20重量
部、好ましくは3〜15重量部の割合で使用される。
離型剤(オフセット防止剤)としては、脂肪族系炭化
水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル
類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種
ワックス等があげられる。中でも、重量平均分子量が10
00〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的
には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレ
ン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィ
ン単位からなる低分子量のオレフィン重合体等の1種ま
たは2種以上の組み合わせが適当である。
離型剤は、定着用樹脂100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜8重量部の割合で使用される。
電荷制御用染料としては、トナーの極性に応じて、正
電荷制御用と負電荷制御用の2種の電荷制御用染料が用
いられる。
正電荷制御用の電荷制御用染料としては、例えば塩基
性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリア
ミノ化合物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面
処理された充填剤等があげられる。より具体的には、カ
ラーインデックスの分類C.I.Solvet(油溶性染料)のBl
ack1,2,3,5,7等が好ましい。
負電荷制御用の電荷制御用染料としては、カルボキシ
基を含有する化合物(例えばアルキルサリチル酸金属キ
レート等)、金属錯塩染料、脂肪酸石鹸、ナフテン酸金
属塩等があげられ、特にクロム、鉄またはコバルトを含
有する錯塩アゾ染料のうち、アルコール可溶性のものが
好適に使用される。より好ましくは、銅フタロシアニン
のスルホニルアミン誘導体、または、下記式〔I〕で表
される2:1型の含金属モノアゾ系染料があげられる。
(上記式中、Aはオルソ位にフェノール性水酸基を有す
るジアゾ成分の残基を表し、Bはカップリング成分の残
基を表し、Mはクロム、鉄、アルミニウム、亜鉛または
コバルト原子を表し、[Y]は無機または有機のカチ
オンを表す。) 電荷制御用染料は、定着用樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部の割合で配合さ
れる。
上記各成分を含むトナーの表面染料濃度は、0.004〜
0.006g/gの範囲内である必要がある。
トナーの表面染料濃度が0.004g/g未満では、画像濃度
の不足が発生し、逆に、表面染料濃度が0.006g/gを超え
ると、画像にカブリが発生する。
なお、上記表面染料濃度とは、メチルアルコール等
の、電荷制御用染料のみを溶かす溶媒によって、トナー
粒子表面の染料のみを選択的に抽出し、抽出液を吸光度
測定等によって測定して得られた抽出染料の量を、トナ
ー粒子1g当りの染料の量に換算した値を意味している。
トナーの表面染料濃度を上記範囲内にするには、前記
各成分を、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボ
ールミル等の剪断力が作用する混合機で、十分に前混合
した後、得られたドライブレンド物を、二軸押出機、3
本ロール、ニーダー等を用いて均一に溶融混練する。次
に、得られた混練物を冷却して粉砕し、必要に応じて分
級すれば良い。
トナーの粒径は、従来同様に、3〜35μm、特に5〜
25μm程度であれば良いが、粒度分布が、下記式(1)
を満足していることが好ましい。
N<−172.7C+1.45 …(1) [上記式中、Nはコールターカウンターで測定される16
μmより粒径の大きいトナー粒子の個数%を表し、Cは
トナー粒子の表面染料濃度(g/g)を表す。] 粒度分布が上記範囲内であれば、前記表面染料濃度と
の関係から、さらに、トナーの帯電特性のばらつきをな
くすことができる。
トナーの粒度分布を、上記式(1)を満足する粒度分
布にするには、粉砕後のトナーを分級して、16μmより
も粒径の大きい粒子を除外する方法や、トナーの最大分
布粒径を小径側に移行するように粉砕して、16μmより
も大きい径の粒子の含有量を少なくする方法等があげら
れる。
キャリヤとしては、従来公知の種々のキャリヤ芯材の
表面に、ドデシルメタクリレートを含有するスチレン−
アクリル系共重合体からなるコーティングレジンをコー
ティングしたものが使用される。
コーティングレジン用のスチレン−オクリル系共重合
