JPH0598856A - シリンダ錠用の鍵 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々異なる成形溝を形成可能な成形範囲と、
極めて多くの刻み目を形成可能で安定性の大きな刻み目
範囲とを有する、シリンダ錠用の鍵を提供する。 【構成】 刻み目範囲５にほぼ横断面円形の円筒形状を
与え、しかもこの刻み目範囲５を成形範囲２よりも幅広
く形成する。さらに、半径方向で見て、成形範囲２の高
さＨを刻み目範囲５の高さｈよりも大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回転式に調節可能なシ
リンダ芯とこのシリンダ芯の周面に自由に開口した鍵通
路とを備えた、特に閉鎖装置のシリンダ錠用の鍵であっ
て、成形範囲と刻み目範囲とが設けられており、成形範
囲が、鍵差込み位置ではシリンダ芯の周面と同一平面上
に並ぶ鍵の背の方に位置しており、かつ側方に成形長手
溝を有しており、刻み目範囲が、上記背とは反対側で鍵
のストッパを備えた鍵の胸部の方に位置しており、かつ
シリンダ錠に設けられたタンブラ部材に対応するフライ
ス加工部又は切込み又は刻み目又はその類似物を有して
いる形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】上記形式のシリンダ錠用の鍵は、種々異
なる形状のものが公知である。しかし、それらのうちで
たいていのものは板鍵として形成されており、例えばド
イツ連邦共和国特許出願公開第３４ １０ ４６２号又
は第３８ １７ ４９４号、もしくはドイツ連邦共和国
特許出願第２５ ３３ ４９４号又は第２５ ５１ ５
２３号、もしくはドイツ連邦共和国特許出願公告第１０
３０ ７２７号明細書から公知である。公知の形状つ
まり板鍵では、成形長手溝を有する成形範囲が鍵の背と
同じ幅に形成されている。しかし、長手方向に相前後し
た複数の刻み目を有する、一列又は二列の刻み目範囲
は、上記成形範囲と同じ幅に形成されているか、又はこ
の成形範囲よりも幅を狭く形成されている。後者、つま
り刻み目範囲の幅が成形範囲の幅よりも狭い構成は、例
えばドイツ連邦共和国特許出願第３７１１ ９３５号明
細書によるシリンダ錠用の鍵の構成である。この鍵で
は、鍵の背に近い成形範囲が、ただ成形長手溝だけを付
けられて横断面ほぼ円形の円筒形状に形成されている。
そして、成形範囲よりも極めて幅の狭い刻み目範囲がこ
の成形範囲に続いている。この刻み目範囲は、長手方向
一列に相前後した複数の刻み目を付けられている。さら
に、例えばドイツ連邦共和国特許出願第６８０４１６号
明細書によるシリンダ錠用の鍵は、十字形又は星形の形
状を有している。この鍵には、共通の中央の芯から十字
形又は星形の形状に相応した数だけ半径方向に突出した
長手方向リップが設けられている。そして、シリンダ錠
のタンブラ部材に対応する閉鎖刻み目が、この長手方向
リップに形成されている。従って、適当な成形形状のた
めの特別な成形長手溝は、この鍵には設けられていな
い。さらに、刻み目範囲の幅が成形範囲の幅よりも狭い
構成は、ヨーロッパ公開特許第０２６７ ３１６号明細
書から公知の鍵にも当てはまる。この鍵では、鍵の柄が
断面多角形に形成されており、シリンダ錠のタンブラ部
材を操作するための刻み目は、この柄の、互いに平行に
延びる長手縁部に設けられている。さらにまた、ドイツ
連邦共和国特許出願第８１７ ４０９号及びオーストラ
リア特許第４８５ １１７号明細書から公知のシリンダ
錠用の鍵において、横断面円形で円筒形状の柄に刻み目
が付けられており、また、１つ又は互いに対向する２つ
の長手方向リップが設けられている。これらのリップ
は、鍵差込み通路を成すシリンダ芯の孔の内壁に形成さ
れた溝に係合する。それによって、鍵とシリンダ芯とが
所望されたように確実に回転連行的に結合される。しか
し、上記長手方向リップは半径方向で極めて平らに形成
されているので、種々異なる成形溝には係合できない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、はじ
めに述べた形式のシリンダ錠用の鍵を改良して、成形範
囲に種々異なる成形溝を形成できるようにすると共に、
刻み目範囲における安定性をより増大させることにあ
る。さらに、シリンダ錠のタンブラ部材に対応する刻み
目を、有利な配置でより多く刻み目範囲に形成すること
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
ればはじめに述べた形式の鍵において、刻み目範囲がほ
ぼ横断面円形の円筒形状を有しており、かつ成形範囲よ
りも幅広く形成されていることによって解決されてい
る。

