JPH06161157A - 電子写真用キャリヤ - Google Patents

電子写真用キャリヤ

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JPH06161157A
JPH06161157A JP43A JP30896692A JPH06161157A JP H06161157 A JPH06161157 A JP H06161157A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 30896692 A JP30896692 A JP 30896692A JP H06161157 A JPH06161157 A JP H06161157A
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carrier
current value
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resin
core
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JP43A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Murakami
博之 村上
Masahiko Kubo
雅彦 久保
Akihiro Watanabe
昭宏 渡辺
Hironori Maruyama
浩規 丸山
Takashi Nishino
隆 西野
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 解像度、ベタ画像濃度および細線再現性のす
べてにすぐれた高画像化に対応しうる二成分系現像剤を
構成する電子写真用キャリヤを提供する。 【構成】 キャリヤ芯材のコア電流値が60μA以上で
あり、かつコア電流値とキャリヤ電流値との比である
(コア電流値/キャリヤ電流値)が2〜12である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等を利用した画像形成装置において、帯
電性のトナーとともに二成分系現像剤を構成するキャリ
ヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カールソンプロセスを利用し
た複写機等の画像形成装置においては、コロナ放電によ
って感光体を均一に帯電させる帯電工程と、帯電した感
光体に現像像を露光して原稿像に対応した静電潜像を現
像剤で現像してトナー像を形成する現像工程と、トナー
像を紙等の基材に転写する転写工程と、基材上に転写さ
れたトナー像を定着させて画像を得る定着工程とからな
る、いわゆるカールソンプロセスが広く利用されてい
る。
【0003】上記現像工程において使用される現像剤と
しては、キャリヤとトナーとからなる二成分系現像剤が
広く利用されている。トナーは、その大部分が結着樹脂
からなっており、この樹脂中に着色剤、電荷制御剤およ
び離型剤等を配合し、これを所定の粒度とし、さらに必
要に応じて外添剤を添加したものが使用されている。
【0004】キャリヤは、摩擦帯電性、環境安定性およ
び耐久性向上のために、フェライト粒子や鉄粉等その他
の磁性粉からなるキャリヤ芯材の表面に樹脂コート層を
形成したものが使用されている。この二成分系現像剤を
使用する画像形成装置の現像部においては、まず、現像
剤を攪拌混合してトナーを帯電させて、キャリヤ粒子の
周りにトナー付着させた後、磁石を内蔵した現像スリー
ブの表面に、このキャリヤを磁気付着させて、該キャリ
ヤからなる磁気ブラシを形成する。そして、この磁気ブ
ラシを、静電潜像が形成された感光体表面に接近または
接触させて、磁気ブラシ中のトナーが静電潜像に静電付
着して、該静電潜像がトナー像に顕像化される。
【0005】一般に、二成分現像剤を用いた画像形成装
置における高画質化への現像剤からのアプローチとして
は、キャリヤ抵抗値や現像剤抵抗値等の条件を適宜変更
することで行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キャリ
ヤ芯材の表面を樹脂コートしたキャリヤ抵抗値が高いも
のでは、誘導帯電による静電潜像へのキャリヤ付着や、
除電作用による画像劣化等を起こさず解像度が低下する
こともないが、ベタ画像濃度および細線の再現性が悪く
なるという問題があった。
【0007】逆に、キャリヤ芯材の表面を樹脂コートし
たキャリヤ抵抗値が低いものでは、ベタ画像濃度および
細線の再現性は良好となるが、解像度が低下するという
問題があった。つまり、キャリヤ抵抗値や現像剤の抵抗
値の変更によって高画質化を実現する方法では、解像
度、ベタ画像濃度および細線再現性のすべてを同時に満
足することが非常に困難であった。
【0008】そこで、本発明の目的は、解像度、ベタ画
像濃度および細線再現性のすべてを同時に満足すること
のできる二成分系現像剤を構成する電子写真用キャリヤ
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するための、本発明の電子写真用キャリヤは、キャリヤ
芯材の表面に樹脂コート層が形成されてなり、上記キャ
リヤ芯材のコア電流値が60μA以上であり、かつコア
