JPH06101996B2 - 減塩水産練製品の製造法 - Google Patents

減塩水産練製品の製造法

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JPH06101996B2
JPH06101996B2 JP62004942A JP494287A JPH06101996B2 JP H06101996 B2 JPH06101996 B2 JP H06101996B2 JP 62004942 A JP62004942 A JP 62004942A JP 494287 A JP494287 A JP 494287A JP H06101996 B2 JPH06101996 B2 JP H06101996B2
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修 桐原
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、水産練製品特にかまぼこの製造において、
魚肉すり身の塩ずり工程で添加される食塩の代替として
乳ミネラルを用いることにより、良好な足を形成するよ
うにした減塩水産練製品の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
加工食品において、食塩の代替としては、通常、塩化カ
リウム(KCl)が、高血圧性疾患の予防のため、また高
血圧症、腎臓病患者のための食事療法に用いられる。し
かし、塩化カリウムには独特の渋味があり、その風味を
改良する方法として特公昭61−39022号公報に示される
アミノ酸又はアミノ酸混合物並びに有機酸の添加による
方法が報告されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この発明は、減塩水産練製品の製造において、食塩の代
替として、乳ミネラル濃縮物を用いることによつて良好
な製品を得、問題点を解決したものである。
食塩は調味料として食生活上最も重要なものであり、ま
た、加工食品としての食塩の効果は、調味料としてのほ
かに、保存性を高め、また組織改良の面からも用いられ
ている。一般に減塩食品としては食塩の使用量を少なく
おさえたものであり、ナトリウムの絶対量を低くしたも
のが挙げられるが、加工食品によつては保存性を低下さ
せる等の問題点が生じている。そこで減塩食品において
良好な食塩の代替物の開発が望まれていた。
水産練製品の製造において、冷凍すり身又は、生魚から
採肉して水晒、脱水した精製肉等に、食塩を3%添加し
て塩ずりすると、高次の構造を保つて配列されている魚
肉の筋原繊維たん白質が溶けだし、さらに、これらの塩
溶性たん白質を加熱すると、「足」と呼ばれる特有の歯
応えがあり弾力性のあるゲルを形成する。この足の強さ
如何が水産練製品の品質に大きな影響を与える重要な因
子となつている。したがつて、減塩水産練製品の製造に
おいては、ナトリウム含量を低くするとともに、足の強
さを維持できることが必要である。この足の強さに影響
を与える要素としては、魚の種類、鮮度、坐りの有無等
があるが、塩ずり工程における食塩もその中の一つであ
る。
食塩の代替としては、一般に塩化カリウムが用いられて
いるが、苦味、渋味を生じ、食品としての官能的価値を
低下させるという問題点があり、特に水産練製品におい
ては、代替により十分な足が形成されないという欠点が
あつた。
〔問題点を解決するための手段〕
発明者等は、上記の欠点を解決するために、種々研究を
重ねた結果、この発明を完成するに至つた。すなわち、
水産練製品の製造において乳又はチーズ製造時に得られ
るホエーから限外過及び晶析操作によつて得られた乳
ミネラル成分を多く含む濃縮物を食塩の代替として魚肉
すり身に添加して塩ずりすることを特徴とする減塩水産
練製品の製造方法である。
〔作用〕
以下、この発明について詳細に説明する。
我が国においては、一般に高血圧性疾患の罹病率が高
く、食塩(塩化ナトリウム)に由来するナトリウムの過
剰摂取が、高血圧症などの循環器系疾患をもたらす大き
な要因となつていると言われている。そこで減塩による
食生活の改善は、我が国がこれから迎える高齢化社会に
おける成人病対策の一つとして、注目を集めている。
食塩の代替物、すなわち減塩水産練製品を製造するにあ
たり、使用される乳ミネラル濃縮物の原料乳は、牛乳を
はじめ、山羊乳、馬乳等も含まれる。またホエーは、こ
れらの乳を用い、乳酸菌スターターを加えて発酵、又は
レンネツトを添加してチーズを製造する際の副生成品と
して生ずるもので、通常は濃縮又は粉末化して製菓原料
あるいは飼料とされている。また乳に硫酸、クエン酸な
どの酸を添加してカゼインを製造する際に生ずる酸ホエ
ーを原料として用いられる。
乳又は、これらのホエーを限外過膜を通し、乳糖、ミ
ネラル、ビタミン等の含有物を得る。さらにミネラル成
分含量を高めるためには、加温、濃縮後冷却し、析出し
てくる乳糖を除く操作をくり返して行なう。その一例と
して、チーズホエーを用い、これを限外過し、その透
過液を濃縮後冷却し、析出してくる乳糖を除き、この操
作を2回繰り返した後、粉末化したものは、次の第1表
に示す通りである。
この発明においては、減塩水産練製品の製造において食
塩を上記乳ミネラル濃縮物で代替することによつて、塩
化カリウム単独使用のものよりも足の向上、風味の改良
がみられた。
乳ミネラル濃縮物の使用量は、乳ミネラル粉末中のミネ
ラル含量によつて異なるが、ミネラル含量が灰分換算
で、すり身重量の1〜3%になるようにするのが良い。
〔実施例〕
次に、この発明の実施例を示すが、この発明はこれによ
り限定されるものではない。
スケトウダラすり身を10℃で解凍し、その1.5kgをサイ
レントカツターを用い、細切し(0℃まで昇温する)、
これに水、乳ミネラル濃縮物を加え、10分間擂潰した
後、デンプン5%を添加し、更に3分間擂潰した。添加
した乳ミネラル濃縮物量は次に示す通りである。
全量が十分に混練された後、ポリ塩化ビニリデンチユー
ブに充填し、結さく後、90℃で40分加熱しその後水中で
10℃まで冷却し、翌日、更にしわ伸しのため、100℃10
秒間再加熱して製品とした。この製品について官能検査
及び3cmの長さの輪切りとした。足の強さはゲル破断強
度および凹みの大きさで表わされるので、それらを測定
した。結果は、次表のとおりである。
上表のように乳ミネラル濃縮物を使用した試作品(B)
は、従来の配合品(A)に比べ、足、風味とも良好であ
つた。
また、この製品について、炎光光度分析法により、ナト
リウム、カリウム含量を測定した結果は、次の通りであ
つた。
上表のとおり、乳ミネラル濃縮物を使用した試作品は従
来の配合品に比べ、ナトリウム含量が減少し、かつカリ
ウムとのバランスが非常によくとれたものとなつた。
〔発明の効果〕
この発明によれば、水産練製品の製造において、食塩の
代替として乳ミネラル濃縮物を用いることにより、製品
のナトリウム含量を減少させ、また体外へのナトリウム
排出を促す効果のあるカリウムを含有させるとともに、
製品の足を維持向上させるものであり、さらに風味の良
好な減塩水産練製品が提供される。よつてこの発明は有
用な発明である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水産練製品の製造において、乳又はチーズ
    製造時に得られるホエーから限外過及び晶析操作によ
    つて得られた乳ミネラル成分を多く含む濃縮物を得、こ
    れを食塩の代替として魚肉すり身に添加して塩ずりする
    ことを特徴とする減塩水産練製品の製造法。
JP62004942A 1987-01-14 1987-01-14 減塩水産練製品の製造法 Expired - Lifetime JPH06101996B2 (ja)

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FR2808444B1 (fr) * 2000-05-05 2004-03-26 Francois Ballestra Utilisation d'une fraction du lait d'equide pour la fabrication d'une composition possedant une activite d'inhibition de la production de l'interleukine-1 et composition ainsi obtenue

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