JPH06100114B2 - 車両用内燃エンジンの空燃比制御方法 - Google Patents

車両用内燃エンジンの空燃比制御方法

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JPH06100114B2
JPH06100114B2 JP60207291A JP20729185A JPH06100114B2 JP H06100114 B2 JPH06100114 B2 JP H06100114B2 JP 60207291 A JP60207291 A JP 60207291A JP 20729185 A JP20729185 A JP 20729185A JP H06100114 B2 JPH06100114 B2 JP H06100114B2
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
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    • F02D41/1486Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor with correction for particular operating conditions
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フィードバック制御領域からリーン化領域へ
の移行或はこれとは逆にリーン化領域からフィードバッ
ク制御領域への移行が円滑に行なわれるようにした車両
用内燃エンジンの空燃比制御方法に関する。
(従来の技術) 一般に、内燃エンジンに供給される混合気の空燃比が所
望の理論混合比に一致するように、排気ガス濃度を検出
する排気ガスセンサの出力信号に応じて設定される空燃
比補正値に基づき内燃エンジンへの燃料供給量をフィー
ドバック制御することが行なわれている。
一方、エンジンの作動パラメータ、例えば車速、エンジ
ン冷却水温、吸気管内絶対圧、エンジン回転数により混
合気のリーン化領域を設定し、エンジンがかかる領域に
あるとき、上記フィードバック制御を解除して、内燃エ
ンジンに供給される混合気をリーン化、即ちその内燃比
を理論混合比(例えば14.7)よりも高い値(例えば18.
0)に設定してエンジンの燃焼効率を向上させ、燃料消
費量を少なくすることも行なわれている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、混合気の空燃比が理論混合比(例えば14.7)
に維持されるフィードバック制御領域から理論混合比よ
りも高い混合比(例えば18.0)に設定されるリーン化領
域へ運転状態が移行する場合、従来は混合比を突然不連
続的に変化させていたため、エンジントルクの急変動を
来たし、これが運転性を阻害する原因となっていた。
又、逆に運転状態がリーン化領域からフィードバック制
御領域へ移行する場合も事情は同じであった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的を
する処は、エンジンの運転状態がフィードバック制御領
域からリーン化領域へ移行する場合及びこれとは逆にリ
ーン化領域からフィードバック制御領域へ移行する場合
のエンジントルクの変動を防止して運転性の向上を図る
とともに、特に後者の場合はフィードバック制御領域へ
の移行を応答性良く行なって排気特性の悪化を防ぐこと
ができる車両用内燃エンジンの空燃比制御方法を提供す
るにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成すべく本発明は、内燃エンジンの排気ガ
ス濃度を検出する排気ガスセンサの出力信号に応じて設
定される空燃比補正値に基づいて内燃エンジンに供給す
る燃料量をフィードバック制御する車両用内燃エンジン
の空燃比制御方法において、エンジンに加わる負荷を表
わす負荷パラメータの値に応じて軽負荷フィードバック
制御停止領域を設定するとともに、該軽負荷フィードバ
ック制御停止領域への移行時は供給空燃比を徐々に増大
させ、軽負荷フィードバック制御停止領域からフィード
バック制御領域への移行時は当該移行時直前に得られた
