JP3388887B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP3388887B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C2011/0337Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
    • B60C2011/0339Grooves
    • B60C2011/0374Slant grooves, i.e. having an angle of about 5 to 35 degrees to the equatorial plane

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  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スポーツカー、レー
シングカーなどの高出力車両に適用されてすぐれたウェ
ット排水性能を発揮する空気入りタイヤに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スポーツカー、レーシングカーなどの高
出力車両に適用される従来タイヤとしては図5に例示す
るものがあり、図5(a)は前輪タイヤを、そして図5
(b)は後輪タイヤをそれぞれ示す。
【0003】ここでは、トレッド踏面部に、タイヤ周方
向に直線状に延在して、とくにはウェット排水性能の向
上に寄与する複数本の周方向主溝21を設けるととも
に、それらの周方向主溝21に斜めに交差して、横方向
排水機能およびエッジ効果の発揮に寄与する傾斜主溝2
2を、トレッド幅一杯にジグザグ状に形成し、そして、
二本の傾斜主溝間に、それらと実質的に平行に延びて、
接地性及び、路面グリップ力を左右するブロック剛性を
コントロールする傾斜補助溝23を設けている。
【0004】しかるに、このようなトレッドパターンを
有するタイヤにあっても、車両の高速走行時には、十分
なウェット排水性能を確保することが難しいことから、
近年は、ウェット排水性能の一層の向上を目的として、
周方向直線溝に方向性傾斜溝を組み合わせた、いわゆる
方向性パターンが各種提案されるに至っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こころが、このような
提案技術において、ウェット排水性能を高めるべく、方
向性傾斜溝の、タイヤ周方向に対する角度を45°以下
とした場合には、大きな馬力を有するスポーツカー、レ
ーシングカーなどに対しては、タイヤの回転方向でのエ
ッジ効果が小さくなって所要のトラクション性能を得る
ことができず、一方、それの、タイヤ周方向に対する角
度を45°を越える大きさとした場合には、トラクショ
ン性能を得ることはできても、十分な排水性能をもたら
すことができないという不都合があった。
【0006】この発明は、このような問題点を解決すべ
くなされたものであり、すぐれたトラクション性能を確
保してなお、高速走行時におけるウェット排水性能を有
効に向上させることができる空気入りタイヤ、なかでも
ラジアルタイヤを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の空気入りタイ
ヤは、トレッド踏面部に、タイヤの、車両への装着姿勢
の正面視で、下方から上方に向けてともに拡開する方向
に連続して延びる緩急二種類の傾斜溝を設けたものであ
って、緩傾斜溝を、タイヤ周方向に対して45〜80
°、好ましくは55〜70°の範囲の角度で、また、急
傾斜溝を、タイヤ周方向に対して5〜30°、好ましく
は10〜25°の範囲の角度で、いずれも実質的に直線
状に形成して、それらの両傾斜溝の鋭角側の交角を30
°以上、好ましくは30〜60°とし、そして前記緩傾
斜溝を、パターンセンター部分、いいかえれば、パター
ンセンター位置もしくは、それの近傍位置からトレッド
端側へ延在させ、さらに、前記急傾斜溝を、パターンセ
ンター部分からトレッド端側へ、トレッド接地幅の80