【０００５】

【発明の効果】上記手段によれば、比較的幅広くかつ横
断面円形で円筒形状に形成された刻み目範囲には、シリ
ンダ錠のタンブラ部材に対応する、極めて多くの切込み
又は刻み目又はその類似物が形成される。つまり、刻み
目範囲に最後に接する、比較的幅の狭い成形範囲を除い
た、刻み目範囲の全周又は極めて広い外周部にわたっ
て、複数の刻み目が分配されて形成される。また、比較
的幅の広い形状の刻み目範囲によって、有利には安定性
が高められる。このような安定性は、刻み目範囲に形成
される刻み目にとって重要なものである。刻み目範囲が
横断面円形で比較的幅広く形成されていると、さらに、
シリンダ錠用の鍵がシリンダ錠の鍵通路内へ差込まれる
さいにより良好に半径方向で案内される。しかも、回転
方向では従来通り成形範囲によって案内されている。こ
のように、鍵が刻み目範囲によって半径方向でより良好
に案内されるため、鍵の背の近くにガイド成形溝が設け
られる必要はなくなる。従って、上記刻み目範囲は、種
々異なる成形形状の鍵に利用され得る。

【０００６】本発明による成形範囲は鍵の背と刻み目範
囲との間に延びており、かつ刻み目範囲よりも幅を狭く
形成されている。しかし、本発明の構成によれば、半径
方向で見て成形範囲の高さが刻み目範囲の高さよりも大
きい場合、特に、種々異なる箇所に形成されるべき成形
溝が、このような成形範囲に申し分なく形成される。有
利には、成形範囲の、成形長手溝を付けられた２つの側
方フランクが、互いに平行に延びている。また、刻み目
範囲が各側方フランクから側方ヘ突出している。この場
合、刻み目範囲は全周面にわたって一様な横断面円形の
円筒形状を有していてもよいが、両側方と下面とに平面
部を備えてそれ以外は横断面円形の円筒形状を有してい
てもよい。

【０００７】さらに、刻み目範囲に形成された複数の刻
み目が、有利には互いに軸方向及び周方向にずらされて
設けられている。この場合、刻み目範囲の円筒面が比較
的大きく、つまり約２７０°にわたって周方向に延びて
いるので、極めて多くの刻み目を形成することができ
る。しかも、複数の刻み目はただ互いに軸方向に相前後
した列上に位置しているだけでなく、任意に延びる配置
軌道上、例えばほぼらせん形状の配置軌道上にも位置し
ている。さらに、刻み目範囲の複数の刻み目は、互いに
部分的に重なり合っていてもよく、又は軸方向で同じ高
さに位置していてもよい。

【０００８】本発明の別の構成によれば、シリンダ錠用
の鍵の成形範囲が横方向に延びる貫通口を有している。
そして、両端部を面取りされた鍵ピンが、制限されなが
ら移動可能にこの貫通口内に支承されており、かつシリ
ンダ錠に設けられたタンブラ部材に対応配置されてい
る。この場合、上記ピンは成形範囲の幅よりも大きな長
さを有しており、かつ成形範囲から両側方へ突出してい
る。これによって、適当なシリンダ錠のピッキングは阻
止される。なぜなら、この場合、鍵ピンにより操作され
るタンブラ部材がシリンダ錠の鍵通路内へは侵入せず、
従ってこのタンブラ部材の状態が外側から直接的にはわ
からないからである。