供給空燃比補正値に対して所定のリッチ化係数を乗算し
てこれを空燃比補正値の初期値として、該初期値により
設定される供給空燃比を徐々に減少させるようにした。
(作用) したがって、エンジンの運転領域がフィードバック制御
領域から軽負荷フィードバック制御停止領域へ移行した
場合、或はこれとは逆の場合に供給空燃比は徐々に増減
補正されるため、エンジンの出力の急変によるトルクシ
ョックの発生が抑えられ、運転性の向上が図られる。
又、特に後者の場合はフィードバック制御への移行時直
前の供給空燃比補正値に対して所定のリッチ化係数を乗
算して得られる空燃比補正係数値を初期値としたため、
フィードバック制御領域への移行が応答性良く行なわ
れ、運転性及び排気特性の悪化が防がれる。
(実施例) 以下に本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図は本発明の方法が適用される内燃エンジンの燃料
供給制御装置の全体構成を示すブロック図である。符号
1は例えば4気筒の内燃エンジンを示し、該エンジン1
には吸気管2が接続され、該吸気管2の途中にはスロッ
トル弁3が設けられている。該スロットル弁3にはその
弁開度θTHを検出し、電気的な信号を出力するスロット
ル弁開度センサ4が接続されており、該検出されたスロ
ットル弁開度信号は以下で説明するように空燃比等を算
出する演算処理等を実行する電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に送られる。
前記エンジン1とスロットル弁3との間には燃料噴射弁
6が設けられている。該燃料噴射弁6は前記エンジン1
の各気筒毎に設けられており、図示しない燃料ポンプに
接続され、前記ECU5から供給される駆動信号によって燃
料を噴射する開弁時間を制御している。
一方、前記スロットル弁3の下流の吸気管2には、管7
を介して該吸気管2内の絶対圧PBを検出する吸気管内絶
対圧センサ8が接続されてあり、その検出信号はECU5に
送られる。更に管7の下流の吸気管2には吸気温度TA
検出する吸気温度センサ9が取り付けられ、その検出信
号はECU5に送られる。
冷却水が充満されている前記エンジン1の気筒周壁に
は、例えばサーミスタからなり、冷却水の温度Twを検出
するエンジン冷却水温度センサ10が設けられ、その検出
信号は前記ECU5に送られる。エンジン回転数センサ(以
下「Neセンサ」という)11及び気筒判別(CYL)センサ1
2が前記エンジン1の図示していないカム軸又はクラン
ク軸周囲に取り付けられ、前者のNeセンサ11はクランク
軸の180゜回転毎に1パルスの信号を出力し、後者の気
筒判別センサ12は気筒を判別する信号をクランク軸の所
定角度位置で1パルス出力し、これらのパルス信号は前
記ECU5に送られる。
前記エンジン1の排気管13には三元触媒14が接続され、
該三元触媒14は排気ガス中のHC,CO,NOx成分の浄化作用
を行なう。この三元触媒14の上流側の排気管13には排気
ガス濃度センサであるO2センサ15が装着され、該O2セン
サ15は排気ガス中の酸素ガス濃度を検出し、その検出信
号を前記ECU5に供給している。
更に、前記ECU5には、他のエンジン運転パラメータセン
サ、例えば車速センサ16が接続され、該車速センサ16は
その検出信号を前記ECU5に供給している。該ECU5は上述
の各種信号を入力し、前記燃料噴射弁6の燃料噴射時間 を次式により演算する。
ここで、Tiは前記燃料噴射弁6の基準噴射時間であり、
前記Neセンサ11から検出されたエンジン回転数Neと吸気
管内絶対圧センサ8からの絶対圧信号PBとに応じて演算
される。Ko2は空燃比補正係数であり、フィードバック
制御時では前記O2センサ15の検出信号により示される酸
素ガス濃度に従って設定され、オープンループ制御時で
は後述の手順により設定されるものである。
KLsは混合気リーン化係数であり、その値はエンジンの
所定のリーン化運転領域で後述する方法により設定され
る。
K1及びK2は前述の各種センサ、即ち前記スロットル弁開
度センサ4、吸気管内絶対圧センサ8、吸気温度センサ
9、エンジン冷却水温度センサ10、Neセンサ11、気筒判
別センサ12、O2センサ15及び車速センサ16からのエンジ
ンパラメータ信号に応じて演算される補正係数又は補正
