JPH0625998A - イオン消臭紙 - Google Patents
イオン消臭紙Info
- Publication number
- JPH0625998A JPH0625998A JP7446892A JP7446892A JPH0625998A JP H0625998 A JPH0625998 A JP H0625998A JP 7446892 A JP7446892 A JP 7446892A JP 7446892 A JP7446892 A JP 7446892A JP H0625998 A JPH0625998 A JP H0625998A
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- JP
- Japan
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- fiber
- paper
- deodorizing
- ion
- metallic ion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 消臭機能を持った紙を得る。
【構成】 レーヨンにアニオン基を導入し、これに金属
イオンを捕集結合させて消臭繊維を作り、その後、この
消臭繊維を通常の紙料繊維やバインダーと混合して抄紙
する。 【効果】 消臭機能が長持ちし、しかも消臭対象が広
い。
イオンを捕集結合させて消臭繊維を作り、その後、この
消臭繊維を通常の紙料繊維やバインダーと混合して抄紙
する。 【効果】 消臭機能が長持ちし、しかも消臭対象が広
い。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、悪臭除去のために使用
し、使用後はそのまま廃棄処理できるイオン消臭紙に関
するものである。
し、使用後はそのまま廃棄処理できるイオン消臭紙に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、悪臭による生活環境の悪化が特に
問題視されるようになった。これは、衛生に対する意識
の変化と、生活態様の複雑化による悪臭発生源の増加に
伴うものである。このような悪臭の除去を一般家庭で手
軽に行うためにも、安全性と簡便性とに優れた消臭用品
が強く求められている。
問題視されるようになった。これは、衛生に対する意識
の変化と、生活態様の複雑化による悪臭発生源の増加に
伴うものである。このような悪臭の除去を一般家庭で手
軽に行うためにも、安全性と簡便性とに優れた消臭用品
が強く求められている。
【０００３】例えば、実公昭53-3282号公報には、活性
炭を紙に混入する方法が開示されている。この方法は、
加工性の高い紙に消臭能力を付与しているので、各種用
途に適用できて汎用性が高いが、活性炭が悪臭の原因物
質を吸着する容量に限界があり、消臭寿命が短いという
欠点があった。また、特開昭62-7000号公報には、金属
錯体と金属イオンとを乾式不織布に混入する方法が開示
されている。しかし、この方法は、その消臭能力を100
％発揮させるためには、不織布が濡れている必要があ
り、価格の割に使用形態が限られてしまうという欠点が
あったのである。
炭を紙に混入する方法が開示されている。この方法は、
加工性の高い紙に消臭能力を付与しているので、各種用
途に適用できて汎用性が高いが、活性炭が悪臭の原因物
質を吸着する容量に限界があり、消臭寿命が短いという
欠点があった。また、特開昭62-7000号公報には、金属
錯体と金属イオンとを乾式不織布に混入する方法が開示
されている。しかし、この方法は、その消臭能力を100
％発揮させるためには、不織布が濡れている必要があ
り、価格の割に使用形態が限られてしまうという欠点が
あったのである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明におい
ては、脱臭容量が大きく、使用形態も限定されない、使
用容易な消臭用品を提供することを技術的課題とする。
ては、脱臭容量が大きく、使用形態も限定されない、使
用容易な消臭用品を提供することを技術的課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明においては、アニ
オン基を導入したレーヨンに金属イオンを結合してなる
消臭繊維と、紙料繊維と、バインダーとを混合して抄紙
し、紙料繊維の保持する水分により金属イオンが消臭作
用を呈するようにするという方法を採用することによ
り、脱臭容量が大きく、使用形態も限定されないイオン
消臭紙を提供することとした。このイオン消臭紙の特徴
は、低廉な紙料繊維を混入したことにある。本消臭紙に
おいては、この紙料繊維の混入により、紙を特別に濡ら
さなくとも消臭能力を発揮するのである。
オン基を導入したレーヨンに金属イオンを結合してなる
消臭繊維と、紙料繊維と、バインダーとを混合して抄紙
し、紙料繊維の保持する水分により金属イオンが消臭作
用を呈するようにするという方法を採用することによ
り、脱臭容量が大きく、使用形態も限定されないイオン
消臭紙を提供することとした。このイオン消臭紙の特徴
は、低廉な紙料繊維を混入したことにある。本消臭紙に
おいては、この紙料繊維の混入により、紙を特別に濡ら
さなくとも消臭能力を発揮するのである。
【０００６】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【０００７】§１．第１実施例
【０００８】重合度100〜500の再生セルロースと、酢酸
ビニル−マレイン酸共重合体とを、重量比60：40の割合
で混合して水に添加し、その溶液を紡糸ノズルから紡出
して、カルボキシル基を導入したレーヨンファイバーを
得る。このレーヨンファイバーを水中で解絡しながら、
この液体中に銅イオンを含む溶液を添加していって、銅