%以上の幅にわたって延在させるとともに、急傾斜溝
の、タイヤ周方向の配設ピッチを、緩傾斜溝のそれのほ
ぼ二倍とし、かつ、急傾斜溝の溝幅を緩傾斜溝のそれと
同等もしくはそれ以上とし、併せて、パターンセンター
のそれぞれ側部に位置する急傾斜溝を、タイヤ周方向に
相互のずらして配設したものである。
【0008】なおここにおいて、急傾斜溝の延在幅は、
それがパターンセンターに開口する場合には、急傾斜溝
の現実の延在幅を意味し、また、それがパターンセンタ
ーに開口しない場合には、急傾斜溝が形成されていない
パターンセンター域の幅をも含めた見掛けの延在幅を意
味する。ここで、パターンセンターは、車両への装着姿
勢のタイヤのトレッドセンターより車両の外側に偏せ
て、または、トレッドセンターに一致させて位置させる
ことができる。
【0009】また、この発明に係る他のタイヤは、とく
に、上記タイヤにおいて、パターンセンターのそれぞれ
の側部に位置する急傾斜溝をタイヤ周方向に相互にずら
して配設することに代えて、パターンセンターそれ自体
を、車両への装着姿勢のタイヤのトレッドセンターより
車両の外側に偏せて位置させたものである。
【0010】これらのタイヤにおいて好ましくは、タイ
ヤの偏平率を30〜65%の範囲とし、また好ましく
は、接地面内でのネガティブ率を35〜45%の範囲と
する。
【0011】そしてまた好ましくは、溝配置を、トレッ
ドセンターに対して非対称とする。さらには、急傾斜溝
の溝幅を、緩傾斜溝のそれより広くすることが好まし
く、また、パターンセンターのそれぞれの側部に延在す
る緩傾斜溝を、パターンセンター上で連続させることが
好ましい。
【0012】
【作用】この空気入りタイヤでは、トレッド踏面部から
周方向溝を廃することによって、トレッドの周方向に沿
ったバックリングを抑制することが可能となり、また、
急傾斜溝の、タイヤ周方向に対する角度を5〜30°と
することにより所要のブロック剛性を確保して、すぐれ
たウェット排水性能をもたらすことができる。すなわ
ち、タイヤの接地面内での水の流れを観察すると、タイ
ヤ周方向に対して30°までの角度範囲内で、水は、接
地面前方側および側方側へ排出されることから、排水溝
を、タイヤ周方向に対して30°以下の角度で延びる急
傾斜溝とすることにより、直線状周方向溝よりもむしろ
すぐれたウェット排水性能をもたらすことができる。こ
の一方で、急傾斜溝のその角度を5°未満とした場合に
は、とくにはパターンセンター部分で、所要のブロック
幅を確保することができず、また、場合によっては、急
傾斜溝にて挟まれるブロック隅部が鋭角になりすぎて十
分なブロック剛性を確保することができなくなる。
【0013】またここでは、緩傾斜溝の、タイヤ周方向
に対する角度を45〜80°の範囲とすることで、大き
なエンジントルクの、路面への、円滑にして効果的な伝
達を担保する。いいかえれば、それが45°未満では、
ブロックエッジによる、すぐれたエッジ効果、ひいて
は、高いトラクション性能をもたらすことができず、8
0°を越えると、ブロックのエッジがほぼ同時に路面に
接触することにより、振動および騒音が大きくなる不都
合がある。
【0014】さらにこのタイヤでは、緩急両傾斜溝の鋭
角側の交角を30°以上とすることによって高いブロッ
ク剛性を確保する。ここで好適には、その角度を60°
以下とすることで、溝内の流れの分岐を円滑ならしめて
流水のエネルギー損失を小さくし、排水効率の低下を防
止する。
【0015】またここで、緩傾斜溝を、トレッド踏面部
のトレッド端部分で、急傾斜溝に開口させることで、緩
傾斜溝に、タイヤ側方への排水機能を有効に発揮させる
ことができ、このことは、緩傾斜溝を、上述したところ
に加えて、直接的に、また間接的にトレッド端に開口さ
せた場合にとくに効果的である。
【0016】そしてさらには、急傾斜溝の延在幅を、ト
レッド接地幅の80%以上とすることによって、操縦安
定性能を低下させることなしに、ウェット排水性能を高
めることができる。すなわち、レーシングカーなどのサ
スペンションは、トレッド踏面がその全幅にわたってほ
ぼ均一に接地するよう設定されており、ショルダー域の
