JP3898285B2 - ゴムクロ−ラの内駆動用スプロケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴムクロ−ラの内周面に突出する駆動用突起と係合するスプロケットの改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴムクロ−ラの駆動手段の一つとしてゴムクロ−ラの内周面に一定ピッチをもって突出した駆動用突起を、これにスプロケットを係合させて駆動力を伝達させる手段がある。図10はその具体例であり、ゴムクロ−ラ20の内周面に一定ピッチをもって駆動用突起21が形成されており、これに一対の円状プレ−ト31、31及びこの間に差し渡されたピン32とからなるスプロケット30が係合するものであって、スプロケット30を回転する駆動力がピン32より駆動用突起21に伝達されてゴムクロ−ラの走行に供せられる構造となっている。尚、円状プレ−ト31、31は通常はその周縁はゴムクロ−ラ20の内周面22に接するフランジ33、33とされている。図中、23はゴムクロ−ラ20中に埋設されたスチ−ルコ−ドであり、24はこの外周に形成されたラグである。
【0003】
さて、かかる駆動手段をもつゴムクロ−ラ20にあって、ゴムクロ−ラ20が傾斜面を走行したり、走行路面にある小石等に乗り上げたりすると、ゴムクロ−ラ20とスプロケット30とが正規の位置よりズレ、或いは機体を旋回させる際のようにゴムクロ−ラ20に横方向に力が加わった場合等には、図11に示すようにゴムクロ−ラ20の駆動用突起21とスプロケット30との係合は相対的に傾くが、この傾きが生じた場合には種々の問題が生じる。
【0004】
即ち、その一つは駆動用突起21の頂面にスプロケット30が乗り上げ、結果的に両者の係合が外れてしまい、いわゆるゴムクロ−ラの脱輪が発生してしまうことである。又、その二つ目としては脱輪を生じなくとも駆動用突起21の側面とスプロケット30のプレ−ト31との間で大きな接触が生じ、このスプロケット30は駆動用突起21の側面とこの接触を繰り返しつつ係合を続けることとなる。このため、は駆動突起21の側面は著しく摩耗することとなりゴムクロ−ラ20の寿命の短縮に繋がる。一方、この摩耗対策としては駆動突起21にナイロンプレ−トや超高分子量ポリエチレンプレ−ト等を埋設しておくこともあるが、この場合にはスプロケット30側の円状プレ−ト31、31が逆に摩耗してしまうこととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
本発明はゴムクロ−ラとスプロケットとの係合のバランスが崩れ、両者が相対的に傾斜した状態で係合する際に生じる種々の欠点を解決することを課題とするものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、ゴムクロ−ラの内周面に一定ピッチをもって形成された駆動用突起に係合する内駆動用スプロケットであって、当該スプロケットは前記駆動用突起を挟む一対の円状プレ−トと、この円状プレ−トの周縁近傍に一定ピッチをもって立設されたピンとよりなり、立設されたピン間の円状プレ−トの周縁をピンの立設位置より外側に後退させたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は以上のような構成を備えたものであり、言ってみればスプロケットを構成する一対の円状プレ−トの基本的間隔はそのままとし、更に言えば円状プレ−トに立設されたピンの長さは基本的には変更せず、立設されたピンとピンの間の円状プレ−トの周縁部のみを両方とも外側に後退させたものである。更に言えば、駆動用突起が最初に係合する円状プレ−ト周縁部位を拡大したものであり、このため駆動用突起との係合はスム−ズに行われ、駆動用突起の側面を削り取るような接触或いは円状プレ−ト周縁を大きく摩耗させてしまうような接触はさけられることとなったものである。
【0008】
勿論、駆動用突起との係合・駆動力の伝達に供されるピンの長さは基本的に変更しないため、スプロケットに対するクロ−ラの位置は正規の位置を保ち駆動力の低下をもたらさないものである。
【0009】
尚、円状プレ−トの外側への後退させる手段は任意であり、例えば切削加工でも或いはプレス加工でも行うことができる。又、後退させる部位の形状も特に限定されることはなく、円弧状に、三角形状に、或いは溝形状に後退させるものでよい。
【0010】
【実施例】
以下、本発明のスプロケットを図面をもって更に詳細に説明する。
図1は本発明の第1例を示すスプロケットの正面図、図2はその展開図、そして図3はA−A線での端面図である。即ち、スプロケット10はゴムクロ−ラ側の駆動用突起を挟む一対の円状プレ−ト11、11と、この両者間に差し渡され、一定ピッチをもってその周縁近傍に立設されたピン12、12‥‥‥とよりなり、この円状プレ−ト11、11周縁部には直角方向に折り曲げられた形状のフランジ13、13が形成されている。そして特徴的にはこの円状プレ−ト11、11に立設されたピン12、12間Aを略三角形状をもって外側にプレス加工によって後退14させたものである。
【0011】
この第1実施例のスプロケット10と、ゴムクロ−ラ1の駆動用突起2との関係を図4に示すが、図示するようにゴムクロ−ラ1とスプロケット10とが相対的に傾いた場合でも、前記した略三角形状の後退部Aがあるため、駆動用突起2は比較的スム−ズにスプロケット10と係合することとなり、駆動用突起2の側面或いはスプロケット10の円状プレ−ト11の摩耗の発生を極力少なくすることができたものである。
【0012】
