JPH06113604A - 動力車輌の油圧装置 - Google Patents

動力車輌の油圧装置

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JPH06113604A
JPH06113604A JP26095992A JP26095992A JPH06113604A JP H06113604 A JPH06113604 A JP H06113604A JP 26095992 A JP26095992 A JP 26095992A JP 26095992 A JP26095992 A JP 26095992A JP H06113604 A JPH06113604 A JP H06113604A
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Takeyuki Ishimaru
雄之 石丸
Wakao Enomoto
和加雄 榎本
Satoshi Matsuki
悟志 松木
Koji Otsuka
浩司 大塚
Chojiro Murata
長次郎 村田
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、乗用芝刈機等の動力車輌に用いら
れる油圧装置に関し、前輪分担荷重を増大させて芝刈作
業を支障なく行わせると共に、作業機の脱着を容易にす
ることを目的とする。 【構成】単動式油圧シリンダ−64をコントロ−ルする
油圧昇降装置の油圧バルブ51と、油圧タンクを兼ねる
ミッションケ−スとの間に排出油路を介装し、その油路
にチェックバルブ66を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、乗用芝刈機等の動力
車輌に用いられる油圧装置に関するものであり、機体に
連結されたモア等の作業機を良好に吊り上げて前輪荷重
を増大させ、芝刈作業等を支障無く行なわせんとするも
のである。
【0002】
【従来技術】従来、フロントモアのような作業機を機体
前部に装着して作業を行なうとき、作業機を吊り上げる
油圧シリンダのリフト力を出来るだけ少なくするため
に、モアを懸架しているア−ムと機体との間にバランス
スプリングを介装させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来装置に
あっては、懸架ア−ムに連結された作業機を取り外す際
に、バランススプリングを外さなければならず、その操
作が面倒、且つ困難な上、外したバランススプリングが
脱着時に勢いよく飛んで作業者に当ってしまう恐れがあ
り甚だ危険であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は前記問題点に
鑑みて提案するものであり、次のような技術的手段を講
じた。即ち、全油圧式操舵装置5と作業機を昇降させる
油圧昇降装置とを備え、油圧昇降装置は単動式の油圧シ
リンダ−64とこれに作動油を給排制御する油圧バルブ
51等からなり、この油圧バルブ51の排出油路には所
定圧で開口するチェックバルブを66を設けたことを特
徴とする動力車輌の油圧装置の構成とする。
【0005】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて、この発
明の実施例を説明する。まず、構成から説明すると、1
は大径の前輪2、2と小径の後輪3、3とを有し、通常
は前輪2、2のみを駆動させて走行する前輪駆動タイプ
の動力車輌である。
【0006】後輪3、3は舵取車輪であり、ステアリン
グハンドル4を回動操作すると、後述する全油圧式操舵
装置5によって油圧シリンダ−6のシリンダ−室内6a
に作動油が流出入し、後輪3、3を操舵する。7は機体
前部に設けられたステアリングポスト、8は座席、9は
ステップであり、前輪2、2の上方を覆うフェンダ−1
0と一体的に形成されている。
【0007】機体後部にはエンジン12、ファン13、
ラジエ−タ14、燃料タンク15等が設けられ、さらに
進行方向に向かってエンジン12の右側にはマフラ−2
0が取り付けられ、また左側にはエア−クリ−ナ23が
設けられている。21はテ−ルパイプである。24はオ
イルク−ラで、後述する静油圧式無段変速装置26から
作動油タンク(ミッションケ−ス27)内に排出される
油を冷却する。このオイルク−ラ24は図1に示すよう
に機体の右側にあって、その冷却面が前後方向に沿うよ
うに車体28上に取り付けられる。
【0008】前記したエンジン12、ラジエ−タ14、
燃料タンク15、オイルク−ラ24等は箱型のボンネッ
