JPH0611294B2 - 酸化セルロース系消臭材料 - Google Patents

酸化セルロース系消臭材料

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JPH0611294B2
JPH0611294B2 JP63260435A JP26043588A JPH0611294B2 JP H0611294 B2 JPH0611294 B2 JP H0611294B2 JP 63260435 A JP63260435 A JP 63260435A JP 26043588 A JP26043588 A JP 26043588A JP H0611294 B2 JPH0611294 B2 JP H0611294B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は室内、冷蔵庫内、或は種々の環境内に存在する
悪臭成分を除去するための消臭材料に関するものであ
り、更に詳しくは酸化セルロース系消臭材料に関するも
のである。
(従来の技術) 従来、室内及び冷蔵庫内等の悪臭成分を除去するために
活性炭を主成分とする消臭剤等が使用されている。これ
らの悪臭成分としてはアンモニア、メチルメルカプタ
ン、硫化メチル、二硫化メチル、硫化水素、トリメチル
アミン及びアセトアルデヒドが挙げられる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記の活性炭を主成分とする消臭剤は活
性炭が粒状で、且つ黒色であるため、外観の良い容器に
格納して利用する必要があり、かさ高くなるため利用す
る際にも種々の制約があった。このため、自由な形状に
成形が可能な消臭材料が望まれており、使用後の処理が
容易なセルロース系繊維等のセルロース系物質を基材と
する消臭材料が特に望まれていた。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは鋭意検討した結果、酸化セルロース系繊維
等の酸化セルロース含有物に特定の金属元素とキトサン
とを固定化させてなる酸化セルロース系消臭材料が幅広
い悪臭成分に対して有効に作用して亜臭成分を除去し、
特にパルプ、天然繊維、レーヨン等の酸化処理したもの
等繊維状物の場合は、更にシート状、ハニカム状、顆粒
状或は糸状等の実用性が高い形状に成形する成形性が優
れていることを見いだし本発明を完成するに至ったもの
である。
即ち、本発明は 1)酸化セルロース含有物に特定の金属元素からなる群
より選ばれた少なくとも1種以上の金属元素とキトサン
とを固定化させてなることを特徴とする酸化セルロース
系消臭材料。
2)選ばれた金属元素がCu及び/又はZnであること
を特徴とする第1項記載の酸化セルロース系消臭材料。
3)酸化セルロース含有物が酸化セルロース系繊維であ
ることを特徴とする第1項記載の酸化セルロース系消臭
材料。
4)特定の金属元素からなる群より選ばれた少なくとも
1種以上の金属元素とキトサンとを固定化させた酸化セ
ルロース含有物を含有してなることを特徴とする酸化セ
ルロース系消臭材料。
5)選ばれた金属元素がCu及び/又はZnであること
を特徴とする第4項記載の酸化セルロース系消臭材料。
6)酸化セルロース含有物が酸化セルロース系繊維であ
ることを特徴とする第4項記載の酸化セルロース系消臭
材料。
に関するものである。
本発明に用いられる酸化セルロース含有物はセルロース
系繊維等のセルロース系物質を酸化処理したものであ
り、晒サルファイトパルプ(NBSP、LBSP、ND
SP及びLDSP等)及び晒クラフトパルプ(NBK
P、LBKP等)等のパルプ繊維、マニラ麻及びジュー
ト等の麻、脱脂綿等の木綿、コットンリンター、コウゾ
及びミツマタ等の天然繊維及びそのパルプ化物、或はレ
ーヨン等のセルロース系繊維を酸化処理した酸化セルロ
ース系繊維、もみがら、そば殻及びおがくず等のその他
のセルロース系物質を酸化処理したものが挙げられる。
これらの酸化セルロース含有物は2種以上併用しても良
い。
上記の酸化セルロース系繊維等の酸化セルロース含有物
は市販のものを使用しても良く、セルロース系物質を酸
化処理して用いても良いが、希望する酸化度の市販品が
ない場合は、例えば以下のような方法で得ることができ
る。
本発明において用いるセルロース系物質の酸化処理方法
としては従来より公知の方法を適用すれば良く、例えば
二酸化窒素による酸化処理方法、次亜塩素酸塩による酸
化処理方法等が挙げられる。酸化処理により酸化が進む
と前記の特定の金属元素と化学結合する官能基が多くな
ると共に脆くなる傾向にあるため、酸化処理の程度は目
的とする消臭材料の消臭性能と加工形態によって適宜選
択する。例えば、顆粒状に成形する場合は酸化を進めた
方が成形しやすい。
本発明に用いられる特定の金属元素は原子番号12〜1
3、20〜30、38〜51、57〜83及び88〜8
9の金属元素であり、これら以外の金属元素は固定性と
消臭性能の点で好ましくない。中でもCu及びZnは固
定性及び消臭性能が優れているためより好ましい。
本発明において上記の酸化セルロース含有物に上記の金
属元素からなる群より少なくとも1種以上の金属元素と