電流値とキャリヤ電流値との比である(コア電流値/キ
ャリヤ電流値)が2〜12であることを特徴とするもの
である。
【0010】即ち、本発明の電子写真用キャリヤは、キ
ャリヤ芯材のコア電流値が60μA以上であることに限
定されるが、これは、潜像の高周波領域の電界強度を部
分的に、さらに上げることができるため、細線再現性を
良好にすることができる。また、本発明の電子写真用キ
ャリヤは、コア電流値/キャリヤ電流値が2〜12であ
ることに限定される。
【0011】このコア電流値/キャリヤ電流値の比が2
を下回ると、ベタ画像濃度は良好となるが、解像度が落
ちるおそれがある。即ち、コア電流値/キャリヤ電流値
の比が2を下回るということは、コア電流値が一定であ
ると仮定するとキャリヤ電流値が高いことを示す。これ
はキャリヤ抵抗値が低いということであるから、トナー
が移動し易く、トナー飛散や画像カブリ等が出易くなる
ためである。
【0012】また、コア電流値/キャリヤ電流値の比が
12を超えると、解像度は良好となるが、ベタ画像濃度
は下がるおそれがある。これは、上記と逆にキャリヤ抵
抗値が高いということであるから、感光体静電像の電場
によってトナーが移動すると、現像剤層中のトナーの抜
け跡に反対極性の空間電荷が残り、この電荷によって感
光体表面近くの電場が打ち消されるためである。
【0013】したがって、コア電流値/キャリヤ電流値
の比が2〜12に限定することによって、解像度および
ベタ画像濃度を良好にすることができ、さらにキャリヤ
芯材のコア電流値を60μA以上にすることによって、
細線再現性も向上することができる。以下、本発明を詳
細に説明する。
【0014】本発明の電子写真用キャリヤは、キャリヤ
芯材の表面に樹脂コート層が形成されたものからなる。
キャリヤ芯材としては、従来公知のものを適宜証するこ
とができ、例えば、鉄粉、酸化処理鉄粉、還元鉄、マグ
ネタイト、銅、ケイ素鋼、フェライト、ニッケル、コバ
ルト等や、これらとマンガン、亜鉛、アルミニウム等と
の合金、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、鉄−ア
ルミニウム合金等の磁性体やバインダレジン中に磁性体
を分散させた粒子、さらに酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ジルコニ
ウム、炭化ケイ素、チタン酸マグネシウム、チタン酸バ
リウム、チタン酸リチウム、チタン酸鉛、ジルコン酸
鉛、ニオブ酸リチウム等のセラミックス、ADP(NH
4 2 PO4 )、KDP(KH2 PO4 )、ロッシェル
塩等の高誘電率物質等があげられる。キャリヤ芯材は、
上記材料の1種のみに限らず、2種以上を混合して使用
してもよい。なかでも、環境および経時変化による電気
抵抗の変化率が小さく、かつ現像装置内において磁場を
かけられた際に、感光体表面との接触する柔らかい穂を
形成できる酸化鉄、還元鉄等の鉄粉、フェライトが好ま
しい使用される。フェライトとしては、亜鉛系フェライ
ト、ニッケル系フェライト、銅系フェライト、ニッケル
−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェラ
イト、銅−マグネシウム系フェライト、マンガン−亜鉛
系フェライト、マンガン−銅−亜鉛系フェライト等の粒
子があげられる。特に、マンガン−銅−亜鉛系フェライ
トの粒子が好ましく使用される。キャリヤ芯材の粒径
は、10〜200μm、好ましくは30〜150μm程
度に形成される。また、キャリヤ芯材の飽和磁化は、3
5〜70emu/g の範囲内であるものが好ましく使用され
る。
【0015】本発明の電子写真用キャリヤは、キャリヤ
芯材のコア電流値が60μA以上であることに限定され
るが、好ましくは60〜120μAの範囲のものが使用
される。このキャリヤ芯材のコア電流値を制御する方法
としては、キャリヤ芯材となる粒子を熱処理することに
よって行われる。熱処理としては、例えば、熱乾燥器に
よる熱処理や、オートクレーブ装置にて熱処理等その他
従来公知の方法が使用できる。キャリヤ芯材のコア電流
値を60μA以上にするためには、キャリヤ芯材として
用いる材料によって異なるが、熱処理温度、熱処理時間
および処理時の雰囲気成分等にて行われる。
【0016】キャリヤ芯材の表面に形成するコート樹脂
として、例えば、アクリル系重合体、スチレン系重合
体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエチレン、塩素
化ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、不飽和ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカ
ーボネート、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニリデン等のフッソ樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、ジアリルフタレート樹脂等の各種のポリマーがあげ
られる。なかでも、トナーとの摩擦帯電性および機械的
強度の点から、アクリル系重合体、スチレン系重合体、
スチレン−アクリル系重合体、シリコーン樹脂またはフ
