JPH059859A - パイル布帛 - Google Patents
パイル布帛Info
- Publication number
- JPH059859A JPH059859A JP3192528A JP19252891A JPH059859A JP H059859 A JPH059859 A JP H059859A JP 3192528 A JP3192528 A JP 3192528A JP 19252891 A JP19252891 A JP 19252891A JP H059859 A JPH059859 A JP H059859A
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- pile
- yarn
- filament yarn
- sliver
- denier
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- Knitting Of Fabric (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
- Decoration Of Textiles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シャリング過程で消失してしまわない玉虫効
果のあるパイル布帛を得る。 【構成】 無捲縮無撚のマルチフイラメント糸１１と捲
縮を有する無撚の紡績スライバー１２を引き揃えて結束
した無撚結束紡績糸でカットパイル１５を形成し、捺染
により紡績スライバー１２だけを着色した捺染模様１７
をパイル面１６に描出する。この捺染模様１７は、マル
チフイラメント糸１１のキラキラした絹様光沢にカモフ
ラージュされて見え隠れするので、外観変化に富んだパ
イル布帛１８が得られる。そしてこの見え隠れする玉虫
効果は、マルチフイラメント糸１１と紡績スライバー１
２との捲縮差によるパイル毛羽の長短差だけによるもの
ではないので、シャリング過程で消失してしまうことが
ない。
果のあるパイル布帛を得る。 【構成】 無捲縮無撚のマルチフイラメント糸１１と捲
縮を有する無撚の紡績スライバー１２を引き揃えて結束
した無撚結束紡績糸でカットパイル１５を形成し、捺染
により紡績スライバー１２だけを着色した捺染模様１７
をパイル面１６に描出する。この捺染模様１７は、マル
チフイラメント糸１１のキラキラした絹様光沢にカモフ
ラージュされて見え隠れするので、外観変化に富んだパ
イル布帛１８が得られる。そしてこの見え隠れする玉虫
効果は、マルチフイラメント糸１１と紡績スライバー１
２との捲縮差によるパイル毛羽の長短差だけによるもの
ではないので、シャリング過程で消失してしまうことが
ない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、タフテッド機やモケッ
ト織機、ダブルラッシエル経編機等によって作られ、裏
打加工してカーペット等に使用されるパイル布帛に関す
るものである。
ト織機、ダブルラッシエル経編機等によって作られ、裏
打加工してカーペット等に使用されるパイル布帛に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】太手の甘撚糸条に細手の糸条を絡ませて
熱セットした合撚糸をパイル糸に用い（実公昭４０−３
１７２０号）、或いは、繊維の捲縮度の異なる２種類の
糸条の合撚糸をパイル糸に用い（実公昭４７−２０３０
２号）、或いは又、高収縮糸と中収縮糸と低収縮糸の３
種類のフイラメントにインターレース処理を施して交絡
させたパイル糸を用いる等して（特開昭６３−１４５４
５７号）、短いパイル毛羽と長いパイル毛羽の混在する
カットパイルを形成することは公知である。
熱セットした合撚糸をパイル糸に用い（実公昭４０−３
１７２０号）、或いは、繊維の捲縮度の異なる２種類の
糸条の合撚糸をパイル糸に用い（実公昭４７−２０３０
２号）、或いは又、高収縮糸と中収縮糸と低収縮糸の３
種類のフイラメントにインターレース処理を施して交絡
させたパイル糸を用いる等して（特開昭６３−１４５４
５７号）、短いパイル毛羽と長いパイル毛羽の混在する
カットパイルを形成することは公知である。
