JP5478644B2 - シリンダ錠 - Google Patents

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本発明は、外筒に回転自在に嵌合された内筒の鍵孔に鍵を挿入することで、鍵のキーコードが外筒と内筒の回転境界面に跨っていたタンブラを移動して外筒に対する内筒の相対回転を許可して解錠するシリンダ錠に関する。
この種のシリンダ錠は、通常内筒の鍵孔の内側面に鍵挿入方向に指向した少なくとも1本の案内突条が形成され、同案内突条に嵌合する溝条がブレード部の側面に形成された鍵のみが該鍵孔に挿入することができ、単に長尺平板状の工具を鍵孔に挿入されて悪戯されるのを防止している(例えば、特許文献1参照)。
また、内筒の鍵孔の入口部分にゲートピンを一部突出して鍵孔の内側面の案内突条の代わりにした例がある(例えば、特許文献2参照)。
特許第4357338号公報 特開平11−81755号公報
特許文献1に開示される通常のシリンダ錠の場合、外筒に回転自在に嵌合される内筒は、鍵孔の断面形状が案内突条により複雑な形状をしているので、外形が鋳造成型された後に鍵孔をブローチ削りにより加工している。
内筒の案内突条により複雑な断面形状の鍵孔を、多段の切れ刃からなる工具(ブローチ)を断面に垂直に運動させて荒削りから仕上げ削りまでを連続的に行うことになるので、ブローチ自体が細長く、ブローチマシンに精度良くセットしないと折損などの不具合が容易に発生してしまうため、ブローチのセットに非常に時間を要していた。
また、このブローチ削りの加工時間も長い。
さらに、ブローチ自体が高価である。
一方、特許文献2に開示されたシリンダ錠は、内筒の鍵孔の内側面に案内突条を有せずブローチ削りを必要としていないが、鍵孔の入口部分にゲートピンの角部を一部突出しているだけであるので、ゲートピンが高強度であって複数配列したとしても突出した角部は切削され易く削り取られる可能性がある。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、内筒の鍵孔内側面に案内突条を有した鍵孔をブローチ削りによらずに金型成形等により短時間で容易に形成することができるシリンダ錠を安価に供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
外筒(10)に形成された円孔(11)に内筒(20)が回転自在に嵌合され、内筒(20)に形成された鍵孔(21)に鍵(30)のブレード部(32)を挿入することで、前記鍵(30)のブレード部(32)の端縁のキーコード(33)が外筒(10)と内筒(20)の回転境界面(S)に跨って互いの相対回転を阻止していたタンブラピン(14,24)を移動して外筒(10)に対する内筒(20)の相対回転を許可して解錠するシリンダ錠において、
前記鍵(30)のブレード部(32)の側面に鍵挿入方向に指向した溝条(36)が少なくとも1本形成され、
前記鍵孔(21)に前記鍵(30)が合致して挿入できるように前記鍵(30)の前記溝条(36)に嵌合する鍵挿入方向に指向した案内突条(26)が、前記内筒(20)の鍵孔内側面(25a)に形成され、
前記内筒(20)は、前記案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)を有した内筒突条部(25)が内筒本体部(22)から割り面(25b,25d,25e)で分割されて構成され
前記内筒突条部(25)の前記案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)は、前記内筒(20)の外周面に一方の長尺辺(25ca)を有して鍵挿入方向に長尺の長方形をなし、
前記内筒本体部(22)から前記内筒突条部(25)を分割する前記割り面は、