ブロック剛性をとくに高めることが不要であるので、そ
の踏面内のブロック形状、寸法、剛性等を、トレッド接
地幅の80%以上の幅にわたってほぼ均一としてなお、
十分な操縦安定性能をもたらすことができ、また、ウェ
ット排水性能は、急傾斜溝の形成域が広くなるほど向上
することになる。
【0017】ところで、トレッド接地幅の大部分にわた
って形成されるこのような急傾斜溝の、タイヤ周方向の
配設ピッチは、緩傾斜溝のそれのほぼ二倍とすることに
よって、高いブロック剛性を確保することができる。な
おここで、急傾斜溝は、排水性の観点から、広い溝幅を
有することが好ましい一方で、緩傾斜溝は、主には、エ
ッジ成分を確保して、トラクション性能を向上させるべ
く寄与することから、その緩傾斜溝の溝幅は、それほど
広い必要はなく、従って、緩傾斜溝幅は、急傾斜溝幅と
同等もしくはそれ以下とすることで足りる。
【0018】また、このようなタイヤにおいて、偏平率
を30〜65%とした場合には、一般に不利となる排水
性を顕著に改善することができる。
【0019】そして、パターンセンターのそれぞれの側
部に位置する急傾斜溝を、タイヤ周方向に相互にずらし
て配設した場合には、急傾斜溝を、ブロック剛性の低下
をもたらすことなしに、パターンセンターに十分に接近
させることができ、これにより、ウェット排水性能を一
層向上させることができる。
【0020】なお、それぞれの側部の急傾斜溝を、周方
向のずれなしに配設することにより、パターンセンター
部分で、それらの急傾斜溝をほぼV字状に延在させた場
合であっても、パターンセンターに、急傾斜溝のV字状
部分に連続して延びる短い周方向直線溝を設けること
で、高いブロック剛性と、すぐれたウェット排水性能と
を両立させることができる。
【0021】ここで、接地面内でのネガティブ率を35
〜45%とした場合には、すぐれたウェット排水性能を
確保してなお、ブロック剛性、ひいては、操縦安定性能
の低下を十分に防止することができ、また、タイヤのパ
ターンセンターを、装着姿勢のタイヤのトレッドセンタ
ーより車両の外側に偏せて位置させた場合には、車両の
旋回走行中のウェット排水性能にとくに大きく寄与する
車両内側側部分での、急傾斜溝の配設割合を有効に高め
ることができる。これに対し、パターンセンターをトレ
ッドセンターに一致させた場合には、左右均等な排水性
により直進時の排水性能を高めることができる。
【0022】さらに、溝配置を、トレッドセンターに対
して非対称とした場合には、サスペンションの設定によ
る接地性の違いに応じたブロック剛性の設定が可能とな
り、また、急傾斜溝の溝幅を、緩傾斜溝のそれより広く
した場合には、水深の深いウェット路状態において効果
的な排水が可能となる。
【0023】加えて、パターンセンターのそれぞれの側
部に延在する緩傾斜溝を、パターンセンター上で連続さ
せて、それらの両緩傾斜溝をほぼV字状に延在させた場
合には、強力なエッジの引っ掛かり効果によりトラクシ
ョン性能を高めることができる。
【0024】かくして、この発明によれば、すぐれた操
縦安定性をもたらしてなお、トラクション性能およびウ
ェット排水性能能を高い次元で両立させることができ
る。
【0025】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の実施例を示す前輪タイヤの
トレッドパターンであり、図2は、図1に示すタイヤと
同時に使用される後輪タイヤのトレッドパターン例であ
る。なお、タイヤの内部補強構造は、一般的なラジアル
タイヤのそれと同様であるので、ここでは図示を省略す
る。
【0026】この例では、車両への装着姿勢のタイヤの
正面視で、パターンセンターX0 −X0 を、トレッドセ
ンターより車両の外側に偏せて位置させ、このパターン
センターX0 −X0 を中心として、下方から上方に向け
てともに拡開する方向に連続して延びる緩急二種類の傾
斜溝1,2および3,4を設ける。
【0027】ここでは、パターンセンターX0 −X0
それぞれの側部でほぼ直線状に延在する緩傾斜溝1,2
を、そのパターンセンター上で相互に連続させることに