【０００９】さらに本発明によれば、刻み目範囲の端面
端部が成形範囲から突出しており、かつ円錐台形状にと
がらされた差込み先端部を有している。そして、差込み
先端部に対応した、シリンダ芯の鍵差込み範囲が、この
差込み先端部に相応するように形成されている場合、鍵
は極めて容易にこの差込み範囲内へ差込まれる。なぜな
ら、上記差込み先端部が、有利にはガイドホッパを備え
た鍵通路開口部と協働して、鍵を適当に予めセンタリン
グさせるからである。

【００１０】

【実施例】次に図示の実施例につき本発明を説明する。

【００１１】１４図〜１６図に示された、特に閉鎖装置
のシリンダ錠のために規定された、１図による粗材鍵
は、背１に近い成形範囲２を有しており、成形範囲２の
２つのフランク２′には複数の成形長手溝３（一点鎖線
で示す）が形成されている。さらに、胸部４に近い刻み
目範囲５が上記成形範囲２に続いて設けられている。こ
の刻み目範囲５には、シリンダ錠に設けられたタンブラ
部材と対応する刻み目６又はフライス加工部又は切込み
又はその類似物（一点鎖線で示す）が形成されている。
ところで、上記成形範囲２の両側方のフランク２′は、
互いに平行に延びている。そして、図１においては横断
面円形で円筒状の刻み目範囲５が、両フランク２′から
両側へ突出している。従って、比較的多数の刻み目６又
は切込み又はその類似物をこの刻み目範囲５に形成する
ことができる。しかし、多くの刻み目６を形成されてい
ても、刻み目範囲５は大きな安定性及び耐摩耗性を有し
ている。また、半径方向で見ると、成形範囲２の高さＨ
は刻み目範囲５の高さｈよりも大きい。それにより、極
めて多くの成形長手溝３が成形範囲２の種々異なる個所
にフライス加工される。

【００１２】２図に横断面で示されたシリンダ錠用の鍵
は、１図と同様に、成形範囲２の２つのフランク２′か
ら両側へ突出する刻み目範囲５を有している。しかし、
この場合の刻み目範囲５は正確な円形横断面を有してお
らず、両側方及び下面に平面部５′を有している。さら
に、２図による鍵は背１の両側に成形変形溝３′を有し
ている。しかし、刻み目範囲５に設けられた刻み目６の
ように、別の成形長手溝３（一点鎖線で示す）も成形範
囲２に形成されている。

【００１３】３図〜５図によるシリンダ錠用の鍵では、
つまみ７と結合された柄８が、横断面方形の成形範囲２
とこの成形範囲２の両側方へ突出した刻み目範囲５とか
ら主に構成された適当な横断面形状を有している。この
場合、つまみ７は、成形範囲２及び刻み目範囲５を有し
てストッパ４′を支持する柄８より外側に設けられてい
る。しかも、背１とこれに隣合う、つまみ７の一方の外
縁部７′との間隔ｒが、ストッパ４′とこれに隣合う、
つまみ７の他方の外縁部７″との間隔ａよりも小さくな
っている。シリンダ錠用の鍵のこのような構成は、１４
図〜１６図によるシリンダ錠に差込まれる従来のシリン
ダ錠用の鍵の構成に等しい。ところで３図によれば、軸
方向に隣合うそれぞれ２つの列上に、刻み目６又は
６′，６″が互いに軸方向に相前後して設けられてお
り、しかも刻み目６′，６″は互いに軸方向で同じ高さ
に位置しており、かつ部分的に重なり合っている。刻み
目６′，６″が部分的に重なり合う様子は、特に４図の
拡大横断面図で示されている。この図から明らかなよう
に、シリンダ錠のタンブラ部材を操作するための各刻み
目６′，６″は、互いにできるだけ近くに設けられる。
従って、極めて多数の種々異なる刻み目６を、刻み目範
囲５に形成することができる。

【００１４】６図〜１０図によるシリンダ錠用の鍵にお
いても、３図及び４図によるシリンダ錠用の鍵と同様
に、複数の刻み目６が、成形範囲２に対してそれぞれ異
なる角度を成した列上に種々異なる形式で配置される。
しかし、この場合でも成形範囲２に形成された成形変形
溝３′については、６図〜１０図で特別に示されていな
い。また、別の刻み目についての種々異なる配置形式で
も、６図〜１０図では特に示されていない。