ッソ樹脂と用いるのが好ましい。コート層には1種の樹
脂のみに限らず、2種以上を混合して使用してもよい。
【0017】また、本発明の電子写真用キャリヤは、上
記キャリヤ芯材のコア電流値に加えて、コア電流値/キ
ャリヤ電流値の比が2〜12の範囲にあることに限定さ
れる。このコア電流値/キャリヤ電流値の比が2〜12
の範囲に調整するには、使用する樹脂の種類、量および
これらの組合せ等にて行われる。また、上記樹脂コート
層には、必要に応じて、シリカ、アルミナ、カーボンブ
ラック、脂肪酸金属塩等の、樹脂コート層の特性を調整
するための添加剤を含有させることもできる。
【0018】樹脂コート層の膜厚は、特に限定されない
が、コア電流値/キャリヤ電流値の比が2〜12の範囲
に調整できればよい。具体的には、キャリヤ芯材へのコ
ート量で表して、キャリヤ芯材に対して0.01〜10
重量部、好ましくは0.05〜5重量部のコート量であ
る。本発明の電子写真用キャリヤは、従来同様に、樹脂
コート層を構成する各成分を適当な溶媒に溶解または分
散してコーティング剤を作製し、これを、キャリヤ芯材
の表面にコーティングして後、熱処理して樹脂を硬化さ
せることで製造される。
【0019】キャリヤ芯材の表面にコーティング剤をコ
ーティングする方法としては、V型ブレンダー、ナウタ
ーミキサー等の、従来公知の混合機を用いて、キャリヤ
芯材とコーティング剤とを均一に混合する方法、キャリ
ヤ芯材を流動層型コーティング装置に入れ、コーティン
グ装置の下部より空気を供給してキャリヤ芯材を浮遊さ
せ、流動状態とし、他方、所定量の樹脂コート層を形成
する樹脂を溶媒中に溶解させたコーティング剤を用意
し、そして、コーティング装置の上方より浮遊、流動状
態のキャリヤ芯材に噴霧し、キャリヤ芯材の表面を樹脂
で被覆することによって、キャリヤ芯材の表面に樹脂コ
ート層を形成する、いわゆる流動層法、また、浸漬法、
スプレー法、転動層法等その他の公知の方法が採用可能
である。
【0020】コーティング剤用の溶媒としては、例え
ば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、トリク
ロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化
水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類
等があげられる。
【0021】コーティングした樹脂を硬化させるための
熱処理温度は、実質的にメチルシリコーン樹脂が硬化反
応を開始する温度以上であることが好ましく、具体的に
は、80〜400℃の範囲内、好ましくは100〜30
0℃の範囲内である。一方、本発明の電子写真用キャリ
ヤを用いて、二成分系現像剤を構成するには、本発明の
電子写真用キャリヤとともにトナーが混合される。
【0022】トナーは、結着樹脂に着色剤、電荷制御
剤、離型剤および外添剤等から構成される。結着樹脂と
しては、本発明の電子写真用キャリヤに使用されるコー
ト樹脂と同様のものを用いてもよく、従来公知の種々の
樹脂を使用することができ、たとえば、ポリスチレン、
クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチ
レン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、(スチ
レン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニ
ル共重合体等)、スチレン−α−クロロアクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸
エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたは
スチレン置換体を含む単独重合体または共重合体)、ポ
リ塩化ビニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリ
ビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シルコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、
ポリアミド樹脂等があげられ、これらが単独で、または
2種以上混合して用いられる。中でも、スチレン系樹
脂、特にスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体が好ましい。
【0023】モノクロ用の着色剤としては、カーボンブ
ラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等、従
来公知の種々の着色剤を使用することができる。また、
着色剤のうち、フルカラートナー用のものとしては、種
々の着色顔料、体質顔料、導電性顔料等があげられ、こ
れらは用途に応じて1種または2種以上を組み合わせて
使用される。
【0024】この着色剤は、マゼンタ、シアン、および
イエロー、の顔料に大きく大別することができる。マゼ
ンタ系着色剤としては、C.I.ピグメントレッド8
1、C.Iピグメントレッド122、C.I.ピグメン
トレッド57、C.Iピグメントレッド49、C.I.
ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド1
9、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベシック
(Basic)レッド10、C.I.ディスパーズ(D
isperse)レッド15等があげられる。
【0025】シアン系着色剤としては、C.I.ピグメ
ントブルー15、C.Iピグメントブルー16、C.
I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー
70、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレ
クトブルー25等があげられる。イエロー系着色剤とし
ては、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー1
3、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメ
ントイエロー12等があげられる。
【0026】これらの着色剤は前記結着樹脂に対して、
通常1重量部〜20重量部好ましくは3〜10重量部の
割合で使用される。電荷制御剤は、トナーの帯電極性に
よって、正電荷制御用と負電荷制御用の2種の電荷制御
剤がある。正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性
窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミ
ノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、
アミノシラン類、ニグロシンベース(CI5045)等や、上
記各化合物で表面処理された充填剤等があげられる。
【0027】負電荷制御用の電荷制御剤としては、オイ
ルブラック(CI26150 )、ボントロンS、スピロンブラ
ック等の油溶性染料;スチレン−スチレンスルホン酸共
重合体等の電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化
合物(例えばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金
属錯塩染料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸
金属塩等があげられる。
【0028】電荷制御剤は、結着樹脂100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部
の割合で使用される。オフセット防止剤は、トナーの凝
集を防止するためのもので、脂肪族系炭化水素、脂肪族
金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはそ
の部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等が
あげられる。中でも、重量平均分子量が1000〜10
000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的に
は、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、
パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単
位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリコーンオ
イル等の1種または2種以上の組み合わせが適当であ
る。
【0029】オフセット防止剤は、結着樹脂100重量
部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8
重量部の割合で使用される。トナーは、以上の各成分を
乾式ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等に
よって均質に予備混練して得られた混合物を、例えばバ
ンバリーミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練
機等の混練装置を用いて均一に溶融混練した後、得られ
た混練物を冷却して粉砕し、必要に応じて分級すること
で製造される。この他に、重合法、マイクロカプセル重
合法、スプレードライ法等、公知の製造方法で製造する
こともできる。
【0030】トナーの粒径は、3〜35μm、好ましく
は5〜25μmに形成される。そして、本発明の電子写
真用キャリヤに、上記トナーを混合して電子写真法、静
電記録法、静電印刷法等を利用した画像形成装置におけ
る二成分系現像剤として利用される。電子写真用キャリ
ヤとトナーとの配合割合は、従来と同様でよく、また、
現像剤の流動性等を改善するためにシリカ、アルミナ、
酸化スズ、酸化ストロンチウム、各種樹脂粉等その他従
来公知の外添剤を配合することができる。
【0031】本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変
更を施すことが可能である。
【0032】
【実施例】以下に、本発明を、実施例および比較例に基
づいて説明する。実施例1 キャリヤ芯材として、Fe2 3 、CuOおよびZnO
からなり、コア電流値70.0μAのものを用いた。
【0033】そして、このキャリヤ芯材の電流値を、下
記の電流値測定装置にて測定したところ、70.0μA
であることが確認された。このキャリヤ芯材に、スチレ
ン−アクリル系樹脂をコーティングし、キャリヤ電流値
6.0μAである電子写真用キャリヤを作製した。そし