体において、アクリル成分の占める割合は、70〜90重量
%の範囲内であることが好ましい。
アクリル成分の含有割合が70重量%未満では、トナー
をキャリヤと撹拌混合して帯電させる帯電特性(帯電付
与性)、特に立ち上がり時の帯電特性が低下し、90重量
%を超えると、コーティングレジンのキャリヤ芯材への
密着性やコーティングの膜強度が低下するおそれがあ
る。
また、上記アクリル成分中に占める、ドデシルメタク
リレートの割合は、0.1〜5重量%の範囲である必要が
ある。
アクリル成分中のドデシルメタクリレートの含有割合
が、0.1重量%未満では、コーティングレジンと、カー
ボンブラック等の抵抗調整剤との相溶性が低下して、抵
抗調整剤を均一に分散できなくなる。一方、ドデシルメ
タクリレートの含有割合が、5重量%を超えると、耐湿
性が低下して、立ち上がり時の帯電特性が劣化すると共
に、帯電量が、経時変化によって著しく低下してしま
う。
上記スチレン−アクリル系共重合体を構成するスチレ
ン成分としては、スチレンの他に、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン等のスチレン系単量体も使用できる。
ドデシルメタクリレート以外のアクリル成分としては、
下記一般式〔II〕で表されるアクリル系単量体を使用す
ることができる。
式中、R1は水素原子または低級アルキル基、R2は水素
原子、炭素数12までの炭化水素基、ヒドロキシアルキル
基、ビニルエステル基またはアミノアルキル基である。
上記一般式〔II〕で表されるアクリル系単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸フェニル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチル
ヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒド
ロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸
ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、γ−アミ
ノアクリル酸プロピル、γ−N,N−ジエチルアミノアク
リル酸プロピル、エチレングリコールメタクリル酸エス
テル、テトラエチレングリコールジメタクリル酸エステ
ル等が挙げられる。
コーティングレジンに最も好ましいスチレン−アクリ
ル系共重合体としては、スチレン/エチルメタクリレー
ト共重合体があり、特にスチレンを15〜25重量%、エチ
ルメタクリレートを70〜90重量%、ドデシルメタクリレ
ートを0.1〜2重量%含有するものが好適に使用され
る。上記エチルメタクリレート(メタクリル酸エチル)
は、ドデシルメタクリレート以外のアクリル系単量体の
中では、帯電特性の立ち上がりの安定性に優れると共
に、帯電特性の経時的劣化の防止作用に優れている。
上記共重合体は、各単量体から、例えば溶液重合法等
の従来公知の重合法にしたがって製造することができ
る。
上記コーティングレジン中には、抵抗調整剤として
の、0.5〜5重量%程度のカーボンブラックと、帯電制
御剤としての、0.5〜3重量%程度の金属錯体等を配合
しても良い。
キャリヤ芯材としては、鉄、酸化処理鉄、還元鉄、マ
グネタイト、銅、ケイ素鋼、フェライト、ニッケル、コ
バルト等の粒子や、これらの材料とマンガン、亜鉛、ア
ルミニウム等との合金の粒子、鉄−ニッケル合金、鉄−
コバルト合金等の粒子、上記各種粒子を結着樹脂中に分
散させた粒子、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化
銅、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム、炭
化ケイ素、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、
チタン酸リチウム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、ニオブ
酸リチウム等のセラミックスの粒子、リン酸二水素アン
モニウム(NH4H2PO4)、リン酸二水素カリウム(KH2P
O4)、ロッシェル塩等の高誘電率物質の粒子等があげら
れる。中でも、酸化鉄、還元鉄等の鉄粉やフェライト
が、画像特性に優れ、しかも安価であるため好ましい。
上記キャリヤ芯材の表面に、前記のスチレン−アクリ
ル系共重合体からなるコーティングレジンをコーティン
グする方法としては、流動層法、転動層法の公知の方法
が採用できる。
キャリヤ芯材の粒径は30〜200μm、好ましくは50〜1
30μm程度が良く、コーティングの膜厚は0.1〜5μ