【００１５】１１図〜１４図によるシリンダ錠用の鍵
も、上述したシリンダ錠用の鍵と同様に、成形範囲２か
ら両側へ突出する刻み目範囲５を有しており、刻み目範
囲５には、シリンダ錠のタンブラ部材のための刻み目６
が形成されている。さらに、１１図〜１４図による鍵の
成形範囲２は、横方向の貫通口９を有している。そし
て、鍵ピン１０が制限されながらも移動可能に、この貫
通口９内に支承されている。このような支承のために、
貫通口９の両端部における両縁部９′がわずかに押込め
られており（１３図）、鍵ピン１０の両端部が面取りさ
れている。

【００１６】１４図によれば、上記鍵ピン１０は、シリ
ンダ錠１１のタンブラ部材、つまりそれぞればね力によ
って負荷されたピン対１２，１２′及び１３，１３′に
対応配置されている。この場合、ピン対１２，１２′は
ばね１４によって、ピン対１３，１３′はばね１５によ
って負荷されているが、ばね１４の力はばね１５の力よ
りも強い。その結果、上記ピン対１２，１２′は、シリ
ンダ芯１７の鍵通路１６内への鍵１８の差込み時に半径
方向外側へ向かって押上げられるが、鍵１８の最終的な
差込み位置では対応する鍵ピン１０を側方へ、つまり別
のピン対１３，１３′へ向かって押圧する。それによ
り、これらピン対１２，１２′及び１３，１３′は、図
示された分離又は解放位置へもたらされる。これと同様
に、鍵１８の最終差込み位置では、別のタンブラピン対
１９，１９′及び２０，２０′が刻み範囲５に種々異な
る深さで形成された、対応する刻み目６によって、回転
調節運動のためにシリンダ芯１７を解放する分離又は対
応位置へもたらされる。

【００１７】１１図及び１２図によるシリンダ錠用の鍵
の刻み目範囲５は、成形範囲２よりも前方へ突出してい
る。そして、前方へ向かう円錐台形状の差込み先端部
５″を形成している。これによって、鍵は、シリンダ錠
において円錐形状に拡大された、対応する鍵通路開口部
に対して予めセンタリングされながら、この開口部内へ
良好かつ容易に案内される。

【００１８】１５図及び１６図によるシリンダ錠１１
は、１４図によるシリンダ錠１１と同様に、鍵引抜き位
置では上方を向いた鍵通路１６を有している。この鍵通
路１６がシリンダ芯１７の周面１７′に自由に開口して
いるので、差込まれた鍵１８の背１はシリンダ芯１７の
周面１７′と同一平面上に並ぶようになる。しかし、１
５図及び１６図によるシリンダ錠１１では、１４図によ
るシリンダ錠１１におけるタンブラピン対とは異なった
周方向間隔を置いてタンブラピン対が分配されている。
このようなタンブラピン対の配置においてのみ、上記２
つのシリンダ錠は異なった構成を有しているのである。
しかしながら、１５図及び１６図によるタンブラピン対
は、１４図によるタンブラピン対と同様に、幅の広い刻
み目範囲５とこの刻み目範囲５に設けられた刻み目６と
を備えた鍵１８によって、図示の開放位置へもたらされ
る。ところで、当然ではあるが、互いに異なる角度位置
に配置されたタンブラ部材を有する、１５図によるシリ
ンダ錠１１と１６図によるシリンダ錠１１とは、同じ閉
鎖装置に配設されてもよい。その場合、１５図による鍵
１８と１６図による鍵１８とは、それぞれ異なる配置で
形成された刻み目を備えた子鍵として役立つ。これに対
して、親鍵は、種々異なるシリンダ錠に設けられたすべ
てのタンブラ部材に対応する刻み目を備えていなければ
ならない。

【００１９】当然ながら、成形範囲２から側方へ突出し
て適当に幅の広い刻み目範囲には、図示された刻み目６
とは異なる別の刻み目が、例えば簡単な切れ目又はフラ
イス加工部が形成されていてもよい。しかし、図示され
た刻み目は、従来の鍵に設けられた刻み目に対して次の
利点を有している。即ち、鍵を取扱う作業員に傷を負わ
せるような鋭い尖端部が、図示の刻み目のおかげで、横
断面円形で円筒形状の、刻み目範囲５の表面には形成さ
れなくなるのである。

