JPH0610887B2 - 磁気光学的情報再生方法 - Google Patents

磁気光学的情報再生方法

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JPH0610887B2
JPH0610887B2 JP3905285A JP3905285A JPH0610887B2 JP H0610887 B2 JPH0610887 B2 JP H0610887B2 JP 3905285 A JP3905285 A JP 3905285A JP 3905285 A JP3905285 A JP 3905285A JP H0610887 B2 JPH0610887 B2 JP H0610887B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は磁気光学効果を利用して高密度磁気記録情報を
再生する磁気光学的情報再生方法に関するものである。
〔従来技術〕
近年、情報の高密度記録の分野において磁気光学効果を
用いた書き換え可能な光磁気方式が有望視されている。
従来、上述の如き光磁気記録の再生には、第6図に示す
ような読み取り光学系が使用されていた。ここで、半導
体レーザ等の光源1から出た光は、コリメータレンズ2
によつて平行光束3となり、偏光子4を経てある方位に
直線偏光した光になり、ビームスプリツタ5、対物レン
ズ6を経て光磁気デイスク7上にスポツト状に入射す
る。そして、この入射光は、光磁気デイスクの垂直磁化
の上向き、または下向きの方向の違いに対応し、光束の
偏光面が磁気光学力−効果により互いに反対方向の回転
θkを受けて反射する。例えば、入射光束をP偏光と
し、その偏光面が上向き磁化に対し+θk、下向き磁化
に対し−θkの変化を受けS偏光成分をもつようになる
とすると、反射光は第7図のA,Bの如くなる。
前記反射光は再び対物レンズ6、ビームスプリツタを経
て平行光束8の方向に曲げられ、第7図のCの如くその
透過軸の方位が、入射光束の偏光方向に垂直な方向に対
し所定の角度ψをなすように配置された検光子9を通
り、光検出器10にいたる。この時検光子を通過する光
の強度は、第7図のCへの斜影成分に対応し、磁化の上
向きまたは下向きの違いによつて強度の強弱として検出
される。
ところがこの磁気光学力−効果による力−回転角θ
kは、0.1度オーダの微小な角度であるうえ、光検出
器にいたる絶対光量が少ないため、レーザ,光磁気デイ
スク光検出器等の雑音成分が信号に大きく影響し、SN
比の劣化が問題となつていた。
一方、上述した欠点を除去し、磁気光学的再生において
問題となる微小信号読み取りのSN比劣化に対して、従
来の再生方法に比べて大きなSN比が得られるものとし
て、所謂光混合法を利用した磁気光学的情報再生方法が
提案されている(特許出願公開昭59−13564
6)。第8図はこのような光混合法を利用した磁気光学
的情報再生方法の説明図である。
所定の方向に直線偏光した光束11は、ビームスプリツ
タ12、対物レンズ13、を経て光磁気デイスク14上
にスポツト状に入射する。そして、前述のように光磁気
デイスクの上向き、または下向きの磁化に応じて変調を
うけた反射光束は、対物レンズ13を経てビームスプリ
ツタ12により曲げられ光束15となりビームスプリツ
タ17により適当な方法で光源より分割された参照光束
16と光混合され検光子18を経て高検出器19で検出
される。このとき、光束15と光束16の周波数が同じ
ものをホモダイン法といい、周波数が異なるものをヘテ
ロダイン法という。両方とも、光検出器のシヨツトノイ
ズリミツト検出が可能で、SN比が向上出来るものであ
る。
しかしながら、このような光磁気デイスクの再生装置に
おいては通常デイスクの反り等によつて検出系に対して
デイスク面が上下してしまう。従つて、前述のような光
混合法を用いた従来の方法では、ビームスプリツタ12
と光磁気デイスク14との距離が変化することにより光
束15と16の光路長が変化し、そのため光磁気デイス
クの信号が読み取れない場合が生じた。
〔発明の概要〕
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を除去し、信
号読み取りのS/N比を向上させ、しかも記録媒体と検
出系との距離の変動による影響を除去した磁気光学的情
報再生方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、所定の方向に偏光した光束を磁気
的に情報が記録された記録媒体に照射し、前記情報に応
じて偏光方向の変化した光束を前記所定方向の偏光成分
から成る第1の光束と所定方向と垂直な方向の偏光成分
から成る第2の光束とに分割した後、これら第1の光束
及び第2の光束を干渉させて前記情報を検出することに
よつて達成される。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は、本発明の方法を用いた検出系の構成例を示す
概略図である。ここで、61は半導体レーザ等の光源、
62はコリメータレンズ、63はP偏光のみ透過する偏