イオンをレーヨンファイバー中のカルボキシル基にイオ
ン結合させる。この後、レーヨンファイバーを水洗、脱
水、乾燥して、銅イオンを含有した消臭繊維を得る。
ビニル−マレイン酸共重合体とを、重量比60：40の割合
で混合して水に添加し、その溶液を紡糸ノズルから紡出
して、カルボキシル基を導入したレーヨンファイバーを
得る。このレーヨンファイバーを水中で解絡しながら、
この液体中に銅イオンを含む溶液を添加していって、銅
イオンをレーヨンファイバー中のカルボキシル基にイオ
ン結合させる。この後、レーヨンファイバーを水洗、脱
水、乾燥して、銅イオンを含有した消臭繊維を得る。
【０００９】この消臭繊維に、湿状パルプ、マニラ麻繊
維、ビニロンバインダーを添加して紙を抄紙する。実際
には、マニラ麻繊維には繊維長10mm程度のものを、ビニ
ロンバインダーには太さ３デニール、繊維長10mm程度の
ものを用いると共に、消臭繊維、湿状パルプ、マニラ麻
繊維、ビニロンバインダーを重量比約40：20：20：20程
度で混合して、坪量80g/m2程度の厚さに抄紙するものと
する。こうして得た紙を、10cm四方大の正方形に裁断し
て、試験片Ａを得る。この実施例においては、湿状パル
プとマニラ麻繊維とが、紙料繊維にあたる。
維、ビニロンバインダーを添加して紙を抄紙する。実際
には、マニラ麻繊維には繊維長10mm程度のものを、ビニ
ロンバインダーには太さ３デニール、繊維長10mm程度の
ものを用いると共に、消臭繊維、湿状パルプ、マニラ麻
繊維、ビニロンバインダーを重量比約40：20：20：20程
度で混合して、坪量80g/m2程度の厚さに抄紙するものと
する。こうして得た紙を、10cm四方大の正方形に裁断し
て、試験片Ａを得る。この実施例においては、湿状パル
プとマニラ麻繊維とが、紙料繊維にあたる。
【００１０】§２．第２実施例
【００１１】第１実施例同様、重合度100〜500の再生セ
ルロースと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体とを、重
量比60：40の割合で混合して水に添加し、その溶液を紡
糸ノズルから紡出して、カルボキシル基を導入したレー
ヨンファイバーを得る。このレーヨンファイバーを水中
で解絡しながら、この液体中に第２鉄イオンを含む溶液
を添加していって、第２鉄イオンをレーヨンファイバー
中のカルボキシル基にイオン結合させる。この後、レー
ヨンファイバーを水洗、脱水、乾燥して、第２鉄イオン
を含有した消臭繊維を得る。
ルロースと、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体とを、重
量比60：40の割合で混合して水に添加し、その溶液を紡
糸ノズルから紡出して、カルボキシル基を導入したレー
ヨンファイバーを得る。このレーヨンファイバーを水中
で解絡しながら、この液体中に第２鉄イオンを含む溶液
を添加していって、第２鉄イオンをレーヨンファイバー
中のカルボキシル基にイオン結合させる。この後、レー
ヨンファイバーを水洗、脱水、乾燥して、第２鉄イオン
を含有した消臭繊維を得る。
【００１２】この消臭繊維に、湿状パルプ、マニラ麻繊
維、ビニロンバインダーを添加して紙を抄紙する。この
抄紙にあたっても、第１実施例同様に、マニラ麻繊維に
は繊維長10mm程度のものを、ビニロンバインダーには太
さ３デニール、繊維長10mm程度のものを用いると共に、
消臭繊維、湿状パルプ、マニラ麻繊維、ビニロンバイン
ダーを重量比約40：20：20：20程度で混合して、坪量80
g/m2程度の厚さに抄紙するものとする。こうして得た紙
を、10cm四方大の正方形に裁断して、試験片Ｂを得る。
維、ビニロンバインダーを添加して紙を抄紙する。この
抄紙にあたっても、第１実施例同様に、マニラ麻繊維に
は繊維長10mm程度のものを、ビニロンバインダーには太
さ３デニール、繊維長10mm程度のものを用いると共に、
消臭繊維、湿状パルプ、マニラ麻繊維、ビニロンバイン
ダーを重量比約40：20：20：20程度で混合して、坪量80
g/m2程度の厚さに抄紙するものとする。こうして得た紙
を、10cm四方大の正方形に裁断して、試験片Ｂを得る。
【００１３】また、比較のため、上記２例とは別個に、
太さ３デニール程度の普通のレーヨンファイバー、湿状
パルプ、マニラ麻繊維、ビニロンバインダーを重量比約
40：20：20：20程度で混合して、坪量80g/m2程度の厚さ
に抄紙し、10cm四方大の正方形に裁断して、比較片Ｃを
得る。
太さ３デニール程度の普通のレーヨンファイバー、湿状
パルプ、マニラ麻繊維、ビニロンバインダーを重量比約
40：20：20：20程度で混合して、坪量80g/m2程度の厚さ
に抄紙し、10cm四方大の正方形に裁断して、比較片Ｃを
得る。
【００１４】以上２種の実施例においては、セルロース
に酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を付加してアニオン
基の導入を計ったが、上記方法以外にも、例えば、ナフ
タレンスルホン酸高分子誘導体や合成タンニンなど、ア
ニオン基を備えた各種高分子化合物を用いることができ
る。また、レーヨンに導入したアニオン基に結合させる
金属イオンとしては、上記２種の他、第１鉄イオン、亜
鉛イオンなど各種の金属イオンが採用できる。また、紙
料繊維としては、マニラ麻繊維、湿状パルプの他、綿繊
維なども利用できる。
に酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を付加してアニオン
基の導入を計ったが、上記方法以外にも、例えば、ナフ
タレンスルホン酸高分子誘導体や合成タンニンなど、ア
ニオン基を備えた各種高分子化合物を用いることができ
る。また、レーヨンに導入したアニオン基に結合させる
金属イオンとしては、上記２種の他、第１鉄イオン、亜
鉛イオンなど各種の金属イオンが採用できる。また、紙
