JPH059494U - カラーのプレス仕上げ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラーを載置するプレス台と、このプレス台
の上面を押圧するプレス鏝とを備えたカラーのプレス仕
上げ装置において、折畳時に生じる上襟の襟先の反り返
りや台襟の裏側のたるみ皺をなくし、仕上がり状態を良
好にする。 【構成】 プレス台１の上面１ｂを、断面略への字状の
山形に形成する。この上面１ｂの稜線３を、カラー２の
上襟２ａと台襟２ｂの境目４の湾曲に合わせて装置本体
５の後方に凸湾曲の円弧状に形成する。又上記プレス鏝
８の鏝面８ａを、プレス台１の上面１ｂに対応させて断
面略への字状の凹溝状に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は、カラーのプレス仕上げ装置に関し、更に詳しくは折畳時に上襟の襟先 に反り返り等を生じることがないように形成したカラーのプレス仕上げ装置に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の装置は、通常、例えば図５に示される如く、ワイシャツ等のカラ ー２を載置するプレス台１と、このプレス台１の上面１ｂを押圧するプレス鏝８ とを備え、プレス台１の上面１ｂが、正面視で、凸湾曲状の山形に形成され、又 プレス鏝８の鏝面８ａは、プレス台１の上面１ｂに対応して凹湾曲状に形成され ていた。

【０００３】 そして従来品では、図示される如く、プレス台１の上面１ｂに、カラ−２の上 襟２ａと台襟２ｂとが平面的に延ばされて載置され、この状態でプレス仕上げさ れるものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従って従来品を使用して、カラーをプレス仕上げすると、シャツを折り畳んだ とき、上襟と台襟との境目にできる折り山がつぶされ、上襟と台襟とが一面的、 平面的にプレス仕上げされるものであった。その結果シャツを折り畳んだとき従 来品では、上襟の襟先に、平面状態に戻ろうとする復元力が働いて襟先が外側に 反り返り易く、又台襟の裏側にたるみ皺ができ易いという問題点があった。

【０００５】 本案は、このような従来品の問題点を解消しようとするものである。 従って本案の技術的課題は、折畳時に上襟の襟先に生じる反り返りや、台襟の 裏側に生じるたるみ皺をなくし、仕上がり状態を良好にできるように形成したカ ラーのプレス仕上げ装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本案は、上記の課題を解決するために次のような技術的手段を採る。 即ち本案の装置は、カラー２が載置されるプレス台１と、このプレス台１の上 面１ｂを押圧するプレス鏝８とを備えたカラーのプレス仕上げ装置において、上 記のプレス台１の上面１ｂが、断面略ヘの字状の山形に形成され、この上面１ｂ の稜線３がカラー２の上襟２ａと台襟２ｂの境目４の湾曲に合わせて装置本体５ の後方に凸湾曲の円弧状に形成され、又上記プレス鏝８の鏝面８ａがこのプレス 台１の上面１ｂに対応して断面略ヘの字状の凹溝状に形成されたことを特徴とす るものである。

【０００７】

【実施例】

以下、本案の好適な一実施例を添付図面に従って説明する。 １は、カラー２が載置されるプレス台である。このプレス台１は、この実施例 の場合、前後一対状の支脚１ａを備えて形成されている。そしてプレス台１の上 面１ｂは、断面略ヘの字状の山形に形成され、上面１ｂの稜線３はカラー２の上 襟２ａと台襟２ｂの境目４の湾曲に合わせて装置本体５の後方に凸湾曲の円弧状 に形成されている。

【０００８】 ６は、装置本体５を構成するテーブル状の基台である。上記のプレス台１は、 この基台６の上面６ａに、支脚１ａを介して固設されている。尚プレス台１の上 面１ｂは、面状のパッド７で覆われている。

【０００９】 ８は、プレス台１の上面１ｂを押圧するプレス鏝である。このプレス鏝８の鏝 面８ａは、上記プレス台１の上面１ｂに対応して断面略ヘの字状の凹溝状に形成 されている。

【００１０】 ９は、プレス鏝８の押圧動作用のエアシリンダである。このシリンダ９は、基 台６の上面６ａの後部に、ロッド９ａを上方に向けて枢着され、ロッド９ａの先 端は回動アーム１０の後端に枢着されている。回動アーム１０の胴部は、基台６ の上面６ａに立設された支持杆１１の上部に枢着され、又このアーム１０の前端 に上記のプレス鏝８がこの実施例では緩衝機構１２を介して連結されている。

【００１１】 １３は、スチームの供給管であり、１４はプレス鏝８内とプレス台１内とを連 通させるフレキシブル管である。又１５は、プレス台１に連結されたスチーム排 出管である。プレス鏝８とプレス台１は、この実施例の場合、スチームの供給管 １３を介して供給されるスチームで加熱されるよう形成されている。

【００１２】 次にこの実施例の作用を説明する。 先ずプレス台１の上面１ｂに、カラー２を載置する。この場合カラー２は、上 襟２ａと台襟２ｂの境目４を、稜線３にあてがって配置する（図１Ｂ参照）。こ の状態で作業者は、エアシリンダ９のロッド９ａを延伸させる。すると回動アー ム１０の前端が、支持杆１１の上部枢着箇所を支点にして下方に回動し、プレス 鏝８を下方に押し下げる。従ってプレス鏝８は、プレス台１の上面１ｂを押圧し 、カラー２をプレス仕上げする。

【００１３】 そしてプレス後、作業者はシリンダ９のロッド９ａを収縮させる。すると回動 アーム１０の前端が、支持杆１１の上部枢着箇所を支点にして上方に回動し、プ レス鏝８を上方に引き上げる。従ってプレス鏝８は、プレス台１の上面１ｂから 引き離され、これによりプレス作業が完了する。

【００１４】 以上の処において、上記プレス台１の上面１ｂの傾斜角や稜線３の曲率等は、 本案の場合、カラー２の例えばサイズに合わせて適宜選定されるので良い。又上 例ではプレス台１の上面１ｂ及びプレス鏝８の鏝面８ａの両端が、幾分上方に反 りぎみに形成されているが、本案では例えば水平状でも良く、要は稜線３がカラ ー２の上襟２ａと台襟２ｂの境目４の湾曲に合わせて装置本体５の後方に凸湾曲 の円弧状に形成されていれば良いものである。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本案の装置は、カラーのプレス仕上げ装置において、プレ ス台の上面が、断面略ヘの字状の山形に形成され、この上面の稜線がカラーの上 襟と台襟の境目の湾曲に合わせて装置本体の後方に凸湾曲の円弧状に形成され、 又プレス鏝の鏝面がこのプレス台の上面に対応して断面略ヘの字状の凹溝状に形 成されたことを特徴とするものである。

【００１６】 従って本案では、上記の稜線によってカラーの上襟と台襟の境目に折り山が作 られるようプレス仕上げされるから、本案を使用すれば、折畳時に上襟の襟先が 反り返ることがなく、又台襟の裏側にたるみ皺が発生することを防止でき、その 結果仕上がり状態を良好にできるという実用上優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案装置の好適な一例を示し、Ａは一部を切欠
した斜視図、Ｂはカラーの載置状態を示すプレス台の平
面図である。

【図２】本案装置の使用状態を示す一部を切欠した正面
図である。

【図３】本案装置の使用状態を示す一部を切欠した要部
平面図である。

【図４】図３のIVーIV線における拡大断面図である。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ プレス台 １ｂ 上面 ２ カラー ２ａ 上襟 ２ｂ 台襟 ３ 稜線 ４ 境目 ５ 装置本体 ８ プレス鏝 ８ａ 鏝面

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 カラーが載置されるプレス台と、このプ
   レス台の上面を押圧するプレス鏝とを備えたカラーのプ
   レス仕上げ装置において、上記のプレス台の上面が、断
   面略ヘの字状の山形に形成され、この上面の稜線がカラ
   ーの上襟と台襟の境目の湾曲に合わせて装置本体の後方
   に凸湾曲の円弧状に形成され、又上記プレス鏝の鏝面が
   このプレス台の上面に対応して断面略ヘの字状の凹溝状
   に形成されたことを特徴とするカラーのプレス仕上げ装
   置。