JPS62640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は繊維製品の仕上加工用装置に関す
る。

従来、繊維製品仕上加工用のプレス機では、プ
レス台に折り目を付した布、例えばプリーツスカ
ートを装着した場合、プレス台より垂れ下がる部
分の重みでプレス台上に載置した部分の折り目が
くずれて広がり、そのまゝこてを当てゝ加圧する
と、しわができたり、或いは折り目が不揃いとな
つたりして美麗な仕上げ加工を得ることができな
くなるという難点があつた。

こうした問題は実願昭50−135533号及び実願昭
50−136224号に示す如く、プレス台上の布に対
し、こてを当てることなく蒸気を噴射させたのち
自然冷却或いはエアーによる強制冷却により仕上
げ加工を行う場合においても、またアイロンによ
る仕上加工を行う際において使用される仕上台に
おいても同様に生ずる。

本考案は、かゝる問題の解決を計ることを目的
としてなされたもので、押え装置を設けてプレス
台に装着した繊維製品を被加工部分において押え
プレス台より垂れ下がる部分の自重による引張り
を解消してプレス台上における折り目のくずれを
防止せんとしたものである。

以下、本考案をプレス仕上機に適用した例につ
いて図面に基づいて説明すると、 図中１は基台Ａに軸受Ｂによつて軸承される操
作軸で、該軸の一方に延びる端部にはハンドル２
が、また、軸受BB間には一対の支柱３３が適当
間隔で並設してあり（第３図参照）、各支柱には
その自由端にコロ４が軸支されているとともに自
由端部より分枝するアーム５が止着され、アーム
５は先端部が支柱とほゞ平行に屈折されて該屈折
部をコロ４より外方に延長して突出させている。
６は一対のリンク６′６′を中央部で軸着７してＸ
状に交差させ、各リンクの一端８及び１１を上記
基台Ａと天板１２の受金Ｃにそれぞれ軸着すると
ともに他端９１０を同じく基台Ａと天板１２に設
けた受金Ｄに対し、該端９１０に取着の軸を受金
Ｄの長孔Ｅに遊嵌することによつて水平方向にそ
れぞれ摺動可能に軸支したリンク機構で、基台Ａ
と天板１２との間には一組のリンク機構が設けて
あり、上記ハンドル２の回動操作による天板の上
下動に伴つて屈伸するようになつている。すなわ
ち、ハンドル２を回動操作して支柱３３を第４図
の状態より時計方向に枢動させると、コロ４が天
板下側面につき当つてリンク機構を伸ばしつゝ天
板を押し上げる一方、逆に第２図の状態より支柱
を反時計方向に枢動させると、天板の自重による
降下と相俟つてリンク機構６が折りたゝまれるよ
うになつている（第４図参照）。

天板１２には上記アーム５の屈折部が遊嵌し、
支柱３の枢動に伴う屈折部の回動を許容するスリ
ツト１３が穿設されているとともに押え板１４が
該スリツトと平行して枢動可能にヒンジ結合され
ている押え板１４は常態において第４図に示す如
く天板上に折り重ねられているが、ハンドル２を
時計方向に回動操作してアーム５を上向きに回動
したときにスリツト１３を通して突き出るアーム
先端部で徐々に起されて上向に枢動し、最も起き
上つた時点で一側面に取着のスポンジ１５をプレ
ス台１６側面に圧接させるようになつている（第
２３図参照）以上は支柱を回動操作するのにハン
ドルによつて行つているが、モーターとスイツチ
を包む制御装置を設け、常法により操作させるよ
うにしてもよい。

プレス台１６は図示していないが、一側部にお
いて天板１２の凹部（第１図参照）を通して縦設
される支柱により支持されており、表面にボイラ
ーで発生した蒸気を噴射させる多数の蒸気孔を設
けている。そしてプレス台に装着した布を加圧す
るための加圧こて（図示しない）を備えている。

本考案の仕上加工用装置は以上のように、プレ
ス台の両側に押えを配置し、両押えによつてプレ
ス台の両側で該台に装着した繊維製品のプレス台
上より垂れ下がる部分をプレス台側部に押付け、
プレス台より垂れ下がる部分の重みによる引張り
力がプレス台上の繊維製品部分に及ばないように
したので、例えば折り目を有するものでは、その
まゝの形を保つことができて折り目がくずれるこ
とがなく、したがつて折り目を正しくつけること
ができ、従来のように仕上製品にしわができた
り、折り目が不揃いとなるのを防止することがで
き更に形のくずれによる手直し作業をする必要も
解消される。押えはまた上述するようにプレス台
の側部に押付けられるようになつているので、プ
レス台上での仕上加工の邪魔となることはなく、
プレス台上の加工面を実質的に減少させることも
ない。

また本装置におけるように天板を昇降可能に設
ければ下降時において繊維製品の台への装着が容
易となり、しかも上昇時においては該天板で台よ
り垂れ下がる繊維製品を支持できるようになつて
垂れ下がり部分の重みを減少させることができる
ようになる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る仕上加工用装置を示すもので
第１図はプレス台を除いた装置の平面図、第２図
は押え板がプレス台側面に圧着し、作用状態にあ
るときの正面図、第３図は同側面図、第４図は非
作用状態にあるときの正面図である。 １・・操作軸、２・・ハンドル、３・・支柱、
５・・アーム、６・・リンク機構、１２・・天
板、１３・・スリツト、１４・・押え板、１
６・・プレス台、Ａ・・基台。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上面で繊維製品の仕上げ加工が行われるプレ
   ス台１６と、該プレス台の両側にそれぞれ配置
   される押え１４と、各押え１４をプレス台の側
   部に押付ける位置とプレス台側部より離間する
   位置とに切換える操作装置とよりなり、プレス
   台の両側で該台に装着した繊維製品のプレス台
   上より垂れ下がる部分を上記押えによつてプレ
   ス台側部に押付け、プレス台より垂れ下がる繊
   維製品部分の重みによる張力がプレス台上の繊
   維製品部分に作用しないようにしたことを特徴
   とする繊維製品の仕上加工用装置。 (2) 操作装置は基台Ａに軸承され、先端部より外
   方に延びるアーム５を分枝した支柱３と、支柱
   ３を回動するための操作手段と、基台Ａ上に上
   下動可能に支持され、上記アーム先端が通りう
   るスリツト１３を穿設した天板１２と、該天板
   にヒンジ結合された押え１４とよりなり、操作
   手段により支柱を回動させると、支柱先端部が
   天板を押し上げて上昇させ、かつアーム先端部
   が上記スリツトよりつき出して押え１４を起
   し、台１６側部に圧接させるようになつている
   登録請求の範囲第１項記載の繊維製品の仕上加
   工用装置。 (3) 操作手段はハンドル２である登録請求の範囲
   第２項記載の繊維製品の仕上加工用装置。 (4) 操作手段はモーターと該モーターの制御装置
   である登録請求の範囲第２項記載の繊維製品の
   仕上加工用装置。 (5) 台１６は表面に多数の蒸気孔を設けたプレス
   台である登録請求の範囲第１項記載の繊維製品
   の仕上加工用装置。