前記鍵孔内側面(25a)の前記一方の長尺辺(25ca)に対応する他方の長尺辺(25ab)を共通の一方の長尺辺(25ab)とし他方の長尺辺(25bc)を前記内筒(20)の外周面上とし前記鍵孔内側面(25a)と所定角度を有する鍵挿入方向に長尺の扁平四角形状の扁平四角形割り側面(25b)および前記扁平四角形割り側面(25b)の短尺辺(25bd,25be)と前記鍵孔内側面(25a)の短尺辺(25ad,25ae)と前記内筒(20)の外周面上の円弧状曲線(25cd,25ce)との3辺で囲まれた扇形状の両端の扇形割り端面(25d,25e)であることを特徴とするシリンダ錠である。
請求項4記載の発明は、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のシリンダ錠において、
前記内筒突条部(25)は、高硬度の金属を素材に金型により加圧鋳造されて成形されることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、
請求項1記載のシリンダ錠において、
前記扁平四角形割り側面(25b)は、前記内筒(20)の外周面上の長尺辺(25bc)が前記鍵孔内側面(25a)と共通の長尺辺(25ab)より長い扁平台形状をなすことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、
請求項1記載のシリンダ錠において、
前記扁平四角形割り側面(85b)は長方形をなし、
前記内筒本体部(82)と前記内筒突条部(85)の前記扇形割り端面(85d,85e)に跨って鍵挿入方向に固定ピン(88)が貫通して前記内筒本体部(82)に前記内筒突条部(85)が固定されることを特徴とする。
請求項1記載のシリンダ錠によれば、鍵孔(21)の案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)を有した内筒突条部(25)が内筒本体部(22)から割り面(25b,25d,25e)で分割されて内筒(20)が構成されるので、内筒突条部(25)が案内突条(26)と一体に容易に成型することが可能で、この内筒突条部(25)を内筒本体部(22)に割り面(25b,25d,25e)で合せて組み合わせることで鍵孔内側面(25a)に案内突条(26)が形成される鍵孔(21)を構成することができ、鍵孔内側面(25a)に案内突条(26)を有する鍵孔(21)をブローチ削りによらずに形成し、短時間に低コストで内筒(20)を製造することができる。
鍵孔内側面(25a)には鍵挿入方向に長尺の案内突条(26)が形成されているので、簡単に案内突条(26)が削り取られることがなく、安易に工具が鍵孔に挿入されるのを防止することができる。
内筒突条部(25)の案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)は内筒(20)の外周面に一方の長尺辺(25ca)を有して鍵挿入方向に長尺の長方形をなし、内筒本体部(22)から内筒突条部(25)を分割する前記割り面は、鍵孔内側面(25a)の前記一方の長尺辺(25ca)に対応する他方の長尺辺(25ab)を共通の一方の長尺辺(25ab)とし他方の長尺辺(25bc)を内筒(20)の外周面上とし鍵孔内側面(25a)と所定角度を有する鍵挿入方向に長尺の扁平四角形状の扁平四角形割り側面(25b)および扁平四角形割り側面(25b)の短尺辺(25bd,25be)と鍵孔内側面(25a)の短尺辺(25ad,25ae)と内筒(20)の外周面上の円弧状曲線(25cd,25ce)との3辺で囲まれた扇形状の両端の扇形割り端面(25d,25e)であるので、内筒突条部(25)は、案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)と扁平四角形割り側面(25b)と内筒の外周面の一部円弧面(25c)からなる鍵挿入方向に長尺の3つの側面に囲まれ、両端の扇形割り端面(25d,25e)を前後両端面とする細長い棒状をなしており、鍵孔(21)の案内突条(26)を内筒突条部(25)と一体に鋳造等で容易に成形することが可能で、鍵孔をブローチ削りで加工する必要はない。
請求項4記載のシリンダ錠によれば、前記内筒突条部(25)は、高硬度の金属を素材に金型により加圧鋳造されて成形されるので、内筒本体部(22)とは別に高硬度の内筒突条部(25)を案内突条(26)と一体に精度良く短時間に成形することができる。
鍵孔(21)の案内突条(26)も高硬度で鍵挿入方向に長尺であるので、ドリル等により案内突条(26)が切削されるのを防止することができる。
請求項2記載のシリンダ錠によれば、前記扁平四角形割り側面(25b)は、内筒(20)の外周面上の長尺辺(25bc)の方が鍵孔内側面(25a)と共通の長尺辺(25ab)より長い扁平台形状をなすので、扁平台形状の扁平四角形割り側面(25b)の両短尺辺(25bd,25be)をそれぞれ辺とする両端の扇形割り端面(25d,25e)が鍵孔内側面(25a)に向かって互いに幅狭くなるように傾斜しており、内筒本体部(22)の内筒突条部(25)が欠損した部分に外側方から内筒突条部(25)を嵌挿すると、両端の扇形割り端面(25d,25e)が内筒本体部(22)の対応する扇形割り端面(22d,22e)に当接して円筒本体部(22)に内筒突条部(25)が位置決めされるため、こうして組付けられた内筒(20)を外筒(10)の円孔(11)に嵌挿することで、内筒突条部(25)の円弧面(25c)が外筒(10)の円孔(11)の内周面に支持されて内筒突条部(25)が内筒本体部(22)に固定される。
よって、少ない部品点数で簡単な組付け作業によりシリンダ錠を構成することができる。
請求項3記載のシリンダ錠によれば、前記扁平四角形割り側面(85b)は長方形をなし、内筒本体部(82)と内筒突条部(85)の扇形割り端面(85d,85e)に跨って鍵挿入方向に固定ピン(88)が貫通して内筒本体部(82)に内筒突条部(85)が固定されるので、内筒本体部(82)に内筒突条部(85)を固定した状態で組付けることができ、組付けられた内筒(80)を外筒(10)の円孔(11)により簡単に嵌挿することができる。

本発明の一実施の形態に係るシリンダ錠と鍵の斜視図である。 同シリンダ錠の分解斜視図である。 同シリンダ錠の縦断面図である。 同シリンダ錠の横断面図(図2のIII−III線断面図)である。 同シリンダ錠に鍵を挿入した状態の縦断面図である。 内筒の分解斜視図である。 内筒突条部の前面図である。 同内筒突条部の上面図(図7のVIII矢視図)である。 同内筒突条部の側面図(図7のIX矢視図)である。 内筒本体部の側面図である。 内筒の側面図である。 同内筒の横断面図(図11のXII−XII線断面図)である。 別の実施の形態に係る内筒の分解斜視図である。 同内筒の横断面図である。 また別の実施の形態に係るシリンダ錠の分解斜視図である。 同シリンダ錠の縦断面図である。 同シリンダ錠の横断面図(図16のXVII−XVII線断面図)である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図12に基づいて説明する。
本実施の形態に係るシリンダ錠1は、外筒10に形成された円孔11に内筒20が回転自在に嵌合される。
外筒10の円孔11の内周面と内筒20の外周面が回転境界面(シアラインS)となる。
図2を参照して、外筒10は前端が拡径した前端円板部10fを有し、外筒10の円孔11は、外筒10の外径の半分以下の内径の円孔であり、外筒10の中心軸より下方に偏心した位置に前端円板部10fから後端面まで貫通して形成されており、前端円板部10fは若干拡径した大円開口部11fが形成されている。
一方、内筒20は、外筒10の円孔11に回動自在に嵌合する外径を有する円柱体であり、前端部に外筒10の大円開口部11fに嵌合する前端拡径部22fが形成され、後端面にはカム嵌合部22rが突出しており、同内筒20を外筒10の円孔11に嵌合すると、前端拡径部22fが外筒10の前面から若干前方に出るとともに、後端も外筒10の後面からカム嵌合部22rが突出し、この突出したカム嵌合部22rにシリンダカム28が嵌合されねじ29により締結される(図2,図3参照)。
内筒20は、その外周面の一部を中心軸に向かって径方向に切り込むようにして軸方向に長尺に切り欠いて鍵孔21が形成されている。