【００２０】１７図によるシリンダ錠用の鍵が上述した
シリンダ錠用の鍵と異なっている点は、ストッパ４′及
び胸部４が上方に、背１が下方に位置している点であ
る。言いかえれば、背１とこれに隣合う、つまみ７の他
方の外縁部７″との間隔ｒ′が、ストッパ４′とこれに
隣合う、つまみ７の一方の外縁部７′との間隔ａ′より
も大きくなっている。しかし、上述した鍵と同様に１７
図による鍵にも、刻み目６を有する刻み範囲５と成形長
手溝３を形成された成形範囲２とが設けられている。

【００２１】１７図による鍵に対応するシリンダ錠１１
が、１８図に示されている。このシリンダ錠１１の特徴
は、シリンダ芯１７に設けられた鍵通路１６が、鍵引抜
き位置では下方へ向かってシリンダ芯１７の周面１７′
に開口していることである。従って、差込まれた鍵１８
は、鍵通路１６内で適当な差込み位置を占めている。ま
た、このような構成のシリンダ錠１１が有する利点は、
以下のことにある。即ち、シリンダ錠１１のケーシング
１１′とこのシリンダ１１′内に回転不能に取付けられ
る管２１とが、より容易に結合される。この管２１は、
ばね１５とタンブラピン１３とを受容している。また、
背１と鍵通路１６とが下方を向いているので、有利には
シリンダ錠１１にほこりが付きにくくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】粗材鍵の横断面図である。

【図２】図１とは異なる構成の粗材鍵の横断面図であ
る。

【図３】２つの異なる長手列上に刻み目を付けられた刻
み目範囲を有するシリンダ錠用の鍵の側面図である。

【図４】図３による線分ＩＶ−ＩＶに沿った拡大横断面
図である。

【図５】図３による鍵の先端部の部分平面図である。

【図６】シリンダ錠用の鍵の側面図である。

【図７】図６とは異なる構成のシリンダ錠用の鍵の側面
図である。

【図８】図６又は図７による鍵の先端部の部分平面図で
ある。

【図９】図６による線分ＩＸ−ＩＸに沿った拡大横断面
図である。

【図１０】図７による線分Ｘ−Ｘに沿った拡大横断面図
である。

【図１１】横方向に移動可能な鍵ピンを備えたシリンダ
錠用の鍵の側面図である。

【図１２】図１１による鍵の先端部の部分平面図であ
る。

【図１３】図１１による線分ＶＩＩＩ−ＶＩＩＩに沿っ
た拡大横断面図である。

【図１４】シリンダ錠及びその中に差込まれたシリンダ
錠用の鍵の拡大横断面図である。

【図１５】図１４とは異なる構成のシリンダ錠及びその
中に差込まれたシリンダ錠用の鍵の拡大横断面図であ
る。

【図１６】図１４及び図１５とは異なる構成のシリンダ
錠及びその中に差込まれたシリンダ錠用の鍵の拡大横断
面図である。

【図１７】下方へ向いた背を備えたシリンダ錠用の鍵の
側面図である。

【図１８】図１７による鍵とそれを差込まれたシリンダ
錠との拡大横断面図である。

【符号の説明】

１ 鍵の背 ２ 成形範囲 ２′ フランク ３ 成形長手溝 ３′ 成形変形溝 ４ 鍵の胸部 ４′ 鍵のストッパ ５ 刻み目範囲 ５′ 平面部 ５″ 差込み先端部 ６，６′，６″ 刻み目 ７ つまみ ７′，７″ つまみの外縁部 ８ 鍵の柄 ９ 貫通口 ９′ 縁部 １０ 鍵ピン １１ シリンダ錠 １１′ シリンダ錠のケーシング １２，１２′；１３，１３′ ピン対 １４，１５ ばね １６ 鍵通路 １７ シリンダ芯 １７′ 周面 １８ 鍵 １９，１９′；２０，２０′ タンブラピン対 ２１ 管

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マンフレート ヒンツ ドイツ連邦共和国 ハイリゲンハウス ザ クゼンシユトラーセ 17