変数であって前記エンジン1の運転状態に応じ、始動特
性、排気ガス特性、燃費特性、エンジン加速特性等の諸
特性が最適なものとなるように所定の演算式に基づいて
演算される。
前記ECU5は前記式(1)により求めた燃料噴射時間 に基づく駆動制御信号を前記燃料噴射弁6に供給し、そ
の開弁時間を制御する。
第2図は第1図に示すECU5の内部構成を示すブロック図
である。第1図のNeセンサ11からのエンジン回転数信号
は、波形整形回路501で波形整形された後、上死点(TD
C)信号として中央処理装置(以下「CPU」という)503
に供給されると共に、Meカウンタ502にも供給される。
該Meカウンタ502は、TDC信号の前回のパルスと今回のパ
ルスのパルス発生時間間隔を計数するもので、その結果
の計数値Meはエンジン回転数Neの逆数に比例しており、
該Meカウンタ502はこの計数値Meをバス510を介して前記
CPU503に供給する。
第1図のスロットル弁開度センサ4、吸気管内絶対圧セ
ンサ8、吸気温度センサ9、エンジン冷却水温度センサ
10、O2センサ15等からの夫々の出力信号はレベル修正回
路504で所定の電圧レベルに修正された後、マルチプレ
クサ505により順次A/Dコンバータ506に供給される。該A
/Dコンバータ506は前述の各センサからの出力信号を逐
次デジタル信号に変換してこのデジタル信号を前記バス
510を介して前記CPU503に供給する。
該CPU503は、更に前記バス510を介してリードオンリメ
モリ(以下「ROM」という)507、ランダムアクセスメモ
リ(以下「RAM」という)508及び駆動回路509に接続し
ている。該ROM507は前記CPU503により実行される各種の
プログラム、基準噴射時間Ti、各種のデータ及びテーブ
ルを記憶している。前記RAM508は前記CPU503で実行され
る演算結果、前記Meカウンタ502及びA/Dコンバータ506
から読み込んだデータ等を一時記憶するときに用いられ
る。前記駆動回路509は前記式(1)により算出された
燃料噴射時間 を受け取り、これにより示される時間だけ前記燃料噴射
弁6を開弁させる駆動信号を該燃料噴射弁6に供給す
る。
第3図はエンジンのリーン化運転領域を示す図である。
これによれば混合気をリーン化すべきエンジンの運転領
域はエンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBとによって3
つの領域I,II,IIIに区画され、これらの領域においてリ
ーン化係数KLSが適用される。斯かる運転領域では、更
にリーン化を行なう条件が、エンジンが搭載される車両
の速度V、エンジン冷却水温TW及びエンジン吸入温度TA
の値により決定される。特に領域III(軽負荷フィード
バック制御停止領域)はNLS3L<Ne<NLS3H,PBLS3L<PB
<PBLS3Hの領域であり、該領域でのリーン化はV>VLS
(例えば45km/h),TW>TWLS(例えば70℃),TA>T
ALS(例えば20℃)の条件が満足されたときに行なわれ
る。この領域IIIは車両が高速クルージング状態にある
領域である。エンジンが、リーン化領域Iにあるときは
リーン化係数KLSを所定値XLS1(例えば0.90)に、リー
ン化領域IIにあるときはリーン化係数KLSを所定値XLS2
(例えば0.85)に設定して夫々の領域に応じた空燃比に
混合気がリーン化される。
尚、これらの領域I,IIでは空燃比補正係数KO2はリーン
化領域I,II,III外にある空燃比フィードバック領域(図
示せず)において得られた係数KO2の平均値KREFに設定
される。
一方、エンジンがリーン化領域III(軽負荷高速運転領
域)にあるときは、リーン化係数KLSを1.0に設定し、空
燃比補正係数KO2を次式(2)に基づいて算出する。
ここに、Ko2AvEはエンジンの運転状態が領域IIIへ移行
した後、所定時間内のフィードバック制御により設定さ
れる空燃比補正計数値Ko2の平均値であり、XLs3(例え
ば0.80)はリーン化係数である。そして、(2)式にて
計算されるKo2を後述の方法で特に とするが、この は運転状態が領域IIIにあるときに燃費及び排気特性が
最適な混合気空燃比(例えば18.0)に対応する係数であ
る。
ここで、混合気の空燃比に対するNOx濃度及び燃費(S.