そして、この鍵孔21から径方向に延長して他方の外周面に開口するように穿設されたタンブラ孔23が鍵孔21に沿って順次並列に7本互いに近接して形成されている。
7本のタンブラ孔23は互いに近接して等間隔に配列されている。
7本のタンブラ孔23は鍵孔21との連通部の左右幅が若干狭くなっている。
一方、外筒10は、偏心した円孔11から偏心側とは反対側に延長して外周面に開口するように穿設されたタンブラ孔13が中心軸方向に順次並んで7本近接して形成されている。
外筒10の外周面における7本のタンブラ孔13の開口部は軸方向に指向して蟻溝10vが後端面から前端円板部10f手前まで形成されている。
外筒10の7本のタンブラ孔13は、それぞれ円孔11に嵌合された内筒20の7本のタンブラ孔23と軸方向同一位置にあって、外筒10に対し内筒20が所定の相対回転位置にあるときに、互いに同軸上に一致する。
タンブラ孔13とタンブラ孔23は、内径を同じくする円孔である。
内筒20の7本のタンブラ孔23に、各タンブラ孔23に対応する所要長さの内側タンブラピン24を外側から挿入する。
内側タンブラピン24は、円柱状をなし、球面状をした底部がタンブラ孔23の鍵孔21との連通部の幅狭のところに係止すると、種々の長さを有する内側タンブラピン24は全てタンブラ孔23に没する。
この内側タンブラピン24を保持した内筒20を外筒10の円孔11に嵌挿し、内筒20の後端にシリンダカム28を取り付け内筒20を組付けた後に、外筒10の7本のタンブラ孔13に、各タンブラ孔23に対応する所要長さの外側タンブラピン14を挿入し、次いでタンブラスプリング15を挿入し、軸方向に長尺のリテーナプレート16を蟻溝10vに後方から差し込んで全てのタンブラスプリング15の端部を受けるようにする(図3,図4参照)。
このようにして組付けが終了したシリンダ錠1は、外筒10に対し内筒20を所定の相対回転位置にして外筒10のタンブラ孔13と内筒20のタンブラ孔23を同軸に一致させたとき、図3に示す施錠状態にある。
すなわち、タンブラスプリング15に付勢された外側タンブラピン15が内筒20のタンブラ孔23に入り、内側タンブラピン24に当接している。
図3に示すように、いずれの外側タンブラピン14も内筒20のタンブラ孔23に一部侵入して外筒10と内筒20の回転境界面でありシアラインSに跨って位置し、外筒10に対する内筒20の相対回転を禁止して施錠状態としている。
該シリンダ錠1に使用される鍵30は、図1に示すように、指で掴む把持部31と鍵孔21に挿入されるブレード部32よりなり、把持部31より長尺に延びるブレード部32の上端縁に高さを順次変えた所定のキーコード33が形成されている。
また、鍵30のブレード部32の一側面には長尺方向(鍵挿入方向)に指向した溝条36が、1本ブレード部32の先端から把持部31近傍まで形成されている。
本鍵30に形成された溝条36の断面形状は、台形状をなしている。
したがって、本鍵30のブレード部32の横断面形状は、概ね長方形をなして、その長尺辺が溝条36により台形状に凹んだ形状をしている。
この鍵30のブレード部32が挿入される内筒20の鍵孔21も横断面形状がブレード部32の横断面形状と同じく概ね長方形をなして、その長尺辺が鍵孔内側面25aに形成された案内突条26により台形状に凹んだ形状をしている(図4参照)。
内筒20の鍵孔21の相対向する鍵孔内側面のうち一方の鍵孔内側面25aに形成された案内突条26は、鍵孔21に鍵30を挿入する際に、鍵30のブレード部32の一側面に形成された溝条36に嵌合して鍵30を案内する案内突条である。
このような内筒20の鍵孔21に鍵30のブレード部32が挿入されると、図5に示すように、ブレード部32のキーコード33に合せて互いに接触した内側タンブラピン24と外側タンブラピン14が全てタンブラスプリング15に抗してそれぞれ所定量移動して、内側タンブラピン24と外側タンブラピン14の接触面を全てシアラインSに一致させ、外筒10に対する内筒20の相対回転を許可して解錠することができる。
以上のように作動する本シリンダ錠1は、内筒20が内筒本体部22と内筒突条部25に2つに分割されて構成されている。
