JPH061123A - 改良されたビード部構造をもつ車両用タイヤ - Google Patents
改良されたビード部構造をもつ車両用タイヤInfo
- Publication number
- JPH061123A JPH061123A JP4189838A JP18983892A JPH061123A JP H061123 A JPH061123 A JP H061123A JP 4189838 A JP4189838 A JP 4189838A JP 18983892 A JP18983892 A JP 18983892A JP H061123 A JPH061123 A JP H061123A
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- JP
- Japan
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- rim
- bead
- diameter
- tire
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 少なくとも500馬力以上の大きなエンジン
出力をもつ車両用タイヤについてリムずれの防止と共に
リム組みの容易さを保持させ、もって両者性能を両立さ
せる。 【構成】 少なくとも500馬力以上の大きなエンジン
出力をもつ車両用のタイヤにおいてリム径(b)とビー
ドヒール径(c)との差が−0.14mm〜0.70mm、ビードヒ
ールからビード先端に向かうテーパ角(θ1 )が15゜
〜16゜である構成を具備せしめる。
出力をもつ車両用タイヤについてリムずれの防止と共に
リム組みの容易さを保持させ、もって両者性能を両立さ
せる。 【構成】 少なくとも500馬力以上の大きなエンジン
出力をもつ車両用のタイヤにおいてリム径(b)とビー
ドヒール径(c)との差が−0.14mm〜0.70mm、ビードヒ
ールからビード先端に向かうテーパ角(θ1 )が15゜
〜16゜である構成を具備せしめる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用タイヤの改良、特
にレース用車両の如き大きなエンジン出力をもつ車両用
タイヤのビード部の改良に関すものである。
にレース用車両の如き大きなエンジン出力をもつ車両用
タイヤのビード部の改良に関すものである。
【0002】
【従来の技術】現在のレース用車両は量産車を改造した
ツーリングカーにおいても、そのエンジン出力は大き
く、600馬力に達している。このため、このようなレ
ース用車両においては、走行中にタイヤがリムに対して
すべりを起こす、いわゆるリムずれ現象が見受けられ
る。特にかかる現象は大きな駆動力、制動力が加わった
ときに起こっていると推測される。この現象は駆動力、
制動力を無駄にするだけでなく、タイヤを損傷させ、重
大な事故の原因となる可能性がある。
ツーリングカーにおいても、そのエンジン出力は大き
く、600馬力に達している。このため、このようなレ
ース用車両においては、走行中にタイヤがリムに対して
すべりを起こす、いわゆるリムずれ現象が見受けられ
る。特にかかる現象は大きな駆動力、制動力が加わった
ときに起こっていると推測される。この現象は駆動力、
制動力を無駄にするだけでなく、タイヤを損傷させ、重
大な事故の原因となる可能性がある。
【0003】そこで、従来はリム径(J.A.T.M.
A.に定められた値)に対してビードヒール部の径(以
後、ビードヒール径という)を小さくして対応すること
によりリムずれの防止を管理して来た。即ち、図1はリ
ム(1)とビード部(2)の関係を示しており、従来の
管理基準は以下の通りである。 (リム径b)−(ビードヒール径c′);最小2.2mm ビードベース巾(a);16mm ビードヒールからビード先端に向かうテーパ角(θ2 ) ;水平面に対して8゜(図1点線)
A.に定められた値)に対してビードヒール部の径(以
後、ビードヒール径という)を小さくして対応すること
によりリムずれの防止を管理して来た。即ち、図1はリ
ム(1)とビード部(2)の関係を示しており、従来の
管理基準は以下の通りである。 (リム径b)−(ビードヒール径c′);最小2.2mm ビードベース巾(a);16mm ビードヒールからビード先端に向かうテーパ角(θ2 ) ;水平面に対して8゜(図1点線)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが前述のように
リム径に対してビードヒール径を小さくする方法はリム
ずれ防止に対しては有効であるが、一面、タイヤをリム
に組み付ける際に非常に大きな力を必要とし、タイヤ内
部に非常に高い圧力で空気を充填しなければならないこ
ととなる。この圧力は現在5kg/cm2 を越えており、作
業能率の低下を招くのみならず、最悪の場合、リムを破
損させ、作業者の負傷になりかねない難がある。
リム径に対してビードヒール径を小さくする方法はリム
ずれ防止に対しては有効であるが、一面、タイヤをリム
に組み付ける際に非常に大きな力を必要とし、タイヤ内
部に非常に高い圧力で空気を充填しなければならないこ
ととなる。この圧力は現在5kg/cm2 を越えており、作
業能率の低下を招くのみならず、最悪の場合、リムを破
損させ、作業者の負傷になりかねない難がある。
【0005】本発明は上述の如き実状に対処し、特にリ
ムとタイヤを組み付けた際にリムとタイヤの重なる部分
に着目し、リム組み時の組み付け圧を支配していると考
えられるビードヒール径を大きくし、一方、リムとタイ
ヤの重なる部分を確保するべくビードヒールからビード
先端に向かうテーパ角を大きくすることにより、リムず
れの防止と共にリム組みの容易さを保持させ、もって両
者性能を両立させることを目的するものである。
ムとタイヤを組み付けた際にリムとタイヤの重なる部分
に着目し、リム組み時の組み付け圧を支配していると考