F.C)との関係について第7図を参照しながら説明す
る。同図よりNOx濃度は空燃比が14.7(この値のとき第
1図に示す三元触媒14の変換効率が最大となる。)から
10%程度リーン側へ移ったときに最大に達するが、ここ
から更にリーン化すると減少する。そこで、NOxの発生
を最小限に抑えるとともに、燃費も低く抑え、且つ運転
性を損わない空燃比は18.0であることが図より明らかと
なる。したがって、空燃比補正係数値 を空燃比18.0に対応する値に選べば、軽負荷の高速クル
ージング時のNOxの発生を抑制しつつ、燃費の改善を図
ることができる。
尚、前記平均値Ko2AvEは次式にて算出される。
上式中、LREFは1から256までの値に適当に選択される
平均値変数、KO2PはO2センサ15の出力が、所定値に対し
てリッチ側からリーン側へ、又はリーン側からリッチ側
へ変化した時に空燃比補正係数KO2を一定値だけ一時に
増減させる比例項(P項)制御の、該増減動作直前又は
直後のKO2の値、KO2AVE-1は前回TDC信号までに得られた
KO2の平均値である。
尚、エンジンが上述のリーン化運転領域I,II,III外にあ
るフィードバック制御領域にあるときは、閉ループモー
ドにより、O2センサ15の出力に応じて変化する空燃比補
正係数KO2の値に応じて混合気が理論混合比になるよう
にフィードバック制御され、このときリーン化係数KLS
は1.0に設定される。
次に、本発明に係る空燃比制御方法を第4図のKo2の変
化を示すグラフと第5図のフローチャートに基づいて説
明する。
尚、第5図のプログラムは前記TDC信号に同期して実行
される。
まず、第5図に示すステップ1乃至7によって運転状態
が第3図に示す領域IIIにあるか否かを判定する。即
ち、車速Vは所定値VLs以上であるか(ステップ1)、
エンジン領域水温Twは所定値TwLs以上であるかが夫々判
断される(ステップ2)。前者により車速45km/h以下が
多い市街地走行時のリーン化によってNOxの低減を、後
者によりエンジン低温時(暖機完了前)のリーン化によ
るエンジンの運転性の低下の防止を夫々図る。エンジン
吸入空気温度TAは所定値TALs以上であるか判別し(ステ
ップ3)、低外気温時のリーン化による燃焼状態の悪
化、即ちエンジンの運転性の低下を防止する。次いで、
吸気管内絶対圧PBの範囲内にあるか(ステップ4,5)、エンジン回転数Ne
の範囲内にあるか(ステップ6,7)が判定され、以上の
条件が全て満たされれば、エンジンの運転状態は領域II
Iにあると判断され、処理はステップ8へ進む。又、以
上のステップ1乃至7の判別条件の1つでも欠く場合は
ステップ34へ進み、リーン化領域I,II及びフィードバッ
ク制御を含む他の領域での制御が行われる。
一方、運転状態が領域IIIにあると判定された場合に
は、次の処理がなされるが、これを第4図に基づいて説
明する。即ち、エンジンの運転状態が領域IIIに移行し
た後、所定の時間TDLs(例えば0.5秒)が経過するまで
はフィードバック制御のみを行い、該所定期間TDLs経過
後空燃比補正係数Ko2値が1.0を中心として反転する回転
が所定値NxLs(例えば10回)に達するまではフィードバ
ック制御を継続すると共にこの制御により得られた補正
係数値Ko2の平均値Ko2AvEが前記第(3)式に基づいて
算出される。次に、この平均値Ko2AvEを基に前記第
(2)式に基づいて空燃比補正係数 が計算され、この値 が基準値(目標値)とされる。
而して、領域IIIにおいては、O2センサ15の出力信号に
基づいて設定されるKo2値から空燃比を不連続的に上記
目標値 に切り換えるのではなく、第4図に示すようにno2回のT
DC信号パルス毎にKo2値からΔLS3を差し引き、徐々に に近づける。これによって急激なリーン化によるエンジ