m、好ましくは0.5〜3μm程度が良い。
上記トナーとキャリヤとの配合割合は、使用する画像
形成装置の機種に応じて、適宜変更することができる。
<実施例> 以下に、本発明を、実施例並びに比較例に基づいて説
明する。
実施例1、2、比較例1〜6 以下に示す各トナーとキャリヤとを、第2表に示す組
み合わせで、重量比3.5:96.5の割合で配合し、ナウター
ミキサー(ホソカワミクロン社製の商品名NX−S)によ
って撹拌混合して、実施例並びに比較例の現像剤を製造
した。
トナー(1) スチレン(St)/メチルメタクリレート(MMA)/ブ
チルアクリレート(BA)共重合体[St:MMA:BA=80:5:15
(重量比)]100重量部に、着色剤としてのカーボンブ
ラック10重量部、電荷制御用染料としての含金属モノア
ゾ系染料2重量部、およびオフセット防止剤としての低
分子量ポリプロピレン3重量部を混合し、溶融混練後、
冷却、粉砕、分級を行って、中心粒径が10μm、コール
ターカウンターで測定される160μmより粒径の大きい
トナー粒子の個数%が0.5%であるトナーを作製した。
なお、上記トナーをメチルアルコールで抽出し、抽出液
を級光度測定によって測定して、測定結果から算出した
表面染料濃度は0.0052g/gであった。
トナー(2)〜(5) トナー(1)と同じ材料を使用し、含金属モノアゾ系
染料の配合量、材料の前混合時間、混練速度、混練温度
を適宜変更して、第1表に示す特性を有するトナー
(2)〜(5)を作製した。
キャリヤ(a) コーティングレジンとしてのスチレン(St)/エチル
メタクリレート(EMA)/ドデシルメタクリレート(DM
A)共重合体[St:EMA:DMA=20:78:2(重量比)]100重
量部と、抵抗調整剤としてのカーボンブラック2重量部
とを相溶させたものを、キャリヤ芯材としてのフェライ
トの表面に流動層法でコーティングして、中心粒径100
μm、コーティング層の膜圧2μmのキャリヤ(a)を
作成した。
キャリヤ(b) 処方として、キャリヤ(a)で使用したコーティング
レジン100重量部に代えて、スチレン(St)/エチルメ
タクリレート(EMA)/ドデシルメタクリレート(DMA)
共重合体[St:EMA:DMA=25:73:2(重量比)]100重量部
を用いたこと以外は、キャリヤ(a)と同様にしてキャ
リヤ(b)を作製した。
キャリヤ(c) 処方として、キャリヤ(a)で使用したコーティング
レジン100重量部に代えて、スチレン(St)/エチルメ
タクリレート(EMA)/ドデシルメタクリレート(DMA)
共重合体[St:EMA:DMA=15:80:5(重量比)]100重量部
を用いたこと以外は、キャリヤ(a)と同様にしてキャ
リヤ(c)を作製した。
キャリヤ(d) 処方として、キャリヤ(a)で使用したコーティング
レジン100重量部に代えて、スチレン(St)/エチルメ
タクリレート(EMA)共重合体[St:EMA=25:75(重量
比)]100重量部を用いたこと以外は、キャリヤ(a)
と同様にしてキャリヤ(d)を作製した。
キャリヤ(e) 処方として、キャリヤ(a)で使用したコーティング
レジン100重量部に代えて、スチレン(St)/エチルメ
タクリレート(EMA)共重合体[St:EMA=5:95(重量
比)]100重量部を用いたこと以外は、キャリヤ(a)
と同様にしてキャリヤ(e)を作製した。
キャリヤ(f) 処方として、キャリヤ(a)で使用したコーティング
レジン100重量部に代えて、スチレン(St)/エチルメ
タクリレート(EMA)共重合体[St:EMA=35:65(重量
比)]100重量部を用いたこと以外は、キャリヤ(a)
と同様にしてキャリヤ(f)を作製した。
上記各実施例並びに比較例の電子写真用現像剤につい
て、下記の各試験を行った。
画像濃度試験 上記電子写真用現像剤を、電子写真複写機(三田工業
株式会社製の型番DC−5585)にスタート現像剤として使
用すると共に、スタート現像剤中に含まれるものと同じ
トナーを補給用トナーとして使用して、黒べた原稿の5
万枚の連続複写を行った。そして、複写開始1枚目と、
複写枚数1000枚毎に1枚、合計51枚のサンプルを抽出
し、反射濃度計(東京電色株式会社製の商品名TC−6D)
を用いて、複写画像の濃度を測定し、画像濃度1.3以上
の画像が50枚以上得られた現像剤を○、40〜49枚得られ
た現像剤を△、39枚以下の現像剤を×として評価した。
画像カブリ試験 上記電子写真用現像剤を、前記と同じ電子写真複写機
にスタート現像剤として使用すると共に、スタート現像
剤中に含まれるものと同じトナーを補給用トナーとして
使用して、黒白原稿の5万枚の連続複写を行った。そし
て、複写開始1枚目と、複写枚数1000枚毎に1枚、合計
51枚のサンプルを抽出し、前記反射濃度計を用いて、被