より、それらの緩傾斜溝1,2をほぼV字状に形成し、
そして、それらの緩傾斜溝のうち、パターンセンターX
0 −X0 より車両の外側に延在するものの全てをトレッ
ド端に開口させ、また、車両の内側に延在する緩傾斜溝
2を、トレッド踏面のトレッド端部分で、後述する急傾
斜溝に開口させるとともに、一本おきにトレッド端に開
口させ、そして、残りの緩傾斜溝2を、急傾斜溝への開
口位置にて終了させる。なおここで、図ではトレッド端
に開口する緩傾斜溝2をもまた、急傾斜溝に開口する位
置にて終了させることもできる。
【0028】またここでは、このようなそれぞれの緩傾
斜溝1,2の、タイヤ周方向に対する角度φ0 ,φ1
それぞれをともに45〜80°、好ましくは55〜70
°の範囲とする。
【0029】さらにこの例においては、パターンセンタ
ーX0 −X0 を隔てて位置して、ほぼ直線状に延在する
それぞれの急傾斜溝3,4を、タイヤ周方向に相互にず
らして配置するとともに、パターンセンター側では、そ
れらのそれぞれをパターンセンターX0 −X0 に到達さ
せて終了させる。一方、パターンセンターX0 −X0
り車両の外側に延在する急傾斜溝3のトレッド端側部分
は、それが、緩傾斜溝1に開口する位置にて終了させ、
また、車両の内側に延在する急傾斜溝4のトレッド端側
部分は、その急傾斜溝4と同方向に傾斜してトレッド端
に開口する折曲傾斜溝5に開口させて終了させる。
【0030】加えて、このような急傾斜溝3,4の、タ
イヤ周方向に対するそれぞれの角度θ0 ,θ1 を、ここ
では5〜30°、好ましくは10〜25°の範囲とし、
併せて、緩傾斜溝1,2と急傾斜溝3,4との鋭角側の
交角をいずれも30°以上、好ましくは30〜60°と
する。
【0031】またこのタイヤでは、かかる急傾斜溝3,
4の、トレッド幅方向における延在幅WHを、トレッド
接地幅TWの80%以上とするとともに、それらの急傾
斜溝3,4のタイヤ周方向の配設ピッチPaを、緩傾斜
溝1,2の同様のピッチPbのほぼ2倍とし、さらに、
急傾斜溝3,4の溝幅を、緩傾斜溝1,2の溝幅と同等
もしくははそれ以上、好ましくはそれ以上とする。
【0032】このように構成してなるタイヤは、とく
に、パターンセンターX0 −X0 がトレッドセンターか
らオフセツトされていることから、そこでの溝配置は、
トレッドセンターに対して非対称となる。ところで、こ
のタイヤにおいてより好ましくは、偏平率を30〜65
%の範囲とし、また、接地面内でのネガティブ率を35
〜45%の範囲とする。
【0033】以上に述べたところは、図1に示す前輪タ
イヤおよび、図2に示す後輪タイヤのいずれにおいても
同様であり、従って、これらタイヤによれば、緩急二種
類の傾斜溝1,2および3,4を特定の条件下で配設す
ることにより、操縦安定性能、トラクション性能および
ウェット排水性能について、前述した通りの作用効果を
もたらすことができる。
【0034】図3は、この発明の他の実施例を示す前輪
タイヤおよび後輪タイヤのトレッドパターンである。こ
の例は、とくに、急傾斜溝3,4の、タイヤ周方向の相
対ずれ量を少なくするとともに、それらの各急傾斜溝
3,4の、パターンセンター側の端縁を、パターンセン
ターX0 −X0 に開口させることなく、それの近傍部分
で緩傾斜溝1,2に開口させ、さらに、急傾斜溝3,4
の端縁が開口するそれらの緩傾斜溝1,2を、パターン
センター上に位置する短い周方向直線溝6によって、周
方向に隣接して位置する他の緩傾斜溝1,2に連通させ
たものであり、その他の構成は前述したところとはほぼ
同様である。
【0035】なおここでは、急傾斜溝3,4がパターン
センターX0 −X0 に開口しないことから、それらの急
傾斜溝3,4のパターンセンター側端縁間には、急傾斜
溝が形成されない、幅wの領域が存在することになる
も、ここでいう急傾斜溝延在幅WHには、かかる幅wを
も含むものとする。
【0036】また、ここに示す例において、急傾斜溝
3,4の、タイヤ周方向での相対ずれ量を零とすること
もでき、これによっても、周方向直線溝6の作用下で、
パターンセンター部分に存在するそれぞれのブロックの