【０００３】これらの公知技術によれば、１個のカット
パイルは繊維の捲縮度の相異によって長短異なる数種の
パイル毛羽で構成され、その短いパイル毛羽は長いパイ
ル毛羽の下になるので、パイル面を見る角度や方向によ
って短いパイル毛羽が見え隠れし、パイル面に色調が深
みを帯びて変化する玉虫効果が生じる。
パイルは繊維の捲縮度の相異によって長短異なる数種の
パイル毛羽で構成され、その短いパイル毛羽は長いパイ
ル毛羽の下になるので、パイル面を見る角度や方向によ
って短いパイル毛羽が見え隠れし、パイル面に色調が深
みを帯びて変化する玉虫効果が生じる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、製編織直後
の生機のパイル面には、製編織過程で出来る織段やナイ
フ段による凹凸や、Ｊカットと称されるルーパーの厚み
相応の凹凸が出来るので、それをなくすためにパイル面
を平らに刈り込むシャリング処理がなされる。
の生機のパイル面には、製編織過程で出来る織段やナイ
フ段による凹凸や、Ｊカットと称されるルーパーの厚み
相応の凹凸が出来るので、それをなくすためにパイル面
を平らに刈り込むシャリング処理がなされる。
【０００５】しかしシャリング工程では、時として必要
以上に深く刈り込んでしまう場合もあり、又、ナイフ段
やＪカット等による凹凸の程度によってはパイル面を深
く刈り込まざるを得ない場合もある。
以上に深く刈り込んでしまう場合もあり、又、ナイフ段
やＪカット等による凹凸の程度によってはパイル面を深
く刈り込まざるを得ない場合もある。
【０００６】そのような場合には、パイル繊維の捲縮差
によって折角付けたパイル毛羽の長短差も消失してしま
うこともあり、そうすると色調が玉虫色に変化するパイ
ル布帛は得られなくなる。
によって折角付けたパイル毛羽の長短差も消失してしま
うこともあり、そうすると色調が玉虫色に変化するパイ
ル布帛は得られなくなる。
【０００７】そこで本発明は、シャリングによって深く
刈り込まれるような場合でも消失しない玉虫効果をパイ
ル面に出すことを目的とする。
刈り込まれるような場合でも消失しない玉虫効果をパイ
ル面に出すことを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に係るパイル布帛
では、捲縮を有せず繊維軸芯が真っ直ぐに伸びた実質的
に無撚のフイラメントを引き揃えた実質的に無撚のマル
チフイラメント糸１１と、マルチフイラメント糸１１と
は染色性を異にする捲縮を有する短繊維に成る実質的に
無撚の紡績スライバー１２とを引き揃え、結束フイラメ
ント糸１３を巻き付けてマルチフイラメント糸１１と紡
績スライバー１２を結束した無撚結束紡績糸をパイル糸
１４としてカットパイル１５を形成し、そのパイル面１
６にマルチフイラメント糸に対し染色性を有しない染料
を印捺して紡績スライバー１２を着色し、紡績スライバ
ー１２のパイル毛羽による印捺模様１７が描出される。
では、捲縮を有せず繊維軸芯が真っ直ぐに伸びた実質的
に無撚のフイラメントを引き揃えた実質的に無撚のマル
チフイラメント糸１１と、マルチフイラメント糸１１と
は染色性を異にする捲縮を有する短繊維に成る実質的に
無撚の紡績スライバー１２とを引き揃え、結束フイラメ
ント糸１３を巻き付けてマルチフイラメント糸１１と紡
績スライバー１２を結束した無撚結束紡績糸をパイル糸
１４としてカットパイル１５を形成し、そのパイル面１
６にマルチフイラメント糸に対し染色性を有しない染料
を印捺して紡績スライバー１２を着色し、紡績スライバ
ー１２のパイル毛羽による印捺模様１７が描出される。
【０００９】ここに「実質的に無撚」とは、ボビン等に
巻き取ったマルチフイラメント糸やパイル糸を、ボビン
を回転せずにボビンの軸芯方向に引き出す場合にはボビ
ンの円周（長さ）につき１回の割合で撚が生じることに
なるのであるが、その程度の、例えば１０ｃｍにつき１
回以下の割合で生じる程度の撚は、撚としては数えず無
撚と見做すと言うことを意味する。
巻き取ったマルチフイラメント糸やパイル糸を、ボビン
を回転せずにボビンの軸芯方向に引き出す場合にはボビ
ンの円周（長さ）につき１回の割合で撚が生じることに
なるのであるが、その程度の、例えば１０ｃｍにつき１
回以下の割合で生じる程度の撚は、撚としては数えず無