ト16で覆われており、このボンネット16の前部と後
部及び左右両側部には通風可能な通気部16a、16
b、…が設けられている。前側の通気部16aと右側の
通気部から流入した外気は燃料タンク15とオイルク−
ラ24を冷却する。なお、通気部は目抜き鉄板で構成し
てもよいが、網状体を張設する形態としてもよい。
【0009】また、エンジン12の前部にはクラッチを
収容しているクラッチハウジング17が取付けられ、そ
の伝動後位には静油圧式無段変速装置26(HST)が
設けられている。静油圧式無段変速装置26はミッショ
ンケ−ス27内に収容されており、静油圧式無段変速装
置26の出力軸は図示外の機械式変速装置に接続され、
減速された回転動力が前輪2、2に伝えられるように構
成している。
【0010】なお、30は無段変速装置26用の走行ペ
ダル、32はマスタ−ブレ−キペダルでこのマスタ−ブ
レ−キペダル32を踏み込むと左右の前輪2、2が同時
に制動される。図示は省略したが、ステアリングポスト
7の左側には左右独立した旋回用のペダル(図示省略)
とクラッチペダル(図示省略)が設けられている。34
は油圧操作レバ−、35は副変速用の操作レバ−であ
る。
【0011】次に図3、図4の油圧回路を説明する。4
0はエンジン12の回転動力にて駆動される油圧ポンプ
で、作業機昇降用の油圧バルブ51と全油圧式操舵装置
5のロ−タリバルブ52に向けて作動油を送り込む。作
業機昇降用の油圧バルブ51は「中立」、「上げ」、
「下げ」の3位置を有し、前記油圧操作レバ−34にて
適宜油路が切換えられる。全油圧式操舵装置5のロ−タ
リバルブ52はステアリングポスト7下部のステアリン
グユニット53に組み込まれており、ステアリングハン
ドル4を回すと油路が切換えられ、後輪3、3を操舵す
る。55は分流弁で油圧ポンプ40から吐出される作動
油の一部を油路54を介して全油圧式操舵装置5に送
り、残りを油路57を介して前記油圧バルブ51に送
る。
【0012】この実施例では、分流弁55により7リッ
トル/分を全油圧式操舵装置5に送り、13リットル/
分を油圧バルブ51に送り込むようにしている。したが
って、油圧操作レバ−34を「上げ」側に操作すると作
動油は油路57、62を順次介して単動式油圧シリンダ
−64内に流入し、後述するモアデッキ82を吊り上げ
る。反対にこの油圧操作レバ−34を「下げ」側に操作
すると、油圧シリンダ−64内から排出された作動油は
油路65を介してミッションケ−ス27内に戻る。 こ
の排出油路65の途中には、チェックバルブ66が介装
されており、所定圧になるとこのチェックバルブ66が
開いて油圧シリンダ−64から作動油がミッションケ−
ス27に排出されるように構成している。この実施例で
は5kg/cm2の圧力で開口するように圧力調整して
いる。
【0013】芝刈作業中は、油圧バルブ51を下げ側に
切り換え、所謂フリ−フロ−トの状態で使用するが、こ
の場合には油圧シリンダ−64内にチェックバルブ66
による背圧が常に掛ることになり、このため、作業機を
上昇させる方向の力が発生し、モアデッキを吊り上げて
前輪2に掛る荷重を増大させる。即ち、ここに前輪2に
対するウエイトトランスファが行なわれることになる。
【0014】58、59は静油圧式無段変速装置26の
入出力軸であって、出力軸59から図示外の機械式変速
装置に動力が伝えられる。68は無段変速装置26のチ
ャ−ジ回路60に油を供給するための油路で前記全油圧
式操舵装置5の排出側油路69と接続されている。7
0、71はフィルタ−である。なお、前記オイルク−ラ
24は図3、図4に示す如く、静油圧式無段変速装置2
6の排出側油路の途中に設けられている。
【0015】図中符号74は外部油圧取出ユニットであ
ってこの実施例では2連の油圧取出部が設けられ、夫々
の接続口75、75に図示外の配管を接続した後、各操
作レバ−76、76を操作することによって外部機器を
制御できるようにしている。次に機体前部に装着される
刈取装置としてのモアとその懸架機構について簡単に説
明する。
【0016】ミッションケ−ス27の前部に左右が同時
に動く第1リンク78、78が枢支され、この第1リン
ク78、78の先端部に第2リンク80、80が着脱自
在に挿入され、第2リンク80、80は夫々単独で一定
範囲内、上下方向に揺動できるようにピン79にて枢支
している。第2リンク80、80の先端には、3枚の刈
刃81の外周を覆うモアデッキ82が取り付けられ、モ
アデッキ82の後部は、ロッド84、抜け止めピン85
及びカラ−86からなる吊り下げ具87により吊持され