キトサンとを化学結合、或は付着させて固定化し、酸化
セルロース系消臭材料とするには、前記の特定の金属元
素の化合物のうち水溶性の化合物と酢酸等の酸により水
に溶解したキトサンとを、水系にて酸化セルロース含有
物に固定化させる。
本発明に用いられる特定の金属元素の水溶性化合物とし
ては、特に限定されないが、例えば塩化カルシウム、硝
酸カルシウム、硫酸銅、塩化銅、硝酸銅、酢酸銅、硫酸
亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、モリブデン酸カ
リウム、タングステン酸ナトリウム等が挙げられる。こ
れらの金属を1種又は2種以上を混合使用してもよい。
反応後、反応系のpHを水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等のアルカリ
性物質を用いて概ね6.0〜11.0、更に好ましくは
8.0〜9.0の範囲に調整すると前記の金属元素とキ
トサンの固定性が良くなるためより好ましい。
以上の様にして得られた酸化セルロース系消臭物質をそ
のまま消臭材料としても良く、更に公知の抄紙法等によ
りシート状又は立体状の成形体に加工して消臭材料とし
ても良く、或は公知の紡績法により糸状の成形体に加工
して消臭材料としても良い。
また、必要な消臭性能及び加工適性を満足する範囲内で
前記の金属元素とキトサンとを固定化させていない酸化
セルロース含有物又は他の種類のセルロース系物質を混
合しても良い。
また、成形体に加工する場合には、あらかじめ成形体の
消臭性能及び加工適性を損なわない範囲内で、繊維等に
通常使用される湿潤紙力増強剤、高分子凝集剤等の抄紙
用助剤、或は紡績用助剤を添加しても良い。更に、以上
のようにして得られた成形体をハニカム状等に二次加工
して消臭材料としても良い。
(発明の効果) 特定の金属元素、より好ましくはCu及び/又はZn
と、キトサンとを固定化させた酸化セルロース含有物を
含有してなる本発明の酸化セルロース系消臭材料はアン
モニア、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチ
ル、硫化水素、トリメチルアミン及びアセトアルデヒド
の悪臭ガス成分等、或は水溶液中のアンモニア、硫化水
素に作用し消臭性能を示し、中でもアンモニア、硫化水
素等に優れた消臭性能を示す。
更に、本発明の金属元素とキトサンとを固定化させた酸
化セルロース系消臭性物質は、単体としても優れた消臭
材料であるが、中でも繊維状のものは成形性に優れてお
り、実用性があるシート状、ハニカム状、顆粒状、糸状
等の任意の形状の成形体に加工して消臭材料とすること
ができ、幅広い消臭分野に適用できる。
(実施例) 以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例の測定値は以下の方法により測定した。
(1)Cu及びZnの濃度 原子吸光光度法により測定した。
(2)測定試料の水分(%) JIS P8203による。
(3)相対粘度 JIS P8101による。
実施例1 20Lの水にセルロース系繊維としてNDSP1000
gを加え離解機にてスラリー状に離解しNDSP5重量
%離解液を得た。
該NDSP5重量%離解液に次亜塩素酸ソーダを有効塩
素換算でNDSPに対して10%添加しNDSP4重量
%液に調整した後、液温58℃に加温し液温58℃の状
態での初期相対粘度4.3(NDSP100g中のCO
OH基3.3meq/100g)から撹拌しながら相対粘
度2.0まで酸化処理を行い、更に脱水、洗浄して酸化
セルロース系繊維として酸化NDSPを得た。この酸化
NDSP100g中のCOOH基は9.3meq/100
gであった。
次に、酸化NDSPの4重量%分散液を調整し、1重量
%酢酸溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液をキト
サン換算で酸化NDSPに対して1.0重量%添加して
15分間撹拌し、次いで20重量%硫酸亜鉛水溶液をZ
n換算で酸化NDSPに対して3.0重量%添加し5分
間撹拌して酸化NDSPにZnとキトサンとを固定化さ
せ、更に3N水酸化ナトリウムにて系のpHを9.0に
調整して30分撹拌し酸化NDSP系消臭性繊維の分散
液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSP系消臭性繊維を濾別
し、シートマシンを用いてシート化し乾燥して約410
g/m2のシートを得た。シート化の際の濾水性は良好で
あった。
以上の様にして得られたシート中に固定化されたZn量
は繊維に対して2.17重量%であり、キトサン量は繊
維に対して1.0重量%であった。更に、該シートにつ
いて下記の方法にてHSガス及びNHガスに対する
消臭性能テストを行った。
消臭性能テスト法 1.5L容のビニール袋に測定試料1gをいれ、所定濃
度の悪臭ガス(いずれの場合も100ppm)1.5L
を入れて密封した後、所定時間後の密封袋内の残存して
いる悪臭ガスの濃度をガス検知管により測定し残留率
(%)を求めた。
得られた結果を表−1〜2に示す。
実施例2 セルロース系繊維として麻を使用し実施例1と同様にし
て初期相対粘度4.8(麻100g中のCOOH基7.