ントルクの急変動が防止され、運転性の向上が図られ
る。
次にエンジンの運転状態が領域IIIからフィードバック
制御領域に移行する場合は、まず当該移行時直前に得ら
れる空燃比補正係数 に所定のリッチ化係数CR2を乗算して得られる空燃比補
正係数 を初期値として適用し、次いで直ちに第4図に示すよう
にno2回のTDC信号パルス毎にKo2値にΔkを加算して階
段状に徐々に所望の空燃比補正係数Ko2、即ち理論混合
比に対応する空燃比補正係数に近づけられる。この結
果、急激なフィードバック制御への移行に伴うエンジン
トルクの急変動が防止される。又、特に に所定のリッチ化係数CR2を乗算して得られるKo2値を初
期値としたため、フィードバック制御領域への移行が応
答性良く行なわれ、運転性及び排気特性の悪化が防がれ
る。
以上の制御フローを再び第5図及び第6図に示すフロー
チャートに基づいて説明する。
第5図に示すステップ1乃至7によって運転状態が領域
IIIにあると判定されれば、ステップ8にてFLUGLs3=0
であるか否かが判定される。ここで、FLUGLs3=0は通
常ルーチンを意味する。そして、結果が肯定(Yes)で
あれば、前記Ko2値の反転回数NxLsがクリアーされ(ス
テップ9)、ステップ10にて、前回がオープンループか
否か、即ち前回がリーン化領域であったか否かが判定さ
れる。この結果が否定(No)、即ち今回のループがフィ
ードバック領域からリーン化領域IIIへ移行した場合
は、ステップ13にて時間TDLS(例えば0.5秒)が経過し
たか否かが判定される。又、上記ステップ10での判定が
肯定(Yes)であれば、前記平均値KREFにリッチ化係数C
R1を乗じたものがKo2の初期値とされ(ステップ11)、
ステップ12にてリーン化係数KLs=1.0にセットされた
後、前記ステップ13へ進む。
ところで、上記ステップ13の判定の結果が否定(NO)の
ときはステップ15でカウント値を更にカウントダウンす
ると共に領域IIIに移行直後のフィードバック制御のみ
を引き続き行い(ステップ20)、その結果が肯定(Ye
s)、即ち運転状態がリーン化領域IIIへ入って所定時間
TDLsが経過すれば、ステップ14にてFLUGLs3が1にセッ
トされる。尚、このFLUGLs3=1は前記平均値Ko2AvE
計算中であることを意味する。その後、ステップ16にて
Ko2値の反転回転が所定の回転NxLsに達したか否かが判
定され(ステップ16)、その結果が否定(No)であれ
ば、Ko2値が反転したか否かが判定され(ステップ1
7)、反転すれば前掲の第(3)式に従って平均値Ko2Av
Eが計算され(ステップ18)、NxLsがカウントダウンさ
れて(ステップ19)フィードバック制御が続行される
(ステップ20)。尚、ステップ17での判定が否定(No)
のときは、即ちKo2値が反転しない場合はKo2AvEを計算
することなくフィードバック制御が続行される(ステッ
プ20)。
ところで、現時点においてFLUGLs3は1に設定されてい
るため、次回はステップ8での判定は否定(No)とな
り、ステップ32,16乃至20を経てKo2AvEが計算される。
そして、この計算が所定回数NxLsだけなされれば、即ち
Ko2値がNxLs回応だけ反転すれば(第4図参照)、フィ
ードバック制御は停止され(ステップ21)、Ko2値がホ
ールドされ(ステップ22)、基準値 が(2)式に従って計算される(ステップ23)。その
後、FLUGLs3は2にセットされ、Ko2値からΔLS3を引き
去り中であることが示される。次に、no2回(4サイク
ルエンジンであればno2=4)のTDC信号パルス毎にKO2
値からΔLS3を差し引くために、ステップ25にてno2=0
であるか否かが判定され、結果が否定(NO)であればカ