光子、20はP偏光の直線偏光光束である。また、21
は光束を所定の割合で分割するビームスプリツタ、22
はS偏光が反射,P偏光が透過する(例えばS偏光の反
射率99%,P偏光の透過率98%)偏光ビームスプリ
ツタ、23は対物レンズ、24は光磁気デイスク、25
は偏光ビームスプリツタにより分割された反射光束のS
偏光成分の光束、また26は偏光ビームスプリツタ22
により分割された反射光束のP偏光がさらにビームスプ
リツタ21により反射された光束、27は反射ミラー、
28は偏光方位をP偏光方向からS偏光方向に変える1/
2波長板、29は1/2波長板28を通つた光束の位相を調
整する位相板、30は光束25と26を干渉させるための
ビームスプリツタ、31および32は集光レンズ、33
および34は光検出器である。
光源61から出射した光は、コリメータレンズ62によ
つて平行光となり、偏光子63を通過してP偏光に直線
偏光した光束20となる。この光束20は、ビームスプ
リツタ21、偏光ビームスプリツタ22、対物レンズ2
3を経て光磁気デイスク24上にスポツト状に集光さ
れ、反射される。この際、前述の如く磁性膜の垂直磁化
の方位によつて+θkまたは−θkだけ反射光の偏光方位
が回転することになり、それによりS偏光成分が生じ
る。反射光のS偏光成分は対物レンズ23を経て偏光ビ
ームスプリツタ22により反射され、さらにミラー27
によつて曲げられほとんど光量の損失なく光束25とな
る。一方反射光のP偏光成分は対物レンズ23、偏光ビ
ームスプリツタ22を透過して、ビームスプリツタ21
により反射され、光束26となる。光束26は、1/2波
長板28により、偏光方位をP偏光方向からS偏光方向
に変えたのち、位相板29により、位相が調整される。
位相板29は、光束25と干渉させる際干渉効果が最大
になるように設定されている。光束25,26はビーム
スプリツタ30により干渉される。干渉光は2方向に進
み、それぞれ集光レンズ31,32によつて光検出器3
3,34上に集光され、検出される。
次に、光束25と26の干渉により、光磁気デイスクの
情報を読み取る原理を第2図で説明する。第2図(A)を
光磁気デイスク24上の垂直磁化のモデルとすると、
(B)は光束25の強度、(C)は光束25の位相である。
また(D)は光束26の強度、(E)は光束25の位相であ
る。ここで横軸は(A)の光磁気デイスク上の位置に対応
する。また、0<I≪1,I≫1である。図から明
らかなように、垂直磁化の上向き下向きの違いにより、
光束25と26の位相は、同相か逆相(または逆相か同
相)になる。本発明は、ここに着目して干渉により信号
を読み取るものである。
光束25,26は式であらわすとそれぞれ(1)式と(2)式
になる。
ただし、δ′は垂直磁化が上向き(又は下向き)のとき
δ、垂直磁化が下向き(又は上向き)のときδ−πであ
り、ωは光の周波数、tは時間変数である。
故に、干渉光の強度は(3)式で表わされる。
(3)式において、第1項第2項は直流成分である。また
第3項は交流成分で、これが磁気デイスクの信号に対応
する。つまり第3項は、垂直磁化上向き(又は下向き)
のときδ−δ′=0より となり、垂直磁化下向き(又は上向き)のときδ−δ′
=πより となる。
このように、干渉光の信号成分は、雑音の影響がほとん
どなく、全体の絶対光量を多くすることにより、S/N
比の向上した信号として検出できる。また、第1図の構
成で、光検出器33,34により検出された信号を、更に
不図示の差動増幅器により差動検出すれば、よりS/N
比が向上する。
本発明の方法によれば、参照光としてデイスクからの反
射光の一部を用いるため、記録媒体と検出系との距離が
変化しても、干渉させる2光束の光路長は同じように変
化して光路差を生じず、安定した信号検出が可能であ
る。
第3図は、本発明の方法を用いた検出系の他の構成例を
示す部分概略図である。本例は、第1図の例の偏光子6
3から偏光ビームスプリツタ22までの間及び、ビーム
スプリツタ30に至る光路中の構成を変更したもので、
その他の構成は第1図と同様なので図示していない。
図中、35はP変更に直線変更した入射光束、36はS
偏光を反射し、P偏光を透過する(例えば、S偏光反射
率99%、P偏光反射率98%)偏光ビームスプリツ
タ、37はフアラデイー効果を有する素子を用いたフア
ラデイーローテータ、38は1/2波長板、39は光磁気
デイスクからの反射光束である。第3図の各光学素子で
の偏光状態を第4図で示し、その特徴を説明する。
入射光束35は第4図(A)のようにP偏光の直線偏光で
ある。光束35は、偏光ビームスプリツタ36をほとん
ど透過し、フアラデイーローテータ37により偏光方位
を(B)のように4545゜回転される。そして1/2波長板
38によつて、(C)のように再びP偏光の直線偏光にも
どされ、第1図の例と同様に光磁気デイスクに入射す
る。一方、光磁気デイスクによる反射光束のP偏光成分
は、1/2波長板38を第3図の下から上へ通過しその偏
光方位は(E)のようになる。さらにフアラデイーローテ