料繊維としては、マニラ麻繊維、湿状パルプの他、綿繊
維なども利用できる。
【００１５】
【試験】これら試験片Ａ、Ｂ及び比較片Ｃの各々につい
て、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素及びメチ
ルメルカプタンの４種の悪臭ガスに対する消臭能を試験
した。実際には、各試験片を公害分析用の袋（商品名；
テドラーバッグ、容量５リットル）に１枚ずつ収め、各
袋中に上記４種の悪臭標準ガスを所定濃度で注入して、
時間の経過と共に袋内の悪臭標準ガスの濃度がどのよう
に変化したかを、ガス検出管を測定して行った。この結
果を、以下の表１〜４に示す。
て、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素及びメチ
ルメルカプタンの４種の悪臭ガスに対する消臭能を試験
した。実際には、各試験片を公害分析用の袋（商品名；
テドラーバッグ、容量５リットル）に１枚ずつ収め、各
袋中に上記４種の悪臭標準ガスを所定濃度で注入して、
時間の経過と共に袋内の悪臭標準ガスの濃度がどのよう
に変化したかを、ガス検出管を測定して行った。この結
果を、以下の表１〜４に示す。
【００１６】
【表１】
【００１７】
【表２】
【００１８】
【表３】
【００１９】
【表４】
【００２０】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、紙料
繊維を混入したことによって、乾燥状態でも消臭能力の
あるイオン消臭紙を低価格で実現することに成功した。
したがって、本発明は、産業上の利用価値が高いものと
結論できる。
繊維を混入したことによって、乾燥状態でも消臭能力の
あるイオン消臭紙を低価格で実現することに成功した。
したがって、本発明は、産業上の利用価値が高いものと
結論できる。
Claims (1)
- 【請求項１】 アニオン基を導入したレーヨンに金属イ
オンを結合してなる消臭繊維と紙料繊維とバインダーと
を含む紙原料から、抄紙されて、紙料繊維の保持する水
分により金属イオンが消臭作用を呈するようになってい
ることを特徴とするイオン消臭紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7446892A JPH0625998A (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | イオン消臭紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7446892A JPH0625998A (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | イオン消臭紙 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0625998A true JPH0625998A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=13548120
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7446892A Pending JPH0625998A (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | イオン消臭紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0625998A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009104760A1 (ja) * | 2008-02-20 | 2009-08-27 | 大和紡績株式会社 | 抗ウイルス物質、抗ウイルス繊維及び抗ウイルス繊維構造物 |
| JP2011212135A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Ishikawa Seishi Kk | 高機能性消臭和紙およびその製造方法 |
| JP2013204207A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Daiwabo Holdings Co Ltd | 消臭性再生セルロース繊維、それを用いた繊維構造物及びそれらの製造方法 |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP7446892A patent/JPH0625998A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009104760A1 (ja) * | 2008-02-20 | 2009-08-27 | 大和紡績株式会社 | 抗ウイルス物質、抗ウイルス繊維及び抗ウイルス繊維構造物 |
| JP2010030984A (ja) * | 2008-02-20 | 2010-02-12 | Daiwabo Holdings Co Ltd | 抗ウイルス物質、抗ウイルス繊維及び抗ウイルス繊維構造物 |
| JP2011212135A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Ishikawa Seishi Kk | 高機能性消臭和紙およびその製造方法 |
| JP2013204207A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Daiwabo Holdings Co Ltd | 消臭性再生セルロース繊維、それを用いた繊維構造物及びそれらの製造方法 |
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