JP2637309B2 - スタート現像剤 - Google Patents

スタート現像剤

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JP2637309B2
JP2637309B2 JP3172780A JP17278091A JP2637309B2 JP 2637309 B2 JP2637309 B2 JP 2637309B2 JP 3172780 A JP3172780 A JP 3172780A JP 17278091 A JP17278091 A JP 17278091A JP 2637309 B2 JP2637309 B2 JP 2637309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機やレーザ
ービームプリンタ等の画像形成装置に使用される、トナ
ーとキャリヤとを所定比率で配合した2成分系のスター
ト現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記画像形成装置においては、まず、感
光体の表面を露光して、当該感光体の表面に静電潜像を
形成する。つぎに、この感光体の表面に、現像装置によ
って現像剤を接触させる。そうすると、現像剤中に含ま
れるトナーが静電潜像に静電付着して、静電潜像がトナ
ー像として顕像化される。このトナー像を、感光体表面
から紙上に転写して定着させると、静電潜像に対応した
画像が紙の表面に形成される。
【0003】現像剤としては、トナーと、当該トナーを
吸着した状態で現像装置内を循環するキャリヤとを含む
2成分系のものが一般に用いられる。また、現像装置に
最初に使用される現像剤は、上記トナーとキャリヤとを
所定比率で配合したもので、スタート現像剤と呼ばれて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記スタート現像剤に
おいては、従来、トナーとキャリヤとの配合比率以外の
特性として、画像形成の初期の段階における画像濃度や
トナー飛散の発生の有無等を基準にした帯電量が規定さ
れている。しかし、上記の規定にも拘らず、画像形成初
期から、約3000回程度の画像形成を繰り返して画像
特性が安定する時期(以下「画像形成安定期」という)
にかけて、トナー濃度の不安定化と、それに伴う画像濃
度の不足や、カブリ、トナー飛散、解像度の低下等の画
像劣化を発生するという問題があった。
【0005】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、画像形成初期から画像形成安定期および耐
刷中を通じて、常に良好な画像を形成できるスタート現
像剤を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、画像形成初期から画像形成安定期に
至る、各種画像不良の発生の原因について、種々の観点
から検討を行い、その結果、スタート現像剤と各種画像
不良との間に下記の因果関係を見出した。現像剤中のト
ナー濃度は、当該現像剤の透磁率を磁気センサで測定し
た際のセンサの出力値と、図1中に実線aで示す関係に
あるため、現像装置においては、現像剤の透磁率をセン
サによって測定してトナー濃度を推定し、センサの出力
値が所定値を超えると、自動的にトナーが補給されるよ
うになっている。
【0007】ところが、スタート現像剤は、同図中に二
点鎖線bで示すように、画像形成安定期のセンサ出力値
(実線a)よりも、同じトナー濃度におけるセンサ出力
値が低めに出る。しかも、上記センサ出力値は、現像作
業を繰り返すうちに徐々に上昇して、実線aに近付く傾
向にあり、このセンサ出力の変動期に、センサが正しい
トナー濃度を検知できず、トナーの補給が正しく行われ
ないことがあり、それが原因となって、前記各種の画像
不良が発生するのである。
【0008】より詳細にいえば、センサ出力値が二点鎖
線bで示すように低めに出た場合には、トナー濃度が実
際よりも高めに判断されるので、画像形成初期の段階で
は、消費量に見合う量のトナーが補給されず、トナー濃
度が画像形成安定期のレベルよりも大きく落ち込み、結
果として、画像形成初期の画像濃度が不足する。また、
スタート現像剤のセンサ出力曲線に従ってトナー濃度を
制御する場合には、二点鎖線bで示すスタート現像剤の
センサ出力曲線が徐々に上昇して実線aに近づく上昇期
には、例えば同図中に白矢印で示すように、トナー濃度
がD1 からD2 まで減少した場合のセンサの出力値は、
二点鎖線bではなく、黒矢印で示すように破線cに沿っ
て上昇する。したがって、両トナー濃度D1 ,D2 にお
けるセンサの出力値の差は、制御すべき値ΔV1 よりも
ΔV2 だけ大きいΔV3 として検知されるので、実際よ
りも現像剤中のトナーの不足が強調され、それに応じて
多量のトナーが補給され、結果として、現像装置内に多
量のトナーが放出されて、カブリやトナーの飛散を生
じ、解像度が低下する。
【0009】本発明者らが、上記センサ出力値の変動の
原因について検討を行ったところ、現像作業の繰り返し
によって、スタート現像剤が現像装置内で機械的な圧
力、衝撃力、摩擦等を受けると、当該スタート現像剤中
のトナーが徐々に破壊されて、トナーの定着用樹脂がキ
ャリヤに付着する、いわゆるスペントを生じ、そのスペ
ントの量が増加するにしたがって、センサ出力値が変動
することが判明した。
【0010】より詳細には、キャリヤのスペント量が増
加すると、図3に示すように、キャリヤの帯電特性が徐