て、得られたキャリヤの電流値を、以下の電流値測定装
置にて測定したところ、6.0μAであることが確認さ
れた。電流値の測定 図1に示すように、直流電源10に、現像スリーブ11
および感光体ドラム15と、電圧計30が配置された1
0KΩ抵抗体20と、1MΩ抵抗体21とを直列に接続
した電流値測定装置を用いた。
【0034】そして、現像スリーブ11と感光体ドラム
15との間隔を4.5mmに設定し、この間に試料を介
在させ、現像スリーブ11および感光体ドラム15を1
10rpmで回転させながら、直流電源10にて200
Vの電圧を負荷し、電圧計30の電圧値を読み、この電
圧値を抵抗体20の抵抗値で割ることによって試料の電
流値を測定した。実施例2 キャリヤ電流値17.5μAとした他は、実施例1と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0035】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、17.5μAであ
ることが確認された。実施例3 キャリヤ電流値17.5μAとした他は、実施例1と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0036】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、17.5μAであ
ることが確認された。実施例4 キャリヤ芯材として、Fe2 3 、CuOおよびZnO
からなり、コア電流値93.0μAのものを用いた。
【0037】そして、このキャリヤ芯材の電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、93.0μAであ
ることが確認された。このキャリヤ芯材に、スチレン−
アクリル系樹脂をコーティングし、キャリヤ電流値8.
4μAである電子写真用キャリヤを作製した。そして、
得られたキャリヤの電流値を、実施例1と同様にして測
定したところ、8.4μAであることが確認された。実施例5 キャリヤ電流値26.0μAとした他は、実施例4と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0038】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、26.4μAであ
ることが確認された。比較例1 キャリヤ電流値5.0μAとした他は、実施例1と同様
にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0039】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、5.0μAである
ことが確認された。比較例2 キャリヤ電流値56.0μAとした他は、実施例1と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0040】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、56.0μAであ
ることが確認された。比較例3 キャリヤ電流値4.5μAとした他は、実施例4と同様
にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0041】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、4.5μAである
ことが確認された。比較例4 キャリヤ電流値48.0μAとした他は、実施例4と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0042】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、48.0μAであ
ることが確認された。比較例5 キャリヤ電流値56.0μAとした他は、実施例4と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0043】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、56.0μAであ
ることが確認された。比較例6 キャリヤ芯材として、Fe2 3 、CuOおよびZnO
からなり、コア電流値50.0μAのものを用いた。
【0044】そして、このキャリヤ芯材の電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、50.0μAであ
ることが確認された。このキャリヤ芯材に、スチレン−
アクリル系樹脂をコーティングし、キャリヤ電流値1
0.0μAである電子写真用キャリヤを作製した。そし
て、得られたキャリヤの電流値を、実施例1と同様にし
て測定したところ、10.0μAであることが確認され
た。比較例7 キャリヤ電流値20.0μAとした他は、比較例6と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0045】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、20.0μAであ
ることが確認された。比較例8 キャリヤ電流値30.0μAとした他は、比較例6と同
様にて電子写真用キャリヤを作製した。
【0046】そして、得られたキャリヤの電流値を、実
施例1と同様にして測定したところ、30.0μAであ
ることが確認された。実用試験 上記各実施例および比較例について以下の各試験を行
い、特性を評価した。二成分系現像剤の作製 結着樹脂としてスチレン−アクリル系共重合体100重
量部、着色剤としてカーボンブラック8重量部と、電荷
制御剤としてサルチル酸の亜鉛化合物2重量部と、ワッ