剛性を、タイヤ周方向に十分均一なものとすることがで
きるとともに、それらの各ブロックに、十分高い剛性を
付与することができる。
【0037】以上のように構成してなるタイヤもまた、
それぞれの傾斜溝1,2,3,4についての各種条件を
満たすことから、前述した実施例と同様の作用効果をも
たらすことができる。
【0038】図4は、この発明のさらに他の実施例を示
すトレッドパターンであり、この例は、図1,2に示す
実施例において、パターンセンターをトレッドセンター
に一致させたものにほぼ相当する。従って、このタイヤ
によってもまた、操縦安定性能、トラクション性能およ
びウェット排水性能につき、前述した実施例とほぼ同様
の作用効果をもたらすことができる。
【0039】〔比較例〕以下に発明タイヤと従来タイヤ
との、操縦安定性能、トラクション性能およびウェット
排水性能に関する比較試験について説明する。
【0040】◎供試タイヤ 前輪タイヤは、サイズを215/55R13、トレッド
接地幅(TW)を216mmとし、後輪タイヤは、サイズ
を310/40R13、トレッド接地幅(TW)を31
0mmとした。
【0041】○発明タイヤ1 図1および2に示すそれぞれのトレッドパターンを有す
る前輪タイヤおよび後輪タイヤを用いた。各タイヤの寸
法諸元を表1および2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】○発明タイヤ2 図3(a),(b)に示すそれぞれのトレッドパターン
を有する前輪タイヤおよび後輪タイヤを用いた。各タイ
ヤの寸法諸元を表3および4に示す。
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】○発明タイヤ3 図4(a),(b)に示すそれぞれのトレッドパターン
を有する前輪タイヤおよび後輪タイヤを用いた。各タイ
ヤの寸法諸元を表5および6に示す。
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】○従来タイヤ 図5(a),(b)に示すそれぞれのトレッドパターン
を有する前輪タイヤおよび後輪タイヤを用いた。各タイ
ヤの寸法諸元を表7および8に示す。
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】◎試験方法 充填内圧を4.0 kgf/cm2 としたタイヤを実車に装着
して、1名乗車に相当する荷重条件の下で走行を行い、
操縦安定性能については、サーキット走行におけるドラ
イバーのフィーリングをもって評価し、また、トラクシ
ョン性能については、500mの直線区間の加速走行タ
イムを計測して評価した。
【0054】そして、ウェット排水性能については、水
深5mmのウェット路面を直進走行時における、ハイドロ
プレーニング現象の発生速度をフィーリング評価するこ
とに加え、水深5mm、半径80mのウェット路面を走行
時の限界横Gの測定と、ハイドロプレーニング現象の発
生速度のフィーリング評価とを行った。
【0055】◎試験結果 上記各試験の結果を、従来タイヤをコントロールとして
表9に指数をもって示す。なお、指数値は大きいほどす
ぐれた結果を示すものとする。
【0056】
【表9】
【0057】
【発明の効果】上記比較例からも明らかなように、この
発明によれば、トレッド踏面部に、一定の条件下で緩急
二種類の傾斜溝を配設することにより、スポーツカー、
レーシングカーなどの高出力車両に適用して、すぐれた
操縦安定性能およびトラクション性能をもたらすことが
でき、しかも、直進走行および旋回走行のいずれにおい
てもウェット排出性能を大きく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す前輪タイヤ用トレッド
パターンである。
【図2】図1に示すタイヤとともに用いられる後輪タイ
ヤ用トレッドパターンを例示する図である。
【図3】この発明の他の実施例を示すトレッドパターン
である。
【図4】この発明のさらに他の実施例を示すトレッドパ
ターンである。
【図5】従来例を示すトレッドパターンである。
【符号の説明】