々に低下し、それにともなってトナーの帯電量も低下し
て、トナーとキャリヤとの静電的結合力が弱まる。この
ため、キャリヤに保持されているトナーはキャリヤ間の
空隙に移行してキャリヤ間の空隙を減少させ、図4に示
すように、現像剤の見掛け密度が上昇して、センサを通
過するキャリヤの量が増加する。このため、センサの出
力値が、図5に示すように、スペント量の増加に応じて
徐々に上昇するのである。なお、上記図3〜図5におい
ては、キャリヤのスペント量とほぼ比例する、現像剤の
攪拌時間を横軸に取っている。
【0011】そこで、本発明者らは、キャリヤのスペン
ト量とセンサ出力値との関係について、さらに検討を行
い、図2に示すように、スペント量が0の状態、すなわ
ちスタート現像剤の状態から、しばらくは、センサ出力
値が急激に上昇するが、その後はほぼ一定になり、この
センサ出力値が一定になった状態が、いわゆる画像形成
安定期に相当することを見出した。そして、スタート現
像剤のキャリヤを予めスペントさせておけば、センサ出
力値の変動を防止できることを見出して、本発明を完成
するに至った。
【0012】したがって、本発明のスタート現像剤は、
トナーと、表面に樹脂コート層を有するキャリヤとを所
定比率で配合した2成分系のスタート現像剤であって、
キャリヤのスペント量が、カーボン量換算で0.010
〜2%であるとともに、キャリヤの表面がスペントした
樹脂によって部分的に覆われていることを特徴とする。
本発明のスタート現像剤において、キャリヤのスペント
量が、カーボン量換算で0.010%以上に限定される
のは、キャリヤのスペント量が0.010%未満では、
図2に示すように、センサ出力値の変動量が大きく、画
像濃度の不足等の画像不良の発生を防止できないからで
ある。
【0013】また、上記スタート現像剤のキャリヤのス
ペント量が、カーボン量換算で2%以下に限定されるの
は、キャリヤのスペント量が2%を超えると、キャリヤ
の全表面積の30〜40%が、スペントした樹脂によっ
て覆われることになるため、キャリヤの帯電特性が著し
く低下するからである。また、現像剤においては、トナ
ーとキャリヤとの摩擦によって両者を帯電させている
が、上記のようにスペント量が多いと、キャリヤ粒子の
表面にスペントした樹脂とトナーとの間の摩擦によって
も帯電が発生するため、現像剤の帯電量にばらつきが生
じ、前記キャリヤの帯電特性の低下と相俟って、トナー
飛散やカブリ等を生じるおそれある。
【0014】カーボン量換算のキャリヤのスペント量
は、例えば堀場社製のカーボンアナライザにより測定す
ることができる。上記カーボンアナライザは、予め秤量
されたサンプルを酸素雰囲気中で燃焼させて燃焼ガスを
発生させ、この燃焼ガスが赤外線をどれだけ吸収するか
を測定して、ガス中に含まれる二酸化炭素(一部は一酸
化炭素)の量を定量し、そこから、サンプル中に含まれ
ていたカーボン量を求める装置である。
【0015】キャリヤのスペント量を上記範囲にするに
は、種々の方法が考えられるが、下記(1)(2)の調整法に
よれば、従来より現像剤の製造に多用される攪拌混合操
作により、キャリヤを所定のスペント量にスペントでき
るので、スペントのために特別な製造装置が不要で、製
造が容易になるという利点がある。 (1) キャリヤを、トナーの定着用樹脂と同じ樹脂と共
に、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミ
ル、ナウターミキサー等の剪断力が作用する混合機で混
合して、所定のスペント量にスペントさせた後、このキ
ャリヤをトナーと所定比率で配合してスタート現像剤を
得る。 (2) キャリヤを、トナーと共に、前記混合機で混合し
て、強制的に所定のスペント量にスペントさせた後、ト
ナーを補給して、所定比率のスタート現像剤を得る。
【0016】本発明の構成は、従来公知の種々のトナー
とキャリヤとの組み合わせのスタート現像剤に適用する
ことができる。トナーとしては、例えば、定着用樹脂中
に、着色剤、電荷制御剤、離型剤(オフセット防止剤)
等の添加剤を配合した、粒径10μm程度の着色粒子が
あげられる。
【0017】定着用樹脂としては、ポリスチレン、クロ
ロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン
置換体を含む単独重合体または共重合体)、ポリ塩化ビ
ニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリビニル
ブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変
性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリ
アミド樹脂等があげられ、これらが単独で、または2種
以上混合して用いられる。中でも、スチレン系樹脂、特
にスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好
ましい。
【0018】着色剤としては、種々の着色顔料、体質顔
料、導電性顔料、磁性顔料、光導電性顔料等があげられ
る。これらは用途に応じて、1種または2種以上の組み
合わせで使用される。着色顔料としては、以下にあげる
ものが好適に使用される。黒色 ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマル、
ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラック等
のカーボンブラック、ランプブラック、アニリンブラッ
ク。
【0019】白色 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。赤色 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、パーマ
ネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッ
ド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッド
D、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロー
ダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカー
ミン3B。
【0020】橙色 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロオレンジ、バルカンオレンジ、インダ
ンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK。黄色 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケツチタンイエロー、ネー
プルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイエ
ローG、ハンザーイエロー10G、ベンジジンイエロー
G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレー
キ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレー
キ。
【0021】緑色 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。青色 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーB
C。
【0022】紫色 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ。体質顔料としては、バライト粉、炭酸バ
リウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、
アルミナホワイト等があげられる。導電性顔料として
は、導電性カーボンブラックやアルミニウム粉等があげ
られる。
【0023】磁性顔料としては、各種フェライト、例え
ば、四三酸化鉄(Fe3 4 )、三二酸化鉄(γ−Fe2
3 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 4 )、酸化鉄イットリウム
(Y 3Fe512)、酸化鉄カドミウム(CdFe2 4 )、酸
化鉄ガトリニウム(Gd3Fe5 4 )、酸化鉄銅(CuFe2
4 )、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ネオジム(NdFe
3 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネ
シウム(MgFe2 4 )、酸化鉄マンガン(MnFe
2 4 )、酸化鉄ランタン(LaFeO3 )、鉄粉、コバル
ト粉、ニッケル粉等があげられる。
【0024】光導電性顔料としては、酸化亜鉛、セレ
ン、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等があげられ
る。着色剤は、定着用樹脂100重量部に対して1〜2
0重量部、好ましくは3〜15重量部の割合で使用され
る。電荷制御剤としては、トナーの極性に応じて、正電
荷制御用と負電荷制御用の2種の電荷制御剤のうちの何
れか一方が用いられる。
【0025】正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基
性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、ア
ミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合
物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理され
た充填剤等があげられる。負電荷制御用の電荷制御剤と
しては、カルボキシル基を含有する化合物(例えばアル
キルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪
酸石鹸、ナフテン酸金属塩等があげられる。
【0026】電荷制御剤は、定着用樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量
部の割合で使用される。離型剤(オフセット防止剤)と
しては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪
酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シ
リコーンオイル、各種ワックス等があげられる。中で
も、重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪
族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプ
ロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワック
ス、炭素原子数4以上のオレフィン単量体からなる低分
子量のオレフィン重合体等の、1種または2種以上の組
み合わせが適当である。
【0027】離型剤は、定着用樹脂100重量部に対し
て0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部の
割合で使用される。トナーは、以上の各成分を乾式ブレ
ンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均
質に予備混合して得られた混合物を、例えばバンバリー
ミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機等の混
練装置を用いて均一に溶融混練した後、得られた混練物
を冷却して粉砕し、必要に応じて分級することで製造さ
れる。また、上記トナーは、懸濁重合法等により製造す
ることもできる。
【0028】トナーの粒径は、3〜35μm、好ましく
は5〜25μmである。キャリヤとしては、トナーの帯
電量や極性の制御、湿度依存性改良、フィルミング防止
等の目的のために、キャリヤ粒子の表面に樹脂コート層
を有するものが使用される。 キャリヤ粒子としては、
鉄、酸化処理鉄、還元鉄、マグネタイト、銅、ケイ素
鋼、フェライト、ニッケル、コバルト等の粒子や、これ
らの材料とマンガン、亜鉛、アルミニウム等との合金の
粒子、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金等の粒子、
上記各種粒子を結着樹脂中に分散させた粒子、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸
化鉛、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、チタン酸マグネ
シウム、チタン酸バリウム、チタン酸リチウム、チタン
酸鉛、ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウム等のセラミック
スの粒子、リン酸二水素アンモニウム(NH4 2 PO
4 )、リン酸二水素カリウム(KH2 PO4 )、ロッシ
ェル塩等の高誘電率物質の粒子等があげられる。中で
も、酸化鉄、還元鉄等の鉄粉やフェライトが、画像特性
に優れ、しかも安価であるため好ましい。
【0029】また樹脂コート層に用いられる高分子材料
としては、(メタ)アクリル系重合体、スチレン系重合
体、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体、オレフィ
ン系重合体(ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリ
プロピレン等)、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、
ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン
樹脂、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
クロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン
等)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂等があげられる。中でも、トナーとの摩擦帯電
性および機械的強度の点から、(メタ)アクリル系重合
体、スチレン系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系
共重合体、シリコーン樹脂、またはフッ素樹脂を用いる
のが好ましい。上記高分子材料は1種または2種以上を
混合して使用することもできる。
【0030】上記高分子材料からなる樹脂コート層をキ
ャリヤ粒子の表面に形成するコーティング方法として
は、流動層法、転動層法等の公知の方法が、何れも採用
可能である。キャリヤの粒径は30〜200μm、好ま
しくは50〜130μm程度が良い。
【0031】トナーとキャリヤとの配合割合は、従来と
同じで良い。また、スタート現像剤の流動性を向上させ
るために、上記トナーとキャリヤに、さらに、コロイダ
ルシリカ等の流動化剤を配合することもできる。
【0032】
【実施例】以下に、本発明を、実施例並びに比較例に基
づいて説明する。 実施例1 中心粒径90μmのフェライトをスチレン−アクリル共
重合体からなるコーティングレジンによって膜厚2μm
にコーティングしたキャリヤ100重量部に、スチレン
−アクリル共重合体0.1重量部を加え、ナウターミキ
サー(ホソカワミクロン社製の型番NX−S)によって
120分間攪拌混合して、キャリヤのスペント量を、カ
ーボンアナライザ(堀場社製の型番EMIA−110)
で測定したカーボン量換算で、0.013%に調整し
た。次に、上記キャリヤと、下記組成のトナーとを、重
量比97:3の割合で配合し、前記ナウターミキサーに
よって均一に攪拌混合してスタート現像剤を製造した。 *トナー(中心粒径10μm) スチレン−アクリル共重合体:100重量部 カーボンブラック :10重量部 含金属モノアゾ系染料 :2重量部 低分子量ポリプロピレン :3重量部 比較例1 実施例1で使用したキャリヤ100重量部とトナー0.