図6を参照して、内筒突条部25は鍵孔21の案内突条26が形成された鍵孔内側面25aを有して内筒本体部22から割り面で切り取られた部分である。
内筒突条部25の案内突条26が形成された鍵孔内側面25aは鍵挿入方向に長尺の長方形をなし、鍵孔内側面25aの一方の長尺辺25caが内筒20の外周面にある(図9参照)。
すなわち、内筒20の鍵孔21は内筒20の外周面に開口している。
そして、内筒突条部25は、鍵孔内側面25aの他方の長尺辺25abを共通の一方の長尺辺25abとして、他方の長尺辺25bcを内筒20の外周面上とし鍵孔内側面25aと約90度角度を有する鍵挿入方向に長尺の扁平台形状の扁平四角形割り側面25bを割り面として有するとともに、扁平四角形割り側面25bの短尺辺25bd,25beと鍵孔内側面25aの短尺辺25ad,25aeと内筒20の外周面上の円弧状曲線25cd,25ceとの3辺で囲まれた略扇形状の両端の扇形割り端面25d,25eを割り面として有する(図6ないし図9参照)。
すなわち、内筒20の鍵孔21の案内突条26を有する側方部分である内筒突条部25が、扁平四角形割り側面25bと扇形割り端面25d,25eを割り面として内筒本体22から分割されて形成されている。
内筒突条部25は、案内突条26が形成された鍵孔内側面25aと扁平四角形割り側面25bと内筒20の外周面の一部円弧面25cからなる鍵挿入方向に長尺の3つの側面25a,25b,25cに囲まれ、両端の扇形割り端面25d,25eを前後両端面とし、横断面形状が略扇形状をした細長い棒状をなしており、容易に鋳造成型することができる。
この内筒突条部25が内筒20から欠落した内筒本体部22は、内筒20のタンブラ孔23を含む大部分を残して、鍵孔21の側方の一部を欠いたものであり、内筒突条部25の扁平四角形割り側面25bと扇形割り端面25d,25eにそれぞれ接する扁平四角形割り側面22bと扇形割り端面22d,22eが形成されている(図6,図10参照)。
内筒突条部25の扁平四角形割り側面25bが、鍵孔内側面25aと共通の長尺辺25abより外周面上の長尺辺25bcが長い鍵挿入方向に長尺の扁平の等脚台形状をなし、両端の扇形割り端面25d,25eが外側方から鍵孔内側面25aに向かって互いに幅狭くなるように傾斜しており、内筒本体部22の扇形割り端面22d,22eも同じく鍵孔21に向かって互いに幅狭くなるように傾斜している。
したがって、図6に示すように、内筒本体部22の扁平四角形割り側面22bと扇形割り端面22d,22eに囲まれる欠落部分に、外側方から内筒突条部25の扁平四角形割り側面25bを扁平四角形割り側面22bに沿わせるようにして内筒突条部25を嵌挿すると、内筒本体部22の互いに幅狭くなるように傾斜した扇形割り端面22d,22eに内筒突条部25の鍵孔内側面25aに向かって互いに幅狭くなるように傾斜した扇形割り端面25d,25eが当接して位置決めされる(図2,図11参照)。
こうして内筒本体部22に内筒突条部25が組付けられた内筒20を外筒10の円孔11に嵌挿することで、内筒突条部25の円弧面25cが外筒10の円孔11の内周面に支持されて内筒突条部25が円筒本体部22に固定される(図4参照)。
このように、内筒突条部25を円筒本体部22に固定する特別の部材を必要とせず少ない部品点数で簡単な組付け作業によりシリンダ錠を構成することができる。
内筒本体部22は、真鍮製で切削加工により製造可能であるが、鍵孔21の案内突条26を有する内筒突条部25は、高硬度のステンレス鋼を素材として金型により射出加圧鋳造されて精度良く成形される。
したがって、鍵孔をブローチ削りによらずに鍵孔21の案内突条26を内筒突条部25と一体に短時間に精度良く形成し、内筒20およびシリンダ錠1を低コストに製造することができる。
内筒突条部25と一体の案内突条26は、高硬度であり、鍵挿入方向に長尺に形成されているので、ドリリングにより簡単に案内突条26が削り取られることがなく、安易に工具が鍵孔に挿入されるのを防止することができる。
以上の実施の形態に係るシリンダ錠1の内筒20は、分割された内筒突条部25が鍵孔内側面25aに1本の案内突条26を有したものであったが、さらに2本以上の互いに平行な案内突条を鍵孔内側面25aに設けるようにして鍵孔をより複雑にすることも可能である。
また、内筒の鍵孔の相対向する内側面の双方に案内突条を設けるべく内筒を3分割する実施の形態について、図13および図14に基づき説明する。
本シリンダ錠の外筒は、前記実施の形態の外筒10と同じであり、その外筒10の円孔11に嵌合する内筒50が、内筒本体部51から前記実施の形態の内筒突条部25と略同じ第1内筒突条部52および7本のタンブラ孔52hの各中心軸を含む平面に関して第1内筒突条部52と対称な第2内筒突条部53が分割されて構成されている。
第2内筒突条部53は、第1内筒突条部52と殆ど同じ形状をしているが、第1内筒突条部52は鍵孔内側面に1本の案内突条52が形成されているのに対して、第2内筒突条部53の鍵孔内側面には、2本の案内突条53,53が案内突条52を挟む上下位置に鍵挿入方向に指向して平行に形成されている(図14参照)。
第1内筒突条部52の案内突条52は、断面が等脚台形状をしているのに対して、第2内筒突条部53の案内突条53,53は、一方が三角形状の断面形状、他方が台形状の断面形状をしている。
したがって、本内筒50の鍵孔は、図14に示すように、より複雑な形状とすることができる。
このように複雑な形状の鍵孔になると、益々ブローチ削りで加工することがブローチ自体が細長くなって容易でなくなるが、本実施の形態のように案内突条52を有する第1内筒突条部52と案内突条53,53を有する第2内筒突条部53を内筒本体51から分割する構成にすることで、第1内筒突条部52と第2内筒突条部53を案内突条52と案内突条53,53とともに金型により射出鋳造成型により容易に形成することができる。
次に、さらに別の実施の形態に係るシリンダ錠70について図15ないし図17に基づき説明する。
本シリンダ錠70は、内筒80以外は、前記図1ないし図12に示されたシリンダ錠1と同じであり、同じ部材は同じ符号を用いるものとする。
内筒80は、内筒本体部82から前記内筒突条部25と近似した案内突条86を有する内筒突条部85が分割されて構成されている。
内筒本体部82には、鍵孔81に沿って7本のタンブラ孔83が並列に形成され、後端にカム嵌合部82rが突出して形成されている。
前記内筒突条部25は、扁平四角形割り側面25bが扁平台形状をしていたが、本内筒突条部85の扁平四角形割り側面85bは扁平な長方形をしており、よって扇形割り端面85d,85eは鍵挿入方向に垂直な面をしている。
したがって、内筒本体部82に外側から内筒突条部25を嵌挿しても位置決めすることができない。
そこで、本内筒80は、内筒突条部85に鍵挿入方向に貫通して小径の円孔であるピン孔85pが穿孔され、ピン孔85pに対応する内筒本体部82に同軸にピン孔82pが形成されて、同ピン孔82p,85pに嵌入された固定ピン88が内筒本体部82と内筒突条部85の扇形割り端面85d,85eに跨って鍵挿入方向に貫通して内筒本体部82に内筒突条部85を固定する。
図16に示すように、固定ピン88は内筒本体部82の後方からピン孔82pに嵌入されて後側扇形割り端面85eを跨いで内筒突条部85のピン孔85pを貫通し前側扇形割り端面85dを跨いで内筒本体部82のピン孔82pに前端を嵌入して内筒突条部85を内筒本体部82に固定しており、固定ピン88の後端はシリンダカム28に規制されて抜けないようになっている。
固定ピン88により内筒本体部82に内筒突条部85が固定されるので、内筒本体部82に内筒突条部85を固定した状態で組付けることができ、組付けられた内筒80を外筒10の円孔11により簡単に嵌挿することができる。
鍵孔の案内突条86を有する内筒突条部85は、ピン孔85pを含めて金型により射出鋳造成型することができ、鍵孔をブローチ削りによらずに形成し、短時間に低コストで内筒80を製造することができる。
鍵孔内側面には鍵挿入方向に長尺の案内突条86が高硬度の金属素材により形成されているので、ドリリングにより簡単に案内突条86が削り取られることがなく、安易に工具が鍵孔に挿入されるのを防止することができる。