る。吊り下げ具87はモアデッキ82の一定以上の垂れ
下がりを規制するもので、モアデッキ82の上方への移
動は許容する。したがって、作業中にモアデッキ82が
上向きの力を受けたとき、モアデッキ82は上方には退
避できるように構成している。
【0017】88はゲ−ジ輪、89はモアデッキ82後
部に取り付けられた尾輪、90はギヤケ−スである。ギ
ヤケ−ス90の入力軸92とミッションケ−ス27前部
から前方に向けて突設されたPTO軸95とはユニバ−
サルジョイント98を介して連動連結され、このPTO
軸95が回転するとモアデッキ82内に左右横方向に適
当間隔をあけて軸支された3枚の刈刃81が平面から見
て時計方向に回転駆動されるように構成している。
【0018】モアデッキ82の左右横方向一側(実施例
では右側)には刈った草や芝を放出する草排出口100
が設けられ、刈り放し作業以外の例えばコレクタ作業を
行なう場合にはこの草排出口100に図示外のシュ−タ
が接続され、ボンネット16上方に載置したコレクタに
刈った芝や草を回収するように構成している。次に上例
の作用を説明する。エンジン12の回転動力を各回転部
に伝えて機体を前進させると、回転している刈刃81に
よって芝や草は刈り取られ、モアデッキ82内の草は草
排出通路101内を通ってモアデッキ82右側の排出口
100から排出される。
【0019】作業中は、モアデッキ82の前部はゲ−ジ
輪88で支えられ、モアデッキ82の後側は地面から僅
かに離れた状態で支えられており、モアデッキ82の下
面は地面に対して略平行になって支えられている。作業
時に、地面の凹凸によってモアデッキ82の左右方向一
側が上動する力を地面から受けると、吊り下げ具87の
ロッド84が上方に移動し、モアデッキ82を上方に退
避させる。なお、芝刈作業中は油圧バルブ51を下げ側
に切り換えてフリ−フロ−トの状態で使用することにな
るが、油圧バルブ51の排出側油路65の途中にはチェ
ックバルブ66が設けられているので油圧シリンダ−6
4には常に背圧が掛ることになる。このため、モアデッ
キ82にはこれを吊り上げる方向の力が作用することに
なり、重いモアデッキ82が芝や地面に強く作用するこ
とがなく、作業中にモアデッキ82のゲ−ジ輪88や尾
輪89が芝を傷付けたりする恐れはない。
【0020】なお、前記した実施例ではチェックバルブ
66によって油圧シリンダ−64に背圧を掛ける構成と
したが、このチェックバルブ66に代えて図5に示すよ
うに可変式オリフィス102を設ける構成としても良
い。即ち、動力車両1の前部に連結したモアデッキ82
の重量が重い場合には、可変式オリフィス102を絞り
込んで背圧を大にし、逆に重量が軽い作業機を装着した
場合には背圧を小さなものに設定し、作業機が降下しや
すいようにする。いずれの場合であっても、作業機の吊
り上げ荷重を減少させて前輪2に対するウエイトトラン
スファを可能にすることができ、傾斜地等における前輪
2のスリップを減少させることができる。
【0021】次に図6の構成を説明する。先の実施例で
説明したオイルク−ラ24は油圧式無段変速装置26の
排出油路側に設けて一部の戻り油のみを冷却する構造と
したものである。即ち、油圧ポンプ40から吐出された
20リットル/分の作動圧油のうち、分流弁55で分流
された7リットル/分の作動圧油を全油圧式操舵装置5
に送り込み、その戻り油を油圧式無段変速装置26のチ
ャ−ジ回路60に送り、油圧式無段変速装置26から排
出された作動油をオイルク−ラ24で冷却するように構
成したものである。
【0022】このような従来装置にあっては、7リット
ル/分の作動油のみしか冷却していないので油圧系のヒ
−トバランスが悪く、種々の不具合を発生させるという
問題が生じる。そこで、図6に示す改良装置はヒ−トバ
ランスの向上を図るために油圧昇降系の油圧バルブ51
から排出された作動油も冷却しようとしたものである。
【0023】具体的には、油圧バルブ51からミッショ
ンケ−ス27内に排出される直前の作動油を静油圧式無
段変速装置26側から排出された作動油と合流させ、オ
イルク−ラ24に流入させるようにしている。このと
き、静油圧式無段変速装置26側に大きな背圧が掛らな
いようにするためにチェックバルブ104を介装してい
る。
【0024】図7は静油圧式無段変速装置26のチャ−
ジ圧の増大化によって作業機の降下速度が低下するのを
防止するために油圧回路の一部に改良を加えたものであ
る。この図に示す装置は、静油圧式無段変速装置26の
チャ−ジ回路60に、油圧バルブ51の戻り油と全油圧
式操舵装置5の戻り油を合流させて送り込むようにした