7meq/100g)から2.0まで酸化処理を行い酸化
セルロース系繊維として酸化麻を得たその酸化麻100
g中のCOOH基は11.6meq/100gであった。
次に、酸化麻の4重量%分散液を調整し、1重量%酢酸
溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液をキトサン換
算で酸化麻に対して1.0重量%添加して15分間撹拌
し、次いで20重量%硫酸亜鉛水溶液をZn換算で酸化
麻に対して3.0重量%添加し5分間撹拌して酸化麻に
Znとキトサンとを固定化させ、更に3N水酸化ナトリ
ウムにて分散液のpHを9.0に調整して30分撹拌し
酸化麻系消臭性繊維の分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化麻系消臭性繊維を濾別し、実
施例1と同様にしてシートマシンを用いてシート化し乾
燥して約410g/m2のシートを得た。酸化麻系消臭性
繊維はシート化の際の濾水性は良好であった。
以上の様にして得られたシート中に固定化されたZn量
は繊維に対して1.91重量%であり、キトサン量は繊
維に対して1.0重量%であった。更に、得られたシー
トについて実施例1と同様にしてHSガス及びNH
ガスに対する消臭性能テストを行った。
得られた結果を表−1〜2に示す。
実施例3 セルロース系繊維として綿を使用し実施例1と同様にし
て初期相対粘度11.0(綿100g中のCOOH基
1.8meq/100g)から2.0まで酸化処理を行い
酸化セルロース系繊維として酸化綿を得た。この酸化綿
100g中のCOOH基は5.2meq/100gであっ
た。
次に、酸化綿の4重量%分散液を調整し、1重量%酢酸
溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液をキトサン換
算で酸化綿に対して1.0重量%添加して15分間撹拌
し、次いで20重量%硫酸亜鉛水溶液をZnn換算で酸
化綿に対して3.0重量%添加し5分間撹拌して酸化綿
にZnとキトサンとを固定化させ、更に3N水酸化ナト
リウムにて分散液のpHを9.0に調整して30分撹拌
し酸化綿系消臭性繊維の分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化綿系消臭性繊維を濾別、乾燥
後、紡績して糸状物を得た。
以上の様にして得られた糸に固定化されたZn量は繊維
に対して2.38重量%であり、キトサン量は繊維に対
して1.0重量%であった。更に、該糸状物について実
施例1と同様にしてHSガス及びNHガスに対する
消臭性能テストを行った。得られた結果を表−1〜2に
示す。
実施例4 セルロース系繊施としてレーヨンを使用し実施例1と同
様にして初期相対粘度1.5(レーヨン100g中のC
OOH基4.8meq/100g)から0.9まで酸化処
理を行い酸化セルロース系繊維として酸化レーヨンを得
た。この酸化レーヨン100g中のCOOH基は18.
5meq/100gであった。
次に、酸化レーヨンの4重量%分散液を調整し、1重量
%酢酸溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液をキト
サン換算で酸化レーヨンに対して1.0重量%添加して
15分間撹拌し、次いで20重量%硫酸亜鉛水溶液をZ
n換算で酸化レーヨンに対して1.0重量%添加し5分
間撹拌して酸化レーヨンにZnとキトサンとを固定化さ
せ、更に3N水酸化ナトリウムにて分散液のpHを9.