ウント値no2をカウントダウンして(ステップ27)、本
プログラムを終了し、結果が肯定(Yes)であれば、Ko2
値からΔLS3が引き去られ(ステップ26)、no2はリセッ
トされる(ステップ28)。そして、引き去った後のKo2
値が まで下がったか否かが判定され(ステップ29)、答が否
定(No)であれば、ステップ33,25,28の処理が の条件が満たされるまで繰り返される。Ko2値が まで下がれば、FLUGLs3は3にセットされ(ステップ3
0)、空燃比補正係数Ko2は目標値 にセットされ(ステップ31)、ここに領域IIIにおける
最終的なリーン化が行なわれ、低負荷高速クルージング
状態での車両の燃費及び排気特性は満足される。尚、ス
テップ31にてKo2値が にセットされた後は、FLUGLs3は3にセットされている
ため、ステップ33の判定は否定(No)となり、 が維持される(ステップ31)。
次に、エンジンが前記領域III以外の運転領域にある場
合のステップ34以降による制御について説明する。
先ず、ステップ34では、エンジンが前記リーン化領域I,
IIにあるか否かが判別され、肯定(Yes)のときはステ
ップ35に進む。
ステップ35では、現在設定されているFLAGLS3が2以上
か否か、即ち前回ループでの制御が前記領域IIIのオー
プンループ制御であったか否かが判別される。この判別
結果が肯定(Yes)のときはTDLSタイマのカウント値T
DLSを0にセットし(ステップ36)、肯定(No)のとき
は該ステップ36をスキップして、夫々ステップ37に進み
FLAGLS3を0に設定し、その後オープンループによる空
燃比のリーン化が行われる(ステップ38)。このステッ
プ38ではエンジンがリーン化領域I,IIの何れの運転領域
にあるかに応じてリーン化係数KLSを前記所定値XLS1,X
LS2の何れかに設定することによって混合気のリーン化
が行われる。
前記ステップ34の判別結果が否定(No)のときは、エン
ジンが前記リーン化領域I,II,III以外の領域(基本フィ
ードバック領域)にあると判断して、ステップ39にてFL
AGLS3を0に設定し、ステップ40にて前記TDLSタイマの
カウント値TDLSを前記所定時間tDLSにセットして、その
後フィードバック領域を含む他の領域の制御による空燃
比の制御(基本Loop)が行われる(ステップ41)。この
ステップ41では、空燃比が当該領域になるような制御が
実行される。
前記TDLSタイマのカウント値TDLSを前記ステップ36にて
0にセットし、一方ステップ40にて所定時間TDLS(0.5
秒)にセットするのは、エンジンがフィードバック運転
領域から直接、又は領域I,IIを横切って、領域IIIに以
降したときには前記ステップ13,15による、所定時間に
亘る平均値KO2AVE計算の禁止を行い、エンジンが領域II
Iから一時的に領域I,IIに移行し再び領域IIIに移行した
ときには前記ステップ17乃至19による平均値KO2AVEの計
算を直ちに行うためである。
以上のように、エンジンの運転状態が軽負荷高速クルー
ジング状態であるリーン化領域III(第3図参照)に入
った場合は、所定時間TDLSだけフィードバック制御のみ
を行った後、その後引き続いて行われるフィードバック
制御においてO2センサ15の出力信号を基に得られるKO2
の平均値KO2AVEを基に、これにリーン化係数XLS3を乗じ
て領域IIIでの係数KO2の目標KO2LLMを得るようにしたた
め、このリーン化領域IIIにおいては混合気の空燃比は
所望の値(例えば18.0)に精度よく設定され、軽負荷高
速クリージング状態への移行時の運転性及び該状態にお
ける排気特性が改善される。
ところで、領域IIIからフィードバック領域への移行に
当たっては、第6図のフローチャートに示す処理が実行