写画像の余白部分の濃度を測定し、カブリ濃度が0.003
以下の画像が50枚以上得られた現像剤を○、40〜49枚得
られた現像剤を△、39枚以下の現像剤を×として評価し
た。
解像度試験 上記電子写真用現像剤を、前記と同じ電子写真複写機
にスタート現像剤として使用すると共に、スタート現像
剤中に含まれるものと同じトナーを補給用トナーとして
使用して、JIS B 7174-1962の規定に準拠する解像度測
定用図票の5万枚の連続複写を行った。そして、複写開
始1枚目と、複写枚数1000枚毎に1枚、合計51枚のサン
プルを抽出し、被写画像の解像度(本/mm)を求め、解
像度が4.5本/mmの画像が50枚以上得られた現像剤を○、
40〜49枚得られた現像剤を△、39枚以下の現像剤を×と
して評価した。
トナー飛散性試験 上記カブリ濃度測定に用いた5万枚目の複写画像の余
白部分と、5万枚の複写を行った後の複写機内部とを観
察した。そして、トナーの飛散が、複写画像の余白部分
並びに複写機内部の何れにもほとんど観察されなかった
場合を○、複写画像の余白部分および複写機内部の少な
くとも一方に観察されたものを×として評価した。
帯電量特性 上記カブリ濃度測定の5万枚の連続複写時に、複写開
始1枚目と、複写枚数10000枚毎に、現像装置内の現像
剤をサンプリングし、トナーの帯電量(−μC/g)をブ
ローオフ法で測定した。
以上の結果を第2表に示す。
上記第2表の結果より、コーティングレジンがドデシ
ルメタクリレートを含有しないキャリヤを用いた比較例
1,4、および、表面染料濃度が0.006g/gを超えるトナー
を使用した比較例2においては、連続複写時のトナー帯
電量がほぼ一方的に低下し、それに伴って、カブリやト
ナー飛散、解像度の低下が発生した。一方、表面染料濃
度が0.004g/g未満であるトナーを使用した比較例3にお
いては、画像濃度が低下すると共に、連続複写時のトナ
ー帯電量がほぼ一方的に上昇した。さらに、上記表面染
料濃度が0.006g/gを超えるトナーと、コーティングレジ
ンがドデシルメタクリレートを含有しないキャリヤとを
併用した比較例5においては、連続複写時のトナー帯電
量の低下が著しく、カブリやトナー飛散が多量に発生す
ると共に、解像度の低下が著しいことが判った。またコ
ーティングレジンが、ドテシルメタクリレートを、アク
リル成分中に5重量%を超えて含有するキャリヤを用い
た比較例6は、5万枚の連続複写による、トナー帯電量
の、初期値からの低下量が0.3μC/gであって、実施例1
の0μC/gおよび実施例2の0.1μC/gに比べて大きいこ
とがわかった。これに対し、本発明の構成である実施例
1、2は、何れも、上記各特性に優れていると共に、5
万枚の連続複写を行っても帯電量が上記のように安定し
ていることが判明した。
<発明の効果> 本発明の電子写真用現像剤は、以上のように構成され
ており、トナーの表面染料濃度を所定範囲内に限定する
と共に、キャリヤのコーティングレジン中に、カーボン
ブラック等の抵抗調整剤との相溶性を高め、上記抵抗調
整剤を均一に分散させて、初期の帯電特性を均一化する
ドデシルメタクリレートが含まれているので、トナー、
キャリヤ共に、帯電特性が常に安定したものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺谷 輝明 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 津山 浩一 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 清水 義威 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 石丸 聖次郎 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−36757(JP,A) 特開 平2−8860(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着用樹脂中に、着色剤および電荷制御用
    染料を含有し、表面染料濃度が0.004〜0.006g/gの範囲
    内であるトナーと、ドデシルメタクリレートを、アクリ
    ル成分中に0.1〜5重量%の範囲で含有するスチレン/
    アクリル系共重合体中に、抵抗調整剤を含有させたコー
    ティングレジンをコーティングしたキャリヤとからなる
    電子写真用現像剤。
  2. 【請求項2】電荷制御用染料が、含金属モノアゾ系染料
    である請求項1記載の電子写真用現像剤。
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