1…シリンダ錠、
10…外筒、11…円孔、12…、13…タンブラ孔、14…外側タンブラピン、15…タンブラスプリング、16…リテーナプレート、
20…内筒、21…鍵孔、22…内筒本体部、23…タンブラ孔、24…内側タンブラピン、25…内筒突条部、26…案内突条、27…、28…シリンダカム、29…ねじ、
30…鍵、31…把持部、32…ブレード部、33…キーコード、36…溝条、
50…内筒、51…内筒本体部、52…第1内筒突条部、52…案内突条、53…第2内筒突条部、53,53…案内突条、
70…シリンダ錠、80…内筒、81…鍵孔、82…内筒本体部、82p…ピン孔、85…内筒突条部、85p…ピン孔、86…案内突条、87…、88…固定ピン。

Claims (4)

  1. 外筒(10)に形成された円孔(11)に内筒(20)が回転自在に嵌合され、内筒(20)に形成された鍵孔(21)に鍵(30)のブレード部(32)を挿入することで、前記鍵(30)のブレード部(32)の端縁のキーコード(33)が外筒(10)と内筒(20)の回転境界面(S)に跨って互いの相対回転を阻止していたタンブラピン(14,24)を移動して外筒(10)に対する内筒(20)の相対回転を許可して解錠するシリンダ錠において、
    前記鍵(30)のブレード部(32)の側面に鍵挿入方向に指向した溝条(36)が少なくとも1本形成され、
    前記鍵孔(21)に前記鍵(30)が合致して挿入できるように前記鍵(30)の前記溝条(36)に嵌合する鍵挿入方向に指向した案内突条(26)が、前記内筒(20)の鍵孔内側面(25a)に形成され、
    前記内筒(20)は、前記案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)を有した内筒突条部(25)が内筒本体部(22)から割り面(25b,25d,25e)で分割されて構成され
    前記内筒突条部(25)の前記案内突条(26)が形成された鍵孔内側面(25a)は、前記内筒(20)の外周面に一方の長尺辺(25ca)を有して鍵挿入方向に長尺の長方形をなし、
    前記内筒本体部(22)から前記内筒突条部(25)を分割する前記割り面は、
    前記鍵孔内側面(25a)の前記一方の長尺辺(25ca)に対応する他方の長尺辺(25ab)を共通の一方の長尺辺(25ab)とし他方の長尺辺(25bc)を前記内筒(20)の外周面上とし前記鍵孔内側面(25a)と所定角度を有する鍵挿入方向に長尺の扁平四角形状の扁平四角形割り側面(25b)および前記扁平四角形割り側面(25b)の短尺辺(25bd,25be)と前記鍵孔内側面(25a)の短尺辺(25ad,25ae)と前記内筒(20)の外周面上の円弧状曲線(25cd,25ce)との3辺で囲まれた扇形状の両端の扇形割り端面(25d,25e)であることを特徴とするシリンダ錠。
  2. 前記扁平四角形割り側面(25b)は、前記内筒(20)の外周面上の長尺辺(25bc)が前記鍵孔内側面(25a)と共通の長尺辺(25ab)より長い扁平台形状をなすことを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠。
  3. 前記扁平四角形割り側面(85b)は長方形をなし、
    前記内筒本体部(82)と前記内筒突条部(85)の前記扇形割り端面(85d,85e)に跨って鍵挿入方向に固定ピン(88)が貫通して前記内筒本体部(82)に前記内筒突条部(85)が固定されることを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠。
  4. 前記内筒突条部(25)は、高硬度の金属を素材に金型により加圧鋳造されて成形されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のシリンダ錠。
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