ものであるが、このような装置では、エンジン12の回
転数が上昇して油圧ポンプ40の吐出量が増大したとき
にチャ−ジ圧が高くなり、結果的に、その圧力が油圧バ
ルブ51や全油圧式操舵装置5に掛り、作業機の降下速
度が遅くなるという不具合が発生する。特に作業機の重
量が軽い場合には、作業機が全く下がらないという問題
も生じる。そこで、この装置では静油圧式無段変速装置
26に入り込む油路の途中を分岐させてオイルク−ラ2
4に接続されるバイパス回路105を設け、バイパス油
路105の途中に、チャ−ジ用のチェックバルブ103
の設定圧よりも僅かに高めに圧力設定されたバイパスバ
ルブ106を設けたものである。このようなバイパス回
路105、バイパスバルブ106を設けることにより、
過大なチャ−ジ圧の発生を抑止し、チャ−ジ圧を略一定
に保持して作業機の昇降動作の安定性を保つことができ
るのである。
【0025】最後に図8に示すオイルク−ラ24のレイ
アウトについて説明する。これまで説明したオイルク−
ラ24はいずれも静油圧式無段変速装置26の作動油の
排出側に設けたものであるが、前記のような装置はオイ
ルク−ラ24の圧損により静油圧式無段変速装置26の
作動油排出側に僅かな圧力が生じ、これが静油圧式無段
変速装置26内のシ−ルを損傷させて機器を破損させる
恐れがあった。
【0026】ここで説明する装置のオイルク−ラ24
は、静油圧式無段変速装置26の作動油の排出側ではな
く、油圧バルブ51の作動油の排出側に設けたことを特
徴としている。オイルク−ラ24を油圧バルブ51の排
出側油路に形成すれば、静油圧式無段変速装置26がオ
イルク−ラ24側の背圧の影響を受けることがなく、油
圧式無段変速装置26のシ−ル部材を損傷させる恐れが
なくなる。
【0027】
【発明の効果】この発明は前記の如く、全油圧式操舵装
置5と作業機を昇降させる油圧昇降装置とを備え、油圧
昇降装置は単動式の油圧シリンダ−64とこれに作動油
を給排制御する油圧バルブ51等からなり、この油圧バ
ルブ51の排出油路には所定圧で開口するチェックバル
ブを66を設けたので、油圧バルブ51を下げ側に切り
換えて作業を行なう際には油圧シリンダ−64に所定圧
の背圧が掛って作業機を持ち上げようとする方向の力が
働くことになり、従来用いていたバランススプリングの
如きバネを廃止することができるので構成が簡易になる
ほか、作業機の取り付け、取り外し時にバランススプリ
ングを脱着するといった面倒な操作が不要となって操作
性が向上する特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用芝刈機の全体側面図である。
【図2】要部の斜視図である。
【図3】油圧回路図である。
【図4】油圧回路図である。
【図5】要部の油圧回路図である。
【図6】油圧回路図である。
【図7】油圧回路図である。
【図8】油圧回路図である。
【符号の説明】
1 動力車輌 2 前輪 3 後輪 4 ステアリングハンドル 5 全油圧式操舵装置 12 エンジン 14 ラジエ−タ 15 燃料タンク 16 ボンネット 24 オイルク−ラ 26 油圧式無段変速装置 27 ミッションケ−ス 34 油圧操作レバ− 35 副変速用操作レバ− 51 油圧バルブ 60 チャ−ジ回路 64 油圧シリンダ− 66 チェックバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60K 17/28 D 8521−3D (72)発明者 大塚 浩司 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 村田 長次郎 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全油圧式操舵装置5と作業機を昇降させる
    油圧昇降装置とを備え、油圧昇降装置は単動式の油圧シ
    リンダ−64とこれに作動油を給排制御する油圧バルブ
    51等からなり、この油圧バルブ51の排出油路には所
    定圧で開口するチェックバルブ66を設けたことを特徴
    とする動力車輌の油圧装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150040033A (ko) * 2013-10-04 2015-04-14 대동공업주식회사 유압구동식 승용이앙기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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