0に調整して30分撹拌し酸化レーヨン系消臭性繊維の
分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化レーヨン系消臭性繊維を濾
別、乾燥後、紡績して糸状物を得た。
以上の様にして得られた糸に固定化されたZn量は繊維
に対して1.71重量%であり、キトサン量は繊維に対
して1.0重量%であった。更に、該糸状物について実
施例1と同様にしてHSガス及びNHガスに対する
消臭性能テストを行った。得られた結果を表−1〜2に
示す。
実施例5 セルロース系繊維としてNDSPを使用し実施例1と同
様にして初期相対粘度4.3(NDSP100g中のC
OOH基3.3meq/100g)から2.0まで酸化処
理を行い酸化セルロース系繊維として酸化NDSPを得
た。この酸化NDSP100g中のCOOH基は9.3
meq/100gであった。
次に、酸化NDSPの4重量%分散液を調整し、20重
量%硫酸銅(CuSO・5HO)水溶液をCu換算
で酸化NDSPに対して3.0重量%添加して5分間撹
拌し、次いで1重量%酢酸溶液にて溶解した1重量%キ
トサン水溶液をキトサン換算で酸化NDSPに対して
1.0重量%添加し15分間撹拌して酸化NDSPにC
uとキトサンとを固定化させ、更に水酸化ナトリウムに
て分散液のpHを8.0に調整して30分撹拌し酸化N
DSP系消臭性繊維の分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSP系消臭性繊維を濾別
し、実施例1と同様にしてシートマシンを用いてシート
化し乾燥して約410g/m2のシートを得た。酸化ND
SP系消臭性繊維はシート化の際の濾水性は良好であっ
た。
以上の様にして得られたシート中に固定化されたCu量
は繊維に対して2.35重量%であり、キトサン量は繊
維に対して1.0重量%であった。
更に、該シートについて実施例1と同様にしてHSガ
ス及びNHガスに対する消臭性能テストを行った。得
られた結果を表−1〜2に示す。
比較例1 硫酸亜鉛を添加しなかった以外は実施例1と同様にして
酸化NDSP繊維にキトサンのみを固定化した酸化ND
SP繊維の分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSP繊維を濾別し、実施
例1と同様にしてシートマシンを用いてシート化し乾燥
して約410g/m2のシートを得た。
以上の様にして得られたシート中に固定化されたキトサ
ン量は繊維に対して1.0重量%であった。更に、該シ
ートについて実施例1と同様にしてHSガス及びNH
ガスに対する消臭性能テストを行った。得られた結果
を表−1〜2に示す。
比較例2 20Lの水にセルロース系繊維としてNDSP1000
gを加え離解機にてスラリー状に離解しNDSP5重量
%離解液を得た。
該NDSP5重量%離解液に次亜塩素酸ソーダを有効塩
素換算でNDSPに対して10%添加しNDSP4重量
%液に調整した後、液温58℃に加温し液温58℃の状
態での初期相対粘度4.3(NDSP100g中のCO
OH基3.3mep/100g)から撹拌しながら相対粘
度2.0まで酸化処理を行い、更に脱水、洗浄して酸化
セルロース系繊維として酸化NDSPを得た。この酸化
NDSP100g中のCOOH基は9.3meq/100
gであった。
次に、酸化NDSPの4重量%分散液を調整し、1重量
%酢酸溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液を酸化
NDSPに対して1.0重量%添加して15分間撹拌し
た後、3N水酸化ナトリウムにて系のpHを7.0に調
整してキトサンを固定化した。
別に、20重量%硫酸銅(CuSO・5HO)水溶
液と20重量%ボリアクリル酸水溶液とをCu/ポリア
クリル酸=1/2.5(重量比)に混合して得られたポ
リアクリル酸/Cu錯体の分散液を前記のキトサンを添
加した酸化NDSP分散液に酸化NDSPに対してCu
が3.0重量%、ポリアクリル酸7.5重量%となるよ
う添加し、1時間撹拌して酸化NDSPにポリアクリル
酸/Cu/キトサン錯体を固定化させた分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSPを濾別し、シートマ
シンを用いてシート化し乾燥して約410g/m2のシー