撚と見做すと言うことを意味する。
【００１０】マルチフイラメント糸１１と紡績スライバ
ー１２を引き揃えてフイラメント糸１３を巻き付けるに
は、特開昭６３−４２９５８号（特公平３−２５５４１
号）に記載されているように、紡績カードから引き出さ
れた紡績スライバー１２をマルチフイラメント糸１１と
共に、フイラメント糸１３を巻き取ったボビンの中空軸
芯に通し、ボビンを回転しつつフイラメント糸１３と共
に中空軸芯から引き出せばよい。
ー１２を引き揃えてフイラメント糸１３を巻き付けるに
は、特開昭６３−４２９５８号（特公平３−２５５４１
号）に記載されているように、紡績カードから引き出さ
れた紡績スライバー１２をマルチフイラメント糸１１と
共に、フイラメント糸１３を巻き取ったボビンの中空軸
芯に通し、ボビンを回転しつつフイラメント糸１３と共
に中空軸芯から引き出せばよい。
【００１１】第１図は、本発明に係るタフテッドカーペ
ットを図示し、パイル糸１４は基布１９にタフテイング
されてカットパイル１５を形成している。
ットを図示し、パイル糸１４は基布１９にタフテイング
されてカットパイル１５を形成している。
【００１２】パイル面１６は、マルチフイラメント糸１
１と紡績スライバー１２のパイル毛羽で構成され、繊維
が捲縮している紡績スライバー１２のパイル毛羽はマル
チフイラメント糸１１のパイル毛羽よりも若干短く、マ
ルチフイラメント糸１１のパイル毛羽の先端は霜降模様
を描出するようにパイル面に疎らに突き出ている。
１と紡績スライバー１２のパイル毛羽で構成され、繊維
が捲縮している紡績スライバー１２のパイル毛羽はマル
チフイラメント糸１１のパイル毛羽よりも若干短く、マ
ルチフイラメント糸１１のパイル毛羽の先端は霜降模様
を描出するようにパイル面に疎らに突き出ている。
【００１３】パイル面１６にはスクリーン捺染が施さ
れ、紡績スライバー１２のパイル毛羽は模様状に色分け
されており、一方、マルチフイラメント糸１１のパイル
毛羽は捺染糊に着色されず白い生地のまま捺染模様１７
の表面を覆うようにパイル面に疎らに突き出ている。
れ、紡績スライバー１２のパイル毛羽は模様状に色分け
されており、一方、マルチフイラメント糸１１のパイル
毛羽は捺染糊に着色されず白い生地のまま捺染模様１７
の表面を覆うようにパイル面に疎らに突き出ている。
【００１４】
【発明の効果】マルチフイラメント糸１１の構成繊維
（単繊維・フイラメント）と紡績スライバー１２の構成
繊維（短繊維）との捲縮の有無によって、カットパイル
１５を構成するそれらのパイル毛羽には長短差が生じ、
それによってパイル面に玉虫効果が現れる。
（単繊維・フイラメント）と紡績スライバー１２の構成
繊維（短繊維）との捲縮の有無によって、カットパイル
１５を構成するそれらのパイル毛羽には長短差が生じ、
それによってパイル面に玉虫効果が現れる。
【００１５】それと共に、捲縮を有しない、即ち、繊維
軸芯が細かくギザギザに折れ曲がっていないフイラメン
トを平行に引き揃えただけの無撚のマルチフイラメント
糸１１では、各フイラメント相互の側面が密着してお
り、その側面は絹様光沢を有する一方、その切断面では
緻密に並んだ各フイラメントの断面の隙間に細かく出来
る陰影によって黒ずんで見える。一方、捲縮しギザギザ
に細かく折れ曲がった短繊維の集合体である紡績スライ
バー１２では、パイル毛羽間は嵩高に開毛して隙間が多
くできるので、その側面に絹様光沢は看取されず、その
側面と切断面との間にはマルチフイラメント糸１１程の
顕著な外観上の相異は生じない。このため本発明におけ
る玉虫効果は、マルチフイラメント糸１１の側面と切断
面との光沢差とパイル毛羽の長短差の混じり合った複雑
なものとなる。
軸芯が細かくギザギザに折れ曲がっていないフイラメン
トを平行に引き揃えただけの無撚のマルチフイラメント
糸１１では、各フイラメント相互の側面が密着してお
り、その側面は絹様光沢を有する一方、その切断面では
緻密に並んだ各フイラメントの断面の隙間に細かく出来
る陰影によって黒ずんで見える。一方、捲縮しギザギザ
に細かく折れ曲がった短繊維の集合体である紡績スライ
バー１２では、パイル毛羽間は嵩高に開毛して隙間が多
くできるので、その側面に絹様光沢は看取されず、その