えられるビードヒール径を大きくし、一方、リムとタイ
ヤの重なる部分を確保するべくビードヒールからビード
先端に向かうテーパ角を大きくすることにより、リムず
れの防止と共にリム組みの容易さを保持させ、もって両
者性能を両立させることを目的するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明の特徴は、少なくとも500馬力以上の大きな
エンジン出力をもつ車両用のタイヤにおいてリム径
(b)とビードヒール径(c)との差が−0.14mm〜0.70
mm、ビードヒールからビード先端に向かうテーパ角(θ
1 )が15゜〜16゜である構成を具備せしめたことに
ある。なお、ビードヒールとビード先端はゆるやかな凹
型のアール、あるいは多段のテーパにより結ばれること
が好ましい。
る本発明の特徴は、少なくとも500馬力以上の大きな
エンジン出力をもつ車両用のタイヤにおいてリム径
(b)とビードヒール径(c)との差が−0.14mm〜0.70
mm、ビードヒールからビード先端に向かうテーパ角(θ
1 )が15゜〜16゜である構成を具備せしめたことに
ある。なお、ビードヒールとビード先端はゆるやかな凹
型のアール、あるいは多段のテーパにより結ばれること
が好ましい。
【0007】
【作用】以上の構成からなるタイヤは、少なくとも50
0馬力以上の大きなエンジン出力をもつレース用タイヤ
であってもビードヒール径を大きくし、リム径との差を
従来に比し小さくしたことによりリム組みは容易とな
り、しかもビードヒールからビード先端に向かうテーパ
角を従来より大きくしたことからリムとタイヤの重なる
部分は充分確保され、リムずれ防止を良好とする。
0馬力以上の大きなエンジン出力をもつレース用タイヤ
であってもビードヒール径を大きくし、リム径との差を
従来に比し小さくしたことによりリム組みは容易とな
り、しかもビードヒールからビード先端に向かうテーパ
角を従来より大きくしたことからリムとタイヤの重なる
部分は充分確保され、リムずれ防止を良好とする。
【0008】
【実施例】以下、更に添付図面を参照し、本発明の実施
例を説明する。本発明タイヤは、図1に示すリム(1)
とビード部(2)との関係においてビードベースの巾
(a)を通常16mm又は18mmが好ましいので、16mm
としてリム径(b)とビードヒール径(c)との差、即
ち(b−c)が−0.14mm〜0.70mmであり、ビードヒール
(2a)からビード先端に向かうテーパ角(θ1 )が水
平面に対して従来より大きく15〜16゜のタイヤであ
る。ここでマイナスはビードヒール径がリム径より実質
的に大きいことを示している。
例を説明する。本発明タイヤは、図1に示すリム(1)
とビード部(2)との関係においてビードベースの巾
(a)を通常16mm又は18mmが好ましいので、16mm
としてリム径(b)とビードヒール径(c)との差、即
ち(b−c)が−0.14mm〜0.70mmであり、ビードヒール
(2a)からビード先端に向かうテーパ角(θ1 )が水
平面に対して従来より大きく15〜16゜のタイヤであ
る。ここでマイナスはビードヒール径がリム径より実質
的に大きいことを示している。
【0009】一般に従来においては前述したようにリム
径とビードヒール径の差に重点をおいてリムずれの防止
を管理し、ビードヒール径を小さくして来たが、本発明
者はリムとタイヤを組み付けた際のリムとタイヤの重な
る部分に注目し、この部分が確保されていれば、従来の
如き管理をしなくてもリムずれの防止はできるとの知見
にもとづいて、先ずリム組時における組み付け圧を緩和
しリム組みの容易さの点からビードヒール径を大きくす
ることを考え、リム径とビードヒール径との差を−0.14
mm〜0.70mmとした。そして、上記リム組みの容易さをは
かると同時にリムとタイヤの重なる部分を確保する上か
らテーパ角(θ1 )を従来に比し図中、実線で示すよう
に大きく、15゜〜16゜とした。
径とビードヒール径の差に重点をおいてリムずれの防止
を管理し、ビードヒール径を小さくして来たが、本発明
者はリムとタイヤを組み付けた際のリムとタイヤの重な
る部分に注目し、この部分が確保されていれば、従来の
如き管理をしなくてもリムずれの防止はできるとの知見
にもとづいて、先ずリム組時における組み付け圧を緩和
しリム組みの容易さの点からビードヒール径を大きくす
ることを考え、リム径とビードヒール径との差を−0.14
mm〜0.70mmとした。そして、上記リム組みの容易さをは
かると同時にリムとタイヤの重なる部分を確保する上か
らテーパ角(θ1 )を従来に比し図中、実線で示すよう
に大きく、15゜〜16゜とした。
【0010】次に本発明に係るタイヤについて、実際に
走行し、効果を確認した結果を示す。 実験例 タイヤサイズ 260/705 R18, リムサイズ18×10−JJ
(J.A.T.M.A.)のタイヤについて異なるビー
ドヒール径及び異なるテーパ角をもつ各タイヤを作成
し、リムに組み付け実際に走行してリムずれ、リム組圧
を調べた。車両はレース仕様ツーリングカーでサーキッ
トを高速で連続走行した。その結果は表1の如くであっ
た。なお、合格基準はリム組圧3.0kg /cm2 以下、リム
ずれは10mm以下で各タイヤについて6個宛実験し1個
でも外れたとき×印とした。○印は一応上記合格基準に
適合したものである。
走行し、効果を確認した結果を示す。 実験例 タイヤサイズ 260/705 R18, リムサイズ18×10−JJ
(J.A.T.M.A.)のタイヤについて異なるビー
ドヒール径及び異なるテーパ角をもつ各タイヤを作成
し、リムに組み付け実際に走行してリムずれ、リム組圧
を調べた。車両はレース仕様ツーリングカーでサーキッ
トを高速で連続走行した。その結果は表1の如くであっ
た。なお、合格基準はリム組圧3.0kg /cm2 以下、リム
ずれは10mm以下で各タイヤについて6個宛実験し1個
でも外れたとき×印とした。○印は一応上記合格基準に
適合したものである。