図5〜図6は本発明のスプロケット10の第2〜第3例を示す展開図であり、図5はピン12、12間Aを円弧状の後退部14としたもの、図6はA部を溝状の後退部14としたもので、この溝形状の後退部14の場合には各コ−ナ−部を曲面(R)又はテ−パ−面(C)をもって面取りするのが好ましい。尚、この溝形状の場合、A1 の部位の各面取りよりもA2 の部位の面取りの方が大きい(RA 1 <RA2、CA1<CA2)のが通常である。
【0013】
図7は本発明のスプロケット10の第4例を示す展開図であり、一対の円状プレ−ト11、11は中央の軸部(図示せず)にて円状プレ−ト11、11の間隔が維持され、周縁近傍に立設されたピン12、12‥‥‥は交互に左右の円状プレ−ト11に立設され、その他端は固定されていない例である。
この場合には、図のB部を後退部位14とすることは勿論であるが、図のC部即ちピン12の自由端となっている先端に対向する円状プレ−ト11の部位も含めて後退部位14とすることも可能である。
【0014】
図8は本発明のスプロケット10の第5例を示す展開図であり、図9はそのスプロケットのB−B線での端面図である。即ち、この例のスプロケット10は予めスプロケット10を構成する円状プレ−ト11の周縁部に段部15を形成しておくものであって、この例では更に円状プレ−ト11の中心域に第2の段部16を形成したものである。この段部15は本発明で言う後退部位14となるものであり、ピン12をかかる段部15に立設したものである。この例のスプロケット10ではピン12の長さは若干長目のものを用いることとなるが、駆動用突起2に対しては円状プレ−ト11の中間面部17にてこれを規制するため係合に対する実質的な影響は皆無である。
【0015】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成を有するため、スプロケットとゴムクロ−ラ側の駆動用突起との間で異常な摩擦を避けることができることとなったものであり、両者における摩耗が大きく低減でき、ゴムクロ−ラの寿命の向上をもたらすと共に、脱輪の発生をも減少できることとなったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1例を示すスプロケットの正面図である。
【図2】図2は図1のスプロケットの展開図である。
【図3】図3は図1のA−A線での端面図である。
【図4】図4は図1に示したスプロケットとゴムクロ−ラの駆動用突起との関係を示す図である。
【図5】図5は本発明のスプロケットの第2例を示す展開図である。
【図6】図6は本発明のスプロケットの第3例を示す展開図である。
【図7】図7は本発明のスプロケットの第4例を示す展開図である。
【図8】図8は本発明のスプロケットの第5例を示す展開図である。
【図9】図9は図8のスプロケットのB−B線での端面図である。
【図10】図10はゴムクロ−ラの従来の内駆動方式を示す断面図である。
【図11】図11は図10にて示すゴムクロ−ラの駆動突起とスプロケットとの係合の関係を示す断面図である。
【符号の説明】
1‥‥ゴムクロ−ラ、
2‥‥ゴムクロ−ラの内周側に備えられた駆動用突起、
10‥‥スプロケット、
11‥‥円状プレ−ト、
12‥‥円状プレ−トに立設されたピン、
13‥‥円状プレ−トの周縁部のフランジ、
14‥‥円状プレ−トの周縁部の外側後退部、
15、16‥‥円状プレ−トの設けた段部。
Claims (1)
- ゴムクロ−ラの内周面に一定ピッチをもって形成された駆動用突起に係合する内駆動用スプロケットであって、当該スプロケットは前記駆動用突起を挟む一対の円状プレ−トと、この円状プレ−トの周縁近傍に一定ピッチをもって立設されたピンとよりなり、立設されたピン間の円状プレ−トの周縁をピンの立設位置より外側に後退させたことを特徴とするゴムクロ−ラの内駆動用スプロケット。
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JP17529297A JP3898285B2 (ja) | 1997-06-15 | 1997-06-15 | ゴムクロ−ラの内駆動用スプロケット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP17529297A JP3898285B2 (ja) | 1997-06-15 | 1997-06-15 | ゴムクロ−ラの内駆動用スプロケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH115572A JPH115572A (ja) | 1999-01-12 |
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Family
ID=15993573
Family Applications (1)
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JP17529297A Expired - Fee Related JP3898285B2 (ja) | 1997-06-15 | 1997-06-15 | ゴムクロ−ラの内駆動用スプロケット |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3898285B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1997
- 1997-06-15 JP JP17529297A patent/JP3898285B2/ja not_active Expired - Fee Related
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