側面と切断面との間にはマルチフイラメント糸１１程の
顕著な外観上の相異は生じない。このため本発明におけ
る玉虫効果は、マルチフイラメント糸１１の側面と切断
面との光沢差とパイル毛羽の長短差の混じり合った複雑
なものとなる。
【００１６】本発明における玉虫効果は、パイル毛羽の
長短差だけによるものではなく、又、マルチフイラメン
ト糸１１の側面と切断面との光沢差が紡績スライバー１
２のパイル毛羽の間から細かく看取されるものであり、
且つ又、マルチフイラメント糸１１の側面のキラキラし
た絹様光沢は人目を強く引き付けるので、シャリング工
程でパイル面が深く刈り込まれても、玉虫効果が完全に
消失してしまうと言うことは起こらない。
長短差だけによるものではなく、又、マルチフイラメン
ト糸１１の側面と切断面との光沢差が紡績スライバー１
２のパイル毛羽の間から細かく看取されるものであり、
且つ又、マルチフイラメント糸１１の側面のキラキラし
た絹様光沢は人目を強く引き付けるので、シャリング工
程でパイル面が深く刈り込まれても、玉虫効果が完全に
消失してしまうと言うことは起こらない。
【００１７】このように混在する紡績スライバー１２の
パイル毛羽は、言わばマルチフイラメント糸１１の側面
の絹様光沢を強く印象付ける引き立て役をなすものであ
る。
パイル毛羽は、言わばマルチフイラメント糸１１の側面
の絹様光沢を強く印象付ける引き立て役をなすものであ
る。
【００１８】従って、マルチフイラメント糸１１と紡績
スライバー１２との混用比率は２〜８対８〜２程度に、
つまりマルチフイラメント糸１１の総デニールと紡績ス
ライバー１２の総デニールとの比が２〜８対８〜２にな
るようにし、好ましくは半々になるようにするとよく、
又、マルチフイラメント糸１１の単繊維のデニールと紡
績スライバー１２の単繊維のデニールとの比も１〜２対
２〜１程度と略同じ太さにするとよい。
スライバー１２との混用比率は２〜８対８〜２程度に、
つまりマルチフイラメント糸１１の総デニールと紡績ス
ライバー１２の総デニールとの比が２〜８対８〜２にな
るようにし、好ましくは半々になるようにするとよく、
又、マルチフイラメント糸１１の単繊維のデニールと紡
績スライバー１２の単繊維のデニールとの比も１〜２対
２〜１程度と略同じ太さにするとよい。
【００１９】結束フイラメント糸１３は、カットパイル
を形成するまでの間にマルチフイラメント糸１１と紡績
スライバー１２を結束させておくためのものであり、そ
れがパイル面に現れないようにすることが望ましく、そ
のためには結束フイラメント糸１３の総デニールをパイ
ル糸１４の総デニールの１０分の１以下であり、且つ、
マルチフイラメント糸１１の単繊維のデニール及び紡績
スライバー１２の単繊維のデニールの１０倍以下になる
ようにするとよい。
を形成するまでの間にマルチフイラメント糸１１と紡績
スライバー１２を結束させておくためのものであり、そ
れがパイル面に現れないようにすることが望ましく、そ
のためには結束フイラメント糸１３の総デニールをパイ
ル糸１４の総デニールの１０分の１以下であり、且つ、
マルチフイラメント糸１１の単繊維のデニール及び紡績
スライバー１２の単繊維のデニールの１０倍以下になる
ようにするとよい。
【００２０】慣用されるタフテッドパイル布帛１８のパ
イル間隔は概して５／３２吋ないし１／１０吋となって
おり、パイル長は概して７ないし１０ｍｍになってお
り、パイル密度が車両シート地に慣用のモケットに比し
て粗いので、パイル１５は前後左右に倒れ易いが、この
点本発明ではパイル糸１４が無撚のものであり、その中
に繊維軸芯が真っ直ぐになっていて滑り易い無捲縮のマ
ルチフイラメント糸１１が混在するので、パイル１５は
前後左右に一層倒れ易くなっている。
イル間隔は概して５／３２吋ないし１／１０吋となって
おり、パイル長は概して７ないし１０ｍｍになってお
り、パイル密度が車両シート地に慣用のモケットに比し
て粗いので、パイル１５は前後左右に倒れ易いが、この
点本発明ではパイル糸１４が無撚のものであり、その中
に繊維軸芯が真っ直ぐになっていて滑り易い無捲縮のマ
ルチフイラメント糸１１が混在するので、パイル１５は
前後左右に一層倒れ易くなっている。
【００２１】このため、キラキラした絹様光沢を呈する
マルチフイラメント糸１１の側面の見える方向は、パイ