【0011】
【表1】
【0012】上記表1よりみて前記本発明における要件
を満足するものは充分、リムずれ、リム組圧共に基準を
満足し、望ましいことが分かる。
を満足するものは充分、リムずれ、リム組圧共に基準を
満足し、望ましいことが分かる。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上のように、特に少なくとも
500馬力以上の大きなエンジン出力をもつレース車用
などの車両用タイヤを対象としそのビード部構造をリム
径とビードヒール径との差を−0.14mm〜0.70mm、ビード
ヒールからビード先端に向かうテーパ角を水平面に対し
て15゜〜16゜となしたものであり、ビードヒール径
を従来タイヤに比して大きくすることができ、従ってタ
イヤをリムに組み付ける際の力が少なくて済み、リム組
みが容易であると共にテーパ角を大きくしてリムずれの
防止を管理するためリム組みの容易さと、リムずれの防
止という背反する2つの性能を両立させることが可能と
なり、タイヤ性能の改善に頗る顕著な効果が期待され
る。
500馬力以上の大きなエンジン出力をもつレース車用
などの車両用タイヤを対象としそのビード部構造をリム
径とビードヒール径との差を−0.14mm〜0.70mm、ビード
ヒールからビード先端に向かうテーパ角を水平面に対し
て15゜〜16゜となしたものであり、ビードヒール径
を従来タイヤに比して大きくすることができ、従ってタ
イヤをリムに組み付ける際の力が少なくて済み、リム組
みが容易であると共にテーパ角を大きくしてリムずれの
防止を管理するためリム組みの容易さと、リムずれの防
止という背反する2つの性能を両立させることが可能と
なり、タイヤ性能の改善に頗る顕著な効果が期待され
る。
【図1】本発明に係るタイヤを従来タイヤと対比したリ
ムとビード部の関係を示す要部説明図である。
ムとビード部の関係を示す要部説明図である。
(1) リム (2) ビード部 (2a) ビードヒール
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくも500馬力以上の大きなエンジ
ン出力を有する車両用のタイヤであって、リム径とビー
ドヒール径との差が−0.14mm〜0.70mm、ビードヒールか
らビード先端に向かうテーパ角が15゜〜16゜の各要
件を具備することを特徴とする改良されたビード部構造
をもつ車両用タイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4189838A JPH061123A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 改良されたビード部構造をもつ車両用タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4189838A JPH061123A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 改良されたビード部構造をもつ車両用タイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061123A true JPH061123A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=16248058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4189838A Withdrawn JPH061123A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 改良されたビード部構造をもつ車両用タイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH061123A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001225614A (ja) * | 2000-02-15 | 2001-08-21 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
WO2014188699A1 (ja) * | 2013-05-20 | 2014-11-27 | 株式会社ブリヂストン | ランフラットタイヤ |
-
1992
- 1992-06-23 JP JP4189838A patent/JPH061123A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001225614A (ja) * | 2000-02-15 | 2001-08-21 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
KR20010082064A (ko) * | 2000-02-15 | 2001-08-29 | 하기와라 세이지 | 공기 타이어 |
US6505662B2 (en) * | 2000-02-15 | 2003-01-14 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire and assembly of tire and wheel |
WO2014188699A1 (ja) * | 2013-05-20 | 2014-11-27 | 株式会社ブリヂストン | ランフラットタイヤ |
JP2014226980A (ja) * | 2013-05-20 | 2014-12-08 | 株式会社ブリヂストン | 乗用車用のランフラットタイヤ |
CN105263729A (zh) * | 2013-05-20 | 2016-01-20 | 株式会社普利司通 | 缺气保用轮胎 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |