JPH0610736Y2 - 圃場作業機における作業部姿勢制御装置 - Google Patents

圃場作業機における作業部姿勢制御装置

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JPH0610736Y2
JPH0610736Y2 JP1987192914U JP19291487U JPH0610736Y2 JP H0610736 Y2 JPH0610736 Y2 JP H0610736Y2 JP 1987192914 U JP1987192914 U JP 1987192914U JP 19291487 U JP19291487 U JP 19291487U JP H0610736 Y2 JPH0610736 Y2 JP H0610736Y2
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豊春 遠藤
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、農用トラクタ等の圃場作業機における作業部
姿勢制御装置に関するものである。
[従来技術及び考案が解決しようとする問題点] 一般に、この種圃場作業機においては、昇降リンク機構
を介して作業部が取付けられるが、例えばロータリ耕耘
作業部を取付けた農用トラクタでは、耕深自動制御、傾
斜自動制御等の作業部姿勢制御を行うものが実用化され
ている。しかるに従来、耕深自動制御を行うのに必要な
耕深検知は、作業部に設けたリアカバーが耕耘により生
じる土盛り部分を通過する際の揺動角度検知に基づいて
行つているが、この土盛り量は土質によつて大きく異な
ることがあつて常に一定であるとは限らず、そこで作業
者は、耕深自動制御状態であつたとしても、作業跡をい
ちいち所望の耕耘深さになつているか否かを確認する必
要があり、また圃場が軟弱であるような場合には、リア
カバーによる土押し現象で土盛りを押圧して筋がついて
しまう等、精度の高い作業ができない許りでなく作業性
に劣るという欠点がある。また、従来の傾斜自動制御
は、走行機体もしくは作業部に設けた傾斜検知センサの
検知に基づいて作業部の傾斜を一定に制御するものであ
つたため、例えば傾斜地を等高線方向に走行しながら耕
耘作業を行うような場合に、傾斜設定値をセツトした行
程では耕耘作業部が圃場面の傾斜に沿うものの、機体旋
回後の次行程では圃場面に対して耕耘作業部が逆傾斜状
に姿勢制御されてしまうことになり、このため機体旋回
毎に傾斜設定値を再セツトする必要があつて操作性に劣
り、しかも圃場面の傾斜が一定でない場合には対地傾斜
にバラツキが生じて作業精度が著しく低下する欠点があ
つた。
[問題を解決する手段] 本考案は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一掃
することができる圃場作業機における作業部姿勢制御装
置を提供することを目的として創案されたものであつ
て、走行機体に昇降リンク機構を介して作業部を取付け
なる圃場作業機において、前記昇降リンク機構の左右位
置に、圃場面からの距離を検知する非接触型の対地検知
センサをそれぞれ設ける一方、走行機体には、対地検知
センサの検知値に基づいて作業部の対地作業高さを一定
に制御する対地作業高さ制御手段と、左右対地検知セン
サの検知値比較に基づいて作業部の対地傾斜を一定に制
御する対地傾斜制御手段とを備える姿勢制御部を設けた
ことを特徴とするものである。
そして本考案は、この構成によつて、作業部姿勢制御の
精度を著しく向上させることができるようにしたもので
ある。
[実施例] 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図
面において、1は農用トラクタの走行機体であつて、該
走行機体1の後部には昇降リンク機構2を介してロータ
リ耕耘式の作業部3が取付けられている。前記昇降リン
ク機構2を構成する左右ロアリンク2aには、リフトア
ーム4がリフトロツド5を介して連結されているが、さ
らにこれらロアリンク2aには、音波(超音波)や電
波、あるいは電磁波等の中空伝播する波を圃場面に対し
て発受信して圃場面との距離を検知する非接触型の対地
検知センサ6、7が設けられている。また左右リフトロ
ツド5のうち右側のものは伸縮作動するリフトロツドシ
リンダ5aを用いて構成されている。
一方、8はマイクロコンピユータを用いて構成される制
御部であつて、該制御部8には、前記検知センサ6、7
からの検知信号の他に、リフトアーム4の揺動角度の検
知をするアーム角検知センサ9、前記リフトシリンダ5
aの長さ検知をするシリンダ長検知センサ10、作業部
3に設けたリアカバー3aの揺動角度検知をするカバー
角度検知センサ11、エンジンの回転数検知をする回転
数検知センサ12、機体の水平状態に対する左右傾斜角
度を検知する左右傾斜検知センサ13、作業部高さのセ
ツトをするポジシヨンレバー14のセツト位置検知をす
るレバー位置検知センサ15等のセンサ類、耕深自動切
換えスイツチ16、傾斜自動切換えスイツチ17、耕深
感度切換えスイツチ18、傾斜感度切換えスイツチ1
9、圃場面に対して平行となるよう制御する平行自動切
換えスイツチ22等のスイツチ類、耕深設定器20、傾
斜設定器21等の設定器類からの信号が入力し、これら
入力した信号に基づいてリフトアーム4の昇降制御用ソ
レノイドバルブ22a、22b、並びにリフトシリンダ
ー5aの伸縮制御用ソレノイドバルブ23等の必要なア
クチユエータに対して制御指令を出力するようになつて
いる。
次に作業部3の耕深自動制御と傾斜自動制御における姿
勢制御手順についてフローチヤート図に基づいて説明す
る。まずエンジン始動してシステムスタートをし、必要
なデータ読込みが成されて初期化され、そして例えば耕
深自動切換えスイツチ16が自動位置にセツトされてい
るか否か、あるいは傾斜自動切換えスイツチ17が自動
位置にセツトされているか否かの判断が成され、自動位
置にセツトされていると判断された場合に、それぞれ対
応する自動制御が成されることになる。
そしてまず耕深自動制御について説明する。これは前述
したように耕深自動切換えスイツチ16がONに切換え
られている場合に成されるものであるが、対地検知セン
サ6、7からの検知値と耕深設定器20によつてセツト
される耕深設定値とを比較判断し、耕深検知値が耕深設
定値よりも大きい(耕深検知値>耕深設定値)、つまり
作業部3が設定される耕耘深さよりも高位置にあると判
断される場合はアーム下降用ソレノイドバルブ22bに
対してON指令を出力してリフトアーム4を下降させ、
逆に小さい(耕深検知値<耕深設定値)と判断される場
合はアーム上昇用ソレノイドバルブ22bに対してON
指令を出力してリフトアーム4を上昇させ、これによつ
て作業部3が設定される耕深深さと等しく(勿論、ある
不感帯域の範囲で等しいものである。)成るよう制御さ
れるものである。尚、対地検知スイツチ6、7の検知に
よる作業部3の耕耘深さ検知については、左右何れか一
方を耕深検知値と決定しておいても良く、また両者の平
均値を耕耘検知値として設定することもできるのであ
る。
従つてこの場合、従来のリアカバー3aの傾斜角度によ
つて耕深検知をしていたものの様に、土盛り量の違いに
より耕深検知値が異なり、このため設定される耕深制御
ができないような不具合が無く、また仮令リアカバー3
aの無い耕耘作業でも精度の高い耕深自動制御ができ、
そしてこの場合にはリアカバー3aによつて土盛り部が
押圧されて節がついたりして精度低下と成る不具合が解
消されることになる。
次に傾斜自動制御について説明する。これは前述した傾
斜自動切換えスイツチ17をONに切換えた場合の制御
システムであるが、さらに実施例では平行自動切換えス
イツチ22が設けられている。そしてこのスイツチ22
をONとした場合には、左右対地検知センサ6、7の各
検知値の比較判断が成され、そして左側対地検知センサ
6の検知値の方が右側のものよりも大きい(左側検知値
>右側検知値)と判断される場合、つまり圃場面に対し
て作業部3は左側が高位にあると判断される場合にはリ
フトシリンダ5aを縮小して作業部3の右側が左側に対
して上がる(高くなる)よう制御し、逆に左側検知値の
方が小さい(左側検知値<右側検知値)と判断される場
合にはリフトシリンダ5aを伸長して作業部3の右側が
下がるように制御し、この様にして両検知値が等しく
(勿論、ある不感帯域の範囲で等しいことを意味す
る。)なるよう自動制御されるものであり、この様にし
て作業部3は、圃場面に対して常に平行姿勢に維持され
ることになる。
従つて例えば傾斜地を等高線に略沿うように耕耘作業す
る場合に、機体旋回後、次行程作業する場合、作業部3
は圃場面に対して自動的に水平状態に維持されることに
なる。しかもこの場合、機体旋回後、上限まで持ち上げ
ている作業部3を下降させる過程で、両対地検知センサ
6、7による平行検知制御を行わせることにより、作業
部3の対地姿勢は接地する以前の段階で平行にでき、従
つて圃場面に対して常に平行姿勢で接地することとなつ
て、精度の高い平行制御ができることになる。
この様に本考案においては、作業部3の耕深自動制御、
傾斜自動制御の姿勢制御を行うことになるが、その制御
に必要な作業部姿勢の検知を、昇降リンク機構2の左右
ロアリンク2aにそれぞれ設けた非接触型の対地検知セ
ンサ6、7とし、耕耘される僅か以前の未耕耘土での検
知を行うようにしたので、耕深検知をリアカバーの揺動
角検知で行う従来のように土盛り量変化によつて所定の
耕深に制御ができなかつたり、あるいはリアカバーによ
る土盛りの押圧で筋ができてしまうような不具合を解消
できて、精度の高い耕深自動制御を確実に行うことがで
きるものである。
因に本実施例においてはカバー角検知センサ11を別途
設けており、必要によりこのセンサ11による検知に基
づいて耕深制御を行うことができるようにしてあつて、
例えばユーザーの希望によつて変更できるようにしてあ
る。
一方、傾斜自動制御では、前記左右の対地検知センサ
5、6の検知値比較に基づいて作業部3の対地傾斜姿勢
を平行に制御するため、例えば傾斜地を等高線方向に走
行しながら耕耘作業を行うような場合であつても、作業
部3を傾斜する圃場面に対して常に平行姿勢に維持でき
ることになる。従つて、走行機体1や作業部3の傾斜検