1,2 緩傾斜溝 3,4 急傾斜溝 6 周方向直線溝 φ0 ,φ1 ,φ 角度 θ0 ,θ1 ,θ 角度 Pa,Pb 溝配設ピッチ WH 急傾斜溝延在幅 TW トレッド接地幅

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド踏面部に、タイヤの、車両への
    装着姿勢の正面視で、下方から上方に向けてともに拡開
    する方向に延びる緩急二種類の傾斜溝を設け、 緩傾斜溝を、タイヤ周方向に対して45〜80°の範囲
    の角度で実質的に直線状に形成するとともに、急傾斜溝
    を、タイヤ周方向に対して5〜30°の範囲の角度で実
    質的に直線状に形成し、これらの緩急両傾斜溝の交角を
    30°以上とし、 前記緩傾斜溝を、パターンセンター部分からトレッド端
    側へ延在させ、 前記急傾斜溝を、パターンセンター部分からトレッド端
    側へ、トレッド接地幅の80%以上の幅にわたって延在
    させるとともに、急傾斜溝の、タイヤ周方向の配設ピッ
    チを、緩傾斜溝のそれのほぼ二倍とし、また、急傾斜溝
    の溝幅を緩傾斜溝のそれと同等もしくはそれ以上とし、
    パターンセンターのそれぞれの側部に位置する急傾斜溝
    をタイヤ周方向に相互にずらして配置しなる空気入りタ
    イヤ。
  2. 【請求項2】 トレッド踏面部に、タイヤの、車両への
    装着姿勢の正面視で、下方から上方に向けてともに拡開
    する方向に延びる緩急二種類の傾斜溝を設け、 緩傾斜溝を、タイヤ周方向に対して45〜80°の範囲
    の角度で実質的に直線状に形成するとともに、急傾斜溝
    を、タイヤ周方向に対して5〜30°の範囲の角度で実
    質的に直線状に形成し、これらの緩急両傾斜溝の交角を
    30°以上とし、 前記緩傾斜溝を、パターンセンター部分からトレッド端
    側へ延在させ、 前記急傾斜溝を、パターンセンター部分からトレッド端
    側へ、トレッド接地幅の80%以上の幅にわたって延在
    させるとともに、急傾斜溝の、タイヤ周方向の配設ピッ
    チを、緩傾斜溝のそれのほぼ二倍とし、また、急傾斜溝
    の溝幅を緩傾斜溝のそれと同等もしくはそれ以上とし、
    パターンセンターを、車両への装着姿勢のタイヤのトレ
    ッドセンターより車両の外側に偏せて位置させてなる空
    気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 パターンセンターを、車両への装着姿勢
    のタイヤのトレッドセンターより車両の外側に偏せて位
    置させてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 偏平率を30〜65%の範囲としてなる
    請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 接地面内でのネガティブ率を35〜45
    %の範囲としてなる請求項1〜4のいずれかに記載の空
    気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 パターンセンターをトレッドセンターに
    一致させてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 溝配置を、トレッドセンターに対して非
    対称としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の空気入
    りタイヤ。
  8. 【請求項8】 急傾斜溝の溝幅を、緩傾斜溝のそれより
    広くしてなる請求項1〜7のいずれかに記載の空気入り
    タイヤ。
  9. 【請求項9】 パターンセンターのそれぞれの側部に延
    在する緩傾斜溝を、パターンセンター上で連続させてな
    る請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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