ル１５の倒れる方向によってランダムに変わり、パイル
面での玉虫効果は、そのランダムに現れる絹様光沢に眩
惑されるように捺染模様１７の上に現れるので、本発明
に係るパイル布帛は変化に富んだ雅美豊かな美観を呈す
ることになる。
マルチフイラメント糸１１の側面の見える方向は、パイ
ル１５の倒れる方向によってランダムに変わり、パイル
面での玉虫効果は、そのランダムに現れる絹様光沢に眩
惑されるように捺染模様１７の上に現れるので、本発明
に係るパイル布帛は変化に富んだ雅美豊かな美観を呈す
ることになる。
【００２２】かかるマルチフイラメント糸１１の眩惑作
用は、マルチフイラメント糸１１の色彩によるよりもそ
の側面のキラキラした絹様光沢によるものであるから、
マルチフイラメント糸１１は未染色の白生地のままであ
ってもよく、従って、捺染時には紡績スライバー１２の
パイル毛羽だけを染色すればよい。
用は、マルチフイラメント糸１１の色彩によるよりもそ
の側面のキラキラした絹様光沢によるものであるから、
マルチフイラメント糸１１は未染色の白生地のままであ
ってもよく、従って、捺染時には紡績スライバー１２の
パイル毛羽だけを染色すればよい。
【００２３】マルチフイラメント糸１１と紡績スライバ
ー１２との光沢差を大きくし、又、マルチフイラメント
糸１１の眩惑作用を助長する上では、マルチフイラメン
ト糸１１には屈折率が高いポリエステル繊維を用い、紡
績スライバー１２にはそれとは染色性が異なり屈折率が
低いアクリル繊維を用いると効果的である。
ー１２との光沢差を大きくし、又、マルチフイラメント
糸１１の眩惑作用を助長する上では、マルチフイラメン
ト糸１１には屈折率が高いポリエステル繊維を用い、紡
績スライバー１２にはそれとは染色性が異なり屈折率が
低いアクリル繊維を用いると効果的である。
【００２４】上記の如く本発明によると、捲縮差による
パイル毛羽の長短差と、マルチフイラメント糸１１の側
面と切断面との光沢差、および、マルチフイラメント糸
１１と紡績スライバー１２との光沢差によってパイル面
１６に色彩上の玉虫効果が生じ、印捺した捺染模様１７
が見え隠れする新規なパイル布帛１８が得られる。
パイル毛羽の長短差と、マルチフイラメント糸１１の側
面と切断面との光沢差、および、マルチフイラメント糸
１１と紡績スライバー１２との光沢差によってパイル面
１６に色彩上の玉虫効果が生じ、印捺した捺染模様１７
が見え隠れする新規なパイル布帛１８が得られる。
【００２５】又、本発明では、パイル糸１４が個々の繊
維に分離し易い無撚結束紡績糸であり、而も、その中に
表面がスベスベして滑り易い無捲縮のマルチフイラメン
ト糸が介在しており、カットパイル１５が種々の方向に
倒れ易く、その倒れた方向によって玉虫効果も変わるの
で、パイル面が変化に富んだものとなる。
維に分離し易い無撚結束紡績糸であり、而も、その中に
表面がスベスベして滑り易い無捲縮のマルチフイラメン
ト糸が介在しており、カットパイル１５が種々の方向に
倒れ易く、その倒れた方向によって玉虫効果も変わるの
で、パイル面が変化に富んだものとなる。
【００２６】そして、この玉虫効果は、パイル毛羽の長
短差だけによるものではないので、シャリング過程で消
失してしまうことがなく、従って本発明は、製編織過程
でナイフ段やＪカットによる凹凸の出来易く、シャリン
グ仕上げを必要とするカットパイル布帛に好都合であ
る。
短差だけによるものではないので、シャリング過程で消
失してしまうことがなく、従って本発明は、製編織過程
でナイフ段やＪカットによる凹凸の出来易く、シャリン
グ仕上げを必要とするカットパイル布帛に好都合であ
る。
【図１】本発明に係るパイル布帛の斜視図である。
１１ マルチフイラメント糸
１２ 紡績スライバー
１３ 結束フイラメント糸
１４ パイル糸
１５ カットパイル
１６ パイル面
１７ 捺染模様
１８ パイル布帛
１９ 基布
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所
Ｄ０４Ｂ 21/04 7199−3Ｂ
Ｄ０６Ｐ 5/00 １２０ Ｃ 9160−4Ｈ
Ｄ０６Ｑ 1/00 7199−3Ｂ
Claims (3)
- 【請求項１】 捲縮を有せず繊維軸芯が真っ直ぐに伸び