される。即ち、ステップ1にて前回がオープンループか
否かが判定され、その答が肯定(Yes)であれば、ステ
ップ2にて前回のKo2値が領域IIIでの値 に等しいか否かが判定される。そして、その答が肯定
(Yes)であれば、その 値に所定のリッチ化係数CR2を乗算したものがKo2値の初
期値とされ(ステップ3)、以後後述するステップ13乃
至ステップ18のフィードバック制御処理によってその初
期値Ko2にΔkが加算される(第4図参照)。尚、ステ
ップ2の答が否定(No)のとき、即ち前回の補正係数K
O2値が所定値ΔLS3の減算中か、又は所定値Δkの加算
中のときはステップ24が実行される。ステップ24で所定
値ΔLS3の減算中の場合は肯定(Yes)となり、ステップ
13が実行され、所定値Δkの加算中の場合は否定(No)
となり、前回ループの混合気リーン化係数KLSが1.0より
小さいか否かを決定するステップ25が実行される。ステ
ップ25の答が肯定(Yes)のときはエンジン運転状態は
リーン化領域I又はIIからフィードバック領域に移行し
てリーン化係数KLSがリーン化領域I又はIIでXLS1また
はXLS2に設定されることを意味する。この場合、プログ
ラムはステップ26に進みステップ26でリッチ化係数CR1
が乗算された前記平均値KREFが補正係数KO2とされる。
ステップ25の答が否定(No)のとき、即ちリーン化係数
KLSが1.0の場合、即ちWOT等のリーン化領域以外のオー
プンループ制御領域から移行したときはステップ27で平
均値KREFが補正係数KO2とされて、ステップ13が次に実
行される。
一方、前記ステップ1の答が否定(No)であれば、ステ
ップ4にてO2センサの出力レベルが反転したか否かが判
定され、その答が肯定(Yes)であれば、ステップ5乃
至ステップ12までの所謂比例制御がなされるが、これに
ついての詳細は省略する。
前記ステップ4の答が否定(No)である場合、即ちO2
ンサ出力レベルが同一に持続されている場合には積分制
御(I項制御)を行なう。即ち、先ずO2センサの出力レ
ベルがLowか否かを判定し(ステップ13)、その答が肯
定(Yes)の場合には前回時のカウント数NILに1を加算
してTDC信号のパルス数をカウントし(ステップ14)、
そのカウント数NILが所定値NI(例えば30パルス)に達
したか否かを判定し(ステップ15)、まだ達していない
場合にはKo2をその直前の値に維持し(ステップ16)、N
ILがNIに達した場合にはKo2に所定値Δk(例えばKo2
0.3%程度)を加える(ステップ17)。同時にそれまで
カウントしたパルス数NILを0にセットして(ステップ1
8)、NINがNIに達する毎にKo2に所定値Δkを加えるよ
うにする。他方、前記ステップ13で答が否定(No)であ
った場合には、TDC信号のパルス数をカウントダウンし
(ステップ19)、そのカウント数NIHが所定値NIに達し
たか否かを判別し(ステップ20)、その答が否定(No)
の場合にはKo2の値はその直前の値に維持し(ステップ2
1)、答が肯定(Yes)の場合にはKo2から所定値Δkを
減算し(ステップ22)、前記カウントしたパルス数 を0にリセットし(ステップ23)、上述と同様に がNIに達する毎にKo2から所定値Δkを減算するように
する。
尚、本発明の場合、リーン化領域IIIからフィードバッ
ク制御領域への移行直後は、前述の補正係数値 の適用により実際の空燃比はリーン側にあるのでステッ
プ13の判定は肯定となり、理論混合比が得られるまでΔ
kの加算が行なわれる(ステップ17)。
かくして、エンジンの運転領域がフィードバック制御領
域から軽負荷制御領域IIIへ移行した場合、或はこれと
は逆の場合に供給空燃比は徐々に増減補正されるため、