トを得た。シート化の際の濾水性は良好であった。
以上の様にして得られたシート中に固定化されたポリア
クリル酸/Cu量はCu換算で繊維に対して2.2重量
%であり、キトサン量は繊維に対して1.0重量%であ
った。更に、該シートについて実施例1と同様にしてH
Sガス及びNHガスに対する消臭性能テストを行っ
た。得られた結果を表−1〜2に示す。
比較例3 20Lの水にセルロース系繊維としてNDSP1000
gを加え離解機にてスラリー状に離解しNDSP5重量
%離解液を得た。このNDSP100g中のCOOH基
は3.3maq/100gであった。
次に、該NDSPの4重量%分散液を調整し、1重量%
酢酸溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液をNDS
Pに対して1.0重量%添加して15分間撹拌した後、
3N水酸化ナトリウムにて系のpHを7.0に調整して
キトサンを固定化した。
別に、20重量%硫酸銅(CuSO・5HO)水溶
液と20重量%ポリアクリル酸水溶液とをCu/ポリア
クリル酸=1/2.5(重量比)に混合して得られたポ
リアクリル酸/Cu錯体の分散液を前記のキトサンを添
加したNDSP分散液にNDSPに対してCuが3.0
重量%、ポリアクリル酸7.5重量%となるよう添加
し、1時間撹拌してNDSPにポリアクリル酸/Cu/
キトサン錯体を固定化させた分散液を得た。
次いで、該分散液よりNDSPを濾別し、シートマシン
を用いてシート化し乾燥して約410g/m2のシートを
得た。シート化の際の濾水性は良好であった。
以上の様にして得られたシート中に固定化されたポリア
クリル酸/Cu量はCu換算で繊維に対して2.4重量
%であり、キトサン量は繊維に対して1.0重量%であ
った。更に、該シートについて実施例1と同様にしてH
Sガス及びNHガスに対する消臭性能テストを行っ
た。得られた結果を表−1〜2に示す。
以上の結果より、本発明の酸化セルロース系消臭材料の
内、繊維状のものはシート加工性、紡績性等に優れてい
ることが明らかであり、表−1及び表−2の結果より本
発明の酸化セルロース系消臭性繊維が充分な消臭性能を
示すことが明らかである。
実施例6 セルロース系繊維としてNDSPを使用し実施例1と同
様にして初期相対粘度4.3(NDSP100g中のC
OOH基3.3meq/100g)から2.0まで酸化処
理を行い酸化セルロース系繊維として酸化NDSPを得
た。この酸化NDSP100g中のCOOH基は9.3
meq/100gであった。
次に、酸化NDSPを塩酸で酸処理し、次いで水酸化ナ
トリウムでアルカリ処理することにより酸化NDSPの
COOH等の官能基をNa型に置換し、更に濾別、洗浄
してNa型酸化NDSPを得た。
次に、Na型酸化NDSPの4重量%分散液を調整し、
10重量%塩化カルシウム水溶液をCaで換算でNa型
酸化NDSPに対して3.0重量%添加して5分間撹拌
し、次いで1重量%酢酸にて溶解した1重量%キトサン
水溶液をキトサン換算でNa型酸化NDSPに対して
1.0重量%添加し15分間撹拌してNa型酸化NDS
PにCaとキトサンとを固定化させ、更に3N水酸化ナ
トリウムにて反応系のpHを8.0に調整して30分撹
拌し酸化NDSP系消臭性繊維の分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSP系消臭性繊維を濾別
し、シートマシンを用いてシート化し乾燥して約410
g/m2のシートを得た。シート化の際の濾水性は良好で
あった。
別にワキガ臭をしみこませワキガ臭のするガーゼ2gを
1.5L容デシケーター中に入れ1時間放置してデシケ
ータ中に臭気を充満させた後,素早くガーゼを取去り,
前記の消臭性シート10gを入れ1夜放置した後、デシ
ケータ中の臭気を評価したところ臭気は感じられなかっ
た。
実施例7 実施例6と同様にして得たNa型酸化NDSPの4重量
%分散液を調整し、10重量%モリブデン酸カリウム水
溶液をMo換算でNa型酸化NDSPに対して3.0重
量%添加して5分間撹拌し、次いで1重量%酢酸にて溶
解した1重量%キトサン水溶液をキトサン換算でNa型
酸化NDSPに対して1.0重量%添加し15分間撹拌
してNa型酸化NDSPにMoとキトサンとを固定化さ
せ、更に3N水酸化ナトリウムにて反応系のpHを8.