ータ37を通り、(F)のようにS偏光の直線偏光に変え
られ、偏光ビームスフリツタ36によりほとんど反射さ
れ光束39となる。
このように、第3図の構成とすることによつて、つまり
第1図の検出系で1/2波長板28を取り除き、ビームス
プリツタ21と偏光ビームスプリツタ36とを置換し、
偏光ビームスプリツタ36とビームスプリツタ22の間
にフアラデーローテータ37と1/2波長板を配置するこ
とにより、光源からの光をほとんど損失なく利用出来る
と同時に、光アイソレータの機能を果して光源への戻り
光を防ぎ、更にS/N比の高い検出が可能となる。
第5図は、本発明の方法を用いた検出系の更に他の構成
例を示す概略図である。図中、40は半導体レーザ、4
1はコリメータレンズ、42は偏光子、43はビームスプ
リツタ面、44は偏光ビームスプリツタ面、45は対物
レンズ、46は光磁気デイク、47は1/4波長板、48
はミラー面、49はビームスプリツタ面、50,51は
集光レンズ、52,53は光検出器である。また、5
4,55は光磁気デイスクによる反射光束を示す。
半導体レーザ40から出射した光はコリメータレンズ4
1により平行光束にされ、偏光子42によりP偏光の直線
偏光となり、ビーム整形を兼ねたビームスプリツタ面4
3を透過する。さらに、偏光ビームスプリツタ面44、
対物レンズ45を経て、光磁気デイスク46に入射す
る。前述のように光磁気デイスクの信号により変調され
た反射光のS偏光成分とP偏光成分は偏光ビームスプリ
ツタ44によつて分けられ、S偏光成分は光束54とな
り、P偏光成分はビームスプリツタ43によつて反射さ
れ、光束55となる。光束54,55は、P偏光方向及
びS偏光方向に対して45゜の角度をなす方位に結晶軸を
配置した1/4波長板47によつて、それぞれ円偏光とな
る。光束54はミラー面47を経てビームスプリツタ4
9上で光束55と干渉する。干渉光は2方向に進み、そ
れぞれ集光レンズ50,51で集光された後光検出器5
2,53で検出される。
本実施例においては、製作時に44の面と49の面を同
一面上にし、この面と43の面および48面とのそれぞ
れの距離を同一にし、偏光ビームスプリツタ44で分け
られた光束が再びビームスプリツタ49で干渉させられ
るまでの2光束の光路差を零にしている。このようにす
れば、光学系の振動による悪影響や、光源として用いる
レーザの周波数のゆらぎによる悪影響を除くことがで
き、安定した干渉効果が得られる。
本発明は以上の実施例に限らず、種々の応用が可能であ
る。例えば、前述の実施例は所謂ホモダイン法によるも
のであるが、光磁気デイスクに2つの異なる周波数のレ
ーザ光を入射し、光磁気デイスクからの反射光を2光束
に分けた後、それぞれの光路で互いに異なる周波数の光
のみを選別し、これらを、干渉させることにより、所謂
ヘテロダイン法による再生も行なうことが出来る。ま
た、実施例では記録媒体の反射光による信号読取りを示
したが、本発明はフアラデー効果を利用した記録媒体の
透過光による光信号読取りにも適用が可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は情報に応じて偏光方向が
変化した光を、2方向の偏光成分の光に分割し、これら
の光を干渉させて検出することにより、情報読み取りの
高いS/N比を保ちつつ、記録媒体と検出系との距離の
変化による悪影響を除去する効果が得られるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を用いた検出系の構成例を示す概略図、
第2図は本発明の再生原理を説明する図、第3図は本発
明を用いた検出系の他の構成例を示す部分外略図、第4
図は第3図の各光学素子における偏光状態を示す図、第
5図は本発明を用いた検出系の更に他の構成例を示す概
略図、第6図は従来の検出系の構成を示す概略図、第7
図は従来の方法による再生原理を説明する図、第8図は
従来の他の検出系の構成を示す概略図である。 21,30……ビームスプリッタ、22……偏光ビーム
スプリツタ、23……対物レンズ、24……光磁気デイ
スク、27……ミラー、28……1/2波長板、29……
位相板、31,32……集光レンズ、33,34……光
検出器、61……光源、62……コリメータレンズ、6
3……偏光子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の方向に偏光した光束を磁気的に情報
    が記録された記録媒体に照射し、前記情報に応じて偏光
    方向の変化した光束を前記所定方向の偏光成分から成る
    第1の光束と所定方向と垂直な方向の偏光成分から成る
    第2の光束とに分割した後、これら第1の光束及び第2
    の光束を干渉させて前記情報を検出する磁気光学的情報
    再生方法。
JP3905285A 1985-02-28 1985-02-28 磁気光学的情報再生方法 Expired - Lifetime JPH0610887B2 (ja)

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