エンジンの出力の急変によるエンジントルクの急変動の
発生が抑えられ、運転性の向上が図られる。又、特に後
者の場合はフィードバック制御への移行時直前の値K
O2LLMに対して所定のリッチ化係数CR2を乗算して得られ
る空燃比補正係数KO2値を初期値としたため、トルクの
小さいリーン領域からトルクの大きいフィードバック制
御領域への移行時におけるトルク変化量を一定に制御す
ることができ、フィードバック制御領域への移行が速や
かに行われ、運転性及び排気特性の悪化が防がれる。
(発明の効果) 以上の説明で明らかな如く本発明によれば、内燃エンジ
ンの排気ガス濃度を検出する排気ガスセンサの出力信号
に応じて設定される空燃比補正値に基づいて内燃エンジ
ンに供給する燃料量をフィードバック制御する車両用内
燃エンジンの空燃比制御方法において、エンジンに加わ
る負荷を表わす負荷パラメータの値に応じて軽負荷フィ
ードバック制御停止領域を設定するとともに、該軽負荷
フィードバック制御停止領域への移行時は供給空燃比を
徐々に増大させ、軽負荷フィードバック制御停止領域か
らフィードバック制御領域への移行時は、当該移行時直
前に得られた空燃比補正値に対して所定のリッチ化係数
を乗算してこれを空燃比補正値の初期値として、該初期
値により設定される供給空燃比を徐々に減少させるよう
にしたため、エンジンの運転状態がフィードバック制御
領域からリーン化領域へ移行する場合及びこれとは逆に
リーン化領域からフィードバック制御領域へ移行する場
合のエンジントルクの変動を防止して運転性の向上を図
るとともに、特に後者の場合はフィードバック制御領域
への移行を応答性良く行なって排気特性の悪化を防ぐこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法が適用される燃料供給制御装置の全
体構成図を示すブロック図、第2図は第1図の電子コン
トロールユニット(ECU)の内部構成を示すブロック
図、第3図はリーン化運転領域を示すグラフ、第4図は
本発明方法による空燃比補正係数Ko2の制御例を示すグ
ラフ、第5図及び第6図は本発明方法を実現するための
処理プログラムのフローチャートを示す図、第7図は空
燃比に対するNOx濃度及び燃費の関係を示すグラフであ
る。 1……内燃エンジン、2……吸気管、5……電子コント
ロールユニット(ECU)、6……燃料噴射弁、9……吸
気温センサ、11……エンジン回転数センサ、12……気筒
判別センサ、13……排気管、15……酸素(O2)センサ
(排気ガス濃度センサ)、16……車速センサ、503……C
PU、507……ROM、508……RAM、509……駆動回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃エンジンの排気ガス濃度を検出する排
    気ガスセンサの出力信号に応じて設定される空燃比補正
    値に基づいて内燃エンジンに供給する燃料量をフィード
    バック制御する車両用内燃エンジンの空燃比制御方法に
    おいて、エンジンに加わる負荷を表わす負荷パラメータ
    の値に応じて軽負荷フィードバック制御停止領域を設定
    するとともに、該軽負荷フィードバック制御停止領域へ
    の移行時は供給空燃比を徐々に増大させ、軽負荷フィー
    ドバック制御停止領域からフィードバック制御領域への
    移行時は、当該移行時直前に得られた空燃比補正値に対
    して所定のリッチ化係数を乗算してこれを空燃比補正値
    の初期値として、該初期値により設定される供給空燃比
    を徐々に減少させることを特徴とする車両用内燃エンジ
    ンの空燃比制御方法。
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