知に基づいて作業部3を傾斜制御する従来の様に、機体
旋回毎に傾斜設定値を再セツトするような面倒がなくて
操作性を著しく向上させることができる許りか、仮令傾
斜が一定でない傾斜地であつても、左右対地検知センサ
5、6による対地傾斜検知に基づいて精度の高い傾斜自
動制御を行うことができる。
因に本実施例においては、走行機体1に左右傾斜検知セ
ンサ13を別途設けており、必要によりこのセンサ13
による検知に基づいて傾斜制御を行うことができるよう
にしてあつて、例えばユーザーの希望によつて変更でき
るようにしてある。
尚、本考案において、対地検知センサは必ずしもロアリ
ンクに設けるものに限らず、例えばリフトロツドに設け
ても良いものである。
[作用効果] 以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであ
るから、作業部姿勢の制御をするに、その姿勢検知は、
作業部を取付けるために必要な昇降リンク機構の左右位
置にそれぞれ設けた非接触型の対地検知センサを用い、
耕耘等の作業がされる僅か前の未作業圃場での検知がで
きることに成り、従つて、リアカバーの揺動角検知をす
る従来のものの如く、土盛り量の違いによる影響を受け
たり、リアカバーの押圧によつて耕耘土上に筋ができた
りする不具合を解消できて、精度の対地作業高さ制御を
能率良く行うことができるものである。
さらには、左右対地検知センサの検知値比較に基づいて
対地傾斜制御を行うことが可能であるため、例えば傾斜
地を等高線方向に走行しながら耕耘作業を行うような場
合であつても、作業部を傾斜する圃場面に対して常に一
定の傾斜姿勢に維持できることになる。従つて、走行機
体や作業部の傾斜検知に基づいて作業部を傾斜制御する
従来の様に、機体旋回毎に傾斜設定値を再セツトするよ
うな面倒がなくて操作性を著しく向上させることができ
る許りか、仮令傾斜が一定でない傾斜地であつても、左
右対地検知センサによる対地傾斜検知に基づいて精度の
高い傾斜制御を行うことができる。
しかも、左右の対地検知センサを対地作業高さ制御およ
び対地傾斜制御の検知装置に兼用したことに基づき、部
品点数の削減や構造の簡略化に寄与できる許りでなく、
センサ入力を減らして制御を簡略化できる利点もある。
また、対地検知センサを昇降リンク機構に設けているた
め、作業部に対地検知センサを設けた場合の様に、対地
検知センサを走行機体側の姿勢制御部に接続するための
配線を作業部着脱時にいちいち切り離したり接続したり
する面倒を解消することができる許りか、適宜選択的に
取付けられる各作業部にそれぞれ対地検知センサを設け
たり、作業部を交換する度に対地検知センサを付け換え
たりする無駄や面倒も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案に係る圃場作業機における作業部姿勢制
御装置の実施例を示したものであつて、第1図は農用ト
ラクタの斜視図、第2図は概略側面図、第3図は作業部
の要部側面図、第4図は同上要部平面図、第5図は制御
機構のブロック回路図、第6図は制御システムのメイン
ルーチンのフローチヤート図、第7図は耕深自動制御の
フローチャート図、第8図は傾斜自動制御のフローチャ
ート図である。 図中、1は走行機体、2は昇降リンク機構、2aはロア
リンク、3は作業部、6、7は対地検知センサ、8は制
御部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行機体に昇降リンク機構を介して作業部
    を取付けてなる圃場作業機において、前記昇降リンク機
    構の左右位置に、圃場面からの距離を検知する非接触型
    の対地検知センサをそれぞれ設ける一方、走行機体に
    は、対地検知センサの検知値に基づいて作業部の対地作
    業高さを一定に制御する対地作業高さ制御手段と、左右
    対地検知センサの検知値比較に基づいて作業部の対地傾
    斜を一定に制御する対地傾斜制御手段とを備える姿勢制
    御部を設けたことを特徴とする圃場作業機における作業
    部姿勢制御装置。
JP1987192914U 1987-12-19 1987-12-19 圃場作業機における作業部姿勢制御装置 Expired - Lifetime JPH0610736Y2 (ja)

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JPH0198507U JPH0198507U (ja) 1989-06-30
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2836896B2 (ja) * 1990-03-20 1998-12-14 ヤンマーディーゼル株式会社 トラクタの自動制御機構
JP5138614B2 (ja) * 2009-01-16 2013-02-06 三菱農機株式会社 トラクタの耕深自動制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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