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転式に調節可能なシリンダ芯とこのシ
   リンダ芯の周面に自由に開口した鍵通路とを備えたシリ
   ンダ錠用の鍵であって、成形範囲（２）と刻み目範囲
   （５）とが設けられており、成形範囲（２）が、鍵差込
   み位置ではシリンダ芯の周面と同一平面上に並ぶ鍵の背
   （１）の方に位置しており、かつ側方に成形長手溝
   （３，３′）を有しており、刻み目範囲（５）が、上記
   背（１）とは反対側で鍵のストッパ（４′）を備えた鍵
   の胸部（４）の方に位置しており、かつシリンダ錠に設
   けられたタンブラ部材に対応するフライス加工部又は切
   込み又は刻み目（６）又はその類似物を有している形式
   のものにおいて、刻み目範囲（５）がほぼ横断面円形の
   円筒形状を有しており、かつ成形範囲（２）よりも幅広
   く形成されていることを特徴とする、シリンダ錠用の
   鍵。
2. 【請求項２】 半径方向で見ると、成形範囲（２）の高
   さ（Ｈ）が刻み目範囲（５）の高さ（ｈ）よりも大き
   い、請求項１記載の鍵。
3. 【請求項３】 成形範囲（２）の、成形長手溝（３，
   ３′）を付けられた２つの側方フランク（２′）が、互
   いに平行に延びており、刻み目範囲（５）が各側方フラ
   ンク（２′）から側方へ突出している、請求項１又は２
   記載の鍵。
4. 【請求項４】 刻み目範囲（５）が横断面円形の円筒形
   状を有している、請求項３記載の鍵。
5. 【請求項５】 刻み目範囲（５）が両側方と下面とに平
   面部（５′）を備えてそれ以外は横断面円形の円筒形状
   を有している、請求項３記載の鍵。
6. 【請求項６】 刻み目範囲（５）に形成された複数の刻
   み目（６）が、互いに軸方向及び周方向にずらされて設
   けられている、請求項１から５までのいずれか１項記載
   の鍵。
7. 【請求項７】 刻み目範囲（５）の複数の刻み目
   （６′，６″）が、互いに部分的には重なり合ってい
   る、請求項６記載の鍵。
8. 【請求項８】 刻み目範囲（５）の複数の刻み目
   （６′，６″）が、軸方向で同じ高さに設けられてい
   る、請求項７記載の鍵。
9. 【請求項９】 成形範囲（２）が横方向に延びる貫通口
   （９）を有しており、両端部を面取りされた鍵ピン（１
   ０）が、制限されながら移動可能にこの貫通口（９）内
   に支承されており、かつシリンダ錠（１１）に設けられ
   たタンブラ部材（１３，１３′）に対応配置されてお
   り、さらに上記鍵ピン（１０）が、成形範囲（２）の幅
   よりも大きな長さを有しており、かつ成形範囲（２）か
   ら両側方へ突出している、請求項１から８までのいずれ
   か１項記載の鍵。
10. 【請求項１０】 刻み目範囲（５）の端面端部が成形範
    囲（２）から突出しており、かつ円錐台形状にとがらさ
    れた差込み先端部（５″）を有している、請求項１から
    ９までのいずれか１項記載の鍵。
11. 【請求項１１】 請求項１から１０までのいずれか１項
    記載のシリンダ錠用の鍵であって、鍵の柄（８）の外側
    につまみ（７）が設けられており、鍵の背（１）とこれ
    に隣合う、つまみ（７）の一方の外縁部（７′）との間
    隔（ｒ）が、鍵のストッパ（４′）とこれに隣合う、つ
    まみ（７）の他方の外縁部（７″）との間隔（ａ）より
    も小さいことを特徴とする、シリンダ錠用の鍵。
12. 【請求項１２】 請求項１から１０までのいずれか１項
    記載のシリンダ錠用の鍵であって、鍵の柄（８）の外側
    につまみ（７）が設けられており、鍵の背（１）とこれ
    に隣合う、つまみ（７）の他方の外縁部（７″）との間
    隔（ｒ′）が、鍵のストッパ（４′）とこれに隣合う、
    つまみ（７）の一方の外縁部（７′）との間隔（ａ′）
    よりも大きいことを特徴とする、シリンダ錠用の鍵。