0に調整して30分撹拌し酸化NDSP系消臭性繊維の
分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSP系消臭性繊維を濾別
し、シートマシンを用いてシート化し乾燥して約410
g/m2のシートを得た。シート化の際の濾水性は良好で
あった。
以上の様にして得られたシート10gを1.5L容のビ
ニール袋に入れ、10ppmのHSガスを1.5L入
れて密封した。一夜放置後、ガス検知管にてガス濃度を
測定したところHSガスは検知されなかった。
実施例8 実施例6と同様にして得たNa型酸化NDSPの4重量
%分散液を調整し、10重量%タングステン酸ナトリウ
ム水溶液をW換算でNa型酸化NDSPに対して3.0
重量%添加して5分間撹拌し、次いで1重量%酢酸溶液
にて溶解した1重量%キトサン水溶液をキトサン換算で
Na型酸化NDSPに対して1.0重量%添加し15分
間撹拌してNa型酸化NDSPにWとキトサンとを固定
化させ、更に3N水酸化ナトリウムにて反応系のpHを
8.0に調整して30分撹拌し酸化NDSP系消臭性繊
維の分散液を得た。
次いで、該分散液より酸化NDSP系消臭性繊維を濾別
し、シートマシンを用いてシート化し乾燥して約410
g/m2のシートを得た。シート化の際の濾水性は良好で
あった。
以上の様にして得られたシート10gを1.5L容のビ
ニール袋に入れ、10ppmのHSガスを1.5L入
れて密封した。
一夜放置後、ガス検知管にてガス濃度を測定したところ
Sガスは検知されなかった。
実施例9 セルロース系物質としてもみがらを使用し次亜塩素酸ソ
ーダを用いて酸化処理を行い酸化セルロース含有物とし
て酸化もみがらを得た。
次に、酸化もみがらを塩酸で酸処理し、次いで水酸化ナ
トリウムでアルカリ処理することにより酸化もみがらの
COOH等の官能基をNa型に置換し、更に濾別、洗浄
してNa型酸化もみがらを得た。
次に、Na型酸化もみがらの4重量%分散液を調整し、
1重量%酢酸溶液にて溶解した1重量%キトサン水溶液
をキトサン換算でNa型酸化もみがらに対して1.0重
量%添加して15分間撹拌し、次いで20重量%硫酸亜
鉛水溶液をZn換算でNa型酸化もみがらに対して3.
0重量%添加し5分間撹拌してNa型酸化もみがらにZ
nとキトサンとを固定化させ、更に3N水酸化ナトリウ
ムにて反応系のpHを9.0に調整して30分撹拌した
後、濾別、乾燥してもみがらを基材とする消臭性物質を
得た。
以上の様にして得られた消臭性物質を1.5L容のビニ
ール袋に入れ、10ppmのHSガスを1.5L入れ
て密封し、一夜放置後、ガス検知管にて袋中のHSガ
ス濃度を測定したところHSガスは検知されなかっ
た。
以上の実施例6〜9の結果から、本発明の酸化セルロー
ス含有物に金属元素とキトサンとを固定化させた消臭材
料は、結合する金属元素としてCu、Znの他Ca、M
o、W等の幅広い金属元素が適用できることがわかる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化セルロース含有物に特定の金属元素か
    らなる群より選ばれた1種以上の金属元素とキトサンと
    を固定化させてなることを特徴とする酸化セルロース系
    消臭材料。
  2. 【請求項2】選ばれた金属元素がCu及び/又はZnで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の酸化
    セルロース系消臭材料。
  3. 【請求項3】酸化セルロース含有物が酸化セルロース系
    繊維であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の酸化セルロース系消臭材料。
  4. 【請求項4】特定の金属元素からなる群より選ばれた少
    なくとも1種以上の金属元素とキトサンとを固定化させ
    た酸化セルロース含有物を含有してなることを特徴とす
    る酸化セルロース系消臭材料。
  5. 【請求項5】選ばれた金属元素がCu及び/又はZnで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の酸化
    セルロース系消臭材料。
  6. 【請求項6】酸化セルロース含有物が酸化セルロース系
    繊維であることを特徴とする特許請求の範囲第4項記載
    の酸化セルロース系消臭材料。
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