JPH0611606U

JPH0611606U - コンパクト容器

Info

Publication number: JPH0611606U
Application number: JP5458192U
Authority: JP
Inventors: 龍三小林
Original assignee: Noevir Co Ltd
Current assignee: Noevir Co Ltd
Priority date: 1992-07-10
Filing date: 1992-07-10
Publication date: 1994-02-15

Abstract

(57)【要約】【目的】振動や落下等の外部からの衝撃から化粧料を
保護し得る、耐衝撃性に優れる化粧料用のコンパクト容
器を提供する。【構成】化粧料を収納する化粧料装着部と容器本体と
の間に、弾性収縮部を形成する。弾性収縮部は、化粧料
装着部と容器本体との間に挟み込んで装着するか、容器
本体上に接着形成する。外部から加えられる衝撃は、こ
の弾性収縮部により吸収，緩和され、強度の低い粉体化
粧料をコンパクト容器で提供することが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、外部から化粧料に加えられる衝撃を吸収し、耐衝撃性に優れ、収納する化粧料の保護性に優れたコンパクト容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコンパクト容器は、図１０に示されるように、化粧料（２）を収容する容器本体（５）と、この容器本体（５）を蓋する蓋体（１）により構成されているか、或いは図１１に示されるように、容器本体（５）、化粧料（２）を収容する金皿等の化粧料装着部（３）、及び蓋体（１）とから構成されていた。

【０００３】しかし、上記したような従来のコンパクト容器においては、化粧料叉は化粧料装着部が直接容器本体に装着されていたため、外部からの衝撃が化粧料に伝わりやすく、とれやほぐれを良くした粉体化粧料などでは強度が低いため、運搬中や使用中に加えられる衝撃によって破損しやすいという問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

かかる事情に鑑み、本考案は外部から加えられる衝撃を吸収し、内部に収納された化粧料を保護することのできるコンパクト容器を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、本考案においては、コンパクト容器本体（５）と化粧料装着部（３）との間に弾性収縮部（４）を形成し、容器内に収納された化粧料（２）に加わる衝撃を吸収，緩和することとした。

【０００６】すなわち、図１に示すように、化粧料装着部（３）と容器本体（５）の間に弾性収縮部（４）を挟み込んで装着するか、図７に示すように、弾性収縮部（４）を容器本体（５）上に接着して形成する。

【０００７】弾性収縮部はポリエチレン，ポリ塩化ビニル，ポリプロピレン，ポリスチレン，アクリロニトリル・スチレン樹脂，アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂，ポリエチレン・テレフタレート樹脂より選んだ１種以上により構成される。特にアクリロニトリル・スチレン樹脂，アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂が好ましい。また形状としては、図３及び図４に示すように、容器本体（５）上に載置し得る長方形の枠体において、四辺の中央部を凸状に盛り上げたものや、四辺の中央部にクリップ或いはバネ状の突起を設けたものが用いられる。

【０００８】

【作用】

本考案に係るコンパクト容器においては、上記のような構成としたため、製品運搬中の振動，衝撃、或いは化粧料を使用中に誤って落としたりした場合の落下衝撃といった外部から加えられる衝撃に対して、弾性収縮部（４）が収縮することによりこれを吸収，緩和し、容器内部の化粧料（２）に直接衝撃が伝えられるのを防止し、叉は伝えられる衝撃を緩和する。

【０００９】

【実施例】

以下に、実施例により本考案の特徴についてさらに詳細に説明する。

【００１０】図１及び図２は、本考案の実施例１を示す図である。実施例１のコンパクト容器における化粧料（２）収納部分は、化粧料装着部（３）、弾性収縮部（４）、容器本体（５）より構成されている。弾性収縮部（４）は図１に示すように各辺の中央部分にバネ構造を有し、図５及び図６に示されるように、化粧料装着部（３）と容器本体（５）との間において、容器本体（５）に加えられる外部衝撃を吸収するようになっている。化粧料（２）は化粧料装着部（３）に充填され、さらに蓋体（１）と口金（６）を有する。また、弾性収縮部（４）はアクリロニトリル・スチレン樹脂により構成されている。

【００１１】図７は、本考案の実施例２を示す図である。実施例２のコンパクト容器においては、化粧料（２）収納部分は、化粧料装着部（３）と容器本体（５）により形成されている。容器本体（５）上には、図８及び図９にその断面が示されているように、弾性収縮部（４）が接着形成されている。弾性収縮部（４）はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂により構成されている。

【００１２】次に、本考案の実施例を用いた粉体化粧料の落下強度について、比較例を用いたものとともに示す。ここで、比較例１は図１０に示すコンパクト容器で、容器本体（５）に化粧料（２）を充填するものである。また、比較例２は図１１に示す化粧料装着部（３）を用いたものである。

【００１３】実施例１，２及び比較例１，２に、５０Ｋｇ／平方ｃｍのプレス圧で圧縮成型した粉末状ファンデーションを装着し、或いは粉末状ファンデーションを充填，圧縮したのち、これらを６０ｃｍの高さから平板上に落下させた。落下強度は、１０回の試行のうち、何回目でヒビ，割れ等の化粧料の破損が生じるかによって示した。結果を表１に示す。

【表１】

【００１４】表１より明らかなように、本考案の実施例においては、いずれも１０回の落下によっては破損は生じなかった。しかし、比較例１では１回、比較例２では２回の落下により破損が生じ、本考案の実施例と比較例との間の落下強度の差は明確であった。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係るコンパクト容器を用いることにより、従来強度に不安のあった粉体系の化粧料などにおいても、外部からの衝撃に対し、十分な強度を有する化粧料を提供することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１に係るコンパクト容器の拡散
分解図である。

【図２】本考案の実施例１に係るコンパクト容器の断面
図である。

【図３】弾性収縮部の一形状を示す図である。

【図４】弾性収縮部の一形状を示す図である。

【図５】図２中、弾性収縮部部分の拡大図である。

【図６】弾性収縮部部分の、図２断面に対し垂直平面に
おける断面図である。

【図７】本考案の実施例２に係るコンパクト容器の断面
図である。

【図８】図５中、弾性収縮部部分の拡大図である。

【図９】弾性収縮部部分の、図５断面に対し垂直平面に
おける断面図である。

【図１０】比較例１のコンパクト容器の断面図である。

【図１１】比較例２のコンパクト容器の断面図である。

【符号の説明】

１蓋体２化粧料３化粧料装着部４弾性収縮部５容器本体６口金

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】化粧料装着部（３）と容器本体（５）と
の間に、弾性収縮部（４）を形成して成るコンパクト容
器。
【請求項２】弾性収縮部（４）を、化粧料装着部
（３）と容器本体（５）との間に挟み込み、装着して成
る、請求項１に記載のコンパクト容器。
【請求項３】弾性収縮部（４）を、容器本体（５）上
に接着させて成る、請求項１に記載のコンパクト容器。
【請求項４】弾性収縮部（４）が、ポリエチレン，ポ
リ塩化ビニル，ポリプロピレン，ポリスチレン，アクリ
ロニトリル・スチレン樹脂，アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン樹脂，ポリエチレン・テレフタレート樹
脂より選んだ１種以上により構成されることを特徴とす
る、請求項１ないし請求項３に記載のコンパクト容器。