た実質的に無撚のフイラメントを引き揃えた実質的に無
撚のマルチフイラメント糸１１と、マルチフイラメント
糸１１とは染色性を異にする捲縮を有する短繊維に成る
実質的に無撚の紡績スライバー１２とを引き揃え、結束
フイラメント糸１３を巻き付けてマルチフイラメント糸
１１と紡績スライバー１２を結束した無撚結束紡績糸を
パイル糸１４としてカットパイル１５を形成し、そのパ
イル面１６にマルチフイラメント糸に対し染色性を有し
ない染料を印捺して紡績スライバー１２を着色し、紡績
スライバー１２のパイル毛羽による印捺模様１７を描出
したパイル布帛１８。 - 【請求項２】 前掲特許請求の範囲第１項において、マ
ルチフイラメント糸１１の総デニールと紡績スライバー
１２の総デニールとの比が２〜８対８〜２であり、結束
フイラメント糸１３の総デニールが、パイル糸１４の総
デニールの１０分の１以下であり、且つ、マルチフイラ
メント糸１１の単繊維のデニール及び紡績スライバー１
２の単繊維のデニールの１０倍以下であり、マルチフイ
ラメント糸１１の単繊維のデニールと紡績スライバー１
２の単繊維のデニールとの比が１〜２対２〜１であり、
紡績スライバー１２の印捺模様の色彩とマルチフイラメ
ント糸１１の色彩がが異なることを特徴とする前掲特許
請求の範囲第１項記載のパイル布帛１８。 - 【請求項３】 前掲特許請求の範囲第２項において、マ
ルチフイラメント糸１１が未染色の白地の生地糸である
前掲特許請求の範囲第２項記載のパイル布帛１８。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3192528A JPH0672355B2 (ja) | 1991-07-06 | 1991-07-06 | パイル布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3192528A JPH0672355B2 (ja) | 1991-07-06 | 1991-07-06 | パイル布帛 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH059859A true JPH059859A (ja) | 1993-01-19 |
| JPH0672355B2 JPH0672355B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
ID=16292784
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3192528A Expired - Lifetime JPH0672355B2 (ja) | 1991-07-06 | 1991-07-06 | パイル布帛 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0672355B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999019550A1 (en) * | 1997-10-13 | 1999-04-22 | Teijin Limited | Warp knitting fabric exhibiting interference color tone |
| US6825243B2 (en) * | 2000-12-28 | 2004-11-30 | Natoco Co., Ltd. | Active energy ray-curable urethane (meth)acrylate and active energy ray-curable composition, and uses thereof |
| KR101850126B1 (ko) * | 2018-02-12 | 2018-04-19 | 송선화 | 카페트 제조방법 |
-
1991
- 1991-07-06 JP JP3192528A patent/JPH0672355B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0672355B2 (ja) | 1994-09-14 |
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