08重量部とを、ナウターミキサーによって90分間攪
拌混合して、キャリヤのスペント量を、前記カーボンア
ナライザで測定したカーボン量換算で、0.08%に調
整した。次に、上記と同じトナーを補充し、均一に攪拌
混合して、重量比97:3のスタート現像剤を製造し
た。
【0033】画像濃度試験 上記実施例1および比較例1のスタート現像剤を、電子
写真複写機(三田工業株式会社製の型番DC−558
5)に使用すると共に、上記と同じトナーを補給用トナ
ーとして使用して、黒べた原稿の2万枚の連続複写を行
った。そして、複写開始1枚目と、複写枚数500枚毎
に1枚のサンプルを抽出し、反射濃度計(東京電色株式
会社製の商品名TC−6D)を用いて画像濃度を測定し
た。結果を図6に示す。なお、図において、○は実施例
1、●は比較例1の結果を示している。
【0034】同図に示すように、比較例1においては、
複写開始から1000枚まで画像濃度が急激に低下し、
1000〜4000枚にかけて、1.2程度の低いオー
ダーで推移した後、5000枚以降は1.35以上の高
濃度に安定した。これに対し、実施例1においては、複
写開始から2万枚まで、画像濃度は常に1.4前後の高
濃度で安定に推移した。
【0035】トナー濃度測定 上記画像濃度測定の複写画像のサンプリングと同時に、
現像装置内の現像剤をサンプリングして、トナー濃度を
測定した。結果を図7に示す。なお、図において、○は
実施例1、●は比較例1の結果を示している。同図に示
すように、比較例1においては、複写開始から1000
枚までトナー濃度が急激に低下し、1000〜4000
枚にかけて、2%程度の低いオーダーで推移した後、5
000枚以降は3%付近に安定した。これに対し、実施
例1においては、複写開始から2万枚まで、トナー濃度
は常に3%前後で安定に推移した。
【0036】カブリ濃度測定 上記実施例1のスタート現像剤を、上記と同じ電子写真
複写機に使用して、黒白原稿の2万枚の連続複写を行っ
た。そして、複写開始1枚目と、複写枚数500枚毎に
1枚のサンプルを抽出し、前記反射濃度計を用いて余白
部分の濃度を測定したところ、複写開始から2万枚ま
で、0.003以下の低い値で安定に推移した。また、
画像を観察したところ、複写開始から2万枚まで、常に
鮮明な画像が得られた。
【0037】実施例2 実施例1で使用したキャリヤ100重量部とトナー0.
1重量部とを、ナウターミキサーによって150分間攪
拌混合して、キャリヤのスペント量を、前記カーボンア
ナライザで測定したカーボン量換算で、1.930%に
調整した。次に、上記と同じトナーを補充し、均一に攪
拌混合して、重量比97:3のスタート現像剤を製造し
た。
【0038】このスタート現像剤について、前記各試験
を行ったところ、実施例1と同様に、画像濃度は、複写
開始から2万枚まで、常に1.4前後の高濃度で安定に
推移した。また、トナー濃度は、複写開始から2万枚ま
で、常に3%前後で安定に推移した。さらに、カブリ濃
度は、複写開始から2万枚まで、0.003以下の低い
値で安定に推移し、画像を観察したところ、常に鮮明な
画像が得られた。
【0039】
【発明の効果】本発明のスタート現像剤は、以上のよう
に構成されているため、画像形成初期から画像形成安定
期および耐刷中を通じて、常に安定した画像を形成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤のトナー濃度とセンサ出力との関係を示
すグラフである。
【図2】キャリヤのスペント量とセンサ出力との関係を
示すグラフである。
【図3】攪拌時間と現像剤の帯電量との関係を示すグラ
フである。
【図4】攪拌時間と現像剤のみかけ密度との関係を示す
グラフである。
【図5】攪拌時間とセンサ出力との関係を示すグラフで
ある。
【図6】実施例1および比較例1における複写枚数と画
像濃度との関係を示すグラフである。
【図7】上記実施例1および比較例1における複写枚数
とトナー濃度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津山 浩一 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 寺谷 輝明 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 矢部 成男 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 清水 義威 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−255462(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナーと、表面に樹脂コート層を有する
    ャリヤとを所定比率で配合した2成分系のスタート現像
    剤であって、キャリヤのスペント量が、カーボン量換算
    で0.010〜2%であるとともに、キャリヤの表面が
    スペントした樹脂によって部分的に覆われていることを
    特徴とするスタート現像剤。
  2. 【請求項2】キャリヤが、トナー用の定着用樹脂と攪拌
    混合されて、所定のスペント量にスペントされたもので
    ある請求項1記載のスタート現像剤。
  3. 【請求項3】キャリヤが、トナーと強制的に攪拌混合さ
    れて、所定のスペント量にスペントされたものである請
    求項1記載のスタート現像剤。
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