クスとして低分子量ポリプロピレン2重量部とを、ボー
ルミルにて攪拌混合して溶融混練した後、この混合物を
冷却し、粉砕分級して中心粒径9μmのトナーを作製し
た。そして、得られたトナーに疎水性シリカ0.3重量
部添加した。
【0047】次いで、上記各実施例および比較例で作製
した電子写真用キャリヤを、上記トナーと、キャリヤと
トナーとの重量比96:4の割合で混合攪拌し、トナー
濃度が4重量%の二成分系現像剤を作製した。この二成
分系現像剤を用いて、以下の評価を行った。(1)画像濃度 これら二成分系現像剤を、静電複写機(三田工業社製の
型番DC−2585)に充填し、黒ベタ原稿を用いてコ
ピーし、コピー画像を反射濃度濃度計(東京電色社製の
型番TC−6D)を用いて画像濃度を測定した。(2)細線再現性 これら二成分系現像剤を、上記静電複写機に充填し、規
定のチャート原稿を用いてコピーし、コピー画像をマイ
クロデンシトメーターにおけるピーク値が0.8以上の
本数を数えた。(3)解像度 これら二成分系現像剤を、上記静電複写機に充填し、規
定のチャート原稿を用いてコピーし、コピー画像をマイ
クロデンシトメーターにおけるピーク値が0.8以上
で、基底値が0.4以下であり、かつピーク値と基底値
との差が0.6以上である本数を数えた。
【0048】そして、画像濃度が1.3〜1.5、細線
再現性が10本/mm以上、解像度が7.1本/mm以上の
ものを○、これらの条件をひとつでも欠けるものを×と
して、総合評価した。上記結果とともに、コア電流値、
キャリヤ電流値、および、コア電流値/キャリヤ電流値
を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1の結果より、コア電流値/キャリヤ電
流値の比が12を超える比較例1,2は、キャリヤ電流
値が低く、解像度はすぐれているが、画像濃度は劣って
いる。また、細線再現性に関しては、比較例1,2とも
にコア電流値が60μA以上であり、すぐれていること
が判った。逆に、コア電流値/キャリヤ電流値の比が2
未満である比較例2,4〜8は、キャリヤ電流値が高
く、画像濃度はすぐれているが、解像度は劣っている。
しかし、従来では、キャリヤ電流値が高いと細線再現性
が劣る筈であるにもかかわらず、コア電流値が60μA
を超える比較例2,4および5は、いずれも、すぐれて
いることが判った。また、細線再現性に関しては、キャ
リヤ電流値が高く、かつコア電流値も60μA未満であ
る比較例6〜8は、劣っている。
【0051】これに対して、コア電流値が60μA以上
であり、かつコア電流値/キャリヤ電流値の比が2〜1
2である実施例1〜5は、いずれも、解像度、画像濃度
および細線再現性のすべてに関して、すぐれていること
が判った。従って、総合評価としては、実施例1〜5は
すべて○、これに対して、比較例1〜8は、すべて×と
なった。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子写真用キャ
リヤによれば、キャリヤ芯材のコア電流値が60μA以
上であり、かつコア電流値とキャリヤ電流値との比であ
るコア電流値/キャリヤ電流値が2〜12であるので、
二成分系現像剤のキャリヤに用いることで、解像度、ベ
タ画像濃度および細線再現性のすべてについてすぐれた
高画像化に対応しうるものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリヤ芯材およびキャリヤの電流値測定装置
を示す模式図である。
【符号の説明】
10 直流電源10 11 現像スリーブ11 15 感光体ドラム15 20 10KΩ抵抗体、1MΩ抵抗体 30 電圧計30
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 浩規 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 西野 隆 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリヤ芯材の表面に樹脂コート層が形成
    されてなり、上記キャリヤ芯材のコア電流値が60μA
    以上であり、かつコア電流値とキャリヤ電流値との比で
    ある(コア電流値/キャリヤ電流値)が2〜12である
    ことを特徴とする電子写真用キャリヤ。
JP43A 1992-11-18 1992-11-18 電子写真用キャリヤ Pending JPH06161157A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6124066A (en) * 1996-12-24 2000-09-26 Fuji Xerox Co., Ltd. Carrier for electrophotography, an electrostatic latent image developer and an image forming method
US6391506B1 (en) 1996-07-04 2002-05-21 Fuji Xerox Co., Ltd. Carrier, developer, and image-forming method

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US6416919B1 (en) 1996-07-04 2002-07-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Carrier, developer, and image-forming method
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